JP2753649B2 - 土木工事用縫製キャンバス - Google Patents
土木工事用縫製キャンバスInfo
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- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
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Description
バスの、特に縫製部スリップを防止し、縫製部強力アッ
プを計った縫製キャンバスに関するものである。
り、またこれらを使うことにより従来考えられなかった
条件の悪い場所での土木工事が進められるようになっ
た。例えばN値が2前後の超軟弱地盤埋立用敷網、陸上
では、15m以上の高盛土用補強ネットなどがある。
広い面積で使われることから、広い面積のどの部分をと
っても上記の引張強力がなければならない。これらの土
木用キャンバスは高強力繊維を使ったり、デニールを太
くすれば理論上、強力はいくらでも大きく設計できる。
しかし広い面積で使用するためにはキャンバスの縫製が
必要になる。縫製は通常キャンバスを構成する織編物の
耳部が縫製される。
く、密度的にも粗なものが多いため、高生産性ラージパ
ッケージが計れるジャットルレス織機または緯挿入ラッ
セル機で生産されるが、通常これらの機械で生産したも
のはシャットル織機のような耳部が形成されない。こう
いう耳部が形成されていないキャンバの耳部を縫製すれ
ば当然、引っ張れば耳部が抜けてしまう。
は、特開昭62-125044で開示されているような低融点繊
維を用いて耳を縫製し後に熱融点繊維を用いて耳を縫製
し後に熱融着固化し耳部を形成したり、特開昭48-18568
のように樹脂含浸によりホツレのない耳部を形成する技
術がある。これらはいずれも、縫製部強力の低下を耳抜
けの問題としてとらえ緯糸を切断するような織編物に強
固な耳を形成するものである。しかし土木用キャンバス
のように、糸が太く密度的にも粗なものは上記のような
耳抜けの防止のみでは縫製強力の低下は防げず、例えば
シャットルレス織機で各種種独自にとることもできるレ
ノ組織、タックイン組織にしても縫製強力の低下は防げ
ない。
も異なるが、本体強力の30%程度しかえられないことも
ある。
テ糸に沿って運針しその幅方向に広くなるように縫製し
た縫製部をヨコ糸方向に引張り縫製部に引張張力をかけ
破断するまでの状況を観察した結果、張力がかかると縫
糸がタテ糸を引っぱり集束させ、タテ糸密度が急速に密
になる。即ちタテ糸が、縫糸によって引っぱられ織物組
織内でスリップ移動し、そこにタテ糸のないヨコ糸だけ
のスダレ状部がのこる。タテ糸密度が密になりヨコ糸と
の交錯で緻密な組織織となるとスリップはとまり、次に
はヨコ糸だけのスダレ状部に張力が集中する。ヨコ糸だ
けのズダレ状部は、繊維が直状になり本体部のように組
織織で屈曲しない状態で張力を受け。また縫製時の運針
でヨコ糸部が受けた傷もあり毛羽立った状態でヨコ糸ス
ダレ状部から破断がはじまり、次いで一斉にスダレ上部
のヨコ糸全部が切れてしまう。つまり縫製部の縫製強力
が弱いのは耳抜けのみでなく縫糸によって移動したタテ
糸のあとに残った組織しないヨコ糸だけのスダレ状部が
切れ易いからである。
スダレ状部を作らないようにしていわゆる縫製部強力の
低下を防止しようとするものである。
低い低融点繊維で、該キャンバスの縫製予定部に10mm以
上の幅をもって熱融着固定部を形成した2枚以上の縫製
用キャンバスの、熱融着固定部を重ね合せ該熱融着固定
部を運針し、各キャンバスの圧縮側に少なくとも5mm以
上の幅を残すように縫製した土木用キャンバスである。
ポリアミド系など素材については限定しないが、接着性
の点からは、本体と同一素材であるのが好ましい。融点
は本体素材より20℃以上低くなければならなが、これ
は、強力な問題となる土木用キャンバスで本体素材が加
熱により物性が変化しては困るからで、低融点繊維の融
点は本体素材の軟化点以下の温度が好ましくさらに好ま
しくは本体素材の二次転移点以下である。
ってもよいが、好ましくは低融点成分が少なくとも外面
に露出したシースコア構造の二成分紡糸繊維である。低
融点成分のみによる繊維は加熱時の収縮で接着せず脱落
する恐れがある。低融点繊維は単繊維であれば紡績し紡
績糸とすることもできるが、低融点繊維をシースとする
コアヤーンとして用いるのがキャンバスの強力利用の面
で好ましい。また、低融点繊維がフィラメントである場
合はそのままでもよいが上と同じ理由で本体素材とのカ
バリング糸として用いるのが好ましい。なお、融点は、
低融点成分を含む繊維を5〜10wt%でクロロホルムに漬
け1〜2時間室温で放置し、低融点成分を溶解したあと
不溶物を濾過し溶液を50〜60℃に加温さらに減圧乾燥器
に3〜4時間入れクロロホルムをとばし、得られた樹脂
分をアルミ容器に10mgとりDSC(セイコー電子工業製示
差走査熱量計)にかけ室温から150℃まで10℃/minで昇
温し記録紙上で得られる吸熱ピーク点を読む示差熱分析
方で測定する。
縫製予定部、即ち多くの場合織編物の耳部即ち耳部のタ
テ糸として幅10mm以上縫込む。もちろんキャンバスをタ
テ方向に継いで縫製する場合には縫製予定部のヨコ糸と
して幅10mm以上縫込む。10mm未満では、縫製部の圧縮側
に5mm以上残して縫製しにくくなる。
融点成分を溶融しタテ糸に使った場合にはその部分のヨ
コ糸、ヨコ糸として使った場合には、その部分のタテ糸
と融着固定させる。
に応じて2枚以上重ね合せるが、当然各縫製用キャンバ
スに形成された熱融着固定された縫製予定部を重ね合せ
る必要がある。片面のみでは縫製後の強力利用の点でよ
くない。
ャンバスについて縫製後の引張りで、縫糸を境にスダレ
の発生しない圧縮側に5mm以上の熱融着固定幅を残して
縫製する。5mm以上ないと縫糸により縫糸がスリップ移
動し目ずれが発生、スダレ部ができやすい。
く、耳部にタック組織、レノ組織がある場合にはこの耳
端部まであるのが好ましい。縫製が2本針または4本針
等複数の針で縫われる場合は各針に5mm以上、好ましく
は複数針全面にわたり熱融着固定部がありさらに圧縮側
の最終針から5mm以上熱融着固定部を残して縫製する。
が265℃の通常ポリエステルをコアに二成分紡糸して作
られた51mmカットされた2デニールの低融点繊維を紡績
し、融点が265℃の高強力フィラメント糸をコアとする
3.5′S(英式綿番手)の低融点コアヤーンを作った。
ールを用いて第1図に示すようにメッシュ部タテ糸、30
00デニールを耳部タテ糸に配し、ヨコ糸に高強力ポリエ
ステルフィラメント3000デニールを配して、地のメッシ
ュ部タテを2本カラミ、ヨコを3本引揃の、タテ、ヨコ
9000デニールのカラミメッシユとし、両耳部は、タテ、
ヨコ3000デニールの平組織とする。生機幅218cm、両耳
部各18cm(第1図の1)の耳つきカラミ織メッシュ織物
の耳部、平組織の縫製予定部に前記3.5′Sの低融点コ
アヤーンを2本合撚しタテ糸として耳から内側に8cmの
幅で配し、高速レピヤ縫機で縫製しヨコ糸は機上で溶融
カットした。
℃で乾燥後140℃のキュア工程を通して約30%の樹脂を
付着させ、硬めの樹脂加工し軟弱地盤埋立用繊維ネット
として製品化した。上記繊維ネットの縫製予定部は140
℃のキュア工程でタテ、ヨコ糸が熱融着し幅8cmにわた
って熱融着固定部(第1図の3)を形成していた。
特に縫製予定部として形成された熱融着固定部を重ね合
せこの上から四本針環縫で全幅30mm(第1図の4)の縫
製を行なった。このとき四本針環縫の最外縫目から外側
の圧縮側には耳部まで3〜4cmの熱融着固定部が残っ
た。
ンを全く用いないで前記と同規格の対策前の軟弱地盤埋
立用繊維ネットを上記と同じく耳部を2枚重ねて全幅30
mmの四本針環縫を行なったものを準備した。
ットし、10tonテンシロンに装着された1m幅のチャック
に装着固定し、縫製部を1m幅で引張れるようにした。こ
れを5cm/minで引っ張り縫製部強力の測定と破壊状況の
観察を行なった。比較例は1.5〜2tonの張力で縫製糸に
よるキャンバス生地タテ糸のスリップ及び組織の目づれ
がみられ、3cm幅の環縫幅が狭くなり、環縫外側の織物
密度は増大した。圧縮のため皺が発生するまでになった
か耳抜けに至る前に、タテ糸がなくなってスダレ状にな
ったヨコ糸部から切断がはじまり3ton程度で破断した。
同様な引張試験で実施例1の縫製キャンバスは7tonで破
断したものの、5ton程度までキャンバス生地タテ糸のス
リップ及び組織の目づれも見られず縫製強力低下防止に
顕著な効果があった。
る圧縮側へのキャンバス組織の目づれ移動が、圧縮側の
組織を熱融着固定したことにより防止され、組織が移動
することによって発生する強力の弱い組織しないスダレ
部がウィークポイントになるのが防止される。これによ
り高強力を必要とする土木工事用縫製キャンバスの縫製
部強力の低下を防止し全体の強力を高めるのに顕著な効
果があった。
て熱融着固定部及び縫製部の見取図である。 1……繊維ネット(カラミ織メッシュ織物)の耳組織部
(18cm幅) 2……カラミ織メッシュ部 3……繊維ネットの縫製予定部(熱融着固定部)(8cm
幅)斜線部 4……四本針環縫製部(3cm幅) 5……縫糸による圧縮側(4cm)クロス斜線部
Claims (1)
- 【請求項1】土木工事用キャンバス素材の融点より20℃
以上低い低融点繊維で、該キャンバスの縫製予定部に10
mm以上の幅をもって熱融着固定部を形成した2枚以上の
縫製用キャンバスの熱融着固定部を重ね合せ該熱融着固
定部を運針し、各キャンバスの圧縮側に少なくとも5mm
以上の幅を残すように縫製した土木工事用縫製キャンバ
ス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14520890A JP2753649B2 (ja) | 1990-06-01 | 1990-06-01 | 土木工事用縫製キャンバス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14520890A JP2753649B2 (ja) | 1990-06-01 | 1990-06-01 | 土木工事用縫製キャンバス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0438318A JPH0438318A (ja) | 1992-02-07 |
JP2753649B2 true JP2753649B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=15379893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14520890A Expired - Lifetime JP2753649B2 (ja) | 1990-06-01 | 1990-06-01 | 土木工事用縫製キャンバス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2753649B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2772942B2 (ja) * | 1995-10-25 | 1998-07-09 | 太陽工業株式会社 | シート材の端縁部同士の熱溶着部構造 |
-
1990
- 1990-06-01 JP JP14520890A patent/JP2753649B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0438318A (ja) | 1992-02-07 |
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