JP2769805B2 - 干し柿の製造方法及びその装置 - Google Patents

干し柿の製造方法及びその装置

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孝親 井上
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ナバヤ食品工業有限会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は干し柿の製造方法及
びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来干し柿を製造する場合には、西条、
甲州百目、大和百目、堂上蜂屋、愛宕、平無核等の渋ぶ
柿を使用し、渋ぶ柿の皮を剥皮して数個の柿を縄に結ん
で軒下に吊るし、10月から12月にかけて20日〜1
か月くらい天日乾燥によって行なわれていた。このよう
に渋ぶ柿を乾燥させることにより、果肉中の渋味のタン
ニンが不溶性に変化して人間の味覚に渋味を感じさせな
くなり、本来渋ぶ柿に含まれていた甘みのみが感じられ
るようになるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら天日乾燥
によって柿を乾燥させる方法では気候に左右されるた
め、雨が降った場合にはビニールを被せたり、濡れない
場所に移動させなければならないので面倒であるという
問題があった。また天日乾燥では早いものでも20日以
上かかるので効率が悪いという問題があった。
【0004】本発明はかかる従来の問題点を解決するた
めになされれたものであって、その目的とするところ
は、雨風等の気候に左右されずに短期間で干し柿を作る
ことのできる干し柿の製造方法及びその装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を解決するため
の手段として請求項1記載の干し柿の製造方法では、柿
を収納した乾燥室内にプラス10℃〜プラス30℃の温
風を吹込みながら、除湿機によって乾燥室内の除湿をす
る第1工程と、柿を収納した乾燥室内にマイナス20℃
〜プラス10℃未満の冷風を吹込む第2工程からなる干
し柿の製造方法であって、前記第1工程及び第2工程を
交互に繰り返すことによって柿を乾燥させる構成を採用
した。
【0006】請求項2記載の干し柿の製造方法では、請
求項1記載の干し柿の製造方法において、前記第1工程
及び第2工程は12時間おきに交互に繰り返される構成
を採用した。
【0007】請求項3記載の干し柿の製造装置では、除
湿機と空気清浄機が備えられた乾燥室からなる干し柿の
製造装置であって、前記乾燥室には温風吹込み管と、冷
風吹込み管が連結されている構成を採用した。
【0008】
【作用】本発明請求項1記載の干し柿の製造方法及で
は、乾燥室内で乾燥させるので、気候に影響されること
なく、干し柿を製造することができる。また温風を吹込
む第1工程と、冷風を吹込む第2工程を設けているの
で、第1工程によって果肉の表面が乾燥され、第2工程
によって果肉の内側の水分を多く含んだ部分からの表面
側への水分の拡散が図られ、柿は表面及び内側の両方か
ら均一に乾燥されることになる。
【0009】請求項2記載の干し柿の製造方法では12
時間おきに繰り返されるので、自然の昼間と夜間と同じ
周期で乾燥を行うこととができ、柿の果肉が十分に熟成
される。
【0010】請求項3記載の干し柿の製造装置では、密
閉された乾燥室に除湿機を設置しているので、気候に左
右されることなく柿を乾燥することができる。また、空
気清浄機を設置していることにより、乾燥室内の空気を
常に清潔に保つことができ、かび、腐敗菌、病原菌等の
繁殖を防ぐことができる。そして、温風吹き込み管と、
冷風吹込み管を設置しているので、温風吹込み管から温
風を吹込むことにより、柿の表面を効率よく乾燥させる
ことができ、冷風吹込み管から冷風を吹込むことによ
り、柿の表面側からの水分の乾燥を抑制し、柿の内側か
ら表面側への水分の拡散を図り、柿全体を均等に乾燥す
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態にかか
る干し柿の製造方法について説明する。本実施の形態の
干し柿の製造方法は、西条、甲州百目、大和百目、堂上
蜂屋、愛宕、平無核等の渋ぶ柿の皮を剥皮して乾燥室に
よって乾燥させることにより干し柿を作るものである。
まず柿の皮を機械または手作業により剥皮し、縄等のひ
もを柿のへたに結びつけ適当個数を連続して乾燥室の上
から吊り下げる。そして、場合により果肉表面の殺菌、
害虫及び害虫卵の殺虫のためイオウ等によってくん蒸を
施した後、乾燥室下側に挿通された温風吹込み管からプ
ラス10℃〜プラス30℃の乾燥した温風を吹込み、乾
燥室内に温風を循環させる。この乾燥した温風を循環さ
せることにより乾燥室内がプラス10℃〜プラス30℃
で乾燥した状態に保たれ、柿の表面から水分が蒸発さ
れ、柿が乾燥されると共に、柿から蒸発した水分が除湿
機によって吸湿される。この時、乾燥室内の空気清浄機
を作動させて空気中のかび、腐敗菌、病原菌等を除去し
ながら、常に空気を清潔に保ちながら柿が痛まないよう
に乾燥させる。
【0012】前記プラス10℃〜プラス30℃の温風を
吹込む状態を12時間連続することにより、柿の表面か
ら水分が蒸発され、表面側は乾燥した状態となるが、柿
の果肉の内側は乾燥されずに水分を多く含んだ状態とな
る。そして、乾燥した表面と乾燥していない内側が形成
され、乾燥状態の歪みを生じるので、この乾燥状態の歪
みを緩和するために、温風の吹込みと除湿機を停止し、
冷風吹込み管からマイナス20℃〜プラス10℃未満の
冷風を吹込む。この冷風を吹込む状態を12時間連続す
ることにより、柿の表面からの水分蒸発が抑えられ、内
側のまだ乾燥していない部分から表面側へ水分が拡散さ
れて柿が均一に乾燥される。
【0013】そして、温風を吹込む時間を12時間連続
させ、次に冷風を吹込む時間を12時間連続させて1週
間〜10日経過すると干し柿ができあがる。これによ
り、柿の表面側からの乾燥と、柿の内側からの乾燥がバ
ランスよく行われ、また従来自然乾燥によって行なわれ
ていた昼間の乾燥と夜間の冷却と同様の効果を奏するこ
とができ、果肉も十分に熟成されることになる。
【0014】次に図1に基づいて本発明の干し柿の製造
装置について説明する。図1は本発明の実施の形態にか
かる干し柿の製造装置を示す分解斜視図である。本実施
の形態の干し柿の製造装置Aは、外気から遮断された乾
燥室1であり、コンクリート等の基礎によって形成され
た床面2と、該床面の四方を囲んだ壁3と、該壁3の上
方に設置された屋根4を有して形成され、一側壁3には
柿の搬入、搬出用のドア5が設けられ、該壁3の上方に
は冷風吹込み管6が連結され、該壁の下側には温風吹込
み管が連結されている。この冷風吹込み管6が上方に連
結されていることにより、該冷風吹込み管6から吹込ま
れた冷風は、下方へ流れて乾燥室1全体に行き渡ること
になる。そして、温風吹込み管7が下方に連結されてい
ることにより、該温風吹込み管7から吹込まれた温風
は、上方に流れて乾燥室1全体に行き渡ることになる。
また、前記乾燥室1の内部には空気清浄機8及び除湿機
9が設置され、乾燥室1内の天井直下には干し柿10吊
し用の棒11が壁3の一側面側から対向側面側へ複数本
水平に掛け渡されている。尚、この干し柿10吊し用の
棒11は格子状の柵、または網状物に代用する場合もあ
る。
【0015】柿を乾燥させる場合には、まず柿の皮を機
械または手作業により剥皮し、縄等のひもを柿のへたに
結びつけ適当個数を連続して乾燥室1の干し柿10吊し
用の棒11から吊り下げる。そして温風吹込み管7から
プラス10℃〜プラス30℃の温風を吹込み、乾燥室1
内をプラス10℃〜プラス30℃に保ったまま空気清浄
機8と除湿機9を作動させる。この状態を所定時間たと
えば12時間連続させることにより、柿10の表面から
水分が蒸発される。しかし柿10の果肉の内部は水分を
保ったままの状態なので、柿の内部の水分を表面側へ拡
散させるために、今度は温風の吹込みと除湿機9を停止
し、空気清浄機8は作動させたままで冷風吹込み管6か
らマイナス20℃〜プラス10℃未満の冷風を吹込み乾
燥室内をマイナス20℃〜プラス10℃未満に保ったま
ま所定時間たとえば12時間維持する。この冷風を吹込
むことにより、柿の果肉の内部の水分が徐々に表面側に
拡散され、柿の内部が乾燥される。この温風を吹込む作
業と、冷風を吹込む作業を繰り返すことにより、徐々に
柿が全体的に乾燥されると共に、果肉中のタンニンが不
溶性に変化し、熟成されて行く。
【0016】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
等があっても本発明に含まれる。例えば、前記本実施の
形態では柿をひもに結びつけて吊して乾燥させる方法に
ついて説明してきたが、乾燥室内における柿の収納方法
は任意であり、棚、網等の上にばらばらに載置して乾燥
させる方法であってもよい。また、前記実施の形態では
温風吹込み管及び冷風吹込み管を壁に設置したが、これ
に限らず、温風吹込み管及び冷風吹込み管の設置場所は
任意であり、地面、天井等に設置してもよい。そして、
前記実施の形態では温風の吹込みと、冷風の吹込みを1
2時間おきに繰り返す構成としたが、繰り返す時間は任
意に設定することができ、設定温度、及び湿度も任意に
設定することができる。そしてこれらの条件を過去の気
候のデータをもとに10月から12月にかけての干し柿
を製造する時期の自然と同じ条件に制御し、従来から行
われきた自然乾燥と同じ条件に設定して乾燥を行っても
よい。また、本発明では乾燥室内の温度を調節する手段
として、温風吹込み管と冷風吹込み管から温風及び冷風
が吹込む構成を採用したが、この他、乾燥室内にヒータ
及び冷凍機を直接設置して乾燥室内の温度を調節するこ
とも可能である。
【0017】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明請求項1
記載の干し柿の製造方法においては、乾燥室内で乾燥さ
せるので、風雨に影響されることなく、1週間から10
日で干し柿を製造することができる。また温風を吹込む
第1工程と、冷風を吹込む第2工程を設けているので、
第1工程によって果肉の表面が乾燥され、第2工程によ
って果肉の内側の水分を多く含んだ部分からの表面側へ
の水分の拡散が図られ、柿は表面及び内側の両方から均
一に乾燥されることになる等の効果が得られる。
【0018】請求項2記載の干し柿の製造方法において
は、12時間おきに繰り返されるので、自然の昼間と夜
間と同じ周期で乾燥を行うこととができ、柿の果肉が十
分に熟成されるという効果が得られる。
【0019】請求項3記載の干し柿の製造装置において
は、密閉された乾燥室に除湿機を設置しているので、気
候に左右されることなく1週間から10日で干し柿を製
造することができる。また、空気清浄機を設置している
ことにより、乾燥室内の空気を常に清潔に保つことがで
き、かび、腐敗菌、病原菌等の繁殖を防ぐことができ
る。そして、温風吹き込み管と、冷風吹込み管を設置し
ているので、温風吹込み管から温風を吹込むことによ
り、柿の表面を効率よく乾燥させることができ、冷風吹
込み管から冷風を吹込むことにより、柿の表面側からの
水分の乾燥を抑制し、柿の内側から表面側への水分の拡
散を図り、柿全体を均等に乾燥することができる等の効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる干し柿の製造装置
を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
A 干し柿の製造装置 1 乾燥室 2 床面 3 壁 4 屋根 5 ドア 6 冷風吹込み管 7 温風吹込み管 8 空気清浄機 9 除湿機 10 柿 11 棒

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柿を収納した乾燥室内にプラス10℃〜
    プラス30℃の温風を吹込みながら、除湿機によって乾
    燥室内の除湿をする第1工程と、 柿を収納した乾燥室内にマイナス20℃〜プラス10℃
    未満の冷風を吹込む第2工程からなる干し柿の製造方法
    であって、 前記第1工程及び第2工程を交互に繰り返すことによっ
    て柿を乾燥させることを特徴とする干し柿の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1工程及び第2工程は12時間お
    きに交互に繰り返されることを特徴とする請求項1記載
    の干し柿の製造方法。
  3. 【請求項3】 除湿機と空気清浄機が備えられた乾燥室
    からなる干し柿の製造装置であって、前記乾燥室には温
    風吹込み管と、冷風吹込み管が連結されていることを特
    徴とする干し柿の製造装置。
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