JP2769920B2 - 液晶素子及び液晶表示素子及び液晶表示装置及び記録装置 - Google Patents

液晶素子及び液晶表示素子及び液晶表示装置及び記録装置

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JP2769920B2 JP2330136A JP33013690A JP2769920B2 JP 2769920 B2 JP2769920 B2 JP 2769920B2 JP 2330136 A JP2330136 A JP 2330136A JP 33013690 A JP33013690 A JP 33013690A JP 2769920 B2 JP2769920 B2 JP 2769920B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の分野〕 本発明は、画像表示や記録装置に搭載される、強誘電
性スメクチツク液晶を用いた液晶素子に関し、特にマル
チプレクシング駆動時のちらつきおよび残像の発生を防
止しつつコントラスト比または透過率を改善した強誘電
性スメクチツク液晶表示素子に関するものである。
〔従来の技術〕
液晶分子の屈折率異方性を利用して偏光素子との組み
合わせにより透過光線を制御する型の表示素子がクラー
ク(Clark)およびラガーウオル(Lagerwall)により提
案されている(米国特許第4367924号明細書、米国特許4
639089号公報等)。この液晶は一般に特定の温度域にお
いて、カイラルスメクチツクC相(SmC*)またはH相
(SmH*)を有し、この状態において、加えられる電界に
応答して第1の光学的安定状態と第2の光学的安定状態
のいずれかを取る。またこの液晶は、電界の印加のない
ときはその状態を維持する性質、すなわち双安定性を有
し、また電界の変化に対する応答も速やかであるので、
高速ならびに記憶型の表示素子としての広い利用が期待
されている。
前述したスメクチツク液晶素子には、走査電極と信号
電極とで構成したマトリクス電極が組み込まれ、走査電
極には順次走査信号が印加され、該走査信号と同期して
信号電極には情報信号が印加される。このマルチプレク
シング駆動をスメクチツク液晶素子に適用する際、走査
電極に走査信号を繰り返し、周期的に印加するリフレツ
シユ駆動とした時、表示画面でちらつき(画面全体の輝
度が周期的に変化するために生じるちらつき)を発生す
る場合があるという問題点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、前述したような従来の液晶表示素子
における問題点を解決した新規な液晶素子を提供するこ
とにある。
本発明の別の目的は、高速応答性を有する液晶表示素
子を提供することにある。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明のかかる目的は、強誘電性を有するスメクチツ
ク液晶と該スメクチツク液晶を挟持し且つ互いに対向す
る電極部を有する液晶表示素子において、表示有効エリ
ア内に書込み時間とともに減衰したり大きさが変動する
ドメインが存在する場合に、偏光子と検光子の位置を最
適な位置に配置することにより達成される。そして、こ
れにより、ちらつきをなくし残像を改善しつつコントラ
ストまたは透過率などの表示品質が改善され、高速応答
性を有する液晶表示素子の提供が可能である。
〔実施例〕
以下、図面を用いて本発明の好適な実施態様例につい
て説明する。第11図は本発明による液晶素子の駆動シス
テムを表すブロツク図であり、第6図(A)は本発明で
用いた液晶素子の平面図、第6図(B)は第6図(A)
のA−A′線による模式的断面図である。
まず初めに、本発明による液晶表示装置について、そ
の概略を説明する。
第11図は本発明による液晶表示装置のブロツク図であ
る。第11図において、100は本発明にかかる液晶素子、1
11は画像信号に基づいて該液晶素子100を駆動する駆動
手段としての、コモン電極に走査電圧を印加するコモン
ドライバー、112は画像信号に基づいて該液晶素子100を
駆動する駆動手段としての、セグメント電極に信号電圧
を印加するセグメントドライバー、113は照明手段とし
ての光源であるバツクライト、114は該液晶表示素子100
の駆動を制御する手段であるFLCコントローラ、115は該
液晶表示素子100やバツクライト113への電力供給手段と
しての電源コントローラ、116は該液晶表示装置全体の
動作を制御するコンピユータである。
第1図は、強誘電性液晶素子の例を模式的に描いたも
のである。21は21′は、In2O3、SnO2あるいはITO(Indi
um−Tin Oxide)等の薄膜からなる透明電極で被覆され
た基板(ガラス板)であり、その間に液晶分子層22がガ
ラス面に垂直になるように配向したSmC*、SmH*、SmF*
SmI*、SmG*等のカイラルスメクチツク相の液晶が封入さ
れている。太線で示した線23が液晶分子を表しており、
この液晶分子23はその分子に直交した方向に双極子モー
メント(P⊥)24を有している。基板21と21′上の電極
間に一定の閾値以上の電圧を印加すると、液晶分子23の
らせん構造がほどけ、双極子モーメント(P⊥)24がす
べて電界方向に向くよう、液晶分子23は配向方向を変え
ることができる。液晶分子23は細長い形状を有してお
り、その長軸方向と短軸方向で屈折率異方性を示す。し
たがって、例えばガラス面の上下に互いにクロスニコル
の偏光子を置けば、電圧印加極性によって光学特性が変
わる液晶光学変調素子となる。
本発明で好ましく用いられる液晶セルは、その厚さを
充分に薄く(例えば10μm以下)することができる。こ
のように液晶層が薄くなることにしたがい、第2図に示
すように電界を印加していない状態でも液晶分子のらせ
ん構造がほどけ、非らせん構造となり、その双極子モー
メントPまたはP′は上向き(矢印34)または下向き
(矢印34′)のどちらかの状態をとる。このようなセル
に、第2図に示す如く一定の閾値以上の極性の異なる電
界EまたはE′を不図示の電圧印加手段により付与する
と、双極子モーメントは、電界EまたはE′の電界ベク
トルに対応して上向き34または下向き34′と向きを変
え、それに応じて液晶分子は、第1の安定状態33かある
いは第2の安定状態33′の何れか一方に配向する。
このような強誘電性液晶セルを用いることの利点は、
先にも述べたが2つある。
その第1は、応答速度が極めて速いことである。第2
は液晶分子の配向が双安定性を有することである。ここ
で第2の点を、例えば第2図によってさらに説明する。
電界Eを印加すると液晶分子は第1の安定状態33に配向
するが、この状態は電界を切っても安定である。また、
逆向きの電界E′を印加すると、液晶分子は第2の安定
状態33′に配向してその分子の向きを変えるが、やはり
電界を切ってもこの状態に留っている。また、与える電
界Eが一定の閾値を越えない限り、それぞれの配向状態
にやはり維持されている。このような応答速度の速さ
と、双安定性が有効に実現されるにはセルとしては出来
るだけ薄い方が好ましい。
一般的には0.5μm〜20μm、特に1μm〜5μmが
適している。この種の強誘電性液晶を用いたマトリクス
電極構造を有する液晶電気光学装置は、例えばクラーク
(clark)とラガバル(Lagarwall)により米国特許第43
67924号公報で提案されている。
本発明者らは、強誘電性を有するスメクチツク液晶の
分子の配列状態および偏光子検光子の組合わせによる液
晶素子の最適化を検討した結果次のことがわかった。す
なわち液晶分子は常に前述した如き単純な配列状態をと
るとは限らず、基板処理方法、液晶材料や液晶セルの厚
さ等により、異なった形態の配列状態をとり、表示有効
エリア内に書き込み時間とともに減衰したり大きさが変
動するドメインが存在する場合がある。
そしてさらに検討を重ねた結果前記ドメインが明状態
で存在するように偏光子と検光子を配置することによ
り、ちらつき、残像およびコントラストに関する改善が
可能であることが判明した。
第3図は、本発明の液晶表示素子で用いる基板の態様
を表わす斜視図である。図中、11はガラスやプラスチツ
ク等の基板、12はITO等で形成した透明電極、13はアル
ミニウム、クロム、モリブデン等の金属またはその合金
で形成した低抵抗接続線、14は一方方向に延長した段差
部を表わし、15はその稜線を表している。透明電極12は
300Å〜5000Å、好ましくは500Å〜2000Åの膜厚で設け
られており、また低抵抗接続線13は300Å〜5000Å、好
ましくは500Å〜3000Åの膜厚で設けられている。
また、本発明では基板11の上に上下電極間のシヨート
を防止するための絶縁膜(図示せず)を設け、さらにこ
の絶縁膜の上に配向膜を設けることができる。この際、
絶縁膜としてはSiO2膜、TiO2膜等を用いることができ、
また配向膜としてはポリビニルアルコール膜、ポリイミ
ド膜、ポリアミド膜、ホリエステル膜、ポリアミドイミ
ド膜やポリエステルイミド膜等を用いることができる。
第4図(A)は、第3図に示す基板を2枚用意した態
様を表わしている。この液晶表示素子では、第4図
(A)に示す2枚の基板11aと11bが点AaとAb、並びに点
BaとBbで対向配置されている。図中の矢印Ra4とRb4はそ
れぞれの基板に施したラビング処理軸等の一軸配向処理
軸である。2枚の基板11aと11bを上述の如く対向配置す
ることによって、低抵抗接続線13aおよび透明電極12aが
それぞれ低抵抗接続線13bおよび透明電極12bと交差し、
第4図(B)に示す画素P4を形成することになる。
第4図(B)に示す画素P4では、一軸配向処理軸Ra4
が、画素P4内に存在する線状突起体に相当する低抵抗接
続線13aに対して垂直方向に設定されているとともに、
その向きが低抵抗接続線13aに向いている。
かかる第4図(A)および(B)に示す画素P4を形成
した液晶素子では、対をなすヘアピン欠陥部14とライト
ニング欠陥部15が複数形成され、それぞれ対をなすヘア
ピン欠陥部14とライトニング欠陥部15が規則的に、一軸
配向処理軸Ra4に対して平行に発生し、しかも対をなす
ヘアピン欠陥部14とライトニング欠陥部15のうちライト
ニング欠陥部15がヘアピン欠陥部14より線状突起体に相
当する低抵抗接続線13aに近く発生している。
前述ヘアピン欠陥部14とライトニング欠陥部15とは対
をなして発生し、セル内に散布したビーズスペーサまた
はフアイバースペーサが原因となって発生する。したが
って、この対をなすヘアピン欠陥部14とライトニング欠
陥部15の発生個数は、ビーズスペーサやフアイバースペ
ーサの散布個数と相関がある。また、ビーズスペーサや
フアイバースペーサが存在していない場合であっても、
セルを指でかるく押圧することによっても発生する。
第7図(A)〜(C)はヘアピン欠陥とライトニング
欠陥の態様を模式的にスケツチした図である。第7図
(A)はビーズスペーサが原因となって発生したヘアピ
ン欠陥71とライトニング欠陥72を表わしている。第7図
(B)は、第7図(A)に示す欠陥状態をもつセルに指
で軽く押圧することによって、さらに欠陥を生長させた
欠陥状態を示し、第7図(C)はその欠陥状態をさらに
生長させた態様を明らかにしている。
第7図(A)〜(C)で明らかにした様に、ヘアピ
ン欠陥71とライトニング欠陥72とは対をなして発生し、
周囲のドメイン(カイラルスメクチツクC2ドメイン74)
と光学状態(例えば透過率)が一般に相違し、顕微鏡で
判別することができ、ヘアピン欠陥71の線幅W1はライ
トニング欠陥72の線幅W2に比較して大きく、一般にヘア
ピン欠陥71の線幅W1は2〜10μm程度で、ライトニング
欠陥72の線幅W2は2μm以下で、ヘアピン欠陥71およ
びライトニング欠陥72で囲まれたドメイン73と周囲のド
メイン74とは異なった配向状態のカイラルスメクチツク
C相を形成し、それぞれのドメインをカイラルスメクチ
ツクC1ドメイン73およびカイラルスメクチツクC2ドメイ
ン74として定義することができ、これらの2つの異なる
ドメインは一般に異なった光学状態(透過率)を示し、
顕微鏡で判別することができる。
また、上述のヘアピン欠陥とライトニング欠陥は、昭
和62年10月液晶討論会予稿集P.114〜115「顕微分光法に
よるSSFLC状態の構造に関する考案」で明らかにされて
いる。
本発明者らは、かかる第4図(A)および(B)に示
す画素P4を形成した液晶素子に対して、第5図に示すマ
ルチプレクシング方式による書込みをフレーム周波数10
Hzで行ったところ、画素が暗状態(黒表示状態)の時に
周期的に画面の輝度が変化するちらつきが見られること
を発見した。また、上述の液晶素子をマルチプレクシン
グ駆動下で顕微鏡観察を行ったところ、閾値電圧|±V
th|を越えた電圧|±Va|を印加し画素P4を暗状態(黒
表示状態)としたときは低抵抗接続線13aから離れた側
Aの領域に反転部16(書込み時間とともに減少または大
きさが変動するドメイン)がフレーム周期毎に形成され
ており、かかる反転部16の発生が上述のちらつきに原因
していることが判明した。尚、第5図は画素P4に印化さ
れる電圧の波形を時系列で示したものである。
また、画素P4が明状態(白表示状態)のときはヘアピ
ン欠陥の側面に反転部17(書込み時間とともに減少また
は大きさが変動するドメイン)がフレーム周期毎に形成
されているが、前述のちらつきは見られなかった。
第4図は倍率200倍の顕微鏡写真をスケツチしたもの
である。
本発明の液晶素子で用いられる強誘電性を有するスメ
クチツク液晶としては、カイラルスメクチツクC相(Sm
C*)、H相(SmH*)、F相(SmF*)、I相(SmI*)、J
相(SmJ*)、G相(SmG*)、またはK相(SmK*)の液晶
が適している。この強誘電性液晶については、“LEJOUR
NAL DE PHYSIQUE LETTERS"36(L−69)1975、「Ferroe
lectric Liquid Crystals」;“Applied Physics Lette
rs"36(11)1980「Submicro Second Bistable Electroo
pric Switching in Liquid Crystals」;“固体物理"16
(141)1981「液晶」等に記載されており、本発明では
これらに開示された強誘電性液晶を用いることができ
る。
また、例えば米国特許第4561726号公報、米国特許第4
614609号公報、米国特許第4589996号公報、米国特許第4
596667号公報、米国特許第4613209号公報、米国特許第4
615586号公報等に記載されたカイラルスメクチツク液晶
を用いることができる。
第6図(A)と(B)は本発明の液晶素子の一実施例
を模式的に示している。第6図(A)は本発明の液晶素
子の平面図で、第6図(B)はそのA−A′断面図であ
る。
第6図で示す液晶素子100は、ガラス板またはプラス
チツク板等からなる一対の基板601と601′をスペーサ60
4で所定の間隔に保持し、この一対の基板をシーリング
するために接着剤606で接着したセル構造を有してお
り、さらに基板601の上には複数の透明電極602からなる
電極群(例えば、マトリクス電極構造のうちの走査電圧
印加用電極群)が例えば帯状パターン等の所定のパター
ンで形成されている。基板601′の上には前述の透明電
極602と交差させた複数の透明電極602′からなる電極群
(例えばマトリクス電極構造のうちの信号電圧印加用電
極群)が形成されている。透明電極602、602′には、そ
れぞれ低抵抗接着線610、610′が設けられている。
このような透明電極602′を設けた基板601′には、例
えば、一酸化硅素、二酸化硅素、酸化アルミニウム、ジ
ルコニア、フツ化マグネシウム、酸化セリウム、フツ化
セリウム、シリコン窒化物、シリコン炭化物、ホウ素窒
化物等の無機絶縁物質やポリビニルアルコール、ポリイ
ミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリパ
ラキシレリン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
ビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリ
スチレン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂
やアクリル樹脂等の有機絶縁物質を用いて被膜形成した
配向膜605を設けることができる。
この配向膜605は、前述の如き無機絶縁物質または有
機絶縁物質を被膜形成した後にその表面をビロードや、
布や紙で一方向に摺擦(ラビング)することによって得
られる。
本発明の別の好ましい具体例では、SiOやSiO2等の無
機絶縁物質を基板601′の上に斜め蒸着法によって被膜
形成することによって配向膜605を得ることができる。
また、別の具体例ではガラスまたはプラスチツクから
なる基板601′の表面あるいは基板601′の上に前述した
無機絶縁物質や有機絶縁物質を被膜形成した後に、該被
膜の表面を斜方エツチング法によりエツチングすること
により、その表面に配向制御効果を付与することができ
る。
前述の配向膜605は、同時に絶縁膜としても機能させ
ることが好ましく、このためにこの配向膜605の膜厚は
一般に100Å〜1μm、好ましくは500Å〜5000Åの範囲
に設定することができる。この絶縁膜は、液晶層603に
微量に含有される不純物等のために生ずる電流の発生を
防止できる利点をも有しており、したがって、動作を繰
り返し行っても液晶化合物を劣化させることがない。
また、本発明の液晶素子では前述の配向膜605と同様
のものをもう一方の基板601に設けることができる。
このセル構造体100は、複数の分子で組織した層を隣
接して複数形成したカイラルスメクチツク液晶603を有
しており、該カイラルスメクチツク液晶603の膜厚がバ
ルク状態下で固有するらせん構造の形成を抑制するのに
十分に薄く設定されている。この点については、米国特
許第4367924号公報に詳述されている。
このようなセル構造体100は、基板601と601′の両側
にはクロスニコル状態またはパラレルニコル状態とした
偏光子607と608がそれぞれ配置されて、電極602と602′
の間に電圧を印加した時に光学変調を生じることにな
る。
以下、実際に製造した例を示す。
〈実施例1〉 2枚の1.1mm厚のガラス板を用意し、それぞれのガラ
ス板上にITOのストライプ状電極を形成した。この基板
にモリブデンで形成したメタル配線を第3図の低抵抗接
続線13のようにITO電極と画素間にまたがって、1000Å
の厚みで形成した。さらに上下電極のシヨート防止層と
してSIO2をスパツタ法により500Å形成した。
その上にアミノシラン0.1%IPA(イソプロピルアルコ
ール)溶液を回転数2000rpmのスピンナーで15秒間塗布
し、150℃で焼成後、ポリイミド形成液SP510(東レ社
製)2%溶液(NMP:nブチルセロソルブ=2:1)を回転数
3000rpmのスピンナーで30秒間塗布した。成膜後、約1
時間300℃の加熱焼成処理を施してポリイミド配向膜を
形成した。この塗膜の膜厚は200Åのポリイミド膜であ
った。
次に、一方のガラス(第1の基板)に、第4図(A)
に示すRb4の方向に、焼成後のポリイミドの被膜に対し
てラビング処理を施した。他方のガラス板(第2の基
板)には、第4図(A)に示すRa4の方向に、焼成後の
ポリイミド膜に対してラビング処理を施した。
しかる後、平均粒径約1.5μmのアルミナビーズを一
方のガラス板上に散布した後、それぞれのラビング処理
軸およびその方向が第4図(A)および(B)のような
平行ラビングになるように一方と他方ガラス板をはり合
わせてセルを作成した。
このセルのセル厚をベレツク位相板(位相差による測
定)によって測定したところ、約1.5μmであった。こ
のセル内にチツソ(株)社製の「CS−1014」(商品名)
を等方相下で真空注入してから、等方相から0.5℃/hで6
0℃まで徐冷することにより配向させることができた。
以後の実験は25℃で行った。
尚、前述した「CS−1014」の相変化は、下記のとおり
であった。
ただし、SmAはスメクチツクA相、Chはコレステリツ
ク相、Isoは等方相を示す。
直交ニコル下でこのセルを観察すると、一様で欠陥の
ない非らせん構造のカイラルスメクチツクC相を形成し
たモノドメインが得られていた。
また、この液晶素子を60℃に保温し、SmAの配向状態
にし、直交クロスニコルにした偏光顕微鏡観察下、SmA
の状態で液晶分子が層に直角方向に並ぶことを利用して
層の方向を測定した。その結果、ラビング方向に直角で
あることが確認された。
この液晶素子を第5図に示す駆動方式を用いてマルチ
プレクシング駆動した。
この駆動方式は1フレームで明状態と暗状態が書込め
る方式であり、書込みパルス幅ΔTに対して1ライン走
査期間3ΔTを必要とする3ΔT駆動方式である。
第5図(A)はn番目の走査線Snに印加される走査信
号、第5図(B)はある情報線Iに印加される情報信号
で、白→白→白→白→黒→白→白→白の情報信号であ
る。第5図(C)は走査線Snと情報線Iとの交差部に印
加される合成波形である。
第8図は、光源/偏光子/液晶セル/検光子を光路上
に目を置いてみたときの配置図である。
軸Oは、ラビング方向(一軸姓の方向)であって、
P1、P2およびA1、A2はそれぞれ偏光子および検光子の透
過軸(または吸収軸)を示す。先に述べた如く、等方相
より徐冷することによって得られたSmC*相では、2種の
安定状態を観察することができる。即ち、偏光子及び検
光子の透過軸(または吸収軸)を直交させて観察すると
き、それらと液晶セルの軸Oのなす角度が適正に設定さ
れたとき、液晶セルは通常は班模様となった2種のドメ
インにわかれていることがわかる。
例えば、液晶セルの温度が50℃であるとき、第8図の
如く、軸Oと偏光子の透過軸(または吸収軸)P1とのな
す角が6°のときに、偏光子の透過軸(または吸収軸)
P1と検光子の透過軸(または吸収軸)A1とのなす角度を
90℃として、その2つのドメインはこの系で最も大なる
コントラストで観察され、それぞれ暗(黒色)および明
(白色)を呈する。また、偏光子/検光子の透過軸(ま
たは吸収軸)を軸Oに関して第8図のように、前述と対
称的位置(P2/A2)にそれぞれ回転すると、上記ドメイ
ンは反転する、即ち(P1/A1)配置において暗(黒色)
であったドメインは明(白色)に、一方、明(白色)で
あったドメインは暗(黒色)に変化する。
また偏光子および検光子の透過軸(または吸収軸)P1
およびA1を交差角90°にして配置し、対向する2つの基
板間に特定極性(例えば+とする)の直流電圧パルスを
印加すると、全体が暗(黒色)に変わる。次に、逆極性
(−)の直流電圧パルスを印加すると、全体が明(白
色)に変わる。
以上のことから、2種の安定状態とは、その液晶分子
軸の基板面への射影軸が平均的に軸P1方向を向いている
状態と、軸P2方向を向いている状態であると考えること
ができる。また、これらの状態が互いに逆極性の直流電
圧パルスによって転移することから、これら2つの状態
はそれぞれ基板面に垂直方向に有限で且つ互いに逆極性
の平均的電気双極子モーメントを有していることがわか
る。
次に第8図において、偏光子の透過軸(または吸収
軸)をP1、検光子の透過軸(または吸収軸)をA1とした
とき、一方の安定状態では最も暗く最大のコントラスト
が得られた。
このときの画素内の配向状態を倍率200倍の顕微鏡で
観察すると、第4図に示すように、アルミナビーズが原
因となって発生するヘアピン欠陥とライトニング欠陥を
もつドメインが形成されている。
かかる第4図(A)および(B)に示す画素P4を形成
した液晶素子に対して、第5図に示すマルチプレクシン
グ方式による書込みをフレーム周波数10Hzで行ったとこ
ろ、画素が暗状態(黒表示状態)の時に周期的に画面の
輝度が変化するちらつきが見られた。また、上述の液晶
素子をマルチプレクシング駆動下で顕微鏡観察を行った
ところ、閾値電圧|±Vth|を越えた電圧|±Va|を印
加し画素P4を暗状態(黒表示状態)としたときは、低抵
抗接続線13aのない側Aの領域に反転部16(書込み時間
とともに減少または大きさが変動するドメイン)がフレ
ーム周期毎に形成されており、かかる反転部16の発生が
上述のちらつきの原因となっていることが判明した。
尚、第5図は画素P4に印加される電圧の波形を時系列で
示したものである。
また、画素P4が明状態(白表示状態)のときにはヘア
ピン欠陥の側面に反転部17(書込み時間とともに減少ま
たは大きさが変動するドメイン)がフレーム周期毎に形
成されているが、前述のちらつきは見られなかった。
そこで、第8図において、偏光子の透過軸(または吸
収軸)をP2、検光子の透過軸(または吸収軸)をA2とし
た。このとき、他方の安定状態で最も暗く最大のコント
ラストが得られ、画素の表示方向とドメインの方向は反
転する。すなわち第4図(B)は第4図(C)のように
なる。
前述と同様に第4図(A)および(C)に示す画素P4
を形成した液晶素子に対して、第5図に示すマルチプレ
クシング方式による書込みをフレーム周波数10Hzで行っ
たところ、画素が暗状態(黒表示状態)のとき、周期的
に画面の輝度が変化するちらつきは見られなかった。ま
た、上述の液晶素子をマルチプレクシング駆動下で顕微
鏡観察を行ったところ、閾値電圧|±Vth|を越えた電
圧|±Va|を印加し画素P4を明状態(白表示状態)とし
たときは、低抵抗接続線13aのない側Aの領域に反転部1
6(書込み時間とともに減少または大きさが変動するド
メイン)がフレーム周期毎に形成されているが、かかる
反転部16の発生は上述のちらつきの原因となっていない
ことが判明した。尚、第5図は画素P4に印加される電圧
の波形を時系列で示したものである。
また、画素P4が暗状態(黒表示状態)のときにはヘア
ピン欠陥の側面に反転部17(書込み時間とともに減少ま
たは大きさが変動するドメイン)がフレーム周期毎に形
成されているが、ちらつきは見られなかった。
以上より第8図において、偏光子の透過軸(または吸
収軸)をP2、検光子の透過軸(または吸収軸)をA2とし
たとき、マルチプレクシング駆動下でちらつきが抑えら
れる。即ち、書込み時間とともに減衰または大きさが変
動するドメインがある場合、明状態で存在するドメイン
の面積の和が、暗状態で存在する前記ドメインの面積の
和より大きくなるように偏光子と検光子を配置したこと
によりちらつきが改善できた。
また、偏光子と検光子の配置がP1/A1の時とP2/A2
時で残像時間とコントラスト比を比較すると次の第1表
のようになった。
即ち本発明により、ちらつき、残像時間およびコント
ラスト比を著しく改善できた。
前述のように、反転部の発生および面積の変動がちら
つきの原因となる理由は、以下に述べる通りである。
第4図(B)において画素が黒示を行っている場合を
考える。ここで白を表示している部分の輝度をW、黒を
表示している部分の輝度をBとする。すなわち画素の大
部分が輝度Bで黒表示を行っているときに、反転部16は
輝度Wで表示していることになる。このとき、画素全体
の面積と反転部の面積の比を1:nとすると、画素全体の
輝度に対する反転部の輝度の割合は となる。一方第4図(C)において画素が白表示を行っ
ている場合を考えると、画素全体の輝度に対する反転部
の輝度の割合は となる。一般にnは0.01(1%)程度で、W、Bはθ=
0のときの値(W=80、B=20)を代入すると、式の
値は3.9×10-2、式の値は2.5×10-3となる、式の場
合は式の場合に比べ反転部の輝度の割合約16倍の大き
さであり、それだけ輝度の変化が目立ち、ちらつきの原
因となるわけである。
ここで、式中のW/Bはコントラスト比であって、こ
の値(コントラスト比)が大きくなるほど式の値は小
さくなり、前述のちらつき防止の効果が増大する。
第8図において前記偏光子と検光子がクロスニコル関
係を保ち前記スメクチツク液晶の2種の安定状態のうち
いずれか一方を最暗状態を表示するように偏光子と検光
子を配置したとき(例えば、P1/A1の配置、またはP2
A2の配置)の偏光子(または検光子)の透過軸を基準と
して、他方の安定状態がより明るくなるような方向へ、
偏光子および検光子の透過軸をクロスニコルを保ったま
ま、θ=6°だけ回転したとき(P1′/A1′またはP2
/A2′)も同様の効果が得られた。また、偏光子と検光
子のいずれか一方を他方の安定状態がより明るくなる方
向へθ=6°だけずらしたとき(P1′/A1またはP2′/
A2)も同様の効果が得られた。
さらに、θをさまざまな値にして測定した、透過率、
コントラスト比、輝度を表2および図10に示す。ただし
図10では、第2の安定状態が最暗となるように偏光子と
検光子をクロスニコルに保って配置した場合を基準(θ
=0°)としており、第8図示したθ′は20°であるこ
とがわかる。この場合、第1の安定状態がより明るくな
る方向を、図10では偏光板角度が座標軸上で正になる方
向とした。図10で偏光子および検光子をクロスニコルに
保ったまま第1の安定状態がより明るくなる方向(θが
正の方向)に回していくと、回転角度が25°(=45°−
θ′)までの範囲(0<θ≦25°)では、ちらつきはな
く、残像時間に関しては第1表と同様の結果が得られ
た。この範囲ではコントラスト比が多少減少していくも
のの、一方で透過率が上昇していき、より明るい画面表
示が可能となる。このような明るい表示画面において
は、前記反転部の面積変動に伴う輝度変化が画面の輝度
と比較して相対的に小さくなるので、ちらつき防止の効
果が大きくなる。
〈実施例2〉 ラビング処理方向を第9図(A)のように向けたほか
は、実施例1とまったく同様の方法で、液晶セルを作成
し、実施例1と同様のテストを行った。
このとき、第9図(B)に示すように、駆動時に低抵
抗接続線13aのある側Bから画素書込みの変化の方向
(例えば白→黒)とは逆方向(例えば黒→白)の逆反転
ドメイン(反転部16)が発生した。
また、画素内の配向状態の観察をすると、第9図
(B)に示すように、アルミナビーズが原因となって発
生するヘアピン欠陥とライトニング欠陥が存在し、ライ
トニング欠陥の側面に画素書込みの変化の方向とは逆方
向の逆反転ドメイン(反転部17)が発生した。
この場合も実施例1と全く同じ効果が得られた。即
ち、第9図(B)のように前記ドメインが存在する場合
にはちらつきが見え、そして前記ドメインの方向が第9
図(C)のようになるよう偏光子と検光子を配置した場
合にはちらつきが見られず、残像を改善しつつコントラ
スト比または透過率も改善できた。
〈実施例3〜8〉 配向膜および液晶材料としての次の第3表のものを用
いたほかは、実施例1と同様のセルを作成し、テストを
行ったところ、実施例1と同様の結果であった。
表中、「SE100」、「SE4110」および「LP64」はそれ
ぞれポリイミド膜形成用樹脂液である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、液晶表示素子
の表示有効エリア内に書込み時間とともに減衰したり大
きさが変動するドメインが存在する場合に偏光子と検光
子の位置を最適な位置に配置することとしているので、
画面全体のちらつきをなくし、残像を改善しつつコント
ラストまはた透過率などに関する表示品質が改善され、
高速応答性を有する液晶表示素子の提供が可能である。
次に画像表示装置ではなく、前述した液晶素子を用い
た画像記録装置について説明する。第12図は前述した液
晶素子を液晶シヤツタとして用い、感光体上への露光を
変調制御する電子写真方式の画像記録装置の一例を示し
ている。第12図中、1は光源としての露光ランプ、2は
液晶シヤツタ(図示しない偏光板2枚を含む)、3は短
焦点結像素子アレイ、4は感光ドラム、5は帯電器、6
は現像器、7は現像スリーブ、8は転写ガイド、9は転
写帯電器、10はクリーニング装置、11はクリーニングブ
レード、12は搬送ガイド。図において、まず矢印の方向
に回転する感光体ドラム4は帯電器5による帯電を受け
る。その後、感光体ドラム上に画像信号に応じて変調さ
れた光が照射され、静電潜像の形成が行われる。この光
の変調方向は第13図に示したように、露光ランプ1の光
を、感光体ドラム4の軸方向に並べた液晶シヤツタ2
で、遮断あるいは透過させて行うもので、液晶の配列密
度を上げるために、図に示すように多数の液晶を千鳥足
状に配置してある。また、液晶のシヤツター上に露光ラ
ンプの光を集光するためにロツドレンズ15を使用する場
合もある。
さらにこのようにして形成された静電潜像は、現像ス
リーブ7上の帯電したトナーを付着させることで顕像化
される。感光体ドラム4上のトナー像は、図示されてい
ない給紙カセツトから給紙搬送された転写材13の裏側か
ら転写帯電器9の放電を受けて転写材13上に転写され
る。その後、転写材13上のトナー像は、図示されていな
い定着装置によって定着される。一方で、感光体ドラム
4上で転写されずに残ったトナーはクリーニングブレー
ド11によってドラム表面からかき落とされ、クリーニン
グ装置10内に回収される。また感光体ドラム4上に残留
した電荷は前露光ランプ14の照射を受けて消滅する。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は本発明で用いた基板の斜
視図、 第4図(A)は本発明で用いた一対の基板の平面図、 第4図(B)および(C)は第4図(A)の画素の平面
図、 第5図(A)〜(C)は本発明で用いた駆動電圧の波形
図、 第6図(A)は本発明で用いた液晶素子の平面図、 第6図(B)は第6図(A)のA−A′断面図、 第7図(A)〜(C)はヘアピン欠陥とライトニング欠
陥の模式的なスケツチ、 第8図は本発明に係る配置関係を有する偏光子と検光子
の態様を表す模式図、 第9図(A)は本発明で用いた別の一対の基板の平面
図、 第9図(B)および(C)は第9図(A)の画素の平面
図、 第10図は本発明に係る液晶素子の偏光板角度特性を示し
た図、 第11図は本発明に用いる液晶素子の駆動システムを表す
ブロツク図、 第12図は図本発明にかかる液晶素子を用いた画像記録装
置の模式図、 第13図は前記画像記録装置の一例を示した斜視図であ
る。 O:一軸性の方向 P1、P2:偏光子の透過軸または吸収軸 A1、A2:偏光子の透過軸または吸収軸 θ′:2種の安定なる分子配向状態がそれぞれ最暗状態を
表示するように偏光子を配置した時の偏光子の透過軸ま
たは吸収軸のなす角度

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強誘電性を有し2種の安定な分子配列状態
    を有するスメクチツク液晶と、 該スメクチツク液晶を挟持し且つ互いに対向する電極
    と、 前記分子配列状態のいずれか一方が暗状態、他方が明状
    態を表示するように基板近傍に配設された偏光子および
    検光子とを有する液晶素子において、 表示有効エリア内に書き込み時間とともに減衰し、また
    は大きさの変動するドメインが、前記暗状態か前記明状
    態のいずれか一方で存在する場合に、 前記ドメインが前記明状態で存在するように偏光子及び
    検光子を配置したことを特徴とする液晶素子。
  2. 【請求項2】前記偏光子と前記検光子がクロスニコル関
    係を保ち、前記スメクチツク液晶の2種の安定な分子配
    列状態のうちいずれか一方が最暗状態を表示するよう
    に、前記偏光子と前記検光子を配置した請求項1に記載
    の液晶素子。
  3. 【請求項3】前記偏光子と前記検光子がクロスニコル関
    係を保ち、前記スメクチツク液晶の2種の安定分子配列
    状態のうちいずれか一方が最暗状態を表示するように偏
    光子と検光子を配置したときの偏光子または検光子の透
    過軸を基準として、他方の安定分子配列状態がより明る
    くなる方向へ、偏光子および検光子の透過軸をクロスニ
    コル関係を保ったまま下記の条件(i)を満たす角度θ
    だけ回転して配置した請求項1に記載の液晶素子; 条件(i)θ≦45°−θ′ ここでθ′は、前記2種の安定分子配列状態のうち第1
    の状態において最暗状態を表示するように偏光子と検光
    子を配置した状態を第1状態とし、前記2種の安定分子
    配列状態のうち第2の状態において最暗状態を表示する
    ように偏光子と検光子を配置した状態を第2状態とし
    て、第1状態の偏光子と第2状態の偏光子との透過軸の
    なす角度、または第1状態の検光子と第2状態の検光子
    との透過軸のなす角度とする。
  4. 【請求項4】前記偏光子と前記検光子がクロスニコル関
    係を保ち、前記スメクチツク液晶の2種の安定分子配列
    状態のうちいずれか一方が最暗状態を表示するように偏
    光子と検光子を配置したときの偏光子または検光子の透
    過軸を基準として、他方の安定分子配列状態がより明る
    くなる方向へ、偏光子または検光子の透過軸の少なくと
    もいずれか一方を下記の条件(i)を満たす角度θだけ
    回転して配置した請求項1に記載の液晶素子; 条件(i)θ≦45°−θ′;ここでθ′は、前記2種の
    安定分子配列状態のうち第1の状態において最暗状態を
    表示するように偏光子と検光子を配置した状態を第1状
    態とし、前記2種の安定分子配列状態のうち第2の状態
    において最暗状態を表示するように偏光子と検光子を配
    置した状態を第2状態として、第1状態の偏光子と第2
    状態の偏光子との透過軸のなす角度、または第1状態の
    検光子と第2状態の検光子との透過軸のなす角度とす
    る。
  5. 【請求項5】強誘電性を有し2種の安定な分子配列状態
    を有するスメクチツク液晶と、該スメクチツク液晶を挟
    持し且つ互いに対向する電極と、前記分子配列状態のい
    ずれか一方が暗状態、他方が明状態を表示するように基
    板近傍に配設された偏光子および検光子とを有する液晶
    素子において、 表示有効エリア内に書込み時間とともに減衰しまたは大
    きさの変動するドメインが、前記暗状態および前記明状
    態の双方において存在する場合に、 明状態で存在する前記ドメインの面積の和が暗状態で存
    在する前記ドメインの面積の和より大きくなるように、
    前記偏光子と前記検光子を配置したことを特徴とする液
    晶素子。
  6. 【請求項6】前記偏光子と前記検光子がクロスニコル関
    係を保ち、前記スメクチツク液晶の2種の安定分子配列
    状態のうちいずれか一方が最暗状態を表示するように、
    前記偏光子と検光子を配置した請求項5に記載の液晶素
    子。
  7. 【請求項7】前記偏光子と前記検光子がクロスニコル関
    係を保ち、前記スメクチツク液晶の2種の安定分子配列
    状態のうちいずれか一方が最暗状態を表示するように偏
    光子と検光子を配置したときの偏光子または検光子の透
    過軸を基準として、他方の安定分子配列状態がより明る
    くなる方向へ、偏光子または検光子の透過軸をクロスニ
    コル関係を保ったまま下記の条件(i)を満たす角度θ
    だけ回転して配置した請求項5に記載の液晶素子; 条件(i)θ≦45°−θ′;ここでθ′は、前記2種の
    安定分子配列状態のうち第1の状態において最暗状態を
    表示するように偏光子と検光子を配置した状態を第1状
    態とし、前記2種の安定分子配列状態のうち第2の状態
    において最暗状態を表示するように偏光子と検光子を配
    置した状態を第2状態として、第1状態の偏光子と第2
    状態の偏光子との透過軸のなす角度、または第1状態の
    検光子と第2状態の検光子との透過軸のなす角度とす
    る。
  8. 【請求項8】前記偏光子と前記検光子がクロスニコル関
    係を保ち、前記スメクチツク液晶の2種の安定分子配列
    状態のうちいずれか一方が最暗状態を表示するように偏
    光子と検光子を配置したときの偏光子または検光子の透
    過軸を基準として、他方の安定分子配列状態がより明る
    くなる方向へ、偏光子または検光子の透過軸の少なくと
    もいずれか一方を下記の条件(i)を満たす角度θだけ
    回転して配置した請求項5に記載の液晶素子; 条件(i)θ≦45°−θ′;ここでθ′は、 前記2種の安定分子配列状態のうち第1の状態において
    最暗状態を表示するように偏光子と検光子を配置した状
    態を第1状態とし、前記2種の安定分子配列状態のうち
    第2の状態において最暗状態を表示するように偏光子と
    検光子を配置した状態を第2状態として、第1状態の偏
    光子と第2状態の偏光子との透過軸のなす角度、または
    第1状態の検光子と第2状態の検光子との透過軸のなす
    角度とする。
  9. 【請求項9】クレーム1に記載の液晶素子と、画像信号
    に基づいて該液晶素子を駆動する手段と、 光源とを有することを特徴とする液晶表示素子。
  10. 【請求項10】クレーム9に記載の液晶表示素子と、 該液晶表示素子の駆動を制御するための手段と、 該液晶表示素子への電力供給を制御するための手段とを
    有することを特徴とする液晶表示装置。
  11. 【請求項11】クレーム1に記載の液晶素子と、画像信
    号に基づいて該液晶素子を駆動する手段と、 感光体と、 現像器とを有することを特徴とする記録装置。
  12. 【請求項12】クレーム5に記載の液晶素子と、画像信
    号に基づいて該液晶素子を駆動する手段と、光源とを有
    することを特徴とする液晶表示素子。
  13. 【請求項13】クレーム12に記載の液晶素子と、該液晶
    表示素子の駆動を制御するための手段と、該液晶表示素
    子への電力供給を制御するための手段とを有することを
    特徴とする液晶表示装置。
  14. 【請求項14】クレーム5に記載の液晶素子と、画像信
    号に基づいて該液晶素子を駆動する手段と、感光体と、
    現像器とを有することを特徴とする記録装置。
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