JP2754228B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2754228B2
JP2754228B2 JP1045587A JP4558789A JP2754228B2 JP 2754228 B2 JP2754228 B2 JP 2754228B2 JP 1045587 A JP1045587 A JP 1045587A JP 4558789 A JP4558789 A JP 4558789A JP 2754228 B2 JP2754228 B2 JP 2754228B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、トレッド部に段差領域を設けて耐偏摩耗
性を飛躍的に向上させた空気入りタイヤに関する。
従来の技術 一般に空気入りタイヤに生じる摩耗現象については、
路面状況に依存するが、最近の著しく整備が進められた
高速自動車道などにおける長時間走行の下では、タイヤ
の接地域において路面から作用する外力(タイヤ入力)
の如何によって踏面形状に変化が生じ、これによって摩
耗に遅速差が発生し、摩耗の速い部分で加速度的な累加
促進が進展してリバーウェア、リブパンチ等の偏摩耗と
なるのである。
このような偏摩耗を低減させるため、従来、種々の提
案がされており、例えば、クラウン形状を変化させて偏
摩耗を低減させるものとしては米国特許第4155392号明
細書に記載されているものがあり、また、リブの両端に
サイプを配列して偏摩耗を低減させるものとしては米国
特許第3550665号明細書に記載されているものがある。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような従来のタイヤは、偏摩耗自
身を阻止することができず、単にその発生を遅延させる
に過ぎないため、走行後ほどなく偏摩耗が発生するとい
う問題点がある。また、前述のような提案を実施する
と、タイヤ入力の負担が他の部位に移り、該部位に偏摩
耗が生じることもあるという問題点がある。
課題を解決するための手段 このような問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結
果、有効な偏摩耗防止対策を確立することができたた
め、本出願人は特願昭62−265248号(昭和62年10月22日
出願)において、重荷重用空気入りタイヤの陸部に、踏
面の断面輪郭線に対し段下りをなし、踏面のまわりに沿
い連続する一対の細溝又はサイプによって陸部を二分し
てそれから独立する段差領域からなり、この段差領域の
表面はタイヤに作用する荷重の支持を司る踏面接地域内
で路面とすべり接触する、偏摩耗犠牲部を設けたタイヤ
を提案した。このものは、タイヤ走行時、段差領域の表
面が踏面接地域内で路面とすべり接触するため、該段差
領域に極めて大きな制動方向剪断力が発生し、結果とし
て、段差領域の両側の陸部における剪断力が駆動側へシ
フトアップされ、この結果、全ての陸部が駆動方向剪断
力が作用するようになるのである。ここで、駆動方向剪
断力を受けている踏面の摩耗速度は制動方向剪断力を受
けている踏面の摩耗速度より著しく遅いため、制動方向
剪断力を受けている段差領域のみが犠牲となって摩耗
し、陸部の摩耗が防止されるのである。
ここで、前述のような細溝、サイプおよび段差領域
を、一部または全部の主溝の代わりとして踏面に複数設
けたような場合には、段差領域が溝を埋めた格好となる
ため、踏面に存在する周方向に延びる溝の合計断面積が
減少してウエット性能が低下し、また、段差領域の分だ
けトレッドゴムの合計量も増大してしまうのである。
この発明は、このような課題を解決することを目的と
するもので、トレッド部に周方向に連続して延び対をな
す周溝を複数対軸方向に離して形成するとともに、これ
ら対をなす周溝間にそれぞれ半径方向外端がトレッド部
の陸部の断面輪郭線より半径方向内側に位置し該陸部か
ら独立した段差領域を設け、かつ、1個以上の段差領域
の半径方向外端から陸部の断面輪郭線までの半径方向距
離と、残りの段差領域の半径方向外端から陸部の断面輪
郭線までの半径方向距離とを互いに異ならしめた空気入
りタイヤである。
作用 この発明では、トレッド部に対をなす周溝を複数対形
成するとともに、これら対をなす周溝間にそれぞれ段差
領域を設けているが、このような複数の周溝および段差
領域を一部または全部の主溝の代わりとして設けると、
段差領域が溝を埋めた格好となっているため、対をなす
周溝の合計断面積と段差領域の半径方向外側に位置する
環状溝の断面積との合計値(周方向に延びる溝の断面積
となる)は主溝の断面積より小さくなり、この結果、水
はけ性が悪化してウエット性能が低下すると考えられ
る。また、段差領域の分だけトレッドゴムが余分に必要
となるため、トレッドゴムの合成重量も増大してしまう
と考えられる。しかしながら、この発明では、1個以上
の段差領域の半径方向外端から陸部の断面輪郭線までの
半径方向距離と、残りの段差領域の半径方向外端から陸
部の断面輪郭線までの半径方向距離とを互いに異ならし
めているため、段差領域の半径方向外側に位置する環状
溝の深さが浅いものの他に深いものも存在することにな
り、この結果、トレッド部において周方向に延びる溝の
断面積、即ち周溝の合計断面積と環状溝の断面積との合
計値が大きくなり、ウエット性能の低下が防止される。
しかも、段差領域の中には半径方向高さの低いものも存
在することになるため、トレッドゴムの重量増加が抑制
される。そして、各段差領域は路面にすべり接触し始め
た時期からそれぞれ犠牲となって摩耗し、周囲の陸部の
偏摩耗を防止する。
また、この発明においては、前記1個以上の段差領域
の半径方向距離を、摩耗の初期から該段差領域の半径方
向外端が接地域内において路面とすべり接触する距離と
なすとともに、残りの段差領域の半径方向距離を前記1
個以上の段差領域の半径方向距離より大となすとよい。
このようにすれば、摩耗の初期から偏摩耗の防止をする
ことができる。
さらに、この発明においては、各段差領域の半径方向
外端から陸部の断面輪郭線までの半径方向距離を、トレ
ッド端近傍において小とし、タイヤ赤道面近傍において
大とするとよい。このようにすれば、偏摩耗の進行時期
と各段差領域の機能開始時期とを合致させることができ
るため、偏摩耗を確実に防止しながら各段差領域におけ
る半径方向距離を最大値とすることができる。これによ
り、ウエット性能の低下が効果的に防止され、かつ、ト
レッドゴムの重量増大も効果的に抑制される。
しかも、この発明においては、正規内圧充填時で正規
荷重負荷時において、各段差領域の半径方向距離を0.5P
h/EからPh/Eまでの範囲内にするとよい。このようにす
れば、偏摩耗の防止およびウエット性能の低下防止、ト
レッドゴムの重量増大の抑制の両立を確実に図ることが
できる。
実施例 以下、この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1、2図において、1はバス、トラック等の従動輪
または遊輪に装着される重荷重用の空気入りラジアルタ
イヤであり、このタイヤ1はトロイダル状をしたラジア
ルカーカス2と、ラジアルカーカス2の半径方向外側に
配置された複数層のベルト3と、このベルト3の半径方
向外側に配置されたトレッドゴム4とを有する。このタ
イヤ1の一方のトレッド端5から他方のトレッド端(図
示していない)までの間のトレッド部6には、対をなす
2個の周溝8a,8bにより構成された周溝組9が複数組
(複数対)だけ軸方向に離れて形成されている。なお、
この実施例では周溝組9は4組(4対)だけ形成され、
半分の2組の周溝組9a,9bはタイヤ赤道面10より一側方
に、残り2組の周溝組はタイヤ赤道面10より他側方に配
置されている。この結果、隣接する周溝組9間および軸
方向最外側の周溝組9より軸方向外側のトレッド部6に
は陸部11が画成される。この実施例では、陸部11は周方
向に連続した直線状に延びるリブであるが、この陸部11
は横溝または補助溝などによってさらに区分されたいわ
ゆるブロックあるいはこれを含むリブ−ブロック複合の
ものでもよい。また、各周溝組9は前述のように対をな
す2個の周溝8a、8bにより構成されているが、これら周
溝8a、8bは共に周方向に連続して延びている。ここで、
各周溝8a、8bはタイヤ赤道面10と平行な周方向直溝であ
るが、この周溝8a、8bは公知のジグザグ状溝であっても
よい。また、各周溝8a、8bはここでは接地時に閉じない
広幅の溝であるが、これらの周溝8a、8bはいずれか一方
が接地時に閉じる程度の幅の狭い細溝あるいはサイプで
あってもよい。そして、各周溝組9を構成する周溝8a、
8b間には前記陸部11から独立した段差領域12が設けられ
る。ここで、各段差領域12は周方向に連続して延びる直
線状の細リブであるが、この段差領域12はジグザグ状で
あってもよく、また、軸方向に延びる横溝、サイプ等に
よりブロックに分割されていてもよい。前記各段差領域
12はその半径方向外端13が前記陸部11の断面輪郭線Lよ
り半径方向内側に位置している。そして、この実施例で
は一方および他方のトレッド端5近傍に配置された軸方
向外側の段差領域12aの半径方向外端13から陸部11の断
面輪郭線Lまでの半径方向距離Mを小とし、一方、タイ
ヤ赤道面10の近傍に配置された軸方向内側の段差領域12
bの半径方向外端13から陸部11の断面輪郭線Lまでの半
径方向距離Nを大としており、即ち半径方向距離Nを半
径方向距離Mより大としており、この結果、1個以上の
段差領域12aの半径方向距離Mと残りの段差領域12bの半
径方向距離Nとは互いに異なることになる。また、前記
軸方向外側の段差領域12aの半径方向距離Mは、この実
施例では、タイヤ1に正規内圧が充填されるとともに正
規荷重が負荷されているとき、摩耗の初期から接地域内
において路面にすべり接触する距離となっている。した
がって、各段差領域12aはタイヤ1の走行によって接地
域に到達したとき、摩耗の初期から陸部11と同様に路面
と接触する。ここで、各段差領域12aの半径方向外端13
における1周長は陸部11の外面における1周長より短い
ため、該半径方向外端13は路面にすべり接触し、摩耗の
初期から大きな制動方向の剪断力を受ける。なお、この
発明においては、前述の段差領域12aの半径方向距離M
を摩耗中期から路面にすべり接触する距離としてもよ
い。一方、軸方向内側の段差領域12bの半径方向距離N
は前記半径方向距離Mより多少大きくてもよく、あるい
はこの実施例のようにかなり大きくてもよい。ここで、
前者の場合には、段差領域12bの半径方向外端13は段差
領域12aの半径方向外端13と同時に路面にすべり接触す
ることになるが、この場合の接触圧は段差領域12aの接
触圧より低いため、最初は小さな制動方向の剪断力しか
受けず、また、後者の場合には、段差領域12bの半径方
向外端13は摩耗初期から所定時間経過した摩耗中期ある
いは摩耗後期、例えばトレッド摩耗率が20%程度となっ
た時期に始めて路面にすべり接触するようになる。そし
て、これら段差領域12bの半径方向外端13は路面へのす
べり接触開始から短時間経過すると、段差領域12aと同
様に大きな制動方向の剪断力を受けるようになる。ま
た、各段差領域12の半径方向距離δ(ここで半径方向距
離M、N)は、0.5×P×h/EからP×h/Eまでの範囲内
であることが好ましい。その理由は、半径方向距離δが
0.5Ph/E未満の場合には第3図に示すように、隣接する
陸部11の剪断力を駆動側にする効果が少ないからであ
り、逆に、半径方向距離δがPh/Eを超えると第3図に示
すように、段差領域12が接地しなくなり、隣接する陸部
11の剪断力を駆動側にする効果がなくなるからである。
また、第3図は、段差量δに対する隣接する陸部の剪断
力を表わした図である。ここで、前記Pは、タイヤ1に
正規内圧が充填されるとともに正規荷重が負荷されてい
るときの、各周溝8の陸部側エッジ14における接地圧
(Kg/Cm2)であり、また、hはタイヤ赤道面10上におけ
るトレッドゴム4のゲージ(Cm)であり、さらに、Eは
トレッドゴム4の弾性率(Kg/Cm2)である。さらに、各
段差領域12の半径方向距離δは、0.85Ph/Eから0.95Ph/E
までの範囲内であることがさらに好ましい。
次に、この発明の一実施例の作用について説明する。
まず、この発明のタイヤ1においては、トレッド部6
に対をなす周溝8を複数対形成するとともに、これら対
をなす周溝8間にそれぞれ段差領域12を設けているが、
この実施例では、このような複数の周溝8、段差領域12
は主溝の代わりとして設けている。ここで、段差領域12
に着目すると、この段差領域12はトレッド部6に形成さ
れた周方向に延びる溝の多くの部分を埋めた格好となっ
ているため、周方向に延びる溝の断面積、即ち対をなす
周溝8a、8bの合計断面積と段差領域12の半径方向外側に
位置する環状溝の断面積との合計値は、前記主溝の断面
積より小さくなる。特に、このような周方向に延びる溝
の断面積の減少は、既に提案した発明の如く、全ての段
差領域12を摩耗の初期からすべり接触させるために、段
差領域12から断面輪郭線Lまでの半径方向距離δを全て
の段差領域12において小さな値とすると、顕著になる。
そして、このように周方向に延びる溝の断面積が減少す
ると、水はけ性が低下してウエット性能が低下すると考
えられる。また、このタイヤ1は段差領域12の分だけト
レッドゴム4が余分に必要になるため、トレッドゴム4
の合計重量も増大すると考えられる。しかしながら、こ
の実施例では、段差領域12aの半径方向距離Mを小さな
値とし、一方、段差領域12bの半径方向距離Nを大きな
値とし、これら段差領域12aの半径方向距離Mと段差領
域12bの半径方向距離Nとを互いに異ならしめているの
で、段差領域12の半径方向外側に位置する環状溝の深さ
(半径方向距離δと同一値)は浅いものの他の深いもの
も存在することになる。この結果、トレッド部6におい
て周方向に延びる溝の断面積(前述のように周溝8a、8b
の合計断面積と環状溝の断面積との合計値)は、半径方
向距離δを全て小さな値とした場合に比較して大きくな
り、ウエット性能の低下が防止される。しかも、段差領
域12の中には段差領域12bのように半径方向高さが低い
ものも存在し、トレッドゴム4の重量増加も抑制され
る。
次に、このようなタイヤ1をトラック、バス等に装着
して走行する。ここで、一般に重荷重用空気入りラジア
ルタイヤは一方および他方のトレッド端5近傍の陸部11
において走行初期から摩耗が進行し偏摩耗が発生し易
い。このため、この実施例ではこれらトレッド端5近傍
に設けられた段差領域12aの半径方向距離Mを小さな値
としている。このため、タイヤ1が走行によって路面と
接地し押し潰されると、接地域内における陸部11の外面
のみならず段差領域12aの半径方向外端13も摩耗の初期
から路面に接地する。ここで、前記段差領域12aの半径
方向外端13は断面輪郭線Lより半径方向内側に位置して
いるため、半径方向外端13における1周長は陸部11の外
面における1周長より短く、この結果、この段差領域12
aの半径方向外端13は路面に引き摺られながらすべり接
触することになる。この結果、段差領域12aにタイヤ1
の転動を制動する向きの、即ち制動方向の極めて大きな
剪断力が発生するが、このような大きな制動方向剪断力
がタイヤ1のトレッド部6の一部に、即ち段差領域12a
に偏在すると、段差領域12aの周囲の陸部11、即ちトレ
ッド端5近傍の剪断力が結果として駆動側にシフトアッ
プされる。ここで、駆動方向剪断力を受けてトレッド部
6の摩耗速度は制動方向剪断力を受けているトレッド部
6の摩耗速度より著しく遅いため、前述のように制動方
向剪断力を受けている段差領域12aのみが犠牲となって
摩耗し、トレッド端5近傍の陸部11の偏摩耗が摩耗の初
期から摩耗ライフの終了まで防止される。一方、タイヤ
赤道面10近傍の陸部11の摩耗は摩耗中期あるいは摩耗後
期から顕著となるため、この実施例ではこの摩耗の進展
順序に従ってタイヤ赤道面10近傍の段差領域12bの半径
方向距離Nを半径方向距離Mより大きな値とし、摩耗初
期から所定時間が経過して摩耗中期あるいは後期となっ
たとき、該段差領域12bを路面にすべり接触させるよう
にしている。そして、このように段差領域12bが路面に
すべり接触するようになると、段差領域12bが大きな制
動方向剪断力を受けて犠牲的に摩耗するため、タイヤ赤
道面10近傍の陸部11の剪断力が駆動側にシフトアップさ
れ、タイヤ赤道面10近傍の摩耗がこの時点から摩耗ライ
フの終了まで防止される。このように、摩耗の進行時期
と各段差領域12の機能開始時期とを合致させれば、摩耗
を確実に防止することができるのは勿論、各段差領域12
の半径方向距離δを最大値とすることもできる。この結
果、ウエット性能の低下を効果的に防止することができ
るとともにトレッドゴム4の重量増大を効果的に抑制す
ることができる。
次に、試験例を説明する。この試験に当って、第4図
に示すようなトレッド部6に軸方向に離れた4本の広幅
主溝21を形成した比較タイヤ1と、第5図に示すような
トレッド部6に対をなす周溝8a、8bを4対軸方向に離し
て形成するとともに、これら周溝8a、8b間にその半径方
向外端22から陸部11の断面輪郭線Lまでの半径方向距離
δが全て同一の1.5mmである段差領域23をそれぞれ設け
た比較タイヤ2と、前述の実施例で説明したタイヤ1と
同一形状で半径方向距離Mが1.5mm、半径方向距離Nが
3.0mmである供試タイヤ1と、第6図に示すような供試
タイヤ1とほぼ同一形状で半径方向距離Mが1.5mm、半
径方向距離Nが4.5mmである供試タイヤ2と、を準備し
た。ここで、前述した各タイヤのサイズは共に10.00R20
であった。次に、このような各タイヤに正規内圧(7.25
Kg/Cm2)を充填するとともに、積荷した2D−4車(平ボ
ディートラック)の前輪に該タイヤを装着して各タイヤ
に正規荷重を負荷させた。このような状態で高速道路と
一般道路との比が7対3の走行路(100%舗装)を5万K
m走行させた。次に、前記走行が終了した時点におい
て、トレッド端における摩耗量およびタイヤ赤道面上で
の摩耗量を測定した。次に、各タイヤのタイヤ赤動面上
での摩擦量をトレッド端における摩擦量で除して商Aを
求めるとともに、比較タイヤ1のタイヤ赤道面上での摩
擦量をトレッド端における摩擦量で除して商Bを求め、
次いで、商Aを商Bで除した後100を乗じて耐偏摩耗性
を指数表示で求めた。その結果は、比較タイヤ1では10
0であったが、比較タイヤ2では127、供試タイヤ1では
131、供試タイヤ2では134であり、段差領域を設けるこ
とで耐偏摩耗性が格段に向上していることがわかる。次
に、前述した各タイヤを牽引されるトレーラーに装着し
た後、40Km/hで走行してピークμを測定し、その平均値
をウエットμ指数に換算した。その結果は、比較タイヤ
1を100とすると、比較タイヤ2では88に悪化している
が、供試タイヤ1では96と、また供試タイヤ2では98と
比較タイヤ2より改善されている。ここで、ウエットμ
指数100はピークμの平均値0.73であった。
なお、前述の実施例においては、全ての主溝を周溝8
および段差領域12に交代させたが、この発明においては
一部の主溝に交代させ、主溝を1本以上トレッド部6に
残すようにしてもよい。また、前述の実施例において
は、トレッド部6に4個の段差領域12を設け、外側の段
差領域12aの半径方向距離Mを小さな値とし、一方、内
側の段差領域12bの半径方向距離Nを大きな値として半
径方向距離δの値を互いに異ならしめるようにしたが、
この発明においては、5個以上の段差領域をトレッド部
に設けるとともに、これら段差領域の半径方向距離δを
2グループ以上に分け、これらのグループ間で互いに異
ならせるようにしてもよい。
発明の効果 以上説明したように、この発明によれば、ウエット性
能の低下を防止し、かつ、トレッドゴムの重量増加を抑
制しながら、陸部の偏摩耗を確実に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示すトレッド部の展開
図、第2図はその子午線断面図、第3図は段差量δと隣
接する陸部の剪断力との関係を示すグラフ、第4図は試
験に用いた比較タイヤ1の子午線断面図、第5図は試験
に用いた比較タイヤ2の子午線断面図、第6図は試験に
用いた供試タイヤ2の子午線断面図である。 1……空気入りタイヤ、6……トレッド部 8……周溝、11……陸部 12……段差領域、13……半径方向外端 L……断面輪郭線 δ、M、N……半径方向距離
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−291203(JP,A) 特開 昭62−6802(JP,A) 特開 平2−158405(JP,A) 特開 昭63−106110(JP,A) 特開 昭64−18706(JP,A) 特開 平2−53606(JP,A) 特開 昭50−22281(JP,A) 特開 昭63−297108(JP,A) 実開 昭57−127005(JP,U) 実開 昭60−11802(JP,U) 実開 昭62−196705(JP,U) 特公 昭50−22281(JP,B2) 特公 昭59−5443(JP,B2) 特公 平6−4365(JP,B2) 特公 昭59−2641(JP,B2) 米国特許4155392(US,A) 米国特許3550665(US,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部に周方向に連続して延び対をな
    す周溝を複数対軸方向に離して形成するとともに、これ
    ら対をなす周溝間にそれぞれ半径方向外端がトレッド部
    の陸部の断面輪郭線より半径方向内側に位置し該陸部か
    ら独立した段差領域を設け、かつ、1個以上の段差領域
    の半径方向外端から陸部の断面輪郭線までの半径方向距
    離と、残りの段差領域の半径方向外端から陸部の断面輪
    郭線までの半径方向距離とを互いに異ならしめたことを
    特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記1個以上の段差領域の半径方向距離
    を、摩耗の初期から該段差領域の半径方向外端が接地域
    内において路面とすべり接触する距離となすとともに、
    残りの段差領域の半径方向距離を前記1個以上の段差領
    域の半径方向距離より大となした請求項1記載の空気入
    りタイヤ。
  3. 【請求項3】各段差領域の半径方向外端から陸部の断面
    輪郭線までの半径方向距離は、トレッド端近傍において
    小であり、タイヤ赤道面近傍において大である請求項1
    記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】正規内圧充填時で正規荷重負荷時におい
    て、各周溝の陸部側エッジにおける接地圧をP(Kg/C
    m2)、タイヤ赤道面上におけるトレッドゴムのゲージを
    h(Cm)、トレッドゴムの弾性率をE(Kg/Cm2)とする
    と、各段差領域の半径方向外端から陸部の断面輪郭線ま
    での半径方向距離δ(Cm)は、0.5Ph/EからPh/Eまでの
    範囲内である請求項1記載の空気入りタイヤ。
JP1045587A 1989-02-27 1989-02-27 空気入りタイヤ Expired - Lifetime JP2754228B2 (ja)

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