JP2763661B2 - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

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JP2763661B2 JP2187712A JP18771290A JP2763661B2 JP 2763661 B2 JP2763661 B2 JP 2763661B2 JP 2187712 A JP2187712 A JP 2187712A JP 18771290 A JP18771290 A JP 18771290A JP 2763661 B2 JP2763661 B2 JP 2763661B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ねじり変位型の積層圧電素子(TMPA)と
縦変位型圧電素子(LMPA)とを用いた複合振動子型超音
波モータに係り、特に高精度に位置決めさせることがで
きる技術に関する。
[従来の技術] 従来より、第6図及び第7図に示すような、ダンベル
型の捩り振動子(D-BLTV)と縦変位型圧電素子(LMPA)
とを有する超音波モータが知られている。
この超音波モータは、ステータとして、大径の円柱状
振動子1の間に小径の圧電素子2が積層状態に配置され
て、かつ全体形状がダンベル状に形成されたランジュバ
ン型の捩り振動子3(D-BLTV)を有するものであって、
この捩り振動子3の上部に、クラッチとして動作する縦
変位型圧電素子4(LMPA)と、出力軸に至るロータ5と
を順次配置し、更にこれらをスプリング6を介在させて
ボルト締め7により一体化させた構成となっている。
なお、前記縦変位型圧電素子4は、第7図のVII-VII
線に沿う断面図に示すようにそれぞれ間隔が周方向に対
して等しく配置され、前記スプリング6のばね力により
前記ロータ5に対して一定の圧力(予圧)で接触されて
いる。
また、第6図及び第7図において符号8で示すもの
は、前記超音波モータを全体的に支持するホルダーであ
る。
そして、このように構成された超音波モータでは、捩
り振動子3と縦変位型圧電素子4とをそれぞれ駆動させ
ることにより、ロータ5を一方向に連続回転させるよう
にしている。つまり、第8図(A)で示すように、前記
捩り振動子3の一方向への変位速度が最大のときに縦変
位型圧電素子4を伸ばして、前記捩り振動子3の変位を
縦変位型圧電素子4を介してロータ5に伝達するように
し、それ以外の場合に、第8図(B)〜第8図(D)で
それぞれ示すように、縦変位型圧電素子4を縮めて、捩
り振動子3とロータ5との連結を断ち、これによって該
ロータ5を慣性により回転させるようにしている。
なお、このとき前記縦変位型圧電素子4の位相を逆に
した場合には、前記ロータ5は逆回転するようになる。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、上記のように構成されたダンベル型の超音
波モータにおいては、捩り振動子3に対して共振周波数
の交流電圧を印加し、かつこの印加電圧のバースト幅
(印加サイクル数)を調整することにより、例えば1.26
×10-4±6.3×10-5[rad]の高い精度で位置決めを行う
ことが可能となっているが、これ以上の位置決めが要求
された場合に、バースト数によってはロータが回転しな
かったり、目標位置に到達するまでの間に何回もバース
ト駆動を繰り返す必要があり、これら点において改良の
余地が残されていた。
この発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであっ
て、二種類の駆動形態を選択することにより、ロータを
予め指定した目標回転角に対して、高速かつ高い位置決
め精度で停止させることができる超音波モータの提供を
目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、 第1の発明では、周方向にポーリングしたリング状の
圧電素子を電極を介在させて軸方向に積層したものがホ
ルダを境にしてその両側に同軸積層され、かつその軸方
向一端側が固定され、該軸方向他端側に軸方向に変位す
る縦変位型圧電素子が設けられたステータと、ステータ
の縦変位型圧電素子に接触するように設けられたロータ
とを具備した超音波モータであって、 前記ステータの圧電素子と縦変位型圧電素子とに共振
周波数の交流電圧を印加して共振駆動させる第1の駆動
手段と、 前記ステータの圧電素子に直流電圧を印加して静的に
ねじり歪みを発生させる第2の駆動手段とを具備するよ
うにしている。
第2の発明によれば、周方向にポーリングしたリング
状の圧電素子を電極を介在させて軸方向に積層したもの
がホルダを境にしてその両側に同軸積層され、かつその
軸方向一端側が固定され、該軸方向他端側に軸方向に変
位する縦変位型圧電素子が設けられたステータと、ステ
ータの縦変位型圧電素子に接触するように設けられたロ
ータとを具備した超音波モータであって、 前記ステータの圧電素子と縦変位型圧電素子とに共振
周波数の交流電圧を印加して共振駆動させ、また、前記
ステータの圧電素子に直流電圧を印加して静的にねじり
歪みを発生させる駆動手段と、 前記ロータの回転角を検出する検出手段と、 前記ロータが停止すべき目標とする目標回転角が設定
されるとともに、この目標回転角と前記検出手段により
検出されたロータの回転角との差に基づき、前記駆動手
段に対して、共振駆動から静的なねじり歪みによる駆動
に切り換える制御手段とを具備するようにしている。
[作用] 第1の発明によれば、ステータのねじり変位型の圧電
素子と縦変位型圧電素子とに交流電圧を印加して共振駆
動させる第1の駆動手段と、前記ステータの圧電素子に
直流電圧を印加して静的にねじり歪みを発生させる第2
の駆動手段とを設けたことから、第1の駆動手段に、ね
じりモードの共振周波数の交流電圧を印加してロータを
高速移動させて大まかな位置決めを行わせ、その後に第
2の駆動手段により精度の高い位置決めを行わせること
ができる。これにより、前記第1の駆動手段による共振
駆動と、第2の駆動手段によるねじり歪み駆動とを適宜
選択することによって、結果として目標回転角への到達
時間を短縮させることができる。
第2の発明によれば、ロータが停止すべき目標とする
目標回転角が設定されるとともに、この目標回転角と検
出手段により検出されたロータの回転角との差に基づ
き、駆動手段に対して、非振駆動から静的なねじり歪み
による駆動に切り換える制御手段を設けたことから、第
1の発明で説明した、共振駆動から静的なねじり歪みに
よる駆動への切り換えを自動的にかつ能率的に行うこと
ができ、この点においても目標回転角への到達時間を短
縮させることができる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を第1図〜第5図(B)を参
照して説明する。
まず、第1図を参照して、本実施例に係るダンベル型
超音波モータの構成について説明する。なお、以下の説
明において「従来の技術」の構成と共通とする箇所に同
一符号を付して説明を簡略化する。
第1図に示す超音波モータが第6図及び第7図に示す
超音波モータと異なる点は、捩り振動子3(D-BLTV)の
圧電素子2の部分の構成である。
つまり、第1図に符号10で示すボルト締めダンベル型
捩り振動子は、ホルダー8を境にして、周方向にポーリ
ングしたリング状の圧電素子11を電極12を介在させて片
側6層ずつ設けたものであって、 (1)ねじりモードの共振周波数の交流電圧を印加した
場合に共振駆動し、同様に共振周波数の交流電圧を印加
した縦変位型圧電素子4に連動してロータ5を高速で回
転させることができる(DUSMとして動作)(後述す
る)、 (2)直流電圧を一定時間印加した場合にθ方向への静
的なねじり歪みが発生して、前記ロータ5を縦変位型圧
電素子4と一体に低速でねじり変位させることができる
ものある(TMPAとして動作)(後述する)。
以下の説明において、前記ねじり振動兼ねじり歪み用
(ねじり変位型)の圧電素子11を含んだダンベル型のボ
ルト締め振動子10が、共振駆動する場合(DUSMとして動
作する場合)に「A-Drive」と表現し、また、後者のね
じり歪みにより駆動する場合(TMPAとして動作する場
合)に「B-Drive」と表現する。また、前記縦変位型圧
電素子4を「LMPA」と表現する。
なお、前記DUSMとして動作する振動子10の「A-Driv
e」には、LMPAの駆動も含まれるものとする。
次に、前記振動子10を「A-Drive」又は「B-Drive」さ
せるための駆動手段100について第2図を参照して説明
する。
なお、この第2図において示される符号20はロータ5
の出力軸13の回転量をパルス信号として出力するロータ
リーエンコーダ。符号21はロータリーエンコーダ20から
のパルス信号をカウントするカウンタ。符号22は正確な
時間を測定するためのクロック。符号23は、前記カウン
タ21においてカウントされたカウント値に基づき、印加
サイクル数C、シンセサイザー、位相可変手段、増幅器
(後述する)を制御して、振動子10を「A-Drive」又は
「B-Drive」させるための駆動信号を出力するコンピュ
ータ。符号24は駆動信号の周波数及び印加サイクル数C
を設定するためのシンセサイザー。符号25・26は振動子
10を「A-Drive」又は「B-Drive」させる駆動信号の電圧
を所定値に設定するための増幅器。符号27は「A-Driv
e」時において、振動子10をDUSM駆動させる駆動信号
と、LMPAを駆動させるための駆動信号とに位相差を設け
る位相可変手段である。
次に、第3図(A)のフローチャート及び第3図
(B)、第3図(C)の測定結果を参照して、前記振動
子10を「A-Drive」させるための制御内容についてステ
ップ毎に説明する。なお、このフローチャートに示す制
御内容(プログラム)は、第2図に示すコンピュータ23
に設定されているものとする。
〈ステップ1〉 目標回転角P0及びウインドウ値Wをそれぞれ入力す
る。
なお、前記目標回転角P0は、回転させるべきロータ5
の出力軸13の回転量を、ロータリーエンコーダ20の出力
パルス数として表すものであり、ウインドウ値Wは、目
標回転角P0とロータリーエンコーダ20の出力パルス数P
(後述する)との差の絶対値に比較される基準値であ
る。
〈ステップ2〉 振動子10に印加する交流電圧のバースト幅である印加
サイクル数Cを求め、かつロータ5の回転方向CWを決定
する。
なお、交流電圧の印加サイクル数Cは、目標回転角P0
にまで回転させるべきロータ5の出力軸13の駆動量に対
応するものであって、この印加サイクル数Cに基づき、
目標回転角P0に至る間にカウントされるであろうロータ
リーエンコーダ20の出力パルス数に一致するように、振
動子10及びLMPAを駆動させるものである。
また、前記印加サイクル数Cと、前記ロータリーエン
コーダ20の出力パルス数との関係は第3図(B)に示す
ように予め実験により求め、その関係式を入力してお
く。そして、この関係式に基づき、回転させるべきロー
タ5の回転量を示すパルス数(初期値はP0)を得るため
の印加サイクル数Cを求め、更にこの印加サイクル数C
をシンセサイザー24にて設定、出力させて、振動子10及
びLMPAを駆動させるようにしている。
なお、第3図(B)に示す振動子10の印加サイクル数
Cに対する、前記ロータリーエンコーダ20の出力パルス
数の関係は以下の条件により測定した。駆動周波数:f=
8.16[KHz]、振動子(TMPA)への印加電圧:Vt=50[V
rms]、LMPAへの印加電圧:V1=14[Vrms]+30
[VDC]、Vt,V1の位相差:Φ=30°、スプリング6によ
る予圧:P=10[kgf]。
そして、このような条件により、印加サイクル数Cを
変化させて得た、ロータリーエンコーダ20の出力パルス
数Pをそれぞれ100回測定して、平均出力パルス数と標
準偏差とを求め、これにより振動子10の印加サイクル数
Cに対する、ロータリーエンコーダ20の出力パルス数の
関係を第3図(B)に「○」で示すように特定した。
なお、このときのロータリーエンコーダ20は1296000
(パルス/rev)出力される精度のものを用いた。
また、本ステップ2において、前記ロータ5の回転方
向は、ステップ1から進んできた場合にはCWを「+」方
向に設定し、また、ステップ5から進んできた場合に
は、目標回転角P0とロータリーエンコーダ20の出力パル
ス数Pとの関係が、P0>Pである際にCWを「+」方向
に、P0<Pである際にCWを「−」方向に回転させるよう
に設定する。なお、前記ロータ5の「+」方向あるいは
「−」方向への回転方向の設定は、振動子10に対するLM
PAの位相差を調整することにより制御される。
〈ステップ3〉 ステップ2で求めた、振動子10に印加する交流電圧の
印加サイクル数Cと、ロータ5の回転方向CWを出力す
る。
〈ステップ4〉 ロータリーエンコーダ20からのパルス信号をカウント
するカウンタ21のカウント値が安定したか否かを判断
し、YESの場合に、ロータ5が停止したとして次のステ
ップ5に進む。
〈ステップ5〉 目標回転角P0とロータリーエンコーダ20の出力パルス
数Pとの差の絶対値が、基準値であるウインドウ数Wよ
り小さいか否かを判断し、NOの場合に元のステップ2に
戻り、また、YESの場合に本フローチャートを終了す
る。
そして、前記ステップ1〜5の制御を行った場合の経
過時間T[sec]とロータリーエンコーダ20の出力パル
スPとの関係を第3図(C)に示す。なお、前記測定条
件、第3図(B)での測定条件と同じである。また、第
3図(C)で示すカウント(Count)Nはステップ2〜
ステップ5を何度経由したかを示すループ回数である。
そして、この第3図(C)及び第3図(C)をグラフ
化した第3図(D)で示す測定結果から判るように、目
標回転角P0=1296000の±10(ウインドウ数Wは10)へ
は、カウント数N=6で、経過時間Tが8秒以内と、比
較的高速で収束されて位置決めされることが確認され
た。なお、前記目標回転角P0として示したパルス数1296
000はロータ1回転分の回転量に相当する。
次に、第4図(A)のフローチャートを参照して、前
記振動子10を「B-Drive」(TMPAによる動作)させるた
めの制御内容についてステツプ毎に説明する。なお、こ
のフローチャートに示す制御内容(プログラム)は、
「A-Drive」のプログラムと同様に第2図に示すコンピ
ュータ23に設定されているものとする。
なお、このTMPAによる動作は、第4図(B)に示すよ
うに振動子10の圧電素子11に正負の直流電圧を印加した
場合にロータ5がθ方向に微小に変位し、更に、第4図
(C)に示すように振動子10に印加する電圧を一定とし
(図では50・100・150・200Vとする)、かつ、この電圧
印加を所定時間(この時間を保持時間T[sec]とす
る)行った場合に、圧電素子11がクリープ変形して、LM
PAと一体にロータ5がθ方向に微小に変位する特性を利
用したものである。なお、第4図(B)及び第4図
(C)の測定において、ロータリーエンコーダ20は1296
000(パルス/rev)出力される精度のものを用いた。
〈ステップ6〉 目標回転角P0及び保持時間T0をそれぞれ入力する。
なお、前記目標回転角P0は、回転させるべきロータ5
の出力軸13の回転量を、ロータリーエンコーダ20の出力
パルス数として表すものである。また、前記保持時間T0
は秒単位で表されるものである。
〈ステップ7〉 前記目標回転角P0に応じた印加電圧Vを決定する。こ
の印加電圧Vは前述した第4図(C)に示す関係(実験
又は計算による)に基づき決定される。つまり、回転角
と印加電圧Vとの関係を示す式を予め入力しておき、こ
の式に基づき印加電圧Vを決定するものである。
〈ステップ8〉 ステップ7で決定した印加電圧Vにより振動子10を駆
動し、これと同時に時間Tを計測する。
〈ステップ9〉 ロータリーエンコーダ20の出力パルス数Pが目標回転
角P0に一致したか否かを判断し、YESの場合にステップ1
0に進み、また、NOの場合にステップ7に戻る。
そして、ステップ7に戻った場合には印加電圧Vを再
設定する。なお、この再設定では、前記目標回転角P0
ロータリーエンコーダ20の出力パルス数Pとの差の絶対
値をとり、この絶対値に基づき、第4図(C)に示す関
係から印加電圧Vを再設定させるようにする。これによ
って、ステップ7〜10を繰り返した場合にロータリーエ
ンコーダ20の出力パルス数Pを、目標回転角P0に収束さ
せることが可能となる。
〈ステップ10〉 ステップ8で計測を開始した時間Tが保持時間T0以上
となったか否かを判断し、NOの場合にステップ9に戻
り、また、YESの場合に本フローチャートを終了する。
以上、第3図(A)を参照して説明した「A-Drive」
のフローチャート、及び第4図(A)を参照して説明し
た「B-Drive」のフローチャートは個々に実行しても良
いが、「A-Drive」及び「B-Drive」を順次連続的に実行
しても良い。
以下に、「A-Drive」及び「B-Drive」を順次連続的に
実行する場合のフローチャートを第5図(A)を参照し
て説明する。なお、第5図(A)のフローチャートに示
す個々の処理は基本的に第3図(A)、第4図(A)に
示すものと同じであるが、ステップ1′において入力す
るデータが異なっている。つまり、ステップ1′におい
ては、目標回転角P0、ウインドウ値W、保持時間T0(い
ずれも説明ずみ)をそれぞれ入力させるようにしてい
る。
また、「A-Drive」から「B-Drive」に移行するための
条件は、先のステップ5の項において説明したように目
標回転角P0とロータリーエンコーダ20の出力パルス数P
との差の絶対値が、ウインドウ数Wより小さいか否かを
判断することにある。つまり、ステップ1′〜5で示す
「A-Drive」では出力パルスPが目標回転角P0±Wの範
囲内に入るまでの大まかな位置合わせを行い、続くステ
ップ7〜10で示す「B-Drive」では、ロータリーエンコ
ーダ20の出力パルス数Pと目標回転角P0とを一致させる
厳密な位置決めを行うようにしている。
なお、このような「A-Drive」から「B-Drive」に移行
させるための基準値となるウインドウ値Wは、その設定
値を調整することにより、高速で大まかな位置決めを行
う「A-Drive」あるいは低速で精密な位置決めを行う「B
-Drive」のいずれにより多く比重を置くかを任意に設定
することができる。つまり、ウインドウ値を大に設定す
るほどに「A-Drive」に比重をおいた高速化という効果
が得られ、また、ウインドウ値を小に設定するほどに
「B-Drive」に比重をおいた高精度という効果が得られ
る。
以下に、第5図(B)を参照して、第5図(A)のフ
ローチャートに示す制御を行った場合の出力パルスと経
過時間との関係について説明する。
第5図(B)を参照して判るように、目標回転角P0
1296000(使用エンコーダ1296000/revの分解能)とした
場合に、ウインドウ値W=7までの位置合わせ(つまり
Pが1295993となる位置合わせ)を、「A-Drive」により
約10[sec]と高速で行わせることができ、更に、ウイ
ンドウ値W=0までの位置合わせ(つまりPが1295993
から1296000となるまでの位置合わせ)を、「B-Drive」
により厳密に行わせることができる(位置決め精度:4.8
5×10-6±4.85×10-6[rad])。
なお、本実施例では、第2図に示す駆動手段100によ
り「A-Drive」と「B-Drive」とを行わせるようにした
が、これに限定されずに、「A-Drive」と「B-Drive」と
を別個の駆動手段(第1の駆動手段、第2の駆動手段)
により駆動させても良い。
そして、この場合には「A-Drive」から「B-Drive」へ
の移行は、別途に設けた制御手段(ウインドウ値Wを基
準値として設定でき、かつ目標回転角P0と出力パルスP
との差の絶対値を前記ウインドウ値Wに比較させること
のできる制御手段)により行わせるようにすると良い。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように、 第1の発明によれば、ホルダの両側にそれぞれ配置し
た電極と圧電素子との積層型のねじり振動兼ねじり歪用
の圧電素子と縦変位型圧電素子とに共振周波数の交流電
圧を印加して共振駆動させる第1の駆動手段と、前記ス
テータの積層型のねじり振動兼ねじり歪用の圧電素子に
直流電圧を印加して静的にねじり歪みを発生させる第2
の駆動手段とを設けたことから、第1の駆動手段により
ロータを高速で移動させて大まかな位置決めを行わせ、
その後に第2の駆動手段により精度の高い位置決めを行
わせることができる。即ち、超音波モータの支持用のホ
ルダを介してその両側に周方向ポーリングした圧電素子
と電極を積層したので、直流印加時の静的ねじり歪を利
用して微少量位置決め動作ができる。これにより、前記
第1の駆動手段による共振駆動と、第2の駆動手段によ
るねじり歪み駆動とを適宜選択することによって、結果
として目標回転角への到達時間を短縮させることがで
き、その位置決め精度を向上させることができる効果が
得られる。
第2の発明によれば、ロータが停止すべき目標とする
目標回転角が設定されるとともに、この目標回転角と検
出手段により検出されたロータの回転角との差に基づ
き、駆動手段に対して、共振駆動から静的なねじり歪み
による駆動に切り換える制御手段を設けたことから、第
1の発明で説明した、共振駆動から静的なねじり歪みに
よる駆動への切り換えを自動的にかつ能率的に行うこと
ができ、この点においても目標回転角への到達時間をな
お一層短縮化することができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図(B)はこの発明の一実施例を示す図で
あって、第1図は本発明に係る超音波モータの概略構成
図、第2図は第1図に示す超音波モータの駆動手段を示
すブロック図、第3図(A)は「A-Drive」を制御を行
わせるフローチャート、第3図(B)は印加サイクル数
と出力パルスとの関係を示すグラフ、第3図(C)は印
加サイクル数と出力パルスとの関係に基づいて、実際に
超音波モータを制御した場合の経過時間を示す表、第3
図(D)は第3図(C)に示す表のグラフ、第4図
(A)は「B-Drive」を制御を行わせるフローチャー
ト、第4図(B)は印加電圧と出力パルスとの関係を示
すグラフ、第4図(C)は印加電圧を一定とした場合の
経過時間に対するクリープ特性を示すグラフ、第5図
(A)は「A-Drive」と「B-Drive」とを連続して行わせ
る場合に用いるフローチャート、第5図(B)は第5図
(A)のフローチャートにより超音波モータを動作させ
た場合の経過時間と出力パルスとの関係を示すグラフ、
第6図は従来技術として示した超音波モータの概略構成
図、第7図は第6図のVII-VII線で示す断面図、第8図
(A)〜(D)は第6図及び第7図に示す超音波モータ
の動作を説明するための説明図である。 4……縦変位型圧電素子、5……ロータ、10……振動子
(ステータ)、20……ロータリーエンコーダ(検出手
段)、23……コンピュータ(制御手段)、100……駆動
手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周方向にポーリングしたリング状の圧電素
    子を電極を介在させて軸方向に積層したものが支持用の
    ホルダを境にしてその両側に同軸積層され、かつその軸
    方向一端側が固定され、該軸方向他端側に軸方向に変位
    する縦変位型圧電素子が設けられたステータと、このス
    テータの縦変位型圧電素子に接触するように設けられた
    ロータとを具備した超音波モータであって、 前記ステータの圧電素子と縦変位型圧電素子とに共振周
    波数の交流電圧を印加して共振駆動させる第1の駆動手
    段と、 前記ステータの圧電素子に直流電圧を印加して静的にね
    じり歪を発生させる第2の駆動手段とを有する超音波モ
    ータ。
  2. 【請求項2】周方向にポーリングしたリング状の圧電素
    子を電極を介在させて軸方向に積層したものが支持用の
    ホルダを境にしてその両側に同軸積層され、かつその軸
    方向一端側が固定され、該軸方向他端側に軸方向に変位
    する縦変位型圧電素子が設けられたステータと、ステー
    タの縦変位型圧電素子に接触するように設けられたロー
    タとを具備した超音波モータであって、 前記ステータの圧電素子と縦変位型圧電素子とに共振周
    波数の交流電圧を印加して共振振動させるか、または、
    前記ステータの圧電素子に直流電圧を印加して静的にね
    じり歪を発生させる駆動手段と、 前記ロータの回転角を検出する検出手段と、 前記ロータが停止すべき目標とする目標回転角が設定さ
    れるとともに、この目標回転角と前記検出手段により検
    出されたロータの回転角との差に基づき、前記駆動手段
    に対して、共振駆動から静的なねじり歪による駆動に切
    り換える制御手段とを有する超音波モータ。
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