JP2771850B2 - カメラの閃光発光装置 - Google Patents

カメラの閃光発光装置

Info

Publication number
JP2771850B2
JP2771850B2 JP1161895A JP16189589A JP2771850B2 JP 2771850 B2 JP2771850 B2 JP 2771850B2 JP 1161895 A JP1161895 A JP 1161895A JP 16189589 A JP16189589 A JP 16189589A JP 2771850 B2 JP2771850 B2 JP 2771850B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
strobe
focal length
angle
flash
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1161895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0327029A (ja
Inventor
康夫 朝倉
右二 今井
有二 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP1161895A priority Critical patent/JP2771850B2/ja
Priority to US07/537,040 priority patent/US5019845A/en
Priority to DE4019993A priority patent/DE4019993C2/de
Publication of JPH0327029A publication Critical patent/JPH0327029A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2771850B2 publication Critical patent/JP2771850B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stroboscope Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はカメラの閃光発光装置、詳しくは撮影光学系
としてモータ駆動のズームレンズ系を有すると共に、閃
光発光装置として複数の閃光発光管を有するカメラの閃
光発光装置に関する。
[従来の技術] 近年、ズームレンズを搭載したカメラや、複数の焦点
距離を設定可能な多焦点カメラや、交換レンズにズーム
レンズを多く有するカメラが増加している。それに対応
して、撮影レンズの焦点距離に応じて照射角を連続的に
可変するズーム用ストロボを装着したカメラも増加して
いる。このようなズーム用ストロボの照射角を可変する
手段は、例えば、実開昭53−62330号公報や特開昭63−2
030号公報に、その一例が開示されている。
即ち、上記実開昭53−62330号公報に開示された「写
真用閃光装置」は、写真用閃光装置本体と、この写真用
閃光装置本体の発光部前面を覆うように上記写真用閃光
装置本体に摺動自在に設けられ、かつ前面に光学レンズ
が固着された照射角度可変装置と、この照射角度可変装
置を上記写真用閃光装置本体外部から前後方向に摺動さ
せ、上記照射角度可変装置を任意の位置に固定する摺動
部材とを備えたもので、ストロボの集光レンズを光軸方
向に移動させることによりストロボの照射角を変えるよ
うにしている。
また、上記特開昭63−2030号公報に開示された「レン
ズシャッタ式ズームレンズカメラ」は、撮影レンズ系を
ズームレンズ系から構成し、そのズーミングをパワー化
するとともに、ファインダ光学系およびストロボ装置を
このズーミングに連動した変倍ファインダ光学系および
照射角可変ストロボ装置としたレンズシャッタ式ズーム
レンズカメラにおいて、ファインダ光学系およびストロ
ボ装置の直上に位置し、撮影レンズ光軸と直交する方向
に移動可能に単一のカム板を設け、このカム板に、変倍
ファインダ光学系の変倍レンズ群および照射角可変スト
ロボ装置の発光管を移動させるカム溝をそれぞれ設け、
さらに上記カム板をズーミングに連動させて光軸と直交
する方向に移動させるようにしたものである。従って、
単一のカム板を利用した単純な構成により、ズーミング
に連動させて、ファインダ光学系の視野を変化させると
共に、ストロボ装置の発光管と反射傘からなる発光部を
光軸方向に移動させ、これによってストロボ照射角を変
化することができるようになっている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、撮影レンズの焦点距離に応じてズーム
用ストロボの照射角を変えるに際し、ストロボの集光レ
ンズを光軸方向に移動させるようにした上記実開昭53−
62330号のものやストロボの発光部を光軸方向に移動さ
せるようにした上記特開昭63−2030号のものにそれぞれ
開示された手段では、集光レンズや反射鏡を駆動する駆
動機構や、その光軸方向の可動スペースを確保する必要
があるので、ストロボ装置の機構が複雑になると共に、
大型化が避けられなかった。その結果、アクセサリーシ
ュー等を利用してカメラに取付る外付けのズーム用スト
ロボの場合は、大型化により携帯性が悪くなっており、
カメラに内蔵されたズーム用ストロボの場合、カメラ全
体の大型化と、後述する赤目現象を防止するためのポッ
プアップ機構の複雑さとそれによるポップアップ量(高
さ)の少なさを招いている。
また、現状のズーム用ストロボを性能面から見ると、
限られたスペース内で集光レンズや反射鏡を光軸方向に
移動して照射角を大きく変えるには限界があり、配光斑
や画面周辺光量低下を起こさずにズーミングできる範囲
は、画面中央部のガイドナンバに換算して1.2〜1.3倍程
度であった。
一方、近年の高倍率ズームレンズにおいては、小型化
を狙うために、広角側に比べ望遠側の開放F NO.が1段
程度大きくなる傾向にあるにも拘らず、一般的には望遠
側では遠距離を撮影する場合が多い。その結果現状のズ
ーム用ストロボを用いた場合、適正光量を与えられるス
トロボ撮影可能な被写体位置が望遠側では広角側よりも
近距離となってしまうため、非常に使いづらいカメラと
なってしまう。
また、高倍率ズームレンズに対応するために配光斑
や、画面周辺光量の低下を起こさずにズーム用ストロボ
の照射角を大きく変えようとすると、ストロボ反射鏡の
前面に多数の変倍集光レンズを配置する必要があり、そ
の結果、多数のレンズを透過することによる光量損失が
大きくなり、集光レンズに必要な体積も大きくなるた
め、実用的なものとはならない。
そこで本発明の目的は、上記問題点を解消し、撮影レ
ンズの焦点距離によってストロボの照射角を大きく変え
ることができ、小型で高ガイドナンバーの発光が可能で
あって、且つ簡単な機構のカメラの閃光発光装置を提供
するにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によるカメラの閃光発光装置は、照射角の異な
る2つの閃光発光部と、焦点距離を変更設定可能な撮影
レンズと、上記撮影レンズの設定焦点距離が単一の所定
焦点距離よりも長焦点距離側か短焦点距離側かを判断す
る判断手段と、上記判断手段の出力結果に応じて上記2
つの閃光発光部のうちから1つのみを選択し発光させる
制御手段とを具備したことを特徴とする。
[作 用] この閃光発光装置は、焦点距離を変更設定可能な撮影
レンズの設定焦点距離が、単一の所定焦点距離よりも長
焦点距離側か短焦点距離側かを判断手段で判断し、判断
手段の出力結果に応じて、制御手段により、照射角の異
なる2つの閃光発光部のうちから1つのみを選択して発
光させる。
[実 施 例] 以下、図示の実施例について本発明の、カメラの閃光
発光装置を説明する。
第1図は、本発明の第1実施例を示す閃光発光装置を
内蔵する一眼レフレックスカメラの縦断面図である。こ
のカメラ50の構成は本体20と、下カバー21と、上カバー
22と、後蓋23と、ズームレンズ鏡筒と、上カバー22の上
方に設けられ、2つの閃光発光部を持つストロボ装置51
と、ミラー軸11に軸支される可動反射ハーフミラー4
と、その上方に配設されるフォーカススクリーン5,ペン
タプリズム6,接眼レンズ7からなるファインダ系と、上
記ハーフミラー4の後方に配設されるフォーカルプレー
ンシャッタ8と、フィルム9と上記後蓋23に設けられる
圧板10と、上記ハーフミラー4の裏側に斜設される可動
補助ミラー33と、その補助ミラー33の下方に配設され、
その反射光によりフォーカシング検出を行なうフォーカ
シングセンサ34と、ズームエンコーダ55および距離エン
コーダ56と、更にCPU150等の電気制御装置で構成されて
いる。
なお、上記ハーフミラー4は、ファインダ観察時に
は、光軸Oに対して45゜の斜設状態にあり、フォーカシ
ングレンズ1,バリフォーカルレンズ2、およびリレーレ
ンズ3の撮影レンズからの光束をフォーカシングスクリ
ーン5へ反射すると同時に、光束の一部を透過して、補
助ミラー33を介してフォーカシングセンサ34に投射させ
る。そして、上記フォーカシングスクリーン5を透過し
た光束はペンタプリズムを介して接眼レンズを通じて正
立像として観察される。また撮影時には上記ハーフミラ
ー4と補助ミラー33は上記光束の光路範囲から退避した
位置に移動し、撮影が行なわれる。
また、上記ズームレンズ鏡筒は、本体20に固着され、
リレーレンズ3を支持し、直進溝15a,15bを有する固定
枠15と、この固定枠の外周に回動自在に嵌合するもので
あって、外周部にレンズ駆動用のカム溝16a,16bおよ
び、後方部外周に駆動用ギヤー16cを有しているカム枠1
6と、上記固定枠15の内周に摺動自在に嵌合し、内周部
にヘリコイドネジ13bを有している中間筒13と、その中
間筒13に植設され、カム溝16aおよび直進溝15aに嵌入し
ている係合ピン13aと、上記ヘリコイドネジ13bと螺合す
るヘリコイドネジ12aを有し、更に内周部にフォーカシ
ングレンズ1が固着されているレンズ枠12と、上記フォ
ーカシングレンズ1とリレーレンズ3の間に位置するよ
うに配置されるバリエータレンズ2を内周部に固着した
レンズ枠14とそのレンズ枠14に植設されカム溝16aと直
進溝15bに嵌入される係合ピン14aとによって構成されて
いる。そして上記カム枠16のギヤー16cにはズームモー
タ17の出力軸に固着されたギヤー17aが噛合しており、
ズームモータ17の回転によって上記カム枠16は駆動され
ズーミングが行なわれる。
また、上記ズームエンコーダ55はズームエンコーダパ
ターン18とズームエンコーダスイッチ19とで構成され
る。カム枠16の後方の外周に導通パターン18aと絶縁パ
ターン18bとからなるズームエンコーダパターン18を配
設し、そのパターン18に対応した位置にエンコーダスイ
ッチ19が配設されるよう上カバー22にそのスイッチ19を
固着し、そのコモン接片19aおよび接片19b,19c,19dを上
記パターン18上に摺接させる。そして、上記ズーミング
動作によってエンコーダスイッチ19からズーム信号が出
力されることになる。
上記レンズ鏡筒のズーミングの動作について、第1,2,
3,4図によって説明すると、第1図はズーミングが広
角、即ち、短焦点側である場合を示しており、第2図
は、その広角状態でのカム枠16の展開図である。広角に
ズーミングするためにはカム枠16を被写体側からみて時
計方向に回動する。係合ピン13a,14aは、直進溝15a,15b
によって直進的にガイドされながらカム枠16のカム溝16
a,16bによって軸方向に移動され、フォーカシングレン
ズ1およびバリエータレンズ2を所定の広角ズーム位置
に移動させて広角ズーミングを終了する。同時にズーム
エンコーダスイッチ19の各接片はエンコーダパターン18
上を相対的に摺動して移動し、広角位置に対応するエン
コード出力がエンコーダ55より出力されることになる。
一方、ズーミングを望遠、即ち、長焦点側とした場合
の鏡筒部の縦断面図を第3図に、また、その状態でのカ
ム枠16の展開図を第4図に示す。そして、望遠状態にズ
ーミングするには、カム枠16を被写体側からみて反時計
方向に回動する。その回動により、係合ピン13a,14aは
直進的にガイドされながらカム溝16a,16bによって軸方
向に駆動され、フォーカシングレンズ1およびバリエー
タレンズ2を所定の望遠位置に移動させて、望遠ズーミ
ングを終了する。同時にズームエンコーダスイッチ19の
各接片についても広角ズームの場合と同様にエンコーダ
パターン18上を相対的に摺動して望遠位置に対応したエ
ンコード出力がエンコーダ55より出力される。
上記距離エンコーダ56は、距離エンコーダパターン31
と距離エンコーダスイッチ32とで構成されるものであっ
て、固定枠15の前方の外周に導通パターン31aと絶縁パ
ターン31bからなる上記距離エンコーダパターン31を配
設し、そのパターン31に対応した位置に、上記の距離エ
ンコーダスイッチ32をレンズ枠12に固着する。そのスイ
ッチ32のコモン接片32aおよび接片32bは上記パターン31
上を摺接し、スイッチ32より距離エンコードデータが出
力されることになる。
フォーカシングはフォーカシングセンサ34の出力に対
応してフォーカシングモータ(図示せず)によりレンズ
枠12を駆動することによって行なわれるが、これは、レ
ンズ枠12を手動で回動させる手動操作方式を採用するカ
メラであってもよい。次に上記のフォーカシングによる
被写体の所定の近距離L1を検出する上記距離エンコーダ
56の動作について説明するが、上記所定の近距離L1につ
いては所定のストロボ照明の限界距離を示すものであっ
て、詳細は後述するものとする。距離エンコーダスイッ
チ32はレンズ枠12の回動に伴って距離エンコーダパター
ン31上を相対的に摺動するが、通常の被写体距離に対し
ては第5図(A)に示されるようにエンコーダスイッチ
32の接片32bは絶縁パターン31b上を摺接する状態とす
る。なお、エンコーダスイッチ32のコモン接片32aは常
時導通パターン31a上に摺接するものとする。従って、
エンコーダスイッチ32からはOFF信号が出力される。そ
してレンズ枠12を回転させフォーカシングレンズ1の繰
出しを行ない、被写体距離が上記所定の近距離以下にな
ると、第5図(B)に示されるように、接片32bも導通
パターン31a上に摺接するようになり、エンコーダスイ
ッチ32からはON信号が出力され、被写体距離がL1以下に
なったことを検知することができる。
次に、上記ストロボ装置51について第1図および、第
6図(A),(B)によって説明する。第1図または、
第6図(B)は、ストロボ装置のポップアップ状態を示
し、第6図(A)はその収納状態を示すものである。上
記ストロボ装置51の構成は、そのケース腕部25aの端部
がポップアップ軸24に枢支される発光器ケース25と、集
光レンズ30aおよび30bが一体成形されているストロボ前
カバー30と、1つの閃光発光部である望遠用ストロボ発
光部52と、もう1つの閃光発光部である広角用ストロボ
発光部53で構成される。
そして、上記ポップアップ軸24は上ケース22に固着さ
れ、ねじりバネであるポップアップバネ35のコイル部が
挿入される。そのバネ35のフック部の一端は上カバー22
の内面に、そして、他の一端はケース腕部25aの突起25c
に、それぞれ係合させ、発光器ケース25をポップアップ
方向に付勢させている。また、上カバー22には発光器ケ
ース25を収納位置に保持するための係止レバー37が枢着
されており、その係止レバー37はその先端に係止爪37a
を有し、そしてロックバネ36によって反時計回りに付勢
されている。そして、係止爪37aは発光器ケース25に設
けられている係止ピン25bと係合してロックバネ36の付
勢力によってストロボ装置51を収納位置に保持すること
ができる(第6図(A)参照)。
また、係止レバー37の係合が外れると発光器ケース25
はポップアップバネ35の付勢力によって、ストロボ装置
51の使用状態であるポップアップ状態まで回動すること
になる(第6図(B)参照)。なお、係止レバー37の係
合を外す操作は、係止解除釦38を左方向に手動あるいは
自動操作でスライドさせ、係止レバー37を時計方向に回
動させることによって行なわれる。またストロボ装置51
を収納状態にするには発光器ケース25をポップアップバ
ネ35に抗して反時計方向に回動させ、ケースの係止ピン
25bを係止レバー37の係止爪37aと係止させて収納するこ
とになる。
更に、ストロボ装置51がポップアップ状態であるか収
納状態であるかを検出するためのポップアップ状態検出
スイッチ40が上カバー22に配設され、そのスイッチ40の
操作用スイッチ押圧片39が上カバー22に、ケース腕部25
aによる操作方向に摺動自在に支持されている。上記検
出スイッチ40は接片40a,40bを有しポップアップ状態で
は、上記押圧片39が自由状態となり接片40a,40bはその
付勢力により導通状態を保持し検出スイッチ40はON信号
を出力する(第6図(B)参照)。一方収納状態ではケ
ース腕部25aによって押圧片39を介してスイッチ接片40a
を押圧し接片40aと40bが離間し、検出スイッチ40はOFF
信号を出力する。
次にストロボ装置51に内蔵される2つのストロボ発光
部である望遠用と広角用ストロボ発光部5253はそのポ
ップアップ状態において、カメラの光軸Oに対してより
遠い位置に望遠用ストロボ発光部52の方を配設するもの
とする。そして、それぞれの主要な構成について、ま
ず、望遠用ストロボ発光部52はその照明角がズームレン
ズ鏡筒の所定の焦点距離よりも長焦点側の画角をカバー
するように設定されるものであって、閃光発光管26と上
記照射角に対応した反射傘27とストロボ前カバー30と一
体で成形される集光レンズ30aで構成される。一方、広
角用ストロボ発光部53は、その照射角が上記所定の焦点
距離よりも短焦点側の画角をカバーするように設定され
るものであって、同様に閃光発光管28と上記照射角に対
応した反射傘29とストロボ前カバー30と一体で成形され
る集光レンズ30bとで構成されている。
更に、上記望遠用ストロボ発光部52の詳細な実装状態
を発光部の発光光軸に対する水平断面図である第7図
(A)と第7図(A)のD−D断面図である第7図
(B)によって説明する。集光レンズ30aに対して位置
決めして保持されている反射傘27には閃光発光管26を挿
入する切欠穴27aが水平方向の両端に対向して配設され
ている。更に、その反射傘27には上記切欠穴27aに対応
する部分に閃光発光管26が圧入状態で挿入できる挿入穴
を有する弾性体48が装着されている。そして、上記反射
傘27の切欠穴27aおよび弾性体48の挿入穴に閃光発光管2
6を嵌入させる。この嵌入状態において、上記発光管26
は弾性体48により反射傘27の底面に密着した状態で保持
されるものとする。
そして、閃光発光管26に対する電気的接続は、トリガ
コイル41の2次側リード線42が電気的接続部材43によっ
て反射傘27に導通接続され、トリガコイル41のグランド
側リード線45、および、カソード側リード線46は閃光発
光管26のカソード端子へ、またアノード側リード線47は
アノード端子へそれぞれ接続されている。このようにし
て、トリガコイル41から発生するトリガパルスを反射傘
27を介して閃光発光管に印加しトリガ方式による閃光発
光管の駆動が行なわれる。なお、本実施例ではトリガコ
イル41の2次側リード線42に発生する高電圧がカメラ本
体20内の制御回路に悪影響を与えないように上記トリガ
コイル41を発光器ケース25内に配設する。
一方、広角用ストロボ発光部53の実装状態についても
上述の望遠用の場合と同様とする。
次に、この第1実施例における電気回路の構成とその
動作を第8〜11図により説明する。第8図は電気回路の
要部を示す回路図である。
図において、この第1実施例の各回路は、CPU150によ
ってその回路動作がシーケンス制御されるようになって
いる。CPU150の入力端子C20,C19にそれぞれ接続された
テレズームスイッチ155とワイドズームスイッチ156と
は、撮影レンズのズーミング動作を行うための外部操作
スイッチで、このテレズームスイッチ155をオンすれ
ば、CPU150は長焦点側へのズーミング動作命令と判断
し、出力端子C1を“L"レベル、出力端子C3を“H"レベル
とする。すると、トランジスタ166と169がオンするの
で、電池156から矢印A1方向に通電する電流によりズー
ムモータ17は正転し、長焦点側へのズーミング動作が行
なわれる。そして、テレズームスイッチ155をオフする
か、撮影レンズが最も長焦点側となりコモン接片19aと
接片19b,19c,19dで形成され、ズームエンコーダ55(第
1図参照)の状態を検出するズームエンコーダスイッチ
19がすべてオフになったことをCPU150の入力端子C13,C1
4,C15により検出するまで上記ズーミング動作が継続す
る。
一方、ワイドズームスイッチ156をオンすれば、CPU15
0は短焦点側へのズーミング動作命令と判断し、出力端
子C2を“H"レベル、C4を“L"レベルとする。すると、ト
ランジスタ167と168がオンするので、今度はズームモー
タ17が逆転し、短焦点側へのズーミング動作が行われ
る。そして、ワイドズームスイッチ156をオフするか、
撮影レンズが最も短焦点側となりズームエンコーダスイ
ッチ19がすべてオンになったことをCPU150が検出するま
で上記ズーミング動作が継続する。
CPU150の入力端子C18に接続されたレリーズスイッチ1
49は、外部操作スイッチで、このレリーズスイッチ149
をオンすればCPU150はレリーズ動作命令と判断し、レリ
ーズ動作を行う。また、CPU150の入力端子C17に接続さ
れ、ポップアップ状態を検出するスイッチ40がオンする
と、CPU150はストロボのポップアップ状態を検出する。
フォーカルプレンシャッタ8(第1図参照)の先幕保
持用電磁石160および後幕保持用電磁石162は、CPU150の
出力端子C5,C6を“H"レベルとすることでトランジスタ1
61,163がオンし、これによってそれぞれチャージされた
シャッタ先幕・後幕を保持することが可能となる。そし
て、CPU150の出力端子C5,C6を“L"レベルとすれば、先
幕・後幕の走行がそれぞれ可能となる。また、CPU150の
入力端子C16に接続されたX接点157は、上記シャッタ8
の先幕が走行を完了したときにオンするスイッチで、CP
U150はこのX接点157のオン・オフによりフォーカルプ
レンシャッタ8の先幕が走行を完了したか否かを検出す
ることができる。
距離エンコーダの状態を検出する接片32a,32bで形成
された距離エンコーダスイッチ32(第1図,第5図参
照)は、撮影レンズの焦点位置が所定の位置よりも近距
離となるとオンするスイッチで、CPU150は入力端子C12
によりこの距離エンコーダスイッチ32のオン・オフを読
込むことができる。
フィルム感度設定手段151はフィルムのDXコードを読
取るかあるいは手動操作によりフィルム感度を設定する
手段で、測光回路152は被写体輝度を測光する回路であ
り、フォーカシングセンサ34は被写体距離を検出する手
段で、これら各手段によって得られたフィルム感度,被
写体輝度あるいは被写体距離の各情報はCPU150に入力さ
れる。
シーケンス駆動回路148は、可動反射ミラー4および
可動反射補助ミラー33(何れも第1図参照)の駆動機
構、公知の絞り駆動機構、シャッタチャージ機構、フィ
ルム巻上機構をCPU150の信号により動作させる回路であ
る。
焦点距離設定手段153は、外部入力により任意の焦点
距離を設定する手段で、CPU150は入力された焦点距離を
焦点距離記憶手段154に記憶すると共にズームエンコー
55の状態をモニタしながら、ズームモータ17を駆動し
て撮影レンズを入力された焦点距離位置に移動する。ま
た、CPU150の入力端子C11に接続されたリコールスイッ
チ147をオンすると、CPU150はズームエンコーダ55をモ
ニタしながらズームモータ17を駆動して、撮影レンズを
焦点距離記憶手段154に記憶された焦点距離位置に移動
する。このようなリコールスイッチ147の操作によれ
ば、他の焦点距離で撮影したのちに撮影レンズを記憶さ
れた焦点距離の位置に瞬時に変えることができる。も
し、レンズ位置として頻繁に使用する焦点距離(常焦点
距離)があれば、その焦点距離を焦点距離記憶手段154
に記憶しておくことにより、いかなる焦点距離からも、
リコールスイッチ147をオンするだけで、瞬時に常焦点
距離位置に撮影レンズを設定することができるので、非
常に便利である。
CPU150の出力端子C7を“L"レベルにすると、ストロボ
昇圧回路170は、その入力端子D1よりその“L"レベルを
入力して昇圧動作を開始する。すると、ストロボ昇圧回
路170は自励発振器を構成し、パルス状の高電圧を発生
するから、電源端子D2に印加された電池165の電圧によ
り高電圧を発生し、出力端子D3より出力する。同昇圧回
路170からの高電圧はダイオード171で整流された後、分
圧用の抵抗172,173で分圧され、CPU150の端子C8に出力
される。CPU150の端子C8は、CPU150に内蔵されたA/D変
換器の入力端子になっているので、このA/D変換結果に
より、充電電圧をモニタすることができる。
175は、ストロボの発光エネルギを蓄積するためのメ
インコンデンサである。また、174は逆回復時間の長い
ダイオードであり、昇圧回路が動作中は、常時導通状態
になっており、ストロボ充電電圧をモニタすることがで
きる。また昇圧回路170が停止しているときは、ダイオ
ード174は非導通状態なのでメインコンデンサ175に蓄積
された充電電荷が抵抗172,173を通ってリークする虞は
ない。
26は、望遠用の閃光発光管で、抵抗176,178,179,トリ
ガコンデンサ177,サイリスタ180,トリガコイル41は、こ
の発光管26にパルス状の高電圧を印加するためのトリガ
パルス発生回路である。トリガコンデンサ177には、抵
抗176を通して電荷が蓄積されているが、CPU150の端子C
9より“H"レベルの信号が出力されると、サイリスタ180
は導通状態となるので、トリガコンデンサ177に蓄積さ
れた電荷はサイリスタ180を介してトリガコイル41の一
次側に給電される。このトリガコイル41は、一次巻線に
対して二次巻線の巻数が大きくなっていので、一次側に
通電されると二次側に高電圧が発生する。その高電圧は
閃光発光管26に印加され、その結果として閃光発光管26
はメインコンデンサ175の充電電荷により閃光発光す
る。
また、閃光発光管28は広角用の閃光発光管であり、抵
抗181,183,184,トリガコンデンサ182,サイリスタ185,ト
リガコンデンサ186は、それぞれ前述した望遠用の閃光
発光管26に対するトリガパルス発生回路の各構成部材17
6,177,178,179,180,41に対応し、同様の機能を有するの
で、CPU150の端子C10より“H"レベルの信号が出力され
ると、閃光発光管28は望遠用の場合と同じように閃光発
光することになる。
上記第1実施例では、撮影レンズの焦点距離を検出す
るのにズームエンコーダを使用しているが、ズームエン
コーダを使用せずにフォトインタラプタで検出する手段
を、第9図(A),(B)および第10図により説明す
る。前記第1実施例における一眼レフレックスカメラの
構成を示す第1図では、ズームモータ17にギヤー17aが
固着されているが、この第9図(A)では、この他に櫛
歯状の回転体17bも固着されている。200はズームモータ
17の回転状態を検出するためのフォトインタラプタで、
上記櫛歯状回転体17bとフォトインタラプタ200は第9図
(B)に示すように配置されている。そして、フォトイ
ンタラプタ200からの信号によりズームモータ17の回転
量を検出するようになっている。
第10図は、このフォトインタラプタで焦点距離を検出
する手段の電気回路である。図において201はフォトイ
ンタラプタ200からの信号を波形整形してアップダウン
カウンタ202に出力するための波形整形回路である。CPU
150がその出力端子C30を“H"レベルにすると、フォトイ
ンタラプタ200を構成するLED200aが点灯状態になる。そ
こで、波形整形回路201は、フオトトランジスタ200bか
らの信号電流を波形整形し、方形波パルスをアップダウ
ンカウンタ202に出力する。CPU150はズームモータ17の
回転方向に対応してその出力端子C36の出力レベルをコ
ントロールすることにより、アップダウンカウンタ202
のアップ/ダウンを切換える。またCPU150は、その入力
端子C31〜C35よりアップダウンカウンタ202からのカウ
ント値を読み込む。このカウント値は撮影レンズの焦点
距離と対応しているので、ズームエンコーダを使用する
ことなしに焦点距離を検出することができる。
ところで、このフォトインタラプタによる検出手段
は、ズームレンズを有するカメラ以外にも、例えば2焦
点切換え式を含む多焦点切換式のカメラにも応用するこ
とができる。通常、多焦点切換方式のカメラは、焦点距
離をマニュアル設定するための設定部材を有しており、
この設定部材からの情報により、焦点距離を設定する
が、直接マニュアル設定された設定部材からの情報によ
り閃光発光管を選択することができ、撮影レンズの焦点
距離を検出するためのエンコーダ等を使用せずに閃光発
光管を選択することができる。
次に、この第1実施例における撮影シーケンスを第11
図のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップ#101でCPU150がレリーズスイッチ149
のオン・オフをモニタし、“レリーズスイッチオン”を
検出したら、撮影動作を開始してステップ#102,#103,
#104に順次進む。ステップ#102でフィルム感度設定手
段151よりフィルム感度情報を、ステップ#103で測光回
路152より被写体輝度情報を、ステップ#104でフォーカ
シングセンサ34より被写体距離情報を、それぞれCPU150
に入力する。
次に、ステップ#105ではストロボポップアップ状態
検出スイッチ40をチェックし、ストロボがポップアップ
状態であることを検出したら、CPU150は撮影者がストロ
ボ撮影を意図していると判断し、ステップ#106でスト
ロボ用のメインコンデンサ175の充電が完了したか否か
をチェックする。そして、メインコンデンサ175の充電
が完了していれば、CPU150はストロボ撮影が可能と判断
し、望遠用ストロボ発光部52(第1図参照)と広角用ス
トロボ発光部53(第1図参照)のどちらを発光させるか
の判別動作を以下のようにして行なう。
即ち、ステップ#107でズームエンコーダの状態をチ
ェックし、撮影レンズが所定焦点距離よりも長焦点側な
ら、ステップ#108に進んで、距離エンコーダ56(第1
図参照)の状態をチェックし、被写体位置が所定距離よ
り遠距離側にあれば、望遠用ストロボ発光部52を発光さ
せると判断してステップ#109以降のフローチャートを
実行する。一方、ステップ#107で撮影レンズが所定焦
点距離よりも短焦点側にあると判断した場合と、ステッ
プ#108で被写体位置が所定距離よりも遠距離側にある
と判断した場合は、何れも広角用ストロボ発光部53を発
光させるものと判断してステップ#120以降のフローチ
ャートを実行する。なお、このように判別する理由につ
いては、後記第12図により後述する。
望遠用ストロボ発光部52を発光させると判断したら、
ステップ#109でCPU150は望遠用発光装置のガイドナン
バーを考慮した絞り口径のAv値とシャッタ速度のTv値を
設定する。次にステップ#110でCPU150はシーケンス駆
動回路148に信号を送り、可動ミラーの上昇と、設定さ
れたAv値に相当する絞り口径の制御を行なう。次にステ
ップ#111で先幕保持用電磁石をオフし、フォーカルプ
レーンシャッタ8の先幕を走行させ、ステップ#112で
秒時タイマをスタートさせ。そして、ステップ#113で
X接点157のオン・オフをチェックし、先幕の走行完了
によりX接点157がオン状態となったことを検出した
ら、ステップ#114に進んで望遠用ストロボ発光部52
閃光発光管26を発光させる。
ステップ#115では、CPU150は秒時タイマが設定され
たTv値までカウントアップしたことを検出したら、ステ
ップ#116に進んで後幕保持用電磁石162をオフする。そ
して、フォーカルプレーンシャッタ8の後幕を走行さ
せ、ステップ#117で秒時タイマをリセットする。最後
にステップ#118でCPU150はシーケンス駆動回路148に信
号を送り、可動ミラーをダウンさせ、絞りを解放状態へ
復帰させ、フォーカルプレーンシャッタ8をチャージ
し、更に、フィルムを一駒分巻上げ、一連の撮影動作を
終了する。
また、上記ステップ#107,#108で広角用ストロボ発
光部53を発光させると判断したら、ステップ#120に進
んで、CPU150は広角用ストロボ発光部53のガイドナンバ
ーを考慮したAv値とTv値を設定し、上記ステップ#109
〜#113と同様のフロー#121〜#124までの動作を行な
った後に、ステップ#125で広角用ストロボ発光部51
閃光発光管28を発光させる。その後上記ステップ#155
以降のフローチャートを実行し、一連の撮影動作を終了
する。
一方、上記ステップ#105でストロボがポップアップ
状態でないことを検出したら、撮影者が通常撮影を意図
していると判断し、ステップ#130以降の通常撮影のフ
ローチャートを実行する。また上記ステップ#106でコ
ンデンサの充電が完了していないことを検出した場合
も、ストロボ撮影が不可能と判断し、ステップ#130以
降のフローチャートを実行する。そして、ステップ#13
0で通常撮影に最適なAv値とTv値を設定し、ステップ#1
31〜#133までの動作を行なった後に、ステップ#115以
降のフローチャートを実行し、一連の撮影動作を終了す
る。
なお、焦点距離設定手段153を用いて外部操作により
任意の焦点距離を設定した場合や、リコールスイッチ14
7を操作して焦点距離記憶手段154に記憶された焦点距離
に移動した場合には、ステップ#107で焦点距離記憶手
段154に記憶された値を用いることで、望遠用ストロボ
発光部52と広角用ストロボ発光部53の発光の切換判別を
行なってもかまわない。
また、上記ステップ#108で、距離エンコーダ56の状
態を検出する代わりに、フォーカシングセンサ34の出力
を検出して両ストロボ発光部の発光の切換判別を行なっ
てもかまわない。以上がこの第1実施例における回路の
動作説明である。
上記撮影シーケンスにおけるストロボ発光制御状態
を、撮影レンズの画角とストロボ照射角の関係を示す第
12図(A),(B),(C)によって説明する。
第12図(A)は、カメラ50の撮影レンズのズーミング
による焦点距離の設定が広角側、即ち、短焦点側である
場合のストロボ撮影状態を示す。この場合撮影レンズの
画角αが広く、ストロボ装置51はその広い画角α
カバーできるように照射する必要がある。従って、画角
αに対応する広い照射角βである広角用ストロボ発
光部53を発光させるように、上述の撮影シーケンスにお
いて制御される。それにより被写体54全体にストロボ光
を照射することが可能となる。
一方、第12図(B)はカメラ50の撮影レンズの焦点距
離の設定が望遠側、即ち長焦点側である場合のストロボ
撮影状態を示す。通常、撮影レンズのズーミングによる
焦点距離が広角側の場合よりも望遠側の場合の方が被写
体54までの距離は遠い傾向にある。そのため、望遠側に
ズーミングした場合には高ガイドナンバーの発光が要求
される。本実施例では撮影レンズを望遠側にズーミング
した場合の画角αが狭いことに注目して、ズーミング
が望遠側である場合には、狭い照射角βの望遠用スト
ロボ発光部52を発光させるように、上述の撮影シーケン
スにおいて制御される。このように照射角の狭い望遠用
ストロボ発光部52を用いれば、広角用ストロボ発光部53
に比べ、同一のエネルギー量でガイドナンバーを大巾に
増加させることが可能となる。そのため、被写体54が遠
距離にあっても、十分なストロボ光を照射できる。
第12図(C)は、カメラ50の撮影レンズの焦点距離の
設定が望遠側、即ち、長焦点側にあり、そして被写体54
aが近距離L2にある場合のストロボ撮影状態を示す。こ
れは植物などを高倍率でストロボ撮影するような例が該
当する。この場合、望遠用ストロボ発光部52を発光させ
ると、第12図(B)に示すされるように、被写体までの
距離が所定の近距離L1よりも近い場合には、画面の下方
にストロボ光が照射できない部分が撮影範囲内に存在す
ることになる。それを防ぐために望遠側の照射角β
広げることも考えられるが、βを広げると望遠側スト
ロボ発光装置52のガイドナンバーの低下を招く。そこで
本実施例の場合は、被写体までの距離が所定の近距離L1
より近い場合は、高ガイドナンバーを必要としないこと
に着目し、撮影レンズの焦点距離の設定に拘らず、広角
用ストロボ発光部53を発光させるように、上述の撮影シ
ーケンスにより制御される。それにより撮影レンズの焦
点距離の設定が望遠側である場合でも被写体54aの距離
がL2までストロボ光を照射でき、高倍率のストロボ撮影
を簡単な装置で可能としたものである。
上述したようにポップアップ状態、即ち、使用状態に
おいて、望遠用ストロボ発光部52は広角用の発光部53
り光軸Oに対してより離れた位置に配設したが、これは
ストロボ撮影時の赤目現象対策のためになされたもので
ある。即ち、第13図は人物をストロボ撮影する場合の側
面図を示し、ストロボ装置133の発光部134か発光した光
は被写体となる人物136の瞳135で反射して、カメラ130
のズームレンズである撮影レンズ131を透過し、フィル
ム132に被写体像として結像される。一般に発光部134と
瞳135と撮影レンズ131の位置から成る角度θが小さいほ
ど赤目現象が発生しやすい。
従って、カメラから被写体人物136までの距離が同一
で、かつ、撮影レンズ131と発光部の位置関係が同一の
場合、即ち、角度θが一定の場合、撮影レンズ131の焦
点距離が変わっても、赤目現象の発生度合は変化しな
い。ところが、撮影レンズ131の焦点距離を長く設定し
た望遠側で撮影した場合、第14図(A)に示すように被
写体人物の像136′の瞳の像135′はフィルム上では大き
な面積を占めることになり、赤目現象が発生すると、非
常に目立ってしまうことになる。逆に焦点距離を短く設
定した広角側で撮影した場合、第14図(B)に示すよう
に、被写体人物の像136″の瞳の像135″はフィルム上で
は小さな面積しか占めないことにより、赤目現象が発生
してもあまり目立つことはない。従って、焦点距離の長
い望遠側で撮影する場合は、広角側に比較し角度θを大
きな値に設定する方が有利である。更に、一般的な人物
撮影の場合、広角レンズよりも望遠レンズを用いる場合
の方が被写体までの距離が遠いことが多く、従って、撮
影レンズ131の光軸に対する発光部134の離間距離が同一
であると、上記の角度θが小さくなり、赤目発生に対し
て不利となる。
そこで、本実施例においては上述したように望遠用ス
トロボ発光部52を広角用のものよりも光軸Oに対して離
れた位置に配設し、望遠用ストロボ発光部52が発光する
条件ではより角度θを大きくして赤目現象の発生を少な
くすることを可能とした。一方、被写体までの距離が所
定値L1よりも近い場合、撮影レンズが長焦点、即ち、望
遠側に設定されても広角用の発光部53が発光されるが、
この場合、被写体が近く、角度θが大きくなるため、赤
目現象の発生がなく、不具合は生じない。。なお、後述
する本発明の他の実施例のものについても上記と同様な
赤目現象に対する対策がとられているものとする。
第15図は、本発明を外付ストロボを有するシステム一
眼レフレックスカメラに適用した第2実施例におけるシ
ステムカメラの要部を示す縦断面図である。上記第1実
施例が本発明をストロボ内蔵カメラに適用したものであ
るのに対し、この第2実施例はストロボ外付カメラに適
用した点が異なる。図において、交換レンズ鏡筒61はレ
ンズマウント64とボディマウント63で、外付ストロボ装
置62はストロボ側アクセサリーシュー66とカメラ本体側
アクセサリーシュー65で、それぞれカメラ本体60に取付
けられている。撮像レンズ67,68,69を透過した光は、撮
影光軸O上に45゜の角度で斜設された可動反射ミラー73
によって上方に反射しフォーカシングスクリーン76に透
過して拡散する。このフォーカシングスクリーン76上の
光像は、ペンタプリズム77,接眼レンズ78を通じて観察
できる。撮影時は、可動反射ミラー73を上昇し、フォー
カルプレーンシャッタ74を動作させることでフィルム75
に露光が行なわれるようになっている。
外付ストロボ装置62の内部には、所定の焦点距離より
も長焦点側の望遠レンズの画角をカバーする照射角に設
計された閃光発光管81,反射傘82,集光レンズ86からなる
望遠用ストロボ発光部94と、焦点距離の短かい広角レン
ズの画角をカバーする照射角に設計された閃光発光管8
3,反射傘84,集光レンズ87からなる広角用ストロボ発光
95がそれぞれ配設されている。更に両発光部の下方に
はストロボ用メインコンデンサ88と電池89が配設されて
おり、後方にはストロボ制御基板90が配設されている。
ところで、望遠用の反射傘82よりも広角用反射傘84の方
が発光した光の集光度が低いため、反射傘の奥行きが薄
くなる。そのため、広角用の反射傘84の後方にはトラン
ス等の大型の電子部品92を配置できる。
また、上記発光部94は、発光部95に比較して、ストロ
ボ装着状態において撮影レンズに対してより離れた位置
に配設されている。
次に、上記発光装置の発光切換について説明する。交
換レンズ鏡筒61がズームレンズで構成されている場合、
ズームレンズ用CPU71はズームエンコーダ70の出力を読
み取り、焦点距離情報として、カメラ制御用CPU79に接
点72を介して信号を伝達する。更に、カメラ制御用CPU7
9はストロボの発光切換を制御するストロボ制御用CPU91
に上記信号を接点80を介して伝達する。ストロボ制御用
CPU91は上記信号に基づき、交換レンズの焦点距離が所
定の焦点距離よりも広角側の場合は、広角用ストロボ発
光部95を、望遠側の場合は、望遠用ストロボ発光部94
を、それぞれ発光させる。
一方、交換レンズ61が単焦点レンズの場合は、ズーム
エンコーダ70を単焦点レンズの焦点距離を記憶したROM
に置き換えれば良く、それぞれの交換レンズの焦点距離
の画角をカバーする照射角で閃光発光させることが可能
となる。
また、外付ストロボ62の背面に設けられた手動発光切
換スイッチ93は、撮影レンズの焦点距離とは関係なく両
ストロボ発光部の発光切換をするためのスイッチであ
る。このスイッチ93は、広角側の撮影レンズ時に、望遠
用ストロボ発光部94を発光させてスポットライト的な効
果の写真を撮影したり、望遠側の撮影レンズ時に、広角
用ストロボ発光部95を発光させて、画角外の光のバウン
スを利用した写真を撮影する場合に用いるものである。
なお、この第2実施例においても、レンズ側またはカ
メラ本体側に距離エンコーダを設け、その出力により、
被写体が所定の距離よりも近い場合は撮影レンズの焦点
距離に拘らず広角用ストロボ発光部を発光させることが
可能である。
この第2実施例によれば、ズーム機能を内蔵した外付
ストロボに比べ、発光装置の最適設計により高ガイドナ
ンバーの発光が可能となると共に、薄型で携帯に便利な
外付ストロボを実現できる。
第16図(A),(B)は、本発明をズームレンズを内
蔵したレンズシャッタカメラに適用した第3実施例にお
けるレンズシャッタカメラの正面図とE−E断面図であ
る。上記第1,2実施例が何れも本発明を一眼レフレック
スカメラに適用したものであるのに対し、この第3実施
例はレンズシャッタカメラに適用した点が異なる。図に
おいて、第1の撮影レンズ101,公知のレンズシャッタユ
ニット103,第2の撮影レンズ102を透過した光は、パト
ローネ112から引き出されてスプール114に巻き取られる
フィルム113上に結像される。
カメラのグリップ側(図において左側)には2個の電
池115が内蔵されており、グリップと反対側には所定の
焦点距離よりも長焦点側の画角をカバーする、照射角に
設計された閃光発光管106,反射傘107,集光レンズ110aか
らなる望遠用ストロボ発光部122と、内蔵されたズーム
レンズの最も短焦点側の広角画角をカバーする照射角に
設計された閃光発光管108,反射傘109,集光レンズ110bか
らなる広角用ストロボ発光部123がそれぞれ配設されて
いる。ここで、集光レンズ110aと110bはストロボ前カバ
ー110に一体成形されている。
また、上記発光部122は、発光部123より撮影レンズ光
軸Oに対し、より離れた位置に配設されている。
この第3実施例においては、光軸方向の寸法の小さい
広角用ストロボ発光部123をパトローネ112の前方に配置
し、光軸方向の寸法の大きい望遠用ストロボ発光部122
の後方には、パトローネ112より径の小さいストロボ用
メインコンデンサ111を配置しているので、従来のズー
ム機構を有するストロボ装置を内蔵した同種のカメラに
比べて寸法を増加することなく、高ガイドナンバーのス
トロボ装置が内蔵可能になる。
ズームエンコーダ104からの出力は、ストロボを含む
カメラ全体を制御する制御回路105に入力している。ま
た、カメラの外周は外装カバー100とヒンジ部117を中心
にして開閉する後蓋116とでカバーされている。そし
て、グリッブ部121の上方にはレリーズ釦118が、撮影レ
ンズ101の上方にはファインダ119とフォーカスセンサ12
0がそれぞれ配設されている。そして、フォーカスセン
サ120からの被写体距離信号は制御回路105に入力される
ようになっている。
次に、上記各発光部の発光切換について説明する。内
蔵ズームレンズの焦点距離が所定の焦点距離よりも広角
側の場合は、ズームエンコーダ104の出力により制御回
路105は広角用ストロボ発光部123を発光させる。また、
内蔵ズームレンズの焦点距離が所定の焦点距離よりも望
遠側の場合、制御回路150はズームエンコーダ104の出力
およびフォーカスセンサ120の出力により、前記第1実
施例の場合と同様の理由で、被写体までの距離が所定値
よりも遠い時は、望遠用ストロボ発光部122を、被写体
までの距離が所定値よりも近いときは広角用ストロボ発
光部123をそれぞれ発光させる。
このように構成されたこの第3実施例によれば、高ガ
イドナンバーのストロボを有するズームレンズ内蔵のレ
ンズシャッタカメラを実現できる。また、赤目現象防止
のためのポップアップ機構を入れる場合でも、広角用と
望遠用の両発光部を上下させるだけでよく、ズーム機構
付きの内蔵ストロボに比べて容易に実現できることにな
る。
上述した本発明の各実施例においては、異なる照射角
を有する二つの閃光発光手段を設けたが、より高倍率の
ズームレンズや種々のレンズが取付くレンズ交換式シス
テムに対応するためには、3種類あるいはそれ以上の種
類の照射角を持つ閃光発光手段を装備するようにして、
より機能性の高いストロボ装置を実現することも可能で
ある。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、各々の照射角ご
とに反射鏡や集光レンズや閃光発光管の最適設計をした
照射角の異なる複数の閃光発光部を設け、撮影レンズの
焦点距離に応じて発光状態を切換えるようにしたため、
次のような顕著な効果が発揮される。即ち、 照射角の異なる複数の閃光発光部が各々高効率で発光
することができる。
長焦点側の撮影レンズを用いたときにストロボの照射
角を大巾に狭くできるので、従来にない高ガドナンバー
のストロボを提供することができる。
照射角可変の機構がないために、非常に小型、且つ簡
単で信頼性の高い機構の可変ガイドナンバーストロボを
提供できる。特に内蔵ストロボの場合、赤目現象を防止
するためのポップアップ機構が簡単に実現でき、外付ス
トロボの場合、光軸方向に突出しない薄型のストロボを
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例を示す閃光発光装置を内
蔵する一眼レフレックスカメラの広角側にズーミングさ
れた状態の縦断面図、 第2図は、上記第1図のカメラにおいて広角側にズーミ
ングされた場合のカム枠、および、ズームエンコーダの
要部展開図、 第3図は、上記第1図のカメラにおいて望遠側にズーミ
ングされた場合の撮影レンズ部の縦断面図、 第4図は、上記第1図のカメラにおいて望遠側にズーミ
ングされた場合のカム枠、および、ズームエンコーダの
要部展開図、 第5図(A),(B)は、上記第1図のカメラの距離エ
ンコーダの展開図であって、第5図(A)は被写体が所
定の近距離より遠方にある場合、第5図(B)は被写体
が所定の近距離内にある場合の展開図、 第6図(A),(B)は、上記第1図のカメラのストロ
ボ装置の縦断面図であって、第6図(A)は、ストロボ
の収納状態、第6図(B)はストロボのポップアップ状
態の縦断面図、 第7図(A),(B)は、上記第1図の望遠用ストロボ
発光部の断面図であって、第7図(A)は上記発光部の
横断面図、第7図(B)は第7図(A)のD−D断面
図、 第8図は、上記第1図のカメラの電気回路の要部を示す
回路図、 第9図(A),(B)は、上記第1図のカメラの閃光発
光装置の変形例を示す焦点距離検出手段を示し、第9図
(A)は焦点距離検出手段の縦断面図、第9図(B)は
第9図(A)のF矢視図、 第10図は、上記第9図(A),(B)の焦点距離検出手
段の電気回路図、 第11図は、上記第1図のカメラの撮影シーケンスにおけ
るフローチャート、 第12図(A),(B),(C)は、上記第1図のカメラ
の各撮影状態における撮影画角とストロボ照射角の関係
を示すものであって、第12図(A)は広角撮影の場合、
第12図(B)は望遠撮影の場合、および、第12図(C)
は近距離撮影の場合における撮影画角およびストロボ照
射角を示す図、 第13図は、一般のストロボ撮影における赤目現象を説明
するための側面図、 第14図(A),(B)は、上記第13図のストロボ撮影に
おける撮影画像を示し、第14図(A)は望遠撮影の場
合、第14図(B)は広角撮影の場合の撮影画像を示す
図、 第15図は、本発明の第2実施例を示すカメラの閃光発光
装置を装着したシステム一眼レフレックスカメラの要部
を示す縦断面図、 第16図(A)は、本発明の第3実施例を示す閃光発光装
置を内蔵したレンズシャッタカメラの正面図、第16図
(B)は、上記第16図(A)のカメラのE−E断面図で
ある。 1……フォーカシングレンズ(撮影レンズ) 2……バリエータレンズ(撮影レンズ) 3……リレーレンズ(撮影レンズ)5294122……望遠用ストロボ発光部(複数の閃光発
光部)5395123……広角用ストロボ発光部(複数の閃光発
光部) 67,68,69,101,102……撮影レンズ 150……CPU(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−135327(JP,A) 特開 昭63−182636(JP,A) 特開 平1−314229(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 15/05

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】照射角の異なる2つの閃光発光部と、 焦点距離を変更設定可能な撮影レンズと、 上記撮影レンズの設定焦点距離が、単一の所定焦点距離
    よりも長焦点距離側か短焦点距離側かを判断する判断手
    段と、 上記判断手段の出力結果に応じて、上記2つの閃光発光
    部のうちから1つのみを選択し、発光させる制御手段
    と、 を具備したことを特徴とするカメラの閃光発光装置。
JP1161895A 1989-06-23 1989-06-23 カメラの閃光発光装置 Expired - Fee Related JP2771850B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1161895A JP2771850B2 (ja) 1989-06-23 1989-06-23 カメラの閃光発光装置
US07/537,040 US5019845A (en) 1989-06-23 1990-06-12 Flash device for camera
DE4019993A DE4019993C2 (de) 1989-06-23 1990-06-22 Blitzgerät für eine Kamera und Verfahren zum Steuern der Lichtabgabe eines Blitzgeräts

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1161895A JP2771850B2 (ja) 1989-06-23 1989-06-23 カメラの閃光発光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0327029A JPH0327029A (ja) 1991-02-05
JP2771850B2 true JP2771850B2 (ja) 1998-07-02

Family

ID=15744049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1161895A Expired - Fee Related JP2771850B2 (ja) 1989-06-23 1989-06-23 カメラの閃光発光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2771850B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130064531A1 (en) * 2011-09-13 2013-03-14 Bruce Harold Pillman Zoom flash with no moving parts

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63288801A (ja) * 1987-05-21 1988-11-25 Daisan Sogyo:Kk 汚物等処理用パック

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0327029A (ja) 1991-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5019845A (en) Flash device for camera
JPH11326994A (ja) カメラ
US5285232A (en) Red-eye phenomenon preventing device
JP2771851B2 (ja) カメラの閃光発光装置
JP2771850B2 (ja) カメラの閃光発光装置
JPS61208040A (ja) レンズシヤツタ−カメラ
JP2002182097A (ja) ズーム連動装置
JPH095843A (ja) カメラ
EP0437076B1 (en) Red-eye phenomenon preventing device
JP2641171B2 (ja) カメラの閃光発光装置
JP2720867B2 (ja) 閃光装置内蔵カメラ
JP2003066504A (ja) カメラ
JP2003066505A (ja) カメラ
JP2001100282A (ja) ストロボ装置の集光パネル
JPH05288977A (ja) 電子閃光器内蔵電動ズームレンズ付カメラ
JP2003177450A (ja) ストロボ装置
JP2782540B2 (ja) カメラの表示制御装置
JP3177785B2 (ja) カメラ
JPS5944028A (ja) オ−トフオ−カス機構を組み込んだ可変焦点カメラ
JP2787481B2 (ja) カメラのストロボ制御装置
JP3937628B2 (ja) レンズ付きフィルムユニット
JPH11174542A (ja) ストロボ装置
JP4428882B2 (ja) カメラ
JPH1020381A (ja) カメラ
JPH01293331A (ja) 全自動カメラの赤目防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090417

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees