JP2756227B2 - エルボ管の内面肉盛溶接方法および同装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は圧力容器の配管等に使用
されるエルボ管の内面に耐食性材料等を肉盛溶接するた
めのエルボ管の内面肉盛溶接方法および同装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、エルボ管に対する内面肉盛溶接
は、普通の自動溶接機では溶接トーチが届かない部位が
生じる等の障害があるところから、一般には手溶接で行
われており、溶接作業の能率が非常に悪いものとなって
いた。

【０００３】一方、この点の改善策として、エルボ管を
軸方向に複数に分割し、この分割された各エルボピース
ごとに自動溶接機による内面肉盛溶接を行った後、これ
らを溶接で接合する分割溶接方式が提案された。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このように各
エルボピースに別々に内面肉盛溶接を施す従来の分割溶
接方式によると、エルボピースごとに溶接準備、エルボ
ピースの取替え等の手間がかかるため、なお作業能率が
悪いものとなっていた。

【０００５】そこで本発明は、分割された各エルボピー
スの連続溶接を可能として溶接作業の能率を向上させる
ことができるエルボ管の内面肉盛溶接方法および同装置
を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明（方法）
は、エルボ管を軸方向に複数に分割し、この分割された
各エルボピースに内面肉盛溶接を行うエルボ管の内面肉
盛溶接方法において、上記各エルボピースを、軸方向
に、かつ、隣合うもの同士、互いの内周側円弧と外周側
円弧が連続する状態で突合せてエルボピースブロックと
なし、このエルボピースブロックの内面に対し、各エル
ボピースに跨って肉盛溶接を行った後、各エルボピース
を分離するものである。

【０００７】請求項２の発明は、請求項１の構成におい
て、エルボピースブロックの両端に端管を取付けてワー
クとなし、このワークを、ワーク中心線とほぼ直角方向
の断面が各軸方向位置で均一な楕円となる竪置きまたは
横置き姿勢で支持した状態で、ワーク内面に対向させた
溶接トーチをワークに対してワーク軸方向に相対移動お
よびワーク中心線まわりに相対回転させることにより、
エルボピースブロックと端管とに跨って内面肉盛溶接を
行い、溶接後、エルボピースブロックから端管を取外す
ものである。

【０００８】請求項３の発明（装置）は、請求項１また
は２記載のエルボ管の内面肉盛溶接方法に使用されるエ
ルボ管の内面肉盛溶接装置であって、エルボピースブロ
ックまたはワークを竪置きまたは横置き姿勢で支持する
支持手段と、エルボピースブロックまたはワークの内面
に対向して配置されたティグ溶接機の溶接トーチをエル
ボピースブロックまたはワークの中心線まわりに回転さ
せる回転手段と、溶接トーチをエルボピースブロックま
たはワークに対して軸方向に相対移動させるトーチ移動
手段と、溶接トーチがエルボピースブロックまたはワー
クの軸方向に相対移動しながらエルボピースブロックま
たはワークの中心線まわりに相対回転するように上記回
転手段およびトーチ移動手段を制御する制御手段とを具
備してなるものである。

【０００９】請求項４の発明は、請求項３の構成におい
て、溶接トーチの相対回転軸心をエルボピースブロック
またはワークの中心の変位に追従してエルボピースブロ
ックまたはワークの中心線とほぼ直角方向に進退移動さ
せる倣い手段として、エルボピースブロックまたはワー
クの中心線と平行な倣い面をもった倣いゲージと、溶接
トーチの軸方向相対移動に伴って上記倣いゲージの倣い
面の変位を検出する倣い検出手段と、この倣い検出手段
からの信号に基づいて溶接トーチをエルボピースブロッ
クまたはワークの中心線とほぼ直角方向に進退移動させ
るトーチ進退機構とが設けられたものである。

【００１０】

【作用】上記構成によると、各エルボピースに対して連
続して内面肉盛溶接を行うことができる。このため、溶
接後に各エルボピースを分離する工程が増える分を差し
引いても、従来の各ピース個別に溶接する場合と比較し
て溶接作業の能率を向上させることができる。

【００１１】ところで、エルボピースブロックに対して
単純に内面肉盛溶接を行おうとすれば、エルボピースブ
ロックの端部で溶接トーチが同ブロックから外れるた
め、この部分は自動溶接が不可能となる。

【００１２】あるいは、全体自動溶接を可能とするため
に、エルボピースブロックの各エルボピースごとに、特
公昭６０−１０８３２号公報に示されているように、内
周側の円弧長さと外周側の円弧長さの差に基づいてウイ
ビング幅を内周側と外周側とで変化させる等の複雑な制
御が必要となる。

【００１３】これに対し、請求項２の構成によると、端
管によってワークのワーク中心線とほぼ直角方向の断面
が各軸方向位置で等しくなり、内面肉盛溶接を各軸方向
位置で同じ条件で行うことができる。

【００１４】すなわち、内周側と外周側でウイビング幅
を変える等の複雑な制御が不要となり、溶接トーチのワ
ーク中心線まわりの相対回転運動と軸方向相対移動のみ
によって肉盛層の幅、厚みを均一にすることができる。

【００１５】また、請求項３の構成によると、溶接トー
チがスパイラル状に移動するため、エルボピース全域に
亘る連続溶接が可能となる。

【００１６】さらに、ワークの軸方向各位置での断面で
ある楕円の長径と短径の寸法差は、ティグ溶接機に装備
されたＡＶＣ（アーク・ボルテージ・コントロール装置
＝アーク長制御装置）によるトーチ追随作用によって吸
収することができる。

【００１７】一方、請求項４の構成によると、倣い手段
により、エルボピースブロックまたはワークの中心の変
位に対してトーチの相対回転軸心を追従させることがで
きるため、とくにエルボピースブロックまたはワークの
中心の変位量が大きい条件下において溶接の均一性がよ
り確実に保たれる。

【００１８】

【実施例】本発明の実施例を図によって説明する。

【００１９】この実施例では、９０°エルボ管を３０°
の角度で３分割し、この分割された各エルボピースＰ…
に内面肉盛溶接を行う場合を例にとっている。

【００２０】図１，２において、１は図示しない油圧シ
リンダを駆動源として伸縮しうるブーム、２はこのブー
ム１の先端に取付けられた取付フレームで、この取付フ
レーム２にコントローラ（制御手段）３が設けられてい
る。

【００２１】また、取付フレーム２には、竪方向のねじ
軸４と、このねじ軸４に螺合する昇降ヘッド５とが設け
られ、ねじ軸４が図示しないモータ（油圧モータまたは
電動機、以下でいうモータについて同じ）で回転駆動さ
れることにより、昇降ヘッド５が垂直に昇降移動するよ
うになっている。

【００２２】この昇降ヘッド５には、トーチパイプ６
が、図示しないモータによって回転駆動される回転ヘッ
ド７、およびティグ溶接機におけるＡＶＣのスライド機
構８を介して垂下され、このトーチパイプ６の下端に溶
接トーチ９が設けられている。

【００２３】こうして、溶接トーチ９が、（イ）回転ヘ
ッド７の回転動作により、トーチパイプ軸心（以下、竪
軸という）Ｘまわりに回転可能で、（ロ）昇降ヘッド５
の昇降動作により、竪軸Ｘに沿って昇降移動（軸方向移
動）可能（ハ）ブーム１の伸縮動作によって水平方向に
進退移動可能に支持され、これら回転、昇降、進退移動
の各動作が、コントローラ３によって制御されるように
なっている。

【００２４】なお、トーチパイプ６には、シールドガス
配管、水配管および溶加材が溶接トーチ９に向けて通さ
れているが、これは周知につき図示省略している。

【００２５】各エルボピースＰ…は、内面肉盛溶接に際
して、図１〜図３に示すように上下方向に、かつ隣り合
うもの同士、互いの外周側円弧と内周側円弧とが連続す
る状態（互いの曲率中心Ｏが交互に異なる状態）で積層
されて仮溶接される。

【００２６】さらに、このエルボピースＰ…の積層体と
してのエルボピースブロックＰｕの両側に短い直管状の
端管１０，１０が仮溶接により取付けられてワークＷと
なり、このワークＷがワーク受け台１１上に竪置き支持
される。

【００２７】このワーク受け台１１のワーク支持面１１
ａは、エルボピースＰ…の分割角度（３０°）の半分の
１５°に傾斜して形成され、このワーク支持面１１ａ上
にワークＷを支持した状態で、ワーク中心線Ｌが、鉛直
線に沿う竪線となる。

【００２８】この状態で、図３に示すように、エルボピ
ースブロックＰｕの両側辺のうち長辺側の両端を通る両
側水平線Ａ，Ｂ間のワーク部分（図３中、斜線を付して
示すようにエルボピースブロックＰｕと両側端管１０，
１０の一部とに跨る部分。以下、溶接領域という）Ｗ１
において、水平断面が各軸方向位置で均一な楕円（図４
に示す）となり、この溶接領域Ｗ１で溶接トーチ９の竪
軸Ｘまわりの回転と昇降移動によって内面肉盛溶接が行
われる。

【００２９】なお、溶接領域Ｗ１における断面（楕円）
の長径寸法と短径寸法の差αはＡＶＣのアーク長制御作
用によって吸収される。

【００３０】一方、図１，５に示すように、昇降ヘッド
５に倣いアーム１２が垂下され、この倣いアーム１２に
倣い検出手段としてのリミットスイッチ１３が取付けら
れている。

【００３１】このリミットスイッチ１３は、ワーク中心
線Ｌと平行な倣い面１４ａを有する倣いゲージ１４に接
触しながら昇降ヘッド５（溶接トーチ９）とともに昇降
移動し、倣い面１４ａの水平方向の変位に応じオン・オ
フ切換わり作動して、そのオン・オフ信号をコントロー
ラ３に送る。

【００３２】コントローラ３は、図６に示すように、昇
降ヘッド５の昇降動作（昇降用モータ１５）を制御する
昇降制御部１６と、回転ヘッド７の回転動作（回転用モ
ータ１７）を制御する回転制御部１８と、倣い制御部１
９とから成り、この倣い制御部１９が、上記リミットス
イッチ信号に基づいてブーム１の伸縮動作（ブーム伸縮
シリンダ２０）を伸縮制御する。

【００３３】これにより、溶接トーチ９の昇降移動に伴
うワーク中心の変位に追随して竪軸Ｘが図左右方向に移
動し、竪軸Ｘがワーク溶接領域Ｗ１の各軸方向位置にお
いてワーク中心上に保持される。

【００３４】図６中、２１はたとえば溶接作業の開始時
に作業員によって押し操作されるスタートスイッチ、２
２はたとえば昇降ヘッド５の位置によって溶接完了を検
出する停止スイッチで、このスタートスイッチ２０およ
び停止スイッチ２１からの信号に基づいて昇降用および
回転用両モータ１５，１７が駆動および駆動停止する。

【００３５】次に、この溶接装置による内面肉盛溶接作
用を説明する。

【００３６】ワークＷをワーク受け台１１上にセットし
た後、トーチパイプ６をワークＷ内に上方から挿入し、
溶接トーチ９を溶接領域Ｗ１の始点部分（下端部）の内
面に対向させる。

【００３７】この状態で溶接作業を開始し、コントロー
ラ３により、昇降ヘッド５を上昇させながら回転ヘッド
７を回転させることにより、溶接トーチ９を下から上に
スパイラル状に移動させる。

【００３８】これにより、図２仮想線で示すようにワー
ク溶接領域Ｗ１の内面にスパイラル状の肉盛層が連続し
て形成される。

【００３９】この溶接後、ワークＷをワーク受け台１１
から外し、両側端管１０，１０をエルボピースブロック
Ｐｕから取外す。また、各エルボピースＰ…を一旦切離
し、図７に示すように互いの内周側円弧同士、外周側円
弧同士が連続する状態で溶接接合することにより、内面
肉盛溶接が施されたエルボ管が構成される。

【００４０】他の実施例 （１）上記実施例では溶接トーチ９をスパイラル状に移
動させて連続溶接を行うようにしたが、溶接トーチ９を
水平に回転させて一周完了ごとに一ピッチずつ移動させ
るようにしてもよい。

【００４１】（２）エルボピースＰの分割角度が小さい
場合（３０°以下）等、ワーク中心線Ｌのうねりが小さ
い条件下では、倣い手段を用いずに、ＡＶＣのアーク長
制御作用によって、ワーク中心と溶接トーチ回転軸心Ｘ
のずれを吸収するようにしてもよい。

【００４２】（３）上記実施例ではワークＷを固定し、
溶接トーチ９を昇降させるようにしたが、逆にワークＷ
を昇降させるようにしてもよい。あるいは、ワークＷを
昇降、溶接トーチ９を回転させ、もしくはワークＷを回
転、溶接トーチ９を昇降させてもよい。

【００４３】（４）上記実施例では、ワークＷの水平断
面を各軸方向位置において均一な楕円となるようにエル
ボピースブロックＰｕの両端に端管１０，１０を取付
け、全周均一幅の肉盛溶接を行うようにしたが、図８に
示すように、端管１０を取付けず、エルボピースブロッ
クＰｕのみの状態で溶接してもよい。

【００４４】この場合は、制御が複雑となるが、特公昭
６０−１０８３２号公報に示されているように、ウイピ
ング幅が各エルボピースＰ…において内周側から外周側
に向かって広くなるようなウイビング制御を行えばよ
い。

【００４５】あるいは、エルボピースブロックＰｕの下
端側からウイビング幅同一となる肉盛溶接を行い、上端
側の自動溶接できない部分は手溶接で補ってもよい。こ
の場合でも、各ピースを別々に自動溶接する場合と比較
してトータルの作業能率は良いものとなる。

【００４６】（５）ワークＷまたはエルボピースブロッ
クＰｕを、上記実施例のような竪置きでなく、その中心
線が水平線に沿う横置き姿勢で支持し、溶接トーチ９を
ワークＷまたはエルボピースブロックＰｕに対して水平
方向に相対移動および相対回転させるようにしてもよ
い。

【００４７】

【発明の効果】上記のように本発明によるときは、各エ
ルボピースを、軸方向に、かつ、隣り合うもの同士、互
いの内周側円弧と外周側円弧が連続する状態で突き合わ
せてエルボピースブロックとなし、このエルボピースブ
ロックの内面に対し、各エルボピースに跨って肉盛溶接
を行うようにしたから、従来の各ピース個別に溶接する
場合と比較して溶接作業の能率を向上させることができ
る。

【００４８】また、請求項２の発明によると、端管によ
ってワークのワーク中心線とほぼ直角方向の断面が各軸
方向位置で等しくなり、内面肉盛溶接を各軸方向位置で
同じ条件で行うことができるため、端管を設けずに内周
側と外周側でウイビング幅を変える等の制御を行う場合
と比較して、制御が容易となるとともに、肉盛層の幅、
厚みの均一性が確実に保たれる。

【００４９】一方、請求項３の発明によると、溶接トー
チがスパイラル状に移動するため、連続溶接が可能とな
る。

【００５０】さらに、ワークの各位置での断面である楕
円の長径と短径の寸法差は、ティグ溶接機に装備された
ＡＶＣ（アークボルテージコントロール装置＝アーク長
制御装置）によるトーチ追随作用によって吸収すること
ができる。

【００５１】また、請求項４の発明によると、倣い手段
により、ワークまたはエルボピースブロックの中心の変
位に対してトーチの回転軸心を追従させることができる
ため、とくにワークまたはエルボピースの中心の変位量
が大きい条件下において溶接の均一性がより確実に保た
れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例にかかる溶接装置の全体構成を
示す概略正面図である。

【図２】図１におけるワークと溶接トーチ部分の一部拡
大図である。

【図３】同装置によって内面肉盛溶接を施されるワーク
の拡大正面図である。

【図４】図３のIV-IV線断面図である。

【図５】図１における倣いゲージ部分の拡大図である。

【図６】同装置における制御系のブロック構成図であ
る。

【図７】エルボピースを組み合わせてエルボ管を構成し
た状態の断面図である。

【図８】端管を用いずにエルボピースブロックのみの状
態で内面肉盛溶接を行う場合のエルボピースブロックの
断面図である。

【符号の説明】

Ｐ エルボピース Ｐｕ エルボピースブロック １０，１０ 端管 Ｗ ワーク ３ コントローラ（制御手段） ４ 昇降手段を構成するねじ軸 ５ 同昇降ヘッド ７ 回転ヘッド（トーチ回転手段） ８ ＡＶＣのスライド機構 ６ トーチパイプ ９ 溶接トーチ １０，１０ 端管 １１ ワーク受け台 １２ 倣い手段を構成する倣いアーム １３ 倣い検出手段としてのリミットスイッチ １４ 倣いゲージ １４ａ 倣い面 １ トーチ進退機構としてのブーム

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊 雄司 兵庫県高砂市荒井町新浜２丁目３番１号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (72)発明者 長谷 幸雄 神戸市西区岩岡町野中1050 (72)発明者 串田 義輝 兵庫県明石市大久保町大窪151−１ 丁 田宿舍７−210 (56)参考文献 特開 昭58−179567（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−100150（ＪＰ，Ａ) 特公 昭60−10832（ＪＰ，Ｂ２) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B23K 9/04 B23K 37/00 301 B23K 10/02 501

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エルボ管を軸方向に複数に分割し、この
   分割された各エルボピースに内面肉盛溶接を行うエルボ
   管の内面肉盛溶接方法において、上記各エルボピース
   を、軸方向に、かつ、隣合うもの同士、互いの内周側円
   弧と外周側円弧が連続する状態で突合せてエルボピース
   ブロックとなし、このエルボピースブロックの内面に対
   し、各エルボピースに跨って肉盛溶接を行った後、各エ
   ルボピースを分離することを特徴とするエルボ管の内面
   肉盛溶接方法。
2. 【請求項２】 請求項１記載のエルボ管の内面肉盛溶接
   方法において、エルボピースブロックの両端に端管を取
   付けてワークとなし、このワークを、ワーク中心線とほ
   ぼ直角方向の断面が各軸方向位置で均一な楕円となる竪
   置きまたは横置き姿勢で支持した状態で、ワーク内面に
   対向させた溶接トーチをワークに対してワーク軸方向に
   相対移動およびワーク中心線まわりに相対回転させるこ
   とにより、エルボピースブロックと端管とに跨って内面
   肉盛溶接を行い、溶接後、エルボピースブロックから端
   管を取外すことを特徴とするエルボ管の内面肉盛溶接方
   法。
3. 【請求項３】 請求項１または２記載のエルボ管の内面
   肉盛溶接方法に使用されるエルボ管の内面肉盛溶接装置
   であって、エルボピースブロックまたはワークを竪置き
   または横置き姿勢で支持する支持手段と、エルボピース
   ブロックまたはワークの内面に対向して配置されたティ
   グ溶接機の溶接トーチをエルボピースブロックまたはワ
   ークの中心線まわりに回転させる回転手段と、溶接トー
   チをエルボピースブロックまたはワークに対して軸方向
   に相対移動させるトーチ移動手段と、溶接トーチがエル
   ボピースブロックまたはワークの軸方向に相対移動しな
   がらエルボピースブロックまたはワークの中心線まわり
   に相対回転するように上記回転手段およびトーチ移動手
   段を制御する制御手段とを具備してなることを特徴とす
   るエルボ管の内面肉盛溶接装置。
4. 【請求項４】 請求項３記載のエルボ管の内面肉盛溶接
   装置において、溶接トーチの相対回転軸心をエルボピー
   スブロックまたはワークの中心の変位に追従してエルボ
   ピースブロックまたはワークの中心線とほぼ直角方向に
   進退移動させる倣い手段として、エルボピースブロック
   またはワークの中心線と平行な倣い面をもった倣いゲー
   ジと、溶接トーチの軸方向相対移動に伴って上記倣いゲ
   ージの倣い面の変位を検出する倣い検出手段と、この倣
   い検出手段からの信号に基づいて溶接トーチをエルボピ
   ースブロックまたはワークの中心線とほぼ直角方向に進
   退移動させるトーチ進退機構とが設けられたことを特徴
   とするエルボ管の内面肉盛溶接装置。