JP2770751B2 - 人体検出装置 - Google Patents

人体検出装置

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JP2770751B2
JP2770751B2 JP24272594A JP24272594A JP2770751B2 JP 2770751 B2 JP2770751 B2 JP 2770751B2 JP 24272594 A JP24272594 A JP 24272594A JP 24272594 A JP24272594 A JP 24272594A JP 2770751 B2 JP2770751 B2 JP 2770751B2
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義明 渡邉
弘之 荻野
文一 芝
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、座席やベッド等の人を
支持する機器上における人の在・不在を検出する人体検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の車内在席検出装置は、例え
ば図15のような構成になっていた。すなわち、1は体
動検出手段、2は信号処理手段、4は判定手段であり、
信号処理手段2は体動検出手段1の出力信号を増幅する
増幅手段2−a、増幅手段2−aの出力信号のある特定
の周波数成分をろ波するフィルター2−b、フィルター
2−bの出力信号を平滑化する平滑化手段2−cからな
っている。ここで、体動検出手段1はフィルム状の圧電
素子である。
【0003】ここで、人体が座席5に着座すると座席5
に配設された圧電素子からなる体動検出手段1が変形を
受け、圧電効果により電圧が発生する。この発生信号に
は、着座時には着座の衝撃により一時的に大きな信号が
現われるが、人体が安静にしていると人体の心拍や呼吸
による細かな体動信号が現われる。人体がいなければ出
力信号はゼロになる。座席に物が置かれた場合は、置か
れた瞬間には一時的に大きな信号が現われるが、物には
人体のような心拍や呼吸による細かな体動はないので出
力信号はゼロになる。このような体動検出手段1からの
出力信号は、増幅手段2−aにより増幅され、フィルタ
ー2−bにより必要とする周波数成分にろ波され、さら
に平滑化手段2−cにより平滑化されて判定手段4によ
り人の在、不在を判定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術の人体検出装置では、老若男女、健常者、傷病
者等のあらゆる人を対象にすると、人体の活動状況によ
り人体から出現する信号が小さい場合があり、このよう
な信号の小さい場合では機器の近傍を人が歩いたり、近
隣の道路での自動車の通行などによる環境振動と見分け
ることが困難であり、信号の大きさのみでは人体の存在
を明確に判定できないという課題があった。本発明の第
1の目的は、あらゆる人の存在を確実に判定できる人体
検出装置を提供することにある。
【0005】本発明の第2の目的は、簡単な構成で人体
の存在を確実に判定できる人体検出装置を提供すること
にある。
【0006】本発明の第3の目的は、人体の信号が加え
られたときに即座に人体の存在を判定できる人体検出装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために本発明の人体検出装置は、座席やベッド等の人
体を支持する機器の人体の支持部に配設された体動検出
手段と、前記体動検出手段の出力を処理する信号処理手
段と、前記信号処理手段の出力に応じて動作する時間計
測手段と、前記時間計測手段の出力により前記機器上で
の人体の存在を判定する判定手段を備え、前記時間計測
手段は現時点の一定時間前から現時点までの前記信号処
理手段の出力を記憶させる記憶手段を有する。
【0008】
【0009】また、上記第1の目的を達成するために本
発明の人体検出装置は、座席やベット等の人体を支持す
る機器の支持部に配設された体動検出手段と、前記体動
検出手段の出力を処理する信号処理手段と、前記信号処
理手段の出力に応じて動作する複数の時間計測手段と、
前記複数の時間計測手段の各出力により前記機器上での
人体の存在を判定する判定手段とを備え、前記複数の
間計測手段それぞれ現時点から一定時間前までの時間
中における前記信号処理手段の出力が各時間計測手段に
予め決められたそれぞれの範囲内にあるときの時間を計
測し出力する。
【0010】また、上記第1の目的を達成するために本
発明の人体検出装置は、座席やベット等の人体を支持す
る機器の支持部に配設された体動検出手段と、前記体動
検出手段の出力を処理する信号処理手段と、前記信号処
理手段の出力に応じて動作する複数の時間計測手段と、
前記複数の時間計測手段の各出力により前記機器上での
人体の存在を判定する判定手段とを備え、前記複数の
間計測手段の内少なくとも1つは他の時間計測手段と異
なる時間中における前記信号処理手段の出力が時間計測
手段に予め決められた範囲内にあるときの時間を計測し
出力する。
【0011】また、上記第2の目的を達成するために本
発明の人体検出装置は、座席やベッド等の人体を支持す
る機器の人体の支持部に配設された体動検出手段と、前
記体動検出手段の出力を処理する信号処理手段と、前記
信号処理手段の出力を複数の段階に分割し各段階に対応
した定数を出力する定数変換手段と、上限値と下限値を
持ちその範囲内で前記定数変換手段から出力された数値
を加算するカウンターと、前記カウンターの出力により
前記機器上での人体の存在を判定する判定手段からな
る。
【0012】また、上記第3の目的を達成するために本
発明の人体検出装置は、座席やベッド等の人体を支持す
る機器の人体の支持部に配設された体動検出手段と、前
記体動検出手段の出力を処理する信号処理手段と、前記
信号処理手段の出力に応じて動作する時間計測手段と、
前記信号処理手段と時間計測手段の出力により前記機器
上での人体の存在を判定する判定手段を備え、前記判定
手段は、現時点での前記信号処理手段の出力が予め決め
られた範囲内にあるとき前記時間計測手段の出力に関わ
らず人体の存在の有無を判定する。
【0013】
【0014】また、上記第3の目的を達成するために本
発明の人体検出装置は、座席やベッド等の人体を支持す
る機器の支持部に配設された体動検出手段と、前記体動
検出手段の出力を処理する信号処理手段と、前記信号処
理手段の出力に応じて動作する複数個の時間計測手段
と、前記複数個の時間計測手段の各出力により前記機器
上での人体の存在を判定する判定手段とを備え、前記複
数の時間計測手段の内少なくとも1つは現時点での前
記信号処理手段の出力が予め決められた範囲内にあると
きのみ動作し、前記判定手段はその時間計測手段の出力
が一定値以上の時その他の時間計測手段の出力にかかわ
らず人体の存在を判定する。
【0015】また、上記第1の目的を達成するために本
発明の人体検出装置は、座席やベッド等の人体を支持す
る機器の人体の支持部に配設された体動検出手段と、前
記体動検出手段の出力の内人体の振動による信号成分を
抽出して出力する第1の信号処理手段と、前記体動検出
手段の出力の内人体以外の振動による信号成分を抽出し
て出力する第2の信号処理手段と、前記第1の信号処理
手段と第2の信号処理手段の出力により前記機器上の人
体の存在の可能性を判定し出力する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段の出力に応じて動作する時間計測手
段と、前記第1の判定手段と時間計測手段の出力により
前記機器上での人体の存在を判定する第2の判定手段か
らなる。
【0016】
【0017】
【作用】本発明は上記構成によって以下のように作用す
る。人体が座席やベッド等の機器上に乗り人体の体重が
機器に加わると、機器に配設された体動検出手段に人体
の体動が加えられ、体動検出手段は生じた体動に応じた
信号を出力する。この出力信号は、人体の微小な体動に
よって変動しており、この変動成分が信号処理手段によ
り処理されて時間計測手段に出力される。時間計測手段
では、まず、信号処理手段の一定時間分の出力を記憶手
段に記憶させ、次に、記憶された信号処理手段の出力が
信号処理手段の出力が予め決められた範囲内にある場合
の時間を計測して判定手段に出力し、判定手段では時間
計測手段の出力により機器上の人体の有無を判定する。
【0018】また、人体が座席やベッド等の機器上に乗
り人体の体重が機器に加わると、機器に配設された体動
検出手段に人体の体動が加えられ、体動検出手段は生じ
た体動に応じた信号を出力する。この出力信号は、人体
の微小な体動によって変動しており、この変動成分が信
号処理手段により処理されて複数の時間計測手段に出力
される。各時間計測手段は、現時点から一定時間前まで
の時間中における信号処理手段の出力がそれぞれの時間
計測手段に予め決められた範囲内にある場合の時間を計
測してそれぞれが判定手段に出力し、判定手段では時間
計測手段の出力により機器上の人体の有無を判定する。
【0019】また、人体が座席やベッド等の機器上に乗
り人体の体重が機器に加わると、機器に配設された体動
検出手段に人体の体動が加えられ、体動検出手段は生じ
た体動に応じた信号を出力する。この出力信号は、人体
の微小な体動によって変動しており、この変動成分が信
号処理手段により処理されて複数の時間計測手段に出力
される。時間計測手段の少なくとも1つは、現時点から
一定時間前までの時間中における信号処理手段の出力が
各時間計測手段に予め決められた範囲内にある場合の時
間を計測してそれぞれが判定手段に出力し、また、前記
以外の時間計測手段の少なくとも1つは他の時間計測手
段と異なる時間中における信号処理手段の出力が各時間
計測手段に予め決められた範囲内にあるときの時間を計
測してそれぞれ判定手段に出力し、判定手段では複数の
時間計測手段の出力により機器上の人体の有無を判定す
る。
【0020】また、人体が座席やベッド等の機器上に乗
り人体の体重が機器に加わると、機器に配設された体動
検出手段に人体の体動が加えられ、体動検出手段は生じ
た体動に応じた信号を出力する。この出力信号は、人体
の微小な体動によって変動しており、この変動成分が信
号処理手段により処理されて時間計測手段に出力され
る。時間計測手段では、まず、定数変換手段により信号
処理手段の出力を複数の段階に分割し各段階に対応した
定数を出力し、次に、カウンターで定数変換手段により
出力された定数を加算して判定手段に出力する。判定手
段では時間計測手段のカウンターの出力により機器上の
人体の有無を判定する。
【0021】
【0022】また、人体が座席やベッド等の機器上に乗
り人体の体重が機器に加わると、機器に配設された体動
検出手段に人体の体動が加えられ、体動検出手段は生じ
た体動に応じた信号を出力する。この出力信号は、人体
の微小な体動によって変動しており、この変動成分が信
号処理手段により処理されて時間計測手段に出力され
る。時間計測手段では、信号処理手段の出力が予め決め
られた範囲内にある場合の時間を計測して出力し、判定
手段では信号処理手段の出力が予め決められた範囲内に
ある場合は時間計測手段の出力によらず信号処理手段の
出力のみで機器上の人体の有無を判定する。
【0023】また、人体が座席やベッド等の機器上に乗
り人体の体重が機器に加わると、機器に配設された体動
検出手段に人体の体動が加えられ、体動検出手段は生じ
た体動に応じた信号を出力する。この出力信号は、人体
の微小な体動によって変動しており、この変動成分が信
号処理手段により処理されて複数の時間計測手段に出力
される。複数の時間計測手段の内の1つでは、信号処理
手段の出力が予め決められた範囲内にある場合の時間を
計測して出力し、判定手段ではこの時間計測手段の出力
が予め決められた範囲内にある場合はその他の時間計測
手段の出力によらず信号処理手段の出力のみで機器上の
人体の有無を判定する。
【0024】また、人体が座席やベッド等の機器上に乗
り人体の体重が機器に加わると、機器に配設された体動
検出手段に人体の体動が加えられ、体動検出手段は生じ
た体動に応じた信号を出力する。この出力信号は、人体
の微小な体動によって変動しているほか、周囲の環境の
振動による信号も含まれており、これらの変動成分の内
人体の振動による信号成分が第1の信号処理手段により
処理されて第1の判定手段に出力され、環境の振動によ
る信号成分が第2の信号処理手段により処理されて第1
の判定手段に出力される。第1の判定手段では、第1の
信号処理手段と第2の信号処理手段の出力により現時点
での機器上での人体の有無の可能性が判定されて存在ま
たは不在の可能性の大きさとして時間計測手段に出力さ
れ、時間計測手段では第1の判定手段の出力が予め決め
られた範囲内にある場合の時間を計測して出力し、第2
の判定手段では第1の判定手段の出力と時間計測手段の
出力により機器上の人体の有無を判定する。
【0025】
【実施例】以下本発明の第1の実施例を図面に基づいて
説明する。図1は本実施例のブロック図である。ここで
は人体を支持する機器として座席に設置した場合を示
す。図1において、1は体動検出手段、2は信号処理手
段、3は時間計測手段、4は判定手段である。また、信
号処理手段2は増幅手段2−a、フィルター2−b、及
び平滑化手段2−cから構成され、さらに、時間計測手
段3は記憶部3−aと時間計測部から構成されている。
体動検出手段1は、本実施例では圧電素子を使用してお
り、人体の体動による振動を圧電素子の圧電効果により
電気信号に変換している。なお、本発明の人体検出装置
は、体動検出手段の方式を圧電素子に限定する物ではな
く、人の体動を電気信号に変換できる物であれば、圧力
センサー、抵抗式変位センサー、赤外線センサー等のい
かなる素子を用いてもよい。
【0026】ここで、人体が座席5に着座すると座席5
に配設された体動検出手段1が変形を受け、圧電効果に
より電圧が発生する。この発生信号には、着座時には着
座の衝撃により一時的に大きな信号が現われるが、人体
が安静にしていると人体の心拍や呼吸による細かな体動
信号が現われる。人体がいなければ出力信号はゼロにな
る。座席6に物が置かれた場合は、置かれた瞬間には一
時的に大きな信号が現われるが、物には人体のような心
拍や呼吸による細かな体動はないので出力信号はゼロに
なる。このような体動検出手段1からの出力信号は、信
号処理手段2において、増幅手段2−aにより増幅さ
れ、フィルター2−bにより必要とする周波数成分にろ
波され、平滑化手段2−cにより平滑化されて時間計測
手段3に出力される。時間計測手段3では信号処理手段
2の一定時間分の出力を記憶部3−aに記憶させ、時間
計測部3−cでは記憶された信号処理手段2の出力の中
から予め決められた範囲内にある場合の時間が計測され
て判定手段4に出力され、判定手段4により人の在、不
在を判定する。
【0027】上記第1の実施例の構成による作用を以下
に説明する。図2に座席5に人が安静に座っている場合
の信号処理手段の出力の1例を示す。ここで、図2
(a)は健常者の場合、(b)は傷病者の場合、(c)
は人体のない場合を示し、図中Tmは信号処理手段手段
を出力時間計測手段の記憶部に記憶させる時間、Vjは
時間計測をするか否かを決定する信号処理手段の出力に
対する判定値、また、△Tjは人体の存在を判定する時
間間隔である。(a)に示すように健常者の場合では、
安静時でもVjに対して充分大きい出力が得られるが、
(b)に示すように傷病者の場合は心臓の吐出圧が下が
っている等の理由により血圧が下がっているため体動が
小さく、体動検出手段の出力も小さくなり、従って、信
号処理手段の出力は小さくなる。そのため、一時的では
あるがVj以下となる出力が現れることがある。このよ
うに信号が小さくなる場合ではこのVjの値をさらに小
さくすれば確実に人体の存在を判定できるようになる
が、Vjをあまり小さくすると、人体のない場合でも人
が座席の近傍を歩いたり、近隣の自動車の通行による微
弱な環境振動によっても人体があると誤判定してしまう
恐れがあり、信号処理手段2の出力のみでの判定には限
界がある。しかし、本実施例では人体の有無を判定する
判定時において、その時点の一定時間前からその時点ま
での時間Tmの間に、判定値Vj以下になったときの時
間tdを用いて人の存在を判定している。(b)では、
Tm時間中信号処理手段の出力がVj以下になる時間
は、Vj以上となる時間はt1なのでTm−t1とな
る。一方、(c)では、図に示すように自動車の通行の
振動により一時的にVjを越える信号が現れ、ここでは
その時間は時間Tm中t2となっている。しかし、人体
のない場合では一般にレベルは低いのでVjを越える時
間も短く、多くの場合、t1>>t2となる。したがっ
て、t1>tj>t2となる適当なtjを設定すること
によって、判定が微妙になる場合でも確実に人体の存在
を判定することが出来る。
【0028】また、本実施例では時間計測手段3に記憶
部3−aを設けている。必要となるTmに対し判定間隔
Tjを長くすればその間に時間計測が出来るので必ずし
も記憶部は必要はないが、環境振動の大きい場合などで
はTmを長く取る必要のある場合があり、このような場
合ではTjが長くなるのを防ぐために記憶部を設けるこ
とが有効である。なお、本実施例ではTjはTmの1/
2としている。
【0029】以上のように本実施例の人体検出装置で
は、体動検出手段の出力を信号処理手段で処理し、さら
に信号処理手段の出力に応じて動作する時間計測手段の
出力を用いて機器上の人の存在の有無を判定するので、
人の信号が小さい場合でも確実に人の存在の有無を判定
できる。
【0030】さらに、時間計測手段に記憶部を設けてい
るので時間計測手段の計測時間によらず判定間隔を短く
することが出来る。
【0031】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
本実施例の人体検出装置のブロック図を図3に示す。本
実施例が本発明の第1の実施例と異なる点は、時間計測
手段が複数あり、それぞれが信号処理手段の出力に応じ
て独立に動作する点と、人体を検出する機器が座席では
なくベッドとしている点にある。
【0032】第1の実施例の人体検出手段では、時間計
測手段は1つなので信号処理手段の出力に対しいわば在
か不在かの判定をし、次に各時間の長さによってより細
かな判定をしていたといえる。しかし、時間計測の前の
判定の段階で誤判定をすれば、時間計測を行っても誤判
定が多くなってしまうという欠点があった。そこで、本
実施例の人体検出手段では時間計測手段が複数あり、そ
れぞれが信号処理手段の出力に応じて独立に動作させて
いる。
【0033】なお、本実施例では時間計測手段が5つあ
る場合を示し、そのうち4つは時間計測を行う信号処理
手段の出力の条件が異なっているが、判定の時点から同
一の一定時間前から判定時点までの間で時間計測を行な
う物であり、残りの1つは、他の4つとは異なる時間中
における予め決められた信号処理手段の出力範囲の場合
の時間を計測している。
【0034】上記第2の実施例の作用を示す。まず、図
4に信号処理手段の出力の1例を示す。図中(a)は健
常者、(b)は非健常者の場合である。図のように非健
常者の場合でも、小さい信号のみでなく多少大きな信号
も定期的に発生していることがわかる。これは、心臓の
左右心房内の血液を血管へ送り出すときの振動がその他
の状態よりも大きく現れる事によるものや、呼吸時の横
隔膜の振動による物が考えられるが、いずれにしても、
生体の反応により定期的に出現する物である。従って、
信号処理手段の出力を1つの判定基準でなく複数の判定
基準を用いて複数に分割し、各出力の出現時間をの大き
さにより人体の存在の有無を判定することによりより精
度の良い人体検出を行うことが出来る。図4では信号処
理手段の出力を4つに分割し、それぞれの範囲に対応し
た時間計測手段を動作させている。すなわち、 V<Vj1 のとき 時間計測手段1を動作 Vj1<V<Vj2 のとき 時間計測手段2を動作 Vj2<V<Vj3 のとき 時間計測手段3を動作 Vj3<V のとき 時間計測手段4を動作 また、各時間計測手段の出力はt1、t2、t3、t4
であり、これらは判定手段へ出力される。判定手段では
これらの4つの出力を用い以下に示す演算を行って人体
の存在の有無を判定している。すなわち、TVc>TV
j のとき人体が存在する。
【0035】但し TVc=a×t1+b×t2+c×
t3+d×t4 ここで、a、b、c、dは定数であり、本実施例では、 a=−3 b=−1 c=1 d=3 としている。また、TVjは、 TVj=0 としている。
【0036】図4では(a)に健常者が座席に座ってい
る状態、(b)に傷病者の場合、(c)に人の座ってい
ない場合を示している。図よりTVcの値は、 (a)の場合 TVc(a)=3×t4+t3 (b)の場合 TVc(b)=3×t4+t3−t2 (c)の場合 TVc(c)=t3−t2−3×t1 上式では、t1、t2、t3、t4はいずれも正値を取
るので、人がいる場合では、TVc(a)では特にt4
の掛け定数d=3の効果によりTVc(a)>>0とな
り、TVc(b)でもVj3を越える出力がありさらに
t3>t2からTVc(b)>>0となっている。一
方、人のいない(c)の場合では、図のように環境振動
により大きな信号が一定時間連続して発生してt3>t
2となるような場合があっても、環境振動のレベルは人
の着座時の信号よりもかなり小さいのでVj3を越える
ことはなく、通常の振動のない場合ではほとんどVj1
以下の小さなレベルにあるためt1>0となり、
【0037】
【数1】
【0038】の条件までは、人体があると誤判定するこ
とがなく、したがって、定数さえ適切であれば、環境振
動に影響されない更なる確実な人体の検出が可能にな
る。
【0039】また、本実施例の人体検出装置は、さらに
もう1つの時間計測手段を備えており、その他の時間計
測手段と異なる時間中に信号処理手段の出力が予め決め
られた範囲内にある場合の時間を計測している。これ
は、他の時間計測手段が短期間の信号の動向から人体の
存在を判定するのに用いられるのに対し、比較的長時間
の信号の動向を見ることにより人体の存在が微妙な場合
の判定を確実に行うのに用いられている。
【0040】図5にこの時間計測手段を用いて判定した
信号処理手段の出力を示す。(a)は人体が存在する場
合、(b)は人体の存在しない場合を示す。ここでは、
現時点からTm2前の時点から現時点からTm1前まで
の時間中における信号処理手段の出力VoがVj4以上
になる場合の時間を計測して出力している。ここで、V
j4は、Vj2より少し小さいがVj1より大きい値に
設定されている。(a)の場合、人体の呼吸や心臓の鼓
動による微体動にはゆらぎがあり、傷病者等の体内の活
動力の弱まっている人の場合では、短期間的には信号処
理手段から得られる出力がかなり小さくなることがあ
る。その場合、短期間的な判定ではゆらぎによる短期的
な出力の減少時に人が存在しないと誤判定してしまう。
しかし、比較的長時間の信号の動向を見ることによりこ
のような誤動作を防止することが出来る。(a)ではT
m1の時間中では信号処理手段の出力はVj2以下にな
り短期的な判定のみでは人が存在しないと誤判定してし
まうが、Tm2時間中で見るとほとんどVj4以上の出
力なっており、Vj4以上となる時間t5を判定値Tj
5と比較する事によって人体があると判定することが出
来る。
【0041】なお、これらの定数および閾値は上記の値
に限定される物ではなく、座席のおかれた環境により最
適な値は変化するので、使用状況に合わせて最適な設定
にする操作が必要となる。
【0042】以上のように本発明の人体検出装置は、時
間計測手段が複数有り、それぞれが信号処理手段の出力
に応じて独立に動作するので、環境振動に影響されない
更なる確実な人体の検出が可能になる。
【0043】さらに、本発明は、複数の時間計測手段の
内の1つの時間計測手段が、その他の時間計測手段と異
なる時間中に信号処理手段の出力が予め決められた範囲
内にある場合の時間を計測しているので、人体の存在が
微妙な場合の判定をさらに確実に行うことができる。
【0044】次に、本発明の第3の実施例を説明する。
本実施例の人体検出装置を図6に示す。本実施例が本発
明の第2の実施例と異なる点は、複数の時間計測手段の
代わりに、定数変換手段3−aとカウンター3−bがあ
り、定数変換手段3−aは信号処理手段2の出力を複数
の段階に分割し各段階に対応した定数をカウンター3−
bに出力し、カウンター3−bは上限値と下限値を持ち
その範囲内で定数変換手段3−aから出力された数値を
加算して、判定手段4に出力している。
【0045】本発明の第2の実施例の人体検出手段で
は、複数の時間計測手段を設けることにより精度の高い
判定を実現できたが、複数の時間計測手段が必要になる
ためにシステムが複雑になり、記憶手段や演算スピード
が要求される欠点があった。そこで、本実施例の人体検
出装置では、複数の時間計測手段の代わりに、定数変換
手段3−aとカウンター3−bがあり、定数変換手段3
−aは信号処理手段2の出力を複数の段階に分割し各段
階に対応した定数をカウンター3−bに出力し、カウン
ター3−bは上限値と下限値を持ちその範囲内で定数変
換手段3−aから出力された数値を加算して、判定手段
4に出力している。
【0046】上記第3の実施例の作用を示す。定数変換
手段3−aでは、信号処理手段2の出力を一定時間間隔
△tでサンプリングし、これを、第2の実施例と同様
に、値に応じて4つに分割しそれぞれに4つの定数を振
り分けてカウンター3−bに出力している。すなわち、 V<Vj1 のとき e=−3 Vj1<V<Vj2 のとき e=−1 Vj2<V<Vj3 のとき e= 1 Vj3<V のとき e= 3 である。
【0047】一方、カウンター3−bではこの定数値を
△t毎に受け取り次々に加算していく。図7〜10に各
状態でのカウンター3−bの値を示す。図7のように人
体が存在する場合ではカウンター値Cはe>0なので正
値が加算されて大きくなり、逆に図8のように人体が存
在しない場合はe<0なのでCは負の値が加算されて小
さくなる。ここで、カウンターは上限値と下限値を持っ
ているので、多くの場合、人体が存在する場合は上限
値、人体が存在しない場合は下限値に一定となる。但
し、図9に示すように非健常者等の体動の小さい人体の
場合では、人体が存在しても上限値に一定とならない場
合があり、また、図10に示すように環境振動の大きい
場合では、人体存在しなくても下限値に一定とならない
場合があるが、この場合Cを閾値Cte、Ctnを用い
て人体の有無を判定している。すなわち、 C>Cte のとき人体は存在する C≦Ctn のとき人体は存在しない また、図7では椅子に人体が座り不在から存在になった
場合も示しているが、このような場合には、カウンター
3−bの値は下限値から徐々に加算されて大きくなり、
C>Cteとなった時点で判定が不在から存在に変化す
るので、ノイズや環境振動の影響一時的に信号処理手段
の出力が大きくなっても、その状態がしばらく連続して
続く場合以外は判定も変化しないため、確実性の高い判
定をすることができる。これは、図8に示す存在から不
在となる場合も同様である。
【0048】したがって、本実施例の人体検出手段は本
発明の第2の実施例で述べたような精度の高い判定が実
現できているといえる。
【0049】なお、本実施例では、CteとCtnは、
状態の変化を確実につかんで判定を行うために、 Cte>Ctn としている。
【0050】また、これらの定数および閾値は上記の値
に限定される物ではなく、座席のおかれた環境により最
適な値は変化するので、使用状況に合わせて最適な設定
にする操作が必要となる。
【0051】以上のように、本実施例の人体検出装置
は、複数の時間計測手段を用いる代わりに、定数変換手
段と1つのカウンターを用いているので、簡単な構成で
精度の高い人体検出ができる。
【0052】次に、本発明の第4の実施例を説明する。
図11に本実施例の人体検出装置のブロック図を示す。
本実施例が本発明の第1の実施例と異なる点は、判定手
段4は、時間計測手段3の出力のほかに、信号処理手段
2の出力も用いて人体検出を行う点にある。
【0053】本発明の第1の実施例の人体検出手段で
は、時間計測手段3の出力を用いて人体検出を行うた
め、判定が変化する場合では一定時間経過後に変化する
が、この判定変化にかかる時間は、判定を行う定数に依
存しており、微妙な判定を行う必要のある場合ではそれ
だけ長い時間の信号処理手段2の出力を調べて判定する
ため、判定の変化が遅くなる欠点があった。そこで、本
実施例の人体検出装置の判定手段4は、時間計測手段3
の出力のほかに、信号処理手段2の出力も用いて人体検
出を行っている。
【0054】上記第4の実施例の作用を示す。図12に
人体が座席5に着座したときの時間計測手段3の出力と
信号処理手段2の出力を示す。図では、Aの時点で人体
が座席5に着座している。(b)は時間計測手段3の出
力を示すが、これを見ると、人が着座した後の出力は着
座した時点からの経過時間を示す出力をするため経過と
共に徐々に増加し、着座後Tjを経過した時点Bで出力
は閾値Tjを越え初めて在席と判定される。人体検出閾
値Tjは、体動の小さい非健常者を検出するために数秒
の時間に設定されるが、確実性を増すためにはこれをさ
らに長くする必要があり、時間計測手段3のみを用いた
判定では、判定の確実性を増加させるほど人体の着座後
不在から在席に判定が変化するまでの時間が長くなって
しまう。これに対し、(a)の信号処理手段2の出力を
見ると、人が着座すると、座席5に配設された体動検出
手段1に大きな体動が加えられるため信号処理手段2の
出力も急激に増加するため、信号処理手段2の出力を直
接用いることにより人体が着座後判定が在席になるまで
の時間を短縮することができる。本実施例の人体検出装
置では着座判定閾値Vsを用い、信号処理手段2の出力
がVsを越えた時点Cで時間計測手段3の出力に関わら
ず在席と判定している。
【0055】なお、ノイズ等の影響により非常に短い時
間のみVsを越えてしまうような出力が出る場合を想定
すると、信号処理手段2の出力とが一定値以上になる場
合にのみ動作する第2の時間計測手段を設け、この出力
を用いて着座を判定しても良い。すなわち、信号処理手
段2の出力がVsを越え、かつ、第2の時間計測手段の
出力がTjよりも充分小さい一定値Td’を越えた時点
で在席と判定すれば、Td’以上在席状態にあることが
人体判定の条件になり、一定時間高い出力が連続する必
要があるため、ノイズの影響を減じることができる。こ
の場合のブロック図を図13に示す。この第2の時間計
測手段を用いる手法は、本発明の第2の実施例で述べた
複数の時間計測手段とは、この時間計測手段の出力があ
る一定値を越えたときには他の時間計測手段に関わらず
在席と判定しているという点で異なり、互いに独立に存
在してよい。
【0056】以上のように本実施例の人体検出装置で
は、時間計測手段の出力のほかに信号処理手段の出力も
用いて機器上の人体の有無を判定するので、人体が着座
した時に即座に判定を不在から在席に変えることができ
る。
【0057】さらに、信号処理手段が一定値以上になっ
たときのみ動作する第二の時間計測手段を設け、この時
間計測手段の出力により他の時間計測手段の出力に関わ
らず人の存在を判定するので、ノイズによる影響を軽減
できる。
【0058】次に、本発明の第5の実施例を説明する。
図14に本実施例の人体検出装置のブロック図を示す。
本実施例が本発明の第4の実施例と異なる点は、信号処
理手段に第1のフィルターと第2のフィルターの2つの
フィルタがありそれぞれが独立に出力し、2つのフィル
ターの出力に基づいて座席上の人体の存在の可能性を判
定する第1の判定手段を持ち、時間計測手段は第1の判
定手段の出力に基づいて動作し、第1の判定手段の出力
と時間計測手段の出力により座席上の人体の有無を判定
する第2の判定手段からなる点にある。
【0059】本発明の上記の実施例の人体検出装置で
は、信号処理手段2の出力に基づいて時間計測手段3を
動作させていたが、座席5の使用環境が特殊で人体が存
在するときの信号処理手段2の出力の大きさと、人体の
存在しないときの信号処理手段2の出力の大きさが接近
している場合には人体の有無の判別は困難であった。そ
こで、本実施例の人体検出装置では、第1の判定手段7
により信号処理手段2の出力に基づいて座席5上の人体
の存在の可能性を判定し、この判定により時間計測手段
3を動作させている。
【0060】上記第5の実施例の作用を示す。ここでは
特に振動の大きな環境下として鉄道高架下の居室に座席
5がおかれている場合を示す。鉄道の高架下では高架上
に列車が通過する時に大きな振動が発生し、この振動が
居室の構造体を経て座席5に伝えられ、体動検出手段1
から信号が発生する。列車の編成が長い場合ではその分
長時間の振動が加えられるため、体動検出手段1の出力
も長時間になり誤判定することも多くなる。本実施例で
はこのような誤動作をなくすために列車の通過による振
動と人体の存在による振動をその振動の周波数で分離す
ることにより、同じ大きさの信号が発生しても人体の有
無を判定できる。図15に人体の体動による振動の周波
数分析結果と列車の通過による振動の周波数分析結果を
示す。人体の振動周波数は、(a)に示すように0.1
Hzから1Hz程度までの呼吸による信号と、0.5Hzから
5Hz程度までの心拍による振動が規則的に現れる。ま
た、人体は水分が多いため柔らかく、周波数の高い振動
は遮断されるためあまり伝達されないので、人体から体
動検出手段1に伝達される振動は10Hz以下の成分が多
くなる。このほかに粗体動も出現するが、これは不規則
で比較的周波数の高い成分も現れるが、得られる出力は
呼吸や心拍による出力よりもかなり大きいので、粗体動
がある場合は環境振動による信号より充分大きく誤判定
することはほとんどないため、ここでは触れない。一
方、列車の通過の場合は、列車の振動が線路に伝達さ
れ、その振動が高架構造物を介して居室の床面に伝達さ
れて、座席5に伝達される。この場合、振動は高架構造
物や、床面の構造に変化するが、一般に構造物の硬度は
高いので、(b)に示すように数十Hzの振動も安定して
伝達される。従って、人体の振動と列車の通過による振
動とはその周波数成分が異なっており、体動検出手段1
の出力の周波数成分も変化するので、周波数を分析する
ことにより両者の振動を見分けることがある程度可能
で、これにより座席5上での人の存在の可能性を判断で
きる。
【0061】本実施例の人体検出装置では、人体振動を
検出する第1のフィルター2−dと、列車の通過による
振動を検出する第2のフィルター2−eを用いて体動検
出手段1の出力を処理し、第1の判定手段7により、こ
れらの2つの出力から座席5上の人体の存在する可能性
を判定し、さらに、この人体の存在する可能性の高さに
より時間計測手段3を動作させ、この時間計測手段3の
出力と、第1の判定手段7の出力により座席5上の人体
の存在を判定している。図16に、2つのフィルターの
出力による人体の振動と列車の振動の分離を行った結果
を示す。図中、横軸は列車の通過による振動を検出する
第2のフィルター2−eの出力、縦軸は人体の振動を検
出する第1のフィルター2−dの出力を示し、2つのフ
ィルターの出力の大きさにより現在の状態が図上に示さ
れる。まず、人体が存在しかつ列車の通過のない場合で
は、人体の振動はあるが列車の通過による振動はないの
で図の左側のA部にプロットされる。人体が存在せずか
つ列車の振動のない場合は、2つの出力の両方とも信号
がないので原点に付近Bに集中する。人体が存在せず、
かつ列車の振動のある場合では、列車の通過による振動
のみが大きいので、図の右下側Cに分散する。最後に、
人体が存在し、かつ列車が通過している場合では、両出
力ともに信号が大きくなるので右上側Dに分散する。以
上の4つの領域は互いに重なり合うので2つの出力から
は単純に人の存在を判定できないが、2つのフィルター
の出力に対する人の在席の可能性は判定可能である。本
実施例では、第1の判定手段7は図16の(b)に示す
ように判定可能性を4つの段階に分け、2つのフィルタ
の出力に応じてこれらの可能性の段階を示す1から4ま
での数値を出力している。ここでは、数字が小さいほど
人の存在する可能性が低いことを示す。時間計測手段3
では、この第1の判定手段7の出力を受け、定数変換手
段3−aにてそれぞれに定数を振り分けている。すなわ
ち、 存在可能性が1のとき e=−3 存在可能性が2のとき e=−1 存在可能性が3のとき e= 1 存在可能性が4のとき e= 3 である。これらの定数はカウンター3−bにて加算され
て第2の判定手段8に出力され、第2の判定手段8によ
り第3の実施例と同様にしてカウンター3−bの出力に
基づいて人体の存在の可能性が判定される。
【0062】なお、以上で述べた定数および閾値は上記
の値に限定される物ではなく、座席のおかれた環境によ
り最適な値は変化するので、使用状況に合わせて最適な
設定にする操作が必要となる。
【0063】以上のように本実施例の人体検出装置は、
信号処理手段の出力に基づいて座席上の人体の存在の可
能性を判定する第1の判定手段を持ち、この出力とこの
出力により動作する時間計測手段の出力により座席上の
人体の有無を判定するので、環境振動が特に大きく、信
号処理手段の出力だけでは機器上の人体の存在を判定す
るのが困難で、複雑な処理が必要な場合でも、機器上の
人体の存在を確実に判定できる。
【0064】なお、本実施例の人体検出装置は、第1の
判定手段の判定方法として環境振動と人体の振動との判
別に2つのフィルターを用いているが、判定方法を規定
する物ではないので、信号処理手段の出力の大きさのみ
で判定するものでなければいかなる方法でも良い。例え
ば、さらに複雑な環境に対応するためにさらに多くのフ
ィルターを用いても良いし、フィルターによらず信号処
理手段の出力をFFT等で時間軸から周波数軸に変換
し、第1の判定手段により機器上の人体の存在の可能性
を判定しても良い。
【0065】以上の実施例により本発明の人体検出装置
によれば、人体を支持する機器上での人体の有無の判定
が精度良く行える。また、さまざまな振動環境下に置か
れた機器についても、振動の影響による誤動作のない人
体検出装置を提供できる。これによって、劇場や自動車
内での空席の把握が精度良く行え、空調や、音場制御等
に利用できる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明の人体検出装
置によれば次の効果が得られる。
【0067】(1)体動検出手段の出力を信号処理手段
で処理し、さらに信号処理手段の出力に応じて動作する
記憶部を持つ時間計測手段の出力を用いて機器上の人の
存在の有無を判定するので、人の信号が小さい場合でも
時間計測手段の計測時間によらず短い判定時間で確実に
人の存在を検出できる。
【0068】(2)時間計測手段が複数有り、それぞれ
が信号処理手段の出力に応じて独立に動作するので、環
境振動に影響されない更なる確実な人体の検出ができ
る。
【0069】(3)複数の時間計測手段の内の1つの時
間計測手段が、その他の時間計測手段と異なる時間中に
信号処理手段の出力が予め決められた範囲内にある場合
の時間を計測しているので、人体の存在が微妙な場合の
判定をさらに確実に行うことができる。
【0070】(4)複数の時間計測手段を用いる代わり
に、定数変換部と1つのカウンターを用いているので、
簡単な構成で精度の高い人体検出ができる。
【0071】(5)時間計測手段の出力のほかに信号処
理手段の出力も用いて機器上の人体の有無を判定するの
で、人体が着座した時に即座に判定を不在から在席に変
えることができる。
【0072】(6)信号処理手段の出力が予め決められ
た値になったときに動作する時間計測手段の出力を用
い、この時間計測手段の出力が一定値以上の時他の時間
計測手段の出力によらず機器上に人体があると判定する
ので、人体が着座した時に即座に判定を不在から在席に
変えることができ、かつノイズの影響を減じることがで
きる。
【0073】(7)人体の体動による信号成分を処理し
て出力する第1の信号処理手段と、環境の振動による信
号成分を処理して出力する第2の信号処理手段の出力に
基づいて座席上の人体の存在の可能性を判定する第1の
判定手段を持ち、この出力とこの出力により動作する時
間計測手段の出力により座席上の人体の有無を判定する
ので、環境振動が特に大きく、信号処理手段の出力だけ
では機器上の人体の存在を判定するのが困難な場合で
も、機器上の人体の存在を確実に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における人体検出装置の
ブロック図
【図2】(a)同装置の信号処理手段の健常者の場合の
出力図 (b)同装置の信号処理手段の非健常者の場合の出力図 (c)同装置の信号処理手段の人のいない場合の出力図
【図3】本発明の第2の実施例における人体検出装置の
ブロック図
【図4】(a)同装置の信号処理手段の健常者の場合の
出力図 (b)同装置の信号処理手段の非健常者の場合の出力図 (c)同装置の信号処理手段の人のいない場合の出力図
【図5】同装置の信号処理手段の非健常者の場合の出力
【図6】本発明の第3の実施例における人体検出装置の
ブロック図
【図7】(a)同装置の健常者が座った場合の信号処理
手段の出力図 (b)同装置の健常者が座った場合のカウンタの出力図 (c)同装置の健常者が座った場合の判定手段の出力図
【図8】(a)同装置の健常者が席を立った場合の信号
処理手段の出力図 (b)同装置の健常者が席を立った場合のカウンタの出
力図 (c)同装置の健常者が席を立った場合の判定手段の出
力図
【図9】(a)同装置の非健常者が座っている場合の信
号処理手段の出力図 (b)同装置の非健常者が座っている場合のカウンタの
出力図 (c)同装置の非健常者が座っている場合の判定手段の
出力図
【図10】(a)同装置の人体のない場合の信号処理手
段の出力図 (b)同装置の人体のない場合のカウンタの出力図 (c)同装置の人体のない場合の判定手段の出力図
【図11】本発明の第4の実施例における人体検出装置
のブロック図
【図12】(a)同装置の人体が座った場合の信号処理
手段の出力図 (b)同装置の人体が座った場合の時間計測手段の出力
図 (c)同装置の人体が座った場合の時間計測手段のみを
用いた場合の判定手段の出力図 (d)同装置の人体が座った場合の信号処理手段を用い
た場合の判定手段の出力図
【図13】同装置の第2の時間計測手段を設けた場合の
人体検出装置のブロック図
【図14】本発明の第5の実施例における人体検出装置
のブロック図
【図15】(a)同装置の人体の存在する場合の体動検
出手段の出力の周波数分析図 (b)同装置の列車が通過したときの人体のない場合の
体動検出手段の出力の周波数分析図
【図16】(a)同装置の信号処理手段の出力の分布図 (b)同装置の第1の判定手段の判定出力テーブル図
【図17】従来例における人体検出装置のブロック図
【符号の説明】
1 体動動検出手段 2 信号処理手段 2−a 増幅手段 2−b フィルター 2−c 平滑化手段 2−d 第1のフィルター 2−e 第2のフィルター 2−f 第1の平滑化手段 2−g 第2の平滑化手段 3 時間計測手段 3−a 記憶部 3−b 時間計測部 3−c 定数発生手段 3−d カウンタ 4 判定手段 5 座席 6 ベッド 7 第2の時間計測手段 8 第1の判定手段 9 第2の判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−15517(JP,A) 特開 平4−272746(JP,A) 特開 平3−222941(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 5/11 A47C 31/12 G01V 9/00 A47C 17/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】座席やベット等の人体を支持する機器の支
    持部に配設された体動検出手段と、前記体動検出手段の
    出力を処理する信号処理手段と、前記信号処理手段の出
    力に応じて動作する時間計測手段と、前記時間計測手段
    の出力により前記機器上での人体の存在を判定する判定
    手段とを備え、前記時間計測手段は現時点の一定時間前
    から現時点までの前記信号処理手段の出力を記憶させる
    記憶手段を有する人体検出装置。
  2. 【請求項2】座席やベット等の人体を支持する機器の支
    持部に配設された体動検出手段と、前記体動検出手段の
    出力を処理する信号処理手段と、前記信号処理手段の出
    力に応じて動作する複数の時間計測手段と、前記複数の
    時間計測手段の各出力により前記機器上での人体の存在
    を判定する判定手段とを備え、前記複数の時間計測手段
    はそれぞれ現時点の一定時間前から現時点までの時間中
    における前記信号処理手段の出力が各時間計測手段に予
    め決められたそれぞれの範囲内にあるときの時間を計測
    し出力する人体検出装置。
  3. 【請求項3】座席やベット等の人体を支持する機器の支
    持部に配設された体動検出手段と、前記体動検出手段の
    出力を処理する信号処理手段と、前記信号処理手段の出
    力に応じて動作する複数の時間計測手段と、前記複数の
    時間計測手段の各出力により前記機器上での人体の存在
    を判定する判定手段とを備え、前記複数の時間計測手段
    の内の少なくとも1つは他の時間計測手段と異なる時間
    中における前記信号処理手段の出力が時間計測手段に予
    め決められた範囲内にあるときの時間を計測し出力する
    人体検出装置。
  4. 【請求項4】座席やベッド等の人体を支持する機器の人
    体の支持部に配設された体動検出手段と、前記体動検出
    手段の出力を処理する信号処理手段と、前記信号処理手
    段の出力を複数の段階に分割し各段階に対応した定数を
    出力する定数変換手段と、上限値と下限値を持ちその範
    囲内で前記定数変換手段から出力された数値を加算する
    カウンターと、前記カウンターの出力により前記機器上
    での人体の存在を判定する判定手段とからなる人体検出
    装置。
  5. 【請求項5】座席やベッド等の人体を支持する機器の支
    持部に配設された体動検出手段と、前記体動検出手段の
    出力を処理する信号処理手段と、前記信号処理手段の出
    力に応じて動作する時間計測手段と、前記信号処理手段
    と時間計測手段の出力により前記機器上での人体の存在
    を判定する判定手段とを備え、前記判定手段は、現時点
    での前記信号処理手段の出力が予め決められた範囲内に
    あるとき前記時間計測手段の出力にかかわらず人体の存
    在を判定する人体検出装置。
  6. 【請求項6】座席やベッド等の人体を支持する機器の支
    持部に配設された体動検出手段と、前記体動検出手段の
    出力を処理する信号処理手段と、前記信号処理手段の出
    力に応じて動作する複数の時間計測手段と、前記複数の
    時間計測手段の各出力により前記機器上での人体の存在
    を判定する判定手段とを備え、前記複数の時間計測手段
    の内の少なくとも1つは現時点での前記信号処理手段の
    出力が予め決められた範囲内にあるときのみ動作し、
    記判定手段はその時間計測手段の出力が一定値以上の時
    その他の時間計測手段の出力にかかわらず人体の存在を
    判定する人体検出装置。
  7. 【請求項7】座席やベッド等の人体を支持する機器の人
    体の支持部に配設された体動検出手段と、前記体動検出
    手段の出力の内人体の振動による信号成分を抽出して出
    力する第1の信号処理手段と、前記体動検出手段の出力
    の内人体以外の振動による信号成分を抽出して出力する
    第2の信号処理手段と、前記第1の信号処理手段と第2
    信号処理手段の出力により前記機器上の人体の存在の
    可能性を判定し出力する第1の判定手段と、前記第1の
    判定手段の出力に応じて動作する時間計測手段と、前記
    第1の判定手段と時間計測手段の出力により前記機器上
    での人体の存在を判定する第2の判定手段とからなる人
    体検出装置。
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