JP2764737B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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JP2764737B2 JP8334789A JP8334789A JP2764737B2 JP 2764737 B2 JP2764737 B2 JP 2764737B2 JP 8334789 A JP8334789 A JP 8334789A JP 8334789 A JP8334789 A JP 8334789A JP 2764737 B2 JP2764737 B2 JP 2764737B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明ではパワーステアリング装置に関するもので、
特に、トルクセンサの異常に対応できるパワーステアリ
ング装置に関するものである。
[従来の技術] この種のパワーステアリング装置に関する技術とし
て、特開昭62−255271号公報に掲載のパワーステアリン
グ装置の技術がある。
この技術はトルクセンサ、車速センサの異常を検知し
たとき、瞬断してアシストトルクを停止するものであ
る。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記従来のパワーステアリング装置におい
て、ステアリングホイールを操舵中にアシストトルクが
急変すると、それを受け止めるドライバーの感覚には個
人差があり、その感覚を特定することは困難である。
そこで、パワーステアリング装置の心臓部であるトル
クセンサ異常の発生する要因を分析すると、トルクセン
サ自体の断線または短絡、コネクタの接触不良等が考え
られる。しかし、通常、他の構成部は正常に動作してい
る確率が高いと思われる。また、油圧制御によって行な
うものにおいては、油漏れ等の要因が考えられるが、油
圧配管が瞬断されることに起因するものは、通常、その
発生確率が極めて少ないと思われる。
このように、トルクセンサの異常の際に、ドライバー
の感覚を特定の異常判断に導けないことは、フェールセ
ーフを前提とするシステム設計からすれば好ましくな
い。
そこで、本発明はトルクセンサが異常になったとき、
その操舵情況に応じてアシストトルクを制御できるパワ
ーステアリング装置の提供を課題とするものである。
[課題を解決するための手段] 請求項1にかかるパワーステアリング装置は、ステア
リングホイールに加えられた操舵トルクを検出するトル
クセンサの異常を検出したとき、過去の操舵トルク方向
が連続して所定回数同一であったか判断し、過去の操舵
トルク方向が連続して所定回数同一であったことが判断
できたときには、第一のアシストトルクの低減係数で徐
々にアシストトルクを低減させ、また、過去の操舵トル
ク方向が連続して所定回数同一と判断できないときに
は、第二のアシストトルクの低減係数でアシストトルク
を低減させるものである。
請求項2にかかるパワーステアリング装置は、ステア
リングホイールに加えられた操舵トルクを検出するトル
クセンサの異常を検出したとき、それまでに格納したト
ルクセンサの操舵トルクデータの種別を頻度処理した結
果を用いて、左右方向の操舵トルクのデータ頻度と不感
帯にあった操舵トルクのデータ頻度によって、アシスト
トルクの低減係数を異にし、アシストトルクを低減させ
るものである。
請求項3にかかるパワーステアリング装置は、ステア
リングホイールに加えられた操舵トルクを検出するトル
クセンサの異常を検出したとき、それまでに格納した操
舵角センサの出力状態を判断し、操舵角の変化率が略一
定のときと、そうでないときのアシストトルクの低減係
数を異にし、アシストトルクを低減させるものである。
[作用] 請求項1においては、トルクセンサの異常を検出した
とき、過去の操舵トルク方向が連続して所定回数同一で
あるか判断し、過去の操舵トルク方向が連続して所定回
数同一であると判断できたときには、第一のアシストト
ルク低減係数で徐々にアシストトルクを低減させ、マニ
ュアル操舵に切替えるものである。例えば、過去の操舵
トルク方向が連続して所定回数同一であれば、このとき
の低減速度を遅くすることができる。また、過去の操舵
トルク方向が所定回数同一と判断できないときには、第
二のアシストトルクの低減係数でアシストトルクを低減
させるものである。例えば、過去の操舵トルク方向が同
一でなければ、このときの低減速度を速くすることがで
きる。
請求項2においては、ステアリングホイールに加えら
れた操舵トルクを検出するトルクセンサの異常を検出し
たとき、それまでに格納したトルクセンサの出力状態を
頻度処理し、左右方向の操舵トルクのデータ頻度と不感
帯にあった操舵トルクのデータ頻度によって、アシスト
トルクの低減係数を異にし、アシストトルクを低減さ
せ、マニュアル操舵に切替えるものである。例えば、左
右方向の操舵トルクのデータ頻度が高いとき、ステアリ
ングホイールの操舵中の確率が高いことから、そのアシ
ストトルクの低減速度を遅くし、また、不感帯のデータ
頻度が高いとき、最もアシストトルクの低減速度を速く
し、その間を中間的にアシストトルクの低減頻度を設定
することができる。
請求項3においては、ステアリングホイールに加えら
れた操舵トルクを検出するトルクセンサの異常を検出し
たとき、それまでに格納した舵角センサの出力状態を判
断し、舵角の変化率が略一定のときと、そうでないとき
のアシストトルクの低減係数を異にし、アシストトルク
を低減させ、マニュアル操舵に切替えるものである。例
えば、舵角の変化率が略一定のときには、ステアリング
ホイールの操舵中の確率が高いことから、そのアシスト
トルクの低減速度を遅くすることができる。
[実施例] 第1図は本発明の実施例のパワーステアリング装置の
電子制御手段の回路構成図、第2図は上記実施例のパワ
ーステアリング装置の概要を示す斜視図、第3図は第2
図の実施例の操舵力を補助する電動機を有する補助動力
手段の拡大断面図である。また、第4図は第3図に示す
スリーブ30の外面を示す正面図、第5図は第3図に示す
切断線X−Xによる断面図である。
第2図及び第3図において、ステアリングホイール1
が固着された第1ステアリングシャフト2には、第1ユ
ニバーサルジョイント4で第2ステアリングシャフト5
が接続されている。第2ステアリングシャフト5には、
第2ユニバーサルジョイント6でロッド7が接続されて
いる。このロッド7には減速機構9のピニオンギア22
(第3図参照)を有する出力軸21(第3図参照)に結合
されている。
前記ピニオンギア22は、タイロッド10に固着されたラ
ック11と噛合っている。タイロッド10は車輪12のステア
リングナックルアーム16に結合されている。車輪12の車
軸にはショックアブソーバ13が結合されており、このシ
ョックアブソーバ13のサスペンションアッパーサポート
14に車体が結合されている。コイルスプリング15はサス
ペンションアッパーサポート14と車軸の間に介在せしめ
た振動緩衝用である。また、18はロワーサスペンション
アーム、19はスタビライザーバーである。
ロッド7の上端は第2ユニバーサルジョイント6を介
して第2ステアリングシャフト5に結合されている。ロ
ッド7の上端部のやや下方に、ピン29により減速機構ケ
ース31に軸支されたスリーブ30が固着されている。ま
た、ロッド7はスリーブ30のを貫通し、かつ、出力軸21
の内方に挿入して、その下端部にはピン20により出力軸
21が固定されている。出力軸21は減速機構ケース24に軸
支されており、その下端部に形成されたピニオンギア22
がラック11に噛合っている。
したがって、ステアリングホイール1が回転すると、
第1ステアリングシャフト2、第1ユニバーサルジョイ
ント4、第2ステアリングシャフト5及び第2ユニバー
サルジョイント6、ロッド7を介して、出力軸21が回転
駆動され、これにより出力軸21に形成されたピニオンギ
ア22と噛合うラック11が第3図の紙面に垂直な方向(第
2図ではタイロッド10の伸びる方向)に駆動されて、車
輪12の向きが変更される。また、出力軸21の中空の上端
にはリングギア23が形成されており、ケース24に軸支さ
れた中間ギア25に噛合っている。中間ギア25と同軸で、
かつ、一体のもう1つの中間ギア26は入力ギア27に噛合
っている。入力ギア27は電動機8の図示しない出力軸と
の間に介在されたクラッチ機構CLの出力回転軸28に固着
されている。クラッチ機構CLが結合した状態では、電動
機8が附勢されると、入力ギア27から中間ギア26、中間
ギア25からリングギア23を経て出力軸21が回転し、出力
軸21に形成されたピニオンギア22と噛合うラック11が第
2図の紙面と垂直方向に駆動されて、車輪12の向きが変
更される。
このようにして、ステアリングホイール1の回転及び
電動機8の正逆転附勢のいずれによっても車輪の向きが
変更される。しかし、クラッチ機構CLが解放された状態
では、電動機8の図示しない出力軸とクラッチ機構CLの
出力回転軸28との間にエネルギーの伝達は行なわれない
から、外的に加えられたステアリングホイール1の回転
によって車輪の向きが変更される。
このときのステアリングホイール1の回動角度は、ピ
ニオンギア22の先端部に配設されたポテンショメータか
らなる操舵角センサPMによって検出される。
前記スリーブ30にはホイール32が回転可能に装着され
ている。即ち、スリーブ30がホイール32を貫通してい
る。スリーブ30の外側面には、スリーブ30の中心軸に対
して斜交した丸底溝33が形成されており、この丸底溝33
にはボール34が嵌合されている。前記ボール34はホイー
ル32に支持されており、嵌合溝35に出力軸21の上端に固
着されたピン36の上端が位置している。このピン36がホ
イール32の回転を拘束する。
したがって、ロッド7が回転するとスリーブ30と出力
軸21が回転するが、スリーブ30はロッド7の上端に、出
力軸21はロッド7の下端にそれぞれ固着されているの
で、出力軸21の負荷が大きいとロッド7が捩れる。この
捩れ量の相当分、スリーブ30と出力軸21の回転角度がず
れ、ホイール32はピン36を介して出力軸21と同じ方向に
回動するようになっているので、回転角度のずれは、ス
リーブ30とホイール32の回転角度のずれとなる。
また、第5図において、スリーブ30及び出力軸21は、
この部分で平面状に形成されており、それぞれ対向する
二平面部23aを有している。この二平面部23aは所定値を
超えるスリーブ30と出力軸21の回転角度のずれを制限し
ている。
即ち、二平面部23aで制限された範囲内では前記回転
角度のずれ相当分、ホイール32に対してスリーブ30が余
分に回転することになり、スリーブ30の丸底溝33がスリ
ーブ30の中心軸に斜交しているので、この丸底溝33によ
りボール34が上方または下方に押され、ボール34を支持
しているホイール32が上方または下方に移動する。した
がって、ステアリングホイール1に加えられる操舵トル
クが前記所定値以下であれば、前記操舵トルクはロッド
7の捩れに対応し、前記捩れ量に対応してホイール32が
上方または下方位置に移動する。即ち、ホイール32の上
方または下方の方向の変位は、前記所定値以下の操舵ト
ルクに対応する。
ホイール32は環状溝37を有し、前記環状溝37にボール
39が係合されている。前記ボール39は弾性板38の一端に
支持されている。弾性板38の他端は固定されている。前
記弾性板38には、表面及び裏面にそれぞれ1個の合計2
個の歪検出素子からなるトルクセンサ40が嵌合されてい
る。これら、2個の歪検出素子はシリーズ接続され、接
続点の電位がトルク検出信号として出力される。
したがって、ステアリングホイール1に加えられた操
舵トルクに対応してロッド7が捩れ、ホイール32が零位
置から上移動または下移動すると、溝37とボール39との
結合で弾性板38が上反りまたは下反りに曲り、トルクセ
ンサ40がホイール32の変位量(操舵トルク零位置からの
変位量)、即ち、ロッド7の捩れ量である印加された操
舵トルクを示す電気信号を発生する。前述したように、
ロッド7の捩れ量は出力軸21とスリーブ30とに形成され
た二平面部23aにより制限されているので、トルクセン
サ40は前記所定範囲内の操舵トルクの印加に対しては線
形の、前記所定範囲を超える操舵トルクの印加に対して
は飽和する出力となる。
上記のように構成されたパワーステアリング装置を駆
動制御する電子制御手段は第1図のようになる。
本実施例の制御回路を構成するマイクロコンピュータ
CPUは1チップマイクロコンピュータからなるもので、
公知のようにROM及びRAM及びタイマ、カウンタ等を内蔵
している。その電源は定電圧回路CCから供給されてい
る。前記マイクロコンピュータCPUの入力には、車速に
応じて回転する永久磁石MG及びリードスイッチLS及び抵
抗R6からなる車速センサSPのパルス数出力が波形整形回
路WSで波形整形した後入力されている。
上記歪検出素子の抵抗r1,r2及び固定抵抗r3,r4からな
るトルクセンサ40の操舵トルク出力は、増幅器AMP1及び
比例・積分・微分制御定数を補償する制御補償回路PID
を介してマルチプレクサを内蔵するA/D変換回路ADを介
して、マイクロコンピュータCPUに入力されている。ま
た、前記歪検出素子からなるトルクセンサ40の出力は、
増幅器AMP1及びA/D変換回路ADを介してマイクロコンピ
ュータCPUに入力され、前記トルクセンサ40の異常判断
に使用している。更に、前記歪検出素子からなるトルク
センサ40の出力は、センサ異常検出回路SAを介して入力
されている。
そして、前記A/D変換回路ADには電動機8の駆動電流
を、電流検出抵抗R5の電圧降下として検出し、増幅器AM
P2を介して入力されている。更に、前記A/D変換回路AD
には電動機8に印加される電源電圧が電圧検出回路ESを
介して入力されている。
また、ステアリングホイール1の回動角度は、ピニオ
ンギア22の先端部に配設されたポテンショメータからな
る操舵角センサPMで検出され、操舵角センサPMの出力は
マルチプレクサを内蔵するA/D変換回路ADに入力され、
必要時にマイクロコンピュータに入力される。
一方、マイクロコンピュータCPUの出力は、リレード
ライブ回路DR3を介してリレーRYに接続されている。し
たがって、マイクロコンピュータCPUのリレー出力が
“1"のとき、リレーRYを励磁して、その接点ryを閉じ
る。また、“0"のとき、リレーRYを非励磁としてその接
点ryを開くことができる。したがって、リレーRYを非励
磁とすれば、その接点ryを開き、後述する左信号及び右
信号及びPWM信号(デューティ比信号の出力の比率)に
関係なく電動機8の回転を停止状態とすることができ、
フェールセーフ対応を持たせることができる。
また、マイクロコンピュータCPUの出力は、クラッチ
ドライブ回路DR5を介してクラッチ機構CLのコイルに接
続されており、マイクロコンピュータCPUのリレー出力
が“1"のとき、クラッチ機構CLを結合状態に、“0"のと
き解放状態となる。
パワーMOS−FETQ1及び抵抗R1,R5はスイッチング回路
を構成し、マイクロコンピュータCPUの左信号の“1"
は、ドライブ回路DR1を介してパワーMOS−FETQ1がオン
となり、また、左信号の“0"によりパワーMOS−FETQ1が
オフとなる。同様に、パワーMOS−FETQ2及び抵抗R2,R6
はスイッチング回路を構成し、マイクロコンピュータCP
Uの左信号の“1"はドライブ回路DR1を介してパワーMOS
−FETQ2がオンとなり、また、右信号の“0"によりパワ
ーMOS−FETQ2がオフとなる。
また、パワーMOS−FETQ3及び抵抗R3,R7はスイッチン
グ回路を構成し、マイクロコンピュータCPUのPWM信号の
“1"でドライブ回路DR2を介してパワーMOS−FETQ3がオ
ンとなり、また、PWM信号の“0"によりパワーMOS−FETQ
3がオフとなる。同様に、パワーMOS−FETQ4及び抵抗R4,
R8はスイッチング回路を構成し、マイクロコンピュータ
CPUのPWM信号の“1"はドライブ回路DR2を介してパワーM
OS−FETQ4がオンとなり、また、PWM信号の“0"によりパ
ワーMOS−FETQ4がオフとなる。
したがって、電動機8はパワーMOS−FETQ1が左信号の
“1"によりオン状態となると、または、パワーMOS−FET
Q2の右信号の“1"によりオン状態となると、マイクロコ
ンピュータCPUのPWM信号に応じて左回転または右回転す
る。
なお、ダイオードD1からダイオードD4はパワーMOS−F
ETQ1〜Q4の寄生ダイオードである。
また、マイクロコンピュータCPUの出力は、LEDドライ
ブ回路DR4に入力され、トルクセンサ40の異常時に発光
ダイオードLEDを繰返し点滅により点灯出力する。
このように構成された本実施例のパワーステアリング
装置のマイクロコンピュータCPUは、次のようにプログ
ラム制御されるものである。
第6図は本発明の第一実施例のパワーステアリング装
置の制御を行なうメインプログラムのフローチャート、
第7図は本発明の実施例で使用する履歴テーブルの図表
を示す説明図である。
まず、イングニッションスイッチIGのオンでこのプロ
グラムをスタートさせ、ステップS1でマイクロコンピュ
ータCPUが内蔵するRAM及びタイマ等をクリア、各出力ポ
ートをを初期設定する。ステップS2でクラッチ機構CLを
結合、リレードライブ回路DR3を介してリレーRYを励磁
し、その接点ryを閉じる。
ステップS3でトルクセンサ40の出力を増幅器AMP1、比
例・積分・微分制御定数を補償する制御補償回路PID、
マルチプレクサを内蔵するA/D変換回路ADを介して操舵
トルクデータを入力する。この入力された操舵トルクデ
ータは、後に、PWM信号及び左右回転方向信号の出力の
基準になるものである。また、トルクセンサ40の出力を
増幅器AMP1、マルチプレクサを内蔵するA/D変換回路AD
を介して入力する。このときの、増幅器AMP1を介して入
力したトルクセンサ40の出力は、前記制御補償回路PID
を介して入力した操舵トルクとの比較によってトルクセ
ンサ40の異常を検出している。この異常はステップS4の
異常判断に使用される。同時に、前記トルクセンサ40の
出力は、センサ異常検出回路SAを介して入力されてお
り、この出力によっても異常判断される。トルクセンサ
40の異常が判断されないとき、ステップS5でステップS3
によって入力したトルクセンサ40の出力の操舵トルクの
データを、第7図に示す履歴テーブルの最新操舵トルク
データとして履歴テーブルに格納する。この履歴テーブ
ルに格納する操舵トルクデータは、連続してこのルーチ
ンに入る毎に読取った2秒間程度分だけ格納できる数の
メモリエリアを有しており、最古の操舵トルクデータ
は、新規な操舵トルクデータから格納されると順次消去
される。即ち、格納されるデータがシフトされて、順次
更新されるように構成されている。ステップS6で『デュ
ーティ比出力計算ルーチン』をコールし、履歴テーブル
に格納した最新操舵トルクデータを用いて電動機8に供
給するPWM信号として使用するデューティ比dの出力信
号を算出する。ステップS7で『左右方向判別ルーチン』
をコールし、履歴テーブルに格納した最新操舵トルクデ
ータを用いて、電動機8の回転方向を判別し、電動機8
に供給するデューティ比dの電流方向を決定する。ステ
ップS8でここで省略した公知のパワーステアリング装置
としての処理を行ない、ステップS9で前記ステップS6の
『デューティ比出力計算ルーチン』、ステップS7の『左
右方向判別ルーチン』で決定したデューティ比dによっ
てPWM信号を出力、同時に、左方向または右方向の回転
方向信号RLとを出力する。以後、ステップS3からステッ
プS9のルーチンを繰返し実行する。
そして、ステップS4でトルクセンサ40に異常があると
判断されると、ステップS10で履歴テーブルの最新デー
タ格納アドレスの操舵トルクデータから、連続して複数
個前(通常2〜5個前)の操舵トルクデータをみて、操
舵トルクの左方向または右方向の回転方向信号RLが同一
であるか判断する。それらの操舵トルクデータが数10分
の1秒程度の単位でばらついており同一でないとき、連
続してステアリングホイール1が特定の方向に回動して
いないと判断できる。このときは、現在ドライバーがス
テアリングホイール1を回動していないことを意味する
から、ステップS11で現在のデューティ比dから低減係
数「2」を減算し、それを電動機8を駆動するPWM信号
とするデューティ比d(d←d−2)とする。ステップ
S12で履歴テーブルの最新データ格納アドレスの操舵ト
ルクデータから、左方向または右方向の回転方向信号RL
を読込み、ステップS13でステップS11において計算した
デューティ比d(d←d−2)及びステップS12におい
て読込んだ左方向または右方向の回転方向信号RLを出力
する。そして、ステップS14でステップS11において計算
したデューティ比dが零(d=0)であるか判断し、デ
ューティ比dが零(d=0)となるまで、ステップS11
からステップS14のルーチンを繰返す。次に、ステップS
14でステップS11において計算したデューティ比dが零
(d=0)であると判断したとき、ステップS15でクラ
ッチ機構CLを開放し、リレードライブ回路DR3を介して
リレーRYを非励磁とし、その接点ryを開き、ステアリン
グホイール1をマニュアル操舵に切替える。
また、ステップS4でトルクセンサ40に異常があると判
断されたときに、ステップS10で履歴テーブルの最新デ
ータ格納アドレスの操舵トルクデータから複数個前(通
常2〜5個前)の操舵トルクデータをみて、操舵トルク
の左方向または右方向の回転方向信号RLが、数10分の1
秒程度の単位で連続して同一であると判断したとき、連
続してステアリングホイール1が特定の方向に回動され
ている状態であると判断できる。このときは、現在ドラ
イバーがステアリングホイール1を所定方向に回動中を
意味するから、ステップS16で現在のデューティ比dか
ら低減係数「1」を減算し、それを電動機8を駆動する
PWM信号とするデューティ比d(d←d−1)とする。
ステップS17で履歴テーブルの最新データ格納アドレス
の操舵トルクデータから、左方向または右方向の回転方
向信号RLを読み込み、ステップS18でステップS16におい
て計算したデューティ比d(d←d−1)及びステップ
S17で読込んだ左方向または右方向の回転方向信号RLを
出力する。そして、ステップS19でステップS16において
計算したデューティ比dが零(d=0)であるか判断
し、デューティ比dが零(d=0)となるまで、ステッ
プS16からステップS19のルーチンを繰返す。
次に、ステップS19でステップS16において計算したデ
ューティ比dが零(d=0)であると判断したとき、ス
テップS15でクラッチ機構CLを開放し、リレードライブ
回路DR3を介してリレーRYを非励磁とし、その接点ryを
開き、ステアリングホイール1をマニュアル操舵に切替
える。
なお、前記『デューティ比出力計算ルーチン』、『左
右方向判別ルーチン』は、パワーアシスト制御で公知の
プログラム制御であるから、その説明を省略する。
このように、本実施例のパワーステアリング装置は、
トルクセンサ40が異常になったとき、そのときのステア
リングホイール1の状態を判断して、ドライバーが操舵
中のステアリングホイール1の操舵フィーリングが急変
しないように、徐々にアシストトルクを減少させ、しか
も、トルクセンサ40が異常になったときのステアリング
ホイール1の操舵状態によって、アシストトルクを減少
させる第一のアシストトルクの低減係数または第二のア
シストトルクの低減係数を選択し、徐々にマニュアル操
舵に切替えを行なうものである。したがって、ドライバ
ーは徐々にアシストトルクの低減を感じ、それによって
パワーステアリング装置の制御異常を知ることができ
る。
本実施例では、過去の操舵トルクの方向性、即ち、ス
テアリングホイール1が何れの方向に回動されているか
の判断で、現在のアシストトルクの低減速度を決定して
いるが、アシストトルクの低減速度は履歴テーブルの操
舵トルクデータの種類の頻度によって制御することもで
きる。
第8図は本発明の第二実施例のパワーステアリング装
置の制御を行なうメインプログラムのフローチャート、
第9図は本発明の実施例で使用する履歴テーブルのデー
タを頻度処理した図表の説明図である。
イングニッションスイッチIGのオンでこのプログラム
をスタートさせ、ステップS21でマイクロコンピュータC
PUを初期設定する。ステップS22でクラッチ機構CLを結
合、リレードライブ回路DR3を介してリレーRYを励磁
し、その接点ryを閉じる。
ステップS23でトルクセンサ40の出力を増幅出AMP1、
比例・積分・微分制御定数を補償する制御補償回路PI
D、マルチプレクサを内蔵するA/D変換回路ADを介して操
舵トルクデータを入力する。また、トルクセンサ40の出
力を増幅器AMP1、A/D変換回路ADを介して入力する。こ
のときの、増幅器AMP1を介して入力したトルクセンサ40
の出力は、前記制御補償回路PIDを介いて入力した操舵
トルクとの比較によってトルクセンサ40の異常を検出す
るのに使用される。この異常はステップS24の異常判断
に使用される。同時に、前記トルクセンサ40の出力は、
センサ異常検出回路SAを介して入力されており、この出
力によっても異常判断される。ステップS24でトルクセ
ンサ40の異常が判断されないとき、ステップS25でステ
ップS23によって入力したトルクセンサ40の出力の操舵
トルクのデータを、第7図に示す履歴テーブルの最新操
舵トルクデータとして履歴テーブルに格納する。この履
歴テーブルに格納する操舵トルクデータは、連続してこ
のルーチンに入る毎に読取った2秒間程度分だけ格納で
きる数のメモリエリアを有しており、格納されるデータ
がシフトされて、順次更新されるように構成されてい
る。ステップS26で『デューティ比出力計算ルーチン』
をコールし、履歴テーブルに格納した最新操舵トルクデ
ータを用いて電動機8に供給するPWM信号として使用す
るデューティ比dの出力信号を算出する。ステップS27
で『左右方向判別ルーチン』をコールし、履歴テーブル
に格納した最新操舵トルクデータを用いて、電動機8の
回転方向を判別し、電動機8に供給するデューティ比d
の電流方向を決定する。ステップS28でここで省略した
公知のパワーステアリング装置としての処理を行ない、
ステップS29で前記ステップS26の『デューティ比出力計
算ルーチン』、ステップS27の『左右方向判別ルーチ
ン』で決定したデューティ比dによってPWM信号を出力
し、同時に、左方向または右方向の回転方向信号RLを出
力する。以降、ステップS23からステップS29のルーチン
を繰返し実行する。
ステップS24でトルクセンサ40に異常があると判断さ
れると、ステップS30で履歴テーブルの操舵トルクデー
タから、第9図に示すような頻度処理を行ない、ステッ
プS31で右方向操舵トルクまたは左方向操舵トルクが、
履歴テーブルの70%以上を占めているか判断し、右方向
操舵トルクまたは左方向操舵トルクが70%未満のときに
は、ステップS32で左右方向に操舵されていない状態の
とき、即ち、不感帯が90%以上であるか判断する。左右
方向に操舵されていない状態が90%以上のとき、ステア
リングホイール1の回動中でない確率が高いから、ステ
ップS33でクラッチ機構CLを開放し、リレードライブ回
路DR3を介してリレーRYを非励磁としてその接点ryを開
き、急速にステアリングホイール1をマニュアル操舵に
切替える。
また、ステップS31で右方向操舵トルクまたは左方向
操舵トルクの何れかが、履歴テーブルの70%以上を占め
ていると判断したとき、ステップS34で現在のデューテ
ィ比dから低減係数「1」を減算し、それを電動機8を
駆動するPWM信号とするデューティ比d(d←d−1)
とする。ステップS35で履歴テーブルの最新データ格納
アドレスの操舵トルクデータから、左方向または右方向
の回転方向信号RLを読込み、ステップS36でステップS34
において計算したデューティ比d(d←d−1)及びス
テップS35において読込んだ左方向または右方向の回転
方向信号RLを出力する。そして、ステップS37でステッ
プS34において計算したデューティ比dが零(d=0)
であるか判断し、デューティ比dが零(d=0)となる
まで、ステップS34からステップS37のルーチンを繰返
す。次に、ステップS37でステップS34において計算した
デューティ比dが零(d=0)であると判断したとき、
ステップS33でクラッチ機構CLを開放し、リレードライ
ブ回路DR3を介してリレーRYを非励磁とし、その接点ry
を開き、ステアリングホイール1をマニュアル操舵に切
替える。
そして、ステップS32で左右方向に操舵されていない
状態が90%以上でないと判断したとき、ステップS38で
現在のデューティ比dから低減係数「2」を減算し、そ
れを電動機8を駆動するPWM信号とするデューティ比d
(d←d−2)とする。ステップS39で履歴テーブルの
最新データ格納アドレスの操舵トルクデータから、左方
向または右方向の回転方向信号RLを読込み、ステップS4
0でステップS38において計算したデューティ比d(d←
d−2)及びステップS39において読込んだ左方向また
は右方向の回転方向信号RLを出力する。そして、ステッ
プS41でステップS38において計算したデューティ比dが
零(d=0)であるか判断し、デューティ比dが零(d
=0)となるまで、ステップS38からステップS41のルー
チンを繰返す。次に、ステップS41でステップS38におい
て計算したデューティ比dが零(d=0)であると判断
したとき、ステップS33でクラッチ機構CLを開放し、リ
レードライブ回路DR3を介してリレーRYを非励磁とし、
その接点ryを開き、ステアリングホイール1をマニュア
ル操舵に切替える。
即ち、ステップS32で左右方向に操舵されていない状
態のときにある確率が高いとき、直に、クラッチ機構CL
を開放、リレーRYを非励磁としてその接点ryを開き、ス
テアリングホイール1をマニュアル操舵に切替える。ま
た、ステップS31で右方向操舵トルクまたは左方向操舵
トルクの何れかが、履歴テーブルの70%以上を占めてい
ると判断したとき、現在ステアリングホイール1を回動
中の確率が高いから、現在のデューティdから低減係数
「1」を減算し、比較的緩かに、アシストトルクを低減
する。そして、左右方向に操舵されていない状態にある
確率が高くなく、かつ、右方向操舵トルクまたは左方向
操舵トルクが、履歴テーブルの70%以上を占めていない
とき、現在ステアリングホイール1の状態が認識し難い
から、現在のデューティ比dから低減係数「2」を減算
し、比較的急速に、アシストトルクを低減する。
このように、本実施例では、履歴テーブルの頻度処理
により、現在のステアリングホイール1の状態を認識し
ているが、本発明を実施する場合には、更に、最新の操
舵トルクデータに重み付けをし、その重み付けした値に
よってステアリングホイール1の状態を認識してもよ
い。
更に、第10図は本発明の第三実施例のパワーステアリ
ング装置の制御を行なうメインプログラムのフローチャ
ートである。
イグニッションスイッチIGのオンでこのプログラムを
スタートさせ、ステップS51でマイクロコンピュータCPU
を初期設定する。ステップS52でクラッチ機構CLを結
合、リレードライブ回路DR3を介してリレーRYを励磁
し、その接点ryを閉じる。
ステップS53でトルクセンサ40の出力を増幅器AMP1、
比例・積分・微分制御定数を補償する制御補償回路PI
D、マルチプロクサを内蔵するA/D変換回路ADを介して操
舵トルクデータを入力する。また、トルクセンサ40の出
力を増幅器AMP1、A/D変換回路ADを介して入力する。こ
のときの、増幅器AMP1を介して入力したトルクセンサ40
の出力は、前記制御補償回路PIDを介して入力した操舵
トルクとの比較によってトルクセンサ40の異常を検出す
るのに使用される。この異常はステップS54の異常判断
に使用される。同時に、前記トルクセンサ40の出力は、
センサ異常検出回路SAを介して入力されており、この出
力によっても異常判断される。ステップS54でトルクセ
ンサ40の異常が判断されないとき、ステップS55でステ
ップS53によって入力したトルクセンサ40の出力の操舵
トルクのデータを、第7図に示す履歴テーブルの最新操
舵トルクデータとして履歴テーブルに格納する。この履
歴テーブルに格納する操舵トルクデータは、連続してこ
のルーチンに入る毎に読取った2秒間程度分だけ格納で
きる数のメモリエリアを有しており、格納されるデータ
がシフトされて、順次更新されるように構成されてい
る。
ステップS56で操舵角センサPMからマルチプレクサを
内蔵するA/D変換回路を介して操舵角データを入力し、
ステップS57で履歴テーブルに格納してある最新の操舵
角データとで操舵角変化率を計算し、ステップS58でス
テップS55において使用した履歴テーブルに、ステップS
56で入力した操舵角データ、ステップS57で計算した操
舵角変化率を格納する。
次に、ステップS59で『デューティ比出力計算ルーチ
ン』をコールし、履歴テーブルに格納した最新操舵トル
クデータを用いて電動機8に供給するPWM信号として使
用するデューティ比dの出力信号を算出する。ステップ
S60で『左右方向判別処理ルーチン』をコールし、履歴
テーブルに格納した最新操舵トルクデータを用いて、電
動機8の回転方向を判別し、電動機8に供給するデュー
ティ比dの電流方向を決定する。ステップS61でここで
省略した公知のパワーステアリング装置としての処理を
行ない、ステップS62で前記ステップS59の『デューティ
比出力計算ルーチン』、ステップS60の『左右方向判別
ルーチン』で決定したデューティ比dによってPWM信号
を出力、同時に、左方向または右方向の回転方向信号RL
とを出力する。以降、ステップS53からステップS62のル
ーチンを繰返し実行する。
また、ステップS54でトルクセンサ40の異常が判断さ
れたとき、ステップS63で履歴テーブルの最新操舵トル
クデータが左右方向に操舵されていない状態のときであ
るか判断し、左右方向に操舵されていない状態のときに
あるとき、ステアリングホイール1が回動中でないの
で、ステップS65でクラッチ機構CLを開放し、リレード
ライブ回路DR3を介してリレーRYを非励磁とし、その接
点ryを開き、直に、ステアリングホイール1をマニュア
ル操舵に切替える。
そして、ステップS54でトルクセンサ40の異常が判断
されたとき、ステップS63で履歴テーブルの最新操舵ト
ルクデータが左右方向に操舵されていない状態でないと
判断され、続く、ステップS64で操舵角の変化率が一定
であるか判断し、一定でないとき、ステアリングホイー
ル1の回動が急激でないことを意味するから、ステップ
S65でクラッチ機構CLを開放し、リレードライブ回路DR3
を介してリレーRYを非励磁とし、その接点ryを開き、直
に、ステアリングホイール1をマニュアル操舵に切替え
る。
ステップS54でトルクセンサ40の異常が判断され、ス
テップS63で履歴テーブルの最新操舵トルクデータが左
右方向に操舵されていない状態でないと判断され、続
く、ステップS64で操舵角の変化率が一定であると判断
されたとき、ステアリングホイール1に急激に回動して
いることを意味するから、ステップS66で現在のデュー
ティ比dから低減係数を減算し、それを電動機8を駆動
するPWM信号とするデューティ比dとする。ステップS67
で履歴テーブルの最新データ格納アドレスの操舵トルク
データから、左方向または右方向の回転方向信号RLを読
込み、ステップS68でステップS66において計算したデュ
ーティ比d及びステップS67において読込んだ左方向ま
たは右方向の回転方向信号RLを出力する。そして、ステ
ップS69でステップS66において計算したデューティ比d
が零(d=0)であるか判断し、デューティ比dが零
(d=0)となるまで、ステップS66からステップS69の
ルーチンを繰返す。次に、ステップS69でステップS66に
おいて計算したデューティ比dが零(d=0)であると
判断したとき、ステップS65でクラッチ機構CLを開放
し、リレードライブ回路DR3を介してリレーRYを非励磁
とし、その接点ryを開き、ステアリングホイール1をマ
ニュアル操舵に切替える。
このように、この実施例においては、操舵トルクが左
右方向に操舵されていない状態にあり、ステアリングホ
イール1の回動がなされていないとき、または操舵角変
化率が一定でなく、ステアリングホイール1の回動が徐
々に行なわれているときには、トルクセンサ40の異常検
出により急速にマニュアル操舵に切替え、ステアリング
ホイール1の回動が急激に行なわれているとき、所謂、
急ハンドルのとき、徐々にアシストトルクを減じ、マニ
ュアル操舵に切替えるものである。
上記のように、本発明の各実施例は、ステアリングホ
イール1に加えられた操舵トルクをトルクセンサ40で検
出し、その検出された操舵トルクに応じて、ステアリン
グホイール1を回動する方向に操舵トルクをアシストす
べく制御するパワーステアリング装置において、トルク
センサ40の異常を検出したとき、履歴テーブルに格納し
た過去の操舵トルクデータに基づき、ステアリングホイ
ール1をドライバーが操舵する際の操舵トルクを補うア
シストトルクを所定の低減係数で徐々に低減させるもの
である。
したがって、現在ドライバーがステアリングホイール
1を操舵している状態に応じて、ステアリングホイール
1のアシストトルクを所定の低減係数で低減することが
できる。
ところで、上記実施例の低減係数は、減算を前提とす
るものであるが、本発明を実施する場合には、乗算また
は除算を前提とする低減係数としてもよい。
また、第一実施例のように、第一のアシストトルクの
低減係数と第二のアシストトルクの低減係数を有するも
のでは、一方を、直に、マニュアル操作とする低減係数
とすることもできる。
そして、第二実施例のように、トルクセンサ40の異常
を検出したとき、それまでに格納したトルクセンサ40の
出力状態を頻度処理し、左右方向の操舵トルクのデータ
頻度と左右方向に操舵されていない状態にあった操舵ト
ルクのデータ頻度によって、アシストトルクの低減係数
を異にして、アシストトルクを低減させているが、本発
明を実施する場合には、左右方向の操舵トルクのデータ
頻度及び/または左右方向に操舵されていない状態にあ
った操舵トルクのデータ頻度によって、アシストトルク
の低減係数を異にすることができる。
更に、上記各実施例では、トルクセンサ40の異常検出
を前提に説明したが、本発明は速度センサ等の他のセン
サに使用することもできる。
[発明の効果] 以上のように、請求項1の発明は、トルクセンサの異
常を検出したとき、過去の操舵トルク方向が連続して複
数回数同一であるか判断し、過去の操舵トルク方向が連
続して複数回数同一であることが判断できたときには、
第一のアシストトルクの低減係数で徐々にアシストトル
クを低減させ、また、過去のトルク方向が同一と判断で
きないときには第二のアシストトルクの低減係数でアシ
ストトルクを低減させることができる。したがって、ア
シストトルクを低減させる低減係数を複数有しているか
ら、トルクセンサの異常を検出したとき、過去の操舵ト
ルクデータに基づき、アシストトルクを所定の低減係数
で低減させ、しかも、現在のドライバーがステアリング
ホイールを操舵している想定した状態に応じて、ステア
リングホイールのアシストトルクを所定の低減係数で低
減することができ、ドライバーの操舵フィーリングを急
変させることなく、マニュアル操舵に切替えることがで
きる。故に、ステアリングホイールの操舵状況に合った
低減係数を選択できる。
請求項2においては、パワーステアリング装置におい
て、トルクセンサの異常を検出したとき、それまでに格
納したトルクセンサの操舵トルクデータの状態を頻度処
理し、左右方向の操舵トルクのデータ頻度と左右方向に
操舵されていない状態にあった操舵トルクのデータ頻度
によって、アシストトルクの低減係数を異にして、アシ
ストトルクを低減させるものである。したがって、多数
の操舵トルクデータの状態を頻度処理することにより、
それによって想定された現在のステアリングホイールの
操舵状態の信頼性を高くすることができる。
請求項3においては、トルクセンサの異常を検出した
とき、それまでに格納した舵角センサの出力状態を判断
し、舵角の変化率が略一定のときと、そうでないときの
アシストトルクの低減係数を異にして、アシストトルク
を低減させるものであるから、実際に回動している状態
判断によってアシストトルクの低減速度を変化できるか
ら、ドライバーがステアリングホイールの回動中にアシ
ストトルクを急変させることなく、ステアリングホイー
ルのアシストトルクを所定の低減係数で低減することが
でき、ドライバーの操舵フィーリングが急変することな
く、マニュアル操舵に切替えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例のパワーステアリング装置の電
子制御手段の回路構成図、第2図は上記実施例のパワー
ステアリング装置の概要を示す斜視図、第3図は第2図
の実施例の操舵力を補助する電動機を有する補助動力供
給手段の拡大断面図、第4図は第3図に示すスリーブの
外面を示す正面図、第5図は第3図に示す切断線X−X
による断面図、第6図は本発明の第一実施例のパワース
テアリング装置の制御を行なうメインプログラムのフロ
ーチャート、第7図は本発明の実施例で使用する履歴テ
ーブルの図表を示す説明図、第8図は本発明の第二実施
例のパワーステアリング装置の制御を行なうメインプロ
グラムのフローチャート、第9図は本発明の実施例で使
用する履歴テーブルのデータを頻度処理した図表の説明
図、第10図は本発明の第二実施例のパワーステアリング
装置の制御を行なうメインプログラムのフローチャート
である。 図において、 1:ステアリングホイール 8:電動機 40:トルクセンサ SA:センサ異常検出回路 PM:操舵角センサ CPU:マイクロコンピュータ である。 なお、図中、同一符号及び同一信号は、同一または相当
部分を示す。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングホイールに加えられた操舵ト
    ルクをトルクセンサで検出し、その検出された操舵トル
    クに応じて、ステアリングホイールを回動する方向に操
    舵トルクをアシストすべく制御するパワーステアリング
    装置において、 上記トルクセンサの異常を検出したとき、過去の操舵ト
    ルク方向が連続して所定回数同一であるか判断し、過去
    の操舵トルク方向が連続して所定回数同一であると判断
    できたときには、第一のアシストトルクの低減係数で徐
    々にアシストトルクを低減させ、また、過去の操舵トル
    ク方向が連続して所定回数同一と判断できないときに
    は、第二のアシストトルクの低減係数でアシストトルク
    を低減させることを特徴とするパワーステアリング装
    置。
  2. 【請求項2】ステアリングホイールに加えられた操舵ト
    ルクをトルクセンサで検出し、その検出された操舵トル
    クに応じて、ステアリングホイールを回動する方向に操
    舵トルクをアシストすべく制御するパワーステアリング
    装置において、 上記トルクセンサの異常を検出したとき、それまでに格
    納したトルクセンサの操舵トルクデータの種別を頻度処
    理した結果を用いて、左右方向の操舵トルクのデータ頻
    度及び/または不感帯にあった操舵トルクのデータ頻度
    によって、アシストトルクの低減係数を異にして、アシ
    ストトルクを低減させることを特徴とするパワーステア
    リング装置。
  3. 【請求項3】ステアリングホイール加えられた操舵トル
    クをトルクセンサで検出し、その検出された操舵トルク
    に応じて、ステアリングホイールを回動する方向に操舵
    トルクをアシストすべく制御するパワーステアリング装
    置において、 上記トルクセンサの異常を検出したとき、それまでに格
    納した操舵角センサの出力状態を判断し、操舵角の変化
    率が略一定のときと、操舵角の変化率が略一定でないと
    きのアシストトルクの低減係数を異にして、アシストト
    ルクを低減させることを特徴とするパワーステアリング
    装置。
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