JP2756686B2 - ターボ分子ポンプ - Google Patents

ターボ分子ポンプ

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JP2756686B2
JP2756686B2 JP3621989A JP3621989A JP2756686B2 JP 2756686 B2 JP2756686 B2 JP 2756686B2 JP 3621989 A JP3621989 A JP 3621989A JP 3621989 A JP3621989 A JP 3621989A JP 2756686 B2 JP2756686 B2 JP 2756686B2
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turbo molecular
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昌司 井口
茂 横内
元昭 飯塚
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OOSAKA SHINKU KIKI SEISAKUSHO KK
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OOSAKA SHINKU KIKI SEISAKUSHO KK
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (1)産業上の利用分野 本発明は加速器、半導体の製造等の超高真空機器の排
気用として使用されるターボ分子ポンプに関する。
(2)従来の技術 ターボ分子ポンプとしては、吸気口と排気口を有する
筐体内に、ロータの外周面に突設した多数の動翼と、該
筐体の内周面に突設した多数の静翼とを互いに近接して
配設したものが一般に知られている。
しかし気体の粘性を利用して排気を行う前記ターボ分
子ポンプにおいては、他のガスに比べて圧縮比(排気口
圧力/吸気口圧力)が小さい水素(H2)ガスはターボ分
子ポンプのみで排気した場合、被排気容器内に残留ガス
として残る。
従ってより超高真空を得るためにはターボ分子ポンプ
とは別に、磁場の中に冷陰極放電を発生させるスパッタ
形ゲッタイオンポンプ等を並設したものがある。
(3)発明が解決しようとする問題点 しかしターボ分子ポンプとは別にゲッタイオンポンプ
を設置するため設置用のスペースを要し、且つ設備費用
が増大すると共に、装置設計が煩雑になる等の欠点を有
する。
本発明は上記の欠点を解消し装置を簡易とすると共
に、設備費用を軽減し効率的に水素(H2)ガスを排気し
て超高真空性能の一段と優れたターボ分子ポンプを提供
することを目的とする。
(4)問題点を解決するための手段 本発明は上記の目的を達成するために、吸気口と排気
口を有する筐体内に、ロータの外周面に突設した多数の
動翼と、該筐体の内周面に突設した多数の静翼とを互い
に近接して配設したターボ分子ポンプにおいて、前記吸
気口の内部に気体収着金属部とこれを加熱するヒータ部
からなるゲッタポンプを具備したことを特徴とする。
(5)作用 ターボ分子ポンプの吸気口の内部に気体収着金属部と
該金属部を加熱するヒータ部とからなるゲッタポンプを
具備したので、水素(H2)以外の気体に対してはターボ
分子ポンプにより排気され、残余の水素(H2)ガスに対
しては前記ゲッタポンプにより排気されるので超高真空
を容易に達成することができる。
(6)実施例 本発明の1実施例を第1図乃至第3図に従って説明す
る。
(1)はターボ分子ポンプを示し、該ターボ分子ポン
プ(1)は筐体(1a)内に設けられた回転軸(1b)に固
定されたロータ(1c)の外周面に多数の動翼(1d)…
(1d)を突設すると共に、これら動翼(1d)…(1d)間
に近接して多数の静翼(1e)…(1e)を前記筐体(1a)
の内周面に突設して構成した。(2)は前記ターボ分子
ポンプ(1)の筐体(1a)の下端に嵌合螺止された内部
ハウジングを示し、該内部ハウジングの内側にあるラジ
アル磁気軸受(3)(3)及びスラスト磁気軸受(4)
を介して前記回転軸(1b)を軸支すると共に、該回転軸
(1b)の中間部にモータ(14)のロータ(14a)を固定
し、該モータ(14)の駆動により前記動翼(1d)…(1
d)を回転するようにした。そして前記内部ハウジング
(2)の頂部及び底部には磁気軸受制御異常時に前記回
転軸(1b)を軸支する非常用玉軸受(2a)、(2b)を設
けた。(5)は前記筐体(1a)の上端に設けた吸気口、
(6)は前記内部ハウジング(2)の下部に設けた排気
口であり、該吸気口(5)内にゲッタポンプ(7)を設
けた。該ゲッタポンプ(7)は気体収着金属部(7a)と
これを加熱するヒータ部(7b)とからなり、該気体収着
金属部(7a)は例えばジルコニウム(Zr)とアルミニウ
ム(Al)の合金で第2図及び第3図に示すようにコ字状
に曲折されたヒータ板からなるヒータ部(7b)の表面に
コーティングされて層状に形成されている。そして該ヒ
ータ板(7b)の両端は端子(8)を介して入力リード線
(9)(9)に接続してある。(10)は支持体を示しセ
ラミック等の絶縁環(10a)と支持軸(10b)により構成
されL字状の保持金具(11)と補助板(11a)により前
記吸入口(5)に突設した突起(5a)(5a)に絶縁材を
介して螺止した。尚(12)は通電用コネクター、(13)
…(13)は磁気軸受用変位検出センサを示す。
次に上記実施例の作動を説明する。ターボ分子ポンプ
(1)のモータ(14)に通電するとロータ(1c)が高速
に回転し、該ロータ(1c)に突設した多数の動翼(1d)
…(1d)と筐体(1a)から突設した多数の静翼(1e)…
(1e)との間に気体の流れが生じ吸気口(5)から排気
口(6)に向って排気作用を起す。
しかし気体に含まれるガスの中でターボ分子ポンプ
(1)に対する圧縮比(排気口圧力/吸気口圧力)は、
水素(H2)に対して103、ヘリウム(He)に対して105
窒素(N)に対して108程度となっている。従ってター
ボ分子ポンプ(1)のみで排気した場合、残留ガスの主
成分は水素(H2)となり、この水素(H2)を排気しない
と低い圧力は得られない。
そこで残留ガスをターボ分子ポンプ(1)の吸気口
(5)に設けられたゲッタポンプ(7)の気体収着金属
部(7a)の表面間を通過させる。この気体収着金属部
(7a)の金属は気体分子を取り込む排気作用を有するの
で、前記水素(H2)の気体分子を有効に取り込み排気す
る。
しかし該気体収着金属は一定期間使用した後や、長時
間大気にさらされた後は気体の収着が行われ難くなる。
従って取り込んだ気体のうち、H2以外のCO、CO2、O2
その他は内部に拡散させ、H2は放出させる必要がありこ
れを再生と称する。本実施例においては、前記ターボ分
子ポンプ(1)の吸気口(5)に連接した被排気容器と
の間に設けた吸気弁(図示せず)を閉止し、該ターボ分
子ポンプ(1)内を高真空状態のまま入力リード線
(9)(9)から前記ヒータ板(7b)に通電する。この
通電によりヒータ板(7b)は450℃程度に加熱され気体
収着金属に取り込まれた水素(H2)ガスは放出され排気
口(6)から排出される。この再生に関して発明者の実
験によれば、例えば気体収着金属部が第2図、3図のよ
うな構造で直径(D)が80mm、厚さ(t)が30mmで、圧
縮比1×104を有する吸気口径100mmのターボ分子ポンプ
(1)の場合、排気側の水素(H2)の分圧が1×▲10-5
Torr▼の時吸気口側の水素(H2)分圧が1×▲10-9 Torr
▼以下になるとターボ分子ポンプ(1)の水素(H2)に
対する排気速度は0となる。そして吸気口(5)に設け
た気体収着金属はこのような超高真空領域で水素(H2
に対して200/sの排気速度を持ち、その排気作用は水
素(H2)分圧が1×▲10-10 Torr▼以下でも維持され
る。又吸気口側の水素(H2)分圧が1×▲10-9 Torr▼の
場合、気体収着金属の水素(H2)に対する排気速度が半
減する迄の時間は12、500時間となり、450℃に加熱した
ときの再生に要する時間は2、3時間となる。
尚ターボ分子ポンプの水素(H2)に対する圧縮比が1
×104の場合、ターボ分子ポンプの排気側の水素(H2
分圧は1×10▲10-5 Torr▼となるため、仮にターボ分子
ポンプの排気側に気体収着金属を装着した場合、その水
素(H2)に対する排気速度が半減する時間が1.25時間と
なって極端に短かくなり現実的でない。
尚、上記再生時に高温の気体収着金属及びヒータ板
(7b)からの輻射熱により、ターボ分子ポンプ(1)の
吸気口内壁及び動翼(1d)…(1d)と静翼(1e)…(1
e)の面も加熱し脱ガスされるため、通常超高真空の排
気を行うターボ分子ポンプ(1)に必要な加熱脱ガス工
程を省略することができる。
又、気体収着金属をコーティングしたヒータ板の形状
配置については、本発明がその趣旨を逸脱しない範囲に
おいて、種々なる変更、修正、改良等を施した態様で実
施し得ることは言うまでもない。又、第1図ではターボ
分子ポンプ(1)を磁気軸受式としたが、その軸受形式
が玉軸受等の機械式軸受でも全く同様に適用できる。
(7)発明の効果 このように本発明によれば、水素(H2)以外の気体に
対して優れた超高真空性能を有するターボ分子ポンプの
吸気口内に気体収着金属部とヒータ部とからなるゲッタ
ポンプを設けたので、水素(H2)に対する排気が十分な
されると共に、随時収着ガスを放出することができるの
で、超高真空性能の極めて優れたターボ分子ポンプを小
型で取扱が容易に且つ費用を軽減して提供することがで
きる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例の断面図、第2図は第1図の
上部の平面図、第3図は第2図の詳細拡大断面図であ
る。 (1)……ターボ分子ポンプ (1a)……筐体 (1c)……ロータ (1d)……動翼 (1e)……静翼 (5)……吸気口 (6)……排気口 (7)……ゲッタポンプ (7a)……気体収着金属部 (7b)……ヒータ部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気口と排気口を有する筐体内に、ロータ
    の外周面に突設した多数の動翼と、該筐体の内周面に突
    設した多数の静翼とを互いに近接して配設したターボ分
    子ポンプにおいて、前記吸気口の内部に気体収着金属部
    とこれを加熱するヒータ部からなるゲッタポンプを具備
    したことを特徴とするターボ分子ポンプ。
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