JP2754541B2 - 可変吐出量高圧ポンプ - Google Patents

可変吐出量高圧ポンプ

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JP2754541B2 JP62256827A JP25682787A JP2754541B2 JP 2754541 B2 JP2754541 B2 JP 2754541B2 JP 62256827 A JP62256827 A JP 62256827A JP 25682787 A JP25682787 A JP 25682787A JP 2754541 B2 JP2754541 B2 JP 2754541B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、ディーゼル機関の燃料噴射装置の内、高圧
蓄圧配管を備えた、所謂コモンレール式燃料噴射装置に
使用される可変吐出量高圧ポンプに関する。 [従来の技術] 近年、ディーゼル機関の燃料消費効率、排気浄化率お
よび運転性能等を改善するために、燃料噴射量、燃料噴
射時期、燃料噴射圧力および燃料噴射率等の噴射特性を
有効に制御可能な燃料噴射制御装置として、燃料供給系
に高圧燃料を蓄圧する高圧蓄圧配管、所謂コモンレール
を備え、該コモンレールから燃料噴射弁を介してディー
ゼル機関に燃料を噴射するものが開発されている。この
ような技術として、例えば、「ディーゼル・エンジンの
ための電磁制御インジェクション・システム」(特開昭
59−165858号公報)等が提案されている。すなわち、第
8図に示すように、高圧供給ポンプJ1で加圧した燃料を
コモンレールJ2へ圧送し、該コモンレールJ2内部に蓄圧
された燃料を燃料噴射用電磁弁J3の開閉により噴射弁J4
からディーゼルエンジンJ5の各気筒に噴射するものであ
る。このシステムの作動は、第9図に示すように、コモ
ンレールJ2内部のコモンレール圧力Pcはほぼ一定圧力に
保持されており、燃料噴射用電磁弁J3の開弁に伴って所
定量の高圧燃料が噴射され、該噴射により低下したコモ
ンレール圧力Pcを上昇させるために、高圧供給ポンプJ1
から所定量の高圧燃料がコモンレールJ2に吐出されるよ
う動作する。 [発明が解決しようとする問題点] ところで、上記従来の高圧燃料供給ポンプは、一般
に、燃料の加圧・圧送開始時期が早いときは高圧燃料吐
出量が増加するとともに、燃料圧力が上昇し易くなり、
一方、加圧・圧送開始時期が遅いときは高圧燃料吐出量
が減少するとともに、燃料圧力が上昇し難くなる傾向が
あった。このため、加圧・圧送開始時期が早いときは蓄
圧される燃料圧力の過度な上昇を生じると共に、加圧・
圧送開始時期が遅いときは蓄圧される燃料圧力の低下を
招くので、蓄圧される燃料圧力を目標燃料圧力に保持す
ることが困難であるという問題点があった。 このことは、例えば、車両搭載用のディーゼル機関に
適用した場合に、蓄圧される目標燃料圧力が該ディーゼ
ル機関の運転状態に応じて変化すると充分追従出来ない
ため、各種の運転条件下で所望の燃料圧力を維持でき
ず、ディーゼル機関の運転性能にも悪影響を与えるの
で、実用する上で特に重要な問題であった。 また、上記のように、燃料吐出量が多いとき、すなわ
ち、加圧・圧送開始時期が早いときは、高圧燃料供給ポ
ンプの駆動トルクが大きくなり、大きなエネルギ損失を
招くという問題もあった。 このため、例えば、車載用ディーゼル機関の燃料系に
適用すると、該ディーゼル機関の負荷が増大すると共
に、燃料消費効効率および運転性能も悪化してしまう。 さらに、蓄圧される燃料圧力を目標燃料圧力に保持す
る制御の応答性・追従性が未だ不充分であり、燃料圧力
制御の制御精度が低いので、蓄圧される燃料圧力を目標
燃料圧力に保持出来ない場合も生じると共に、高圧供給
ポンプによる燃料圧力制御の信頼性も低下していた。 本発明は、蓄圧される燃料の燃料圧力を、ディーゼル
機関の運転状態に応じて変化する目標燃料圧力に良好な
精度で、しかも、速やかに調節可能な可変吐出量高圧ポ
ンプの提供を目的とする。 発明の構成 [問題点を解決するための手段] 上記問題を解決するためになされた本発明は、 外部からの指令によりその駆動が制御される燃料噴射
弁と、 該燃料噴射弁に高圧燃料を供給する高圧蓄圧配管と、 を備えたディーゼル機関に使用される可変吐出量高圧ポ
ンプにおいて、 シリンダと、 該シリンダと往復動および摺動自在に嵌合し、往動時
に燃料を加圧・圧送するプランジャと、 外部から指令される加圧・圧送開始時期に従って、上
記シリンダの内周面および上記プランジャの上面から形
成される圧力室と低圧側との連通を遮断して、燃料の加
圧・圧送を開始させる遮断弁と、 外部から伝達される駆動力により回転し、上記プラン
ジャを往復動させるカムと、 を具備し、 上記高圧燃料を蓄圧する高圧蓄圧配管に燃料を加圧・
圧送する場合に、上記加圧・圧送開始時期が上記プラン
ジャの往動初期にあるときには、上記往動後期にあると
き比べて上記高圧蓄圧配管に対して加圧・圧送される燃
料吐出量が増大する可変吐出量高圧ポンプであって、 上記カムが、上記プランジャの往動初期にはカム速度
を低速に、かつ、上記プランジャの往動後期にはカム速
度を高速にする非等速度特性のカム曲線を有することを
特徴とする可変吐出量高圧ポンプを要旨とする。 シリンダとは、例えば、低圧燃料供給源に連通する吸
入ポート、高圧蓄圧配管に接続されて吐出弁を有する吐
出ポートおよび該シリンダ内部と低圧側である上記吸入
ポートとを接続する連通路を備えた円筒形状部材により
実現できる。 プランジャとは、シリンダと往復動および摺動自在に
嵌合し、往動時に燃料を加圧・圧送するものである。例
えば、上記シリンダの内周面と協働して圧力室を形成可
能な上面およびカム等との接触子となる下面を有する棒
状ピストン、もしくは、ラムにより実現できる。また、
例えば、リード類を備えない円柱形状を成すよう構成す
ると、油密性が高まるので良好である。 遮断弁とは、外部から指令される加圧・圧送開始時期
に従って、シリンダの内周面およびプランジャの上面か
ら形成される圧力室と低圧側との連通を遮断するもので
ある。例えば、通電時に弁体が、低圧側に連通する弁本
体内部に穿設された低圧通路を閉塞し、かつ、上記弁体
は前記圧力室の燃料圧力を閉弁方向の押圧力として受け
る、電磁式外開弁により実現できる。 カムとは、プランジャの往動初期にはカム速度を低速
に、一方、プランジャの往動後期にはカム速度を高速に
する非等速度特性のカム曲線を有し、外部から伝達され
る駆動力により回転してプランジャを往復動させるもの
である。例えば、ディーゼル機関から伝達される駆動力
により回転するカム軸に固定されてプランジャの下面の
接触子と接触する。等速度曲線に加減速部分を付加した
変形等速度曲線を有するカムにより実現できる。また、
例えば、変形台形曲線、変形正弦曲線等の正弦曲線系の
合成曲線、あるいは、ユニバーサルカム曲線等のカム曲
線を有するカムであっても良い。 [作用] 本発明の可変吐出量高圧ポンプは、高圧燃料を蓄圧す
る高圧蓄圧配管に燃料を加圧・圧送する場合に、加圧・
圧送開始時期がプランジャの往動初期にあるときには、
往動後期にあるときに比べて高圧蓄圧配管に対して加圧
・圧送される燃料吐出量が増大する可変吐出量高圧ポン
プである。この可変吐出量高圧ポンプでは、外部から指
令される加圧・圧送開始時期に従って、シリンダの内周
面およびプランジャの上面から形成される圧力室と低圧
側との連通を遮断弁が遮断すると、ディーゼル機関に供
給する高圧燃料を蓄圧する高圧蓄圧配管に、外部から伝
達される駆動力により回転するカムと協働して往復動す
るプランジャが、往動時に燃料を加圧・圧送するに際
し、非等速度特性のカム曲線を有する上記カムが、上記
プランジャの往動初期にはカム速度を低速に、一方、上
記プランジャの往動後期にはカム速度を高速にするよう
働く。 すなわち、燃料の加圧・圧送開始時期が早いときはプ
ランジャの往動初期から各圧・圧送し始めるのでカム速
度を低速にして燃料圧力および単位時間当りの高圧燃料
吐出量を減少し、一方、加圧・圧送開始時期が遅いとき
はプランジャの往動終期に加圧・圧送し始めるのでカム
速度を高速にして燃料圧力および単位時間当りの高圧燃
料吐出量を増加するのである。 従って、本発明の可変吐出量高圧ポンプは、燃料の加
圧・圧送機関が変化しても、蓄圧される燃料の圧力を所
望の圧力に保持するよう働く。 以上のように本発明の各構成要素が作用することによ
り、本発明の技術的課題が解決される。 [実施例] 次に本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。本発明の一実施例である可変吐出量高圧ポンプ
を備えたコモンレール式燃料噴射制御装置のシステム構
成を第2図に示す。 同図に示すように、コモンレール式燃料噴射制御装置
1は、4気筒のディーゼルエンジン2、該ディーゼルエ
ンジン2の各気筒に燃料を噴射する燃料噴射弁3a,3b,3
c,3d、該燃料噴射弁3a,3b,3c,3dに供給する高圧燃料を
蓄圧する高圧蓄圧配管、所謂コモンレール4、該コモン
レール4に高圧燃料を圧送する高圧供給ポンプである可
変吐出量高圧ポンプ5およびこれらを制御する電子制御
装置(以下、単にECUと呼ぶ。)6から構成されてい
る。 上記燃料噴射弁3a,3b,3c,3dからディーゼルエンジン
2の各気筒への燃料噴射量、燃料噴射時期等の燃料噴射
特性は、ECU6から燃料噴射用電磁弁7a,7b,7c,7dへの通
電・非通電により制御される。 高圧燃料が蓄圧される上記コモンレール4には、供給
配管8、吐出弁9を介して可変吐出量高圧ポンプ5から
高圧燃料が圧送される。 該可変吐出量高圧ポンプ5は、燃料タンク10から低圧
供給ポンプ11を経て吸入された燃料を高圧に加圧した
後、上記コモンレール4に圧送し、コモンレール4内部
の燃料圧力、すなわち、コモンレール圧力を高圧に維持
する。 コモンレール式燃料噴射制御装置1は検出器として、
ディーゼルエンジン2の回転速度を検出する回転速度セ
ンサ21、負荷に相当するアクセルペダル操作量を検出す
るアクセル操作量センサ22、コモンレール4内部のコモ
ンレール圧力を検出する圧力センサ23および可変吐出量
高圧ポンプ5のカムシャフトの回転角度を検出するカム
角度センサ24を備える。 上記各センサの信号はECU6に入力され、該ECU6は燃料
噴射弁3および可変吐出量高圧ポンプ5を制御する。 ECU6はCPU6a,ROM6b,RAM6c,タイマ6dを中心に論理演算
回路として構成され、コモンバス6eを介して入出力部6f
に接続され、外部との入出力を行なう。上記各センサの
検出信号は、入出力部6fからCPU6aに入力される。一
方、CPU6aは、入出力部6fを介して、上記燃料噴射用電
磁弁7a,7b,7c,7dおよび可変吐出量高圧ポンプ5に制御
信号を出力する。 次に、上記可変吐出量高圧ポンプ5の構造を第1図に
基づいて説明する。可変吐出量高圧ポンプ5は、ポンプ
ハウジング30の下端部に設けられたカム室31、該ポンプ
ハウジング30内部に配設されたシリンダ32、該シリンダ
32に連通し、既述した低圧供給ポンプ11から低圧燃料の
供給を受ける導入管33および上記シリンダ32上端面に対
向して螺着された電磁弁34から構成されている。 上記カム室31には、ディーゼルエンジン2の回転速度
の1/2の速度で回転するカム軸35が挿通されており、該
カム軸35は変形等速度カム曲線を有するカム36を備えて
いる。該カム36はカム軸35の1回転に2度の上昇行程を
実行させる。 上記シリンダ32内部にはプランジャ37が往復動および
摺動自在に嵌挿されている。該プランジャ37はリード類
が全く設けられていない円柱形状をなし、その上端面と
上記シリンダ32の内周面とによりポンプ室38が形成され
ている。また、シリンダ32には上記ポンプ室38に連通す
るフィードホール39および該フィードホール39より上部
の位置で上記ポンプ室38に連通する吐出孔40が穿設され
ている。上記フィードホール39は上記シリンダ32とポン
プハウジング30との間に形成された燃料溜41に連通して
おり、該燃料溜41には、上記導入管33を介して低圧供給
ポンプ11からの低圧燃料が供給される。 上記シリンダ32には吐出弁9が配設され、該吐出弁9
は吐出孔40を介して上述したポンプ室38に連通してい
る。ポンプ室38内部で加圧された燃料は吐出弁9の弁体
43をリターンスプリング44の付勢力に抗して押し開き、
吐出孔体45から既述した供給配管8を介してコモンレー
ル4に圧送される。 上述したプランジャ37の下端部は弁座46に連結され、
該弁座46はプランジャスプリング47によりタペット48に
押し付けられている。タペット48はカムローラ49を備
え、該カムローラ49は既述したカム室31内部のカム36に
摺接している。このため、カム軸35の回転に伴い、カム
36のカムプロフィールにならって上下動するカムローラ
49および弁座46を介してプランジャ37は往復運動する。
なお、カム36の所定回転角に対するプランジャ37の往復
動の変位および速度は、カム36の有する変形等速度曲線
特性に応じたカムプロフィールにより定まる。したがっ
て、プランジャ37が上記シリンダ32内部を往復動する
と、該プランジャ37の外周面がフィードホール39を開閉
し、プランジャ37の外周面がフィードホール39を閉塞し
ていないときは該フィードホール39を介して低圧燃料が
ポンプ室38に供給される。 上記シリンダ32には、上記プランジャ37の上端面に対
向した位置に電磁弁34が螺着されている。該電磁弁34
は、第3図に示すように、一端部が上記ポンプ室38に開
口し、他端部が低圧側に連通する低圧通路50が形成され
たボディ51、リード線52を介して通電されるとソレノイ
ド53の磁力によりスプリング54の付勢力(同図に矢印B
で示す方向に作用する。)に抗して同図に矢印Aで示す
方向に吸引されるアーマチュア55、該アーマチュア55と
一体的に移動してポンプ室38への開口部に形成されたシ
ート部56に離着することにより低圧通路50を連通・遮断
する外開弁であるきのこ形状の弁体57から構成されてい
る。上記弁体57は、ポンプ室38内部の燃料圧力を閉弁方
向(同図に矢印Aで示す方向)の押圧力として受ける。
該電磁弁34は、プランジャ37の外周面がフィードホール
39を閉塞した後で、所定の時期に通電されると、弁体57
がシート部56に着座してプランジャ37の加圧開始時期を
設定するプレストローク制御式の電磁弁である。従っ
て、該電磁弁34への通電時期を制御すると、コモンレー
ル4への吐出量を調節できる。なお、第1図に示すよう
に、上記低圧通路50は、ギャラリー58および通路59を介
して、上述した燃料溜41に連通している。 上記電磁弁34を制御するために、第4図および第5図
に示すように、ディーゼルエンジン2の気筒数に対応す
る個数(本実施例では4個)の突起を有するパルスギヤ
61が上述したカム軸35と同軸に固定され、該パルスギヤ
61に近接対向して電磁ピックアップから成るカム角度セ
ンサ24が配設されている。パルスギヤ61の突起がカム角
度センサ24近傍を通過する毎に、カム角度信号がECU6に
伝達される。ここで、パルスギヤ61のカム軸35に対する
取付位相は、各カム36a,36bの各下死点近傍の回転位相
でカム角度センサ24に接近するよう設定されている。 次に、上記構成の可変吐出量高圧ポンプ5の基本動作
を、第1図に基づいて説明する。 同図に示すように、カム軸35の回転に伴って往復動す
るプランジャ37が、下降時にフィードホール39を開口す
ると、該フィードホール39を介してポンプ室38内部に燃
料が吸入され、一方、上昇時にフィードホール39を閉塞
すると、上記ポンプ室38内部に吸入された燃料は押圧力
を及ぼす。しかし、この時、電磁弁34が通電されていな
いと、電磁弁34の弁体57は開弁しているので、ポンプ室
38内部の燃料は、低圧通路50、ギャラリー58および通路
59を順次介して燃料溜41に溢流し、加圧されない。 このように、ポンプ室38内部の燃料の溢流中に、電磁
弁34に通電されると、弁体57はシート部56に着座し、低
圧通路50が閉塞される。このため、プランジャ37の上昇
によりポンプ室38内部の燃料は加圧され始め、ポンプ室
38内部の燃料圧力が吐出弁9のリターンスプリング44の
付勢力とコモンレール4の圧力と弁体43の受圧面積で決
まる力の合力を越えると、吐出孔40を介して圧送された
燃料は、吐出弁9を押し開き、コモンレール4へ吐出口
体45を通じて吐出される。 なお、既述したように、カム36は変形等速度曲線を有
する特性のため、カム36の所定回転角に対して、往動初
期のプランジャ37の変位は小さく、かつ、速度は低く、
一方、往動後期の変位は大きく、かつ、速度は高い。し
たがって、プランジャ37の往動初期は電磁弁34が通電さ
れたときは、平均カム速度が低いため、圧送される燃料
の単位時間当りの吐出量、所謂送油率が低くなると共
に、燃料圧力も比較的低くなり、一方、プランジャ37の
往動後期に電磁弁34た通電されたときは、平均カム速度
が高いため、圧送される燃料の単位時間当りの吐出量、
所謂送油率が高くなると共に、燃料圧力も比較的高くな
る。 次に、上記可変吐出量高圧ポンプ5を使用したコモン
レール式燃料噴射制御装置1の作動を、第6図に示すフ
ローチャートに基づいて説明する。本可変吐出量高圧ポ
ンプ制御処理は、上記ECU6の起動に伴って実行される。
まず、ステップ100では、負荷α、回転速度Neおよびコ
モンレール圧力PCを読み込む処理が行われる。続くステ
ップ110では、上記ステップ100で読み込んだ負荷αおよ
び回転速度Neから目標コモンレール圧力PC0を演算式、
もしくは、マップを使用して算出する処理が行われる。
次にステップ120に進み、上記ステップ110で算出した目
標コモンレール圧力PC0、上記ステップ100で読み込んだ
コモンレール圧力PC、回転速度Ne、負荷αから燃料の吐
出量Qを演算式、あるいは、マップを使用して算出する
処理が行われる。続くステップ130では、上記ステップ1
20で算出した吐出量Qおよび上記ステップ100で読み込
んだ回転速度Neから制御時間TNを演算式、または、マッ
プに基づいて算出する処理が行われる。次にステップ14
0に進み、カム角度信号を検出したか否かを判定し、肯
定判断されるとステップ150に進み、一方、否定判断さ
れるとカム角度信号を検出するまで同じステップを繰り
返しながら待機する。ステップ150では、タイマTをリ
セットすると共に、スタートする処理が行われる。続く
ステップ160では、上記ステップ150で計時を開始したタ
イマTの計時値が上記ステップ130で算出された制御時
間TN以上であるか否かを判定し、肯定判断されるとステ
ップ170に進み、一方、否定判断されると制御時間TNだ
け経過するまで同じステップを繰り返しながら待機す
る。ステップ170では、電磁弁34を閉弁する制御信号を
出力する処理が行われる。本ステップ170の処理によ
り、燃料の加圧および圧送が開始される。続くステップ
180では、カム角度信号を検出したか否かを判定し、肯
定判断されるとステップ190に進み、一方、否定判断さ
れるとカム角度信号を検出するまで同じステップを繰り
返しながら待機する。ステップ190では、タイマTをリ
セットすると共に、スタートする処理が行われる。続く
ステップ200では、上記ステップ190で計時を開始したタ
イマTの計時値が予め定められた待機時間T0以上である
か否かを判定し、肯定判断されるとステップ210に進
み、一方、否定判断されると待機時間T0だけ経過するま
で同じステップを繰り返しながら待機する。ステップ21
0では、電磁弁34を開弁する制御信号を出力する処理が
行なわれる。本ステップ210の処理により、次回吐出燃
料の吸入が可能となる。上記ステップ210を実行した
後、一旦、本可変吐出量高圧ポンプ制御処理を終了す
る。以後、本可変吐出量高圧ポンプ制御処理は所定時間
毎に、上記ステップ100〜210を繰り返して実行する。 次に、上記制御の様子の一例を、第7図のタイミング
チャートに従って説明する。同図に実線で示すように、
加圧・圧送開始時刻が早い場合は、カム角度信号が検出
される時刻t1から短い制御時間T1経過後の時刻t2におい
て、電磁弁34を閉じる制御信号が出力され、燃料の加圧
・圧送が開始される。該時刻t2には、プランジャ37のリ
フト量Sは小さい値であるため、圧送ストローク量は大
きな値S1になり、吐出量Qも多量になる。やがて、次の
カム角度信号が検出される時刻t4から待機時間T0経過後
の時刻t5に到ると、電磁弁34を開らく制御信号が出力さ
れる。一方、同図に破線で示すように、加圧・圧送開始
時刻が遅い場合は、カム角度信号が検出される時刻t1か
ら長い制御時間T2経過後の時刻t3において、電磁弁34を
閉じる制御信号が出力され、燃料の加圧・圧送が開始さ
れる。該時刻t3には、プランジャ37のリフト量Sは大き
い値であるため、圧送ストローク量は小さな値S2にな
り、吐出量Qも少量になる。このように、制御時間TNを
短縮すると圧送ストローク量は増加し、一方、制御時間
TNを延長すると圧送ストローク量は減少する。従って、
制御時間TNを調節することにより、吐出量Qを所望の値
に制御できる。 ところで、既述したカム36は、そのカム速度が、プラ
ンジャ37の往動初期は小さく、一方、往動後期は大きく
なるように設定してある。このため、制御時間TNが短い
時間T1のとき、すなわち、吐出量Qが多いときは、燃料
の加圧・圧送中の平均カム速度は速度V1(同図に破線で
示す。)と低くなる。したがって、単位時間当りの吐出
量、所謂送油率が低下すると共に、圧送圧力も低下す
る。一方、制御時間TNが長い時間T2のとき、すなわち、
吐出量Qが少ないときは、燃料の加圧・圧送中の平均カ
ム速度は速度V2(同図に一点鎖線で示す。)と高くな
る。したがって、単位時間当りの吐出量、所謂送油率が
上昇すると共に、圧送圧力も増加する。このように、可
変吐出量高圧ポンプ5は、カム速度が変化するカムプロ
フィルを有するカム36を備えているので、吐出量Qが多
いときは送油率を低下させて圧送圧力の過大な上昇を防
止し、逆に、吐出量Qが少ないときは送油率を増加させ
て圧送圧力の低下を抑制するよう作動するのである。 なお本実施例において、シリンダ32が本発明のシリン
ダに、プランジャ37が本発明のプランジャに、電磁弁34
が本発明の遮断弁に、カム36がカムに各々該当する。 以上説明したように本実施例によれば、制御時間TNが
短いとき、すなわち、加圧・圧送開始時期が早いときは
コモンレール圧力PCの急激な上昇を抑止できると共に、
制御時間TNが長いとき、すなわち、加圧・圧送開始時期
が遅いときはコモンレール圧力PCの急激な下降を抑制で
きるので、実際のコモンレール圧力PCを目標コモンレー
ル圧力PC0に安定に保持できる。 したがって、ディーゼルエンジン2の運転状態に応じ
て目標コモンレール圧力PC0が変化する場合でも、実際
のコモンレール圧力PCを速やかに追従させられるため、
ディーゼルエンジン2の各種の運転条件下において最適
なコモンレール圧力PCを維持できるので、特に大きな効
果を奏する。 また、上記のように、燃料吐出量Qが多いとき、すな
わち、制御時間TNが短いときはプランジャ37の往動初期
から加圧・圧送し始めるため、カム速度が低速になるの
で、可変吐出量高圧ポンプ5の駆動トルクを低減でき、
エネルギの浪費を抑制できる。 これにより、ディーゼルエンジン2の外部負荷を低減
できると共に、該ディーゼルエンジン2の燃料消費効率
および運転性能も向上する。 さらに、コモンレール圧力PCを目標コモンレール圧力
PC0に保持する制御の応答性・追従性が改善されるた
め、コモンレール圧力制御の制御精度が向上するので、
コモンレール圧力PCを目標コモンレール圧力PC0に維持
する制御の安定性が高まると共に、可変吐出量高圧ポン
プ5によるコモンレール圧力PC発生の信頼性も高まる。 また、カム36から成る簡潔な機構部により効果を奏す
る構成であるので、可変吐出量高圧ポンプ5の信頼性も
高まる。 さらに、電磁弁34の弁体57は、ポンプ室38内部の燃料
圧力を閉弁方向の押圧力として受けるよう構成されてい
る。そこで、弁体57がシート部56に高精度で着座するよ
う仕上げ加工してあるため、弁体57がシート部56に着座
した状態では、弁体57はプランジャ37の加圧・圧送行程
におけるポンプ室38内部の燃料圧力により閉弁方向に押
圧力を受け、極めて優れたシール性を保持する。 また、プランジャ37はリード類が設けられていない円
柱形状であるため、シリンダ32の内周面とプランジャ37
の上端面とにより形成されるポンプ室38内部の高圧燃料
が、低圧側に漏洩しないので、プランジャ37の加圧・圧
送行程における高圧燃料の低圧側へのリークを低減でき
る。 さらに、シリンダ32にはポンプ室38に連通する通路と
して、フィードホール39および吐出孔40だけしか穿設さ
れていないので、ポンプ室38内部の高圧燃料の低圧側へ
の漏れを少なくできる。 以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこ
のような実施例に何等限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施
し得ることは勿論である。 発明の効果 以上詳記したように本発明の可変吐出量高圧ポンプ
は、燃料の加圧・圧送開始時期が早いときはプランジャ
の往動初期から加圧・圧送し始めるのでカム速度を低速
にして燃料圧力および単位時間当りの高圧燃料吐出量を
減少し、一方、加圧・圧送開始時期が遅いときはプラン
ジャの往動後期に加圧・圧送し始めるのでカム速度を高
速にして燃料圧力および単位時間当りの高圧燃料吐出量
を増加するよう構成されている。このため、加圧・圧送
開始時期が早いときは蓄圧される燃料圧力の過度な上昇
を防止できると共に、加圧・圧送開始時期が遅いときは
蓄圧される燃料圧力の低下を抑制できるので、蓄圧され
る燃料圧力を目標燃料圧力に常時、安定に保持できると
いう優れた効果を奏する。 このことは、例えば、車両搭載用のディーゼル機関に
適用すると、蓄圧される目標燃料圧力が該ディーゼル機
関の運転状態に応じて変化しても充分追従可能であり、
各種の運転条件下で最適な燃料圧力を維持できるので、
特に顕著な効果を示す。 また、上記のように、燃料吐出量が多いとき、すなわ
ち、加圧・圧送開始時期が早いときはプランジャの往動
初期から加圧・圧送し始めるため、カム速度を低速に設
定するので、可変吐出量高圧ポンプの駆動トルクを少な
く保持でき、エネルギ損失を最小限に抑制できる。 このため、例えば、車載用ディーゼル機関の燃料系に
適用すると、該ディーゼル機関の負荷を低減できると共
に、燃料消費効率および運転性能の改善も可能になる。 さらに、蓄圧される燃料圧力を目標燃料圧力に保持す
る制御の応答性・追従性が高まるため、燃料圧力制御の
制御精度が向上するので、蓄圧される燃料圧力を目標燃
料圧力に維持する制御の安定性を改良させられると共
に、可変吐出量高圧ポンプによる燃料加圧・圧送機能の
信頼性も高まる。 また、所定の特性曲線を有するカムにより上記各効果
を奏するので、可変吐出量高圧ポンプの信頼性も向上す
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明一実施例の可変吐出量高圧ポンプの構造
を示す断面図、第2図は同じくその可変吐出量高圧ポン
プを備えた燃料噴射制御装置のシステム構成図、第3図
は同じくその可変吐出量高圧ポンプに配設された電磁弁
の構造を示す断面図、第4図は同じくその要部構成図、
第5図は第4図のC−C端面図、第6図は同じくその制
御を示すフローチャート、第7図は同じくその制御の様
子を示すタイミングチャート、第8図は従来技術の構成
を示す概略装置構成図、第9図は従来技術の制御を示す
タイミングチャートである。 5……可変吐出量高圧ポンプ 32……シリンダ、34……電磁弁 36……カム、37……プランジャ

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.外部からの指令によりその駆動が制御される燃料噴
    射弁と、 該燃料噴射弁に高圧燃料を供給する高圧蓄圧配管と、 を備えたディーゼル機関に使用される可変吐出量高圧ポ
    ンプにおいて、 シリンダと、 該シリンダと往復動および摺動自在に嵌合し、往動時に
    燃料を加圧・圧送するプランジャと、 外部から指令される加圧・圧送開始時期に従って、上記
    シリンダの内周面および上記プランジャの上面から形成
    される圧力室と低圧側との連通を遮断して、燃料の加圧
    ・圧送を開始させる遮断弁と、 外部から伝達される駆動力により回転し、上記プランジ
    ャを往復動させるカムと、 を具備し、 上記高圧燃料を蓄圧する高圧蓄圧配管に燃料を加圧・圧
    送する場合に、上記加圧・圧送開始時期が上記プランジ
    ャの往動初期にあるときには、上記往動後期にあるとき
    に比べて上記高圧蓄圧配管に対して加圧・圧送される燃
    料吐出量が増大する可変吐出量高圧ポンプであって、 上記カムが、上記プランジャの往動初期にはカム速度を
    低速に、かつ、上記プランジャの往動後期にはカム速度
    を高速にする非等速度特性のカム曲線を有することを特
    徴とする可変吐出量高圧ポンプ。
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