JP2771754B2 - ストリップのステアリング装置 - Google Patents
ストリップのステアリング装置Info
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- JP2771754B2 JP2771754B2 JP7836493A JP7836493A JP2771754B2 JP 2771754 B2 JP2771754 B2 JP 2771754B2 JP 7836493 A JP7836493 A JP 7836493A JP 7836493 A JP7836493 A JP 7836493A JP 2771754 B2 JP2771754 B2 JP 2771754B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば金属等のスト
リップの搬送通板ラインに設けられ、走行ストリップの
方向を2方向に切換え可能とすると共に蛇行を矯正する
ようにしたステアリング装置に関する。
リップの搬送通板ラインに設けられ、走行ストリップの
方向を2方向に切換え可能とすると共に蛇行を矯正する
ようにしたステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板ストリップの通板ラインに設けるス
テアリング装置は、ステアリングロールをラインのベン
ディング部に配置することで、パスの方向を変えること
が主な機能である。この機能は、ステアリングロールの
ラインに対する配置及びその前後に設置するロール列と
の間の位置関係によって、パスが決められるので、ライ
ンに対する配置を適正にすれば得られるものと言える。
テアリング装置は、ステアリングロールをラインのベン
ディング部に配置することで、パスの方向を変えること
が主な機能である。この機能は、ステアリングロールの
ラインに対する配置及びその前後に設置するロール列と
の間の位置関係によって、パスが決められるので、ライ
ンに対する配置を適正にすれば得られるものと言える。
【0003】また、ステアリングロールを通過するスト
リップは、ステアリングロールの前後でその方向の転換
のために蛇行を生じることがある。このため、ストリッ
プの蛇行を補正して適正なパスに戻す機能も兼ね備える
ことが必要である。
リップは、ステアリングロールの前後でその方向の転換
のために蛇行を生じることがある。このため、ストリッ
プの蛇行を補正して適正なパスに戻す機能も兼ね備える
ことが必要である。
【0004】このような蛇行の補正を行うステアリング
装置としては、たとえば実開昭62−136451号公
報に記載されたものがある。
装置としては、たとえば実開昭62−136451号公
報に記載されたものがある。
【0005】これは、ベンディング部ではなくストリッ
プの水平搬送部分の下レベルにステアリングロールを配
置し、ストリップの蛇行に合わせてこのステアリングロ
ールの軸線の姿勢を変更制御することによって、ストリ
ップの蛇行を補正可能としたものである。そして、ステ
アリングロールは、その両端の軸受のそれぞれにほぼ鉛
直姿勢のシリンダを連接し、これらのシリンダのロッド
の進出量を制御することによって軸線方向の姿勢が変更
される。
プの水平搬送部分の下レベルにステアリングロールを配
置し、ストリップの蛇行に合わせてこのステアリングロ
ールの軸線の姿勢を変更制御することによって、ストリ
ップの蛇行を補正可能としたものである。そして、ステ
アリングロールは、その両端の軸受のそれぞれにほぼ鉛
直姿勢のシリンダを連接し、これらのシリンダのロッド
の進出量を制御することによって軸線方向の姿勢が変更
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ステアリン
グロールをパスに設置したときには、その前後のロール
列との関係のみによってストリップの走行方向が決めら
れてしまう。このため、ストリップのパス方向はライン
の中で一つしか設定できないことになり、たとえばメッ
キ処理をして下流に流すものとメッキ処理しないまま通
過させるストリップの仕様変更には対応できない。
グロールをパスに設置したときには、その前後のロール
列との関係のみによってストリップの走行方向が決めら
れてしまう。このため、ストリップのパス方向はライン
の中で一つしか設定できないことになり、たとえばメッ
キ処理をして下流に流すものとメッキ処理しないまま通
過させるストリップの仕様変更には対応できない。
【0007】また、先の公報に記載のものでは、ステア
リングロールの姿勢変更のために2本のシリンダを必要
とするので、設備が嵩むほか、それぞれのロッドの進退
動作のための制御も複雑になりやすい。また、シリンダ
はステアリングロール自身の負荷も受けるので、ステア
リングのためにステアリングロールをシフトさせるに
は、シリンダにこのステアリングロールの自重分も含め
た容量が必要となり、設備は更に大型化してしまう。
リングロールの姿勢変更のために2本のシリンダを必要
とするので、設備が嵩むほか、それぞれのロッドの進退
動作のための制御も複雑になりやすい。また、シリンダ
はステアリングロール自身の負荷も受けるので、ステア
リングのためにステアリングロールをシフトさせるに
は、シリンダにこのステアリングロールの自重分も含め
た容量が必要となり、設備は更に大型化してしまう。
【0008】更に、先の公報に記載の直線パスの下側に
ステアリングロールを配置するものでは、蛇行修正のと
きのみこのステアリングロールの周面がストリップの幅
方向の下面に接触する。そして、たとえば、ストリップ
の走行速度とステアリングロールの周速とが一致してい
なければ、相互にスリップを生じることになり、ストリ
ップの表面疵の発生の原因ともなる。
ステアリングロールを配置するものでは、蛇行修正のと
きのみこのステアリングロールの周面がストリップの幅
方向の下面に接触する。そして、たとえば、ストリップ
の走行速度とステアリングロールの周速とが一致してい
なければ、相互にスリップを生じることになり、ストリ
ップの表面疵の発生の原因ともなる。
【0009】このように、従来のステアリング装置で
は、ストリップの送り方向の切換えが独自に行えず、ま
た設備が嵩むだけでなくストリップの表面疵の発生も含
めた問題がある。
は、ストリップの送り方向の切換えが独自に行えず、ま
た設備が嵩むだけでなくストリップの表面疵の発生も含
めた問題がある。
【0010】本発明において解決すべき課題は、簡単な
設備でストリップの送り方向の切換えができ、安定した
蛇行の修正と表面疵の発生の防止を図ることにある。
設備でストリップの送り方向の切換えができ、安定した
蛇行の修正と表面疵の発生の防止を図ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ストリップの
搬送ラインに設置されステアリングロールの軸線姿勢を
変更可能として前記ストリップの蛇行を修正可能とした
ステアリング装置であって、前記ストリップの走行方向
に移動可能とした可動フレームと、該可動フレーム上に
配置され前記ステアリングロールの軸線方向の両端を回
転自在に支持すると共に該ステアリングロールの軸線方
向の一端側に対応する部分を前記可動フレームに枢着し
た揺動フレームと、前記揺動フレームの前記可動フレー
ムへの枢着点と反対側に配置したシフトシリンダとを備
え、更に前記揺動フレームとシフトシリンダとの間を、
前記シフトシリンダのストローク動作を前記揺動フレー
ムの上下動作に変換する変換機構によって連接してなる
ことを特徴とする。
搬送ラインに設置されステアリングロールの軸線姿勢を
変更可能として前記ストリップの蛇行を修正可能とした
ステアリング装置であって、前記ストリップの走行方向
に移動可能とした可動フレームと、該可動フレーム上に
配置され前記ステアリングロールの軸線方向の両端を回
転自在に支持すると共に該ステアリングロールの軸線方
向の一端側に対応する部分を前記可動フレームに枢着し
た揺動フレームと、前記揺動フレームの前記可動フレー
ムへの枢着点と反対側に配置したシフトシリンダとを備
え、更に前記揺動フレームとシフトシリンダとの間を、
前記シフトシリンダのストローク動作を前記揺動フレー
ムの上下動作に変換する変換機構によって連接してなる
ことを特徴とする。
【0012】また、変換機構は、シフトシリンダのロッ
ドに連接したガイドブロックと、揺動フレーム側に連結
されガイドブロックに重合する二股状ブラケットとを備
え、ガイドブロックと二股状ブラケットとの間を、この
ガイドブロックのストローク方向に上下方向の傾斜を持
つ勾配ガイドによって連接した構成としてもよい。
ドに連接したガイドブロックと、揺動フレーム側に連結
されガイドブロックに重合する二股状ブラケットとを備
え、ガイドブロックと二股状ブラケットとの間を、この
ガイドブロックのストローク方向に上下方向の傾斜を持
つ勾配ガイドによって連接した構成としてもよい。
【0013】
【作用】可動ベースをストリップの走行方向に移動可能
とすることによって、ステアリング装置の前後のロール
列に対するパスを変えることができ、ストリップを2方
向に切り換えて通板することが可能となる。
とすることによって、ステアリング装置の前後のロール
列に対するパスを変えることができ、ストリップを2方
向に切り換えて通板することが可能となる。
【0014】また、可動フレーム上の揺動フレームは、
シフトシリンダ及び変換機構によってロールの軸線方向
の姿勢を変える向きに揺動し、ストリップの蛇行に対す
るステアリングロールによる修正が可能となる。
シフトシリンダ及び変換機構によってロールの軸線方向
の姿勢を変える向きに揺動し、ストリップの蛇行に対す
るステアリングロールによる修正が可能となる。
【0015】更に、変換機構のガイドブロックと二股状
ブラケットとの間の勾配ガイドによって、シフトシリン
ダのロッドのストローク動作を二股状ブラケットの上下
方向の動作に変換でき、ステアリングロールの重量負荷
を受けないシリンダの配置が可能となる。
ブラケットとの間の勾配ガイドによって、シフトシリン
ダのロッドのストローク動作を二股状ブラケットの上下
方向の動作に変換でき、ステアリングロールの重量負荷
を受けないシリンダの配置が可能となる。
【0016】
【実施例】図1は本発明のステアリング装置を含む設備
の概要を示す図である。なお、実施例では、溶融亜鉛メ
ッキラインであって溶融亜鉛メッキ後のストリップを下
流側で2方向に切換可能とした設備として説明する。
の概要を示す図である。なお、実施例では、溶融亜鉛メ
ッキラインであって溶融亜鉛メッキ後のストリップを下
流側で2方向に切換可能とした設備として説明する。
【0017】図において、ストリップ50のパスライン
には、溶融亜鉛メッキ槽60,一次冷却装置61,二次
冷却装置62を順に配置し、二次冷却装置62の下流に
ステアリング装置1が設置されている。そして、このス
テアリング装置1からは三次冷却装置63またはケミカ
ル処理槽64にストリップ50の方向が切り換えられ、
ケミカル処理槽64に進んだストリップ50は処理後に
三次冷却装置63側へ向かうラインに戻る。
には、溶融亜鉛メッキ槽60,一次冷却装置61,二次
冷却装置62を順に配置し、二次冷却装置62の下流に
ステアリング装置1が設置されている。そして、このス
テアリング装置1からは三次冷却装置63またはケミカ
ル処理槽64にストリップ50の方向が切り換えられ、
ケミカル処理槽64に進んだストリップ50は処理後に
三次冷却装置63側へ向かうラインに戻る。
【0018】図2はステアリング装置1の正面図、図3
は右側面図である。
は右側面図である。
【0019】ステアリング装置1は、そのベースフレー
ム1aの正面及び背面側に設けたガイドレール1bに案
内されて移動可能な可動フレーム2を備えたものであ
る。この可動フレーム2は、ベースフレーム1aの右端
に備えたシフトシリンダ2aに連接され、このシフトシ
リンダ2aの作動によって図2において左右方向に移動
可能である。そして、ベースフレーム1aの左右両端に
はストッパ1c,1dを設け、可動フレーム2はその両
端部がこれらのストッパ1c,1dに突き当たる間のス
トロークで移動する。
ム1aの正面及び背面側に設けたガイドレール1bに案
内されて移動可能な可動フレーム2を備えたものであ
る。この可動フレーム2は、ベースフレーム1aの右端
に備えたシフトシリンダ2aに連接され、このシフトシ
リンダ2aの作動によって図2において左右方向に移動
可能である。そして、ベースフレーム1aの左右両端に
はストッパ1c,1dを設け、可動フレーム2はその両
端部がこれらのストッパ1c,1dに突き当たる間のス
トロークで移動する。
【0020】可動フレーム2には、その移動方向の両端
にブラケット2b,2cを立ち上げ、これらのブラケッ
ト2b,2cの間に揺動フレーム3を連接する。ブラケ
ット2b,2cは、図3の方向から見て可動フレーム2
の幅方向の中央に位置し、ブラケット2b,2cから突
き出した枢軸3a,3bを上下に移動可能且つ軸線周り
に回転自在に連接する。揺動フレーム3は、その平面形
状を四角形の額縁状としたものであり、枢軸3a,3b
と直交する向きの一端を、可動フレーム2に設けたブラ
ケット2dにピン3cを介して連接する。これにより、
揺動フレーム3は図3の矢印方向に姿勢を自由に変える
動作が可能となる。そして、揺動フレーム3の他端側
は、可動フレーム2の上面に設置したガイドブロック6
bの上に搭載する。
にブラケット2b,2cを立ち上げ、これらのブラケッ
ト2b,2cの間に揺動フレーム3を連接する。ブラケ
ット2b,2cは、図3の方向から見て可動フレーム2
の幅方向の中央に位置し、ブラケット2b,2cから突
き出した枢軸3a,3bを上下に移動可能且つ軸線周り
に回転自在に連接する。揺動フレーム3は、その平面形
状を四角形の額縁状としたものであり、枢軸3a,3b
と直交する向きの一端を、可動フレーム2に設けたブラ
ケット2dにピン3cを介して連接する。これにより、
揺動フレーム3は図3の矢印方向に姿勢を自由に変える
動作が可能となる。そして、揺動フレーム3の他端側
は、可動フレーム2の上面に設置したガイドブロック6
bの上に搭載する。
【0021】揺動フレーム3には、図3に示すように可
動フレーム2をその移動方向に見たとき左右両端に位置
する軸受5a,5bによって支持されたステアリングロ
ール5を組み込む。このステアリングロール5の軸線
は、可動フレーム2の移動方向と直交する姿勢であり、
揺動フレーム3の動きに応じてその軸線を上下に傾倒動
作させることが可能である。
動フレーム2をその移動方向に見たとき左右両端に位置
する軸受5a,5bによって支持されたステアリングロ
ール5を組み込む。このステアリングロール5の軸線
は、可動フレーム2の移動方向と直交する姿勢であり、
揺動フレーム3の動きに応じてその軸線を上下に傾倒動
作させることが可能である。
【0022】揺動フレーム3の傾倒動作は、その一端側
の下面を受ける二股状ブラケット4aに組み合わされた
ガイドブロック6b及びコロ4cによって行われ、この
ガイドブロック6b自身は可動フレーム2に備えたシフ
トシリンダ6によって操作される。
の下面を受ける二股状ブラケット4aに組み合わされた
ガイドブロック6b及びコロ4cによって行われ、この
ガイドブロック6b自身は可動フレーム2に備えたシフ
トシリンダ6によって操作される。
【0023】図4はシフトシリンダ6と二股状ブラケッ
ト4aとの連接構造の詳細を示す側面図、図5は図4の
A−A線矢視による縦断面図である。
ト4aとの連接構造の詳細を示す側面図、図5は図4の
A−A線矢視による縦断面図である。
【0024】シフトシリンダ6のロッド6aの先端には
ガイドブロック6bを連結し、このガイドブロック6b
を可動フレーム2に固定したガイド2eによって摺動可
能に保持する。ガイドブロック6bには、ロッド6aの
進退方向に長孔状としたガイド孔6cを設ける。このガ
イド孔6cは、図4に示すようにロッド6aとの連結端
側が高くなる傾斜を持つ。また、シフトシリンダ6は、
作動油の供給方向及び供給圧を設定可能な油圧ユニット
6dに接続され、この油圧ユニット6dによって後述す
るようにストリップ50の蛇行量に応じてシフトシリン
ダ6の作動を制御可能とする。
ガイドブロック6bを連結し、このガイドブロック6b
を可動フレーム2に固定したガイド2eによって摺動可
能に保持する。ガイドブロック6bには、ロッド6aの
進退方向に長孔状としたガイド孔6cを設ける。このガ
イド孔6cは、図4に示すようにロッド6aとの連結端
側が高くなる傾斜を持つ。また、シフトシリンダ6は、
作動油の供給方向及び供給圧を設定可能な油圧ユニット
6dに接続され、この油圧ユニット6dによって後述す
るようにストリップ50の蛇行量に応じてシフトシリン
ダ6の作動を制御可能とする。
【0025】二股状ブラケット4aは、揺動フレーム3
に一体に連結されたものであり、図4においては、左右
方向には移動不可でありその位置に停止する。そして、
図5に示すように、ガイドブロック6bに被さる二股状
のブラケット4aを備え、これらのブラケット4aの間
にガイドブロック6bのガイド孔6cを貫通する支軸4
bを架け渡す。この支軸4bには、ガイド孔6cの内壁
に沿って転動可能なコロ4cを回転自在に設ける。
に一体に連結されたものであり、図4においては、左右
方向には移動不可でありその位置に停止する。そして、
図5に示すように、ガイドブロック6bに被さる二股状
のブラケット4aを備え、これらのブラケット4aの間
にガイドブロック6bのガイド孔6cを貫通する支軸4
bを架け渡す。この支軸4bには、ガイド孔6cの内壁
に沿って転動可能なコロ4cを回転自在に設ける。
【0026】図2に戻って、ベースフレーム1aとは別
体として、ストリップ50の走行パス面を検出するため
の2個の位置検出器7,8を設ける。これらの位置検出
器7,8は、光線等を利用した光学式のものが利用で
き、ステアリングロール5を通過した後にストリップ5
0の蛇行を検出可能としたものである。そして、蛇行の
検出信号はコントローラ9に入力されて蛇行量を演算
し、その結果に基づいて油圧ユニット6dの作動が制御
される。
体として、ストリップ50の走行パス面を検出するため
の2個の位置検出器7,8を設ける。これらの位置検出
器7,8は、光線等を利用した光学式のものが利用で
き、ステアリングロール5を通過した後にストリップ5
0の蛇行を検出可能としたものである。そして、蛇行の
検出信号はコントローラ9に入力されて蛇行量を演算
し、その結果に基づいて油圧ユニット6dの作動が制御
される。
【0027】以上の構成において、図1ではストリップ
50は実線で示すように二次冷却装置62からステアリ
ング装置1によって三次冷却装置63側にパスが設定さ
れている。このとき、ストリップ50は図2の実線で示
すようにステアリングロール5の周面に接触し、たとえ
ば通板ラインのテンションロール等を通過するときと同
様の形態でパスしていく。
50は実線で示すように二次冷却装置62からステアリ
ング装置1によって三次冷却装置63側にパスが設定さ
れている。このとき、ストリップ50は図2の実線で示
すようにステアリングロール5の周面に接触し、たとえ
ば通板ラインのテンションロール等を通過するときと同
様の形態でパスしていく。
【0028】ここで、ストリップ50がケミカル処理槽
64を経由して三次冷却槽63に向かうようにパスを変
更するときは、ラインを停止させた後に図1において点
P,Qの位置でストリップ50を切断すると共にこの点
P,Q間のストリップ片を取り除く。次いで、シフトシ
リンダ2aによって可動フレーム2を図2において右側
へ移動させその右端がストッパ1dに当たるまでシフト
する。これにより、ステアリングロール5は図中の一点
鎖線の位置に移動し、その周面の左側から下側に向けて
ストリップ50のパス面を持てるようになる。
64を経由して三次冷却槽63に向かうようにパスを変
更するときは、ラインを停止させた後に図1において点
P,Qの位置でストリップ50を切断すると共にこの点
P,Q間のストリップ片を取り除く。次いで、シフトシ
リンダ2aによって可動フレーム2を図2において右側
へ移動させその右端がストッパ1dに当たるまでシフト
する。これにより、ステアリングロール5は図中の一点
鎖線の位置に移動し、その周面の左側から下側に向けて
ストリップ50のパス面を持てるようになる。
【0029】一方、ケミカル処理槽64から点R1 ,R
2 までの間には、予めダミーストリップ50aを通板さ
せておく。そして、上流側のストリップ50をステアリ
ングロール5に掛けて右側にその先端を導いた後、点R
1 ,R2 の位置でこのストリップ50をダミーストリッ
プ50aに溶接によって接合する。
2 までの間には、予めダミーストリップ50aを通板さ
せておく。そして、上流側のストリップ50をステアリ
ングロール5に掛けて右側にその先端を導いた後、点R
1 ,R2 の位置でこのストリップ50をダミーストリッ
プ50aに溶接によって接合する。
【0030】以上の作業によって、上流側のストリップ
50はケミカル処理槽64を経由するパス側に切り換え
られる。また、ステアリング装置1を経由して直接三次
冷却装置63側へのストリップ50のパスの切り換え
も、これと逆の操作によって同様に行うことができる。
50はケミカル処理槽64を経由するパス側に切り換え
られる。また、ステアリング装置1を経由して直接三次
冷却装置63側へのストリップ50のパスの切り換え
も、これと逆の操作によって同様に行うことができる。
【0031】このように、1台のステアリング装置1の
ステアリングロール5のシフト動作だけで、上流側のス
トリップ50の行き先を2通りに変更することができ
る。
ステアリングロール5のシフト動作だけで、上流側のス
トリップ50の行き先を2通りに変更することができ
る。
【0032】また、ストリップ50が走行するときにそ
の幅方向の捩じれ等によって蛇行を生じたときには、位
置検出器7又は8によってその蛇行が検出される。そし
て、その検出信号がコントローラ9に入力されて蛇行量
(上下の変位量として算出)を演算し、油圧ユニット6
dに指令を出力する。油圧ユニット6dはこれを受け
て、シフトシリンダ6への作動油の給排方向及び供給圧
を設定し、ロッド6aの進退量を設定する。
の幅方向の捩じれ等によって蛇行を生じたときには、位
置検出器7又は8によってその蛇行が検出される。そし
て、その検出信号がコントローラ9に入力されて蛇行量
(上下の変位量として算出)を演算し、油圧ユニット6
dに指令を出力する。油圧ユニット6dはこれを受け
て、シフトシリンダ6への作動油の給排方向及び供給圧
を設定し、ロッド6aの進退量を設定する。
【0033】ここで、シフトシリンダ6のロッド6aが
進出するときには、図4においてガイドブロック6dの
ガイド孔6cが右側へ移動する。これにより、二股状ブ
ラケット4aのコロ4cはガイド孔6c内を相対的に左
側へ動き、ガイド孔6cの上向きの傾斜によってコロ4
cのレベルが上昇する。したがって、二股状ブラケット
4aも上昇して揺動フレーム3の一端を持ち上げ、揺動
フレーム3はピン3c周りに斜め上の姿勢をとる。
進出するときには、図4においてガイドブロック6dの
ガイド孔6cが右側へ移動する。これにより、二股状ブ
ラケット4aのコロ4cはガイド孔6c内を相対的に左
側へ動き、ガイド孔6cの上向きの傾斜によってコロ4
cのレベルが上昇する。したがって、二股状ブラケット
4aも上昇して揺動フレーム3の一端を持ち上げ、揺動
フレーム3はピン3c周りに斜め上の姿勢をとる。
【0034】また、ロッド6aが後退するときには、逆
に揺動フレーム3はピン3c周りに斜め下となる姿勢に
設定される。
に揺動フレーム3はピン3c周りに斜め下となる姿勢に
設定される。
【0035】このように、シフトシリンダ6の作動によ
って揺動フレーム3はそのピン3c周りに上下に揺動す
るので、この揺動フレーム3に支持されたステアリング
ロール5の軸線を傾ける動作が可能である。そして、軸
線の傾斜方向は、ストリップ50の蛇行修正方向に合わ
せることは無論であり、たとえば図3においてストリッ
プ50が幅方向の左端側に寄る蛇行の場合では、これを
修正するためにステアリングロール50の右側を下に傾
斜させるなどである。
って揺動フレーム3はそのピン3c周りに上下に揺動す
るので、この揺動フレーム3に支持されたステアリング
ロール5の軸線を傾ける動作が可能である。そして、軸
線の傾斜方向は、ストリップ50の蛇行修正方向に合わ
せることは無論であり、たとえば図3においてストリッ
プ50が幅方向の左端側に寄る蛇行の場合では、これを
修正するためにステアリングロール50の右側を下に傾
斜させるなどである。
【0036】また、ステアリングロール5の軸線の傾倒
動作は、シフトシリンダ6のロッド6aの軸線方向の移
動を、ガイド孔6cとコロ4cとによって二股状ブロッ
ク4aの上下方向の移動に変換している。このため、単
にロッド6aの移動量を直接傾倒動作に変換する場合に
比べると、ガイド孔6cの傾斜を緩くすることによっ
て、ロッド6aのストロークが大きくても二股状ブラケ
ット4a及び揺動フレーム3の昇降量を細かく制御でき
る。したがって、油圧ユニット6dによる作動油の給排
の制御を厳しくしなくても、最終的なステアリングロー
ル5の傾倒の制御を精度よく実行することができ、板厚
や走行速度等の条件が異なるストリップ50に対しても
安定した蛇行の修正制御が可能となる。
動作は、シフトシリンダ6のロッド6aの軸線方向の移
動を、ガイド孔6cとコロ4cとによって二股状ブロッ
ク4aの上下方向の移動に変換している。このため、単
にロッド6aの移動量を直接傾倒動作に変換する場合に
比べると、ガイド孔6cの傾斜を緩くすることによっ
て、ロッド6aのストロークが大きくても二股状ブラケ
ット4a及び揺動フレーム3の昇降量を細かく制御でき
る。したがって、油圧ユニット6dによる作動油の給排
の制御を厳しくしなくても、最終的なステアリングロー
ル5の傾倒の制御を精度よく実行することができ、板厚
や走行速度等の条件が異なるストリップ50に対しても
安定した蛇行の修正制御が可能となる。
【0037】更に、ストリップ50はステアリングロー
ル5の周面に一様に接触してパスしていくので、通板時
のストリップ50への表面疵の発生もない。また、ステ
アリングロール5の重量負荷はシフタブロック4とガイ
ドブロック6bに掛かるだけで、シフトシリンダ6には
直接の負荷はない。このため、シフトシリンダ6は蛇行
修正時にガイドブロック6bを動作させるだけの容量で
あれば済み、設備の小型化が可能となる。
ル5の周面に一様に接触してパスしていくので、通板時
のストリップ50への表面疵の発生もない。また、ステ
アリングロール5の重量負荷はシフタブロック4とガイ
ドブロック6bに掛かるだけで、シフトシリンダ6には
直接の負荷はない。このため、シフトシリンダ6は蛇行
修正時にガイドブロック6bを動作させるだけの容量で
あれば済み、設備の小型化が可能となる。
【0038】
【発明の効果】本発明では、ステアリングロールの傾倒
動作を単独のシフトシリンダによって行えるので、設備
が簡単になり、またシフトシリンダにはステアリングロ
ールの重量の負荷がなくガイドブロックを進退動作せて
蛇行制御荷重のみを受けるので、その容量も小型化でき
る。
動作を単独のシフトシリンダによって行えるので、設備
が簡単になり、またシフトシリンダにはステアリングロ
ールの重量の負荷がなくガイドブロックを進退動作せて
蛇行制御荷重のみを受けるので、その容量も小型化でき
る。
【0039】更に、ステアリングロールの周面にストリ
ップが一様に巻き付くようにパスしていくので、ステア
リングロールを駆動する電動機が不要となるほか、スト
リップに対する偏当たりすることもないので表面疵の発
生も防止できる。
ップが一様に巻き付くようにパスしていくので、ステア
リングロールを駆動する電動機が不要となるほか、スト
リップに対する偏当たりすることもないので表面疵の発
生も防止できる。
【0040】また、シフトシリンダのストローク動作を
ガイドブロックとシフタブロックとの間の傾斜面を利用
してステアリングロールの傾倒動作に変換するので、傾
倒量を正確に細かく制御でき、安定した蛇行修正が可能
となる。
ガイドブロックとシフタブロックとの間の傾斜面を利用
してステアリングロールの傾倒動作に変換するので、傾
倒量を正確に細かく制御でき、安定した蛇行修正が可能
となる。
【図1】本発明のステアリング装置を備えたストリップ
の通板ラインを示す概略図である。
の通板ラインを示す概略図である。
【図2】ステアリング装置の正面図である。
【図3】図2のステアリング装置の右側面図である。
【図4】シフトシリンダからシフタブロックまでの連接
構造を示す正面図である。
構造を示す正面図である。
【図5】図4のA−A線矢視による縦断面図である。
1 ステアリング装置 1a ベース 1b ガイドレール 1c ストッパ 2 可動フレーム 2a シフトシリンダ 2b ブラケット 2c ブラケット 2e ガイド 3 揺動フレーム 3a 枢軸 3b 枢軸 4a 二股状ブラケット 4b 支軸 4c コロ 5 ステアリングロール 6 シフトシリンダ 6a ロッド 6b ガイドブロック 6c ガイド孔 6d 油圧ユニット 7 位置検出器 8 位置検出器 9 コントローラ 50 ストリップ 50a ストリップ 60 溶融亜鉛めっき槽 61 一次冷却装置 62 二次冷却装置 63 三次冷却装置 64 ケミカル処理槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 23/00 - 23/34 B21B 39/14,41/00
Claims (2)
- 【請求項1】 ストリップの搬送ラインに設置されステ
アリングロールの軸線姿勢を変更可能として前記ストリ
ップの蛇行を修正可能としたステアリング装置であっ
て、前記ストリップの走行方向に移動可能とした可動フ
レームと、該可動フレーム上に配置され前記ステアリン
グロールの軸線方向の両端を回転自在に支持すると共に
該ステアリングロールの軸線方向の一端側に対応する部
分を前記可動フレームに枢着した揺動フレームと、前記
揺動フレームの前記可動フレームへの枢着点と反対側に
配置したシフトシリンダとを備え、更に前記揺動フレー
ムとシフトシリンダとの間を、前記シフとシリンダのス
トローク動作を前記揺動フレームの上下動作に変換する
変換機構によって連接してなるストリップのステアリン
グ装置。 - 【請求項2】 前記変換機構は、前記シフトシリンダの
ロッドに連接したガイドブロックと、前記揺動フレーム
側に連結され前記ガイドブロックに重合する二股状ブラ
ケットとを備え、前記ガイドブロックと二股状ブラケッ
トとの間を、該ガイドブロックのストローク方向に上下
方向の傾斜を持つ勾配ガイドによって連接してなる請求
項1記載のストリップのステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7836493A JP2771754B2 (ja) | 1993-04-05 | 1993-04-05 | ストリップのステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7836493A JP2771754B2 (ja) | 1993-04-05 | 1993-04-05 | ストリップのステアリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06286917A JPH06286917A (ja) | 1994-10-11 |
JP2771754B2 true JP2771754B2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=13659954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7836493A Expired - Fee Related JP2771754B2 (ja) | 1993-04-05 | 1993-04-05 | ストリップのステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2771754B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100398374B1 (ko) * | 1998-08-03 | 2003-12-18 | 주식회사 포스코 | 수직로의스트립인입위치교정장치 |
IT1399922B1 (it) * | 2010-05-06 | 2013-05-09 | Tenova Spa | Procedimento integrato di controllo, centraggio e regolazione della sciabolatura (camber) del nastro metallico in linee di processo |
KR101998988B1 (ko) * | 2017-12-14 | 2019-07-10 | 주식회사 포스코 | 사행 제어 장치 및 이를 포함하는 설비 |
-
1993
- 1993-04-05 JP JP7836493A patent/JP2771754B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06286917A (ja) | 1994-10-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980313 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |