JP2764953B2 - ヘッドホン装置 - Google Patents

ヘッドホン装置

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JP2764953B2 JP63272291A JP27229188A JP2764953B2 JP 2764953 B2 JP2764953 B2 JP 2764953B2 JP 63272291 A JP63272291 A JP 63272291A JP 27229188 A JP27229188 A JP 27229188A JP 2764953 B2 JP2764953 B2 JP 2764953B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ヘッドホン装置に関する。
〔発明の概要〕 この発明は、その一端が外耳道に密着するようになさ
れ、その他端が開放端とされており、外耳道と略々同等
の内径を有する音響管の側壁に発音体が取り付けられた
ヘッドホン装置において、音響管の側壁にマイクロホン
ユニットを取り付け、マイクロホンユニットの出力信号
を発音体に供給することにより、外界の音を耳で直接聞
いているのと同じように聞くことができるようにしたも
のである。
〔従来の技術〕
ヘッドホンで再生音をモニターすると、モニターして
いる再生音の真の音源が外部にあるにもかかわらず、モ
ニター音の音源が頭の中にあるかのような感じを受け
る。すなわち、従来のヘッドホンでは、モニター音が頭
内定位となる。これは、従来のヘッドホンでは、外耳道
の入口が閉塞されるため、鼓膜とヘッドホンとの間での
反射による定在波が生じるためである。
そこで、一端が開放とされた音響管を介して音波を入
力させるとともに、外耳道と音響管とのインピーダンス
のマッチングをはかることにより、定在波の発生を防
ぎ、モニター音が頭外定位するようにしたヘッドホンが
本願出願人より提案されている。
すなわち、このようなヘッドホンでは、外耳道と略々
同径の長い音響管が設けられ、この音響管を介してモニ
ター音が入力される。音響管の一端が外耳道入口に密着
され、この音響管の他端が開放される。
音響管として外耳道と略々同径のものが用いられるの
で、音響管と外耳道のインピーダンスのマッチングがは
かれる。そして、音響管が長く引き伸ばされ、音響管の
他端が開放されているので、鼓膜の反射による定在波が
生じない。このため、このようなヘッドホンを用いる
と、モニター音が頭外定位するようになる。
〔発明が解決しようとする課題〕
このようなヘッドホンは、モニター音が頭外定位する
ため、聞き疲れしない。ところが、このようなヘッドホ
ンでは、音響管と外耳道のインピーダンスのマッチング
をはかるために、音響管の一端が外耳道入口に密着され
る。このため、このようなヘッドホンを装着すると、外
界からの音が殆ど聞こえなくなる。このように外界から
の音が殆ど聞こえないのでは、例えばヘッドホンを装着
しながら歩行したりする際に危険である。
したがって、この発明の目的は、外部からの音を同時
に聞くことができるヘッドホン装置を提供することにあ
る。
なお、オープンエア型の従来のヘッドホンでも、外部
の音が聞こえずらいという問題が同様に生じる。そこ
で、オープンエア型のヘッドホンにマイクロホンを取り
付け、外部からの音を聞こえるようにしたヘッドホンが
提案されている。ところが、オープンエア型のヘッドホ
ンでは、再生音が外部に漏れるため、マイクロホンをヘ
ッドホンの近傍に配置できない。また、モニター出力を
あまり上げると、ハウリングが生じることがある。
したがって、この発明の他の目的は、マイクロホンユ
ニットを耳元に配置でき、耳で直接聞いているのと同じ
ように外界の音を聞くことができるヘッドホン装置を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、その一端が外耳道に密着するようになさ
れ、その他端が開放端となされており、外耳道と略々同
等の内径を有する音響管2R、2Lの側壁に発音体3R、3Lが
取り付けられたヘッドホン装置において、音響管2R、2L
の側壁にマイクロホンユニット4R、4Lを取り付け、マイ
クロホンユニット4R、4Lの出力信号を発音体3R、3Lに供
給するようにしたヘッドホン装置である。
〔作用〕
音響管2R及び2Lの一端5R及び5Lの近傍の外周側壁に
は、マイクロホンユニット4R及び4Lが取り付けられる。
このマイクロホンユニット4R及び4Lでは、耳で聞いてい
るのと同じ位置で外界の音が拾える。
入力端子11R及び入力端子11Lからのオーディオ信号
に、マイクロホンユニット4R及び4Lで拾われた信号が混
合され、この混合された信号がドライバーユニット3R及
び3Lに供給される。
このように、ドライバーユニット3R及び3Lには、入力
端子11R及び入力端子11Lからのオーディオ信号にマイク
ロホンユニット4R及び4Lで拾われた信号が混合された信
号が供給されるので、入力端子11R及び入力端子11Lから
のオーディオ信号と同時に外界からの音を聞くことがで
きる。
音響管2R及び2Lと外耳道15のインピーダンスのマッチ
ングがとれていて、音響管2R及び2Lの他端は開放されて
いるので、頭外定位となる。そして、マイクロホンユニ
ット4R及び4Lは耳元に位置される。このため、耳で直接
聞いているのと全く同じように外界の音を聞くことがで
きる。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例について図面を参照して説
明する。
第1図はこの発明の一実施例である。第1図におい
て、ヘッドホン1は、2つの音響管2R及び2Lと、音響管
2R及び2Lにそれぞれに取り付けられるドライバーユニッ
ト3R及び3Lと、マイクロホンユニット4R及び4Lとから構
成される。
音響管2R及び2Lは、その内径が外耳道15の径と略々等
しくされる。音響管2R及び2Lとしては、遮音性のあるも
のを用いることが望ましい。音響管2R及び2Lは、互いに
並設され、頭部の形状に対応して折曲される。このよう
にすると、音響管2R及び2Lを長くとることができる。音
響管2R及び2Lのそれぞれの一端5R及び5Lには、アダプタ
ー6R及び6Lがそれぞれが取り付けられる。音響管2R及び
2Lのそれぞれの他端7R及び7Lは開放とされる。なお、音
響管2R及び2Lをそれぞれ渦巻き状に曲げるようにしても
良い。
音響管2R及び2Lの一端5R及び5Lの近傍に、第2図に示
すように、ドライバーユニット3R及び3Lが取り付けられ
る。すなわち、音響管2R及び2Lの一端5R及び5Lの近傍
に、孔8が穿設され、この孔8にドライバーユニット3R
(3L)が取り付けられる。
また、音響管2R及び2Lの一端5R及び5Lの近傍の外周側
壁には、第2図に示すように、マイクロホンユニット4R
及び4Lが取り付けられる。
このヘッドホン1は、第3図に示すように、アダプタ
ー6R及び6Lを外耳道15の入口16に嵌合して使用される。
このように、ヘッドホン1を装着すると、マイクロホン
ユニット4R及び4Lが耳元に位置する。したがって、マイ
クロホンユニット4R及び4Lでは、耳で聞いているのと同
じ位置で外界の音が拾えることになる。
第1図に示すように、右側のオーディオ信号の入力端
子11R及び左側のオーディオ信号の入力端子11Lからのオ
ーディオ信号が、それぞれ、ミキサー12R及び12Lに供給
される。ミキサー12R及び12Lには、マイクロホンユニッ
ト4R及び4Lの出力がそれぞれ供給される。ミキサー12R
及び12Lで、入力端子11R及び入力端子11Lからのオーデ
ィオ信号に、マイクロホンユニット4R及び4Lで拾われた
信号が混合される。ミキサー12R及び12Lの出力がドライ
バー13R及び13Lをそれぞれ介して、ドライバーユニット
3R及び3Lにそれぞれ供給される。
このように、ドライバーユニット3R及び3Lには、入力
端子11R及び入力端子11Lからのオーディオ信号にマイク
ロホンユニット4R及び4Lで拾われた信号が混合された信
号が供給される。このため、入力端子11R及び入力端子1
1Lからのオーディオ信号と同時に、外界からの音を聞く
ことができる。
第2図に示すように、音響管2R及び2Lの内径は外耳道
15の内径と略々等しいので、音響管2R及び2Lと外耳道15
のインピーダンスのマッチングがとれている。そして、
音響管2R及び2Lの他端は開放されているので、鼓膜17で
反射された音波により定在波が生じることがない。この
ため、このヘッドホン1を用いると、頭外定位となる。
そして、マイクロホンユニット4R及び4Lは耳元に位置さ
れるので、耳で聞いているのと同じ位置で外界の音が拾
える。したがって、耳で直接聞いているのと全く同じよ
うに外界の音を聞くことができる。
ところで、この発明の一実施例では、音響管2R及び2L
と外耳道15のインピーダンスのマッチングがとれてい
て、アダプター6R及び6Lが外耳道15の入口16に嵌合され
る。このため、音響管2R及び2Lと外耳道15の入口16との
接続点からは、殆ど音が漏れない。一方、マイクロホン
ユニット4R及び4Lは、音響管2R及び2Lの外周に取り付け
られていて、音響管2R及び2Lは、遮音性の良い部材で形
成される。このため、マイクロホンユニット4R及び4Lと
ドライバーユニット3R及び3Lの位置が近接していても、
ハウリングが生じることがない。
〔発明の効果〕
この発明によれば、音響管2R及び2Lの一端5R及び5Lの
近傍の外周にマイクロホンユニット4R及び4Lが取り付け
られる。このため、耳で聞いているのと同じ位置で外界
の音が拾える。このマイクロホンユニット4R及び4Lで拾
われた音が入力端子11R及び入力端子11Lからのオーディ
オ信号に混合され、ドライバーユニット3R及び3Lに供給
される。
このように、ドライバーユニット3R及び3Lには、入力
端子11R及び入力端子11Lからのオーディオ信号にマイク
ロホンユニット4R及び4Lで拾われた信号が混合された信
号が供給されるので、入力端子11R及び入力端子11Lから
のオーディオ信号と同時に外界からの音を聞くことがで
きる。
音響管2R及び2Lと外耳道15のインピーダンスのマッチ
ングがとれていて、音響管2R及び2Lの他端は開放されて
いるので、頭外定位となる。そして、マイクロホンユニ
ット4R及び4Lは耳元に位置される。このため、耳で直接
聞いているのと全く同じように外界の音を聞くことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例のブロック図,第2図はこ
の発明の一実施例の説明に用いる断面図,第3図はこの
発明の一実施例の説明に用いる斜視図である。 図面における主要な符号の説明 1:ヘッドホン,2R、2L:音響管,3R、3L:ドライバーユニッ
ト,4R,4L:マイクロホンユニット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 康博 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−119499(JP,A) 特開 平2−116296(JP,A) 特開 平2−86296(JP,A) 特開 平2−94998(JP,A) 特開 平2−86297(JP,A) 特開 平2−86295(JP,A) 実開 昭50−150320(JP,U) 国際公開87/5430(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04R 1/10 101 H04R 1/10 104

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外耳道と略同一の内径に形成され、且つ、
    一端が外耳道開口部に当接されるようになされ、他端は
    開放端となされた音響管と、 上記音響管の一端と他端の中間部に設けた孔部に放音面
    を上記音響管の管内方に臨まして取付けたドライバユニ
    ットとを設け、 更に、上記音響管の一端と上記ドライバユニットの中間
    位置にマイクロホンユニットを設け、 上記マイクロホンユニットの出力を上記ドライバユニッ
    トに供給するようしたヘッドホン装置。
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