JP2754146B2 - スラグの泡立ち抑制剤 - Google Patents

スラグの泡立ち抑制剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転炉またはトピード車
内におけるスラグの泡立ち現象を抑制するフォーミング
防止剤に関し、特に、産業廃棄物を再利用したスラグの
泡立ち抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】溶銑の酸化精錬によって生ずるスラグの
泡立ち現象は、酸素ジェットが鋼浴に衝突したときに溶
銑中の鉄と反応して形成する〔FeO〕や〔C〕、また
は過剰〔O〕などの相互関係によって鋼浴−スラグ界面
に生成したCO気泡が、成長することなく小さな気泡の
ままスラグ中に入り、スラグ層を脱出することができず
に停滞するためであると考えられている。これは、鋼浴
のガス飽和度、〔FeO〕:〔C〕および〔C〕:
〔O〕比率、〔FeO〕の活性度、スラグの温度、表面
張力およびスラグ層の厚みと量などの精鋼作業履歴が大
きな影響を及ぼす。
【0003】転炉内でのスラグの泡立ち現象は、サンプ
リングや温度測定などの作業を困難とし、とり鎬への出
鋼を著しく阻害する。したがって、転炉の操業において
スラグの泡立ち現象を抑制することは大きな課題の一つ
である。
【0004】この種のスラグの泡立ち現象の鎮静方法に
おいては、耐火物粉および松丸太などの投入添加が試み
られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のスラグの泡立ち現象の鎮静方法にあっては、
例えば、耐火物粉を使用すると、添加量を多く要し、ス
ラグの温度および鋼浴温度の低下、ならびに耐火物粉の
残留をもたらし、抑制効果も十分ではなかった。また、
松丸太は原木である松材が不足しているため容易に入手
できず、しかも十分満足する抑制効果は得られないとい
う問題点があった。
【0006】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、産業廃棄物を再利用して、従来の
スラグの泡立ち鎮静剤に比べて、その抑制効果を著しく
改善したスラグの泡立ち抑制剤を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のスラグの泡立ち抑制剤は、パルパーで解離
した回収パルプ質材料または製紙スラッジを5重量%以
上含み、残部が粉砕した安定型産業廃棄物、可燃性廃棄
物の焼却灰またはアルミ灰から選ばれる1種または2種
以上の混合物を残留水分が30〜50重量%となるよう
に脱水、乾燥して灼熱減量25重量%以上のものとし
た後、嵩比重1.5以上、水分25重量%以上の所望の
形状に成形してなることを特徴とするものである。ま
た、本発明は、上記構成に加えて前記安定型産業廃棄物
が、建設廃材、陶磁硝子屑、ゴム屑、プラスチック屑お
よび金属屑のうち少なくとも1品目を含むことを特徴と
するものである。
【0008】
【作用】本発明によれば、転炉またはトピード車内に投
入された、回収パルプ質材料、製紙スラッジ、ゴム屑、
プラスチック屑などの有機質物質、および、コンクリー
ト片、耐火物片などの建設廃材、陶磁硝子屑、金属屑な
どの無機耐火性物質からなる成型体は、その撃力によっ
てスラグ層を破壊して、スラグ層のCO気泡を脱出せし
め鋼浴面上を浮遊してスラグの泡立ち現象の原因となっ
ている〔FeO〕を〔Fe〕に還元し、過剰〔O〕を
〔CO〕に変えてスラグの泡立ちを抑制する。前記〔C
O〕は、鋼浴−スラグ界面で激しく発生するためにスラ
グの泡立ちを誘起することはなく、ガス体となってスラ
グの泡立ち域内を急激に上昇するので、スラグ層中のC
O気泡を脱出せしめる。
【0009】
【実施例】本発明に係るスラグの泡立ち抑制剤の実施例
を以下に説明する。本発明を構成する有機質物質は、
〔FeO〕を〔Fe〕に還元し、過剰〔O〕を〔CO〕
に変えてスラグの泡立ちを抑制するものであり、都市ゴ
ミまたは産業廃棄物より回収した古紙、新聞紙、段ボー
ル等の古紙をパルパーで叩解した回収パルプ質材料、紙
パルプ工場より排出された廃滓である製紙スラッジ、安
定型産業廃棄物の中のゴム屑、プラスチック屑などが使
用し得る。
【0010】耐火性物質は、本発明に係る成型体に撃力
を与え、かつ溶銑上で一定時間成型体を保つために用い
られるもので、安定型産業廃棄物の中のコンクリート
片、耐火物等の建設廃材、陶磁硝子屑、金属屑、および
可燃性廃棄物の焼却灰、更に、アルミ精錬時のスラグで
あるアルミ灰などが使用できる。
【0011】上記の有機質物質と耐火性物質は、叩解さ
れて解離したパルプ質材料および製紙スラッジ中のセル
ローズ、ヘミセルローズ、リグニン、クレーなどが適度
の水分によって結合剤として作用するため、従来のスラ
グの泡立ち抑制剤のように高価な合成樹脂、天然糊料、
水ガラスなどの有機質または無機質結合剤を使用しなく
とも、所要の成形強度を有する成型体を得ることができ
る。
【0012】なお、製紙スラッジを前記成型体成分に含
有せしめると、この製紙スラッジは極めて軽量であるた
め本発明に係る成型体の軽量化を達成して投入の際の作
業を改善し、且つ、製紙スラッジは有機成分と無機成分
の両方を含有するから、スラグの泡立ち現象を効率よく
抑制する。
【0013】減圧濾過された製紙スラッジは、水分が6
0〜90%で、残りの10〜40%はセルローズ、ヘミ
セルローズ、リグニンなどの有機成分や填料としてのタ
ルクやクレーなどであって、この湿潤スラッジを自然乾
燥あるいはスラッジドライヤーなどで乾燥した乾物製紙
スラッジが好ましく使用される。
【0014】本発明のスラグの泡立ち抑制剤の成型体の
うち、パルパーで解離した回収パルプ質材料または製紙
スラッジの含有量は5重量%以上でなければならない。
5重量%未満では成型体の軽量化ができなく転炉等への
投入が困難になるばかりでなく、これら有機質物質の量
と依存関係にある灼熱原料(ignition los
s)を25重量%以上にすることが困難になるからであ
る。
【0015】前記成型体の残留水分は、30〜50重量
%でなければならない。残留水分が30重量%以下で
は、バサバサして成型体中のパルプ質材料等による結合
力を充分に発揮させることが困難で、加圧成型がしにく
くなるからである。一方、残留水分が50重量%を越え
ると軟らかくなり過ぎて、却って加圧成型がしにくくな
るからである。残留水分が30〜50重量%の範囲で、
加圧成型を行うために適度の結合強度と硬さが成型体に
付与される。
【0016】また、灼熱減量は25重量%以上でなけれ
ばならない。25重量%未満では、有機質物質の量が不
足することになり、先に説明したスラグの泡立ち抑制効
果が表われないからである。
【0017】更に、本発明の泡立ち抑制剤の成型体の嵩
比重は1.5以上でなければならない。1.5未満で
は、転炉やトピード車内のスラグ層を破壊して鋼浴−ス
ラグ層界面に達しにくいこともあり、また、スラグ層中
に停留しにくいので、好ましくないからである。
【0018】本発明に係る成型体の水分は25重量%以
上でなければならない。水分が25重量%未満では、成
型体が転炉の中へ投入されたときの瞬間的な水蒸気の発
生による泡立ち抑制効果が不足したり、成型体の成型強
度不足による撃力の低下をもたらすからである。
【0019】なお、スラグの泡立ち抑制剤の耐火性物質
である安定型産業廃棄物、可燃性廃棄物の焼却灰、およ
びアルミ灰は、1mm以下の大きさに粉砕したものが、
回収パルプ質材料や製紙スラッジとの混合の容易さの点
で好ましい。
【0020】本発明に係る成型体は、上記の物質を均一
に混合せしめ、皿型または円筒方式の造粒機で塊状また
は顆粒状とするか、あるいは圧搾して柱状体および板状
体に成型したものである。なお、これら成型体は、スラ
グの泡立ち抑制のためのCOガスの発生を促進するため
に、成型体の単位体積当りの表面積を大きくする点、お
よび抵抗が少なくスラグ中に成型体がもぐりこみやすく
なる点から、成型体の中心に孔があけれていることが好
ましい。
【0021】以下、本発明を具体的に実施した例を説明
する。 <実施例1>新聞古紙の叩解パルプ5重量%とアルミ灰
及び残部が1mm以下に粉砕した安定型産業廃棄物とを
脱水、乾燥して残留水分30重量%、灼熱減量25重量
%とした混合物から、皿形造形機で嵩比重1.5、水分
25重量%の直径10mmの球状成型体を得た。この成
型体40kgを200トンの溶銑を搬送するトピード車
に投入したところスラグの泡立ちが抑制され、溶銑の収
納量が0.6トン増加した。
【0022】<実施例2>含水率50%の製紙スラッジ
と可燃性廃棄物の焼却灰とを前記スラッジが固形物で1
0重量%になる割合で混合し、脱水、乾燥して残留水分
50重量%、灼熱減量28重量%とした後、圧搾により
嵩比重1.7、水分27重量%の中心に直径12mmの
貫通孔をあけた50mm×35mmの角柱状成型体を得
た。転炉内の溶鋼200トンに上記の成型体40kgを
投入したところ、スラグの泡立ち抑制効果は極めて良好
で、泡立ち鎮静時間は投入後1分間であって、従来品で
の泡立ち鎮静時間2分間に比べて大幅に短縮できた。な
お、従来品の組成は、木粉18、パルプ21、けい砂5
3、フェノール樹脂8(いずれも重量%)で、形状は縦
65、横65、長さ550(いずれもmm)の角柱体で
あった。
【0023】このように、本発明のスラグの泡立ち抑制
剤は、パルパーで解離した回収パルプ質材料または製紙
スラッジを5重量%以上含み、残部が粉砕した安定型産
業廃棄物、可燃性廃棄物の焼却灰またはアルミ灰から選
ばれる1種または2種以上の混合物を脱水、乾燥して残
留水30〜50重量%、灼熱減量25重量%以上とした
後、嵩比重1.5以上、水分25重量%以上の所望の形
状に成型してなることを特徴とするものである。また、
本発明は、上記構成に加えて前記安定型産業廃棄物が、
建設廃材、陶磁硝子屑、ゴム屑、プラスチック屑および
金属屑のうち少なくとも1品目を含むことを特徴とする
ものである。そして、前記形状は、20〜70mmの球
状、角状、アーモンド状であることを特徴とするもので
ある。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように構成した
ので、比重が比較的大きいので、スラグ内に容易に入り
込み、泡立ち抑制効果が大きく、使用量が少なくてす
み、その結果投入作業が容易で、サンプリング、測温が
容易になり、転炉の生産性を向上し、出鋼歩留りの上昇
を図ることができる。その上、本発明によれば、近年産
業廃棄物として問題になっている、古紙、製紙スラッ
ジ、その他前記した産業廃棄物を産業上有効に利用する
ことができる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルパーで解離した回収パルプ質材料ま
    たは製紙スラッジを5重量%以上含み、残部が粉砕した
    安定型産業廃棄物、可燃性廃棄物の焼却灰またはアルミ
    灰から選ばれる1種または2種以上の混合物を残留水
    30〜50重量%となるように脱水、乾燥して灼熱減
    25重量%以上のものとした後、嵩比重1.5以
    上、水分25重量%以上の所望の形状に成形してなるこ
    とを特徴とするスラグの泡立ち抑制剤。
  2. 【請求項2】 前記安定型産業廃棄物は、建設廃材、陶
    磁硝子屑、ゴム屑、プラスチック屑および金属屑のうち
    少なくとも1品目を含むことを特徴とする請求項1記載
    のスラグの泡立ち抑制剤。
  3. 【請求項3】 前記形状は、20〜70mmの球状、角
    状、アーモンド状であることを特徴とする請求項1記載
    のスラグの泡立ち抑制剤。
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JPH08269521A (ja) * 1995-04-01 1996-10-15 Ritsukusu Kk 鋼滓のフォーミング現象鎮静剤
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