JP2769359B2 - 礫間濾過材 - Google Patents

礫間濾過材

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JP2769359B2
JP2769359B2 JP16166789A JP16166789A JP2769359B2 JP 2769359 B2 JP2769359 B2 JP 2769359B2 JP 16166789 A JP16166789 A JP 16166789A JP 16166789 A JP16166789 A JP 16166789A JP 2769359 B2 JP2769359 B2 JP 2769359B2
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正敏 中西
登 平沢
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株式会社ウォータライフ
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は浴用水などの濾過を行うのに適した新規な礫
間濾過材に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、ペンション、民宿などの簡易宿泊施設において
は、浴場設備として浴槽濾過装置を備える所が増加して
いる。このような浴槽濾過装置を使用して浴用水を濾過
すると共にその劣化を防止し、これによって浴槽の清
掃、浴槽水の入れ換え作業などに要する手間およびそれ
に伴う経費の負担を軽減するようにしている。このよう
な浴槽濾過装置に採用されている濾過方法の一つとし
て、礫を充填した容器内において一定の方向に浴槽水を
通過させる礫間濾過方法が知られている。
ここに、このような礫間濾過に使用する礫間濾過材と
して、火成岩の一種であるペグマタイト(麦飯石)が一
般的に使用されている。このペグマタイトは、通常、結
晶の大きさが数cmから数10cmの粗粒組織を有している。
このペグマタイトの組成は広範囲にわたるが、ほとんど
は花コウ岩質である。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の課題は、上記のペグマタイトとは異なる種類
の礫であって、ペグイマタイトに比べてその濾過特性が
同等あるいはそれ以上のものを、礫間濾過材として利用
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、各種の岩石を使用してそれらの濾過特
性を調べることによって、マイロナイトが極めて優れた
水の濾過特性を備えていることを見い出した。そして、
本発明においては、この優れた濾過特性を備えたマイロ
ナイトを、礫間濾過用の礫間濾過材として使用するよう
にしている。
マイトナイト ここに、マイロナイトとは、ミロナイトとも呼ばれ、
変成岩の一種であり、かたくて、凝集性のある、往々に
してガラス質の組織をもった岩石である。このマイロナ
イトは、極端な機械的変形と粒状化を受けているが、化
学的には変化していない。また、外観は一般にヒウチ石
に似ており、縞状あるいは流状を示すが、元の岩石の性
質は容易に認められるという特徴を備えている。
本発明で使用するのに適したマイロナイトの産地の例
としては、本州中央構造帯を挙げることができる。ここ
から得られるマイロナイトは、長石類を主成分とする岩
石である。
マイロナイトの作用 このマイロナイトは、構造的には変成および圧砕され
たために、特に長石類はその組成が第1図に示すように
片状となっており、水に対する接触面積が大きく、よっ
て水の浄化力に優れているという特性を有している。ま
た、マイロナイトは浴用水などにおいて、そこに含まれ
ている有機物や大腸菌などを吸着除去および分解浄化す
る能力に優れており、この点からもマイロナイトは濾過
材として優れた特性を有していることが認められる。
さらには、マイロナイトには、カルシウム、カリウ
ム、ナトリウムなどのミネラル成分が含まれており、通
過する液体内にこれらの成分が溶出する。従って、通過
後の液体はミネラル化されることになる。
マイロナイトの使用態様 本発明において、マイロナイトは、従来一般的に使用
されているペグマタイトと同様にして礫間濾過材として
使用できる。すなわち、第2図に一例を示すように、マ
イロナイトを粉砕して一定の粒度の礫1、例えばこぶし
大の礫を調整し、これを容器2内に充填する。この容器
2内に、濾過しようとする液体を上方から自然流下させ
るか、あるいは第2図に矢印て示すように容器2の底か
ら強制的に液体を上方に向けて礫内を通過させるように
すればよい。
〔実施例〕
本発明のマイロナイトの濾過性能を調べるために、本
願出願人によって製造販売されている浴槽濾過システム
にマイロナイトを適用した。
第3図にはこの浴槽濾過システムの全体構成を示して
ある。図において、10は直方体をしたシステム・ハウジ
ングであり、この内部には円柱形状をした濾過部20およ
び活性浄化部30が併設されている。濾過部20は円筒形を
した耐熱塩化ビニール製の濾過槽21と、この中に交換可
能に挿入した円筒形のポリウレタンフォームフィルタ
(ブリジストン社製)22およびその中心に挿入された網
状の集水筒23からなっている。一方、活性浄化部30は、
円筒形の耐熱塩化ビにール製の活性槽31と、この中に装
着された円筒形のステンレス(SUS304)製のカセット32
と、このカセット内に充填封入された礫間濾過材として
のマイロナイトの礫33から構成されている。
次に、これらの各槽内に浴槽水を強制循環させる循環
装置40は、浴槽50内の浴槽水51を濾過槽21の底面側に吸
入するための吸入管41と、濾過部20内を通過して濾過さ
れた浴槽水を活性浄化部30のカセット32内の底面側に供
給する供給管42と、活性浄化部30によって活性化された
浴槽水を再び浴槽50内に送り返す吐出管43とを有してい
る。また、上記の供給管42には循環ポンプ44が介挿され
ており、このポンプの作用によって、浴槽内の浴槽水が
上記の各管、槽を順次に循環するようになっている。な
お、吸入管41および吐出管43には、バルブ45、46が配置
されており、これらの管の開閉を行うようになってい
る。
一方、活性浄化部30の中央には、カートリッジヒータ
47が装着されており、活性槽31を通過した後の浴槽水
は、このヒータ47を通過して所定の温度に加熱されるよ
うになっている。
この構成の濾過システムにおいて、両バルブ45、46を
開き、循環ポンプ44を駆動させると、浴槽50内の浴槽水
は、吸入管41を通って濾過部20内に流入する。この濾過
部内のフィルタ22を通過することによって、浴槽水内の
あか、ごみ、毛髪などの浮遊物が濾過される。次に、濾
過部を通過した浴槽水は、供給管42を通って活性浄化部
30内に流入する。この中に封入したマイロナイトの礫33
の間隙を下側から上側に向けて強制的に通過させられる
ことによって、浴槽水は、その中に含まれている微細な
有機物、雑菌などが吸着、分離される。また、これと併
せて、礫中のミネラル成分が溶出して、浴槽水がミネラ
ル化される。活性浄化部30を通過し終えた浴槽水は、吐
出管43を通って再び浴槽内に戻る。このようにして、本
例で二段階の濾過工程を経て浴槽水の濾過および活性化
が行われる。
ここに、このシステムを用いて、マイロナイトからな
る礫間濾過材33の性能を以下の方法により試験した。
試験目的 上記のシステムにおける濾過材としてのマイロナイト
による浴槽水中の大腸菌群の減菌効果をみるために、浴
槽水に大腸菌群を植種し、大腸菌数の経時変化を調べ
た。
使用大腸菌 使用菌株は、長野県松本市内の河川から採取したもの
を、乳糖ブイヨン培地(以下、LB培地という。)にて増
殖させたものである。
試験方法 下記の(a)ないし(d)の場合について、菌液とLB
培地を浴槽に同時に投入して、計画時間毎に採取した。
大腸菌群の検査方法は、デオキシコレート寒天培地法に
よって行った。
(a)濾過材を全く使用しない場合 (b)濾過材としてマイロナイトを使用した場合 (c)濾過材として異なる量のマイロナイトを使用した
場合 (d)濾過材としてペグマタイト(麦飯石)を使用した
場合 試験結果 表(a)ないし表((d)には、それぞれ上記の各場
合(a)ないし(d)における試験結果を示してある。
結果の考察 表(a)に示すように、濾過材を全く使用しない場合
には、接種直後の菌数は時間の経過とともに急激な増減
は見られなかったが、24時間後においても十分な菌数が
確認された。
これに対して、表(b)に示すように、濾過材として
本発明のマイナイトを使用した場合は、時間の経過とと
もに菌数の減少が見られ、12時間後には102のオーダー
にまでその数が減少している。なお、浴槽水の循環量は
約44.3m3であり、この値は上記の濾過材を使用しない場
合と同様であり、濾過材の存在による抵抗のための浴槽
水の循環が悪くなることに起因した、水温の低下、空気
との接触量による溶存酸素変化は起こり得ず、従って、
菌数の減少は、本発明のマイロナイトによる優れた濾過
特性を示すものと判断することができる。
このマイロナイトによる優れた濾過特性は、表(c)
からも見て取れる。この場合には、上記の(b)の場合
に比べてその使用量を1/4にしてあるが、この場合にお
いても、菌数の減少率は低下するものの、24時間経過後
には菌数は大幅に減少している。
一方、表(d)から分かるように、濾過材としてペグ
マタイトを使用した場合には、上記のマイロナイトを使
用した場合のような菌類の減少効果は認められず、24時
間後においても菌数が多いことが確認された。
このように、本発明のマイロナイトを用いた濾過材
は、従来一般に使用されているペグマタイトに比べて極
めて優れた大腸菌群の濾過特性を備えていることが認め
られる。
また、本発明者等の試験によれば、マイロナイトを使
用して礫間濾過した後に浴用水は、そのpH、臭気、味、
色度、濁度などの点においても、従来一般に使用されて
いる濾過材を用いた場合と同等あるいはそれ以上の好適
な結果が得られた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明においては、従来におい
ては濾過材として全く着目されていなかったマイロナイ
トの優れた濾過特性に着目して、このマイロナイトを礫
間濾過材として使用するようにしている。従って、本発
明によれば、従来一般に使用されているペグマナイトに
比べても極めて優れた濾過特性を有する礫間濾過材を提
供することができ、これを用いることによって濾過特性
の優れた礫間濾過装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はマイロナイトの組織を示すための説明図、第2
図はマイロナイトを用いた礫間濾過装置の例を示す構成
図、第3図は本発明を適用した浴槽水濾過システムを示
す構成図である。 符号の説明 1……マイロナイトの礫 2……容器 20……濾過部 30……活性浄化部 31……活性槽 32……カセット 33……マイロナイトの礫。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイロナイトを主材とすることを特徴とす
    る礫間濾過材。
JP16166789A 1989-06-22 1989-06-22 礫間濾過材 Expired - Lifetime JP2769359B2 (ja)

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