JP2755418B2 - 光センサの分光感度測定方法 - Google Patents

光センサの分光感度測定方法

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JP2755418B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、光センサに照射される光の波長に対する分
光感度を測定する測定方法に関する。
(従来の技術) 光センサに用いられる高性能半導体素子を作製する手
法として、有機金属熱分解気相成長法(Metal Organic
Chemikal Vapor Deposition,以下、MOCVD法と言う)が
知られており、従来の作成方法に比較して量産性、膜厚
及び組成比の制御性の面において極めて優れた技術とな
っている。
このような既知の手法により作製された光センサ素子
は、パッケージングされた後に広い分野で用いられてい
るが、その用途に応じた特性を把握する必要があること
から、製造した後の検査段階にて、各製造条件における
光センサの分光感度特性を評価している。
光センサにおける従来の分光感度の測定方法は、分光
器を用いて特定波長の単色光を測定する光センサと予め
分光感度が既知である標準光センサとに照射し、両者の
出力強度を相対的に比較することにより被測定物である
光センサの分光感度を測定していた。
すなわち、第19図に示すように、白色光源50からの光
を集光ミラー51により集光して分光器52に入射し、当該
分光器52によって、ある波長の単色光に分光する。そし
て、この特定波長λの単色光に重畳した高調波をロング
パスフィルタ53によって除去した後に、再び集光ミラー
54によって集光し、被測定物である光センサ55に照射す
る。このとき、光センサ55より出力される出力強度A
と、当該光センサ55に照射された光量P、及び求める光
センサ55の分光感度Rとの間には、 A=R・P …… (2) の関係が成立する。
したがって、被測定物である光センサ55への放射光量
Pと、この光により出力された光センサ55の出力強度と
が測定あるいは計算できれば、光センサ55の分光感度が
容易に求まるわけであるが、ここで、光源の放射スペク
トル、すなわち、光の波長λに対する放射輝度Meの関
係、分光器52の分散効率、すなわち各波長における出射
光量と入射光量との比、及び測定光学系で用いられる集
光ミラー51,54の反射率の内、1つでも未知の値が存在
すると、前述した放射光量Pが求められないことにな
る。
そこで従来においては、第19図に示す測定光学系にお
いて、特定波長λに分光した際に、被測定物として、照
射される光の波長λに対するそれぞれの分光感度Rが予
め知られている標準光センサを用い、これと分光感度を
測定する光センサ55とを相対的に比較することにより、
分光感度Rを測定していた。
すなわち、標準光センサの分光感度をR0、このときの
光センサの出力強度をA0とすると、前記(2)式より下
記の式が成立する。
A0=R0・P …… (3) ここで、放射光量Pは等しいから、(2)(3)式よ
り、 A/A0=R/R0 したがって、求める光センサ55の分光感度Rは、 R=A/A0・R0 …… (4) にて表される。
このような操作を波長λ毎に繰り返し、被測定物であ
る光センサ55の分光感度Rを所定の波長領域で求めたの
が第20図に示すグラフである。本図にて示す光センサ
は、波長が5〜10μmの領域で相対分光感度が最大とな
ることから、この波長領域にて使用して好適な光センサ
であることが認められ、この値が所定の規格範囲内であ
るか否かの評価を行なうことができる。
(発明が解決しようとする課題) ところが、このような従来の光センサの分光感度測定
方法によれば、測定光学系の装置が大がかりになるとい
う欠点がある。すなわち、従来装置には少なくとも、白
色光源、複数の集光ミラー、分光器、分光器を駆動する
ための駆動装置、高調波の混入を防止するロングパスフ
ィルタ、当該ロングパスフィルタの切換え機構、分光感
度が既知の標準光センサ、光センサからの出力を記録す
る記録装置等が必要となる。
また、従来の測定装置には分光器が必須であるため、
白色光源からの光を単色光に分光する際に、分光される
光の波長領域によってはプリズムを変更しなければなら
ないという非常に煩わしい操作をともなってしまう。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、簡便な装置で光センサの分光感度を測
定することができ、しかも、いずれの波長領域でも分光
感度の測定ができると共に、任意の周波数における感
度、すなわち直流的感度及び交流的感度の両方を測定す
ることができる測定方法を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明は、放射スペクトル
可変手段による少なくともn個の互いに独立した放射ス
ペクトルの波形が与えられる光源から、被測定物である
光センサに少なくとも前記n個の光をそれぞれ照射し、
このとき光センサから出力される少なくともn個の出力
強度により、n個に分割した前記光の波長領域のそれぞ
れにおける前記光センサの分光感度を測定する方法であ
って、 ある放射スペクトルをもつ光(添字jにて表わす)
の、ある分割された波長領域(添字iにて表わす)にお
ける前記光源の放射光量をPji、 ある放射スペクトルをもつ光を照射したときの前記光
センサの出力強度をAj、 ある分割された波長領域における前記光センサの分光
感度をRiとしたときに、 により与えられる(1)式から前記光センサの分光感
度(Ri)を求めることを特徴とする光センサの分光感度
測定方法である。
(作用) このように構成した本発明にあっては、以下の手順に
より分光感度を測定することができる。
まず、放射スペクトル可変手段の制御パラメータに対
する光源の波形、つまり波長に対する放射光量あるいは
放射輝度が予め測定された光源を用いる。そして、ある
制御パラメータjにおいてこの光源から被測定物である
光センサに光を照射し、このとき、光センサから出力さ
れる出力強度Ajを測定する。
次に、波長領域を任意にn分割し、jなる制御パラメ
ータを設定した光源から放射される光のうち、ある波長
領域iにおける放射光量Pjiと、上記測定された出力強
度Ajとを下記式、 に代入して得られる分光感度Rnについての連立方程式を
演算することにより、任意に分割した波長域における光
センサの分光感度Riを求めることができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、本発明の測定方法を用いて被測定物である
光センサの分光感度を測定する装置に示す基本構成図、
第2図は、光センサの検出視野が光源より小さい場合に
おける同測定装置の光源及び光センサ部分を示す構成
図、第3〜7図は、光センサの検出視野が光源より大き
い場合における同測定装置の光源、光センサ及び補正装
置部分を示す構成図、第8図は、同じく光センサの検出
視野が光源より大きい場合における他の実施例に係る同
測定装置の光源及び光センサ部分を示す構成図である。
第1図に示す如く、本実施例の測定装置は、被測定物
である光センサ10と、当該光センサ10に特定の放射スペ
クトルを有する光を照射する白色光源11と、この白色光
源11の放射スペクトルの波形を変更する放射スペクトル
変更手段12と、種々の演算を行う演算手段13とから構成
されている。
前記白色光源11として本実施例は黒体炉を用いてい
る。この黒体炉11は、周知のように完全放射体であっ
て、るつぼ内に収容された円筒管からなる黒体と、るつ
ぼ内に前記黒体を包含するように充填された白金と、る
つぼ全体を埋め込んで熱絶縁を向上せしめるトリア粉な
どから構成され、るつぼ周囲に設けられた高周波加熱コ
イルなどからなる加熱手段によって白金を介して黒体を
加熱することにより白色光を発生させるようになってい
る。そして、この黒体炉11から発せられる白色光は、黒
体の加熱温度によりその放射スペクトル、すなわち、光
の波長λと放射輝度Meとの関係が独立して変化するとい
う特性を有している。換言すれば、黒体炉11の加熱温度
に対して特定の放射スペクトルを有する光を発生させる
特性を備えており、しかも、これらの光は互いに独立、
すなわち単に放射輝度Meが相似的に変化したものでな
く、波長λに対する放射輝度Meの波形がそれぞれ異なる
波形となるという特性を有している。したがって、本実
施例にあっては、放射スペクトル変更手段12を黒体炉11
の加熱温度Tとし、ある特定の加熱温度1つに対して、
独立した1つの放射スペクトルの波形を有する光を光源
11から発生させるようにしている。
また、被測定物である光センサ10は、前記光源11から
照射される光の方向に対して対向する位置に設置され、
この光源11及び光センサ10は、乾燥した窒素ガスを充満
した所定の密閉容器内に収容されている。これにより大
気中の水蒸気あるいは二酸化炭素等による光の吸収を防
止することができる。
前記演算手段13は、光センサ10の出力強度Aを検出す
る検出部14と、予め必要なデータを格納しておく記憶部
15と、これら出力強度A及び必要なデータを入力して光
センサ10の分光感度Rを演算する演算部16とを有してお
り、マイクロコンピュータなどにより構成することがで
きる。本実施例にあっては、光センサ10の出力強度Aを
検出する検出部14として直流電圧計を用い、また記憶部
15には、黒体炉11の加熱温度Tに対する光源11の放射光
量Pのデータを格納している。
また、前記演算部16にて演算された光センサ10の波長
λに対する分光感度Rを記録する記録手段17を当該演算
部16に接続するように構成することもできる。
第2図に示すように、前記光センサ10の検出視野αが
前記光源11の大きさより小さい場合にあっては、上述し
た装置構成のみによって測定することができるが、第3
図に示すように、光センサ10の検出視野βが光源11の大
きさより大きい場合には、測定光学系に光源11以外から
の光が当該光センサ10に照射されることから、以下述べ
るような検出視野の補正装置を用いて測定を行なう。
この補正装置は、予め理論式によりその放射光量を算
出し得る部材(18)を用いることにより、実際の光源11
を当該光源と所定の関係を有する新たな光源とみなすこ
とができるように構成したものであって、実際の測定値
との誤差が生じることなく測定できるという特徴を備え
ている。
すなわち、まず第4図に示すように、光センサ10の検
出視野βを光源11の大きさ以下に制限するために通孔19
が形成されたバッフル板18を光源11と光センサ10との間
に配設し、さらに、このバッフル板18の表面を黒化する
と共に室温と同一温度に温調した状態で、光センサ10の
出力強度Aを測定し、この測定値Aを後述する(9)式
に代入する。
このとき、光センサ10に照射される光量P1には、第7
図に示すように光源11から放射された光量Pと、前記バ
ッフル板18から放射された光(主に赤外線である)によ
る光量とが含まれている。後者の光量は、表面を黒化さ
れた前記バッフル板18を室温における黒体、すなわち完
全放射体とみなすことができることから、前記通孔19が
形成された前記バッフル板18(第4図)と同一位置に配
設された通孔が形成されていないバッフル板20(第5
図)から放射される光量P0から、前記通孔19が形成され
た前記バッフル板18(第4図)と同一位置に配設された
前記通孔と同一形状のバッフル板21(第6図)から放射
される光量P2を減じた値(P0−P2)となる。したがっ
て、求める光量P1は、 P1=P+(P0−P2) ……(5) となり、ここで、P,P0,P2のそれぞれの値は、プランク
の放射式を用いて精度良く、しかも容易に算出すること
ができる。つまり、光センサ10の検出視野が光源11の大
きさより大きい場合には、上述した検出視野の補正装置
を用いることにより、P1なる光量を放射する新たな光源
を備えた測定光学系とみなす訳である。
なお、光センサ10の検出視野が光源11の大きさより大
きい場合の測定は、第8図に示すように、前記バッフル
板18に代えて、光源11と光センサ10との間にミラーある
いはレンズなどの光学素子22を設置して行なうこともで
きる。
この場合には、光源11から発せられる光の反射率が10
0%であるミラー22を用いることが好ましく、反射率100
%のミラー22の表面から放射される光量は0となること
から、光センサ10に照射される光量は光源11からの光量
のみとなる。したがって、この場合においても、ミラー
22の光学的特性、すなわちFメンバあるいは口径及び焦
点距離、光源11とミラー22の幾何学的配置等から、光源
11から放射される光量を算出することができ、これによ
って、前述した第1図に示す測定光学系と同様に光セン
サ10の分光感度を求めることができる。
次に、本発明の測定方法における解析原理について説
明する。
前述したように、黒体炉11は完全放射体であることか
ら、その放射スペクトル、すなわち光の波長λに対する
放射輝度Meの関係は、波長λと炉温Tとの関数で表され
たプランクの放射式によって求められる。
すなわち、黒体炉11からの放射スペクトルをMe[λ,
T](W/m3)、波長をλ(m)、炉温をT(K)とする
と、この放射スペクトルは、 Me[λ,T] =C1・λ-5{exp(C2/λT)−1} …… (6) で表される。ここで、C1,C2はプランク定数、ボルツマ
ン定数及び真空中の光速度から求まる定数であり、 C1=1.191×10-16[W・m2],C2=1.438×10-2[m・
K] である。さらに、本黒体炉11から放射される波長λの光
のうち光センサに照射される光量LT(λ)は、黒体炉の
開口面積をA(m2)、黒体炉開口面から見込んだ光セン
サの受光面の立体角をΩ(ステラジアン)とすると、 LT(λ)=Me[λ,T]・A・Q ……(6′) より与えられる。
まず、光センサ10の分光感度を求めようとする波長領
域(λS〜λE)を任意にn個に分割する。この分割は、
等分割である必要はなく、例えば、被測定物である光セ
ンサ10の分光感度領域が予め予想されるならば、その高
感度領域の立ち上がり部分において細分化すると、高精
度の測定結果を得ることができ、本発明の活用上好まし
いものとなる。
また、この波長領域(λS〜λE)を分割するに際し、
もし、被測定物である光センサ10の分光感度域の境界
値、すなわち、その光よりも短波長域、長波長域では、 (分光感度)=0 であるような値が、予め予想できる場合には、その境
界値を前述のλS、λEとする。
もし、そのような予想ができなければ、波長域の短波
長側の境界値をλSとして0を、長波長側の境界値をλE
として∞を設定する。
したがって、この波長分割は、 λS〜λ1〜λ2……λn-1〜λE となり、便宜上この波長領域を12,…n-1n 及びi =[λi-1,λi] 但し、λ0=λS,λnE と表わす。
次に、放射スペクトル可変手段により選択されたある
一つの放射スペクトルの光を光源11から光センサ10に照
射した際に、当該放射スペクトルのうち前述したある分
割波長領域[λi-1,λi]による放射光量をP
i)、黒体炉11の温度がT(K)のとき光センサ10
に照射される光のうち波長領域[λi-1,λi]にある成
分の光量をLTi)とすると、 (i=1,2……,n) であることから、この放射光量Pをλに対して矩形近似
すれば、 P(λi) =LTi)・(λi−λi-1) …(8) また、波長領域iにおける求めるべき光センサの分
光感度をR(i)とすると、波長領域iにおいて光量
P()の光が光センサに照射されたとき、当該光セン
サ10は、R(i)・P(i)の強度の信号を出力す
る。ここで、この照射された光量と出力強度との関係
は、各波長領域で独立に成立することから、全波長領
域、すなわち[λS,λE]の光が照射されたときの光セ
ンサ10の出力強度は、各波長領域からの寄与成分の総和
として測定されていることになる。したがって、測定さ
れた光センサの出力強度ATjは、 にて表わされる。なお、PTji)は、黒体炉11の温度
がTjのときの波長領域i内における放射光量を表わ
す。また、ATjは黒体炉11の温度がTjのときの測定され
た光センサの出力強度を表わす。
したがって、上記(9)式は、求めるべき未知数R
1),R(2),…R(n)についてのn元1次連
立方程式となる。そして、PT1i),PT2i),…
PTni)が互いに独立した放射スペクトルを有する光
源を用いていることからも、第2図に示すように、光セ
ンサ10の検出視野αが光源11の大きさより小さい場合に
あっては、前述した(6)(6′)(7)(8)式を用
いることにより、また、第3図に示すように、光センサ
10の検出視野βが光源11の大きさより大きい場合にあっ
ては、前述した(5)(6)(6′)(7)(8)式を
用いることにより、当該(9)式はR(n)について
解けることになる。
上述した実施例にあっては、黒体炉11の温度Tを変え
ることにより得られる光源11からの放射スペクトルの種
類が、分割波長領域の数nと等しい場合について説明し
たが、本発明はこの実施例に限定されることなく、放射
スペクトルの種類がn個以上であれば良い。この場合に
は、前記(1)式により得られる方程式の数が、求める
べき未知数の数より多くなることから、当該方程式は最
小2乗法により解けることになる。
次に、第9〜17図を参照して、本発明の他の実施例に
ついて説明する。上述した第1実施例は、照射される光
に対する光センサ10の直流的分光感度を測定する一例で
あるが、以下述べる第2実施例は、任意の周波数に変調
された光源11からの光に対する光センサ10の交流的分光
感度を測定する具体例である。
第9図は、第2実施例に係る測定方法を用いて被測定
物である光センサの分光感度を測定する装置を示す構成
図、第10,11図は、光センサの検出視野が光源より小さ
い場合における同測定装置の光源及び光センサ部分を示
す構成図、及び光センサにより照射される光量と時間と
の関係を示すグラフ、第12〜17図は、光センサの検出視
野が光源より大きい場合における同測定装置の光源、光
センサ及び補正装置部分を示す構成図、及び光センサに
より照射される光量と時間との関係を示すグラフであ
る。
第9図に示すように、本実施例の測定装置は、前述し
た第1実施例の構成部品である被測定物である光センサ
10と、当該光センサ10に特定の放射スペクトルを有する
光を照射する白色光源11と、この白色光源11の放射スペ
クトルの波形を変更する放射スペクトル変更手段12と、
種々の演算を行う演算手段13とに加え、前記光源11と光
センサ10との間に、当該光源11からの光を所定の周波数
の光に変調する変調装置23を有している。また、前記光
センサ10の出力端子には、当該出力信号を増幅させて信
号強度を大きくするための増幅器24が接続され、さらに
この増幅された出力信号のうち、周波数変調装置23によ
り変調された交流波形を検出するロックインアンプ25が
接続されている。
なお、前記増幅器24は、光センサ10からの出力信号が
十分大きい場合には設ける必要はなく、前述した第1実
施例にこの増幅器24を適用しても良い。
このような光センサの出力信号のうち、周波数変調装
置23により変調された交流部分のみを抽出する手段とし
ては、他にも種々考えられる。例えば、単に交流電圧計
を光センサの出力端子に接続して平均電圧を測定した
り、また、光センサの出力端子に直流変換器を接続し、
さらに直流電圧計を接続して、この直流電圧を測定する
こともできる。さらに、CRアクティブフィルタによって
光センサの出力信号の中心周波数を周波数変調装置23に
よる変調周波数に一致させ、これを交流電圧計によって
測定したり、あるいは直流変換器を介して直流電圧計に
よって測定したりすることも可能である。
前記周波数変換装置23は、表面が黒化され、かつ室温
と同一温度に温調されると共に、光源11からの光を通過
させる通孔26が所定間隔をもって形成されたチョッピン
グブレード27を有し、このチョッピングブレード27に
は、当該チョッピングブレード27をある一定の速度にて
回転させる駆動部28が設けられている。前記通孔26は光
センサ10の検出視野より大きく形成されている。また、
周波数変調装置23の駆動部28から出力されるリファレン
ス信号は、前記ロックインアンプ25に入力されるように
結線されている。
前記演算手段13は、予め必要なデータを格納しておく
記憶部15と、前記ロックインアンプ25から送信された出
力強度A及び必要なデータを入力して光センサ10の分光
感度Rを演算する演算部16とを有しており、マイクロコ
ンピュータなどにより構成することができる。本実施例
にあっても、記憶部15には、黒体炉11の加熱温度Tに対
する光源11の放射光量Pのデータを格納している。
また、前記演算部16にて演算された光センサ10の波長
λに対する分光感度Rを記録する記録手段17を当該演算
部16に接続するように構成することもできる。
このように構成した本実施例にあっては、光源11と光
センサ10との間に周波数変調装置23を設置していること
から、当該光センサ10には変調装置23から発せられた光
(主に赤外線)も照射されていることになる。したがっ
て、本実施例に係る測定装置は、第10図に示す測定装置
により光源11から照射される光量Pから、第13図に示す
変調装置23のチョッピングブレード27から発せられる光
量P3を減じた光量(P−P3)の新たな光源を有する測定
光学系となっているとみなすことができる(第11図参
照)。ここで、光量P及びP3は、前記第1実施例と同様
にして算出することができる。
第10図に示すように、前記光センサ10の検出視野αが
前記光源11の大きさより小さい場合にあっては、上述し
た装置構成のみによって測定することができるが、第12
図に示すように、光センサ10の検出視野βが光源11の大
きさより大きい場合には、測定光学系に光源11以外から
の光が当該光センサ10に照射されることから、前述した
第1実施例と同様な検出視野の補正装置を用いて測定を
行なう。
この補正装置は、予め理論式によりその放射光量を算
出し得る部材(29)を用いることにより、実際の光源11
を当該光源と所定の関係を有する新たな光源とみなすこ
とができるように構成したものであって、実際の測定値
との誤差が生じることなく測定できるという特徴を備え
ている。
すなわち、まず第12図に示すように、光センサ10の検
出視野βを光源11の大きさ以下に制限するために通孔30
が形成されたバッフル板29を光源11と周波数変調装置23
との間に配設し、さらにこのバッフル板29の表面を黒化
すると共に室温と同一温度に温調した状態で、光センサ
10の出力強度Aを測定し、この測定値Aを前述した
(9)式に代入する。
このとき、第12図に示す光センサ10に照射される光量
P1は、第15図に示すように光源11から放射された光量P
は、第19図に示すように、前記バッフル板29と同一位置
に配設された通孔が形成されていないバッフル板31から
放射される光量P0とを加算した光量から、第14図に示す
ように前記バッフル板29に形成された通孔30に相当する
バッフル板から照射される光量P2と、第13図に示すよう
にチョッピングブレード27が光源11からの光を遮ったと
きの光センサ10によって検出される光量P3とを加算した
光量を減じた光量、つまり、 P1=P+P0−P2−P3 … (9′) となる。これらP,P0,P1,P2,P3の関係は第17図に示す通
りである。
ここで、P,P0,P2,P3のそれぞれの値は、プランクの放
射式を用いて精度良く、しかも容易に算出することがで
きる。つまり、光センサ10の検出視野が光源11の大きさ
より大きい場合には、上述した検出視野の補正装置を用
いることにより、P1なる光量を放射する新たな光源を備
えた測定光学系とみなす訳である。
このように構成した本実施例にあっても、前記第1実
施例にて詳述した(9)式により、光センサの分光感度
Riについての連立方程式を得ることができ、これを前記
演算手段13にて解くことにより、任意に分割した波長領
域における交流的分光感度を得ることができる。
なお、本発明は、前述した第1及び第2実施例のみに
限定されることなく、種々の変形例が考えられ、特に測
定装置の実施例は、本発明の要件を満たす限りにおいて
種々のものが適用できる。例えば、実施例にあっては、
光源として黒体炉を用いたが、フィラメント電流値によ
り互いに独立した放射スペクトルを発生させ得るランプ
も適用することができる。
次に、本発明の分光感度測定方法について、さらに具
体的な実施例を挙げて説明する。
本具体例は、第9図に示す装置構成にて測定を行な
い、その測定結果を第18図に示す。
なお、本具体例においては、第9図における被測定物
である光センサ10には分光感度が予め知られている市販
のものを使用し、一方、光源11として黒体炉を用いると
と共に、演算手段13としてマイクロコンピュータを使用
した。また、放射スペクトル変更手段12としては、黒体
炉の温度コントローラを用い、前記マイクロコンピュー
タによって当該温度コントローラを制御した。ここで、
黒体炉11、周波数変調装置23、被測定物である光センサ
10は、乾燥窒素ガスを充満させた密閉容器内に収容し、
大気中の水蒸気及び二酸化炭素等の影響を除去するよう
にした。
測定条件としては、周波数変調装置23における変調周
波数を8Hzとし、黒体炉11の温度は200〜1000℃(473〜1
273K)の間を100℃単位に設定して測定した。また、光
源の分割波長は、 0.2、1.0、4.0、7.0、10.0、13.0、16.0、19.0、22.
0、100.0μmの9区分とした。
黒体炉からの放射光量は、各設定温度において、前述
したプランクの放射式によって求め、また、得られた連
立方程式(9元1次連立方程式)は、前記マイクロコン
ピュータを用いてガウスの消去法にて算出した。
第18図には、上記測定結果(図中、実線にて示す)
と、その比較例として光センサの特性(図中、破線にて
示す)とを示したが、この結果からも本発明の測定方法
の精度が優れたものであるかを理解することができる。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、極めて簡便な装置
構成により光センサの分光感度を測定することができ、
しかも、いずれの波長領域でも分光感度の測定ができる
と共に、任意の周波数において、すなわち直流的感度及
び交流的感度の両方を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の測定方法を用いて被測定物である光
センサの分光感度を測定する装置を示す基本構成図、第
2図は、光センサの検出視野が光源より小さい場合にお
ける同測定装置の光源及び光センサ部分を示す構成図、
第3〜7図は、光センサの検出視野が光源より大きい場
合における同測定装置の光源、光センサ及び補正装置部
分を示す構成図、第8図は、同じく光センサの検出視野
が光源より大きい場合における他の実施例に係る同測定
装置の光源及び光センサ部分を示す構成図、第9図は、
本発明の第2実施例に係る測定方法を用いて被測定物で
ある光センサの分光感度を測定する装置を示す構成図、
第10,11図は、光センサの検出視野が光源より小さい場
合における同測定装置の光源及び光センサ部分を示す構
成図、及び光センサにより照射される光量と時間との関
係を示すグラフ、第12〜17図は、光センサの検出視野が
光源より大きい場合における同測定装置の光源、光セン
サ及び補正装置部分を示す構成図、及び光センサにより
照射される光量と時間との関係を示すグラフ、第18図
は、本発明の具体例による分光感度の測定結果を示すグ
ラフ、第19〜20図は、従来の分光感度測定方法を用いた
測定装置を示す構成図及び測定により得られたデータを
示すグラフである。 10……光センサ(被測定物)、11……光源、12……放射
スペクトル変更手段、13……演算手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射スペクトル可変手段により少なくとも
    n個の互いに独立した放射スペクトルの波形が与えられ
    る光源から、被測定物である光センサに少なくとも前記
    n個の光をそれぞれ照射し、このとき光センサから出力
    される少なくともn個の出力強度により、n個に分割し
    た前記光の波長領域のそれぞれにおける前記光センサの
    分光感度を測定する方法であって、 ある放射スペクトルをもつ光(添字jにて表わす)の、
    ある分割された波長領域(添字iにて表わす)における
    前記光源の放射光量をPji、 ある放射スペクトルをもつ光を照射したときの前記光セ
    ンサの出力強度をAj、 ある分割された波長領域における前記光センサの分光感
    度をRiとしたときに、 により与えられる(1)式から前記光センサの分光感度
    (Ri)を求めることを特徴とする光センサの分光感度測
    定方法。
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