JP2762679B2 - ミシンの上送り装置 - Google Patents
ミシンの上送り装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、加工布の上方より、加工布へ送り運動を与
えるミシンの上送り装置に関する。
えるミシンの上送り装置に関する。
[従来の技術] 従来のミシンの上送り装置の一例を、第4図を用いて
説明する。
説明する。
ミシンの上送り装置は、押え腕軸100の周りで回転自
在に支持された上送り支持腕101を備える。この上送り
支持腕101は、自由端側の支持部102によって、L字形を
呈した伝達レバー103を、回動自在に支持している。こ
の伝達レバー103の一方の自由端は、支持部102より下方
へ延び、この一方の自由端側が水平方向へ駆動される。
また、伝達レバー103の他方の自由端は、支持部102より
水平方向へ延び、その自由端側において案内104を支持
している。つまり、伝達レバー103の一方の自由端側が
水平方向へ駆動されることにより、伝達レバー103の他
方の自由端側で、回転自在に支持された案内104が、上
下方向の往復運動を行う。
在に支持された上送り支持腕101を備える。この上送り
支持腕101は、自由端側の支持部102によって、L字形を
呈した伝達レバー103を、回動自在に支持している。こ
の伝達レバー103の一方の自由端は、支持部102より下方
へ延び、この一方の自由端側が水平方向へ駆動される。
また、伝達レバー103の他方の自由端は、支持部102より
水平方向へ延び、その自由端側において案内104を支持
している。つまり、伝達レバー103の一方の自由端側が
水平方向へ駆動されることにより、伝達レバー103の他
方の自由端側で、回転自在に支持された案内104が、上
下方向の往復運動を行う。
一方、案内104は、一方の端部に上送り歯105を備えた
上送り台106を、水平方向へ移動自在に支持する部材で
ある。この上送り台106は、図示しない水平駆動体によ
って水平方向の往復運動が与えられ、他方の端部におい
て水平駆動体に回転自在に支持されている。
上送り台106を、水平方向へ移動自在に支持する部材で
ある。この上送り台106は、図示しない水平駆動体によ
って水平方向の往復運動が与えられ、他方の端部におい
て水平駆動体に回転自在に支持されている。
そして、上送り台106の水平方向の往復運動に、案内1
04に与えられた上下方向の往復運動が合成され、上送り
歯105が四運動送りを行う。
04に与えられた上下方向の往復運動が合成され、上送り
歯105が四運動送りを行う。
また、上送り支持腕101は、加工布の交換を行う際な
どに、上送り歯105を上昇させるためのもので、上送り
支持腕101の自由端側が上昇すると、伝達レバー103、案
内104が上昇し、上送り台106が回動して上送り歯105が
上昇する。
どに、上送り歯105を上昇させるためのもので、上送り
支持腕101の自由端側が上昇すると、伝達レバー103、案
内104が上昇し、上送り台106が回動して上送り歯105が
上昇する。
この上送り支持腕101は、支持部102が所定の位置より
下降しないように、例えば上送り支持腕101がミシンフ
レームに当接して一方への回転が規制される。しかる
に、支持部102が上昇する側への上送り支持腕101の回転
は、回転可能に設けられている。このため、伝達レバー
103が高速で上下方向へ往復運動した際、つまり高速で
縫製を行った場合に支持部102の位置が変動しないよう
に、従来では、案内104を、付勢手段107によって、下方
へ向けて付勢していた。
下降しないように、例えば上送り支持腕101がミシンフ
レームに当接して一方への回転が規制される。しかる
に、支持部102が上昇する側への上送り支持腕101の回転
は、回転可能に設けられている。このため、伝達レバー
103が高速で上下方向へ往復運動した際、つまり高速で
縫製を行った場合に支持部102の位置が変動しないよう
に、従来では、案内104を、付勢手段107によって、下方
へ向けて付勢していた。
従来の付勢手段107は、案内に直接押え棒108を載せ
て、この押え棒108を圧縮コイルばね109の発生する付勢
力によって、下方へ付勢する構造であった。
て、この押え棒108を圧縮コイルばね109の発生する付勢
力によって、下方へ付勢する構造であった。
付勢手段107が付勢する部材は、上送り支持腕101や、
伝達レバー103でも良い。しかるに、付勢箇所を上送り
歯105に近付けることによって、各部の発生するガタツ
キを付勢手段107が吸収する。このため、付勢手段107
は、一般に案内104に載せられる。
伝達レバー103でも良い。しかるに、付勢箇所を上送り
歯105に近付けることによって、各部の発生するガタツ
キを付勢手段107が吸収する。このため、付勢手段107
は、一般に案内104に載せられる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、ミシンが縫製を行い、案内104が上下
方向へ移動すると、案内104の軌跡は円弧を描く。する
と、案内104が円弧を描いて上下へ移動する毎に、案内1
04と押え棒108との接触位置がずれる。
方向へ移動すると、案内104の軌跡は円弧を描く。する
と、案内104が円弧を描いて上下へ移動する毎に、案内1
04と押え棒108との接触位置がずれる。
押え棒108は、圧縮コイルばね109によって付勢されて
いるため、案内104と押え棒108との接触位置をずらすの
に、大きな荷重が必要となる。また、ずれの発生する部
分が磨耗して耐久性が劣化したり、ずれが発生するとき
に摺接音が発生し、ミシン縫製時の騒音が大きくなる等
の問題点を有していた。
いるため、案内104と押え棒108との接触位置をずらすの
に、大きな荷重が必要となる。また、ずれの発生する部
分が磨耗して耐久性が劣化したり、ずれが発生するとき
に摺接音が発生し、ミシン縫製時の騒音が大きくなる等
の問題点を有していた。
なお、付勢手段107が付勢する部材を伝達レバー103に
置き換えても、伝達レバー103も支持部102を中心に円弧
を描くため、同様の問題点を備える。また、付勢手段10
7が付勢する部材を上送り支持腕101に置き換えても、上
送り支持腕101も押え腕軸100を中心に円弧を描くため、
やはり同様の問題点を備える。
置き換えても、伝達レバー103も支持部102を中心に円弧
を描くため、同様の問題点を備える。また、付勢手段10
7が付勢する部材を上送り支持腕101に置き換えても、上
送り支持腕101も押え腕軸100を中心に円弧を描くため、
やはり同様の問題点を備える。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目
的は、付勢手段によって付勢される部材が円弧を描いて
も、付勢手段と、付勢手段によって付勢される部材との
接合位置のずれを無くしたミシンの上送り装置の提供に
ある。
的は、付勢手段によって付勢される部材が円弧を描いて
も、付勢手段と、付勢手段によって付勢される部材との
接合位置のずれを無くしたミシンの上送り装置の提供に
ある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明のミシンの上送
り装置は、縫針の上下往復運動に伴って水平往復運動を
行う水平駆動体と、この水平駆動体に回転可能に連結さ
れ、かつ加工布載置面に載置された加工布を移送するた
めの上送り歯が固定された上送り台と、回転可能に支持
された上送り支持腕と、この上送り支持腕の自由端側に
支持部によって回転自在に支持された伝達レバーと、こ
の伝達レバーに作動的に連結され、縫針の上下往復運動
に伴って、前記伝達レバーの自由端側を上下往復運動さ
せる上下駆動体と、前記伝達レバーの自由端側に設けら
れ、前記上送り台を水平方向へ移動可能に支持する案内
と、前記上送り支持腕、前記伝達レバーまたは前記案内
に、直接載せられる圧縮コイルばねを備え、この圧縮コ
イルばねにかかる付勢力によって、前記上送り支持腕の
前記支持部を下方へ向けて付勢する付勢手段とを具備す
る技術的手段を採用する。
り装置は、縫針の上下往復運動に伴って水平往復運動を
行う水平駆動体と、この水平駆動体に回転可能に連結さ
れ、かつ加工布載置面に載置された加工布を移送するた
めの上送り歯が固定された上送り台と、回転可能に支持
された上送り支持腕と、この上送り支持腕の自由端側に
支持部によって回転自在に支持された伝達レバーと、こ
の伝達レバーに作動的に連結され、縫針の上下往復運動
に伴って、前記伝達レバーの自由端側を上下往復運動さ
せる上下駆動体と、前記伝達レバーの自由端側に設けら
れ、前記上送り台を水平方向へ移動可能に支持する案内
と、前記上送り支持腕、前記伝達レバーまたは前記案内
に、直接載せられる圧縮コイルばねを備え、この圧縮コ
イルばねにかかる付勢力によって、前記上送り支持腕の
前記支持部を下方へ向けて付勢する付勢手段とを具備す
る技術的手段を採用する。
[作用] 付勢手段によって付勢される上送り支持腕、伝達レバ
ーまたは案内が、付勢手段の付勢方向あるいは付勢力に
抗して回動した際、圧縮コイルばねの載せられた位置が
円弧を描く。すると、付勢手段の付勢力が加わる部分
と、この圧縮コイルばねを載せた部分とに位置のずれが
生じるように作用する。
ーまたは案内が、付勢手段の付勢方向あるいは付勢力に
抗して回動した際、圧縮コイルばねの載せられた位置が
円弧を描く。すると、付勢手段の付勢力が加わる部分
と、この圧縮コイルばねを載せた部分とに位置のずれが
生じるように作用する。
しかるに、付勢手段によって付勢される部材は、圧縮
コイルばねにかかる付勢力によって付勢される。このた
め、付勢手段の付勢力が加わる部分と、この圧縮コイル
ばねを載せた部分とに生じる位置のずれを、圧縮コイル
ばねが弾性変形して吸収する。
コイルばねにかかる付勢力によって付勢される。このた
め、付勢手段の付勢力が加わる部分と、この圧縮コイル
ばねを載せた部分とに生じる位置のずれを、圧縮コイル
ばねが弾性変形して吸収する。
[発明の効果] 以上の作用で説明したように、付勢手段と、付勢手段
によって付勢される部材との接合位置のずれを、圧縮コ
イルばねが吸収して無くす。
によって付勢される部材との接合位置のずれを、圧縮コ
イルばねが吸収して無くす。
この結果、付勢手段によって付勢される部材が回動す
る際、従来のように、押え棒との接触位置のずれが生じ
ない。このため、付勢手段によって付勢される部材を回
動する荷重を、従来と比較して小さくすることができ
る。
る際、従来のように、押え棒との接触位置のずれが生じ
ない。このため、付勢手段によって付勢される部材を回
動する荷重を、従来と比較して小さくすることができ
る。
また、付勢手段と、付勢手段によって付勢される部材
との磨耗が無くなり、耐久性が向上する。
との磨耗が無くなり、耐久性が向上する。
さらに、付勢手段と、付勢手段によって付勢される部
材とのずれが無くなることにより、摺接音を無くし、ミ
シンの上送り装置の騒音を低くすることができる。
材とのずれが無くなることにより、摺接音を無くし、ミ
シンの上送り装置の騒音を低くすることができる。
[実施例] 次に、本発明のミシンの上送り装置を、図に示す一実
施例に基づき説明する。
施例に基づき説明する。
(実施例の構成) 第1図ないし第3図は本発明の実施例を示すもので、
第1図はミシンの上送り装置の要部拡大図、第2図およ
び第3図は上送り歯を駆動するリンク機構を示す側面図
である。
第1図はミシンの上送り装置の要部拡大図、第2図およ
び第3図は上送り歯を駆動するリンク機構を示す側面図
である。
イ)ミシンの上送り装置1の概略説明。
ミシンの上送り装置1は、上送り歯2に水平方向の往
復運動を与えるための水平駆動機構3と、上送り歯2の
水平方向の運動量を調節する水平送り運動量調節機構4
と、上送り歯2に上下方向の往復運動を与えるための上
下駆動機構5と、上送り歯2の上下方向の運動量を調節
する上下送り運動量調節機構6とを備える。
復運動を与えるための水平駆動機構3と、上送り歯2の
水平方向の運動量を調節する水平送り運動量調節機構4
と、上送り歯2に上下方向の往復運動を与えるための上
下駆動機構5と、上送り歯2の上下方向の運動量を調節
する上下送り運動量調節機構6とを備える。
ロ)水平駆動機構3の説明。
一方向への回転運動を行う駆動軸7に、偏心輪8を固
定し、送りロッド9、水平送り腕10を介して水平送り軸
11に揺動運動を伝える。この水平送り軸11の端部には、
断面コ字形状を呈した溝12に角駒13を嵌め込んだ水平送
り調節腕14を固定している。角駒13には、水平送りリン
ク15の一端が嵌め込まれている。水平送りリンク15の他
端は、水平クランク軸16に固定された水平クランク軸腕
17に、ピン18によって繋がれており、水平送り調節腕14
の揺動運動を、水平クランク軸16に伝えている。
定し、送りロッド9、水平送り腕10を介して水平送り軸
11に揺動運動を伝える。この水平送り軸11の端部には、
断面コ字形状を呈した溝12に角駒13を嵌め込んだ水平送
り調節腕14を固定している。角駒13には、水平送りリン
ク15の一端が嵌め込まれている。水平送りリンク15の他
端は、水平クランク軸16に固定された水平クランク軸腕
17に、ピン18によって繋がれており、水平送り調節腕14
の揺動運動を、水平クランク軸16に伝えている。
水平クランク軸16の端部は、下方に延びる水平駆動体
19を備え、その水平駆動体19の先端は、上送り台20の一
端と、回転自在に繋がれている。この結果、上送り台20
には、縫針21の上下方向の往復運動に伴って、水平方向
の往復運動が伝えられる。
19を備え、その水平駆動体19の先端は、上送り台20の一
端と、回転自在に繋がれている。この結果、上送り台20
には、縫針21の上下方向の往復運動に伴って、水平方向
の往復運動が伝えられる。
ハ)水平送り運動量調節機構4の説明。
水平駆動機構3の水平送りリンク15の一端(角駒13
側)には、水平送り調節リンク22の一端が嵌め込まれて
いる。この水平送り調節リンク22の他端は、第1水平送
り調節レバー23の一端が繋がれている。この第1水平送
り調節レバー23の他端は、回転自在に支持されたピン24
を介して、第2水平送り調節レバー25の一端に固定され
ている。第2水平送り調節レバー25の他端は、内部の各
機構を収納するフレーム27の外部より突出し、フレーム
27に固定された水平送り目盛板28に、つまみねじ29によ
り固定されている。
側)には、水平送り調節リンク22の一端が嵌め込まれて
いる。この水平送り調節リンク22の他端は、第1水平送
り調節レバー23の一端が繋がれている。この第1水平送
り調節レバー23の他端は、回転自在に支持されたピン24
を介して、第2水平送り調節レバー25の一端に固定され
ている。第2水平送り調節レバー25の他端は、内部の各
機構を収納するフレーム27の外部より突出し、フレーム
27に固定された水平送り目盛板28に、つまみねじ29によ
り固定されている。
この結果、つまみねじ29を緩めて、第2水平送り調節
レバー25の他端を、水平送り目盛板28上を移動させるこ
とにより、角駒13が、溝12に沿って移動し、角駒13と水
平送り軸11の軸心との長さが変化して、上送り台20に伝
達される水平方向の往復運動量が調節される。
レバー25の他端を、水平送り目盛板28上を移動させるこ
とにより、角駒13が、溝12に沿って移動し、角駒13と水
平送り軸11の軸心との長さが変化して、上送り台20に伝
達される水平方向の往復運動量が調節される。
ニ)上下駆動機構5の説明。
駆動軸7と連動して揺動運動を行っている上メス軸30
の端部に、断面コ字形状を呈した溝31に角駒32を嵌め込
んだ上下送り調節腕33を固定する。角駒32には、上下送
りリンク34の一端が嵌め込まれている。上下送りリンク
34の他端は、上下クランク軸35に固定された上下クラン
ク軸腕36に、ピン37によって繋がれており、上下送り調
節腕33の揺動運動を、上下クランク軸35に伝えている。
の端部に、断面コ字形状を呈した溝31に角駒32を嵌め込
んだ上下送り調節腕33を固定する。角駒32には、上下送
りリンク34の一端が嵌め込まれている。上下送りリンク
34の他端は、上下クランク軸35に固定された上下クラン
ク軸腕36に、ピン37によって繋がれており、上下送り調
節腕33の揺動運動を、上下クランク軸35に伝えている。
上下クランク軸35の端部には、水平方向へ延びる上下
駆動体38を備えている。この上下駆動体38の自由端側に
は、伝達レバー39の自由端側の連結部40に、上下方向の
往復運動を伝える角駒41が嵌め込まれている。この結
果、縫針21の上下往復運動に伴って、伝達レバー39の連
結部40が上下方向の往復運動を行う。
駆動体38を備えている。この上下駆動体38の自由端側に
は、伝達レバー39の自由端側の連結部40に、上下方向の
往復運動を伝える角駒41が嵌め込まれている。この結
果、縫針21の上下往復運動に伴って、伝達レバー39の連
結部40が上下方向の往復運動を行う。
伝達レバー39は、後述する上送り支持腕42の自由端側
の支持部43によって、回転自在に支持されている。ま
た、伝達レバー39の自由端側の連結部40は、二股形状に
設けられ、その二股の内部で角駒41と連結されている。
伝達レバー39は、支持部43と連結部40との間において案
内44を回転自在に支持している。案内44は、断面コ字形
の溝45を備える。この溝45には、上送り台20の中央部分
が嵌め込まれ、上送り台20を水平方向へ移動自在に支持
している。そしてこの案内44は、縫針21の上下方向の往
復運動に伴って、上送り台20に上下方向の往復運動を伝
える。
の支持部43によって、回転自在に支持されている。ま
た、伝達レバー39の自由端側の連結部40は、二股形状に
設けられ、その二股の内部で角駒41と連結されている。
伝達レバー39は、支持部43と連結部40との間において案
内44を回転自在に支持している。案内44は、断面コ字形
の溝45を備える。この溝45には、上送り台20の中央部分
が嵌め込まれ、上送り台20を水平方向へ移動自在に支持
している。そしてこの案内44は、縫針21の上下方向の往
復運動に伴って、上送り台20に上下方向の往復運動を伝
える。
上送り台20の先端には、加工布の上方に配置されて、
加工布を送るための上送り歯2が、ねじ46で固定されて
いる。そして、上送り台20は、上述の水平駆動機構3お
よび上下駆動機構5によって、水平方向および上下方向
へ駆動されて、上送り歯2に楕円形の送り運動(いわゆ
る四運動送り)を与える。
加工布を送るための上送り歯2が、ねじ46で固定されて
いる。そして、上送り台20は、上述の水平駆動機構3お
よび上下駆動機構5によって、水平方向および上下方向
へ駆動されて、上送り歯2に楕円形の送り運動(いわゆ
る四運動送り)を与える。
一方、上送り支持腕42は、メタル47を介して押え腕軸
48の周囲に回転自在に支持されている。この上送り支持
腕42は、上方に延びるストッパ49を備えている。このス
トッパ49は、上送り支持腕42の支持部43が下方へ回転し
た際に、フレーム27に当たって支持部43の下端位置を規
制するものである。なお、上送り支持腕42は、支持部43
が上方へ回転することによって、伝達レバー39が連結部
40を中心に回転し、案内44が上方向へ持ち上げられ、上
送り台20とともに上送り歯2が上昇する。
48の周囲に回転自在に支持されている。この上送り支持
腕42は、上方に延びるストッパ49を備えている。このス
トッパ49は、上送り支持腕42の支持部43が下方へ回転し
た際に、フレーム27に当たって支持部43の下端位置を規
制するものである。なお、上送り支持腕42は、支持部43
が上方へ回転することによって、伝達レバー39が連結部
40を中心に回転し、案内44が上方向へ持ち上げられ、上
送り台20とともに上送り歯2が上昇する。
また、案内44は、直接、付勢手段50によって加工布に
向かって付勢されている。この付勢手段50は、案内44を
下方へ付勢することによって、伝達レバー39の連結部40
が高速で上下方向へ駆動されても、支持部43の位置が上
下方向へ移動しないように、上送り支持腕42を下方へ付
勢するものである。
向かって付勢されている。この付勢手段50は、案内44を
下方へ付勢することによって、伝達レバー39の連結部40
が高速で上下方向へ駆動されても、支持部43の位置が上
下方向へ移動しないように、上送り支持腕42を下方へ付
勢するものである。
付勢手段50は、上方より、押え調節ねじ51、主圧縮コ
イルばね52、押え棒53、および本発明にかかるこじれ防
止用の圧縮コイルばね54より構成される。押え調節ねじ
51は、付勢力を調節するべくフレーム27に捩じ込まれ、
捩じ込み量に応じて軸方向へ変移する。主圧縮コイルば
ね52は、フレーム27によって支持された筒体55内に圧縮
された状態で配されている。押え棒53は、筒体55内で筒
の軸方向へ摺動自在に配設された円柱形状の棒で、下端
に圧縮コイルばね54の上側端部が装着される上側支持突
起56を備える。
イルばね52、押え棒53、および本発明にかかるこじれ防
止用の圧縮コイルばね54より構成される。押え調節ねじ
51は、付勢力を調節するべくフレーム27に捩じ込まれ、
捩じ込み量に応じて軸方向へ変移する。主圧縮コイルば
ね52は、フレーム27によって支持された筒体55内に圧縮
された状態で配されている。押え棒53は、筒体55内で筒
の軸方向へ摺動自在に配設された円柱形状の棒で、下端
に圧縮コイルばね54の上側端部が装着される上側支持突
起56を備える。
圧縮コイルばね54は、下端が案内44に載せられ、下端
にかかる付勢力(主圧縮コイルばね52および圧縮コイル
ばね54の合成ばね力)によって案内44を下方へ付勢し、
結果的に上送り支持腕42を下方へ向けて付勢する。な
お、本実施例の案内44には、圧縮コイルばね54の下側端
部を装着する下側支持突起57を備える。
にかかる付勢力(主圧縮コイルばね52および圧縮コイル
ばね54の合成ばね力)によって案内44を下方へ付勢し、
結果的に上送り支持腕42を下方へ向けて付勢する。な
お、本実施例の案内44には、圧縮コイルばね54の下側端
部を装着する下側支持突起57を備える。
ホ)上下送り運動量調節機構6の説明。
上下駆動機構5の上下送りリンク34の一端(角駒32
側)には、上下送り調節リンク58aの一端が嵌め込まれ
ている。この上下送り調節リンク58aの他端は、第1上
下送り調節レバー58の一端に繋がれている。この第1上
下送り調節レバー58の他端は、回転自在に指示されたピ
ン59を介して、第2上下送り調節レバー60の一端に固定
されている。第2上下送り調節レバー60の他端は、フレ
ーム27の外部より突出し、フレーム27に固定された上下
送り目盛板(図示しない)に、つまみねじ61により固定
されている。
側)には、上下送り調節リンク58aの一端が嵌め込まれ
ている。この上下送り調節リンク58aの他端は、第1上
下送り調節レバー58の一端に繋がれている。この第1上
下送り調節レバー58の他端は、回転自在に指示されたピ
ン59を介して、第2上下送り調節レバー60の一端に固定
されている。第2上下送り調節レバー60の他端は、フレ
ーム27の外部より突出し、フレーム27に固定された上下
送り目盛板(図示しない)に、つまみねじ61により固定
されている。
この結果、つまみねじ61を緩めて、第2上下送り調節
レバー60の他端を、上下送り目盛板上で移動させること
により、角駒32が、溝31に沿って移動し、角駒32と上メ
ス軸30の軸心との長さが変化して、案内44に伝達される
上下方向の往復運動量が調節される。
レバー60の他端を、上下送り目盛板上で移動させること
により、角駒32が、溝31に沿って移動し、角駒32と上メ
ス軸30の軸心との長さが変化して、案内44に伝達される
上下方向の往復運動量が調節される。
(実施例の作動) 次に、本発明にかかる、付勢手段50によって付勢され
る部分の作動を簡単に説明する。
る部分の作動を簡単に説明する。
加工布の縫製時、上下駆動体38によって、伝達レバー
39の連結部40が上下方向へ駆動される。すると、伝達レ
バー39が支持部43を中心に所定角度内の回動運動を行
う。これによって、伝達レバー39に取り付けられた案内
44も、支持部43を中心に回動運動を行い、結果的に案内
44が上下方向への往復運動を行い、上送り台20を介して
上送り歯2に上下方向の往復運動を与える。
39の連結部40が上下方向へ駆動される。すると、伝達レ
バー39が支持部43を中心に所定角度内の回動運動を行
う。これによって、伝達レバー39に取り付けられた案内
44も、支持部43を中心に回動運動を行い、結果的に案内
44が上下方向への往復運動を行い、上送り台20を介して
上送り歯2に上下方向の往復運動を与える。
案内44は、上述のように、支持部43を中心に回動運動
を行うため、円弧を描く。このため、案内が上下方向へ
移動する毎に、圧縮コイルばね54の下端と、この圧縮コ
イルばね54を載せた案内44とに、位置のずれが生じるよ
うに作用する。
を行うため、円弧を描く。このため、案内が上下方向へ
移動する毎に、圧縮コイルばね54の下端と、この圧縮コ
イルばね54を載せた案内44とに、位置のずれが生じるよ
うに作用する。
しかるに、このように位置がずれるように作用して
も、圧縮コイルばね54が弾性変形して位置がずれる変移
量を吸収するため、実際には、圧縮コイルばね54の下端
と、案内44との間で、位置のずれは生じない。特に、本
実施例では、案内44は、下側支持突起57によって、圧縮
コイルばね54の下側端部を支持しているため、圧縮コイ
ルばね54と案内44との間における、位置のずれは生じよ
うがない。
も、圧縮コイルばね54が弾性変形して位置がずれる変移
量を吸収するため、実際には、圧縮コイルばね54の下端
と、案内44との間で、位置のずれは生じない。特に、本
実施例では、案内44は、下側支持突起57によって、圧縮
コイルばね54の下側端部を支持しているため、圧縮コイ
ルばね54と案内44との間における、位置のずれは生じよ
うがない。
一方、案内44は、水平駆動体19によって回転自在に支
持された上送り台20を、摺動自在に支持している。この
ため、案内44が上下方向への往復運動を行うと、案内44
も伝達レバー39において、所定の角度内で回動運動を行
う。この結果、付勢手段50によって付勢される案内44の
上側の面が、案内44の上下往復運動に伴って傾く。しか
るに、案内44の上側の面が傾いても、その傾きは、圧縮
コイルばね54の弾性変形によって吸収される。
持された上送り台20を、摺動自在に支持している。この
ため、案内44が上下方向への往復運動を行うと、案内44
も伝達レバー39において、所定の角度内で回動運動を行
う。この結果、付勢手段50によって付勢される案内44の
上側の面が、案内44の上下往復運動に伴って傾く。しか
るに、案内44の上側の面が傾いても、その傾きは、圧縮
コイルばね54の弾性変形によって吸収される。
(実施例の効果) 以上の作用で説明したように、付勢手段50によって付
勢される案内44が、伝達レバー39の回動に伴って上下方
向へ往復運動しても、圧縮コイルばね54が弾性変形し
て、圧縮コイルばね54と案内44との間における位置のず
れが生じない。
勢される案内44が、伝達レバー39の回動に伴って上下方
向へ往復運動しても、圧縮コイルばね54が弾性変形し
て、圧縮コイルばね54と案内44との間における位置のず
れが生じない。
従来技術の押え棒108(第4図参照)を用いて案内104
を付勢したものは、案内104が上下方向へ移動する毎に
押え棒108との位置がずれて、抵抗となっていた。しか
るに、本実施例のミシンの上送り装置1は、この抵抗が
無いため、案内44を回動するのに必要な負荷を、従来に
比較して小さくすることができる。
を付勢したものは、案内104が上下方向へ移動する毎に
押え棒108との位置がずれて、抵抗となっていた。しか
るに、本実施例のミシンの上送り装置1は、この抵抗が
無いため、案内44を回動するのに必要な負荷を、従来に
比較して小さくすることができる。
圧縮コイルばね54と案内44との磨耗が無くなるため、
ミシンの上送り装置1の耐久性が向上する。
ミシンの上送り装置1の耐久性が向上する。
圧縮コイルばね54と案内44とのずれが無くなることに
より、摺接音を無くし、ミシンの上送り装置1の騒音を
低くすることができる。
より、摺接音を無くし、ミシンの上送り装置1の騒音を
低くすることができる。
さらに、付勢手段50は、主圧縮コイルばね52と圧縮コ
イルばね54とからなるため、それぞれのばねの共振周波
数を変えることにより、ミシンの縫製速度が広い範囲に
亘って変化しても、案内44に安定して付勢力を与えるこ
とがきる。
イルばね54とからなるため、それぞれのばねの共振周波
数を変えることにより、ミシンの縫製速度が広い範囲に
亘って変化しても、案内44に安定して付勢力を与えるこ
とがきる。
(変形例) 本発明は、要旨を逸脱しないかぎりにおいて、種々の
変更が可能なもので、その一例を次に列挙する。
変更が可能なもので、その一例を次に列挙する。
案内44に、圧縮コイルばね54の下側端部を装着して支
持する下側支持突起57を設けたが、無くても良い。
持する下側支持突起57を設けたが、無くても良い。
付勢手段50は、二つの圧縮コイルばね52、54を直列に
用いた例を示したが、一方の圧縮コイルばねのみでも良
い。
用いた例を示したが、一方の圧縮コイルばねのみでも良
い。
付勢手段50によって案内44を付勢した例を示したが、
付勢手段50は、伝達レバー39または上送り支持腕42を付
勢しても良い。
付勢手段50は、伝達レバー39または上送り支持腕42を付
勢しても良い。
案内44を支持部43と連結部40との間の伝達レバー39に
設けた例を示したが、例えば従来技術で示したように、
伝達レバー103の中間部を上送り支持腕101で支持し、一
方の端に案内104を設け、他方の端を上下駆動体38が駆
動する構成など、他の構成を用いても良い。
設けた例を示したが、例えば従来技術で示したように、
伝達レバー103の中間部を上送り支持腕101で支持し、一
方の端に案内104を設け、他方の端を上下駆動体38が駆
動する構成など、他の構成を用いても良い。
第1図ないし第3図は本発明の実施例を示すもので、第
1図はミシンの上送り装置の要部拡大図、第2図および
第3図は上送り歯を駆動するリンク機構を示す側面図で
ある。 第4図は従来のミシンの上送り装置の要部を示す側面図
である。 図中1…ミシンの上送り装置 2…上送り歯、19…水平駆動体 20…上送り台、21…縫針 38…上下駆動体、39…伝達レバー 42…上送り支持腕、43…支持部 44…案内、50…付勢手段 54…圧縮コイルばね
1図はミシンの上送り装置の要部拡大図、第2図および
第3図は上送り歯を駆動するリンク機構を示す側面図で
ある。 第4図は従来のミシンの上送り装置の要部を示す側面図
である。 図中1…ミシンの上送り装置 2…上送り歯、19…水平駆動体 20…上送り台、21…縫針 38…上下駆動体、39…伝達レバー 42…上送り支持腕、43…支持部 44…案内、50…付勢手段 54…圧縮コイルばね
フロントページの続き (72)発明者 梅田 和俊 愛知県名古屋市瑞穂区堀田通9丁目35番 地 ブラザー工業株式会社内 (72)発明者 福嶋 将浩 愛知県名古屋市瑞穂区堀田通9丁目35番 地 ブラザー工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D05B 1/00 - 83/00
Claims (1)
- 【請求項1】(a)縫針の上下往復運動に伴って水平往
復運動を行う水平駆動体と、 (b)この水平駆動体に回転可能に連結され、かつ加工
布載置面に載置された加工布を移送するための上送り歯
が固定された上送り台と、 (c)回転可能に支持された上送り支持腕と、 (d)この上送り支持腕の自由端側に支持部によって回
転自在に支持された伝達レバーと、 (e)この伝達レバーに作動的に連結され、縫針の上下
往復運動に伴って、前記伝達レバーの自由端側を上下往
復運動させる上下駆動体と、 (f)前記伝達レバーの自由端側に設けられ、前記上送
り台を水平方向へ移動可能に支持する案内と、 (g)前記上送り支持腕、前記伝達レバーまたは前記案
内に、直接載せられる圧縮コイルばねを備え、この圧縮
コイルばねにかかる付勢力によって、前記上送り支持腕
の前記支持部を下方へ向けて付勢する付勢手段と を具備するミシンの上送り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11566190A JP2762679B2 (ja) | 1990-05-01 | 1990-05-01 | ミシンの上送り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11566190A JP2762679B2 (ja) | 1990-05-01 | 1990-05-01 | ミシンの上送り装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0412789A JPH0412789A (ja) | 1992-01-17 |
JP2762679B2 true JP2762679B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=14668174
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11566190A Expired - Fee Related JP2762679B2 (ja) | 1990-05-01 | 1990-05-01 | ミシンの上送り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2762679B2 (ja) |
-
1990
- 1990-05-01 JP JP11566190A patent/JP2762679B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0412789A (ja) | 1992-01-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |