JP2769719B2 - ダンパ用シャフト及びその製法 - Google Patents

ダンパ用シャフト及びその製法

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JP2769719B2
JP2769719B2 JP1154073A JP15407389A JP2769719B2 JP 2769719 B2 JP2769719 B2 JP 2769719B2 JP 1154073 A JP1154073 A JP 1154073A JP 15407389 A JP15407389 A JP 15407389A JP 2769719 B2 JP2769719 B2 JP 2769719B2
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修次郎 菅
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インター精工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本願は、自動車等の車両に使用されるダンパ用シャフ
ト及びその製法に関する。
[従来の技術] このようなダンパの一例として、トレーリングアーム
の連結部に用いられるダンパがある。このものは、外筒
とこの中を通したパイプ状のシャフトと、外筒及びシャ
フト間に充填されたダンパーゴムとからなり、シャフト
の両端を外筒から延出させて、ここで車体とトレーリン
グアームを連結するようにしたものがある。なお、この
シャフト両端の連結部をプレス成形により偏平にすると
ともに、この扁平な連結部の横幅をシャフトのパイプ部
外径と同程度にしたものも知られている。
[発明が解決しようとする課題] 上記のように、シャフト両端の偏平な連結部の横幅を
シャフトのパイプ部外径と同程度にした場合、偏平部は
パイプの外径よりはみ出さなくなるので、シャフトを外
筒内へ入れた状態でダンパーゴムを充填する作業が著し
く容易になり、作業効率が向上して製品のコストを低減
できる。
しかし、このような偏平部を形成するには、パイプ部
材の両端部をドロー加工して絞ることにより細径化し、
その後つぶし加工する必要がある。このため、ドロー加
工及びつぶし加工の途中でシャフトのパイプ部が割れ易
くなり、通常では成形不能乃至著しく成形効率並びに歩
留まりが悪いものになる。特に、パイプ部材としてコス
トの安い電縫管を用いた場合、溶接による電縫部の硬度
が予め他端部よりも高くなっているため、この部分が上
記加工時における障害になる。しかも、つぶし加工時に
は電縫部を型面で押すようにしてパイプ部材を型内へセ
ットする必要がある。このためセット作業が人力にな
り、全工程の自動化を困難にする。そこで本願は、かか
る諸問題を解決できるダンパ用シャフト及びその製法の
提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、本願に係るダンパ用シャフ
トは、外筒及びその内側に充填された弾性体と一体にな
ってダンパを構成するためのパイプ部材であって、外筒
から延出する端部をプレス成形して偏平な連結部にする
とともに、この連結部の横幅をパイプ部の外径と同程度
にしたものにおいて、表面に皮膜潤滑処理による皮膜が
形成された電縫管からなることを特徴とする。
さらに本願に係るダンパ用シャフトの製法は、電縫管
の電縫部を焼なましするための熱処理と、表面を潤滑す
るための皮膜潤滑処理を行った後、端部をドロー加工に
より絞り、さらにこの絞り部をつぶし加工して扁平な連
結部を形成するとともに、この扁平な連結部の横幅をシ
ャフトのパイプ部外径と同程度にしたことを特徴とす
る。
[発明の作用] 本願におけるダンパ用シャフトの成形方法によれば、
パイプ部材の端部に対して扁平な連結部を形成するため
に、ドロー加工及びプレス加工するとき、予め電縫部が
焼なましされ、かつ表面に潤滑性の皮膜が形成されてい
るので成形加工中にパイプ部が割れにくくなり、プレス
成形によるパイプ部材の成形不良が少なくなる。また、
この方法によって連結部の横幅をパイプ部外径と同程度
になるようプレス成形可能になる。
さらに、プレス成形の際、電縫部の位置がどこにあっ
ても問題にならない。
[実施例] 第1図乃至第7図に加工工程を示す。第1図及び第2
図は加工原材料となる鋼製のパイプ部材1の断面を示
し、この側面には電縫部2が形成されている。このパイ
プ部材1の化学組成は、例えば次の表・1に示すような
機械的性質を備えるよう適宜決定される。
このパイプ部材1に対し、まず熱処理(第1工程)と
パーカー処理(第2工程)を行う。その後に、ドロー加
工(第3工程)、プレス加工(第4工程)、ピアス・カ
ット加工(第5工程)、さらに仕上加工(第6工程)
を、この順序に行って製品を得る。
第1工程はパイプ部材1の焼なましを目的とする工程
であり、還元性雰囲気の連続焼鈍炉において、適宜の、
温度並びに時間で行い、この熱処理品の機械的性質が、
例えば、次の表・2の範囲内になるようにする。
第2工程は、第1工程で熱処理されたパイプ部材1の
表面に、リン酸塩皮膜を形成して表面を潤滑処理するも
のであり、適宜温度のリン酸亜鉛溶液中に適当時間浸漬
して皮膜化成を行った後、表面をステアリングソーダで
潤滑することによる。この工程により、第3図に示すよ
うに、パイプ部材1の表面に潤滑性の皮膜3が形成され
る(第4図以降の各図における皮膜3の表示は省略す
る)。
第3工程は、パイプ部材1の両端部4を第4図に示す
ように、1乃至複数回のドロー加工により絞って細径に
するための工程である。本実施例ではパイプ部材1の管
径が30mmに対し、2回のドロー加工により、両端部4の
管径を21mm、すなわち管径の70%まで絞って細くした。
このとき、第1工程及び第2工程による処理のためにド
ロー加工はスムーズに行われる。
第4工程は、両端部4を扁平につぶすための工程であ
り、まず第5図に示すように、一回目のプレス成形によ
り両端部4を略偏平にする。但し、この段階では偏平に
成形された部分は密着せず、若干の間隔を保っている。
続いて、再びこの部分をプレス成形し、第6図に示すよ
うに、上下の各対向面を接触させ、合せ部5に空間が形
成されないよう密着させる。このとき、両端部4の横幅
Wは管径Dとほぼ一致し、パイプ部材1の外径よりはみ
出さないようになっている。
第5工程は第4工程後の偏平な両端部4に対して、第
7図に示す取付穴6をピアス加工すると共に、先端部を
所定形状、所定寸法にカットする工程である。
第7図は第5工程のものに対してバリ取りによる仕上
げを行った第6工程後の完成品であり、これによりトレ
ーリングアーム用ダンパのシャフト7が得られる。この
とき両端部4はシャフト7における扁平な連結部をなし
ている。
第8図はこのシャフト7を用いたトレーリングアーム
用ダンパを示すものであり、シャフト7は外筒8内に通
され、その両端部4からなる扁平な連結部は、外筒8の
外方へ延出した状態になっており、シャフト7と外筒8
の間にはダンパーゴム9が充填されて三者が一体化して
いる。このようなダンパを製造する際、シャフト7は、
両端部4の横幅Wをパイプ部材1の管径Dとほぼ一致さ
せてあるので(第6図)、シャフト7を外筒8へ入れた
状態でダンパーゴム9の充填を容易に行うことができ、
ダンパの製造を極めて効率化することが可能になった。
そのうえ、合せ部5を密着させたので、この部分に水
が入りにくくなって耐久性が増した。
なお、図中の符号10は緩み止めの突起、11はトレーリ
ングアームである。
[発明の効果] 請求項1及び2の発明によれば、パイプ部材からなる
シャフトの端部に偏平な連結部を形成するため、プレス
成形によって絞り及びつぶし加工を行うとき、ドロー加
工及びつぶし加工からなるプレス成形をしても、その加
工中にパイプ部が割れにくくなり、連結部の幅が中間部
のパイプ部分の管径とほぼ同程度になるよう、歩留まり
よく成形することができるので、ダンパ用シャフトとし
て好適なものを得ることができる。しかも、プレス加工
に際して、電縫部を位置決めセットする必要がないの
で、自動化が可能になり、一層量産に適したものにな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第7図はシャフトの成形工程を示す図であ
り、第1図は原料パイプ部材の斜視図、第2図はその拡
大横断面図、第3図は表面処理後の断面図、第4図はド
ロー加工後の平面図、第5図及び第6図はプレス加工時
における側面図、第7図は仕上げ後の平面図である。第
8図はこのシャフトを用いたダンパの斜視図である。 (符号の説明) 1……パイプ部材、2……電縫部、3……皮膜、4……
両端部(連結部)、7……シャフト、8……外筒、9…
…ダンパーゴム。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外筒及びその内側に充填された弾性体と一
    体になってダンパを構成するためのパイプ部材であっ
    て、外筒から延出する端部をプレス成形して偏平な連結
    部にするとともに、この連結部の横幅をパイプ部の外径
    と同程度にしたダンパ用シャフトにおいて、表面に皮膜
    潤滑処理による皮膜が形成された電縫管からなることを
    特徴とするダンパ用シャフト。
  2. 【請求項2】電縫管の電縫部を焼なましするための熱処
    理と、表面を潤滑するための皮膜潤滑処理を行った後、
    端部をドロー加工により絞り、さらにこの絞り部をつぶ
    し加工することにより扁平な連結部を形成するととも
    に、この扁平な連結部の横幅をシャフトのパイプ部外径
    と同程度にしたことを特徴とするダンパ用シャフトの製
    法。
JP1154073A 1989-06-16 1989-06-16 ダンパ用シャフト及びその製法 Expired - Lifetime JP2769719B2 (ja)

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