JP2758069B2 - N―アルキル化アニリンの製造方法 - Google Patents

N―アルキル化アニリンの製造方法

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JP2758069B2
JP2758069B2 JP2193176A JP19317690A JP2758069B2 JP 2758069 B2 JP2758069 B2 JP 2758069B2 JP 2193176 A JP2193176 A JP 2193176A JP 19317690 A JP19317690 A JP 19317690A JP 2758069 B2 JP2758069 B2 JP 2758069B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C209/00Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C209/04Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by substitution of functional groups by amino groups
    • C07C209/14Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by substitution of functional groups by amino groups by substitution of hydroxy groups or of etherified or esterified hydroxy groups
    • C07C209/18Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by substitution of functional groups by amino groups by substitution of hydroxy groups or of etherified or esterified hydroxy groups with formation of amino groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings or from amines having nitrogen atoms bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、昇温下、気相での酸化アルミニウム酸触媒
の存在下における非アルキル化またはモノアルキル化ア
ニリンと低級アルコールまたは相応するエーテルとの反
応によるN−アルキル化アニリンの製造方法に関する。
アルキル化アニリンは、染料、安定剤、ウレタン類、
尿素類、医薬品及び植物保護剤の製造のための重要な工
業的中間体である。
アニリンとアルコールを、液相若しくは気相で、酸触
媒の存在下に反応させてN−アルキル化アニリンを製造
することは、既に知られている。液相法おいては、反応
は、液体触媒、例えば、硫酸、塩酸または3塩化リンの
存在下で行われる。これらの方法は、加圧下で行われる
必要がある。酸触媒の高い腐食作用のために、この方法
は、特殊な耐腐食性オートクレーブ中で行われなければ
ならない。しかし、腐食は、避けられるものではない。
加えて触媒の分離及び処理のために、余計な出費が必要
とされる。
これに対して、気相法は、加圧することなしに行われ
る。かくして西ドイツ国特許公開明細書第1031796号に
記述される方法に従うと、アニリン蒸気及びアルコール
蒸気の混合物を、常圧で熱いりん酸中を通過させる。腐
食問題に加え、この方法は長時間の反応の後、比較的大
量のりん酸が、触媒として使用不可能となり、そして新
しいりん酸と交換しなければならないという欠点を有す
る。その消費された触媒は、専門の処理に回さなければ
ならない。
更に、遷移金属を含む触媒上でアルコールを用いて芳
香族アミンのアルキル化を行うことが知られている。米
国特許明細書第4,613,705号は、例えば、バナジウム/
スズ酸化物触媒を記述する。しかしこの触媒上でのアニ
リンの転化率は満足できるものではなく、そして高い割
合の、望ましくない環アルキル化生成物がみられる。
ホウベン−ベイル,メトデン デア オルガニシェン
ヒュミー(Houben−Weyl,Methoden der organischen
Chemie)、第XI/1巻(1957年)、116頁は、酸化アルミ
ニウムまたはアルミニウム・シリケートもまた芳香族ア
ミンのアルキル化のために適する触媒であることを開示
する。しかしながら、さらに述べるように、これらの触
媒は、その活性が余りに速く衰え、そしてその寿命が工
業目的のためには不十分であるという欠点を有する。
西ドイツ国特許公開明細書2,335,906号は、もし0.1な
いし20重量%のりん酸をシリカに加えると長寿命を有す
る触媒が得られることを教示する。この例でもまた、急
速な不活性化を回避しそして触媒の長い寿命を確保する
ために、アルキル化の間連続してりん酸及び/又はリン
酸アルキルを導入する必要がある。しかしながら、それ
らのリン化合物の一部は常に排出され反応生成物から分
離されなければならない。
かくして本発明の目的は、気相において様々な型のア
ニリン化合物についてそのN原子をアルキル化すること
ができ、そして前述の欠点を有しない触媒を利用可能に
することである。その触媒は、容易に利用可能であり、
長い使用寿命、及び高い活性を特徴とし、そして高い転
化率及び良好な選択性を保証するものでなければならな
い。
驚くべきことに、ある酸化アルミニウム(以下にさら
により詳細に記述する)が、これまで知られてきたもの
よりもより有利なアニリンのN−アルキル化のための触
媒を構成することが見いだされた。その新規な方法によ
り、必要とされる高い収率及び転化率、特に環のアルキ
ル化が起こらずそして触媒が非常に長い使用寿命を有す
ることが保証される。
従って本発明は、使用される触媒が酸化/水酸化アル
ミニウム水和物の500℃ないし1000℃での焼成により製
造され、そして50ないし400m2/g、好ましくは100ないし
350m2/g、特に好ましくは150ないし300m2/gのBET表面積
及び5ないし600ミリモルH+/kg、好ましくは10ないし40
0ミリモルH+/kg、特に好ましくは20ないし300ミリモルH
+/kgの表面酸性度を有するγ/Al2O3であることを特徴と
する、気相、昇温下におけるAl2O3上での低級アルコー
ルまたは相応するジアルキルエーテルを用いたアニリン
またはN−アルキル−アニリンのN−アルキル化方法に
関する。
本発明に従って使用されるべき触媒を製造するための
酸化/水酸化アルミニウム水和物は、アルミニウム塩、
アルミニウムアルコラート、アルミニウムフェノラート
または他の適する加水分解可能なアルミニウム化合物の
加水分解により製造することができる。加水分解は、希
酸または希アルカリにより、多くの場合水単独により行
うことができる。一般に、この型の加水分解は、当業者
には既知のものである。アルミニウムアルコラートの加
水分解物が、本発明に従って使用する事ができる触媒の
製造に特に適することが見いだされた。この型のアルミ
ニウムアルコラートは、トリアルキル−アルミニウム化
合物の酸化、例えば、アルホル法(AlfolR process)に
より、特に好ましく得ることができる(ウルマン工業化
学辞典、第4版、第7巻208頁及び第5版A10巻283
頁)。
アルミニウム−有機化合物の酸化及び生成するアルコ
キシ化合物の加水分解によるアルコールの製造のための
この方法において、特別の性質の酸化/水酸化アルミニ
ウム水和物が得られ、それにはごく少量の不純物しか含
まれていない。
水に分散させることができる顆粒、押出物、ビーズま
たは粉末の製造のため、酸化/水酸化アルミニウム水和
物は、鉱酸及び/又は有機酸例えば、HNO3、HBr、HCl、
特にCH3COOHを用いて解膠される。成形品の製造におい
ては、酸/酸化アルミニウム/水酸化アルミニウム混合
物は、加工前の数分間の間ニーダー中で完全に混練され
る。湿潤成形品は、次に100℃で乾燥され、そして3時
間の間500℃ないし1000℃で焼成され、Al2O3のγ変性が
おこなわれる。
この方法により生成した酸化アルミニウムのBET表面
積は、50ないし400m2gである。
酸による解膠の結果として、使用される酸の量に応じ
て5ないし600ミリモルH+/kgの表面酸性度を有する粒子
が得られる。
本発明に従った方法において使用するAl2O3粒子の製
造のための別法においては、出発物質として予め解膠し
た水分散性の酸化アルミニウム/水酸化アルミニウムを
使用する。この粉末を水で粒状化に適した水準に調湿
し、適当な成形機を用いてビーズ、押出物または顆粒に
成形する。500乃至1000℃で3時間焼成する。得られた
粒状物は、やはり50ないし400m/2gのBET表面積を有し、
その表面酸性度は、20ないし300mmol/H+/kgである。
前述の特性を有するこのような特殊なγ−Al2O3触媒
が、使用寿命及び性能の点で、文献から知られていたγ
−Al2O3触媒と比較して非常に好ましく、それらが工業
的使用に適することは、予見することができなかった。
得られたγ−Al2O3の表面酸性度、及び結果としての
本発明に従った方法のための安定性は、水性懸濁液中で
このγ−Al2O3の直接の滴定により最も容易に決定する
ことができる。
アニリンまたはN−モノアルキル−置換アニリンのN
−アルキル化のための本発明の方法は、200にし400℃、
好ましくは250ないし350℃、特に好ましくは260ないし3
20℃で気相において行われる。この方法において、触媒
は、固定床または流動床に調製することができる。本発
明による方法は、大気圧で行われる。しかしながら本方
法は、僅かな減圧下、または僅かな加圧下で行うことも
できる。結果として、0.7ないし2バールの圧力範囲を
圧力範囲として言及することができる。
例えば、本反応を行うためには、N−原子をアルキル
化されるべきアニリン及びアルキル化剤であるアルコー
ルまたはエーテルの混合物を気化させ、そして気化され
た混合物を接触触媒上を通過させる。供給混合物中に、
不活性ガス、例えば、窒素、ヘリウム、水蒸気、水素ま
たはアルゴンをキャリアーガスとして加えることが可能
である。
触媒負荷(液空間速度=LHSV)は、0.1ないし4.0/
/h、好ましくは0.3ないし2.0//hの範囲で変化さ
せることができる。この文脈において、LHSVは、単位触
媒体積、1時間当たりのアニリン/アルコールまたはア
ニリン/ジアルキルエーテル混合物の体積割合、と定義
することができる。
固定床法を使用するならば、触媒は、適当にはグラニ
ュールの形態で使用される。流動床法を使用するなら
ば、微粒子の分散が適することが知られている。
反応混合物は、反応器出口で凝縮され、例えば、蒸留
により分離される。未反応出発物質は、既知の方法で反
応にもどされる。N原子を置換されていないアニリンか
らN−モノアルキル化またはN,N−ジアルキル化アニリ
ンを製造する場合においては、N原子を1置換及び2置
換されたアニリンもまた、反応生成物として分離され、
望まれない反応生成物もまた反応にもどされる。
本発明の方法においては、下記式 式中、 R1は、水素または直鎖または枝別れしたC1−C10−ア
ルキルを表し、 R2は、水素、直鎖または枝別れしたC1−C10−アルキ
ル、C6−C12−アリール、C1−C4−アルコキシ、ハロゲ
ン、シアノまたはニトロを表す、 のアニリンまたはN−アルキルアニリンが使用される。
直鎖または枝別れしたC1−C10−アルキルは、例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、tert.−ブチル、異性のヘキシル、オ
クチルまたはデシルである。該C1−C4−アルキル基を好
ましい。
C6−C12−アリールは、例えば、フェニル、ナフチル
またはビフェニル、好ましくはフェニルであり、C1−C4
−アルコキシは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ、ブトキシまたはイソブトキシ、
好ましくはメトキシまたはエトキシである。ハロゲン
は、例えば、フッ素、塩素または臭素であり、好ましく
は塩素である。
以下は、適するアミンの例として上げることができる
ものである。
アニリン、o−、m−及びp−トルイジン、o−、m
−−びp−クロロアニリン、2,4−、2,6−、3,4−及び
3,5−キシリジン、o−、m−及びp−エチルアニリ
ン、o−、m−及びp−イソプロピルアニリンその他で
ある。特にアニリン及び前述のトルイジンが好ましい。
低級アルコールは、当業者に周知のもの、例えば、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ルまたは種々のブタノールをアルキル化に適するアルコ
ールとして言及することができる。
メタノールまたはエタノールを好ましく使用すること
ができる。相応するジアルキルエーテル(C1−C4−アル
キル)2Oもまた当業者には既知である。これらは、ジメ
チルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル及びそ
の考えられる混合エーテルである。ジメチルエーテルま
たはジエチルエーテルが好ましく使用される。もしエー
テルが使用されるならば、これは対応するアルコール2
モルに相当する。
式(I)中のR1基が水素またはアルキル基を表すかに
より、本発明の方法は以下の2反応式の一方に従って進
行する。
a)の反応式に従った反応においては、N原子が置換
されていないアニリンがアルコールまたはジアルキルエ
ーテルにより、N原子を1置換されたアニリン及びN原
子を2置換されたアニリン混合物に転化される。反応
b)に従うと、既にN原子を1置換されたアニリンが、
N原子を2置換されたアニリンに転化される。この場
合、置換基R1が既に存在することにより、混合アルキル
化アニリンもまた得ることができる。
アルキル化剤であるアルコールまたはエーテルのアニ
リンに対するモル割合は、アニリンまたはN−アルキル
−アニリン1モル当たりアルコール0.2ないし10または
エーテル0.1ないし5モル、好ましくは0.4ないし6モル
のアルコールまたは0.2ないし3モルのエーテル、特に
好ましくは0.5ないし4モルのアルコールまたは0.25な
いし2モルのエーテルである。N原子が置換されていな
いアニリンが出発物質として使用される場合、原則的に
当業者には既知の方法で、該モル割合を選択することに
より生成物中のN−モノアルキル−アニリンのN,N−ジ
アルキル−アニリンに対する割合を調節することができ
る。アニリンに比して過剰量のアルコールは、その選択
性においてN,N−ジアルキル化アニリンの方へのシフト
をもたらす。アルコールに対するアニリンの低い割合
は、N−モノアルキル−アニリンへの高い選択性を与え
る。
モノアルキル化合物に対する大量の要求がある場合に
は、生成したジアルキルアニリンの過剰部分を反応に戻
しモノアルキルアニリンに転化することができる。N,N
−ジアルキル化合物の高い割合が必要とされる場合同一
のこと、すなわちモノアルキルアニリンを循環させより
高度にアルキル化する事ができる。
実 施 例 触媒製造例A 1.ニーダー中で1.5重量%のHNO312kgを7分間にわたっ
て一定の流量で20kgの酸化/水酸化アルミニウム水和物
(例えば、Pural SCFR,コンデア社)に加えた。次にさ
らに混練しながら8分間にわたって1.5重量%のHNO37kg
をさらに加えた。適当な粒状化装置を用いて成形した
後、粒状物を110℃乾燥させそして550℃で3時間焼成し
た。このようにして得られた粒状物は、30ミリモルH+/k
gの表面酸性度を有した。
触媒製造例B 10kgの前以て解膠した酸化/水酸化アルミニウム水和
物(例えば、Disperal spezial 10/lRコンデア社)を水
を用いて粒状化に適した水分に調温し、そして15分間ニ
ーダー中で混練した。次にその湿った混合物は、成形品
に加工され、乾燥され、そして550℃で3時間焼成され
た。このようにして得られた粒状物は、90ミリモルH+/k
gの表面酸性度を有した。
触媒製造例C(比較) 500gの商業的に入手可能なγ−Al2O3粒子(Alumine A
ctive A、ロン−プーラン社)を0.5mlの1N HNO3溶液中
に含浸させ、乾燥し、そして550℃で活性化した。その
材料は、5ミリモルH+/kg未満の表面酸性度を有した。
酸性度の決定 表面酸性度を決定するために、1gの酸化アルニウム粒
子を粉末になるまで粉砕したものを40mlの水に懸濁させ
た。0.1ml/分の滴下速度で懸濁液を電位差計を用いて0.
1N NaOHで滴定した。
粒状試料を粉砕するのには、微粉砕機(Braun Melsun
gen AG)で行った。5mlの粒子及び直径9mmのタングステ
ンカーバイドボールを粉砕ミルの下部に導入した。ミル
の上部を閉じ、そしてPTFE振盪容器中においた。振盪容
器は、微粉砕機の保持具中に固定し、そして振幅を約10
mmのストロークにセットした。粉砕は6ないし8分後に
終了した。その微粒子をついで上記の酸性度の決定に使
用することができた。
実施例1〜4 平均粒径1ないし2mmを有し、本発明に従って使用さ
れる実施例AまたはBの酸化アルミニウム25mlを垂直の
反応管(長さ40cm及び直径30mm)中に導入した。有機熱
伝導媒体により反応器の恒温制御が、可能であった。触
媒床の温度は、移動可能な熱電対を用いて計測可能であ
り、300℃であった。モル比1:1のアニリンとアルコール
の混合物は、計量装置を用いて気化器に計量注入され、
気化器中で気相に転化され、そして接触触媒を通過し
た。計量速度は、液体混合物20ml/hであった。これは、
触媒負荷(LHSV)0.8//hに相当した。反応生成物
は凝縮され、ガスクロマトグラフィーにより分析され
た。
転化率及び選択性は表1に示した。
比較例1及び3 アルミニウムアルコラートまたはアルミニウム塩の加
水分解により製造されたのではなく、例えば、バイエル
法(ウルマン、第4版、第7巻305頁及び第5版A1巻、5
56頁参照)から得られそして低い表面酸性度を有する市
販の酸化γ−アルミニウムを、同一条件下で実施例1〜
4の装置中の触媒として使用した。比較実験もまた表1
に示す。
比較例2及び4 製造例Cに従って得られた触媒を実施例1ないし4の
装置中で同一条件下で使用した。結果を表1に記録し
た。
実施例1ないし4によると、本発明に従って使用され
る酸化γ−アルミニウムは、アルコールを用いた大気圧
下、気相でのアニリンのN−アルキル化のための良好な
触媒である。表1から明らかである通り、本発明に従っ
て製造されていない酸化γ−アルミニウムは、本発明に
従って使用されるべき酸化アルミニウムよりも広いBET
表面積を有するにもかかわらず、触媒的に活性ではある
が、不満足な転化率を示す。低い転化の割合にかかわら
ず、望ましくない環アルキル化生成物の割合は、本発明
に従って使用されるべき酸化アルミニウムよりも大きか
った。本発明に従って製造されていない酸化アルミニウ
ム材料の活性の僅かな増加は、続いて行われる酸を用い
た処理によりもたらされることができる。しかしなが
ら、転化率の度合は、本発明に従って使用されるべき触
媒により達成される水準よりも明らかに低い水準にとど
まる。続いて行われる酸による処理は、アニリンのメチ
ル化には、何の効果もない。
以下の実施例は、基質の変動に対して、選択性、加え
て該触媒に特徴的な使用寿命に関して本発明の方法が柔
軟性に富むことを例証しようとするものである。
実施例5ないし8 平均粒径2ないし3mmを有する実施例AまたはBによ
る酸化γ−アルミニウム1lを垂直の反応管(長さ150cm
及び管の内側の直径32mm)中に導入した。有機熱伝導媒
体により反応器の恒温制御が可能であった。上記の全触
媒床の温度は移動可能な熱電対を用いて計測可能であっ
た。液状反応混合物は、ポンプを用いて気化器に入れら
れ、気相に転化されそして接触触媒を通過した。反応生
成物は、凝縮され、ガスクロマトグラフィーにより分析
された。正確な実験条件及び実施例5ないし8の結果は
表2にまとめた。
転化率の度合及び選択性は4000時間の触媒負荷の後に
も変わらなかった。
実施例は、生成物の選択性の非常に柔軟な制御が可能
であることを示す。アルキル化の度合に関するパラメー
ターは、触媒負荷(LHSV)、アニリンのアルコールにた
いするモル比及び反応温度である。高い触媒負荷でのア
ニリンのアルコールにたいする低いモル比は、非常に選
択的なモノアルキル化を促進する。45%及び49%の転化
率では、それぞれ87%ないし95%のモノアルキルアニリ
ンの選択性が達成された(実施例6、8)。同様な反応
条件下で本発明に従って使用されるものでない酸化アル
ミニウムを使用して顕著に低い転化率が得られた。過剰
のアルコール、低い触媒負荷及び高い反応温度は、高い
アニリンの転化率及び90%を越える高いジアルキルの選
択性をもたらす(実施例7)。
実施例9 モル1:0.5のアニリンとジアルキルエーテルの混合物
を実施例2にしたがって、300℃で流速0.8l/l/hで反応
させた。アニリンの転化率は、69%であった。N−エチ
ルアニリンの選択性は、87.2%であり、N,N−ジエチル
アニリンは11.8%そして環アルキル化副生成物はあわせ
て1.0%であった。
本発明の主な態様と構成は以下の通りである。
1、使用される触媒が酸化/水酸化アルミニウム水和物
の脱水により製造され、そして50ないし400m2/g、好ま
しくは100ないし350m2/g、特に好ましくは50ないし300m
2/gのBET表面積及び5ないし600ミリモルH+/kg、好まし
くは10ないし400ミリモルH+/kg、特に好ましくは20ない
し300ミリモルH+/kgの表面酸性度を有するγ−Al2O3
あることを特徴とする、気相、昇温下におけるAl2O3
での低級アルコールまたは相応するジアルキルエーテル
を用いたアニリンまたはN−アルキル−アニリンのN−
アルキル化方法。
2、γ−Al2O3がアルミニウムアルコラートの加水分解
物の脱水により製造されることを特徴とする上記1記載
の方法。
3、トリアルキルアミニウム化合物の酸化によるアルミ
ニウムアルコラートが使用されることを特徴とする上記
2記載の方法。
4、上記方法が、200ないし400℃、好ましくは250ない
し350℃、特に好ましくは260ないし320℃で行われるこ
とを特徴とする上記1記載の方法。
5、上記方法が0.7ないし2バールの圧力下で行われる
ことを特徴とする上記1記載の方法。
6、下記式 式中、 R1は、水素または直鎖または枝別れしたC1−C10−ア
ルキルを表し、そして R2は、水素、直鎖または枝別れしたC1−C10−アルキ
ル、C6−C12−アリール、C1−C4−アルコキシ、ハロゲ
ン、シアノまたはニトロを表す、 のアニリンまたはN−アルキル−アニリンを使用するこ
とを特徴とする上記1記載の方法。
7、C1−C4−アルコールまたは相応するジ−C1−C4−ア
ルキルエーテルが、アニリンまたはN−アルキル−アニ
リン1モル当たり0.2ないし10モルのアルコールまたは
0.1ないし5モルのエーテルの量で使用されることを特
徴とする上記1記載の方法。
8、上記方法が触媒体積当たりのアニリン/アルコール
またはアニリン/エーテル混合物の体積として理解され
る、0.1ないし4.0l/l/h、好ましくは0.3ないし2.0l/l/h
の触媒負荷(液空間速度)で行われることを特徴とする
上記1記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリスチヤン・フレーリツヒ ドイツ連邦共和国デー4150クレーフエル ト1・デルパーホーフシユトラーセ 14 (56)参考文献 特開 昭61−291551(JP,A) 特開 昭53−90227(JP,A) 特開 昭62−195350(JP,A) 特開 昭64−70442(JP,A) 特開 昭61−291549(JP,A) 特開 昭61−291550(JP,A) 特開 昭61−291548(JP,A) 特開 昭50−40534(JP,A) 特許136414(JP,B1) 米国特許4613705(US,A) 英国特許915186(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 211/48 C07C 209/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】使用される触媒が酸化/水酸化アルミニウ
    ム水和物の脱水により製造され、そして50ないし400m2/
    g、好ましくは100ないし350m2/g、特に好ましくは150な
    いし300m2/gのBET表面積及び5ないし600ミリモルH+/k
    g、好ましくは10ないし400ミリモルH+/kg、特に好まし
    くは20ないし300ミリモルH+/kgの表面酸性度を有するγ
    /Al2O3であることを特徴とする、気相、昇温下における
    Al2O3上での低級アルコールまたは相応するジアルキル
    エーテルを用いたアニリンまたはN−アルキル−アニリ
    ンのN−アルキル化方法。
JP2193176A 1989-07-28 1990-07-23 N―アルキル化アニリンの製造方法 Expired - Lifetime JP2758069B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE3924999.9 1989-07-28
DE3924999A DE3924999A1 (de) 1989-07-28 1989-07-28 Verfahren zur herstellung von n-alkylierten anilinen

Publications (2)

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