JP2761790B2 - 窒化アルミニウム質グリーンシートの製法 - Google Patents

窒化アルミニウム質グリーンシートの製法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、窒化アルミニウムを主体とするグリーンシ
ートの製法に関し、詳細には半導体パッケージやハイブ
リッドIC用基板等の製造に好適なグリーンシートの製法
に関する。
(従来技術) 従来から、電子部品用回路基板としては樹脂製基板の
他、機械的特性や電気絶縁性が樹脂製基板に比較して優
れるとしてアルミナ等の焼結体からなるセラミック基板
が多用されている。
一方、近年の電子機器は、部品の小型化とともに回路
基板に対しても高密度実装化が進められている。よっ
て、基板においては必然的に基板上に実装される電子部
品から発生する熱をいかに放散するかがその信頼性を左
右する大きな要因になっている。
そこで、最近に至り熱伝導性が15〜20W/m・kのアル
ミナに対して高熱伝導性を有する材料として炭化珪素、
ベリリアおよび窒化アルミニウムが知られているが、炭
化珪素やベリリアはその電気的特性あるいは毒性等に問
題があることから窒化アルミニウムが注目され基板への
応用が進められている。
従来から、セラミック回路基板の作成にあたっては、
まず良好なグリーンシートを作成することが重要であ
り、このようなシートは、一般的には原料粉末にバイン
ダー等を添加してスラリー化し、このスラリーをドクタ
ーブレード法等のシート成形法により成形することによ
り得られる。
また、このグリーンシートに要求される特性としては
シート成形性に優れること、焼結性が良好であること、
脱バインダー性が良好であること、成形体に反り、変
形、寸法のバラツキが小さいこと等が挙げられる。
(発明が解決しようとする問題点) 上記の要求特性に対してアルミナ等においてはすでに
その技術は確立され、安定したグリーンシートが得られ
ている。
しかしながら、窒化アルミニウムを主成分とするグリ
ーンシートの作成にあたっては未だその条件は確立され
ていない。そのためにグリーンシートを用いた積層配線
基板等の作成が困難であり、歩留りが極めて低いいう問
題があった。
(発明の目的) 本発明は上記の問題点を解決することを目的とするも
ので、グリーンシートに要求される特性を満足するグリ
ーンシートを製造するための方法を提供するにある。
(問題点を解決するための手段) 窒化アルミニウムはそれ自体、アルミナに比較して非
常に焼結性が悪いことから用いる原料としても微粉化し
たものを用いるが、本発明者等はこの点について検討も
重ねた結果、グリーンシートの各特性が窒化アルミニウ
ム原料のBET比表面積および一軸加圧成形密度に大きく
左右され、これらの粉末特性を特定の範囲に設定するこ
とにより前述したシート特性を満足するグリーンシート
が得られることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明は窒化アルミニウム粉末を主体としてな
るスラリーをシート状に成形する窒化アルミニウム質グ
リーンシートの製法において、窒化アルミニウム原料粉
末としてBET比表面積が2.0〜3.0m2/g、0.5ton/cm2の圧
力下における一軸加圧成形密度が1.65〜1.80g/cm3の範
囲にあるものを用い、これに適宜焼結助剤およびバイン
ダーを添加混合してスラリーを調製した後、このスラリ
ーを用いてドクターブレード法によりシート状に成形す
ることを特徴とするものである。
以下、本発明を詳述する。
これまで一般に使用されている窒化アルミニウム原料
としては、例えば特開昭60−195160号では比表面積が4.
0m2/g、平均粒径が0.6μmの微細な粉末が用いられてい
る。また市販の窒化アルミニウム原料においてもおよそ
BET比表面積3〜4m2/g、0.5ton/cm2の圧力下における一
軸加圧成形密度1.55〜1.65g/cm3が一般的である。この
ようにBET比表面積の大きい原料、即ち粒径の小さい原
料を用いるのは窒化アルミニウム自体の焼結性を高める
ためである。
本発明は、上記のような考え方とは相反し、BET比表
面積が2.0〜3.0m2/g、特に2.3〜2.7m2/gの従来より小さ
いBET比表面積の原料を用いることが重要である。これ
は、グリーンシートの作成に際しそのBET比表面積が3.0
m2/gを越えるとスラリー調整時に窒化アルミニウム原料
粉末が凝集し易く、シート状成形体に突起状の凝集塊を
生じたり、乾燥時にシートにクラックが入り易くテープ
の歩留りが極めて悪くなる。一方、BET比表面積が2.0m2
/gより小さいと原料の凝集が生じない代わりに焼結性が
低下し、緻密質で熱伝導性の高い焼結体を得ることがで
きない。
また、本発明によれば、上記BET比表面積に加え、原
料粉末の0.5ton/cm2の圧力下における一軸加圧成形密度
が1.65〜1.80g/cm3、特に1.70〜1.75g/cm3であることが
重要である。ドクターブレード法等のシート成形法は加
圧成形法と異なり直接原料には圧力は付与されないが、
この一軸加圧成形密度はシート成形法における原料粉末
の充填性を決定する要因として重要である。よって、こ
の成形密度が1.65g/cm3より小さいとシートの密度が低
く、焼成収縮が大きく、反り、変形、寸法バラツキが増
大する。逆に1.80g/cm3より高いとシートの密度が高く
成り過ぎ、脱バインダー処理が困難となり、残留したカ
ーボンが磁器の焼結性を阻害するとともにメタライズ金
属を炭化させ導通抵抗値の増大をもたらす。
本発明によれば、上記BET比表面積および一軸加圧成
形密度のいずれか一方でも前記範囲を逸脱すると満足す
るグリーンシートを作成することができないが、上記の
特性の他の粒径が0.5〜5μmで平均粒径が1.0〜2.0μ
m、酸素含有量が1.0重量%以下であることが特に望ま
しい。
本発明における窒化アルミニウム質グリーンシートの
製法によれば、前述したBETB比表面積および一軸加圧成
形密度を有する窒化アルミニウム原料、並びに所望によ
り焼結助剤粉末を添加混合する。焼結助剤としてはCa
O、SrO、BaO等のアルカリ土類金属酸化物や、Y2O3等の
周期律表第III a族元素の酸化物等が挙げられ、これら
は窒化アルミニウム原料粉末に対して1.0〜10.0重量%
の量で添加すればよい。なお、用いる焼結助剤の平均粒
径は前述した窒化アルミニウム原料とのグリーンシート
作成時のマッチング性から0.5〜3.0μmであることが望
ましい。
次に、上記窒化アルミニウム原料粉末および焼結助剤
粉末を十分に混合した後に適当な溶剤中にバインダーの
他、適宜分散剤、可塑剤、滑剤等を添加混合し、スラリ
ーを調製する。
溶剤としてはトルエン、エタノール、メタノール、メ
チルエチルケトン、トリクロロエチレン、メチルイソブ
チルケトン等が使用でき、バインダーとしてはメチルセ
ルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコ
ール、、ポリビニルブチラール、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリ
ル酸オクチル、スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等を
用いることができるが、これらの中でもポリビニルブチ
ラール、メタクリル酸イソブチルが特に望ましく、シー
ト成形性からはその重量平均分子量が5万〜20万である
ことが望ましい。
このようにして得たスラリーを用いてドクターブレー
ド法等の公知のシート成形法によりグリーンシートを作
成すればよい。
回路基板を作成する場合には、上記のようにして得ら
れたグリーンシートを乾燥後、WやMo等の金属成分を含
有するメタライズペーストをスクリーン印刷法によって
それぞれ単層あるいは多層構造で印刷した後に、窒素あ
るいは窒素と水素との混合雰囲気中で1500〜1900℃で焼
成することによって得られる。
以下、本発明を次の例で説明する。
(実施例) 第1表に示すような特性の異なる12種の窒化アルミニ
ウム原料粉末500gに対して、それぞれ焼結助剤として平
均粒径が1.0μmのY2O3を25g加え、高純度アルミナポッ
トにて溶剤としてトルエン:エタノールが重量比で1:1
の混合溶剤を250g加えて12時間混合した。その後、ポリ
ビニルブチラール樹脂(重量平均分子量10万)40gおよ
び可塑剤としてフタル酸ジブチル20gを加え、さらに12
時間混合しスラリーを調製した。なお、このときの混合
メディアには20φの樹脂ボールを500g使用した。
調製したスラリーを150メッシュの篩いに通して排出
した後、−70mmHgで約10分間脱泡した。その後、ドクタ
ーブレード成形機を用いてポリエステルフィルム上に厚
み500μmとなるように熱風乾燥下にて成形を行った。
得られた各グリーンシートに対して成形密度、クラッ
クの有無、凝集等の外観を検査した。
次に、乾燥後のグリーンシートを30mm角に金型で打ち
抜き、窒素中1000℃で3時間脱バインダー処理を行っ
た。脱バインダー後の試料の一部を粉砕し残留カーボン
量を測定した。
その後、脱バインダー後の試料を窒素雰囲気中、1800
℃で6時間焼成後、アルキメデス法により密度を、また
寸法バラツキを測定した。
結果は第2表に示した。
第1表および第2表によれば、BET比表面積が3.0m2/g
を越える原料No.6,7,9を用いたシートは成形方向に沿っ
て中央部に大きなクラックを生じた。また、原料No.7,9
には突起状の凝集塊も見られた。また成形密度の高いN
o.10、12では0.2%以上の残留カーボンが認められた。B
ET比表面積が低いNo.8,10は、焼結体密度が低く焼結性
が悪かった。また寸法バラツキに関してはNo.6,7,11が
悪かった。
これらの比較例に対して、本発明にて特定した特性の
範囲の原料を用いたNo.1〜5はいずれも優れた特性を示
した。
(発明の効果) 以上詳述した通り、本発明によれば、BET比表面積お
よび一軸加圧成形密度が特性の範囲にある窒化アルミニ
ウム原料を用い、これをドクターブレード法によりシー
ト成形することによって、テープ成形性が向上するとと
もに脱バインダーによるカーボンの残留が少なく、また
焼成においても高密度で且つ寸法精度に優れた窒化アル
ミニウム質焼結体を得ることができる。
これにより、窒化アルミニウム質焼結体の半導体パッ
ケージ、ハイブリッドIC用基板、レーザーダイオード用
基板などへの応用を拡げることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】BET比表面積が2.0〜3.0m2/g、0.5ton/cm2
    の圧力下における一軸加圧成形密度が1.65〜1.80g/cm3
    の窒化アルミニウム粉末を主体としてなるスラリーを調
    製し、該スラリーをドクターブレード法によりシート状
    に成形することを特徴とする窒化アルミニウム質グリー
    ンシートの製法。
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