JP2771848B2 - 擦傷防止用トップコート塗料組成物 - Google Patents
擦傷防止用トップコート塗料組成物Info
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Description
たクリヤー塗膜を形成し得る擦傷防止用トップコート塗
料組成物に関する。
らなるが、上塗り仕上げはメタリックあるいはソリッド
系のどちらの塗装においても、艶があり、撥水性や耐久
性等に優れていることが要求される。
フッ素樹脂系トップコートが特開昭61−197074号に提案
された。また、メタリック塗膜上にフルオロオレフィン
を含み水酸基とカルボキシル基を有する特定の含フッ素
樹脂重合体とメチロール化又はアルキルエーテル化され
たメラミン樹脂を用いた塗料を適用することが特開昭63
−59373号に提案されている。
行する間に初期の塗膜が有していた撥水性が阻害される
という問題点を有していた。
がなされている。
トン変性ビニルモノマー5〜70重量%と他のラジカル共
重合性不飽和モノマー95〜30重量%とを共重合して得ら
れるガラス転移温度−50〜20℃、酸価2〜50及び水酸基
価20〜200のアクリル樹脂、(B)30モル%以上の飽和
脂環族多塩基酸を含有し、二塩基酸比(多塩基酸の総モ
ル数/多価アルコールの総モル数)と多価アルコール中
の炭素数3以上のグリコール成分のモル数とが所定の関
係を満たすオイルフリーポリエステル、(C)油長5〜
50%及び水酸基価40〜200のアルキド樹脂、及び(D)
架橋剤からなる上塗り塗料組成物を開示している。この
上塗り塗料組成物は、ε−カプロラクトン変性ビニルモ
ノマーを共重合してなる耐擦傷性及び耐ワックスがけ性
に優れたアクリル樹脂を含有するため、得られる塗膜は
高弾性化しており、耐擦傷性が向上している。しかし、
この上塗り塗料組成物により形成される塗膜の硬度及び
耐擦傷性は、トップコート用として十分なレベルに達し
ていない。
0重量%が脂肪族二塩基酸であり、1分子当り平均2.5〜
3.5個の水酸基を有し、かつ数平均分子量が500〜1,500
であるポリエステルポリオール、(B)ポリイソシアネ
ート、及び(C)錫系ウレタン化触媒を必須成分として
含有し、(A)と(B)との比率が水酸基とイソシアネ
ート基の当量比で0.5〜2.0:1の範囲にある耐擦傷性塗料
組成物を開示している。しかしこの耐擦傷性塗料組成物
は、抗張力が250〜300kg/cm2と低く、伸び率が200〜350
%と高いために、自動洗車機による洗車の場合には耐擦
傷性は良好であるが、塗膜が軟らかいためポリッシュで
は深い傷がつきやすい(堅ろう度が低い)。しかも、自
動車鋼板用塗膜としては強度不足である。
ってトップコート表面に擦傷がつくと、擦傷による乱反
射のために塗膜の美観が損なわれてしまう。特にベース
コートとしてマンセルカラーチャートの明度がN−3以
下の濃色のソリッドカラー、メタリックカラー、マイカ
カラー等の場合、トップコート表面の擦傷が目立ちやす
い。
着すれば水洗いのみで汚れを落とすことも難しく、その
ために初期の撥水性も維持できなくなる。
もに、撥水性にも優れたクリヤー塗膜を形成し得るトッ
プコート塗料組成物を提供することである。
素含有塗膜形成樹脂を主体とする撥水性を有する樹脂成
分に、架橋密度を高めると同時に、抗張力や伸び率を高
めるように種々の樹脂成分を加えれば、十分な硬度及び
強度を有するとともに良好な耐擦傷性を有し、また撥水
性にも優れたトップコートを形成する樹脂組成物とする
ことができることを発見し、本発明を完成した。
トップコート塗料組成物は、 (a)フッ素含有ビニル成分を含み、酸価が5〜35KOHm
g/g、水酸基価が120〜150KOHmg/gであるフッ素樹脂コポ
リマー30〜70重量%と、 (b)少なくとも部分的にアルキル化されたメラミン樹
脂10〜50重量%と、 (c)水酸基を有するウレタン変性ポリエステル樹脂1
〜50重量%とを含有するとともに、 (d)酸触媒として、アミン又は純水でブロックされた
有機酸を前記樹脂(a)、(b)及び(c)の合計100
重量部に対して0.05〜5重量部含有する ことを特徴とする。
の組成は、 (イ)フッ素含有ビニルモノマー、シクロアルキルビニ
ルモノマー、鎖状アルキルビニルモノマー、ヒドロキシ
アルキルビニルモノマー及びカルボキシル基含有モノマ
ー、または、 (ロ)フッ化アクリルエステル などの態様を含む。
脂コポリマーを使用することができる。第一のフッ素樹
脂コポリマーは、フッ素含有ビニル成分を必須成分とす
るコポリマーである。このフッ素樹脂コポリマーの好ま
しい組成は、フッ素含有ビニルモノマー、シクロアルキ
ルビニルモノマー、鎖状アルキルビニルモノマー、ヒド
ロキシアルキルビニルモノマー及びカルボキシル基含有
モノマーからなる。
は、フルオロオレフィン又はフルオロアルキルオレフィ
ンが好ましく、フルオロオレフィンを用いる場合には、
パーハロオレフィン、特にクロロトリフルオロエチレ
ン、あるいはテトラフルオロエチレンが好ましい。
エーテルが良く、炭素数2〜8の直鎖状又は分岐状のア
ルキル基を含有するもの、特にアルキル基の炭素数が2
〜4であるもの(例えばエチルビニルエーテル、ブチル
ビニルエーテル等)が好適である。
ロヘキシルビニルモノマー、特にシクロヘキシルビニル
エーテルが好ましい。
も、エーテル構造をとるものが良く、上記のアルキルビ
ニルエーテルと同様のアルキル基を有するもの(例え
ば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル、又はヒドロキシヘキシルビニルエー
テル等)が好ましい。
酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタクリル酸、プロピ
ルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、
無水マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基を有する
モノマーが挙げられる。
脂コポリマーの組成としては、フルオロオレフィン40〜
60モル%、シクロアルキルビニルモノマー45〜5モル
%、鎖状アルキルビニルモノマー45〜5モル%、ヒドロ
キシアルキルビニルモノマー5〜45%、及びカルボキシ
ル基を含有するモノマー3〜15モル%とすることが好ま
しい。なお、フルオロオレフィン及びアルキルビニルモ
ノマーは、それぞれ単独のものに限らず、2種以上のも
のを混合して使用することができる。
から余り好ましくなく、高すぎるものは製造面で難があ
る傾向にあると同時に、リコート性に問題がある。ま
た、シクロヘキシルビニルモノマー含有量の低すぎるも
のは塗膜硬度が低く、またアルキルビニルモノマー含有
量の低すぎるものは可塑性が低下する傾向にあるので、
好ましくない。
割合で含有することが、塗料ベースとしての種々の有用
な特性を損なうことなく、硬化性を改善するという面か
ら、特に重要である。即ちヒドロキシアルキルビニルモ
ノマー含有量の高すぎるものは重合体の有機溶媒に対す
る溶解性が低下するだけでなく、塗膜の可塑性も低下
し、逆に低すぎるものは塗膜の耐久性や密着性が低下す
る傾向にあるので好ましくない。
示される方法に従って、所定割合のモノマー混合物に、
重合媒体(例えばキシレン、トルエン等の芳香族炭化水
素及びエステル系、エーテル系有機溶剤)の共存下に、
重合開始剤(例えばベンゾイルパーオキサイド等のパー
オキサイド化合物及びアゾビスイソブチロニトリル等の
アゾ系化合物)を作用せしめて、共重合反応を行わしめ
ることによって製造することができる。なお、共重合反
応温度には特に制限はないが、重合開始剤が開裂するに
十分な温度を保持する必要がある。このようなフッ素含
有樹脂としては、例えばルミフロンLF100、200、210、3
00、400、502、504、550、552、554、700、800、916
(いずれも旭硝子(株)製)等が市販されている。
アクリルエステルからなり、このようなフッ化アクリル
エステルとして、アクリル樹脂の末端をフルオロオレフ
ィンで置換した含フッ素共重合体、アクリル樹脂にフル
オロオレフィンをグラフト重合させた含フッ素共重合体
等が挙げられる。このようなフッ化アクリルエステルと
しては、例えば、AS2950、AS2986(三菱レイヨン(株)
製)などを使用することができる。
ミン樹脂による架橋性の観点から、酸価(AV)及び水酸
基価(OHV)を各々5〜35及び120〜150に調整するのが
好ましい。酸価(AV)が5未満及び水酸基価(OHV)が1
20未満の場合は塗膜の硬化が不十分であり、酸価(AV)
が35を超える場合には塗膜の耐水性が不十分となり、水
酸基価(OHV)が150を超える場合は、塗膜が硬くなりす
ぎ伸び率が低下する。好ましくは酸価(AV)が10〜25で
あり、水酸基価(OHV)が125〜140である。なお、酸価
(AV)及び水酸基価(OHV)の単位はKOHmg/gである。
〜20000程度の重量平均分子量を有するのが好ましい。
重量平均分子量が8000より小さいと耐候性が不良であ
り、20000より大きいと塗膜外観が不良となる。なお、
前記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC)法により測定し、アクリル樹脂に換
算した値である。
は−30〜40℃程度のガラス転移温度(Tg)を有する。Tg
が40℃より高い場合は、塗膜の伸び率の向上効果が不十
分で塗膜がもろくなり、−30℃より低い場合は塗膜の硬
度不足となり、ポリッシュ性が不十分となる。なお前記
ガラス転移温度(Tg)は、T.G.Foxの式より求めた値で
ある。
アルキル化されたメラミン樹脂が含まれる。メラミン樹
脂は上述したように架橋剤として働き、塗膜の硬化に必
要である。
族アルデヒドとの縮合物をエーテル化したものであり、
特にメラミン−ホルムアルデヒド縮合物をエーテル化し
たものが好ましい。メラミンと脂肪族アルデヒドとの縮
合物をエーテル化したメラミン樹脂としてメチルエーテ
ル化メラミン樹脂、メチルブチルエーテル化メラミン樹
脂、ブチルエーテル化メラミン樹脂等の縮合物が挙げら
れる。さらに、ベンゾグアナミン、尿素等と脂肪族アル
デヒドとの縮合物をエーテル化した樹脂もメラミン樹脂
として使用することができる。
レタン変性ポリエステル樹脂が含まれる。この添加によ
り塗膜の伸び率を一層向上させることができる。
ポリエステル部分とウレタン部分とを有する樹脂で、ポ
リエステル樹脂中の水酸基にポリイソシアネート化合物
のイソシアネート基を反応させて樹脂中にウレタン結合
を導入したもの、又はポリオールとポリイソシアネート
との反応物であるウレタンの水酸基に二塩基酸が結合し
てなるものである。いずれのものも残留水酸基を有す
る。
製造するのに使用されるポリエステル樹脂は、多価アル
コールと多塩基酸又はその無水物とのエステル反応生成
物で、かつ分子内に水酸基を有するものである。
ピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコ
ール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリトリット、ジペンタエリトリ
ットなどを用いることができる。
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、無水
コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テ
トラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、
無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水トリメリ
ット酸などを用いることができる。
ールの水酸基と上記多塩基酸又はその無水物のカルボキ
シル基とが、モル比で1.2〜1.8となるように反応させる
ことによって得られるもので、分子内に残留水酸基を有
する。
リイソシアネート化合物は、分子中に2個以上の遊離の
イソシアネート基を有する化合物であって、具体的に
は、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
メタキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、リジンジイソシアネート、水添化4,4′
−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化トリレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジ
イソシアネート等が挙げられる。またポリイソシアネー
ト化合物に少量のポリオールが反応してなるウレタン化
合物も、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する
場合には、ここで言うポリイソシアネート化合物に含ま
れる。このようなものとしては、トリレンジイソシアネ
ート(3モル)とトリメチロールプロパン(1モル)と
の付加物、ヘキサメチレンジイソシアネート(3モル)
とトリメチロールプロパン(1モル)との付加物、ヘキ
サメチレンジイソシアネートと水との反応物、キシリレ
ンジイソシアネート(3モル)とトリメチロールプロパ
ン(1モル)との付加物などから選ばれた1種もしくは
2種以上の化合物を使用できる。
に優れたヘキサメチレンジイソシアネートと水との反応
物、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロール
プロパンとの付加物、キシリレンジイソシアネートとト
リメチロールプロパンとの付加物、イソホロンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジ
イソシアネートなどの無黄変タイプが好ましい。
テル樹脂は、上記ポリエステル樹脂の水酸基と上記ポリ
イソシアネート化合物のイソシアネート基とを、水酸基
/イソシアネート基のモル比で1.1〜1.5となるように反
応させてなるのもの、又はウレタンの水酸基に二塩基酸
を反応させてなるもので、好ましくは酸価は5〜40KOHm
g/g、水酸基価は40〜200KOHmg/gであり、さらに、数平
均分子量は500〜10,000である。
水酸基を有するウレタン変性ポリエステル樹脂との配合
は、樹脂全体に対してそれぞれ30〜70重量%、10〜50重
量%、及び1〜50重量%とする。メラミン樹脂の量は塗
膜の硬度を左右するが、その量が50重量%を超えると形
成される塗膜の内部応力が高くなりすぎ、クラックが生
じやすくなるので好ましくない。また10重量%に満たな
いと塗膜の硬化が不足する。またウレタン変性ポリエス
テル樹脂については、その割合が1重量%に満たないと
塗膜の耐擦傷性の効果が十分に得られず、50重量%を超
えると塗膜の硬度が不足して好ましくない。なおウレタ
ン変性ポリエステル樹脂の量はフッ素含有樹脂コポリマ
ーのガラス転移温度(Tg)の値により適宜変更する。す
なわちTgが10℃を超す場合にはウレタン変性ポリエステ
ル樹脂の量を25〜50重量%と多めにし、Tgが10℃を下ま
わるときにはこの量を1〜25重量%とする。これにより
塗膜の伸び率と硬度との調和を図ることができる。上記
三種類の樹脂成分のより好ましい割合は、それぞれ40〜
60重量%、20〜40重量%及び10〜30重量%である。
ート塗料に硬化助剤として酸触媒を加える。
有機酸をいう。なお有機酸とは、炭素原子が分子内に結
合した酸(ただし炭酸を除く)をいう。例えば代表的な
ものとして、酢酸、乳酸、コハク酸、しゅう酸、マレイ
ン酸、デカンジカルボン酸、(メタ)アクリル酸等のカ
ルボン酸類、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナ
フタレンジスルホン酸等のスルホン酸類、ジメチルリン
酸、ジブチルリン酸、ジメチルピロリン酸、ジブチルピ
ロリン酸等の有機アルキルリン酸エステル化合物などが
挙げられる。これらの有機酸のうち硬化性、耐錆性、耐
チッピング性の点から、スルホン酸類、なかでも炭素数
6以上、とりわけ10以上のものが特に望ましい。これら
の有機酸は、常温においてフッ素樹脂コポリマー(a)
及びメラミン樹脂(b)と反応することがないように、
ブロック剤(塗膜の通常の焼付温度において解離する)
によりブロックされている。ブロック剤としてはアミン
又は純水が適当であり、アミンとしては炭素原子数40個
以下の第一級、第二級又は、第三級アルキルアミン、ア
ルカノールアミン、脂環式アミン及び、N−ヘテロ環式
アミン、とくにエチルアミン、ジエチルアミン、トリエ
チルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、n−、iso−、sec−及びtert−
ブチルアミン、N,N−ジメチルステアリルアミン、モル
ホリン、及びトリ−イソプロパノールアミン等が好まし
い。
を100重量部として、0.05〜5重量部が適当であり、こ
れより少ないと硬化に対する寄与が乏しく、多過ぎると
硬く脆い塗膜となり好ましくない。より好ましい酸触媒
の配合は、0.05〜3重量部である。
触媒にさらにアクリル樹脂を加えることができる。アク
リル樹脂の添加量は上記した3種類の樹脂合計100重量
部に対して30重量部までとする。このとき上記した3種
類の樹脂とアクリル樹脂とをブレンドして塗料組成物と
してもよいし、または水酸基を有するウレタン変性ポリ
エステル樹脂とアクリル樹脂とをあらかじめ共重合さ
せ、アクリルウレタン樹脂として用いることもできる。
このようにアクリルウレタン樹脂として塗料組成物の成
分とすると、形成された塗膜に汚れが付着しにくいとい
う効果があらわれ、好ましい。
酸またはメタクリル酸エステル(アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸
n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−プロピル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、メタク
リル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸ステアリル、メタクリル酸トリデシル)、油
脂脂肪酸とオキシラン構造を有するアクリル酸またはメ
タクリル酸エステルモノマーとの付加反応物(例:ステ
アリン酸とグリシジルメタクリレートの付加反応物)、
C8以上のアルキル基を含むオキシラン化合物とアクリル
酸またはメタクリル酸との付加反応物(例えばイタコン
酸エステル(イタコン酸ジメチル等)等のモノマーを重
合したもので、その他にスチレン、α−メチルスチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、アクリル酸
ベンジル、メタクリル酸ベンジル等の芳香族ビニルモノ
マーや、マレイン酸エステル(マレイン酸ジメチル
等)、フマル酸エステル(フマル酸ジメチル等)、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等を配合しても良
い。また酢酸ビニル等と活性水素を有するエチレン性不
飽和モノマーからなる共重合体も使用することができ
る。活性水素を有するエチレン性不飽和モノマーとして
は、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキ
シプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル
酸ヒドロキシメチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、
メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロ
キシブチル、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル
酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸等が
挙げられ、その他にN−メチロールアクリルアミド、ア
リルアルコール等のヒドロキシル基を有するエチレン性
不飽和モノマーや、クロトン酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸、フマル酸等のカルボキシル基を有するエチレン
性不飽和モノマーを含有しても良い。
モノマーを各々所定割合で配合し、通常の方法で重合す
ることによって得られる。例えばモノマー配合物を公知
の重合触媒(例えば、アゾビスイソブチロニトリル、ベ
ンゾイルパーオキサイド等)と混合し、重合可能な温度
(例えば、60〜140℃)に加熱した溶剤(例えば、キシ
レン、トルエン、ミネラルスピリット等)を含む反応容
器中へ滴下し、熟成することによって得ることができ
る。
テル樹脂とのブレンドの製造は、前記製造方法により得
られたアクリル樹脂と、水酸基を有するウレタン変性ポ
リエステル樹脂とをコールドブレンド又はホットブレン
ドすることにより行う。
ーと、水酸基を有するウレタン変性ポリエステル樹脂
と、必要に応じて上記エチレン性不飽和モノマー成分を
有機過酸化物又はアゾ化合物等の重合開始剤の存在下で
重合することにより行う。この場合、ランダム共重合体
が得られる。一方、ブロック共重合体としてのアクリル
ウレタン樹脂を得る場合、アクリル樹脂と水酸基を有す
るウレタン変性ポリエステル樹脂とを共重合させる。
化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化ジターシャリ
ーブチル、過酸化アセチル、ターシャリーブチルペルオ
キシ安息香酸、過酸化ジクミル、ペルオキシ安息香酸、
ペルオキシ酢酸、ターシャリーブチルパーオキシベンゾ
エート、ターシャリーブチルペルオキシピバレート等の
過酸化物類や、アゾビスイソブチロニトリル等のジアゾ
化合物類等を使用するのが好ましい。重合開始剤の添加
量は上記アクリル樹脂のモノマー成分(アクリルモノマ
ー+エチレン性不飽和モノマー)と水酸基を有するウレ
タン変性ポリエステル樹脂の合計量100重量部に対して
0.1〜1重量部程度である。
合法、粒状重合法等があるが、溶液重合法が好ましい。
に30〜60%の濃度になるように溶解されるが、適宜の有
機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セ
ロソルブ、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、トルエン、キシレン、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミドジメチルアセトアミド、
ソルベッソ100(エクソン製)、ソルベッソ150(エクソ
ン製)などが挙げられる。さらに塗装時には、塗装作業
性の点から適宜希釈する。
に、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外
線吸収剤、ヒンダードアミン系の光安定剤、フェノール
系、スルフォイド系等の酸化防止剤、シリコーンや有機
高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤等の添加剤
を塗料中約0.1〜5重量%併用することは、塗料性能、
塗膜性能の改善に効果的であり望ましい。
りの2コート1ベーク塗装系のトップコートクリヤーと
して適用されるが、さらに1コート1ベーク方式、2コ
ート1ベーク方式のオーバーコートクリヤーとしても適
用出来る。
ースコートの上に適用されるクリヤーコートは、アクリ
ル共重合樹脂系からなるクリヤーコートで、焼付け後本
発明のフッ素樹脂系トップコート塗料組成物を塗り重ね
焼付けるが、アクリル樹脂系クリヤーコートとフッ素樹
脂系トップコートの層間付着性を高めるために、アクリ
ル樹脂系クリヤーコート塗料焼付け後研磨するか、もし
くはバインダー用のベースクリヤーコートをアクリル樹
脂系クリヤーコートと本発明のフッ素樹脂系トップコー
トの層間に適用する事が望ましい。
素樹脂系トップコート塗料組成物を適用することができ
る。
動車用上塗りとして使った場合、一般に下塗り及び中塗
り塗装後、本塗料を塗装する。下塗りとしては、必要に
応じて金属表面を除錆または除錆処理した後、リン酸亜
鉛処理などによる皮膜化成処理などで表面処理したうえ
で、下塗り塗料として電着塗料を塗装し、焼付ける。電
着塗料としてカチオン型電着塗料が望ましい。一般的な
方法により塗装、焼付けをして得られるカチオン型電着
塗料の塗膜の膜厚は、15〜40μmとする。
樹脂系又はポリエステル樹脂、アクリル樹脂系塗料を一
般的方法、例えば静電吹付塗装によって塗装し、常法に
従って焼付けて膜厚20〜60μmの中塗り塗膜を形成す
る。
方式やオーバーコート方式で上塗り塗膜を形成する。
ましく、例えば、エアースプレー塗装機及びエアー霧化
式もしくは、回転式静電塗装機が使われる。トップコー
トクリヤーの塗装粘度は、フォードカップ#4で20〜40
秒(20℃)の範囲になるよう有機溶媒にて調整する。
ップクリヤーコートが20〜60μm程度とする。
料組成物とすることで、撥水性に優れた塗膜を形成する
ことができるが、本発明では、それに限らず、フッ素樹
脂コポリマーの酸価及び水酸基価を規定し、メラミンに
よる架橋の密度を増大させている。これにより塗膜の抗
張力が向上する。また水酸基を有するウレタン変性ポリ
エステル樹脂を含有することによって塗膜の伸び率を向
上させている。このように抗張力及び伸び率が共に向上
するので耐擦傷性は良好となる。
とわらない限り『部』は重量部を示す。
チオン電着塗装[日本ペイント(株)製、パワートップ
PU−50]を乾燥塗膜の厚さが約25μmとなるように電着
塗装した。
イント(株)製、オルガS−90シーラー]を乾燥塗膜の
厚さが約40μmとなるようにエアースプレー塗装し、14
0℃で30分焼付けた。その後、アクリル樹脂系ベースコ
ート[日本ペイント(株)製、スーパーラックM−80ブ
ラック]を乾燥膜厚約20μmとなるように塗装し、3分
間セッティングをおこなった。ついで、フッ素樹脂コポ
リマーA(旭硝子(株)製、ルミフロンLF−400)100
部、メラミン樹脂A(完全メチル化メラミン樹脂:三井
サイアナミッド(株)製、サイメル303)40部、ウレタ
ン変性ポリエステル樹脂A30部、トリエタノールアミン
でブロックされたドデシルベンゼンスルホン酸1.0部、
有機溶媒(酢酸ブチル/ソルベッソ150=1/2)10部を混
合溶解したのち、フォードカップ#4で25秒に粘度調整
し、静電塗装機Auto REA(ランズバーグゲマ製)により
霧化圧5Kg/cm2で乾燥膜厚が約40μmとなるように塗装
し、約7分間セッティング後、140℃で30分間焼付け
た。
度、ヤング率、破断強度、及び伸び率を以下に記す方法
で測定した。結果を第1表に合わせて示す。
例えば「高分子材料便覧」第1275〜1283頁に記載されて
いるものを参照した。
(オリエンテック(株)製)を用いて測定した。
万能試験機UTM型III−500(オリエンテック(株)製)
を用いて、ロードセル5kg、引張りスピード10%min-1/2
0℃の条件で測定した。
TOP,ELINT,ナイロンブラシ)で洗浄し、擦傷の付き具合
いを目視にて評価した。同時に20゜グロスにおける光沢
の保持率(グロスリテンション:G.R.)を光沢計にて測
定した。
い、水はじき性を水接触角測定にて評価した。以上の結
果を、鉛筆硬度試験及び暴露試験前の水接触角測定試験
の結果とともに第2表に示す。なお鉛筆硬度試験はJIS
−K−5400 6.14法に準拠し、水接触角は、協和界面科
学社製FACE接触角計を用いて測定した。
に示すように調製して塗膜を作成し、実施例1と同様に
各種試験を行った。結果を第1表及び第2表に示す。
塗料組成物(比較例1、2、3)及びフッ素樹脂コポリ
マーを含まない塗料組成物(比較例3、4)を調製し、
実施例1と同様の方法で塗膜を作成した。そして実施例
1と同様に各種試験を行った。塗料の詳しい組成及び試
験結果を第1表及び第2表に合わせて示す。
トップコート塗料組成物から形成される塗膜はバイブロ
ン測定による架橋密度で5〜7×10-3mol/ccと高い値を
示し、また塗膜のヤング率、伸び率、破断強度は、バラ
ンスよく高い値を示す。
ールプロパンと、アジピン酸との反応物 (5)三井サイアナミッド社製「サイメル303」 (6)三井サイアナミッド社製「サイメル267」 (7)三井東圧化学(株)製「ユーバン128」 (8)トリエタノールアミンブロック化ドデシルベンゼ
ンスルホン酸 (9)酢酸ブチル/ソルベッソ150(エクソン社製)=1
/2 〔発明の効果〕 以上に詳述したように、本発明の塗料組成物は、酸価
(AV)及び水酸基価(OHV)がそれぞれ5〜350KOHmg/g
及び120〜150KOHmg/gであるフッ素樹脂コポリマーに、
ウレタン変性ポリエステル樹脂と、メラミン樹脂とを含
有するとともに、酸触媒としてアミン又は純水でブロッ
クされた有機酸を含有するため、この組成物から得られ
る塗膜は、十分な硬度及び強度を有するとともに耐擦傷
性に優れている。またフッ素樹脂を含有していることで
撥水性にも優れている。
洗浄ブラシ等の衝撃に対しても塗膜傷となるような破断
面を生ずることなく、傷を生じにくい。このため、付着
した汚れがとれやすい塗膜状態のまま保持でき、例えば
水洗拭き等にて簡単に水ハジキ性を再現することができ
る塗膜となる。
するので、マンセルカラーチャートの明度がN−3以下
の濃色のベースコートへのトップコート用に好適とな
る。
Claims (1)
- 【請求項1】フッ素樹脂を含有する擦傷防止用トップコ
ート塗料組成物であって、 (a)フッ素含有ビニル成分を含み、酸価が5〜35KOHm
g/g、水酸基価が120〜150KOHmg/gであるフッ素樹脂コポ
リマー30〜70重量%と、 (b)少なくとも部分的にアルキル化されたメラミン樹
脂10〜50重量%と、 (c)水酸基を有するウレタン変性ポリエステル樹脂1
〜50重量%とを含有するとともに、 (d)酸触媒として、アミン又は純水でブロックされた
有機酸を前記樹脂(a)、(b)及び(c)の合計100
重量部に対して0.05〜5重量部含有する ことを特徴とする擦傷防止用トップコート塗料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15754089A JP2771848B2 (ja) | 1989-06-20 | 1989-06-20 | 擦傷防止用トップコート塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15754089A JP2771848B2 (ja) | 1989-06-20 | 1989-06-20 | 擦傷防止用トップコート塗料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0324145A JPH0324145A (ja) | 1991-02-01 |
JP2771848B2 true JP2771848B2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=15651914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15754089A Expired - Lifetime JP2771848B2 (ja) | 1989-06-20 | 1989-06-20 | 擦傷防止用トップコート塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2771848B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6559238B1 (en) * | 1998-06-29 | 2003-05-06 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Thermally cross-linked fluoropolymer |
JP5382611B2 (ja) * | 2009-02-16 | 2014-01-08 | 日産自動車株式会社 | 微粒子含有軟質塗膜及び積層塗膜 |
-
1989
- 1989-06-20 JP JP15754089A patent/JP2771848B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0324145A (ja) | 1991-02-01 |
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