JP2759354B2 - ステンレス鋼帯の光輝焼鈍方法及び装置 - Google Patents
ステンレス鋼帯の光輝焼鈍方法及び装置Info
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- JP2759354B2 JP2759354B2 JP1271491A JP27149189A JP2759354B2 JP 2759354 B2 JP2759354 B2 JP 2759354B2 JP 1271491 A JP1271491 A JP 1271491A JP 27149189 A JP27149189 A JP 27149189A JP 2759354 B2 JP2759354 B2 JP 2759354B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、気密性を保たれた雰囲気ガス下で加熱して
優れた光輝性を有するステンレス鋼帯を製造でき、この
雰囲気ガスの漏洩に伴なう爆発の危険性なく安全にステ
ンレス鋼帯を加熱することのできるステンレス鋼帯の光
輝焼鈍方法及びこの光輝焼鈍方法を実施するのに好適な
ステンレス鋼帯の光輝焼鈍装置に関するものである。
優れた光輝性を有するステンレス鋼帯を製造でき、この
雰囲気ガスの漏洩に伴なう爆発の危険性なく安全にステ
ンレス鋼帯を加熱することのできるステンレス鋼帯の光
輝焼鈍方法及びこの光輝焼鈍方法を実施するのに好適な
ステンレス鋼帯の光輝焼鈍装置に関するものである。
ステンレス鋼帯を光輝焼鈍する光輝焼鈍装置は、一般
的に加熱炉を有する加熱体と冷却用の雰囲気ガスを噴出
するノズル等を有する冷却帯とこの冷却帯を通板したス
テンレス鋼帯の通路としてのシユート部とから構成され
ている炉本体の他に冷却器を含めた雰囲気ガス供給装置
を備えている。このような光輝焼鈍装置は、冷却帯から
炉本体内の全域に雰囲気ガスを送気しながら加熱帯にお
いて連続通板するステンレス鋼帯を加熱し、炉本体内で
のステンレス鋼帯表面の酸化による表面光沢すなわち光
輝度の劣化を防止しながらステンレス鋼帯を連続焼鈍す
るために使用する装置である。このため炉本体内に送気
する前記雰囲気ガスは還元性を有していることが必要で
あるから水素ガスを主体とした成分を有しているので、
炉本体は外気の侵入を防止する密封構造にすることが必
要であり、一般に前記雰囲気ガスとしてはH2とN2とを混
合したブレンドガス、或いはアンモニアを熱分解させた
H2:75%,N2:25%の組成成分のガス等が使用されてい
る。そして、操業中は常時−60℃以下の露点を有する前
記した如き雰囲気ガスを炉本体内に少量ずつ供給しほぼ
等量の雰囲気ガスを炉本体内から、特に炉本体のステン
レス鋼帯の出入口から炉本体外へ向けて排出させながら
大気圧より水柱で50mm程度高目の炉圧を保つように制御
して、この出入口から外気が侵入して炉本体内の雰囲気
ガスの露点を上昇させることがないようにしている。す
なわちこの雰囲気ガスの露点の上昇によりガスの還元能
力が低下して焼鈍中のステンレス鋼帯表面が酸化されて
光輝度が失い着色されることがないように、この露点を
−40℃以下に保持しているのである。このような光輝焼
鈍装置においては、炉本体内の加熱帯で加熱されたステ
ンレス鋼帯が高温のまま出口を経て大気中に曝されるこ
とによりステンレス鋼帯の表面が酸化することを防止す
るために、冷却用の雰囲気ガスが噴出され充満している
冷却帯が加熱帯に続いて設けられているのが通常であつ
た。
的に加熱炉を有する加熱体と冷却用の雰囲気ガスを噴出
するノズル等を有する冷却帯とこの冷却帯を通板したス
テンレス鋼帯の通路としてのシユート部とから構成され
ている炉本体の他に冷却器を含めた雰囲気ガス供給装置
を備えている。このような光輝焼鈍装置は、冷却帯から
炉本体内の全域に雰囲気ガスを送気しながら加熱帯にお
いて連続通板するステンレス鋼帯を加熱し、炉本体内で
のステンレス鋼帯表面の酸化による表面光沢すなわち光
輝度の劣化を防止しながらステンレス鋼帯を連続焼鈍す
るために使用する装置である。このため炉本体内に送気
する前記雰囲気ガスは還元性を有していることが必要で
あるから水素ガスを主体とした成分を有しているので、
炉本体は外気の侵入を防止する密封構造にすることが必
要であり、一般に前記雰囲気ガスとしてはH2とN2とを混
合したブレンドガス、或いはアンモニアを熱分解させた
H2:75%,N2:25%の組成成分のガス等が使用されてい
る。そして、操業中は常時−60℃以下の露点を有する前
記した如き雰囲気ガスを炉本体内に少量ずつ供給しほぼ
等量の雰囲気ガスを炉本体内から、特に炉本体のステン
レス鋼帯の出入口から炉本体外へ向けて排出させながら
大気圧より水柱で50mm程度高目の炉圧を保つように制御
して、この出入口から外気が侵入して炉本体内の雰囲気
ガスの露点を上昇させることがないようにしている。す
なわちこの雰囲気ガスの露点の上昇によりガスの還元能
力が低下して焼鈍中のステンレス鋼帯表面が酸化されて
光輝度が失い着色されることがないように、この露点を
−40℃以下に保持しているのである。このような光輝焼
鈍装置においては、炉本体内の加熱帯で加熱されたステ
ンレス鋼帯が高温のまま出口を経て大気中に曝されるこ
とによりステンレス鋼帯の表面が酸化することを防止す
るために、冷却用の雰囲気ガスが噴出され充満している
冷却帯が加熱帯に続いて設けられているのが通常であつ
た。
従来このような光輝焼鈍装置の加熱帯の加熱する手段
としては、炉本体内においてステンレス鋼帯通板面の両
側方に発熱体を配設しこの発熱体に通電して発生する熱
源からの熱量によつて連続通板するステンレス鋼帯を直
接加熱する直接加熱方式や、第5図に示す如く気密に保
たれた円筒状の金属製マツフル2の外周に加熱室4を設
置して概略構成された加熱帯1を使用しこのマツフル2
内に雰囲気ガスを送気しながら安価な燃料を加熱室4に
おいて燃焼させて発生する燃焼熱によつてマツフル2の
外周面2aを加熱してマツフル内壁面からの主として輻射
熱によりマツフル2内を連続通板するステンレス鋼帯S
を加熱する如き間接加熱方式が一般に採用されていた。
としては、炉本体内においてステンレス鋼帯通板面の両
側方に発熱体を配設しこの発熱体に通電して発生する熱
源からの熱量によつて連続通板するステンレス鋼帯を直
接加熱する直接加熱方式や、第5図に示す如く気密に保
たれた円筒状の金属製マツフル2の外周に加熱室4を設
置して概略構成された加熱帯1を使用しこのマツフル2
内に雰囲気ガスを送気しながら安価な燃料を加熱室4に
おいて燃焼させて発生する燃焼熱によつてマツフル2の
外周面2aを加熱してマツフル内壁面からの主として輻射
熱によりマツフル2内を連続通板するステンレス鋼帯S
を加熱する如き間接加熱方式が一般に採用されていた。
しかしながら前記した前者の直接加熱方式において
は、炉本体の全域に雰囲気ガスを充満させるために炉本
体を外気の侵入を防止する密封構造にしなければならな
いと共に特に大きな容積の加熱炉内に雰囲気ガスを充満
させなければならないから高価な雰囲気ガスの使用量が
多くなるので不経済であるばかりか、発熱体に通電して
発生する熱源を使用して加熱を行うために炉内耐火物と
して高級ハイアルミナ煉瓦を使用しなければならず且つ
発熱体(抵抗体)としてもモリブデン等の非常に高価な
材料を使用しなければならず、更に熱源として電力を使
用するためにエネルギコストも高価となるという欠点が
あつた。
は、炉本体の全域に雰囲気ガスを充満させるために炉本
体を外気の侵入を防止する密封構造にしなければならな
いと共に特に大きな容積の加熱炉内に雰囲気ガスを充満
させなければならないから高価な雰囲気ガスの使用量が
多くなるので不経済であるばかりか、発熱体に通電して
発生する熱源を使用して加熱を行うために炉内耐火物と
して高級ハイアルミナ煉瓦を使用しなければならず且つ
発熱体(抵抗体)としてもモリブデン等の非常に高価な
材料を使用しなければならず、更に熱源として電力を使
用するためにエネルギコストも高価となるという欠点が
あつた。
また前記した後者の間接加熱方式においては、マツフ
ルの外周に設置した加熱室で例えばプロパン,ブタン等
の燃料を燃焼させるため酸化性の燃焼ガスを生成しマツ
フルの外周面が酸化し易いこととマツフルに不均一な熱
応力が生ずることとによりマツフルに亀裂が発生してマ
ツフル内の気密性が失われる問題があり、このように亀
裂が発生した場合にはマツフル内の水素ガスを含む雰囲
気ガスが加熱室内侵入し非常に危険な状態になるという
欠点があるばかりでなく、マツフル内における雰囲気ガ
スに対流が生じてマツフル内を連続通板するステンレス
鋼帯が横振れを生じてマツフル内壁に衝突してスリ疵を
生じたり更にマツフルの気密性が失なわれることにより
雰囲気ガスの露点の保持が困難になりステンレス鋼帯が
酸化を受けて光輝度を失なうという欠点があつた。
ルの外周に設置した加熱室で例えばプロパン,ブタン等
の燃料を燃焼させるため酸化性の燃焼ガスを生成しマツ
フルの外周面が酸化し易いこととマツフルに不均一な熱
応力が生ずることとによりマツフルに亀裂が発生してマ
ツフル内の気密性が失われる問題があり、このように亀
裂が発生した場合にはマツフル内の水素ガスを含む雰囲
気ガスが加熱室内侵入し非常に危険な状態になるという
欠点があるばかりでなく、マツフル内における雰囲気ガ
スに対流が生じてマツフル内を連続通板するステンレス
鋼帯が横振れを生じてマツフル内壁に衝突してスリ疵を
生じたり更にマツフルの気密性が失なわれることにより
雰囲気ガスの露点の保持が困難になりステンレス鋼帯が
酸化を受けて光輝度を失なうという欠点があつた。
また間接加熱方式として前記した後者のようにマツフ
ルを使用するのではなく、炉本体内にラジアントチユー
ブを設置し、加熱されたラジアントチユーブのチユーブ
部からの主として輻射熱によつてステンレス鋼帯を加熱
する方法がある。この方法は、炉本体内においてステン
レス鋼帯通板面の両側方にラジアントチユーブのチユー
ブ部を配設し、このラジアントチユーブの一端でチユー
ブ内ガスを排気しながら、他端で安価なプロパン,ブタ
ン等のガス燃料をバーナによつて燃焼させて発生する燃
焼熱によつてラジアントチユーブのチユーブ部を加熱
し、発生するチユーブ部表面からの輻射熱や炉体内の雰
囲気ガスを介しての熱伝達により炉本体内を通板するス
テンレス鋼帯を加熱する方法である。しかしながらこの
ラジアントチユーブを使用した間接加熱方式は、前記発
熱体を使用した直接加熱方式と同様に大きな容積の加熱
炉内に高価な雰囲気ガスを充満させなければならないの
で雰囲気ガスの使用量が多くなつて不経済であり、また
操業中にラジアントチユーブが熱膨張や収縮を繰り返す
ことによりチユーブ部の結合部に弛みが生じたりチユー
ブ部に亀裂が生じたりして炉本体内の気密性を失なわ
れ、更に雰囲気ガスに対流が生じて連続通板するステン
レス鋼帯に横振れを生じることによつてスリ疵を生じ、
また雰囲気ガスの露点の保持が困難になるためステンレ
ス鋼帯が酸化を受けて光輝度を失なうという欠点がある
だけでなく、ラジアントチユーブ内に雰囲気ガスが侵入
し爆発の危険があり安全性にも問題があつた。
ルを使用するのではなく、炉本体内にラジアントチユー
ブを設置し、加熱されたラジアントチユーブのチユーブ
部からの主として輻射熱によつてステンレス鋼帯を加熱
する方法がある。この方法は、炉本体内においてステン
レス鋼帯通板面の両側方にラジアントチユーブのチユー
ブ部を配設し、このラジアントチユーブの一端でチユー
ブ内ガスを排気しながら、他端で安価なプロパン,ブタ
ン等のガス燃料をバーナによつて燃焼させて発生する燃
焼熱によつてラジアントチユーブのチユーブ部を加熱
し、発生するチユーブ部表面からの輻射熱や炉体内の雰
囲気ガスを介しての熱伝達により炉本体内を通板するス
テンレス鋼帯を加熱する方法である。しかしながらこの
ラジアントチユーブを使用した間接加熱方式は、前記発
熱体を使用した直接加熱方式と同様に大きな容積の加熱
炉内に高価な雰囲気ガスを充満させなければならないの
で雰囲気ガスの使用量が多くなつて不経済であり、また
操業中にラジアントチユーブが熱膨張や収縮を繰り返す
ことによりチユーブ部の結合部に弛みが生じたりチユー
ブ部に亀裂が生じたりして炉本体内の気密性を失なわ
れ、更に雰囲気ガスに対流が生じて連続通板するステン
レス鋼帯に横振れを生じることによつてスリ疵を生じ、
また雰囲気ガスの露点の保持が困難になるためステンレ
ス鋼帯が酸化を受けて光輝度を失なうという欠点がある
だけでなく、ラジアントチユーブ内に雰囲気ガスが侵入
し爆発の危険があり安全性にも問題があつた。
本発明は、前記した如き従来技術の欠点を解消し、ス
テンレス鋼帯を光輝焼鈍する際のエネルギコストを安価
に且つ還元性雰囲気ガス下で確実に加熱することができ
るだけでなく安全性にも優れたステンレス鋼帯の光源焼
鈍方法及びこの方法の実施に好適なステンレス鋼帯の光
輝焼鈍装置を提供することを課題とする。
テンレス鋼帯を光輝焼鈍する際のエネルギコストを安価
に且つ還元性雰囲気ガス下で確実に加熱することができ
るだけでなく安全性にも優れたステンレス鋼帯の光源焼
鈍方法及びこの方法の実施に好適なステンレス鋼帯の光
輝焼鈍装置を提供することを課題とする。
本発明者らはかかる課題を解決するために種々検討し
た結果、筒状のマツフルと,このマツフルの外周面と間
隔を保つて囲むように設けられている炉体によつて形成
されている加熱室と,該加熱室内にマツフルに沿つて配
設されている複数本のラジアントチユーブとを有する加
熱帯を備えた光輝焼鈍装置を使用し、前記マツカル内に
は雰囲気ガスを供給し、一方前記加熱室内では熱源によ
り加熱されている前記ラジアントチユーブにより前記マ
ツフルを加熱しながらステンレス鋼帯を前記加熱帯のマ
ツフル内に連続通板して光輝焼鈍すれば高価な雰囲気ガ
スの使用量が少なくて済み更に雰囲気ガスの露点の維持
を容易に行うことができ、前記加熱室と外気と遮断した
状態で加熱室内を空気,空気と前記雰囲気ガスとの混合
ガス,空気と前記雰囲気ガスと窒素ガスとの混合ガス,
又は窒素ガスのみのうちのいずれか1つのガスで満たし
て前記マツフル内の圧力,前記加熱室内の圧力,前記ラ
ジアントチユーブ内の圧力をこの順序に順次低く設定す
ればマツフルの亀裂等によつて生ずる異常事態に対する
安全性を確保することができることを究明して本発明を
完成したのである。
た結果、筒状のマツフルと,このマツフルの外周面と間
隔を保つて囲むように設けられている炉体によつて形成
されている加熱室と,該加熱室内にマツフルに沿つて配
設されている複数本のラジアントチユーブとを有する加
熱帯を備えた光輝焼鈍装置を使用し、前記マツカル内に
は雰囲気ガスを供給し、一方前記加熱室内では熱源によ
り加熱されている前記ラジアントチユーブにより前記マ
ツフルを加熱しながらステンレス鋼帯を前記加熱帯のマ
ツフル内に連続通板して光輝焼鈍すれば高価な雰囲気ガ
スの使用量が少なくて済み更に雰囲気ガスの露点の維持
を容易に行うことができ、前記加熱室と外気と遮断した
状態で加熱室内を空気,空気と前記雰囲気ガスとの混合
ガス,空気と前記雰囲気ガスと窒素ガスとの混合ガス,
又は窒素ガスのみのうちのいずれか1つのガスで満たし
て前記マツフル内の圧力,前記加熱室内の圧力,前記ラ
ジアントチユーブ内の圧力をこの順序に順次低く設定す
ればマツフルの亀裂等によつて生ずる異常事態に対する
安全性を確保することができることを究明して本発明を
完成したのである。
以下、図面により本発明に係るステンレス鋼帯の光輝
度焼鈍方法及びこの方法を実施するのに好適なステンレ
ス鋼帯の光輝焼鈍装置について詳細に説明する。
度焼鈍方法及びこの方法を実施するのに好適なステンレ
ス鋼帯の光輝焼鈍装置について詳細に説明する。
第1図は本発明方法を実施するのに好適な光輝焼鈍装
置の1実施例を示す概略側断面図、第2図は第1図に示
した加熱帯のA−A縦断面図、第3図は第1図における
B−B線断面図、第4図は第2図におけるC部拡大断面
説明図である。
置の1実施例を示す概略側断面図、第2図は第1図に示
した加熱帯のA−A縦断面図、第3図は第1図における
B−B線断面図、第4図は第2図におけるC部拡大断面
説明図である。
本発明方法を実施するためには、第1図〜第3図に示
す如く、先ず筒状のマツフル2と、この筒状のマツフル
2の外周面2aと間隔を保つて囲むように設けられている
炉体3によつて形成されている加熱室4と,この加熱室
4内に筒状のマツフル2に沿つて配設されている複数本
のラジアントチユーブ5とを有する加熱帯1を備えたマ
ツフル型の光輝焼鈍装置を準備する。
す如く、先ず筒状のマツフル2と、この筒状のマツフル
2の外周面2aと間隔を保つて囲むように設けられている
炉体3によつて形成されている加熱室4と,この加熱室
4内に筒状のマツフル2に沿つて配設されている複数本
のラジアントチユーブ5とを有する加熱帯1を備えたマ
ツフル型の光輝焼鈍装置を準備する。
この光輝焼鈍装置の筒状のマツフル2内には還元性の
雰囲気ガスを供給するのであるが、この雰囲気ガスは加
熱帯1に続いてバツフル11及びスロート部12を介して設
けられている冷却帯10からバツフル11,スロート部12を
経て供給される。このときステンレス鋼帯Sの入側とな
るマツフル2の一端からの外気の侵入を防止するために
マツフル2内を大気圧より高い圧力となるように雰囲気
ガスの供給量を制御するのであり、この雰囲気ガスの供
給量はマツフル2内の圧力が大気圧より水柱で10〜50mm
程度高い圧力状態となるように制御することが好まし
い。そして加熱帯1には筒状のマツフル2の外周面2aと
間隔を保つて囲むように炉体3が設けられており、この
炉体3の横断面形状は円筒状のマツフル2を使用する場
合にはその軸心を円筒状のマツフル2の軸心と一致せし
められた状態で設けられている正方形であることが熱効
率の面及び炉体3の膨張・収縮代を配慮して築炉する面
等で好ましい。そして炉体3の内壁面と筒状のマツフル
2の外周面2aとによつて外気と遮断した状態で形成され
ている加熱室4内には、マツフル2を加熱する目的で複
数本のラジアントチユーブ5がマツフル2と間隔を保つ
て対向する両側の位置であつてマツフル2内を連続通板
するステンレス鋼帯Sの通板面と平行な両側の位置にマ
ツフル2の長手方向に沿つて配設されており、このよう
な加熱室4内を空気,空気と前記雰囲気ガスとの混合ガ
ス,空気と前記雰囲気ガスと窒素ガスとの混合ガス,又
は窒素ガスのみのうちのいずれか1つのガスで充満す
る。ここで雰囲気ガスとしてはH2とN2とを混合したブレ
ンドガス、或いはアンモニアを熱分解させたH2:75%,
N2:25%の組成成分のガス等を使用し、加熱室4内にこ
の雰囲気ガスを含んだ空気と窒素ガスとの混合ガス又は
この雰囲気ガスを含んだ空気で満たす場合には、酸素が
侵入してきても容易に爆発が生じないように加熱室4内
を満たすガス中の水素ガス濃度を4容量%未満とするこ
とが好ましい。また加熱室4内の圧力は、マツフル2に
亀裂が生じた場合に前記した如き加熱室4内を満たして
いるガスがマツフル2内へ侵入しないようにマツフル2
内の圧力より低い圧力状態すなわち略大気圧であること
が好ましい。そして第4図に示すように密封状態にある
加熱室4内の圧力を前記した如くマッフル2内の圧力よ
り低い所定圧力状態に維持せしめるために圧力制御装置
6が設けられている。すなわち圧力制御装置6は運転立
上り時に温度変化に伴つて変化する加熱室4内の圧力変
化に対応すべく例えば所定値以上の圧力を検出すると圧
力スイツチからの信号を受けて弁を開放し加熱室4内を
満たしているガスの一部を加熱室4の外に排出し所定の
圧力状態を維持するものである。
雰囲気ガスを供給するのであるが、この雰囲気ガスは加
熱帯1に続いてバツフル11及びスロート部12を介して設
けられている冷却帯10からバツフル11,スロート部12を
経て供給される。このときステンレス鋼帯Sの入側とな
るマツフル2の一端からの外気の侵入を防止するために
マツフル2内を大気圧より高い圧力となるように雰囲気
ガスの供給量を制御するのであり、この雰囲気ガスの供
給量はマツフル2内の圧力が大気圧より水柱で10〜50mm
程度高い圧力状態となるように制御することが好まし
い。そして加熱帯1には筒状のマツフル2の外周面2aと
間隔を保つて囲むように炉体3が設けられており、この
炉体3の横断面形状は円筒状のマツフル2を使用する場
合にはその軸心を円筒状のマツフル2の軸心と一致せし
められた状態で設けられている正方形であることが熱効
率の面及び炉体3の膨張・収縮代を配慮して築炉する面
等で好ましい。そして炉体3の内壁面と筒状のマツフル
2の外周面2aとによつて外気と遮断した状態で形成され
ている加熱室4内には、マツフル2を加熱する目的で複
数本のラジアントチユーブ5がマツフル2と間隔を保つ
て対向する両側の位置であつてマツフル2内を連続通板
するステンレス鋼帯Sの通板面と平行な両側の位置にマ
ツフル2の長手方向に沿つて配設されており、このよう
な加熱室4内を空気,空気と前記雰囲気ガスとの混合ガ
ス,空気と前記雰囲気ガスと窒素ガスとの混合ガス,又
は窒素ガスのみのうちのいずれか1つのガスで充満す
る。ここで雰囲気ガスとしてはH2とN2とを混合したブレ
ンドガス、或いはアンモニアを熱分解させたH2:75%,
N2:25%の組成成分のガス等を使用し、加熱室4内にこ
の雰囲気ガスを含んだ空気と窒素ガスとの混合ガス又は
この雰囲気ガスを含んだ空気で満たす場合には、酸素が
侵入してきても容易に爆発が生じないように加熱室4内
を満たすガス中の水素ガス濃度を4容量%未満とするこ
とが好ましい。また加熱室4内の圧力は、マツフル2に
亀裂が生じた場合に前記した如き加熱室4内を満たして
いるガスがマツフル2内へ侵入しないようにマツフル2
内の圧力より低い圧力状態すなわち略大気圧であること
が好ましい。そして第4図に示すように密封状態にある
加熱室4内の圧力を前記した如くマッフル2内の圧力よ
り低い所定圧力状態に維持せしめるために圧力制御装置
6が設けられている。すなわち圧力制御装置6は運転立
上り時に温度変化に伴つて変化する加熱室4内の圧力変
化に対応すべく例えば所定値以上の圧力を検出すると圧
力スイツチからの信号を受けて弁を開放し加熱室4内を
満たしているガスの一部を加熱室4の外に排出し所定の
圧力状態を維持するものである。
また筒状のマツフル2を加熱するラジアントチユーブ
5には一端に燃料を燃焼せしめるバーナ5aが設けられて
おり、このバーナ5aに燃料供給装置8からの燃料と燃焼
用空気供給装置9からの燃焼用空気とを供給することに
よつて高温の燃焼ガスを発生させ、この燃焼ガスをラジ
アントチユーブ5のチユーブ部5cを通して他端側から排
気するのである。ここでバーナ5aに供給する燃料として
は、プロパン,ブタン等の安価なガス燃料を利用するこ
とができる。またバーナ5aと反対側の端部にはレキユペ
レータ5bを設けて燃焼空気を予熱せしめることが好まし
い。このようなラジアントチユーブ5のチユーブ部5c
は、直線形,U形,W型,WW型等のいずれの形状であつても
良いが、U形やW型のチユーブ部5cを有するラジアント
チユーブ5を使用するとバーナ5aとレキユペレータ5bと
が同方向に位置するので好ましく、このU形やW型のラ
ジアントチユーブ5を使用する際にはマツフル2を挟ん
で対向するラジアントチユーブ5内の燃焼ガスの流れ方
向を逆向きにすると更に好ましい。すなわち一方の側の
ラジアントチユーブ5はステンレス鋼帯Sの通板方向の
上流側にまた他方の側のラジアントチユーブ5はステン
レス鋼帯Sの通板方向の下流側にそれぞれバーナ5aを設
け、それぞれバーナ5aからレキユペレータ5b側に燃焼ガ
スを対流させると、マツフル2が受ける熱量をステンレ
ス鋼帯の通板方向に関して均一にできて好ましい。この
ようなラジアントチユーブ5のチユーブ部5c内の圧力は
加熱室4内の圧力より低く設定するのであり、具体的に
は大気圧より水柱で2〜10mm程度低い値であることが好
ましい。またマツフル2の温度を一定に保つためにバー
ナ5aに供給する燃料の供給量をマツフル2の温度を検知
して調整する温度制御装置が設けられているとより好ま
しい。またマツフル2とラジアントチユーブ5とに同時
に亀裂等の損傷を生じた場合に備えて加熱室4内に窒素
ガスを供給する窒素ガス供給手段7が設けられているこ
とが好ましい。
5には一端に燃料を燃焼せしめるバーナ5aが設けられて
おり、このバーナ5aに燃料供給装置8からの燃料と燃焼
用空気供給装置9からの燃焼用空気とを供給することに
よつて高温の燃焼ガスを発生させ、この燃焼ガスをラジ
アントチユーブ5のチユーブ部5cを通して他端側から排
気するのである。ここでバーナ5aに供給する燃料として
は、プロパン,ブタン等の安価なガス燃料を利用するこ
とができる。またバーナ5aと反対側の端部にはレキユペ
レータ5bを設けて燃焼空気を予熱せしめることが好まし
い。このようなラジアントチユーブ5のチユーブ部5c
は、直線形,U形,W型,WW型等のいずれの形状であつても
良いが、U形やW型のチユーブ部5cを有するラジアント
チユーブ5を使用するとバーナ5aとレキユペレータ5bと
が同方向に位置するので好ましく、このU形やW型のラ
ジアントチユーブ5を使用する際にはマツフル2を挟ん
で対向するラジアントチユーブ5内の燃焼ガスの流れ方
向を逆向きにすると更に好ましい。すなわち一方の側の
ラジアントチユーブ5はステンレス鋼帯Sの通板方向の
上流側にまた他方の側のラジアントチユーブ5はステン
レス鋼帯Sの通板方向の下流側にそれぞれバーナ5aを設
け、それぞれバーナ5aからレキユペレータ5b側に燃焼ガ
スを対流させると、マツフル2が受ける熱量をステンレ
ス鋼帯の通板方向に関して均一にできて好ましい。この
ようなラジアントチユーブ5のチユーブ部5c内の圧力は
加熱室4内の圧力より低く設定するのであり、具体的に
は大気圧より水柱で2〜10mm程度低い値であることが好
ましい。またマツフル2の温度を一定に保つためにバー
ナ5aに供給する燃料の供給量をマツフル2の温度を検知
して調整する温度制御装置が設けられているとより好ま
しい。またマツフル2とラジアントチユーブ5とに同時
に亀裂等の損傷を生じた場合に備えて加熱室4内に窒素
ガスを供給する窒素ガス供給手段7が設けられているこ
とが好ましい。
このように構成されたマツフル型の光輝焼鈍装置によ
つて筒状のマツフル2内に雰囲気ガスを供給し、一方加
熱室4内で例えばブタンやプロパン等のガス燃料の燃焼
ガスにより加熱されている複数本のラジアントチユーブ
5により前記マツフル2を加熱しながらステンレス鋼帯
Sを加熱帯1のマツフル2内に連続通板して光輝焼鈍す
るのである。
つて筒状のマツフル2内に雰囲気ガスを供給し、一方加
熱室4内で例えばブタンやプロパン等のガス燃料の燃焼
ガスにより加熱されている複数本のラジアントチユーブ
5により前記マツフル2を加熱しながらステンレス鋼帯
Sを加熱帯1のマツフル2内に連続通板して光輝焼鈍す
るのである。
上記した如き本発明に係るステンレス鋼帯Sの光輝焼
鈍方法を実施すると、先ず冷却帯10からスロート部12及
びバツフル11を経て雰囲気ガスを筒状のマツフル2内に
供給する。この筒状のマツフル2内をステンレス鋼帯S
が連続通板するのであるが、このとき加熱室4内の圧力
よりマツフル2内の圧力の方が高くなるように雰囲気ガ
スを供給しているのでマツフル2に亀裂が生じても加熱
室4内に充満しているガスのマツフル2内への侵入は防
止される。同様にラジアントチユーブ5のチユーブ部5c
内の圧力より加熱室4内の圧力の方が高くなるように設
定しているのでラジアントチユーブ5内に亀裂が生じて
もラジアントチユーブ5内の燃焼ガスが加熱室4に侵入
することは防止される。従つてマツフル2及びラジアン
トチユーブ5が亀裂や弛みを同時に生じない限り水素濃
度の高い雰囲気ガスがラジアントチユーブ5内に侵入す
ることがないのである。
鈍方法を実施すると、先ず冷却帯10からスロート部12及
びバツフル11を経て雰囲気ガスを筒状のマツフル2内に
供給する。この筒状のマツフル2内をステンレス鋼帯S
が連続通板するのであるが、このとき加熱室4内の圧力
よりマツフル2内の圧力の方が高くなるように雰囲気ガ
スを供給しているのでマツフル2に亀裂が生じても加熱
室4内に充満しているガスのマツフル2内への侵入は防
止される。同様にラジアントチユーブ5のチユーブ部5c
内の圧力より加熱室4内の圧力の方が高くなるように設
定しているのでラジアントチユーブ5内に亀裂が生じて
もラジアントチユーブ5内の燃焼ガスが加熱室4に侵入
することは防止される。従つてマツフル2及びラジアン
トチユーブ5が亀裂や弛みを同時に生じない限り水素濃
度の高い雰囲気ガスがラジアントチユーブ5内に侵入す
ることがないのである。
また、ラジアントチユーブ5の一端に設けられている
バーナ5aによつてガス燃料を燃焼せしめ、発生する高温
の燃焼ガスをチユーブ部5cを経て後に他端から排気する
ことによつてラジアントチユーブ5のチユーブ部5cが加
熱される。このように加熱されたラジアントチユーブ5
からの輻射熱と、ラジアントチユーブ5からの輻射熱に
より加熱された炉体3からの輻射熱と、加熱室4内に充
満しているガスの熱伝達とによつて外周面2aを加熱せし
められたマツフル2の内壁面からの主として輻射熱によ
つてマツフル2内を連続通板するステンレス鋼帯Sが加
熱される。この際、円筒状のマツフル2を使用するとき
の炉体3の横断面形状が正方形である場合には、炉体3
からの輻射熱がマツフル2の外周面2aへ均一に供給され
るためマツフル2を均一に加熱することができ、更に炉
体3の横断面形状が左右対称であるので角部においてマ
ツフル2の熱膨張を吸収し加熱室4内を確実に外気と遮
断した状態にし易いのである。そして加熱室4内に空
気,空気とマツフル2内に供給する雰囲気ガスとの混合
ガス,空気と前記雰囲気ガスと窒素ガスとの混合ガス,
又は窒素ガスのみのうちのいずれか1つのガスを充満さ
せ、また雰囲気ガスとして水素ガス濃度の高い例えばア
ンモニアの熱分解ガスを使用すると共にこの雰囲気ガス
を含んだ上記混合ガスを加熱室4内を充満させる場合に
は水素ガス濃度が4容量%未満にすれば、ラジアントチ
ユーブ5の亀裂や結合部の弛みが生じて前記混合ガスが
ラジアントチユーブ5内を侵入しても爆発の危険性がな
いのである。また加熱せしめられたラジアントチユーブ
5の温度はバーナ5a側からレキユペレータ5b側に行くに
従つて低くなるのでバーナ5a側よりレキユペレータ5b側
のチユーブ部5cからマツフル2へ付与する熱量が少なく
なるが、U型やW型のラジアントチユーブ5を使用して
マツフル2を挟んで対向するラジアントチユーブ5内の
燃焼ガスの流れ方向を逆向きにすれば、マツフル2が受
ける熱量の不均一を長手方向においては均一にすること
ができるのである。
バーナ5aによつてガス燃料を燃焼せしめ、発生する高温
の燃焼ガスをチユーブ部5cを経て後に他端から排気する
ことによつてラジアントチユーブ5のチユーブ部5cが加
熱される。このように加熱されたラジアントチユーブ5
からの輻射熱と、ラジアントチユーブ5からの輻射熱に
より加熱された炉体3からの輻射熱と、加熱室4内に充
満しているガスの熱伝達とによつて外周面2aを加熱せし
められたマツフル2の内壁面からの主として輻射熱によ
つてマツフル2内を連続通板するステンレス鋼帯Sが加
熱される。この際、円筒状のマツフル2を使用するとき
の炉体3の横断面形状が正方形である場合には、炉体3
からの輻射熱がマツフル2の外周面2aへ均一に供給され
るためマツフル2を均一に加熱することができ、更に炉
体3の横断面形状が左右対称であるので角部においてマ
ツフル2の熱膨張を吸収し加熱室4内を確実に外気と遮
断した状態にし易いのである。そして加熱室4内に空
気,空気とマツフル2内に供給する雰囲気ガスとの混合
ガス,空気と前記雰囲気ガスと窒素ガスとの混合ガス,
又は窒素ガスのみのうちのいずれか1つのガスを充満さ
せ、また雰囲気ガスとして水素ガス濃度の高い例えばア
ンモニアの熱分解ガスを使用すると共にこの雰囲気ガス
を含んだ上記混合ガスを加熱室4内を充満させる場合に
は水素ガス濃度が4容量%未満にすれば、ラジアントチ
ユーブ5の亀裂や結合部の弛みが生じて前記混合ガスが
ラジアントチユーブ5内を侵入しても爆発の危険性がな
いのである。また加熱せしめられたラジアントチユーブ
5の温度はバーナ5a側からレキユペレータ5b側に行くに
従つて低くなるのでバーナ5a側よりレキユペレータ5b側
のチユーブ部5cからマツフル2へ付与する熱量が少なく
なるが、U型やW型のラジアントチユーブ5を使用して
マツフル2を挟んで対向するラジアントチユーブ5内の
燃焼ガスの流れ方向を逆向きにすれば、マツフル2が受
ける熱量の不均一を長手方向においては均一にすること
ができるのである。
以上詳述した如く本発明に係るステンレス鋼帯の光輝
焼鈍方法及びその装置は、従来のマツフル型の光輝焼鈍
装置又はラジアントチユーブを使用した光輝焼鈍装置に
よつてステンレス鋼帯を光輝焼鈍する際の欠点を解消
し、以下の列挙する如く種々の効果を奏するのであり、
その工業的価値は非常に大きなものである。
焼鈍方法及びその装置は、従来のマツフル型の光輝焼鈍
装置又はラジアントチユーブを使用した光輝焼鈍装置に
よつてステンレス鋼帯を光輝焼鈍する際の欠点を解消
し、以下の列挙する如く種々の効果を奏するのであり、
その工業的価値は非常に大きなものである。
マツフルに亀裂等の損傷を生じた場合にマツフル内
の雰囲気ガスが加熱室内に侵入するだけで加熱室内とラ
ジアントチユーブのバーナとは隔離されており、またラ
ジアントチユーブに亀裂や弛み等の損傷を生じた場合に
可燃性でない加熱室内のガスがラジアントチユーブ内に
侵入するだけであるから、マツフル又はラジアントチユ
ーブのいずれか一方が損傷したとしても爆発の危険性が
なく安全性に優れている。
の雰囲気ガスが加熱室内に侵入するだけで加熱室内とラ
ジアントチユーブのバーナとは隔離されており、またラ
ジアントチユーブに亀裂や弛み等の損傷を生じた場合に
可燃性でない加熱室内のガスがラジアントチユーブ内に
侵入するだけであるから、マツフル又はラジアントチユ
ーブのいずれか一方が損傷したとしても爆発の危険性が
なく安全性に優れている。
加熱室内を空気,空気と雰囲気ガスとの混合ガス,
空気と雰囲気ガスと窒素ガス,又は窒素ガスのみのいず
れかで満たすので、マツフルの外周面が酸化し難く、従
つてマツフルに亀裂等が生じ難くマツフルを長期間に亘
り使用することができる。
空気と雰囲気ガスと窒素ガス,又は窒素ガスのみのいず
れかで満たすので、マツフルの外周面が酸化し難く、従
つてマツフルに亀裂等が生じ難くマツフルを長期間に亘
り使用することができる。
容積の小さなマツフル内を雰囲気ガスで満たせば良
いので高価な雰囲気ガスの使用量が少なくて済み、また
熱源として例えばプロパン,ブタン等の安価なガス燃料
を使用することができるので、経済性に優れている。
いので高価な雰囲気ガスの使用量が少なくて済み、また
熱源として例えばプロパン,ブタン等の安価なガス燃料
を使用することができるので、経済性に優れている。
窒素ガス供給手段が設けられている場合には、マツ
フルとラジアントチユーブとが同時に損傷して爆発の危
険性が生じたとしても、加熱室内に窒素ガスを供給する
ことによつて水素ガス濃度を低下させて爆発の危険性を
回避することができる。
フルとラジアントチユーブとが同時に損傷して爆発の危
険性が生じたとしても、加熱室内に窒素ガスを供給する
ことによつて水素ガス濃度を低下させて爆発の危険性を
回避することができる。
ラジアントチユーブ内において燃料を燃焼させるの
でこの燃焼効率を容易に且つ円滑に高めることができ
る。
でこの燃焼効率を容易に且つ円滑に高めることができ
る。
マツフル内,加熱室内及びラジアントチユーブ内の
それぞれの設定圧力は容易に維持することができるので
雰囲気ガスを所定の露点に容易に保持することができ、
またマツフル内の気密性の異常やラジアントチユーブの
損傷を容易に察知できるので所定の露点に保持された雰
囲気ガス下においてステンレス鋼帯を加熱することがで
き、その結果光輝度に優れておりその仕上り程度のバラ
ツキが少ないステンレス鋼帯を安定操業のもとに製造す
ることができる。
それぞれの設定圧力は容易に維持することができるので
雰囲気ガスを所定の露点に容易に保持することができ、
またマツフル内の気密性の異常やラジアントチユーブの
損傷を容易に察知できるので所定の露点に保持された雰
囲気ガス下においてステンレス鋼帯を加熱することがで
き、その結果光輝度に優れておりその仕上り程度のバラ
ツキが少ないステンレス鋼帯を安定操業のもとに製造す
ることができる。
第1図は本発明方法を実施するのに好適な光輝焼鈍装置
の1実施例を示す概略側断面図、第2図は第1図に示し
た加熱帯のA−A線断面図、第3図は第1図におけるB
−B線断面図、第4図は第2図におけるC部拡大断面説
明図、第5図は従来のマツフル型の光輝焼鈍炉を示す概
略説明図である。 図面中 1……加熱帯 2……マツフル 2a……外周面 3……炉体 4……加熱室 5……ラジアントチユーブ 5a……バーナ 5b……レキユペレータ 5c……チユーブ部 6……圧力制御装置 7……窒素ガス供給手段 8……燃料供給装置 9……燃焼用空気供給装置 10……冷却帯 11……バツフル 12……スロート部 S……ステンレス鋼帯
の1実施例を示す概略側断面図、第2図は第1図に示し
た加熱帯のA−A線断面図、第3図は第1図におけるB
−B線断面図、第4図は第2図におけるC部拡大断面説
明図、第5図は従来のマツフル型の光輝焼鈍炉を示す概
略説明図である。 図面中 1……加熱帯 2……マツフル 2a……外周面 3……炉体 4……加熱室 5……ラジアントチユーブ 5a……バーナ 5b……レキユペレータ 5c……チユーブ部 6……圧力制御装置 7……窒素ガス供給手段 8……燃料供給装置 9……燃焼用空気供給装置 10……冷却帯 11……バツフル 12……スロート部 S……ステンレス鋼帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 9/52 - 9/66 C21D 1/34 C21D 1/52 C21D 1/74 - 1/76
Claims (7)
- 【請求項1】筒状のマツフル(2)と,該マツフル
(2)の外周面(2a)と間隔を保つて囲むように設けら
れている炉体(3)によつて形成されている加熱室
(4)と,該加熱室(4)内にマツフル(2)に沿つて
配設されている複数本のラジアントチユーブ(5)とを
有する加熱帯(1)を備えたマツフル型の光輝焼鈍装置
を使用し、前記マツカル(2)内には雰囲気ガスを供給
し、一方前記加熱室(4)内では熱源により加熱されて
いる前記ラジアントチユーブ(5)により前記マツフル
(2)を加熱しながらステンレス鋼帯(S)を前記加熱
帯(1)のマツフル(2)内に連続通板して光輝焼鈍す
る方法であつて、前記加熱室(4)を外気と遮断した状
態で該加熱室(4)内を空気,空気と前記雰囲気ガスと
の混合ガス,空気と前記雰囲気ガスと窒素ガスとの混合
ガス,又は窒素ガスのみのうちのいずれか1つのガスで
満たし、前記マツフル(2)内の圧力,前記加熱室
(4)内の圧力,前記ラジアントチユーブ(5)内の圧
力をこの順序に順次低く設定してマツフル(2)内にス
テンレス鋼帯(S)を連続通板するステンレス鋼帯の光
輝焼鈍方法。 - 【請求項2】筒状のマツフル(2)内を大気圧より水柱
で10〜50mm高い圧力に、加熱室(4)内を略大気圧に、
ラジアントチユーブ(5)内を大気圧より水柱で2〜10
mm低い圧力にそれぞれ設定する請求項1に記載のステン
レス鋼帯の光輝焼鈍方法。 - 【請求項3】マツフル(2)内に供給する雰囲気ガスと
して窒素ガスと水素ガスとのブレンドガスを使用し且つ
加熱室(4)内を空気と前記ブレンドガスとの混合ガ
ス,空気と前記ブレンドガスと窒素ガスとの混合ガスの
うちのいずれか1つのガスで満たす場合において、該加
熱室(4)内を満たすガス中の水素ガス濃度を4容量%
未満とする請求項1又は2に記載のステンレス鋼帯の光
輝焼鈍方法。 - 【請求項4】ラジアントチユーブ(5)を加熱する熱源
にガス燃料の燃焼ガスを使用する請求項1から3までの
いずれか1項に記載のステンレス鋼帯の光輝焼鈍方法。 - 【請求項5】筒状のマツフル(2)と該マツフル(2)
の外周面(2a)との間隔を保って囲むように設けられて
いる炉体(3)によって加熱室(4)とが形成されてい
る加熱帯(1)を備えたマッフル型の光輝焼鈍装置にお
いて、前記加熱室(4)内には該加熱室(4)内の圧力
よりその内部の圧力が低く設定されている複数本のラジ
アントチューブ(5)が前記マッフル(2)と間隔を保
って対向する両側の位置であって該マッフル(2)内を
連続通板するステンレス鋼帯(S)の通板面と平行な両
側の位置に該マッフル(2)の長手方向に沿って配設さ
れており、前記加熱室(4)が外気と遮断状態に密封構
造に構成されていると共に該加熱室(4)内の圧力を前
記マッフル(2)内の圧力より低い所定圧力に維持せし
める圧力制御装置(6)が設けられていることをを特徴
とするステンレス鋼帯の光輝焼鈍装置。 - 【請求項6】加熱室(4)内へ窒素ガスを供給する窒素
ガス供給手段(8)が設けられている請求項5に記載の
ステンレス鋼帯の光輝焼鈍装置。 - 【請求項7】マツフル(2)が円筒状のマツフル(2)
であり、炉帯(3)がその軸心を該円筒状のマツフル
(2)の軸心と一致せしめられた状態の横断面正方形で
ある請求項5又は6に記載のステンレス鋼帯の光輝焼鈍
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1271491A JP2759354B2 (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | ステンレス鋼帯の光輝焼鈍方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1271491A JP2759354B2 (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | ステンレス鋼帯の光輝焼鈍方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03134120A JPH03134120A (ja) | 1991-06-07 |
JP2759354B2 true JP2759354B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=17500792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1271491A Expired - Lifetime JP2759354B2 (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | ステンレス鋼帯の光輝焼鈍方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2759354B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010134214A1 (ja) * | 2009-05-20 | 2010-11-25 | 中外炉工業株式会社 | 連続焼鈍炉 |
CN107663578A (zh) * | 2017-11-23 | 2018-02-06 | 丹阳市协昌合金有限公司 | 一种铁铬铝合丝光亮退火炉 |
WO2021130845A1 (ja) * | 2019-12-24 | 2021-07-01 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | 焼結炉 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51115212A (en) * | 1975-04-02 | 1976-10-09 | Daido Steel Co Ltd | Apparatus for heat treatment with non-oxidizing atmosphere |
JPS55155853U (ja) * | 1979-04-19 | 1980-11-10 |
-
1989
- 1989-10-20 JP JP1271491A patent/JP2759354B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03134120A (ja) | 1991-06-07 |
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