JP2753556B2 - 色の改良された石油樹脂およびその製造方法 - Google Patents

色の改良された石油樹脂およびその製造方法

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JP2753556B2 JP1113880A JP11388089A JP2753556B2 JP 2753556 B2 JP2753556 B2 JP 2753556B2 JP 1113880 A JP1113880 A JP 1113880A JP 11388089 A JP11388089 A JP 11388089A JP 2753556 B2 JP2753556 B2 JP 2753556B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は一般的に接着剤配合用の粘着性付与剤として
適した石油樹脂とその製造方法に関する。さらに詳細に
述べると、本発明は改良された色度特性を持つ石油樹脂
を生成する新しい鎮静化(quenching)方法に関する。
本発明は主として脂肪族モノマー、芳香族モノマーお
よびそれらの混合物を原料とする石油樹脂に関する。こ
れらの石油樹脂は業界においてよく知られている。そし
て例えば米国特許第4,391,961号;第4,419,503号;第4,
514,554号;第4,558,107号;第4,562,233号;第4,636,5
55号;第4,684,707号;および第4,714,749号などの多く
の特許および刊行物に記載されている。これらの特許は
すべて参考としてすべての目的に対し完全に本明細書に
組み込まれている。
石油樹脂は一般的にオレフィン、ジオレフィン、芳香
族、および/またはそれらの混合された供給原料を、通
常塩化アルミニウムまたは三フッ化ホウ素のフリーデル
−クラフツ触媒の存在のもとに、約−40℃乃至約100℃
の温度と大気圧から約100psigまでの範囲の圧力におい
て重合させることによって製造される。
前述の製造方法における非常に重要な工程として、活
性な触媒残留物を失活させ、触媒をもっと除去しやすい
形に変換するために生成する重合物は鎮静化される。従
来の鎮静化方法は触媒を失活させ、それを重合物から除
去するため多量の水または水とアルコールの組み合わせ
またはアルカリ溶液を用いて洗浄することを必要とす
る。このような鎮静化方法は上述の、組込まれている特
許にさらに詳しく説明されている。
しかし、水洗浄(「湿式」)鎮静化方法は暗色の生成
物をもたらすことが多い。さらに、この鎮静化方法にお
いて用いられる大量の水は重合物の約10%乃至200%程
度であるのが一般的であるが、これが面倒な処理を必要
とし、廃棄上の問題を生じる。
本発明は石油樹脂重合物に微量のホスフィットを加え
ることから成る「乾式」の鎮静化方法を用いることによ
ってこれらの欠点を克服するものであって、これをさら
に詳しく説明する。
発明の要約 本発明は石油樹脂の製造のための鎮静化方法であって
より明るい色の生成物を製造するものを提供する。
本発明はまた石油樹脂の製造のための鎮静化方法であ
って、従来の水洗浄鎮静化方法における廃水の処理およ
び廃棄上の問題点の多くのものを転減することのできる
ものを提供する。
最後に、本発明は、以下に説明する鎮静化方法によっ
て製造される、色度の改良された石油樹脂を提供する。
本発明によれば、フリーデル−クラフツ触媒の存在の
もとで炭化水素供給原料から重合される重合物の鎮静化
方法であって、全体的な概念においては重合物を有効量
のホスフィットと混合する工程を含むものが提供され
る。ホストフィットと重合物は反応を促進するため、す
なわち互に反応を起こさせるため十分な時間撹拌され、
そしてその後重合物は生成石油樹脂を清浄化し、分離
し、そして回収するため従来慣用されている方法によっ
て水洗浄および/またはその他の方法で処理される。水
洗浄は残留触媒を失活させて除去するのに最早必要とさ
れないから、選択的な工程である。ホスフィット−処理
重合物の水洗および過を省略することによって、前述
の廃水処理および処分上の問題が大幅に解消される。
ホスフィットは鎮静化が十分に行なわれるかぎり、重
合物に対し広範囲の割合いで加えられてよい。勿論これ
は選ばれる特定の樹脂およびホスフィットによって異な
る。通常、ホスフィットを重合物に、重合に用いられる
フリーデル−クラフツ触媒の1モルあたり好ましくは約
0.05乃至約6.0、さらに好ましくは約0.25乃至約5.0、最
も好ましくは約0.25乃至約3.0モルのホスフィットの量
で加える。
本発明に基いて使用するのに適切なホスフィットは一
般式P(OR)(OR1)(OR2)のものであって、式中R、
R1およびR2は水素または炭素原子数1乃至20の炭化水素
基から選ばれ、かつR、R1またはR2の少なくとも一つが
このような炭化水素基である。R、R1およびR2が同じ炭
化水素基であるホスフィットが特に好ましい。また炭化
水素基の炭素原子数が1乃至6のホスフィットが特に好
ましい。
本発明に基づきホスフィットを用いる「乾式」鎮静化
方法は水洗鎮静化方法よりも色度特性の改良された石油
樹脂を生成する。本発明の色度の改良された石油樹脂は
また、鎮静化反応の副生物としてつぎの一般式で表わさ
れる微少量の樹脂連鎖を含有する: 式中R3は石油樹脂連鎖から成り、R4とR5は水素または
炭素原子数1乃至20、好ましくは炭素原子数1乃至6
の、炭化水素基から選択される。
本発明のこれらのおよびその他の特徴および利点は当
業者が添付図を参照すると共につぎの詳細な説明を読む
ことによって一層容易に理解される。
好ましい実施態様の詳細な説明 前述のとおり、本発明の石油樹脂はフリーデル−クラ
フツ触媒の存在のもとに、多くのよく知られた重合反応
のいずれか1つによってオレフィン、ジオレフィン、芳
香族またはそれらの混合された供給原料から製造され
る。生成物は脂肪族、芳香族の、またはそれらが混合さ
れた特性の石油樹脂である。各種の炭化水素供給原料お
よび反応条件が詳細に前述の組込まれている特許に記述
されている。そこで本明細書に示されるより詳細を知る
にはそれらを参照すればよい。
簡単に述べると、炭化水素供給原料は一般的に、高
温、高圧において、灯油、軽油、ナフサおよびその他の
軽質の精油所流れを水蒸気分解することによって得られ
る。エチレンおよびプロピレンはこれらの水蒸気分解精
油所流れの主要な成分であるが、それらはまた分子量の
より大きい炭化水素を含有する。例えばブテン、ペンテ
ン、ヘキセン、ナフテン、芳香族および分子量のより大
きい他の環式ならびに非環式炭化水素のようなものであ
る。各種の留分は蒸留されて類似の沸点を持つ群に分け
られるのが一般的である。
本発明の石油樹脂はこれらの水蒸気分解流出物を、主
としてC5乃至C9留分を、フリーデル−クラフツ型の触媒
の重量で約0.25%乃至約2.5%の存在のもとに重合(共
重合)することによって製造される。そしてこの触媒は
例えば塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、三フッ化
ホウ素などまたはそれらの溶液、錯体またはスラリーな
どである。三塩化アルミニウム(AlCl3)が特に好まし
いフリーデル−クラフツ触媒である。重合(共重合)反
応は約−40℃乃至約100℃の範囲の温度および大気圧乃
至約100psigの範囲の圧力において約0.5時間乃至約3時
間行なわれる。勿論、温度、圧力および時間は最初の供
給原料および最終の樹脂に望まれる特性によって異な
る。しかしこれらのパラメーターは当業者によって容易
に決定される。
本発明によれば、共重合反応によって生成される重合
物はその後これに一般式P(OR)(OR1)(OR2)のホス
フィットの有効量を混合することによって鎮静化され
る。そして式中R、R1およびR2は水素または炭化水素基
から選ばれ、かつR、R1またはR2の少なくとも一つはこ
のような炭化水素基、好ましくはアルキル基である。炭
化水素基は1乃至20の炭素原子を持つことが好ましく、
1乃至6の炭素原子を持つことがさらに好ましい。R、
R1およびR2が同じ炭化水素基から成るホスフィットが特
に好ましい。
適切なホスフィットには、例えばトリメチルホスフィ
ット、トリエチルホスフィット、トリス(2−エチルヘ
キシル)ホスフィット、トリブチルホスフィット、トリ
イソオクチルホスフィット、トリイソプロピルホスフィ
ット、トリフェニルホスフィット、およびジメチルホス
フィットが含まれる。トリメチルホスフィットが特に好
ましい。
ホスフィットは重合(共重合)反応に用いられるフリ
ーデル−クラフツ触媒の1モルあたり好ましくは約0.05
乃至約6.0、さらに好ましくは約0.05乃至約5.0、最も好
ましくは約0.05乃至約3.0モルのホスフィットの範囲の
量で用いられる。好ましくは液体の形のホスフィットが
重合物に加えられ、そしてホスフィットが触媒と反応す
るのに十分な時間、一般的に約0.5分乃至約60分、さら
に好ましくは約0.5分乃至約20分程度2つのものが混合
される。生成する鎮静化された重合物はつぎに、本技術
分野で慣用される方法によって、例えば過および/ま
たは遠心分離によって処理されて、最終の石油樹脂とな
る。
その後の選択的な工程として、ホスフィットで鎮静化
された重合物は本技術分野において慣用されている方法
で水洗浄されてもよい。しかしこの水洗浄工程は、最早
不要であって、所望により省略し、廃水処理および処理
コストを節約できる。
この鎮静化方法の結果として、色度特性の改良された
石油樹脂が造られる。なお、機構は不明であるがホスフ
ィットは樹脂のポリマー連鎖と反応して、つぎの一般式
を持つ樹脂連鎖を微少量形成する: 式中R3は石油樹脂連鎖(脂肪族、芳香族および/また
は両方の混合物)から成り、そしてR4およびR5は水素ま
たは炭化水素基、好ましくは同じ炭化水素基から選ばれ
る。前述のとおり、炭化水素基は炭素原子数1乃至20で
あるのが好ましいが炭素原子数約1乃至6であるのがよ
り好ましい。したがって、本発明の脂肪族、芳香族およ
び混合された脂肪族/芳香族の石油樹脂はこの樹脂連鎖
を微少量含有する。
本発明の鎮静化方法において前述のホスフィットを使
用することによって色相が以下に実証されるように相当
明るくなること以外は、石油樹脂のいずれの性質も実質
的に影響されないようである。
本発明に関するこれまでのむしろ一般的な説明をつぎ
の特定実施例および比較例によってさらに例証するがこ
れらは説明のためであって前述の発明を限定するもので
ない。
例 各種の脂肪族および芳香族の石油樹脂の色度に及ぼす
効果を決定するため、鎮静化剤として一連のホスフィッ
トを試験した。結果をIV表に示す。一般的な試験手順は
つぎのとおりである。
900乃至1000gのC5からC9までの炭化水素供給原料をAl
Cl3またはBF3から成るフリーデル−クラフツ触媒の存在
のもとにバッチ式反応器で重合させた。重合の前に、溶
液またはスラリー状の触媒をまず、乾燥窒素によって清
潔かつ乾燥状態に保たれているバッチ式反応器に導入し
た。
AlCl3を触媒として用いたとき、無水のAlCl3をベンゼ
ンまたはトルエンのような溶剤と一定の撹拌のもとに混
合し、均一なスラリーを造った。スラリーを形成するAl
Cl3および溶剤の量はそれぞれ1バッチ分の重合物に対
し0.5〜1.0および5重量%であった。BF3を触媒として
用いたとき、市販のBF3エーテル溶液〔アルドリッヒ(A
ldrich〕ケミカルカンパニー、1988年カタログNO.17550
−1により入手できる〕を直接バッチ式反応器に注入し
た。BF3エーテル溶液の使用量はAlCl3の使用量と同様で
あった。
重合を始めさせるため、触媒の溶液またはスラリーを
含有する反応器に炭化水素供給原料をポンプにより送入
した。炭化水素が触媒と接触すると直ちに重合が起っ
た。そして熱の発生と、重合物の特徴とする赤色の発現
がその証拠となった。供給ポンプは、供給原料の全所要
量の添加が30分で完了するようにその速度が設定され
た。この30分の間、反応器を40±5℃の温度と大気圧か
ら30PSigまでの圧力に維持した。反応条件の変更、追加
原料の供給を行なうことなく、さらに30分の均熱(heat
−soaking)期間の間、重合を継続させた。均熱期間の
終りに、赤色の重合物を2またはそれ以上の部分に分割
して特定の鎮静化実験に用いた。
対照例として用いられる第1の部分を等容積の水また
は水−イソプロパノール混合物(4:1乃至1:1)を用いて
鎮静化した。有機層を水溶液層から分離し、等容積の水
を用いて洗浄した。再び有機層を水溶液層から分離の
後、重合物を最初は窒素を用いて、つぎに水蒸気を用い
てストリッピングした。窒素ストリッピングは未反応分
子をすべて除去するように意図されたものであるが、こ
れは重合物を室温から250℃まで徐々に加熱しながら、
重合物に窒素ガスを通すことによって行なわれた。つぎ
に250℃の水蒸気を重合物に通して、望ましくない低分
子量のオリゴマーをさらに除去した。最終の樹脂の色度
を、ガードナー単位(Gardner units)で表わされるハ
ンターラボモデル(Hunter Lab Model)D25光学センサ
ー(Optical Sensor)を用いて測定した。
第2の部分を本発明の方法に基づき特定のホスフィッ
トを用いて鎮静化した。このホスフィットの予め決めら
れた量を約400グラムの第2の部分に加え、そして混合
物を約1乃至約40分撹拌した。各種のホスフィット/触
媒モル比を試験した。
ホスフィットを用いるとき、重合物の色がうすくな
り、そして鎮静化反応の結果として錯体の形成されるの
が認められた。生成する重合物を、遠心分離および/ま
たは過によってスラッジ状の錯体から分離し、つぎに
前述のとおりストリッピングを行なって仕上げた。いく
つかの例における選択として、ホスフィット−鎮静化重
合物を仕上げの前に引続き上述の方法で水洗浄した。仕
上げ樹脂の色度を対照例の場合と同じように測定した。
以下のIV表に記載されている略語の意味はつぎのとお
りである: TMP−トリメチルホスフィット TEP−トリエチルホスフィット TEHP−トリス(2−エチルヘキシル)ホスフィット TBP−トリブチルホスフィット TIOP−トリイソオクチルホスフィット TIPP−トリイソプロピルホスフィット TPP−トリフェニルホスフィット DMP−ジメチルホスフィット TEPA−トリエチルホスフェート WW−水洗浄 QA−鎮静化剤 樹脂1−プレミア(脱硫済み)C9炭化水素供給原料から
造られた芳香族石油樹脂。
実際に用いられた供給原料は各種の組成のプラント流
れである。代表的組成をつぎのI表に記載する。
I 表 活性成分 重量% スチレン 4%−10% a−メチルスチレン 1%− 5% m−メチルスチレン 7%−15% o−メチルスチレン 1%− 5% p−メチルスチレン 2%−10% B−メチルスチレン 1%− 7% インデン 7%−15% ジビニルベンゼン 0%− 5% メチルインデン 0%−10% 樹脂2−レギュラー(脱硫されていない)C9炭化水素
供給原料から造られる別の芳香族石油樹脂であって、そ
の組成はI表に記載されるものと本質的に同じである。
樹脂3−沸点が22℃乃至65℃であるC5からC6までの留
分から造られた脂肪族石油樹脂である。使用された実際
のC5乃至C6の供給原料は各種の組成のプラント流れであ
る。代表的な組成をつぎのII表に示す。
II 表 活性成分 重量% 2−メチルブタン 29% 2−メチル−1−ブテン 4% イソプレン 1% 2−メチル−2−ブテン 19% シクロペンタジエン 1% シス/トランス1,3−ペンタジエン 20% シクロペンテン 7% 他のC5/C6オレフィン 13% 他のアルカン 7% 樹脂4−I表およびII表に記載されているような脂肪
族と芳香族炭化水素供給原料の混合物から造られた石油
樹脂。代表的な組成をつぎのIII表に示す。
III 表 活性成分 重量% 2−メチル−2−ブテン 1%− 4% シス/トランス1,3−ペンタジエン 5%−15% シクロペンテン 3%−10% スチレン 4%− 8% a−メチルスチレン 1%− 4% m−メチルスチレン 5%−12% o−メチルスチレン 1%− 4% p−メチルスチレン 1%− 8% B−メチルスチレン 1%− 6% インデン 5%−12% 実施例1〜9および比較例(C1) 7種類のトリアルキルホスフィット(1−8)、1種
類のジアルキルホスフィット(9)および1種類のトリ
アルキルホスフェートー(C1)を含む9種類の異なる鎮
静化剤を試験して、それらが樹脂1と名付けられたプレ
ミア芳香族樹脂に及ぼす影響を決定した。結果を上のIV
表に示す。
試験を前述の一般的方法に従って行なった。すなわ
ち、900グラムの炭化水素供給原料を40℃において0.5%
のAlCl3触媒の存在のもとに大気圧の窒素中で重合させ
た。生成する重合物の中の400グラムの部分を水−洗浄
し、スリッピングを行なって仕上げた。この部分を対照
例として用いた。
実施例1に対し、重合物の別の400グラムを、重合に
用いられたAlCl3の1モルあたり1.5モルのTMPに対応す
る2.8グラムのTMPを用いて処理した。処理の間に、TMP/
重合物混合物を約20分間撹拌して反応を促進させた。遠
心分離と過の後に生成重合物のストリッピングを行な
って仕上げた。
実施例2、4〜9およびC1に対し同じ手順を繰り返し
て、他の鎮静化剤の効果を試験した。実施例3において
鎮静化工程に引き続き水−洗浄、工程を含めた。
IV表に示す結果は、ホスフィットを鎮静化剤として使
用するとき、石油樹脂の色度に正の(明色化)の効果の
あることを明らかに示す。事実色度の変化における負の
結果はホスフィットの代わりにホスフェートを使用する
比較例(C1)において見られただけである。勿論ホスフ
ィートはリン化合物であるが本発明のホスフィットの範
囲外である。換言すれば、比較例(C1)はすべてのリン
化合物が本発明に基づきホスフィットを使用する場合の
ような正の色度効果を与えるとはかぎらないことを示
す。
実施例10および11 これらの例において、樹脂2および3に対する鎮静化
剤としてTPPを試験した。樹脂2および3を樹脂1に対
して前述したとおりに造った。ただし樹脂3をpsigの窒
素圧力のもとに0.6%のAlCl3触媒を用いて重合した点が
異なる。
これらの例は実施例8と共に、本発明に基づくホスフ
ィット鎮静化は各種類、各品質の樹脂のガードナー色数
を減少させるのに有効であることを示す。
実施例12〜25 IV表から明らかなとおり、そして第1図に図示されて
いるとおり、これらの例はTMPが各種の濃度水準におい
て各種の樹脂(樹脂1,2および3)に対し鎮静化剤とし
て有効であることを実証する。
実施例26および27 これらの例において、実施例9と同じ手順によってDM
Pを樹脂1に関し、2つの濃度水準において試験した。
実施例1、2および4〜8のトリアルキルホスフィット
より効果が少ないことは明らかであるが、DMPは鎮静化
剤として用いられるとき樹脂の色度を改良することが実
証された。
実施例28および29 実施例3に示されるとおり、重合物をTMPで鎮静化
し、その後水洗浄を行なうことは樹脂1の色度を減少さ
せるのに明らかに有効である。
本例において用いた樹脂4をC5およびC9の供給原料の
混合物から、実施例10または11において記述したものと
同じ手順で重合して造った。鎮静化手順は実施例3のも
のと同様であった。ただし本例において用いたTMP濃度
はより低かった点が異なる。
IV表に示される結果によって実証されているとおり、
樹脂4の色度は前述の本発明に基づくTMP及び水洗浄鎮
静化手順によってかなり改善された。
実施例30および31 これらの例において、樹脂1を前述のように重合させ
た。ただしAlCl3の代わりにBF3のエーテル溶液を用いた
点が異なる。用いたBF3エーテル溶液の量は前述の例に
おいて用いたAlCl3の量とほぼ等しかった。重合物を前
述のとおりTMP(実施例30)およびTMP及び水洗浄(実施
例31)によって鎮静化した。
IV表に示されるとおり、BF3を触媒とする重合物の、
本発明に基づく鎮静化もまた樹脂の色度を減少させるの
に十分に効果的であることが明白である。
特に説明した具体例のほかに、本書に記述する組成お
よび方法における多くの修正および変更が本発明の概念
から実質的に離れることなく行なわれるであろう。した
がって、本書に記述される発明の形態は代表的なものに
過ぎない、そしてその範囲の限定のためでないことは明
確に理解されるべきである。
つぎに、本発明のホスフィット−鎮静化方法による樹
脂老化色度改善を説明する追加の2例を示す。
実施例32 樹脂1の対照サンプルおよびホスフィット−鎮静化サ
ンプルを175℃で16時間、炉で加熱することによって老
化させた。樹脂1は実施例1に記載したC9(即ち芳香
族)樹脂である。老化色度は対照樹脂の場合15.8ガード
ナーであり、鎮静化樹脂の場合10.4ガードナーであるこ
とが明らかになった。実際に、老化樹脂のより明るい色
度が本発明のホスフィット−鎮静化方法を用いた結果で
ある。
実施例33 追加例として、実施例24において説明済みのC5の(即
ち脂肪族の)樹脂である樹脂3を同じ方法で熱処理し
た。対照例の老化色度の12.2ガードナーに対し、鎮静化
された樹脂の場合の老化色度は10.4ガードナーであって
より明るいことは本発明により樹脂色度が改善されるこ
との証拠である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例12乃至25に記載された各種の石油樹脂
について測定されたガードナー色を表わす図である。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フリーデル−クラフツ触媒の存在のもと
    に、炭化水素供給原料から重合される重合物の鎮静化方
    法であって、当該重合物を、一般式P(OR)(OR1)(O
    R2)のホスフィットの有効量と混合する工程を含み、式
    中R、R1およびR2は水素または炭化水素基から選ばれ、
    かつR、R1、またはR2の少なくとも一つが炭化水素基か
    ら成る方法。
  2. 【請求項2】当該炭化水素基が1乃至20の炭素原子、好
    ましくは1乃至6の炭素原子を含む請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】R、R1およびR2が同じ当該炭化水素基であ
    る請求項1または請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】当該混合工程が当該重合物を、当該フリー
    デル−クラフツ触媒の1モルあたり0.05乃至6.0モルの
    当該ホスフィット、好ましくは当該フリーデル−クラフ
    ツ触媒の1モルあたり0.05乃至5.0モルの当該ホスフィ
    ット、特に好ましくは当該フリーデル−クラフツ触媒の
    1モルあたり0.05乃至3.0モルの当該ホスフィットと混
    合する工程を含む請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】当該混合工程が当該重合物を当該ホスフィ
    ットと、それが当該フリーデル−クラフツ触媒と実質的
    に反応するのに十分な時間、好ましくは0.5分乃至60分
    そして特に0.5分乃至20分、混合する工程を含む請求項
    1乃至請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】当該炭化水素供給原料がオレフィン、ジオ
    レフィン、芳香族またはそれらの混合物を含み、および
    /または当該フリーデル−クラフツ触媒が塩化アルミニ
    ウムおよび/または三フッ化ホウ素を含む請求項1乃至
    請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】色度品質の改良された石油樹脂を製造する
    方法であって、 フリーデル−クラフツ触媒の存在のもとにオレフィン、
    ジオレフィン、芳香族またはそれらの混合物を含む炭化
    水素供給原料を重合して重合物を造ること、および 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に基づき、一般式
    P(OR)(OR1)(OR2)で表わされ、式中R、R1および
    R2は同じか異なる種類であって、水素または炭化水素基
    から選ばれ、かつR、R1またはR2の1以上が当該炭化水
    素基から成るホスフィットを用いて重合物を鎮静化する
    ことの各工程を含む方法。
  8. 【請求項8】つぎの一般式で表わされる樹脂連鎖を有
    し、 式中R3は脂肪族、芳香族、または混合された脂肪族/芳
    香族の石油樹脂連鎖から成り、そしてR4およびR5は水素
    または炭化水素基から選ばれる石油樹脂。
  9. 【請求項9】当該炭化水素基が1乃至20の炭素原子、好
    ましくは1乃至6の炭素原子を含有し、および/または
    R4とR5が同じ当該炭化水素基から成る請求項8記載の石
    油樹脂。
  10. 【請求項10】当該石油樹脂連鎖が脂肪族、芳香族また
    は混合された石油樹脂連鎖から成り、好ましくはフリー
    デル−クラフツ触媒の存在のもとに、オレフィン、ジオ
    レフィン、芳香族または混合された炭化水素供給原料の
    重合により製造される請求項8または請求項9記載の石
    油樹脂。
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