JP2769087B2 - 廃水処理剤の製法 - Google Patents

廃水処理剤の製法

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JP2769087B2
JP2769087B2 JP5079684A JP7968493A JP2769087B2 JP 2769087 B2 JP2769087 B2 JP 2769087B2 JP 5079684 A JP5079684 A JP 5079684A JP 7968493 A JP7968493 A JP 7968493A JP 2769087 B2 JP2769087 B2 JP 2769087B2
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novolak resin
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water
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wastewater
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孝治 笹山
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日本エヌエスシー株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体素子,プリン
ト基板等の洗浄により生じる廃水の処理に用いられる廃
水処理剤の製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から半導体素子およびプリント基板
等の洗浄には、特定フロンおよび1,1,1−トリクロ
ロエタン等の塩素系溶剤が使用されてきた。しかしなが
ら、オゾン層破壊の可能性が指摘されてから、1995
年末時点での上記特定フロンの全廃が決定された。この
ため、国内においても、電気・電子業界を中心に、上記
特定フロンに代わる洗浄用代替フロンの開発が積極的に
行われている。そして、現在、溶剤系洗浄剤と水系洗浄
剤の2種類に大別される代替フロンが開発されている。
上記溶剤系洗浄剤は、ハロゲン化炭化水素系を除けばい
ずれも引火性を有するもので、使用にあたっては火災に
対する注意が必要であり防爆対応が必須である。また、
毒性を有するために取扱いに注意を要する。これに対し
て、上記水系洗浄剤は、基本的に引火性を有するもので
はなく危険性が非常に少ないため、最近ではこれを中心
に研究開発が行われている。上記水系洗浄剤には、アル
カリ鹸化型洗浄剤と中性高濃度界面活性剤を主成分とす
る洗浄剤の二つに大別される。上記アルカリ鹸化型洗浄
剤は、洗浄力の点では優れているが、例えば濯ぎ不足に
より洗浄剤が残留した場合にエレクトロマイグレーショ
ンが発生する等の問題を有している。このような観点か
ら、中性の高濃度界面活性剤を主成分とする水系洗浄剤
が最近注目されている。
【0003】一方、上記中性の高濃度界面活性剤を主成
分とする洗浄剤は、非危険物で取扱いが容易であり、濯
ぎも水で行うことができるため、実用に適しており、最
近ではこの中性の高濃度界面活性剤を主成分とする洗浄
剤の開発が盛んに行われている。しかしながら、この洗
浄剤を用いて洗浄を行った際に、洗浄後に生ずる廃水の
処理が問題となる。この廃水処理としては、上記廃水
を、活性炭,イオン交換樹脂および活性汚泥等から構成
される廃水濾過システムで処理する方法が一般的であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記廃水濾過
システムは、大規模な設備となり処理にコストがかかり
過ぎるという問題を有している。さらに、上記洗浄剤
は、ノニオン性の界面活性剤と水とからなり、このノニ
オン性界面活性剤を充分に除去することができないとい
う問題も有している。このように、代替フロンとして注
目されている中性の高濃度界面活性剤を主成分とする洗
浄剤を用いての洗浄の際に生ずる廃水の処理において、
効果的な処理方法が未だ確立されておらずその開発が強
く望まれているのが実情である。
【0005】このような実情を解決するため、この出願
人は、ノボラック樹脂を主成分とし、これにアルカリ性
物質を用いて、廃水中のノニオン性界面活性剤を沈殿さ
せ分離させる廃水処理方法を提案し出願している(特願
平5−51779号)。ところが、上記廃水処理方法に
よって処理された上澄み液を分析すると、化学的酸素要
求量(COD)値が高く、廃水中に存在しない物質が検
出された。したがって、この上澄み液を活性汚泥,活性
炭等を用いて処理しても上澄み液のCOD値は高く、処
理液が放流可能なレベルにまで処理するには高度かつ高
コストの処理が要求される。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、ノボラック樹脂中に含まれる不純物を容易に
除去して、不純物の少ないノボラック樹脂を得、これを
用い て廃水処理剤を製造する廃水処理剤の製法の提供を
その目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の廃水処理剤の製法は、ノボラック樹脂と
水を用いてなる廃水処理剤の製法であって、ノボラック
樹脂に水を接触させ、上記ノボラック樹脂中の不純物を
水に溶出させて除去するという構成をとる。
【0008】
【作用】すなわち、この発明者は、ノボラック樹脂を用
いて廃水処理を行った際に生じる上澄み液中の成分を分
析すると、廃水中に含まれていない成分が含有されて、
これが廃水処理された上澄み液のCOD値を上げる原因
であることを突き止めた。そして、このCOD値を上げ
る原因である物質について研究を重ねた結果、この物質
は上記ノボラック樹脂に起因することを突き止めた。つ
いで、このノボラック樹脂に起因する不純物を除去する
ために研究を重ねた結果、水で洗浄すると、洗浄後の上
澄み液中に不純物が溶出されて不純物の少ないノボラッ
ク樹脂が得られ、これを用いることにより廃水処理剤が
得られることを見出しこの発明に到達した。
【0009】つぎに、この発明について詳しく説明す
る。
【0010】この発明の廃水処理剤の製法には、ノボラ
ック樹脂と、水とが用いられる。
【0011】この発明の対象となるノボラック樹脂は、
特に限定するものではなく従来公知のものがあげられ
る。上記ノボラック樹脂の形態としては、粒状のものを
用いるのが好ましい。上記粒状とは、粒状,粉末状,フ
レーク状,マーブル状のものはもちろん、粉末状のもの
を打錠成形等によりペレット状に成形されたものも含む
趣旨である。そして、上記粒状ノボラック樹脂として
は、下記の一般式(1)で表されるノボラック樹脂を主
成分とするものを用いることが好ましい。特に、一般式
(1)中の繰り返し数nは5〜7が好適である。繰り返
し数nとして5〜7のものを用いることにより、廃水中
のノニオン性界面活性剤とそれ以外との分離が一層効果
的となる。
【0012】
【化1】
【0013】この発明の廃水処理剤の製法は、例えばつ
ぎのようにして行われる。すなわち、ノボラック樹脂に
水を配合し攪拌する。そして、ノボラック樹脂からなる
沈殿物質と上澄み液に分離させて、上記上澄み液中にノ
ボラック樹脂中の不純物を溶出させる。ついで、この上
澄み液とノボラック樹脂を遠心分離,脱水機等により分
離して上澄み液を除去する。さらに、ノボラック樹脂を
精製する場合は、上記操作を繰り返す。このようにし
て、ノボラック樹脂に含まれる不純物が水中に溶出し、
上澄み液とともに除去され、これを用いることにより廃
水処理剤を製造することができる。
【0014】このような製法にてノボラック樹脂を精製
した際に生ずる上澄み液中には、ノボラック樹脂に含有
されていた不純物が溶出する。そして、ノボラック樹脂
からなる沈殿物質と上澄み液とを分離し、上澄み液を除
去する方法としては、分離・除去可能であれば上記装置
に特に限定する必要はない。
【0015】上記製法で用いられる水としては、例えば
25℃程度の常温水から80℃程度の温水を用いること
が好ましい。特に好ましくは50℃程度の温水である。
【0016】
【発明の効果】以上のように、この発明の廃水処理剤の
製法は、ノボラック樹脂に水を接触させ、上記ノボラッ
ク樹脂中の不純物を水に溶出させて除去し、これを廃水
処理剤として用いるものである。このため、上澄み液中
にノボラック樹脂に含有された不純物の溶出が減少して
上澄み液のCOD値が低下する。したがって、廃水処理
により生じた上澄み液を活性汚泥,活性炭等で効果的に
処理し、廃水を放流可能なまでのCOD値,生化学的酸
素要求量(BOD)値等に設定することが容易となる。
【0017】つぎに、この発明を実施例に基づいて詳し
く説明する。
【0018】
【実施例1】粉末状(粒径0.5mm以下)のノボラッ
ク型フェノール・ホルムアルデヒド樹脂100gに常温
水(25℃)を1000リットル添加して攪拌すること
によりノボラック樹脂を洗浄した。そして、このノボラ
ック樹脂を用いて廃水処理剤を製造した。
【0019】
【実施例2】実施例1で洗浄されたノボラック樹脂を、
さらに実施例1と同様の方法により洗浄した。そして、
このノボラック樹脂を用いて廃水処理剤を製造した。
【0020】
【実施例3】常温水を50℃の温水に代えた。それ以外
は実施例1と同様にしてノボラック樹脂を洗浄した。
して、このノボラック樹脂を用いて廃水処理剤を製造し
た。
【0021】
【実施例4】実施例3で洗浄されたノボラック樹脂を、
さらに実施例3と同様の方法により洗浄した。そして、
このノボラック樹脂を用いて廃水処理剤を製造した。
【0022】
【実施例5】粉末状のノボラック型フェノール・ホルム
アルデヒド樹脂をマーブル状のノボラック型フェノール
・ホルムアルデヒド樹脂に代えた。それ以外は実施例1
と同様にしてノボラック樹脂を洗浄した。そして、この
ノボラック樹脂を用いて廃水処理剤を製造した。
【0023】
【実施例6】実施例5で洗浄されたノボラック樹脂を、
さらに実施例5と同様の方法により洗浄した。そして、
このノボラック樹脂を用いて廃水処理剤を製造した。
【0024】
【実施例7】常温水を50℃の温水に代えた。それ以外
は実施例5と同様にしてノボラック樹脂を洗浄した。
して、このノボラック樹脂を用いて廃水処理剤を製造し
た。
【0025】
【実施例8】実施例7で洗浄されたノボラック樹脂を、
さらに実施例7と同様の方法により洗浄した。そして、
このノボラック樹脂を用いて廃水処理剤を製造した。
【0026】このようにして洗浄した各ノボラック樹脂
の洗浄液のCOD値を酸性過マンガン酸カリウム法に従
って測定した。その結果を下記の表1に示す。さらに、
上記各洗浄液中の成分をガスクロマトグラフィー(ヒュ
レットパッカー社製,HP5971)により分析した。
その結果、上記成分の大半は、2,2′−メチレンビス
フェノール、4,4′−メチレンビスフェノールである
ことが判明した。なお、ガスクロマトグラフィーの条件
は、カラム:HP−5、キャリアガス:Heで1ml/
minである。
【0027】
【表1】
【0028】上記表1の結果から、ノボラック樹脂から
大量の不純物が溶出していることがわかる。さらに、洗
浄工程を繰り返すことにより不純物の溶出量が減少し先
の洗浄工程で不純物が除去されていることがわかる。
お、実施例で得られた廃水処理剤を用いて廃水の処理を
行ったところ、廃水のCOD値は、放流可能な低いレベ
ルに下がっていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−53516(JP,A) 特開 昭62−212408(JP,A) 特開 昭62−212409(JP,A) 特開 昭62−267315(JP,A) 特開 平2−91115(JP,A) 特開 平3−220220(JP,A) 特開 平6−32814(JP,A) 特開 平2−135257(JP,A) 特開 平6−262184(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 8/00 - 8/38 C08L 61/04 - 61/16 C02F 1/56 - 1/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノボラック樹脂と水を用いてなる廃水処
    理剤の製法であって、ノボラック樹脂に水を接触させ、
    上記ノボラック樹脂中の不純物を水に溶出させて除去す
    ることを特徴とする廃水処理剤の製法
JP5079684A 1993-04-06 1993-04-06 廃水処理剤の製法 Expired - Lifetime JP2769087B2 (ja)

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