JP2770965B2 - スペクトラム拡散通信用受信装置 - Google Patents

スペクトラム拡散通信用受信装置

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JP2770965B2 JP63287100A JP28710088A JP2770965B2 JP 2770965 B2 JP2770965 B2 JP 2770965B2 JP 63287100 A JP63287100 A JP 63287100A JP 28710088 A JP28710088 A JP 28710088A JP 2770965 B2 JP2770965 B2 JP 2770965B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はスペクトラム拡散通信用受信装置に関する。
[従来の技術] スペクトラム拡散通信は、伝送すべき情報信号をそれ
よりも充分に広い帯域幅を持つ疑似雑音である拡散符号
で変調して伝送する通信で、符号分割多重が可能、妨害
に強い、秘話性が高いなどの特徴がある。このスペクト
ラム拡散通信における受信処理では、各通信チヤンネル
に割り当てられた拡散符号を用いて受信信号との相関を
得る、いわゆる逆拡散処理を行なって伝送されてきた情
報信号を復調する。
スペクトラム拡散通信の受信部は従来、同期部と復調
部に分けられている。同期部では、例えば受信拡散符号
のビツト速度とわずかに異なるビツト速度で出力された
参照用拡散符号との相関を検出し、参照用拡散符号発生
器を同期させるスライデイング相関方式により、同期を
とっていた。
[発明が解決しようとしている問題点] 上記した従来のスライデイング相関方式では同期検出
までの時間が非常に長いという欠点があった。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、受信信号と参照用符号の相関をとるコンボ
ルバ手段と、上記コンボルバ手段の出力信号を所定間隔
で選択的に抽出する抽出手段と、上記抽出手段の出力信
号の有無に応じて連続する2データが同値か異値かを判
別し、原データを復調する復調手段を有することによ
り、復調のための構成を簡略化することができる。
[実施例] 本実施例では、同期検出までの時間を短縮するため
に、コンボルバを用いている。コンボルバとは畳み込み
演算素子であり、二つの入力信号が一致した時に鋭いピ
ーク出力が生じる。すなわち、コンボルバに受信信号
と、参照信号としてこの受信信号の受信拡散符号を時間
的に反転させた参照用拡散符号で変調した信号を入力す
ると、ある時点で両者は一致し鋭いピーク出力を生じ
る。
第3図にコンボルバを用いたスペクトラム拡散受信装
置を示す。図において1は受信信号、2はコンボルバ、
4はフイルタ、5は検波器、6は閾値検出回路、7,13は
符号発生器、8は変調器、9は発振器、14はミキサであ
る。受信信号1は、中間周波数に変換されてコンボルバ
2に入力する。また、符号発生器7は参照用拡散符号系
列として受信信号1の拡散符号を時間的に反転させた拡
散符号系列を発生する。そして、発振器9で発生した搬
送波をこの参照用拡散符号系列で位相変調して参照信号
3としてコンボルバ2に入力する。拡散符号としては鋭
い自己相関特性を持つ符号が用いられるので、コンボル
バ2では2つの入力信号が一致した時に鋭いピーク出力
が発生する。そこで、コンボルバ2の出力はフイルタ
4、検波器5、閾値検出器6を通して符号発生器7に入
力される。このピーク出力を用いて、符号発生器7から
発生される参照用拡散符号系列と受信信号との同期をと
る。また、閾値検出部6からの出力は符号発生器13にも
入力される。この符号発生器13では受信拡散符号と同じ
参照用拡散符号がピーク出力により受信信号1と同期し
て発生し、ミキサ14で受信信号1とその拡散信号との乗
算を行なうことによって、スペクトラム拡散されている
受信信号1が一般の変調信号(通常はBPSK(Biphase Ph
ase Sift Keying)信号)に逆拡散される。その後この
信号は復調器15を通して復調される。
しかしながら、上記例では符号発生器が2つ必要であ
り回路構成が複雑となる。
第1図に本発明の実施例の構成を表す構成図を示す。
同図において、1は受信信号、2はコンボルバ、4はフ
イルタ、5は検波器、6は閾値検出回路、7は符号発生
器、8は変調器、9は発振器、11はゲート回路、10はゲ
ートパルス発生器、12は情報信号である。
不図示のアンテナで受信した無線信号が中間周波数に
変換された情報信号1と、発振器9で発生した搬送波を
符号発生器7から発生した符号で位相変調した信号(参
照信号)3とをコンボルバ2に入力する。この時、符号
発生器7は受信信号1の拡散符号を時間的に反転させた
疑似雑音である参照用符号を発生するように構成されて
いる。このコンボルバ2において、受信信号1と参照信
号3がちようど一致した時、このコンボルバ2から鋭い
ピーク出力が生じる。
同期検出に関しては第3図示の構成と同様であり、フ
イルタ4に通してコンボルバ2のコンボリユーシヨン出
力を取り出し、必要によっては増幅器(図示せず)に通
して増幅する。その後、検波器5によってコンボリユー
シヨン出力の包絡線を取り出し、閾値検出回路6によっ
て、前記包絡線と予め設定された閾値とを比較してその
大小をパルスによって出力する。この時、閾値として、
コンボルバ2に入力される受信信号1と参照信号3とが
一致した時に発生するピーク出力のみが、この閾値を超
えるように固定又は可変で適当に閾値を設定してやるこ
とにより、受信信号1と参照信号3とが一致した時だ
け、閾値検出回路6からパルスが出力される。このパル
スを符号発生器7に入力して、符号発生器7から発生す
る参照用拡散符号のタイミングを調整して前記受信信号
1と前記参照信号3の同期をとる。
さて受信信号1と参照信号3との同期がとれている場
合のコンボルバ2の出力について第2図を用いて説明す
る。
いま、受信信号1の原データ「1」を拡散した拡散信
号を(1,2,3,…,N)としこの拡散信号は鋭い自己相関特
性をもつ符号を選ぶ。したがって、原データ「0」を拡
散した拡散信号はデータ「1」を拡散した拡散信号の極
性を反転させた信号(,,,・・・,)とす
る。さらに、参照信号3に対応する拡散符号は受信信号
1のデータ「1」に対応する拡散信号(1,2,3,…,N)を
時間的に反転した信号(N,…,3,2,1)になる。
したがって受信信号1は符号(1,2,3,…,N)および
(,,,・・・,)によって、搬送波が位相変
調された信号であり、参照信号は符号(N,…3,2,1)に
よって発振器9の出力が位相変調された信号である。ま
た、受信信号1のデータ「1」とデータ「0」とはちよ
うど搬送波の位相が180゜異なる信号となる。
いま、受信信号1としてデータ1,1,0,0,…を例にと
る。受信信号1と参照信号3はt=0でコンボルバ2に
入力される。そして、t=T(Tは受信信号及び参照信
号の拡散符号系列の周期)において受信信号1と参照信
号3は一致して鋭いピーク出力が生じる。さらに 2Tにおいて、受信信号1と参照信号3は一致して鋭いピ
ーク出力が生じる。次に においては、第2図においてコンボルバ2の右半分では
受信信号1と参照信号3は一致しているが、左半分では
受信信号1としてデータ「0」が入力されている。した
がって、受信信号と参照信号は搬送波の位相が180゜ず
れた状態で重なるので、コンボルバ2の左半分からの出
力は右半分からの出力のちようど逆相の信号となり、左
半分からの出力と右半分からの出力が相殺されて全体と
しては出力が現われない。t=3Tでは受信信号の第3番
目のデータ「0」と参照信号がちようど重なる。この
時、2つの信号はコンボルバ2のあらゆる位置で搬送波
の位相が180゜異なる。したがって、コンボルバ2の出
力はt=Tおよびt=2Tの時に対して逆相で包絡線が同
じであるピーク出力となる。
では第3番目のデータの後半部と第4番目のデータの前
半部が重なる。受信信号の第3番目と第4番目のデータ
はともに「0」であるのでt=3Tの場合と同様にコンボ
ルバ2の出力は の時に対して逆相で包絡線が同じであるピーク出力とな
る。
このようにコンボルバ2からの出力は、t=nT(n=
1,2,3,…)の時には必ずピーク出力が現われる。また、 の時には、その時コンボルバに入力されている受信信号
の連続する2つのデータが「1」と「1」又は「0」と
「0」というように同符号の場合にはピーク出力が生
じ、「1」と「0」又は「0」と「1」というように異
符号の場合にはピーク出力が生じない。
ところで閾値検出回路6では、コンボルバ2で発生す
るピーク出力に対応して若干の遅延時間△tをもってパ
ルスが出力される。すなわち、t=nT+△t(n=1,2,
3,…)の時には必ずパルスが出力される。しかし の時には、連続する2つのデータが同値の場合にはパル
スが出力され、異値の場合にはパルスが発生しない。し
たがって符号発生器7から受信信号中の拡散符号系列に
同期したパルスを発生する。このパルスをゲートパルス
発生器10に入力してゲートパルスを生成し、このゲート
パルスを用いて 近傍における閾値検出回路6からの出力をゲート回路11
で選択的に抽出する。すると、連続する2データが同値
の場合にはゲート回路11からパルスが出力され、異値の
場合にはパルスは出力されない。
したがって、ゲート回路11からの出力においてパルス
出力の有無で連続する2データが同値か異値かが判り、
復調回路16により受信信号から原データ17を再現するこ
とが可能となる。
[他の実施例] 符号発生器7から発生する参照信号用拡散符号系列は
前記実施例のように、受信信号1のデータ「1」に対応
するPN符号を時間反転した符号でなくてもよい。例え
ば、受信信号1のデータ「0」に対応するPN符号を時間
反転した符号でもよい。この場合コンボルバ2からの出
力は位相が180゜回転するが、包絡線は前記実施例と同
じである。
また符号発生器7から、受信信号1のデータ「1」に
対応するPN符号を時間反転した符号と、データ「0」に
対応するPN符号を時間反転した符号とを交互に出力して
もよい。この場合コンボルバ2からの出力は受信信号の
連続する2データが同値の場合ピーク出力がなく、連続
する2データが異値の場合ピーク出力を生じるようにな
る。
また変調信号としてDPSKを用いれば、ゲート回路11か
らの出力を復調回路16により波形整形するだけで情報信
号に変換できる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、同期検出を高
速に行うためのコンボルバ手段の出力に応じて、連続す
る2データが同値か異値かを判別し、原データを復調す
ることにより、復調のための構成を簡略化することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す図、 第2図はコンボルバの出力を示す図、 第3図はコンボルバを用いた受信回路の構成を示す図で
ある。 1は受信信号 2はコンボルバ 6は閾値検出回路 7は符号発生器 10はゲートパルス発生器 11はゲート回路である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信信号と参照用符号の相関をとるコンボ
    ルバ手段と、 上記コンボルバ手段の出力信号を所定間隔で選択的に抽
    出する抽出手段と、 上記抽出手段の出力信号の有無に応じて連続する2デー
    タが同値か異値かを判別し、原データを復調する復調手
    段を有することを特徴とするスペクトラム拡散通信用受
    信装置。
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