JP2764489B2 - 冷凍装置用冷媒及び該冷媒を用いる冷凍装置 - Google Patents
冷凍装置用冷媒及び該冷媒を用いる冷凍装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧縮機を用いた冷凍装置
に関するものであり、特に作動冷媒として5種類の冷媒
からなる非共沸混合冷媒を使用したもので、−120℃
以下の極低温を得るための冷凍装置用冷媒及び該冷媒を
用いた冷凍装置に関するものである。
に関するものであり、特に作動冷媒として5種類の冷媒
からなる非共沸混合冷媒を使用したもので、−120℃
以下の極低温を得るための冷凍装置用冷媒及び該冷媒を
用いた冷凍装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】最近、高真空状態の空間を得るための水分
のトラップ用として、また、生体資料の凍結保存や農耕
畜産の品種改良を目的とした精子や卵子の凍結保存、或
るいは血液の凍結保存等に利用される−120℃以下の
冷却温度で冷却する冷凍機が必要となる場合が多くなっ
てきた。
のトラップ用として、また、生体資料の凍結保存や農耕
畜産の品種改良を目的とした精子や卵子の凍結保存、或
るいは血液の凍結保存等に利用される−120℃以下の
冷却温度で冷却する冷凍機が必要となる場合が多くなっ
てきた。
【0003】これらの低温を得るためには、従来は、冷
媒圧縮方式として二元冷凍サイクルや、三元冷凍サイク
ルを利用した冷凍機が多く用いられてきたが、この方式
では電動圧縮機を含む冷凍サイクルが基本的に2組か3
組必要となり、装置全体が大型化し高価であると共に、
運転制御が非常に難しいという欠点があった。
媒圧縮方式として二元冷凍サイクルや、三元冷凍サイク
ルを利用した冷凍機が多く用いられてきたが、この方式
では電動圧縮機を含む冷凍サイクルが基本的に2組か3
組必要となり、装置全体が大型化し高価であると共に、
運転制御が非常に難しいという欠点があった。
【0004】このため、最近、沸点の異なる複数の冷媒
を混合してなる非共沸混合冷媒を用いた混合冷媒サイク
ルを利用した冷凍機が注目されている。この冷凍機は電
動圧縮機が1台ですむので装置がコンパクトになり、ま
た運転制御が簡便であるという特長を持っている。
を混合してなる非共沸混合冷媒を用いた混合冷媒サイク
ルを利用した冷凍機が注目されている。この冷凍機は電
動圧縮機が1台ですむので装置がコンパクトになり、ま
た運転制御が簡便であるという特長を持っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
非共沸混合冷媒を用いた現状の冷凍機には、下記の如き
問題点があった。即ち、この混合冷媒の必須成分として
使われている冷媒がC2Cl3F3、C2Cl2F4、CCl
3F、CCl2F2、CClF3、CH4、C2H6、C3H8
等であり、このうちC2Cl3F3、C2Cl2F4、CCl
3F、CCl2F2、CClF3は全て特定フロンであり、
オゾン層破壊係数が高く地球環境上、好ましくない冷媒
である。また、CH4、C2H6、C3H8は全て可燃性で
あり、安全上、好ましくない冷媒である。従って、環境
上、安全上、好ましい冷媒のみからなる混合冷媒を用い
た冷凍機の開発が急務であった。
非共沸混合冷媒を用いた現状の冷凍機には、下記の如き
問題点があった。即ち、この混合冷媒の必須成分として
使われている冷媒がC2Cl3F3、C2Cl2F4、CCl
3F、CCl2F2、CClF3、CH4、C2H6、C3H8
等であり、このうちC2Cl3F3、C2Cl2F4、CCl
3F、CCl2F2、CClF3は全て特定フロンであり、
オゾン層破壊係数が高く地球環境上、好ましくない冷媒
である。また、CH4、C2H6、C3H8は全て可燃性で
あり、安全上、好ましくない冷媒である。従って、環境
上、安全上、好ましい冷媒のみからなる混合冷媒を用い
た冷凍機の開発が急務であった。
【0006】このためには、ただ単に、使用する冷媒と
して特定フロンに属さないCHClF2のようなオゾン
層破壊係数の小さい不燃性のもののみを使用した混合冷
媒を用いれば良いという考えがある。しかし、この場合
には、全ての場合に所定の低温度まで冷却できるとは限
らない。また、たとえ冷えたとしても安定した運転を行
なう保障はないという問題がある。
して特定フロンに属さないCHClF2のようなオゾン
層破壊係数の小さい不燃性のもののみを使用した混合冷
媒を用いれば良いという考えがある。しかし、この場合
には、全ての場合に所定の低温度まで冷却できるとは限
らない。また、たとえ冷えたとしても安定した運転を行
なう保障はないという問題がある。
【0007】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
で、上記問題点を除去し、安全で地球環境上好ましい冷
媒のみを用いた非共沸混合冷媒からなる冷凍装置用冷媒
及び該冷媒を使用し所定の低温を発生させることができ
る高性能の冷凍装置を提供することにある。
で、上記問題点を除去し、安全で地球環境上好ましい冷
媒のみを用いた非共沸混合冷媒からなる冷凍装置用冷媒
及び該冷媒を使用し所定の低温を発生させることができ
る高性能の冷凍装置を提供することにある。
【0008】[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、冷凍
装置用冷媒をC2HCl2F3、C2H2F4、CHF
3、CF4、Arの5種類の冷媒を混合して非共沸混合
冷媒としたことを特徴とする。
装置用冷媒をC2HCl2F3、C2H2F4、CHF
3、CF4、Arの5種類の冷媒を混合して非共沸混合
冷媒としたことを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、圧縮機、凝縮
器、蒸発器、前記圧縮機吐出側の送り冷媒と前記蒸発器
からの戻り冷媒とが流通する複数の中間熱交換器と複数
の分離器と複数の減圧器とを具備しており、作動冷媒と
して非共沸混合冷媒を用い、分離器を経た冷媒の凝縮冷
媒を、減圧器を介して中間熱交換器に蒸発器からの戻り
冷媒と合流せしめ、前記冷媒中の未凝縮冷媒を冷却し、
順次沸点の高い冷媒を凝縮せしめると共に、最終段もし
くは中間の減圧器を介して冷媒を前記蒸発器に流通する
ように構成し、−120℃以下の低温を得る冷凍装置に
おいて、作動冷媒がC2HCl2F3、C2H2F4、
CHF3、CF4、Arの5種類の冷媒を混合した非共
沸混合冷媒であることを特徴とする。
器、蒸発器、前記圧縮機吐出側の送り冷媒と前記蒸発器
からの戻り冷媒とが流通する複数の中間熱交換器と複数
の分離器と複数の減圧器とを具備しており、作動冷媒と
して非共沸混合冷媒を用い、分離器を経た冷媒の凝縮冷
媒を、減圧器を介して中間熱交換器に蒸発器からの戻り
冷媒と合流せしめ、前記冷媒中の未凝縮冷媒を冷却し、
順次沸点の高い冷媒を凝縮せしめると共に、最終段もし
くは中間の減圧器を介して冷媒を前記蒸発器に流通する
ように構成し、−120℃以下の低温を得る冷凍装置に
おいて、作動冷媒がC2HCl2F3、C2H2F4、
CHF3、CF4、Arの5種類の冷媒を混合した非共
沸混合冷媒であることを特徴とする。
【0010】
【作用】上記のように冷凍装置用作動冷媒の成分として
C2HCl2F3、C2H2F4、CHF3、CF4、Arの5
種類の冷媒が含まれるので、後述の研究結果から明らか
なように、長期間安定運転ができ、且つ所定の−120
℃以下の低温が得られた。
C2HCl2F3、C2H2F4、CHF3、CF4、Arの5
種類の冷媒が含まれるので、後述の研究結果から明らか
なように、長期間安定運転ができ、且つ所定の−120
℃以下の低温が得られた。
【0011】また、上記5種類の冷媒のうち、C2HC
l2F3は分子中に水素(H)を含んでいるので、大気中
で不安定であり、成層圏に達する量が極めて少なく、成
層圏オゾン層破壊係数は極めて小さい。さらに、残り4
種の冷媒はすべて分子中に塩素(Cl)を含んでいない
ので成層圏オゾン層も破壊せず、環境上、極めて良い冷
凍装置となる。
l2F3は分子中に水素(H)を含んでいるので、大気中
で不安定であり、成層圏に達する量が極めて少なく、成
層圏オゾン層破壊係数は極めて小さい。さらに、残り4
種の冷媒はすべて分子中に塩素(Cl)を含んでいない
ので成層圏オゾン層も破壊せず、環境上、極めて良い冷
凍装置となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は、本発明の冷凍装置の構成を示す図で、図
3はその冷凍装置内各部の作動冷媒の状態を簡易的に表
すもので縦軸が温度、横軸が成分(右端がC2HCl2F
3、左端がAr)を表す。
する。図2は、本発明の冷凍装置の構成を示す図で、図
3はその冷凍装置内各部の作動冷媒の状態を簡易的に表
すもので縦軸が温度、横軸が成分(右端がC2HCl2F
3、左端がAr)を表す。
【0013】冷凍装置は図2に示すように、圧縮機1、
凝縮器2、補助熱交換器4、第1分離器5、第1減圧機
6、第1熱交換器7、第2分離器8、第2減圧器9、第
2熱交換器10、第3分離器11、第3減圧器12、第
3熱交換器13、最終段減圧器14及び蒸発器15を具
備する構成である。
凝縮器2、補助熱交換器4、第1分離器5、第1減圧機
6、第1熱交換器7、第2分離器8、第2減圧器9、第
2熱交換器10、第3分離器11、第3減圧器12、第
3熱交換器13、最終段減圧器14及び蒸発器15を具
備する構成である。
【0014】上記構成の冷凍装置において、作動冷媒と
して、図1に示すC2HCl2F3、C2H2F4、CH
F3、CF4、Arの5種類の単冷媒の混合物である非共
沸混合冷媒を用いている。この冷凍装置において、圧縮
機1で圧縮された冷媒ガスは、吐出側冷媒配管20を通
って、凝縮器2に送られ配管3内を流れる冷却水により
冷却され、冷媒ガス中の凝縮しやすい成分(C2HCl2
F3に富んだ冷媒)が凝縮する。さらに補助熱交換器4
で冷媒配管36から送られてくる低温低圧の冷媒により
冷却凝縮する。
して、図1に示すC2HCl2F3、C2H2F4、CH
F3、CF4、Arの5種類の単冷媒の混合物である非共
沸混合冷媒を用いている。この冷凍装置において、圧縮
機1で圧縮された冷媒ガスは、吐出側冷媒配管20を通
って、凝縮器2に送られ配管3内を流れる冷却水により
冷却され、冷媒ガス中の凝縮しやすい成分(C2HCl2
F3に富んだ冷媒)が凝縮する。さらに補助熱交換器4
で冷媒配管36から送られてくる低温低圧の冷媒により
冷却凝縮する。
【0015】この間の作動冷媒の状態を図3を用いて説
明すると、図中のI点が圧縮機1で圧縮された冷媒ガス
を示す。この冷媒ガスは凝縮器2及び補助熱交換器4で
冷却され、凝縮圧力における露点曲線との交点A0から
凝縮を始める。補助熱交換器4の出口では冷媒ガスの一
部分が凝縮した状態A1となる。
明すると、図中のI点が圧縮機1で圧縮された冷媒ガス
を示す。この冷媒ガスは凝縮器2及び補助熱交換器4で
冷却され、凝縮圧力における露点曲線との交点A0から
凝縮を始める。補助熱交換器4の出口では冷媒ガスの一
部分が凝縮した状態A1となる。
【0016】補助熱交換器4を出た冷媒(状態A1点)
は冷媒配管23を通って第1分離器5に入り、ガス相
(状態B0点)と液相(状態A2点)に分けられる。この
うち冷媒ガスは冷媒配管24を通って第1熱交換器7に
至る。
は冷媒配管23を通って第1分離器5に入り、ガス相
(状態B0点)と液相(状態A2点)に分けられる。この
うち冷媒ガスは冷媒配管24を通って第1熱交換器7に
至る。
【0017】一方、冷媒液は第1減圧器6により減圧さ
れ、蒸発圧力の状態(A3点)となる。この減圧された
冷媒は配管35を通って同じく第1熱交換器7に至る。
該第1熱交換器7において、冷媒ガス(状態B0点)
は、前記状態A3の冷媒により冷却凝縮し、状態B1にな
る。一方、状態A3の冷媒は加熱され、状態A4となり、
蒸発する。第1熱交換器7にて、冷却、凝縮した冷媒
(状態B1点)は冷媒配管25を通って第2分離器8に
入り、ガス相(状態C0点)と液相(状態B2点)に分け
られる。
れ、蒸発圧力の状態(A3点)となる。この減圧された
冷媒は配管35を通って同じく第1熱交換器7に至る。
該第1熱交換器7において、冷媒ガス(状態B0点)
は、前記状態A3の冷媒により冷却凝縮し、状態B1にな
る。一方、状態A3の冷媒は加熱され、状態A4となり、
蒸発する。第1熱交換器7にて、冷却、凝縮した冷媒
(状態B1点)は冷媒配管25を通って第2分離器8に
入り、ガス相(状態C0点)と液相(状態B2点)に分け
られる。
【0018】このうち、冷媒ガスは冷媒配管26を通っ
て第2熱交換器10に至る。一方、冷媒液は、第2減圧
器9により減圧され、蒸発圧力状態(B3点)となる。
この減圧された冷媒も配管33を通って同じく第2熱交
換器10に至る。該第2熱交換器10において冷媒ガス
(状態C0)は、前記状態B3の冷媒により冷却・凝縮
し、状態C1となる。一方、状態B3の冷媒は加熱され、
状態B4となり蒸発する。
て第2熱交換器10に至る。一方、冷媒液は、第2減圧
器9により減圧され、蒸発圧力状態(B3点)となる。
この減圧された冷媒も配管33を通って同じく第2熱交
換器10に至る。該第2熱交換器10において冷媒ガス
(状態C0)は、前記状態B3の冷媒により冷却・凝縮
し、状態C1となる。一方、状態B3の冷媒は加熱され、
状態B4となり蒸発する。
【0019】第2熱交換器10にて冷却・凝縮した冷媒
(状態C1)は、上記同様な原理で第3分離機11、第
3熱交換器を経て状態D1となり、最終段減圧装置14
で減圧され蒸発圧力で−120℃以下の低温の状態D3
となる。この低温冷媒が状態D3から状態D4に至る蒸
発熱を利用して、蒸発器15にて−120℃以下の低温
を得ることができる。
(状態C1)は、上記同様な原理で第3分離機11、第
3熱交換器を経て状態D1となり、最終段減圧装置14
で減圧され蒸発圧力で−120℃以下の低温の状態D3
となる。この低温冷媒が状態D3から状態D4に至る蒸
発熱を利用して、蒸発器15にて−120℃以下の低温
を得ることができる。
【0020】以上の説明の中で蒸発した冷媒は順々に合
流して、補助熱交換器4の出口部では状態IIとなり配管
21を通って圧縮機1に吸い込まれ、再び圧縮され、冷
凍サイクルを構成する。
流して、補助熱交換器4の出口部では状態IIとなり配管
21を通って圧縮機1に吸い込まれ、再び圧縮され、冷
凍サイクルを構成する。
【0021】上記構成の冷凍装置において冷媒としてC
2HCl2F3、C2H2F4、CHF3、CF4、Arの5種
類の冷媒の混合物(非共沸混合冷媒)を用いた場合、蒸
発器15にて−120℃以下の低温を得ることができ
た。
2HCl2F3、C2H2F4、CHF3、CF4、Arの5種
類の冷媒の混合物(非共沸混合冷媒)を用いた場合、蒸
発器15にて−120℃以下の低温を得ることができ
た。
【0022】一方、冷媒として上記5種類のうち、いず
れかの1種類を除いた4種類の冷媒の混合物を用いた場
合、蒸発器15にて−120℃以下の低温を得ることが
できなかった。更に、本発明に至る種々の研究におい
て、5種類の冷媒の混合量の変化により、冷却性能や電
動圧縮機の入力電流値が変化し、高性能で安定した運転
をするための最適な混合量の範囲があることが分かっ
た。この結果の一例を図4に示す。
れかの1種類を除いた4種類の冷媒の混合物を用いた場
合、蒸発器15にて−120℃以下の低温を得ることが
できなかった。更に、本発明に至る種々の研究におい
て、5種類の冷媒の混合量の変化により、冷却性能や電
動圧縮機の入力電流値が変化し、高性能で安定した運転
をするための最適な混合量の範囲があることが分かっ
た。この結果の一例を図4に示す。
【0023】図4はC2H2F4の混合量〔g〕を横軸
に、冷媒吐出温度〔℃〕、電動圧縮機の入力電流値
〔A〕と−120℃に冷すための冷却能力を縦軸にした
ものである。図℃からわかるように、C2H2F4の混合
量が60gで、入力電流値が最低、冷却能力が最大とな
り、この量が一番高性能であった。またこの時の冷媒吐
出温度は80℃程度なので分解もなく安定した運転がで
きる。以上のことはC2H2F4について示したが、その
ほかの冷媒についても同様な結果が得られた。得られた
最適な混合量を図5に示す。
に、冷媒吐出温度〔℃〕、電動圧縮機の入力電流値
〔A〕と−120℃に冷すための冷却能力を縦軸にした
ものである。図℃からわかるように、C2H2F4の混合
量が60gで、入力電流値が最低、冷却能力が最大とな
り、この量が一番高性能であった。またこの時の冷媒吐
出温度は80℃程度なので分解もなく安定した運転がで
きる。以上のことはC2H2F4について示したが、その
ほかの冷媒についても同様な結果が得られた。得られた
最適な混合量を図5に示す。
【0024】この最適な混合量に調整した非共沸混合冷
媒を充填することは非常に困難であり、最適量から±3
0%の誤差で冷却能力は最大値の90%以上が得られる
ので、この最適量の±30%の誤差で混合した混合冷媒
を実用上は使用可能と考える。
媒を充填することは非常に困難であり、最適量から±3
0%の誤差で冷却能力は最大値の90%以上が得られる
ので、この最適量の±30%の誤差で混合した混合冷媒
を実用上は使用可能と考える。
【0025】また、図6は、この実用上の冷媒を充填し
て連続運転した(6か月以上)結果である。これからも
わかるように非常に安定した運転ができている。無論−
120℃以下の冷却温度も得られている。
て連続運転した(6か月以上)結果である。これからも
わかるように非常に安定した運転ができている。無論−
120℃以下の冷却温度も得られている。
【0026】以上の研究において電動圧縮機の潤滑油と
して、スニソ3GSとアルキルベンゼン系の合成油の2
種類を使用したが、いずれの場合も同様な性能を得た。
また、5種類の冷媒のうち、C2H2F4をCHClF2、
CHF3をC2F6に変更しても同様な性能を得た。
して、スニソ3GSとアルキルベンゼン系の合成油の2
種類を使用したが、いずれの場合も同様な性能を得た。
また、5種類の冷媒のうち、C2H2F4をCHClF2、
CHF3をC2F6に変更しても同様な性能を得た。
【0027】以上の説明は、冷凍装置として図2のよう
に構成した場合について示したが、そのほかの構成でも
同様な原理を使用した冷凍装置においては同じ効果を奏
するのは無論である。
に構成した場合について示したが、そのほかの構成でも
同様な原理を使用した冷凍装置においては同じ効果を奏
するのは無論である。
【0028】また、得たい温度が−120℃以下ではな
く、−100℃程度の場合では、図2の構成において、
第3分離器11、第3減圧器12、第3熱交換器13を
省いた冷凍装置において、作動冷媒としてC2HCl2F
3、C2H2F4、CHF3、CF4の4種類の単冷媒の混合
冷媒を用いれば目標を達成するのは無論である。
く、−100℃程度の場合では、図2の構成において、
第3分離器11、第3減圧器12、第3熱交換器13を
省いた冷凍装置において、作動冷媒としてC2HCl2F
3、C2H2F4、CHF3、CF4の4種類の単冷媒の混合
冷媒を用いれば目標を達成するのは無論である。
【0029】更に、−140℃〜−150℃の温度を得
たい場合には図2の構成において、分離器、減圧器、熱
交換器を1台ずつ増やした冷凍装置において、作動冷媒
として本発明の5種類の冷媒以外にN2を混合すれば目標
を達成する。
たい場合には図2の構成において、分離器、減圧器、熱
交換器を1台ずつ増やした冷凍装置において、作動冷媒
として本発明の5種類の冷媒以外にN2を混合すれば目標
を達成する。
【0030】[発明の効果] 以上説明したように請求項1及び請求項2に記載の発明
によれば、作動冷媒がC 2 HCl 2 F 3 、C 2 H
2 F 4 、CHF 3 、CF 4 、Arの5種類の冷媒を混合
した非共沸混合冷媒であるので、下記の優れた効果が得
られるものである。 (1)−120℃以下の低温を発生させることができ
る。 (2)冷凍装置として高性能で安定した運転を行なうこ
とができる。 (3)上記5種類の冷媒のうちC 2 H 2 F 4 、CH
F 3 、CF 4 、Arの4種類は分子中に塩素(Cl)を
含んでいないので、成層圏オゾン層破壊係数が0であ
り、残りのC 2 HCl 2 F 3 も成層圏オゾン層破壊係数
が0.02と非常に低いので環境上非常に良い。 (4)上記非共沸混合冷媒を構成する各成分ともに不燃
性であるので取扱上非常に安全である。
によれば、作動冷媒がC 2 HCl 2 F 3 、C 2 H
2 F 4 、CHF 3 、CF 4 、Arの5種類の冷媒を混合
した非共沸混合冷媒であるので、下記の優れた効果が得
られるものである。 (1)−120℃以下の低温を発生させることができ
る。 (2)冷凍装置として高性能で安定した運転を行なうこ
とができる。 (3)上記5種類の冷媒のうちC 2 H 2 F 4 、CH
F 3 、CF 4 、Arの4種類は分子中に塩素(Cl)を
含んでいないので、成層圏オゾン層破壊係数が0であ
り、残りのC 2 HCl 2 F 3 も成層圏オゾン層破壊係数
が0.02と非常に低いので環境上非常に良い。 (4)上記非共沸混合冷媒を構成する各成分ともに不燃
性であるので取扱上非常に安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷凍装置の作動冷媒として用いる非共
沸混合冷媒の各成分を示す図である。
沸混合冷媒の各成分を示す図である。
【図2】本発明の冷凍装置の構成を示す図である。
【図3】本発明の冷凍装置内の各部の作動冷媒の状態を
簡易的に示す図である。
簡易的に示す図である。
【図4】C2H2F4の混合量と冷媒吐出温度、電動圧縮
機の入力電流値及び冷却能力の関係を示す図である。
機の入力電流値及び冷却能力の関係を示す図である。
【図5】本発明の冷凍装置の作動冷媒の各成分の最適な
混合量を示す図である。
混合量を示す図である。
【図6】本発明の冷凍装置に冷媒を充填して連続運転し
た結果を示す図である。
た結果を示す図である。
1 圧縮機 2 凝縮器 3 冷却流体配管 4 補助熱交換器 5 第1分離器 6 第1減圧器 7 第1熱交換器 8 第2分離器 9 第2減圧器 10 第2熱交換器 11 第3分離器 12 第3減圧器 13 第3熱交換器 14 最終段減圧装置 15 蒸発器 20 吐出側冷媒配管 21 吸込側冷媒配管 22〜36 冷媒配管
Claims (2)
- 【請求項1】 C2HCl2F3、C2H2F4、CH
F3、CF4、Arの5種類の冷媒を混合して非共沸混
合冷媒としたことを特徴とする冷凍装置用冷媒。 - 【請求項2】 圧縮機、凝縮器、蒸発器、前記圧縮機吐
出側の送り冷媒と前記蒸発器からの戻り冷媒とが流通す
る複数の中間熱交換器と複数の分離器と複数の減圧器と
を具備しており、作動冷媒として非共沸混合冷媒を用
い、前記分離器を経た冷媒の凝縮冷媒を、前記減圧器を
介して前記中間熱交換器に前記蒸発器からの戻り冷媒と
合流せしめ、前記冷媒中の未凝縮冷媒を冷却し、順次沸
点の高い冷媒を凝縮せしめると共に、最終段もしくは中
間の減圧器を介して冷媒を前記蒸発器に流通するように
構成し、−120℃以下の低温を得る冷凍装置におい
て、前記作動冷媒がC2HCl2F3、C2H2F4、
CHF3、CF4、Arの5種類の冷媒を混合した非共
沸混合冷媒であることを特徴とする冷凍装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3309788A JP2764489B2 (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 冷凍装置用冷媒及び該冷媒を用いる冷凍装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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