JP2768425B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2768425B2 JP1045576A JP4557689A JP2768425B2 JP 2768425 B2 JP2768425 B2 JP 2768425B2 JP 1045576 A JP1045576 A JP 1045576A JP 4557689 A JP4557689 A JP 4557689A JP 2768425 B2 JP2768425 B2 JP 2768425B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カーカスを形成するプライのコード間隔及
びプライのコード下の厚みを規制することによって、耐
久性を高めかつ転動抵抗性を小さくし、低燃費性を向上
しうる空気入りタイヤに関する。
〔従来の技術〕
空気入りタイヤ、特に乗用車、商用車用のタイヤにあ
っては、タイヤ内腔に充填される空気の洩れを防ぐため
に、タイヤの内壁面に例えばブチルゴムなどの気密性を
有するゴムからなるインナーライナーが配される。
他方、タイヤの剛性を高めるため、プライからなるカ
ーカスがタイヤ内部に配され、又そのプライは並設した
複数本のコードをゴムで被覆することによって形成され
る。
さらにタイヤの重量軽減のためには、カーカスは厚さ
が薄いことが望ましい。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしカーカスの厚さを減じることによって、カーカ
スプライのコード下の厚みも薄くなり、その結果、加硫
中に第4図に示すごとくコードa、a間の間隙fにおい
て、プライゴムb及びインナーライナーcがタイヤの外
壁側に向かって移動し、インナーライナーcに波打ちが
生じることとなる。
このようにインナーライナーcが波打ちすることによ
ってインナーライナーcにクラックが発生し、タイヤの
耐久性を低下させるとともに、走行時の転がり抵抗が増
し、従って燃費も増大する。
前記インナーライナーcの波打ちを防止するため、イ
ンナーライナーcのコードaの下のゴム厚さを増すこと
が考えられるが、ゴム厚さの増大とともにインナーライ
ナーcの全体の厚さが増加し、その結果、タイヤの容積
が増しかつ重量が増加する。
本発明は、カーカスプライのコード間隔及びカーカス
コードとインナーライナーとの間のプライゴムの厚さを
規制することを基本として、タイヤの耐久性を高めると
ともに、転動抵抗を小とし低燃費性を向上しうる空気入
りタイヤの提供を目的としている。
〔問題を解決するための課題〕
前記目的を達成するために本発明の空気入りタイヤに
あっては、トレッド部からサイドウォール部をへてビー
ド部のビードコアの周りを折返すとともに並置された有
機繊維からなるカーカスコードをプライゴムにより被覆
したカーカスプライを用いたカーカスと、該カーカスの
タイヤ半径方向外側かつトレッド部の内方に配されるベ
ルト層と、タイヤ内壁面に配されかつブチルゴムからな
るインナーライナーを具えるとともに、ビード底面を通
るタイヤ軸方向の線(X1)がタイヤ赤道面と交わる点
(O)から前記ベルト層のタイヤ軸方向の端縁(E)に
引いた線(X2)がカーカスと交わる点である第1点(P
1)と、タイヤの最大巾位置(W)を通るタイヤ軸方向
の線(X3)がカーカスと交わる点である第2点(P2)と
の間の少なくとも上側領域において、前記カーカスは、
隣り合うカーカスコード間の間隙(g)とカーカスコー
ドの径(d)との比g/dが1.0以下であるとともに、カー
カスコードの径(d)に対する該カーカスコードとイン
ナーライナーとの間の前記プライゴムの厚さ(e)との
比e/dが0.2以上かつ0.4以下であり、しかもプライゴム
は100%モジュラスが15〜30kg/cm2としている。
〔作用〕
カーカスの隣り合うコード間の間隙gとカーカスコー
ドの径dとの比g/d及びカーカスコードとインナーライ
ナーとの間のブライゴムの厚さeとカーカスコード径と
の比e/dをともに規制することによって、インナーライ
ナーの波打ちを少なくすることができる。又プライゴム
の100%モジュラスを15〜30kg/cm2とすることによっ
て、弾性を有しつつインナーライナーのプライゴムに向
かって押上げる押上げ力を制止する。
このようにインナーライナーの波打ちが減じることに
よって、インナーライナーはクラックの発生が減少し、
タイヤの耐久性を向上するとともに、タイヤはユニフオ
ミテーが高まり、転動抵抗を減じうる。
又耐久性を高めるため、カーカスプライの厚さを厚く
していた従来の構造のものに比べてタイヤの重量を軽減
でき、コストダウンを計りうる。
〔実施例〕
以下本発明の一実施例を図面に基づき説明する。
第1図において本発明の空気入りタイヤ1は、ビード
コア2が通るビード部3と、該ビード部3のタイヤ半径
方向外側にのびるサイドウオール部4と、該サイドウオ
ール部4の外端を継ぐトレッド部5とを具える。又空気
入りタイヤ1は、前記トレッド部5からサイドウオール
部4をへてビード部3のビードコア2の周りを折返すカ
ーカス6と、該カーカス6の半径方向外層に配されるベ
ルト層7と、タイヤ内壁面Uに配されるインナーライナ
ー9とを具える。
カーカス6は、本実施例では1枚のカーカスプライ10
によって形成される。
カーカスプライ10は、ポリエステル、ナイロン等の有
機繊維からなるカーカスコード11……をタイヤ赤道Cに
対して本実施例では、90〜60度傾けて並置したラジアル
又はセミラジアル配列体をなす。又カーカスプライ10は
前記カーカスコード11……をプライゴム12により被覆す
ることにより形成される布状体をなす。
ベルト層7は、本実施例ではカーカス6に隣接する内
のベルトプライ7aと、該内のベルトプライ7aの外側に配
される外のベルトプライ7bとからなる。各ベルトプライ
7a、7bは、ポリアミド等の有機繊維コード、スチールコ
ード等のタガ効果を有効に発揮しうる高張力のコードを
用いる、又本例では内のベルトプライ7aは、外のベルト
プライ7bに比べて、タイヤ軸方向の巾寸度を広巾とする
とともに、内のベルトプライ7aの端縁Eはトレッド部5
のショルダ領域Sにのびる。
本発明では、カーカス6を走行時において最も変形量
の大きいトレッド部5の前記ショルダ領域Sからサイド
ウォール部4にいたる範囲について規制する。
前記規制は、タイヤを標準のリムHに装着しかつタイ
ヤに規定の内圧を加えた場合において、ビード底面Bを
通るタイヤ軸方向の線X1がタイヤ赤道面Cと交わる点O
からベルト層7の前記端縁Eに引いた線X2がカーカス6
と交わる第1点P1と、タイヤの最大巾位置Wを通るタイ
ヤ軸方向の線X3がカーカス6と交わる第2点P2との間の
少なくとも上側領域Mにおいて行われる。
前記上側領域Mにおいて、カーカス6は、第2図に示
すように、隣り合うカーカスコード11、11間の間隙gと
カーカスコード11の径dとの比g/dを1.0以下としてい
る。前記比g/dが1.0をこえて大となると、成形時におい
てインナーライナ9の波打ちが顕著となり第2図に示す
波の波高wが大きくなる。
又カーカスコード11とインナーライナ9との間のプラ
イゴム12のゴム厚さeと、カーカスコード11の前記径d
との比e/dを0.2以上かつ0.4以下としている。比e/dが0.
2以下なればゴム厚さeは径dに比べて小となり、イン
ナーライナー9の波打ち波高wが大となり、その結果、
走行時に上側領域Mに作用する繰返し曲げによってプラ
イゴム12が破損し易い。
又比e/dが0.4以上であると、インナーライナー9の波
打ちは減じるもののプライゴム12の厚みが増すことによ
って、タイヤ全体の重量が増大することとなる。
前記カーカスコード11、11間の間隙gと、カーカスコ
ード11とインナーライナー9との間のゴム厚さeとはと
もにインナーライナー9の波打ちに影響する。ゴム厚さ
比であるe/dとインナーライナ9に生じる波高さwとの
関連にさらに間隙比であるg/dを変化させてプロットす
ると第3図に示すグラフを形成しうる。比e/d、比g/dは
ともに小さいほど波高wは小となるのであるが比e/dを
小さくすることにより、前記したごとく他の障害が現れ
るため、本発明においては、第3図に斜線で示す領域A
内に規制したのである。
本発明のように比e/d、比g/dを同時に規制した場合に
は、インナーライナー9の波高さwは最大の場合であっ
ても、第3図のグラフに示すように0.1mm以下というき
わめて僅小の値となる。
前記プライゴム12は、タイヤ内腔の気密を保持するた
め、ハロブチルを重量比で20%以上含有したブチルゴム
が採用される。又その100%モジュラスを15〜30kg/cm2
の範囲に規定される。
100%モジュラスが15kg/cm2以下ならばタイヤ成形時
においてインナーライナー9の波打ちが大となる。逆に
30kg/cm2をこえると、カーカス6の剛性が過大となるた
め、前記上側領域Mにおいて弾性が低くなり、乗心地、
操縦安定性を低下させる。
なお本発明においてカーカスプライは、その全体を前
記上側領域Mと同じ仕様に統一して形成してもよく、又
トレッド部のクラウン領域及びビード部等大きな荷重又
は大きな曲げモーメントが作用する位置においては、前
記比e/dを上側領域Mに比べて大きくするなど上側領域
とは構成を異ならせることもできる。
〔具体例〕
タイヤサイズ175/70 SR13のタイヤについて第1図に
示す構成でかつ第1表に示す仕様により実施例1、2を
試作し、性能テストを行った。なお従来の仕様のもの
(比較例1〜4)についても併せてテストを行い比較し
た。第1表中比較例1、2は比g/dを大とし、比較例
3、4においては比g/d及び比e/dがともに大としてい
る。
耐久性能は、ドラム試験機を用いてJISによる最大荷
重の150%の荷重を加えかつJISに規定された内圧の80%
の圧力のもとで80km/hの走行速度でで15,000km走行させ
たのちタイヤを解体して損傷の有無を調査した。表中、
○は破壊が認められず、又、Xはコードグルービン グが発生したことを示す。
なお実施例、比較例のタイヤは、何れも、タイヤをイ
ンフレートしたまま乾燥オーブン中で12日間80℃に保っ
て放置した。
転動抵抗は前記耐久性能を試験する際に、併せて抵抗
値を測定し比較例のもの3を100とする指数で相対値示
した。数値が小さいほど抵抗が少ないことを示す。
テストの結果、実施例のものはインナーライナーに波
打ちが認められず、耐久性は比較例1、2のものに比べ
て良好であり、比e/dが高い比較例3、4のものと同等
であること。又転動抵抗は比較例3、4のものに比べて
向上していることが判明した。
〔発明の効果〕
叙上のごとく本発明の空気入りタイヤは、カーカスプ
ライのコード間隔及びカーカスコードとインナーライナ
ーとの間のブライゴムの厚さとを規制しさらにプライゴ
ムの物性を一定の範囲としたため、これらの規制によ
り、各規制が一体となって従来発生しがちであったイン
ナーライナーの波打ちが排除され耐久性が向上するとと
もに、転動抵抗を減少し低燃費性能を高めうる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すタイヤ右半分断面図、
第2図はその上側領域を拡大して示す断面図、第3図は
インナーライナーの波打ちの波高さと比g/d、比e/dの関
係を示すグラフ、第4図は従来技術を示す断面図であ
る。 2……ビードコア、3……ビード部、 4……サイドウォール部、5……トレッド部、 6……カーカス、7……ベルト層、 9……インナーライナー、10……カーカスプライ、 11……カーカスコード、12……プライゴム、 B……ビード底面、c……タイヤ赤道面、 E……端縁、M……上側領域、O……点、 P1……第1点、P2……第2点、 U……タイヤ内壁面、W……最大巾位置、 X1、X2、X3……線、 d……カーカスコードの径、 e……プライゴムのカーカスコード下の厚さ、 g……カーカスコード間の間隙。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部をへてビ
    ード部のビードコアの周りを折返すとともに並置された
    有機繊維からなるカーカスコードをプライゴムにより被
    覆したカーカスプライを用いたカーカスと、該カーカス
    のタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内方に配される
    ベルト層と、タイヤ内壁面に配されかつブチルゴムから
    なるインナーライナーを具えるとともに、ビード底面を
    通るタイヤ軸方向の線(X1)がタイヤ赤道面と交わる点
    (O)から前記ベルト層のタイヤ軸方向の端縁(E)に
    引いた線(X2)がカーカスと交わる点である第1点(P
    1)と、タイヤの最大巾位置(W)を通るタイヤ軸方向
    の線(X3)がカーカスと交わる点である第2点(P2)と
    の間の少なくとも上側領域において、前記カーカスは、
    隣り合うカーカスコード間の間隙(g)とカーカスコー
    ドの径(d)の比g/dが1.0以下であるとともに、カーカ
    スコードの径(d)に対する該カーカスコードとインナ
    ーライナーとの間の前記プライゴムの厚さ(e)との比
    e/dが0.2以上かつ0.4以下であり、しかもプライゴムは1
    00%モジュラスが15〜30kg/cm2であることを特徴とする
    空気入りタイヤ。
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