JP2762310B2 - ストレプトコッカルmプロテイン由来の合成ペプタイド及び当該ペプタイドから調製されたワクチン - Google Patents

ストレプトコッカルmプロテイン由来の合成ペプタイド及び当該ペプタイドから調製されたワクチン

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Description

【発明の詳細な説明】 関連出願 本願は、1988年3月25日に出願され、係属中の出願第
173,380号の一部継続出願である。
A群ストレプトコッキのMプロテインは、これらの生
物体表面よりおよそ50nmにわたって伸びる線維状のコイ
ル構造二重らせんのダイマーである。それは80以上もの
血清学上のタイプの存在する原線維(fibrillar)分子
である。Mプロテインは、ストレプトコッカスを非免疫
的食作用に対し耐性にする。これは、ストレプトコッカ
ルバクテリアの主要な毒性(virulence)因子である。
第1図は、ロックフェラー大学コレクションのA群ス
トレプトコッカス培養物のD471菌株由来M6プロテインの
完全なアミノ酸配列を示す。
第2図は、D471菌株由来完全M6プロテインが細胞壁上
に存在しているモデルを示す。
第2図から、Mプロテインの一部、カルボキシ末端が
ペプチドグリカン及び細胞壁の膜に埋没していることが
判る。隣接する部位は背骨状のラムノース(開環)及び
枝状のN−アセチルグリコサミン(閉環)から成る細胞
壁の炭水化物に覆われている。Mプロテインの末梢アミ
ノ末端は非らせん状である。炭水化物のおおいと非らせ
ん領域との間に露出した領域がある。
第1図は、特定菌株由来のMプロテインの完全アミノ
酸配列である。他の菌株由来のM−プロテインは一般に
同一の構造上の特徴(structural features)及び立体
配座を有するが、アミノ酸配列に変化がある。主要な変
化はアミノ末端に向かって出現する。分子はカルボキシ
末端に向かうほど保存された状態となる。血清学的タイ
プの異なるM分子間の相同性は、このようにカルボキシ
末端により近い部分、細胞壁により近い部位において漸
進的に増加する。
アミノ末端における変化は、Mプロテインの抗原の変
化に関与する。オプソニック効果による食作用のアッセ
イ(opsonaphogocy tosis assay)において、一血清型
に対する防御の可能な抗体は、他の血清型による感染に
対する耐性の効果を有しない。従って、個体が、異なる
ストレプトコッカス菌株に何度も感染し、感染した個々
の菌株を中和するに充分な濃度の抗体をその免疫系が産
生するまで各々の感染が持続するということが理論的に
はあり得る。
しかしながら、ストレプトコッカスによる感染は、7
才をピークとしてほとんど専ら子供に限られていること
は経験の示すところである。大人はそうした感染に対し
ては明らかに耐性である。それは、大人は大部分の血清
型に対して効果のある免疫を既に構築している為と推定
される。そこで、全てではなくとも、大部分のストレプ
トコッカス血清型上のエピトープを認識する記憶型抗体
を産生する、ストレプトコッカス感染に対する免疫的反
応が存在し得る。これらのエピトープは、細胞壁への近
接によって保護されていない、Mプロテインの保存され
た領域、すなわち、Mプロテインの保存され、露出した
領域であることが発見された。この領域におけるアミノ
酸の同一性は血清型の間で幾分か異なるが、一般にMプ
ロテイン分子上のおよそ170乃至296の位置を走ってい
る。
この領域から得られるポリペプタイドは、ストレプト
コッカス感染に対する防御を要する哺乳類に投与すると
免疫防御反応を誘発することができる。
周知の通り、哺乳類の体は、自身を微生物による感染
から守る為の幾つかの手段を持っている。一つは、適合
系(adaptive system)であって、この場合、侵入する
有機体に対する免疫反応は、IgG抗体の産生に次ぐ、補
体を介したオプソニン作用及び食作用である。いま一つ
は、唾液、気管気管支(Thacheobronchial)分泌、初
乳、乳汁及び泌尿生殖器の分泌といった漿粘膜(seromu
cous)分泌の主要なイムノグロブリンであるIgAの産生
または活性化である。分泌IgA(sIgA)は、分泌成分に
よる蛋白分解から保護される型のIgAである。IgAは、感
染微生物が付着し、コロニーを形成しそして粘膜組織に
侵入するのを防止する。
本発明の実施に当たり目下より好ましい方法は、主と
して、鼻内または経口投与によるsIgAの刺激を含む。Ig
Gの付随的産生があり得る。双方とも免疫化に寄与し得
る。本発明は主に、この過程に適用されるものとして記
述する。本発明のポリペプタイドはまた腸管外投与によ
り低レベルのIgA産生を伴ないつつ、主要反応としてIgG
を刺激する為に用いられ得る。
本発明において用いられるポリペプタイドは、Mプロ
テインの保存され(conserved)露出した(exposed)部
分のポリペプタイドから選択される。一般にそれらは、
少なくとも5つのアミノ酸部分を含み担体(carrier)
に結合したハプテンとして投与される。一般的には、該
ポリペプタイドが25を超えるアミノ酸部分を含有するの
は現実的ではない。なぜならばペプタイド中のアミノ酸
残基の数が増加すればする程純粋な物質の合成が困難に
なるからである。
ポリペプタイドは、Mプロテインから、選択的に酵素
によるあるいは化学的な開裂(cleavage)によって取得
され得るが、ペプタイドが樹脂担体(resin substrat
e)上に合成され、分離されそして精製される固相メリ
フィールド(Merrifield)合成等の既知技法を用い、選
択されたポリペプタイドを合成するほうがはるかに好ま
しい。この方法を利用すると、Mプロテインの保存され
(conserved)露出した(exposed)部分における選択さ
れた部位のアミノ酸の正確な配列を有するポリペプタイ
ドを製造し得る。しかしながら、正確な配列が使用され
ることは必須ではない。小規模な修正、特に一またはそ
れ以上のアミノ酸を置換することによって、ポリペプタ
イドの立体配座(conformation)を変えない修正を行
い、Mプロテイン中と実質的に同一の配列を有する有用
なポリペプタイドを製造することができる。しかしなが
ら、ポリペプタイドの配列は通常天然の物と同一の配列
を有する。
選択されたポリペプタイドのいずれかの末端に一また
は数個のアミノ酸を付加することが望ましいこともあ
る。本発明のこのバリエーションは典型的には、担体に
ポリペプタイドを結合する為あるいはその免疫原性を増
す為に使用される。
本発明の目下好ましいポリペプタイドは、 (1)Ser-Lys-Gln-Asp-Ile-Gly-Ala-Leu-Lys-Gln-Glu-
Leu-Ala-Lys-Lys-Asp-Glu-Gly-Asn-Lys (2)Leu-Asp-Ala-Ser-Arg-Glu-Ala-Lys-Lys-Gln-Val-
Glu-Lys-Asp-Leu-Ala-Asn-Leu-Thr-Ala-Glu-Leu (3)Glu-Lys-Gln-Ile-Ser-Asp-Ala-Ser-Arg-Gln 第一のペプタイドは以下ペプタイド216-235として、
第二を248-269、第3を275-284として言及することがあ
る。その数字はMプロテイン分子上のポリペプタイドの
最初及び最後のアミノ酸セグメントの位置とを示す、第
1図参照。
これらペプタイドによって表されるエピトープは、自
然界に存在する大部分の既知の血清型の保存され(cons
erved)露出した(exposed)領域に存在する。従っても
しそれらが一つの血清型に対し抗体を生ずることが示さ
れれば、それらは、他の血清型に対しても同様の反応を
することが予期される。
これらのペプタイドはバラニー及びメリフィールド
(Barany and Merrifield)の方法により、カルボキシ
末端にシステイン残基を付加し、合成される。The Pept
ides:Analysis,Synthesis:Biology.E.Gross及びJ.Meien
hofer編、Academic Press,Inc.New York,1-284参照、こ
れらはブラウンリー(Brownlee)C−8カラム上で逆相
液体クロマトグラフィーにより精製した。0.1%トリフ
ルオロエレクティックアシド(trifluoroelectric aci
d)中のアセトニトリルの密度勾配を用い単一ピークと
して溶離し、凍結乾燥の状態で4℃にて保存した。アミ
ノ酸配列はアミノ酸組成と最後から二番目の残基までの
配列決定の双方により証明された。保管中形成されたジ
スルフィド架橋を除去する為、コレラ毒素Bサブユニッ
ト(CBT)への結合をする数日前にペプタイドをpH7.2に
て0.14Mベータ−2−メルカプトエタノールで還元し、
凍結乾燥及び溶解の一連のサイクル数回に付し、還元剤
を除去した。
これらのペプタイドは経口及び鼻内投与による哺乳類
の免疫法に用いるワクチンの調製に使用された。第一ア
ミノ基の調製は、リン酸緩衝食塩水(PBS)中の高純度C
TBを、エタノールに溶解した異種の二官能基を有する
(hetero bifunctional)交さ結合剤N′−サクシニミ
ジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(SPD
P;ピアス ケミカル(Pierce Chemical Co.,ロックフォ
ード,IL)を15モル過剰に添加することにより、その誘
導体を得た。混合物をマグネチックスターラで、沈澱が
形成されるまで(およそ10乃至15分)連続的に撹拌し
た。
この時、最終濃度が70mMとなるようにエタノールアミ
ンを添加することにより反応を停止した。それにより沈
澱は即ちに消失した。溶液は、PBSに対し4℃にて一晩
透析した。透析物の小サンプルを除去し、5mMジチオス
レイトール添加前と後にピリジン−2−チオンの放出に
基づく誘導体形成の進行を確認する為に、343mmにおけ
る吸光度を測定する。Carlsonら、Biochem.J.173,723
(1988)参照。透析したCTBは室温にて4時間、次い
で、4℃にて一晩、単一のペプタイドと1:1.5w/wの割合
で混合した。3つの各々のペプチド−CTB複合体(未結
合ペプタイドを含有)を同重量にしてプールし、アリコ
ートを−80℃にて、使用する迄保存する。遊離ペプタイ
ドはペプタイド−CTB複合体から分離せず、遊離ペプタ
イドと結合ペプタイド−CTBとを含む混合物全体を免疫
化に使用した。CTBモノマーに共有結合したペプタイド
分子の平均数を混合物のA343に基づき計算した(第1
表)。GM1結合アッセイで測定すると、この置換度は誘
導体としなかったCTB(データは示さず)に比べ、GM1
対し100%近いCTB結合能を保った(25)。TsangらMeth
Eng.92,391(1983)参照。CTBのSPDPによる置換を増す
とGM1結合能が顕著に低下した。
哺乳類における選択ペプタイド及びその複合体の免疫
反応誘導能を測定する為、マウスを上記のように調製し
たワクチンで6日間にわたり、3回鼻内投与(i.n.)に
より免疫化した。対照のマウスはCTBのみで処理した。
動物を3週間休ませ、抗原を一回鼻内投与し促進した。
各服量は各ペプタイド総量12μgの各ペプタイドを伴な
うまたは伴なわないCTB20μgを含有していた。示され
たペプタイド量は遊離及び共有結合物の総量を表す。ワ
クチンはリピーティング ディスペンサ(repeating di
spenser)(PB600)とプラントエンドニードルを装着し
たハミルトンシリンジ(Hamilton syringe)(モデル75
0)を通じ麻酔しないマウスの鼻腔に投与した(鼻孔毎
に10μlずつ)。異系交配した雌Swiss CDIマウス(Cha
rles River)は免疫化の開始時点で4乃至5週令であっ
た。
同一の組成物を口腔に直接投与することもできる。
タイプ6ストレプトコッキ(ロックフェラー大学コレ
クションのS43/192菌株)をワクチン処理したマウスの
免疫性のテストに用いた。菌株を200μg/mlストレプト
マイシンに対する耐性で選択した。PhillipsらProc.Nat
l.Acad.Sci.USA78,4689-4693(1981)記載の様にS43/19
2のマウス ヴィルレンスを数本の腹腔内通路により維
持した。一晩中培養し微生物(organisms)1ストック
を調製し、10倍に濃縮し80℃にて凍結し、全ての免疫性
試験に使用した。ストックを1:500に希釈し、37℃でト
ッドヒュイット(Todd-Hewitt)培地中で一晩生育さ
せ、次いで新しい生育培地中で1:20に希釈した。培養物
がOD6500.5(18mmチューブ)に達したら遠心に付し6分
の1容(およそ2.5×108コロニー形成ユニット毎ml)に
なる様に食塩水に再び懸濁させた。ペプタイド−CTBで
ワクチン処理したマウスのグループを、4回に分けて行
なったストレプトコッキ生菌に対する免疫試験について
対照(CTBのみ)のグループと比較した。各免疫試験に
おいてペプタイドで免疫化した及び対照区のグループは
各々12乃至14匹のマウスを含んでいた。促進後10日間マ
ウスにストレプトコッカス懸濁液10μl毎鼻腔を投与し
た。促進から24時間後より始め、その後24または48時間
おきに咽喉をこすり取り(swabbed)(Calgiswab type
4,Specfrum),200μg/mlストレプトマイシンを含有する
血液寒天プレート上で培養する。培養物は37℃にて一晩
培養し、ベータ溶血性ストレプトコッキについて計数し
た。
咽喉培養物を24または48時間間隔で採取し、ストレプ
トコッキのコロニー形成を評価した。4回に分けて行な
った免疫性試験の結果を第2表に要約して示す。ペプタ
イド−CTBワクチンを投与した動物は、ストレプトコッ
カスによる免疫試験後の10日間咽頭感染(及び死亡)の
発生の減少を示した。ペプタイドで免疫化したマウスと
対照グループの間におけるコロニー形成の差異は、咽頭
培養物を採取した6時点のうち5時点について有意であ
った。更に、4回に分けて行なった免疫性試験の各々に
おける個々の咽喉培養物分析において、対照グループ中
の陽性(positive)咽喉培養物の数はその時間のペプタ
イド−CTB免疫化グループ96%のそれをしのいだ(23/24
分析)。
(a)動物は、ペプタイド−CTB複合体またはCTBのみで
免疫化し、4回に分けた実験で、ストレプトコッキの生
菌によって免疫性試験を行なった。実験中に死んだマウ
スは陽性として計数した。総死亡率は20%であり、2グ
ループについて有意差は無かった。
(b)0.05(*)に満たないP−値(確率値)は統計学的
に有意であると考えられた(カイ二乗法(chi-square a
nalysis))。NS:有意ではない(not significant)。
大部分のマウスは咽喉コロニー形成(pharyngeal col
onization)の2パターンのうちの一パターンを示し
た。CTBのみを投与された生存マウスの57パーセント及
びペプタイド−CTBで免疫化されたマウスの76%は、各
咽喉培養物に関し、ストレプトコッキを全く有しないか
またはほとんど全ての培養物に関し25以上のコロニー形
成ユニットを保有していた。残りの生存マウスは典型的
に1または2時点のみにおいて陽性咽喉培養物を生じ、
これらの培養物の77%は10未満のコロニーを示した。こ
の様に該咽頭感染分析法は再現性が高く、大部分の動物
が安定状態でストレプトコッカスを保菌するかあるいは
菌を全く保有しない状態であった。従って、本発明のポ
リペプタイドは、効果量鼻腔内投与することにより哺乳
類におけるストレプトコッカスのコロニー形成に対する
防御反応の誘導を可能ならしめることが明らかである。
同様に個々の抗原を使用することもできる。実際の服量
は幾分開きを生じ得るが、一般的には、類似ワクチンと
量において同オーダーとなるであろう。例えば経口投与
の様な、他のワクチン投与方法によっても同様の結果が
得られる。
ストレプトコッカス感染に耐する防御に使用するワク
チンは既に以前に提案されている。これらのワクチンは
分子の変化に富む(hypervariable)アミノ末端のポリ
ペプタイドから調製されていた。これらは、相同性を有
する血清型に対する型特異的免疫性を提供する上で幾つ
かの成功をおさめた。それらの性能は、同一の多価ワク
チンに数種の型特異的決定基を併存させることにより高
められた。しかしながら、存在する膨大な数のM血清型
を前にしては、この方法は、魅力あるものではない。
上記の担体はCTBである。当該技術に熟練する者は、
他の担体が使用され得ることを認識するであろう。それ
らは、例えば、E. coliの不安定毒素Bサブユニットま
たはAizpurua及びRussell-Jones J.Exp.Med. 167,440
(1988)に記載のK99ピリ及び987Pピリと同定されるE.
coli細胞のピリ線毛を含む。抗原を実際に担体へ結合す
る必要はない。これら2者を同時に投与して実質的に同
一の効果を得ることもできる。
本発明の実施に使用され得る他の天然の担体、特に腸
管外投与用には、破傷風トキソイド(tetanus toxoi
d)、スソキレガイ超科に属するカサガイ(Key hole li
mpet)のヘモシアニン、ウシ血清アルブミンまたは卵ア
ルブミンが含まれる。合成担体も知られており同様に用
いられ得る。
本発明のワクチンは種々のアジュバントとのエマルジ
ョンとして腸管外投与され得る。アジュバントはより少
ない服量において、より少量の抗原を用い、抗原が単独
で投与された場合よりも、より持続性のある、より高レ
ベルの免疫性を獲得する助けとなる。アジュバントの例
は、フロインツアジュバント(Freund′s adjuvant)
(完全または不完全)、アジュバント65(ピーナッツオ
イル、モノオレイン酸マナイド(mannide monooleate)
及びモノステアリン酸アルミニウムを含む)及び水酸化
アルミニウム、リン酸アルミニウムのような無機質のゲ
ルまたはミョウバンを含む。フロインツアジュバント
は、代謝の不可能な鉱物油を含有し、潜在的発ガン性を
有することから、ヒトや食用動物のワクチンの処方には
もはや使用されない。しかし、無機質のゲルは商業的に
家畜治療用ワクチンに広く使用される。
フロントページの続き (56)参考文献 「J.Exp.Med.」 Vol. 164,No.4,1986 PP.1226− 1238 「J.Biological Che mistry」 Vol.261,No. 4,1986 PP.1677−1686

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリペプタイドのアミノ酸配列が、図1の
    少くとも位置170ないし296にわたるアミノ酸配列、また
    は少くとも位置216-235、248-269あるいは275-284のア
    ミノ酸配列を含み、且つ哺乳類におけるストレプトコッ
    カスMタンパク質に対するsIgA反応を誘導し得るポリペ
    プタイド。
  2. 【請求項2】Ser-Lys-Gln-Asp-Ile-Gly-Ala-Leu-Lys-Gl
    n-Glu-Leu-Ala-Lys-Lys-Asp-Glu-Gly-Asn-Lysから成
    る、哺乳類におけるストレプトコッカスMタンパク質に
    対するsIgA反応を誘導し得るポリペプチド。
  3. 【請求項3】Glu-Lys-Gln-Ile-Ser-Asp-Ala-Ser-Arg-Gl
    nから成る、哺乳類におけるストレプトコッカスMタン
    パク質に対するsIgA反応を誘導し得るポリペプタイド。
  4. 【請求項4】哺乳類への投与により、当該哺乳類におけ
    るストレプトコッカスMタンパク質に対するsIgA反応を
    誘導し得る、請求項1のポリペプタイドに共有結合した
    結合担体から成る抗原複合体。
  5. 【請求項5】哺乳類への投与により、当該哺乳類におけ
    るストレプトコッカスMタンパク質に対するsIgA反応を
    誘導し得る、請求項2のポリペプタイドに共有結合した
    結合担体から成る抗原複合体。
  6. 【請求項6】哺乳類への投与により、当該哺乳類におけ
    るストレプトコッカスMタンパク質に対するsIgA反応を
    誘導し得る、請求項3のポリペプタイドに共有結合した
    結合担体から成る抗原複合体。
  7. 【請求項7】哺乳類への投与により、当該哺乳類におけ
    るストレプトコッカスMタンパク質に対するsIgA反応を
    誘導し得る、請求項1、2または3のポリペプタイドに
    共有結合した結合担体であって当該担体が天然蛋白質担
    体である担体から成る抗原複合体。
  8. 【請求項8】哺乳類への投与により、当該哺乳類におけ
    るストレプトコッカスMタンパク質に対するsIgA反応を
    誘導し得る、請求項1、2または3のポリペプタイドに
    共有結合した結合担体であって当該担体がコレラ毒素B
    である担体から成る抗原複合体。
  9. 【請求項9】人以外の哺乳類にストレプトコッカス感染
    を制御する方法であって、ポリペプタイドのアミノ酸配
    列が、少くとも図1の位置170ないし296にわたるアミノ
    酸配列、または少くとも配列216-235、248-269あるいは
    275-284のアミノ酸配列を含み、且つ哺乳類におけるス
    トレプトコッカスMタンパク質に対するsIgA反応を誘導
    し得るポリペプタイドのsIgA刺激量を当該哺乳類に投与
    することから成る方法。
  10. 【請求項10】人以外の哺乳類にストレプトコッカス感
    染を制御する方法であって、sIgA刺激量のポリペプタイ
    ドSer-Lys-Gln-Asp-Ile-Gly-Ala-Leu-Lys-Gln-Glu-Leu-
    Ala-Lys-Lys-Asp-Glu-Gly-Asn-Lysを当該哺乳類に投与
    することから成る方法。
  11. 【請求項11】人以外の哺乳類にストレプトコッカス感
    染を制御する方法であって、sIgA刺激量のポリペプタイ
    ドLeu-Asp-Ala-Ser-Arg-Glu-Ala-Lys-Lys-Gln-Val-Glu-
    Lys-Asp-Leu-Ala-Asn-Leu-Thr-Ala-Glu-Leuを当該哺乳
    類に投与することから成る方法。
  12. 【請求項12】人以外の哺乳類にストレプトコッカス感
    染を制御する方法であって、sIgA刺激量のポリペプタイ
    ドGlu-Lys-Gln-Ile-Ser-Asp-Ala-Ser-Arg-Glnを当該哺
    乳類に投与することから成る方法。
  13. 【請求項13】人以外の哺乳類にストレプトコッカス感
    染を制御する方法であって、sIgA刺激量の請求項1のポ
    リペプタイドを共有結合した抗原複合体を当該哺乳類に
    投与することから成る方法。
  14. 【請求項14】人以外の哺乳類にストレプトコッカス感
    染を制御する方法であって、sIgA刺激量の請求項2のポ
    リペプタイドを共有結合した抗原複合体を当該哺乳類に
    投与することから成る方法。
  15. 【請求項15】人以外の哺乳類にストレプトコッカス感
    染を制御する方法であって、sIgA刺激量のポリペプタイ
    ドLeu-Asp-Ala-Ser-Arg-Glu-Ala-Lys-Lys-Gln-Val-Glu-
    Lys-Asp-Leu-Ala-Asn-Leu-Thr-Ala-Glu-Leuを共有結合
    した抗原複合体を当該哺乳類に投与することから成る方
    法。
  16. 【請求項16】人以外の哺乳類にストレプトコッカス感
    染を制御する方法であって、sIgA刺激量の請求項3のポ
    リペプタイドを共有結合した抗原複合体を当該哺乳類に
    投与することから成る方法。
  17. 【請求項17】投与が鼻内投与である請求項9、10、1
    1、12、13、14、15または16の何れかにおける方法。
  18. 【請求項18】投与が経口投与である請求項9、10、1
    1、12、13、14、15または16の何れかにおける方法。
  19. 【請求項19】生物学的に許容され得る量の希釈剤と、
    ポリペプタイドのアミノ酸配列が、図1の少くとも位置
    170ないし296にわたるアミノ酸配列または少なくとも配
    列216-235、248-269、あるいは275-284のアミノ酸配列
    を含み、且つ哺乳類におけるストレプトコッカスMタン
    パク質に対するsIgA反応を誘導し得るポリペプタイドの
    sIgA刺激量から成るワクチン。
  20. 【請求項20】生物学的に許容され得る量の希釈剤と、
    sIgA刺激量のポリペプタイドから成り、当該ポリペプタ
    イドがSer-Lys-Gln-Asp-Ile-Gly-Ala-Leu-Lys-Gln-Glu-
    Leu-Ala-Lys-Lys-Asp-Glu-Gly-Asn-Lysから成る、ワク
    チン。
  21. 【請求項21】生物学的に許容され得る量の希釈剤と、
    sIgA刺激量のポリペプタイドから成り、当該ポリペプタ
    イドがLeu-Asp-Ala-Ser-Arg-Glu-Ala-Lys-Lys-Gln-Val-
    Glu-Lys-Asp-Leu-Ala-Asn-Leu-Thr-Ala-Glu-Leuから成
    る、ワクチン。
  22. 【請求項22】生物学的に許容され得る量の希釈剤と、
    sIgA刺激量のポリペプタイドから成り、当該ポリペプタ
    イドがGlu-Lys-Gln-Ile-Ser-Asp-Ala-Ser-Arg-Glnから
    成る、ワクチン。
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