JP2764158B2 - 産業用ロボットハンドおよびその制御方法 - Google Patents
産業用ロボットハンドおよびその制御方法Info
- Publication number
- JP2764158B2 JP2764158B2 JP6250788A JP25078894A JP2764158B2 JP 2764158 B2 JP2764158 B2 JP 2764158B2 JP 6250788 A JP6250788 A JP 6250788A JP 25078894 A JP25078894 A JP 25078894A JP 2764158 B2 JP2764158 B2 JP 2764158B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plating
- robot hand
- industrial robot
- work
- plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Manipulator (AREA)
- Coating With Molten Metal (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、めっき作業工程を行う
産業用ロボットハンドおよびその制御方法に関する。
産業用ロボットハンドおよびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人手で行われてきためっき作業
は、高熱環境のもとでの重労働であり、安全性および作
業効率等を改善する必要があった。そこで、人手に代わ
って自動的にめっき作業を行う図5に示すようなめっき
用ロボットが開発された。めっき用の産業用ロボット7
0は、籠3を支持する支持部材4の係止部材4aに爪7
1を係止させ、ワーク5がめっき液2から浮き上がらな
いように押板72でワーク5を押さえながら、支持部材
4の両端をめっき槽1の上端部に引っ掛けて籠3内に収
容されたワーク5をめっき液2内に浸漬する。そして、
係止部材4aから爪71を引き抜いて次の籠をめっき槽
1内に浸漬する作業に移行したり、めっきの終了した籠
3をめっき槽1から引き上げたりする。
は、高熱環境のもとでの重労働であり、安全性および作
業効率等を改善する必要があった。そこで、人手に代わ
って自動的にめっき作業を行う図5に示すようなめっき
用ロボットが開発された。めっき用の産業用ロボット7
0は、籠3を支持する支持部材4の係止部材4aに爪7
1を係止させ、ワーク5がめっき液2から浮き上がらな
いように押板72でワーク5を押さえながら、支持部材
4の両端をめっき槽1の上端部に引っ掛けて籠3内に収
容されたワーク5をめっき液2内に浸漬する。そして、
係止部材4aから爪71を引き抜いて次の籠をめっき槽
1内に浸漬する作業に移行したり、めっきの終了した籠
3をめっき槽1から引き上げたりする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示すようなめっき用の産業用ロボット70では、めっき
液2からワーク5が浮上しないように押板72がめっき
液2の中に浸漬するので、めっき液2から引き上げられ
た押板72にめっき液2の一部が付着したまま次のめっ
き処理に移行する。このとき、産業用ロボット70の動
作速度が速いと押板72に付着しためっき材が周囲に飛
散して危険であるので、作業者の安全を考慮してロボッ
トの動作速度を落とすと生産能力が低下するという問題
がある。
示すようなめっき用の産業用ロボット70では、めっき
液2からワーク5が浮上しないように押板72がめっき
液2の中に浸漬するので、めっき液2から引き上げられ
た押板72にめっき液2の一部が付着したまま次のめっ
き処理に移行する。このとき、産業用ロボット70の動
作速度が速いと押板72に付着しためっき材が周囲に飛
散して危険であるので、作業者の安全を考慮してロボッ
トの動作速度を落とすと生産能力が低下するという問題
がある。
【0004】また、押板72に付着しためっき材が空気
中で冷却されて固体化してしまい、めっき処理を繰り返
し行う間に、押板72に付着して固体化しためっき材が
成長して重量が増加するとともに、他の部材に干渉する
場合がある。固体化しためっき材を除去するためには、
産業用ロボット70のめっき処理を中断する必要がある
ので、連続しためっき加工処理ができないという問題が
ある。
中で冷却されて固体化してしまい、めっき処理を繰り返
し行う間に、押板72に付着して固体化しためっき材が
成長して重量が増加するとともに、他の部材に干渉する
場合がある。固体化しためっき材を除去するためには、
産業用ロボット70のめっき処理を中断する必要がある
ので、連続しためっき加工処理ができないという問題が
ある。
【0005】また、押板72に付着して固体化しためっ
き材は空気により酸化されて酸化物となり、この酸化物
がめっき液2中で溶融してめっき液2に溶け込み、めっ
き液2の純度が損なわれるという問題もある。このよう
な問題を解決するため、押板72に付着しためっき材を
エアブローで除去することも考えられるが、逆に付着し
ためっき材の固体化を促進する作用もあるのでめっき材
の除去効果は十分ではない。
き材は空気により酸化されて酸化物となり、この酸化物
がめっき液2中で溶融してめっき液2に溶け込み、めっ
き液2の純度が損なわれるという問題もある。このよう
な問題を解決するため、押板72に付着しためっき材を
エアブローで除去することも考えられるが、逆に付着し
ためっき材の固体化を促進する作用もあるのでめっき材
の除去効果は十分ではない。
【0006】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたものであり、安全で生産能力が高く連続作業
の可能な産業用ロボットハンドおよびその制御方法を提
供することを目的とする。
になされたものであり、安全で生産能力が高く連続作業
の可能な産業用ロボットハンドおよびその制御方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の請求項1記載の産業用ロボットハンドは、め
っき槽に満たされためっき液に浸漬することによりワー
クをめっき加工する産業用ロボットハンドであって、ワ
ークを収容した収容手段を搬送するアーム部と、前記ア
ーム部の先端に設けられ、前記収容手段を支持可能な支
持手段と、前記アーム部の先端に水平に延びるように設
けられ、前記支持手段が前記収容手段を支持した状態で
前記ワークの上方に位置する押板と、めっき槽上で前記
押板に付着しためっき液を叩き落とすために前記押板に
衝突衝撃を加える衝突衝撃発生機構と、前記衝突衝撃発
生機構を制御する制御装置とを備えることを特徴とす
る。請求項2記載の産業用ロボットハンドは、請求項1
記載の産業用ロボットハンドにおいて、前記押板に対向
する前記支持手段の前面を覆うカバー部材を備えること
を特徴とする。
の本発明の請求項1記載の産業用ロボットハンドは、め
っき槽に満たされためっき液に浸漬することによりワー
クをめっき加工する産業用ロボットハンドであって、ワ
ークを収容した収容手段を搬送するアーム部と、前記ア
ーム部の先端に設けられ、前記収容手段を支持可能な支
持手段と、前記アーム部の先端に水平に延びるように設
けられ、前記支持手段が前記収容手段を支持した状態で
前記ワークの上方に位置する押板と、めっき槽上で前記
押板に付着しためっき液を叩き落とすために前記押板に
衝突衝撃を加える衝突衝撃発生機構と、前記衝突衝撃発
生機構を制御する制御装置とを備えることを特徴とす
る。請求項2記載の産業用ロボットハンドは、請求項1
記載の産業用ロボットハンドにおいて、前記押板に対向
する前記支持手段の前面を覆うカバー部材を備えること
を特徴とする。
【0008】本発明の請求項3記載の産業用ロボットハ
ンドの制御方法は、ワークを収容手段内に収容してめっ
き槽に満たされためっき液に浸漬し、さらに押板により
ワークがめっき液から浮き上がらないように押さえなが
らワークをめっき加工する産業用ロボットハンドの制御
方法において、前記押板が前記めっき槽から引き出され
た後、前記めっき槽上において前記押板に衝突衝撃が加
えて前記押板に付着しためっき液を叩き落とすことを特
徴とする。
ンドの制御方法は、ワークを収容手段内に収容してめっ
き槽に満たされためっき液に浸漬し、さらに押板により
ワークがめっき液から浮き上がらないように押さえなが
らワークをめっき加工する産業用ロボットハンドの制御
方法において、前記押板が前記めっき槽から引き出され
た後、前記めっき槽上において前記押板に衝突衝撃が加
えて前記押板に付着しためっき液を叩き落とすことを特
徴とする。
【0009】
【作用および発明の効果】本発明の請求項1記載の産業
用ロボットハンドによると、めっき加工するワークを収
容した収容手段を支持手段が支持した状態でワークの上
方に押板が位置するため、収容手段をめっき液に浸漬す
るとき、収容手段から溢れだそうとするワークをめっき
液中に留めておくことができる。さらに、押板をめっき
液から引き出したとき、衝撃発生機構により押板に衝撃
を与えることにより押板に付着しためっき材を押板から
叩き落とすことができるので、産業用ロボットハンドの
動作に伴い押板に付着した高温のめっき材が周囲に飛散
することを防止できる。このため、産業用ロボットハン
ドの動作速度を低下させることなく作業者の安全が確保
できるので高い生産能力を維持できるとともに、他装置
にめっき材が付着することを防止できる。さらに、押板
に付着しためっき材が固体化して成長することを防止で
きるので、固体化しためっき材を押板から除去するため
に産業用ロボットハンドのめっき処理加工を中断する必
要がない。このため、めっき加工を連続して行うことが
できるので作業効率が向上するという効果がある。
用ロボットハンドによると、めっき加工するワークを収
容した収容手段を支持手段が支持した状態でワークの上
方に押板が位置するため、収容手段をめっき液に浸漬す
るとき、収容手段から溢れだそうとするワークをめっき
液中に留めておくことができる。さらに、押板をめっき
液から引き出したとき、衝撃発生機構により押板に衝撃
を与えることにより押板に付着しためっき材を押板から
叩き落とすことができるので、産業用ロボットハンドの
動作に伴い押板に付着した高温のめっき材が周囲に飛散
することを防止できる。このため、産業用ロボットハン
ドの動作速度を低下させることなく作業者の安全が確保
できるので高い生産能力を維持できるとともに、他装置
にめっき材が付着することを防止できる。さらに、押板
に付着しためっき材が固体化して成長することを防止で
きるので、固体化しためっき材を押板から除去するため
に産業用ロボットハンドのめっき処理加工を中断する必
要がない。このため、めっき加工を連続して行うことが
できるので作業効率が向上するという効果がある。
【0010】本発明の請求項2記載の産業用ロボットハ
ンドによると、押板に対向する支持手段の前面を覆うカ
バー部材を備えることにより、押板に付着しためっき材
を叩き落とすときにめっき材の飛沫が支持手段にかかる
ことを防止できる。本発明の請求項3記載の産業用ロボ
ットハンドの制御方法によると、めっき槽上において衝
撃発生機構により押板に衝撃を加えて押板に付着しため
っき液を叩き落とすため、めっき槽外にめっき材を飛散
させないのでめっき材を効率よく使用することができ
る。
ンドによると、押板に対向する支持手段の前面を覆うカ
バー部材を備えることにより、押板に付着しためっき材
を叩き落とすときにめっき材の飛沫が支持手段にかかる
ことを防止できる。本発明の請求項3記載の産業用ロボ
ットハンドの制御方法によると、めっき槽上において衝
撃発生機構により押板に衝撃を加えて押板に付着しため
っき液を叩き落とすため、めっき槽外にめっき材を飛散
させないのでめっき材を効率よく使用することができ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明の産業用ロボットハンドをめっき加工装置
に用いた一実施例を図1〜図3に示す。めっき用ロボッ
トハンドは、めっき槽1へのワークの浸漬を行う搬入用
ロボットハンドと、めっき槽1からのワークの引出しを
行う搬出用ロボットハンドの2台でめっき処理を行って
いる。以下、搬入用のめっき用ロボットハンドについて
説明する。
する。本発明の産業用ロボットハンドをめっき加工装置
に用いた一実施例を図1〜図3に示す。めっき用ロボッ
トハンドは、めっき槽1へのワークの浸漬を行う搬入用
ロボットハンドと、めっき槽1からのワークの引出しを
行う搬出用ロボットハンドの2台でめっき処理を行って
いる。以下、搬入用のめっき用ロボットハンドについて
説明する。
【0012】図1に示すように、めっき槽1内には、め
っき液2が満たされている。円筒の網状に形成され、上
方に開口部を有する収容手段である籠3内にはめっき加
工されるワーク5が収容され、支持部材4が籠3の開口
部に取付けられている。めっき用ロボットハンドのアー
ム部10の先端に設けられた固定部12は、支持手段で
ある一対の鉤状の把手11を図2の矢印方向に移動可能
に支持している。把手11の先端にそれぞれ設けられた
爪11aは互いに対向している。
っき液2が満たされている。円筒の網状に形成され、上
方に開口部を有する収容手段である籠3内にはめっき加
工されるワーク5が収容され、支持部材4が籠3の開口
部に取付けられている。めっき用ロボットハンドのアー
ム部10の先端に設けられた固定部12は、支持手段で
ある一対の鉤状の把手11を図2の矢印方向に移動可能
に支持している。把手11の先端にそれぞれ設けられた
爪11aは互いに対向している。
【0013】図3に示すように、衝撃発生機構は、プレ
ート20、駆動板21、シャフトハウジング31、シャ
フト32、エアシリンダ40、ピストン41、ロッドハ
ウジング50、ロッド51からなる。プレート20は把
手11の移動方向と直交する向きに延び、固定部12に
固定され、シャフトハウジング31、エアシリンダ4
0、ロッドハウジング50はプレート20に固定されて
いる。エアシリンダ40に収容されるピストン41およ
びロッドハウジング50に往復動可能に支持されるロッ
ド51は駆動板21に固定され、駆動板21はエアシリ
ンダ40内の圧力変化により上下動する。
ート20、駆動板21、シャフトハウジング31、シャ
フト32、エアシリンダ40、ピストン41、ロッドハ
ウジング50、ロッド51からなる。プレート20は把
手11の移動方向と直交する向きに延び、固定部12に
固定され、シャフトハウジング31、エアシリンダ4
0、ロッドハウジング50はプレート20に固定されて
いる。エアシリンダ40に収容されるピストン41およ
びロッドハウジング50に往復動可能に支持されるロッ
ド51は駆動板21に固定され、駆動板21はエアシリ
ンダ40内の圧力変化により上下動する。
【0014】シャフトハウジング31はプレート20を
貫通し、プレート20の上端面に大径部31aが係止す
るとともに大径部31aがプレート20に固定されてい
る。シャフト32は、駆動板21の図2に示す切り欠き
21aを通り、シャフトハウジング31に往復動可能に
支持されており、下方端部に押板60が固定されてい
る。シャフト32には環状のストッパ34、35、36
がこの順番にプレート20側から組付けられている。ス
トッパ34、35はプレート20と駆動板21との間に
位置し、ストッパ36は駆動板21の上方に位置してい
る。エアシリンダ40内の空気の低圧時、ストッパ34
は大径部31aに当接しており、ストッパ36は駆動板
21との間に僅かにクリアランスを形成している。圧縮
コイルスプリング33はシャフトハウジング31に収容
され、一端をシャフト32に設けられたばね座32aに
当接し、他端を大径部31aの内壁に当接し、シャフト
32を鉛直下向きに付勢している。
貫通し、プレート20の上端面に大径部31aが係止す
るとともに大径部31aがプレート20に固定されてい
る。シャフト32は、駆動板21の図2に示す切り欠き
21aを通り、シャフトハウジング31に往復動可能に
支持されており、下方端部に押板60が固定されてい
る。シャフト32には環状のストッパ34、35、36
がこの順番にプレート20側から組付けられている。ス
トッパ34、35はプレート20と駆動板21との間に
位置し、ストッパ36は駆動板21の上方に位置してい
る。エアシリンダ40内の空気の低圧時、ストッパ34
は大径部31aに当接しており、ストッパ36は駆動板
21との間に僅かにクリアランスを形成している。圧縮
コイルスプリング33はシャフトハウジング31に収容
され、一端をシャフト32に設けられたばね座32aに
当接し、他端を大径部31aの内壁に当接し、シャフト
32を鉛直下向きに付勢している。
【0015】エアシリンダ40は、図示しないエア供給
源からエアを供給され、高圧時にピストン41をリフト
し駆動板21を押し上げる。ロッドハウジング50はエ
アシリンダ40を挟んでシャフトハウジング31と反対
側に取付けられているので、ロッドハウジング50に往
復動可能に収容されるロッド51はピストン41の上下
動によりンピストン41とともに駆動板21を二点で支
持するので、シャフト32側に荷重が加わっても駆動板
21を水平に保持することができる。
源からエアを供給され、高圧時にピストン41をリフト
し駆動板21を押し上げる。ロッドハウジング50はエ
アシリンダ40を挟んでシャフトハウジング31と反対
側に取付けられているので、ロッドハウジング50に往
復動可能に収容されるロッド51はピストン41の上下
動によりンピストン41とともに駆動板21を二点で支
持するので、シャフト32側に荷重が加わっても駆動板
21を水平に保持することができる。
【0016】シャフト32の一端に固定された押板60
は、円形枠60a、この円形枠の内部に設けられ円形枠
を支持する十字状の中枠60b、およびワークが通過し
ない程度の粗さの円形の網60cから形成されている。
制御装置62は、アーム部10の移動、停止およびエア
シリンダ20の空気圧等を制御している。
は、円形枠60a、この円形枠の内部に設けられ円形枠
を支持する十字状の中枠60b、およびワークが通過し
ない程度の粗さの円形の網60cから形成されている。
制御装置62は、アーム部10の移動、停止およびエア
シリンダ20の空気圧等を制御している。
【0017】次に、例えば鉄製のワーク5に亜鉛めっき
を施す場合のめっき用ロボットハンドの作動について説
明する。アーム部10はワークの収容されている籠3が
載置されている位置に移動し、支持部材4の係止部4a
の孔の両側から爪11aを挿入し、両側から係止部4a
を挟持する。このとき、エアシリンダ31内の圧力は低
圧であり、ストッパ34は大径部31aの上端面に当接
している。そして、押板60は籠3の開口部のほぼ中央
に開口部よりもやや籠3の上方に位置している。
を施す場合のめっき用ロボットハンドの作動について説
明する。アーム部10はワークの収容されている籠3が
載置されている位置に移動し、支持部材4の係止部4a
の孔の両側から爪11aを挿入し、両側から係止部4a
を挟持する。このとき、エアシリンダ31内の圧力は低
圧であり、ストッパ34は大径部31aの上端面に当接
している。そして、押板60は籠3の開口部のほぼ中央
に開口部よりもやや籠3の上方に位置している。
【0018】係止部4aを挟持したアーム部10は、め
っき槽1の上に移動し、係止部4aおよび係止板4bが
めっき槽1の上端面に当接する位置までめっき液2中に
籠3を浸漬する。鉄は亜鉛よりも僅かに比重が大きいだ
けなので、籠3がめっき液2中に沈下していく途中でワ
ーク5の周囲に付着する気泡などによりワーク5が籠3
から溢れだすことがある。押板60は籠3から溢れだそ
うとするワーク5を籠3内に押し留めるためのものであ
り、係止部4aおよび係止板4bがめっき槽1の上端面
に当接した状態でめっき液2の表面よりも10mmほど
沈んだ位置まで下降する。
っき槽1の上に移動し、係止部4aおよび係止板4bが
めっき槽1の上端面に当接する位置までめっき液2中に
籠3を浸漬する。鉄は亜鉛よりも僅かに比重が大きいだ
けなので、籠3がめっき液2中に沈下していく途中でワ
ーク5の周囲に付着する気泡などによりワーク5が籠3
から溢れだすことがある。押板60は籠3から溢れだそ
うとするワーク5を籠3内に押し留めるためのものであ
り、係止部4aおよび係止板4bがめっき槽1の上端面
に当接した状態でめっき液2の表面よりも10mmほど
沈んだ位置まで下降する。
【0019】支持部材4をめっき槽1の上端面に載置す
ると、把手11が広がり、爪11aが係止部4aの孔か
ら抜け出し、押板60がめっき液2に浸漬しない位置ま
でアーム部10が上方に移動する。所定値までアーム部
10が上昇して停止すると、制御装置62からの指示に
より、エアシリンダ40内にエアが緩やかに供給され、
エアシリンダ40内の空気圧が上昇する。図4に示すよ
うに、この空気圧によりピストン41が緩やかに上昇し
て駆動板21を押し上げる。駆動板21が押し上げられ
ると駆動板21の上端面にストッパ36が当接し、さら
に駆動板21が押し上げられるとシャフト32とともに
押板60が引き上げられる。
ると、把手11が広がり、爪11aが係止部4aの孔か
ら抜け出し、押板60がめっき液2に浸漬しない位置ま
でアーム部10が上方に移動する。所定値までアーム部
10が上昇して停止すると、制御装置62からの指示に
より、エアシリンダ40内にエアが緩やかに供給され、
エアシリンダ40内の空気圧が上昇する。図4に示すよ
うに、この空気圧によりピストン41が緩やかに上昇し
て駆動板21を押し上げる。駆動板21が押し上げられ
ると駆動板21の上端面にストッパ36が当接し、さら
に駆動板21が押し上げられるとシャフト32とともに
押板60が引き上げられる。
【0020】図4に示すように、駆動板21が50mm
上昇すると、制御装置62の指示によりエアシリンダ4
0内の空気が急速に抜かれエアシリンダ40内の空気圧
は急激に下降する。この空気圧の下降に伴い駆動板21
は急激に落下し、ストッパ35を打撃する。シャフト3
2は、駆動板21による打撃とともに、圧縮コイルスプ
リング33の付勢力、自重および押板60の重量により
下降し、ストッパ34が大径部31aの上端面に衝突す
る。シャフト32が圧縮コイスプリング33の弾性力と
衝突による反力とにより上下動すると、ストッパ34が
大径部31aに数回衝突する。このため、押板60に付
着していためっき材は、シャフト32の上下動に伴う衝
撃によりめっき槽1内に振り落とされる。図4に示すよ
うに、このようなエアシリンダ40へのエア供給および
エア抜きを3回繰り返すことにより、押板60に付着し
ていためっき材を良好に除去できる。カバー部材61
は、このとき振り落とされるめっき材が把手11等に付
着することを防止する。
上昇すると、制御装置62の指示によりエアシリンダ4
0内の空気が急速に抜かれエアシリンダ40内の空気圧
は急激に下降する。この空気圧の下降に伴い駆動板21
は急激に落下し、ストッパ35を打撃する。シャフト3
2は、駆動板21による打撃とともに、圧縮コイルスプ
リング33の付勢力、自重および押板60の重量により
下降し、ストッパ34が大径部31aの上端面に衝突す
る。シャフト32が圧縮コイスプリング33の弾性力と
衝突による反力とにより上下動すると、ストッパ34が
大径部31aに数回衝突する。このため、押板60に付
着していためっき材は、シャフト32の上下動に伴う衝
撃によりめっき槽1内に振り落とされる。図4に示すよ
うに、このようなエアシリンダ40へのエア供給および
エア抜きを3回繰り返すことにより、押板60に付着し
ていためっき材を良好に除去できる。カバー部材61
は、このとき振り落とされるめっき材が把手11等に付
着することを防止する。
【0021】以上説明した本発明の実施例では、めっき
槽へのワーク搬入用のめッき用ロボットハンドについて
説明したが、本発明では、めっき槽へのワーク搬入およ
び搬出を兼ねためっき用ロボットハンドに押板と衝撃発
生機構とを設け、押板に付着しためっき液を叩き落とす
ことも可能である。
槽へのワーク搬入用のめッき用ロボットハンドについて
説明したが、本発明では、めっき槽へのワーク搬入およ
び搬出を兼ねためっき用ロボットハンドに押板と衝撃発
生機構とを設け、押板に付着しためっき液を叩き落とす
ことも可能である。
【図1】本発明の産業用ロボットハンドをめっきシステ
ムに適用した一実施例を示す構成図である。
ムに適用した一実施例を示す構成図である。
【図2】本実施例のめっき用ロボットハンドのアームの
先端部を示す斜視図である。
先端部を示す斜視図である。
【図3】本実施例のめっき用ロボットハンドの衝撃発生
機構の詳細を示す側面図である。
機構の詳細を示す側面図である。
【図4】本実施例の駆動板のリフト量と時間との関係を
示す特性図である。
示す特性図である。
【図5】従来の産業用ロボットハンドをめっきシステム
に適用した例を示す構成図である。
に適用した例を示す構成図である。
1 めっき槽 2 めっき液 3 籠(収容手段) 5 ワーク 10 アーム部 11 把手(支持手段) 20 プレート(衝撃発生機構) 21 駆動板(衝撃発生機構) 31 シャフトハウジング(衝撃発生機構) 32 シャフト(衝撃発生機構) 33 圧縮コイルスプリング(衝撃発生機構) 40 エアシリンダ(衝撃発生機構) 41 ピストン(衝撃発生機構) 50 ロッドハウジング(衝撃発生機構) 51 ロッド(衝撃発生機構) 60 押板 61 カバー部材 62 制御装置
Claims (3)
- 【請求項1】 めっき槽(1)に満たされためっき液
(2)に浸漬することによりワーク(5)をめっき加工
する産業用ロボットハンドであって、 ワーク(5)を
収容した収容手段(3)を搬送するアーム部(10)
と、 前記アーム部(10)の先端に設けられ、前記収容手段
(3)を支持可能な支持手段(11)と、 前記アーム部(10)の先端に水平に延びるように設け
られ、前記支持手段(11)が前記収容手段(3)を支
持した状態で前記ワーク(5)の上方に位置する押板
(60)と、めっき槽(1)上で前記押板(60)に付着しためっき
液を叩き落とすために 前記押板(60)に衝突衝撃を加
える衝突衝撃発生機構と、 前記衝突衝撃発生機構を制御する制御装置(62)とを
備えることを特徴とする産業用ロボットハンド。 - 【請求項2】 前記押板に対向する前記支持手段の前面
を覆うカバー部材(61)を備えることを特徴とする請
求項1記載の産業用ロボットハンド。 - 【請求項3】 ワーク(5)を収容手段(3)内に収容
してめっき槽(1)に満たされためっき液(2)に浸漬
し、さらに押板(60)によりワーク(5)がめっき液
(2)から浮き上がらないように押さえながらワーク
(5)をめっき加工する産業用ロボットハンドの制御方
注において、 前記押板(60)が前記めっき槽(1)から引き出され
た後、前記めっき槽(1)上において前記押板(60)
に衝突衝撃を加えて前記押板(60)に付着しためっき
液を叩き落とすことを特徴とする産業用ロボットハンド
の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6250788A JP2764158B2 (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | 産業用ロボットハンドおよびその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6250788A JP2764158B2 (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | 産業用ロボットハンドおよびその制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08120429A JPH08120429A (ja) | 1996-05-14 |
JP2764158B2 true JP2764158B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=17213061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6250788A Expired - Lifetime JP2764158B2 (ja) | 1994-10-17 | 1994-10-17 | 産業用ロボットハンドおよびその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2764158B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04362165A (ja) * | 1991-06-05 | 1992-12-15 | Takayama Kinzoku Kogyo Kk | ワークの自動溶融メッキ方法と溶融メッキ装置 |
JP2783102B2 (ja) * | 1992-12-14 | 1998-08-06 | 三菱電機株式会社 | 産業ロボットの把手装置 |
-
1994
- 1994-10-17 JP JP6250788A patent/JP2764158B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08120429A (ja) | 1996-05-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3184265A1 (en) | Wire electric discharge machining system | |
JP2764158B2 (ja) | 産業用ロボットハンドおよびその制御方法 | |
JPH04325666A (ja) | 電子素子パッケージのめっき可能領域のめっき方法及び装置 | |
JP2017095762A (ja) | 鍍金処理システム | |
JP2903123B2 (ja) | 自動メッキ装置 | |
CN111139462B (zh) | 一种电镀锡处理工艺 | |
US3989179A (en) | Methods of dip soldering | |
JP2011042866A (ja) | メッキ用搬送装置 | |
KR100285246B1 (ko) | 습식식각제어장치 | |
CN219924128U (zh) | 一种煲模装置 | |
EP0249168B1 (en) | Solder leveling method and apparatus | |
CN220731481U (zh) | 一种料篮定位机构及其翻转上料装置 | |
CN113879954B (zh) | 一种碳钢件用的防锈设备及其使用方法 | |
JPH06116797A (ja) | 産業用ロボット装置 | |
JPH10328847A (ja) | スポット溶接装置 | |
JP2783102B2 (ja) | 産業ロボットの把手装置 | |
CN220450356U (zh) | 一种铸铁件加工用电镀处理设备 | |
JPS6235031Y2 (ja) | ||
JPH08126871A (ja) | 処理かごとこれを用いた処理装置 | |
JPS6126359Y2 (ja) | ||
JPS62280400A (ja) | 液切り方法 | |
KR930002599Y1 (ko) | 주형의 도형제 도포장치 | |
JPH02202094A (ja) | 基板の反り防止方法及び装置 | |
JPH0950947A (ja) | ウエハ処理方法 | |
KR200270145Y1 (ko) | 마그네트 크레인상에서의 강판 탈착장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |