JP2765105B2 - アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法 - Google Patents

アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製
造方法に関するものである。
従来の技術 従来、この種のアルミニウム電解コンデンサは、塩素
イオンを含む電解液中で、電解エッチングを行って実効
表面積を拡大したアルミニウム箔の表面に、化成(陽極
酸化)により、誘電体皮膜を形成し、そしてこのアルミ
ニウム箔を絶縁紙と共に巻回し、かつ駆動用電解液を合
浸させることにより構成していた。
電解エッチングを行う電解液としては、塩酸あるいは
食塩が用いられ、また電流波形としては、交流,直流,
そしてパルス電流と、これらを組み合わせたものが工業
的に実用化されている。
誘電体皮膜を形成する化成方法も、種々検討されてお
り、100WV以下の低圧用電解液としては、アジピン酸ア
ンモニウム水溶液が広く採用されている。その理由は、
アジピン酸アンモニウム水溶液の場合は、アルミニウム
がほとんど溶解せず、電解液中のアルミニウムの溶出が
ほとんど生じないため、同一ステップの化成電圧におけ
る静電容量が他の電解液に比べて大きいからである。
以上の理由から、パルス電流を用いて電解エッチング
したアルミニウム箔を化成する方法として、特開昭61−
121419号公報に示されているように、アジピン酸水溶液
を用いたものが提案されている。
その一般的な化成方法を第1図にもとづいて説明す
る。CuまたはAgなどの金属よりなる給電ローラ1には直
流電源2から陽極が接続され、また化成槽3中の3個の
電極板4には陰極がそれぞれ接続されている。アルミニ
ウム箔5は給電ローラ1に接触しながら連続的に走行
し、そして化成槽3内の電解液6中に配設された2個の
電極板4の間を通過し、かつ化成槽3の下部に位置した
液中絶縁ローラ7で反転して再び2個の電極板4の間を
通過して液面より外に出て、その後、化成箔8は走行ロ
ーラ9に接触しながら走行する化成方法が一般的に実用
化されている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、このように未化成のアルミニウム箔5
が連続的に走行して化成槽3内の2個の電極板4の間に
入る際においては、アルミニウム箔5の表面に酸化皮膜
が形成されていないため、Aの部分で電流密度として、
3×104mA/cm2〜2×105mA/cm2程度の大きな突入電流が
流れ、その後、酸化皮膜の成長と共に電流密度は減少す
る。その結果、アルミニウム箔表面の微細な凹凸部が大
電流密度により表面溶解を受けるため、エッチングによ
る高い拡面倍率を大きく阻害していた。また前述した大
きな突入電流が流れた時、ジュール熱が発生してアルミ
ニウム箔5の界面および電解液が温度上昇するという問
題点があった。
前述した個々の事項により、アルミニウム箔の表面に
瞬時に形成された酸化皮膜は、アルミニウムの溶出速度
が極めて早いため、電解液6中に拡散溶解されず、その
結果、界面のPHが上昇して化成後の酸化皮膜の表面に
は、多量の水酸化アルミニウムが形成されることになる
ため、その厚みの増大により、目標とする十分な静電容
量が得られないとともに、水酸化皮膜中の水分とアルミ
ニウムとの化学反応により酸化皮膜の劣化が進行して、
漏れ電流が経時的に増大するという問題点を有し、さら
には前述したように電流密度が大きいため、抵抗が大き
くなって電力ロスが生じるという問題点を有していた。
このように上記した化成方法では、アルミニウム電解
コンデンサの小型化とコストダウンおよび長寿命化には
限界があった。
本発明はこのような従来の問題点を解決するもので、
高い静電容量が得られ、しかも漏れ電流の小さなアルミ
ニウム電解コンデンサ用電極箔を低コストで製造するこ
とができる電極箔の製造方法を提供することを目的とす
るものである。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明のアルミニウム電解
コンデンサ用電極箔の製造方法は、アルミニウム箔を一
定面積で電解液中に電流を印加せずに引き込み、その
後、アルミニウム箔を静止した状態で定電圧に至るまで
電流を印加するという操作を繰り返す断続化成を行な
い、その後は定電圧で保持するようにしたものである。
作用 上記した本発明の製造方法によれば、アルミニウム箔
の電解液中の電流密度が、目的とする一定の化成電圧に
上昇するまで一定であり、しかもその電流密度は小さい
ため、アルミニウム箔表面の微細な凹凸部が表面溶解を
受けることはなくなり、また化成後の酸化皮膜の表面に
水酸化アルミニウムが形成されるということもなくな
り、その結果、高い静電容量が得られるとともに、漏れ
電流の小さいアルミニウム電解コンデンサ用電極箔を得
ることができる。
実施例 以下、本発明の実施例を添付図面にもとづいて説明す
る。すなわち、本発明の一実施例においては、第1図に
示した化成装置を用いてアルミニウム電解コンデンサ用
電極箔を製造したもので、つまり、アルミニウム箔5を
一定面積で、アジピン酸,グルタル酸,セバシン酸およ
びそれらのアンモニウム塩の水溶液からなり、かつ電導
度が30〜200ms/cm(90℃)である電解液6中に電流を印
加せずに引き込み、その後、アルミニウム箔5を静止し
た状態で、20〜300mA/cm2の定電流密度で定電圧に至る
まで電流を印加し、その後、電流を切り、そして前述の
操作により化成されたアルミニウム箔5を送った後、新
たに前記電解液6中に引き込まれたアルミニウム箔5を
静止状態にして、20〜300mA/cm2の定電流密度で定電圧
に至るまで電流を印加するという操作を繰り返す断続化
成を行ない、この化成後は定電圧で保持する、つまりエ
ージングを行なうことにより、アルミニウム電解コンデ
ンサ用電極箔を製造するようにしたものである。
第2図は本発明の一実施例のアルミニウム電解コンデ
ンサ用電極箔の製造方法における表面が粗面化されたア
ルミニウム箔の化成時の電流密度と電解液の電導度との
関係を示したもので、Aは電解液の電導度が20ms/cm(9
0℃),Bは30ms/cm(90℃),Cは100ms/cm(90℃),Dは20
0ms/cm(90℃),Eは500ms/cm(90℃)の場合であり、こ
の第2図からも明らかなように、電解液の電導度が大き
くなるに従い、電流密度を大きくしても静電容量は低下
しなくなるものである。このように電流密度と電解液の
電導度とを組み合わせることにより、従来の静電容量
(11μF/cm2)に対し、静電容量の大幅な向上、つまり
高い静電容量(18μF/cm2)を得ることができるもので
ある。
次に本発明の一実施例における化成方法と、従来にお
ける化成方法により消費される電力について比較してみ
ると、100WVのアルミニウム電解コンデンサに用いる陽
極箔の化成電力は、従来の化成方法においては、14.2KW
H/m2の電力を消費していたが、本発明の一実施例におけ
る化成方法によれば、8.5KWH/m2という具合に消費電力
は非常に少なくなり、その結果、本発明の一実施例にお
ける化成方法においては、省電力効果が得られるため、
低コストで電極箔を製造することができるものである。
第3図は本発明の一実施例と、従来例とにおいて、50
V用のアルミニウム電解コンデンサに直流を印加した場
合の漏れ電流の比較を示したもので、(イ)は従来の化
成方法により得られた電極箔を用いてなるアルミニウム
電解コンデンサの漏れ電流を示し、(ロ)は本発明の一
実施例における化成方法により得られた電極箔を用いて
なるアルミニウム電解コンデンサの漏れ電流を示す。こ
の第3図からも明らかなように、本発明の一実施例の化
成方法により得られた電極箔を用いれば、漏れ電流を小
さくすることができるものである。なお、漏れ電流に限
っては、電極箔を製造するための化成前のアルミニウム
箔は、表面が粗面化されたアルミニウム箔、あるいは表
面が平滑であるアルミニウム箔のいずれにも適用できる
ものである。
発明の効果 上記実施例の説明から明らかなように、本発明のアル
ミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法によれば、
アルミニウム箔を一定面積で電解液中に電流を印加せず
に引き込み、その後アルミニウム箔を静止した状態で定
電圧に至るまで電流を印加するという操作を繰り返す断
続化成を行ない、その後は定電圧で保持するようにして
いるもので、アルミニウム箔の電解液中の電流密度が、
目的とする一定の化成電圧に上昇するまで一定であり、
しかもその電流密度は小さいため、エッチド箔表面の微
細な凹凸部が表面溶解を受けることはなくなり、また化
成後の酸化皮膜の表面に水酸化アルミニウムが形成され
るということもなくなり、その結果、高い静電容量が得
られるとともに、漏れ電流の小さいアルミニウム電解コ
ンデンサ用電極箔を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例におけるアルミニウム電解コ
ンデンサ用電極箔を製造するための化成装置の構成図、
第2図は同アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造
方法における化成時の電流密度と電解液の電導度との関
係を示す特性図、第3図は本発明の一実施例と従来例の
アルミニウム電解コンデンサの漏れ電流の比較を示すグ
ラフである。 5……アルミニウム箔、6……電解液。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島谷 涼一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 高砂 経嗣 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−43812(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/04 301 H01G 13/00 371

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム箔を一定面積で電解液中に電
    流を印加せずに引き込み、その後、アルミニウム箔を静
    止した状態で、定電圧に至るまで電流を印加するという
    操作を繰り返す断続化成を行ない、その後は定電圧で保
    持するようにしたアルミニウム電解コンデンサ用電極箔
    の製造方法。
  2. 【請求項2】電解液として、アジピン酸,グルタル酸,
    セバシン酸およびそれらのアンモニウム塩の水溶液を使
    用するようにした特許請求の範囲第1項記載のアルミニ
    ウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
  3. 【請求項3】電解液の電導度が30〜200ms/cm(90℃)で
    ある特許請求の範囲第1項記載のアルミニウム電解コン
    デンサ用電極箔の製造方法。
  4. 【請求項4】電流密度が20〜300mA/cm2である特許請求
    の範囲第1項記載のアルミニウム電解コンデンサ用電極
    箔の製造方法。
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