JP2752334B2 - 排熱回収システム - Google Patents

排熱回収システム

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JP2752334B2
JP2752334B2 JP7074416A JP7441695A JP2752334B2 JP 2752334 B2 JP2752334 B2 JP 2752334B2 JP 7074416 A JP7074416 A JP 7074416A JP 7441695 A JP7441695 A JP 7441695A JP 2752334 B2 JP2752334 B2 JP 2752334B2
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章二朗 松村
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浩介 中谷
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B2275/00Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
    • F02B2275/32Miller cycle
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コジェネレーションシ
ステムなどに用いるために、ディーゼルエンジン、スタ
ーリングエンジン、ミラーサイクルガスエンジンなどの
エンジンから発生する排熱を回収して動力を取り出した
り冷凍作用を行わせたりするように構成した排熱回収シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、火力発電所において、ガスタ
ービンの排熱により水蒸気を発生させて蒸気タービン発
電を行い、ガスタービン発電と合わせることにより、総
合発電効率を上げることが行われている。このサイクル
のことがコンバインドサイクルと称せられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たコンバインドサイクルの考え方を、ガスエンジンやデ
ィーゼルエンジンなどのように、温水排熱と排ガス排熱
といった、水の沸点よりも低い温度の排熱を発生する低
温排熱源と、水の沸点よりも高い温度の排熱を発生する
高温排熱源との温度レベルの異なる二種類の排熱源を持
つものに適用しようとしても、従来のように作動流体と
して水を用いる場合、排ガス排熱の温度は、通常 400〜
700℃であるために高圧蒸気を発生できるものの、ジャ
ケット水排熱は90℃程度であって、1気圧以上の高圧蒸
気を発生できないために動力として回収できず、排ガス
排熱のみを利用したランオンサイクル蒸気タービンシス
テムを作るには、コストがかかる割に動力回収効率が良
くないので、やむなく排気ガス排熱とジャケット水排熱
を合わせて温水として回収し、単効用吸収式冷温水機の
加熱熱源として利用しているのが実情で、エクセルギの
観点からのエネルギー利用効率が悪かった。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、請求項1に係る発明の排熱回収システ
ムは、従来からコージェネレーションシステムにつきも
のの単効用吸収式冷温水機の若干の変更によって、コス
トを抑えながら、動力と冷水を同時に取り出すことを目
的とし、また、請求項2に係る発明の排熱回収システム
は、高温蒸気発生装置での蒸気発生効率を高くできるよ
うにすることを目的とする。また、請求項3に係る発明
の排熱回収システムは、低温排熱源からの排熱エネルギ
ーを蒸気タービンの駆動に利用してエネルギーの利用効
率を向上することを目的とし、また、請求項4および請
求項5それぞれに係る発明の排熱回収システムは、蒸気
タービンから吸収器に戻される作動流体のエネルギーを
吸収式冷凍機の駆動に利用してエネルギーの利用効率を
向上することを目的とし、また、請求項6に係る発明の
排熱回収システムは、構成簡単にしてエンジン出力を向
上できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の排
熱回収システムは、上述のような目的を達成するため
に、水の沸点よりも低い温度の排熱を発生する低温排熱
源と、水の沸点よりも高い温度の排熱を発生する高温排
熱源と、その高温排熱源からの排熱を熱源とする高温蒸
気発生装置と、高温蒸気発生装置に接続された循環配管
と、その循環配管内を流動する作動流体が高温蒸気発生
装置で加熱されて発生する蒸気によって駆動する蒸気タ
ービンと、その蒸気タービンの下流側に設けられて作動
流体を液化する吸収器とを備えた排熱回収システムにお
いて、作動流体として、水の沸点よりも低く低温排熱源
からの排熱によって蒸発可能な2成分系混合流体を用
い、高温蒸気発生装置よりも作動流体の流動方向上流側
で、循環配管に再生器を接続し、低温排熱源からの排熱
を熱源とするように低温排熱源と再生器とを主配管を介
して接続するとともに、再生器と凝縮器と蒸発器と吸収
器とを接続して吸収式冷凍機を構成する。ここで、沸点
とは、1気圧における沸騰温度をいう。
【0006】2成分系混合流体としては、アンモニア−
水系の混合流体、メタノール−水系の混合流体等が使用
できる。この2成分系混合流体は低温排熱時の排熱を熱
源とする低温蒸気発生装置で混合流体から低沸点成分が
分離されればよく、主成分以外に若干の第三成分を含ん
でいてもよい。
【0007】また、請求項2に係る発明の排熱回収シス
テムは、上述のような目的を達成するために、請求項1
に係る発明の排熱回収システムにおける循環配管の分岐
配管との接続箇所と高温蒸気発生装置の間に混合器を介
装するとともに、混合器と凝縮器とを接続し、凝縮器内
の溶液を混合器に供給するように構成する。
【0008】また、請求項3に係る発明の排熱回収シス
テムは、上述のような目的を達成するために、請求項1
に係る発明の排熱回収システムにおける循環配管の蒸気
タービンと高温蒸気発生装置の間と再生器とを接続し、
再生器内の低沸点成分の蒸気を前記蒸気タービン入口の
循環配管内に混入するように構成する。
【0009】また、請求項4に係る発明の排熱回収シス
テムは、上述のような目的を達成するために、請求項
1、請求項2または請求項3のいずれかに係る発明の排
熱回収システムにおける蒸気タービンと吸収器の間にお
ける循環配管と分岐配管とを熱交換手段を介して接続し
て構成する。
【0010】また、請求項5に係る発明の排熱回収シス
テムは、上述のような目的を達成するために、請求項
1、請求項2、請求項3または請求項4のいずれかに係
る発明の排熱回収システムにおける再生器にその内部の
作動流体を循環する流体循環配管を接続するとともに、
流体循環配管と、蒸気タービンと吸収器の間における循
環配管とを熱交換手段を介して接続して構成する。
【0012】また、請求項6に係る発明の排熱回収シス
テムは、上述のような目的を達成するために、請求項
1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5のい
ずれかに係る発明の排熱回収システムにおける蒸気ター
ビンによってミラーサイクルガスエンジンの過給機を駆
動するように構成する。
【0013】
【作用】請求項1に係る発明の排熱回収システムの構成
によれば、低温排熱源からの排熱により2成分系混合流
体を加熱して再生器で蒸気を発生させ、更に、高温排熱
源からの排熱により該流体を加熱して高温蒸気発生装置
で蒸気を発生させ、高温蒸気発生装置で発生した蒸気を
蒸気タービンに供給して蒸気タービンを駆動するととも
に、再生器で発生した蒸気を吸収式冷凍機の熱源に利用
して冷凍作用を行わせることができる。
【0014】また、請求項2に係る発明の排熱回収シス
テムの構成によれば、凝縮器で凝縮液化された低沸点成
分の濃度が高い溶液を高温蒸気発生装置に供給し、低温
域から有効に蒸気を発生することができる。
【0015】また、請求項3に係る発明の排熱回収シス
テムの構成によれば、低温排熱源からの排熱により再生
器で発生した低沸点成分の蒸気を吸収器に供給し、低温
排熱源からの排熱エネルギーを蒸気タービンの駆動に利
用することができる。
【0016】また、請求項4に係る発明の排熱回収シス
テムの構成によれば、蒸気タービンを通した後の蒸気の
熱により、吸収器から再生器に供給する2成分系混合流
体を加熱することができる。
【0017】また、請求項5に係る発明の排熱回収シス
テムの構成によれば、蒸気タービンを通した後の蒸気の
熱により、再生器内の2成分系混合流体を加熱すること
ができる。
【0018】また、請求項6に係る発明の排熱回収シス
テムの構成によれば、ミラーサイクルガスエンジンで
は、圧縮比を調整できるため、排熱による過給機の作動
に圧縮比を合わせて高出力状態を得ることができる。
【0019】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本発明に係る排熱回収システムの
第1実施例を示す概略構成図であり、ミラーサイクルガ
スエンジン1に、カップリング2を介して発電機3が連
動連結されている。
【0020】ミラーサイクルガスエンジン1の低温排熱
源としてのエンジン冷却部の出口と入口とにわたって、
第1のポンプ4を介装したエンジン温水供給管5aと冷
却水配管5bとから成る主配管5が接続されている。
【0021】ミラーサイクルガスエンジン1の高温排熱
源としての排気管からの燃焼排ガスを供給する排ガス供
給管6が、高温蒸気発生装置としての排ガスボイラ7に
接続されている。排ガスボイラ7には循環配管8が接続
され、この循環配管8内に、作動流体としてのアンモニ
ア−水系の2成分系混合流体が流されている。
【0022】循環配管8には、蒸気タービン9と吸収器
10と第2のポンプ11と混合器12と第3のポンプ1
3とが介装され、ミラーサイクルガスエンジン1からの
燃焼排ガス(例えば、温度 400〜 750℃)を排ガスボイ
ラ7に供給し、その排熱により、アンモニア−水系の2
成分系混合流体中の液体分を蒸発させ、その蒸気を蒸気
タービン9に供給して駆動するように構成されている。
【0023】循環配管8の、第2のポンプ11と混合器
12との間の箇所と再生器14とが分岐配管15を介し
て接続され、その再生器14に凝縮器16が、凝縮器1
6に蒸発器17が、そして、蒸発器17に吸収器10が
それぞれ接続され、かつ、再生器14に、主配管5が、
そこを流れるエンジン冷却後の温水からアンモニア−水
系の2成分系混合流体に伝熱可能に設けられ、エンジン
冷却によって発生する温水(例えば、温度80〜 100℃)
を再生器14に供給し、その排熱により2成分系混合流
体中のアンモニアを蒸発させ、そのアンモニア濃度の高
い蒸気(アンモニア濃度99.8%) を凝縮器16に供給し
て液化した後、蒸発器17に供給して蒸発させるに伴
い、その気化熱により冷水を取り出すように吸収式冷凍
機が構成されている。取り出された冷水は、冷房や冷凍
用などの熱源に利用できるようになっている。
【0024】前記蒸気タービン9の動力取り出し軸18
に、前記ミラーサイクルガスエンジン1に圧縮空気を供
給する過給機19が連結されている。
【0025】混合器12と凝縮器16とが接続され、凝
縮器16内の凝縮液化された低沸点成分の濃度が高い溶
液を混合器12を介して排ガスボイラ7に供給し、排ガ
スボイラ7において低温域から有効に蒸気を発生させ、
排ガスボイラ7での蒸気発生効率を高くして蒸気タービ
ン9からの動力取り出し効率を向上できるようになって
いる。なお、分岐配管15の分岐点と混合器12の間に
はオリフィスOFを挿入して、凝縮器16から混合器1
2へ濃度の高い溶液が流れ込むようにしている。
【0026】循環配管8aの、蒸気タービン9と吸収器
10の間と再生器14とが配管20を介して接続され、
再生器14内の高沸点成分の多くなった液を循環配管8
a内に混入して吸収器10に戻し、蒸気タービン9の排
圧を下げるるように構成されている。
【0027】蒸気タービン9と吸収器10の間の循環配
管8aと分岐配管15とが第1および第2の熱交換手段
21,22で熱的に接続され、蒸気タービン9を通した
後の蒸気の熱により、吸収器10から再生器14に供給
する2成分系混合流体を加熱し、蒸気タービン9から吸
収器10に戻される作動流体のエネルギーを吸収式冷凍
機の駆動に利用するように構成されている。
【0028】また、循環配管8aにおいて、蒸気タービ
ン9から吸収器10に作動流体を戻す部分がノズル23
に構成されるとともに、そのノズル23が吸収器10内
の上部に設けられ、作動流体を吸収器10内に噴霧供給
し、アンモニアの吸収を促進するように構成されてい
る。
【0029】図2は、変形例を示す要部の概略構成図で
あり、再生器14にその内部の作動流体を循環する流体
循環配管24が接続されるとともに、流体循環配管24
と、蒸気タービン9と吸収器10の間における循環配管
8aとが第3の熱交換手段25を介して熱的に接続さ
れ、蒸気タービン9を通した後の蒸気の熱により、吸収
器10から再生器14に供給する2成分系混合流体を加
熱し、蒸気タービン9から吸収器10に戻される作動流
体のエネルギーを吸収式冷凍機の駆動に利用するように
構成されている。この第3の熱交換手段25は、前述し
た第1実施例における第1の熱交換手段21に代えて用
いても良く、また、併用しても良い。
【0030】図3は、本発明に係る排熱回収システムの
第2実施例を示す概略構成図であり、第1実施例と異な
るところは次の通りである。すなわち、循環配管8およ
び8aにおいて、混合器12と第1の熱交換手段21と
が省かれている。
【0031】また、循環配管8の蒸気タービン9への蒸
気の入口部分と再生器14の上部の蒸気の出口部分とが
連通配管26を介して接続されるとともに、蒸気タービ
ン9への蒸気の入口圧力と再生器14の上部の蒸気の出
口圧力とが等しくあるいはほぼ等しくなるように構成さ
れ、再生器14で発生した蒸気の一部を蒸気タービン9
に供給するように構成されている。他の構成は第1実施
例と同じであり、同一図番を付すことにより、その説明
は省略する。
【0032】次に、上記第1実施例を用いて行ったシミ
ュレーションについて説明する。蒸気タービン9として
は、動力変換効率が60%で出力が21kwのものを用い、そ
の蒸気タービン9への蒸気の入口圧力が18kg/cm2にな
り、再生器14の上部の蒸気の出口圧力が18.1kg/cm2
なるように設定した。そして、図4の圧力と温度の相関
関係のグラフに示すように、吸収器10において、圧力
が5.24kg/cm2に減圧され、アンモニア−水系の2成分系
混合流体の温度が42℃で溶液中のアンモニア濃度(全ア
ンモニア量に対して溶液中に含有されるアンモニア量の
割合)が49.3%になるように構成されている。再生器1
4では、圧力が5.24kg/cm2から18.1kg/cm2に昇圧される
とともに、2成分系混合流体の温度が90℃に上昇し、か
つ、溶液中のアンモニア濃度は45.8%になるように構成
されている。凝縮器16では、圧力が18.1kg/cm2のまま
で、2成分系混合流体の温度が45℃に低下し、かつ、溶
液中のアンモニア濃度は99.8%と高濃度になるように構
成され、そして、蒸発器17では、圧力が18.1kg/cm2
ら5.24kg/cm2に減圧されるとともに、2成分系混合流体
の温度が5℃に低下するように構成されている。排ガス
ボイラ7に供給されるミラーサイクルガスエンジン1か
らの燃焼排ガスの温度は 495℃で、その供給熱量は227.
8Mcal/h であり、蒸発器17から取り出される冷水によ
る冷凍能力は121.4RT(冷凍トン) であった。
【0033】上記排熱回収システムにおいて、蒸気ター
ビン9への蒸気の入口圧力を上昇させていくと、図5の
蒸気タービンへの入口圧力と蒸気タービンの出力および
冷凍能力それぞれとの相関関係のグラフに示すように、
冷凍能力(A1で示す)がほとんど低下しないにもかか
わらず、蒸気タービン9の出力(A2で示す)が向上す
る。このことから、本発明により、動力として取り出せ
なかった熱を再生器14の加熱に使用できるので、従来
とあまり変わらぬ冷凍能力を得ながら、蒸気タービン9
の出力を向上できることが明らかである。
【0034】また、作動媒体に再生器14からの蒸気を
加えた場合(第2実施例)および凝縮器16からの液を
加えた場合(第1実施例)を図6に示す。蒸気タービン
9への蒸気の入口圧力を18.1kg/cm2および50kg/cm2とし
た場合、いずれの場合も2成分系混合流体の濃度が高く
なるに伴って冷媒量が減少するので冷凍能力が減少する
(18.1kg/cm2 の場合をB1で、50kg/cm2の場合をB2で
それぞれ示す)。これに対して、2成分系混合流体の濃
度を高くするに伴い、蒸気タービン9の出力は向上す
る。18.1kg/cm2の場合で凝縮器16からの液を加えた場
合をC1で、再生器14からの蒸気を加えた場合をD
で、また、50kg/cm2の場合で凝縮器16からの液を加え
た場合をC2でそれぞれ示す。このことから、凝縮器1
6からの液を混合器12で作動媒体に加えて2成分系混
合流体の濃度を高くすること(請求項2に係る発明)に
より、蒸気タービン9の出力を向上できることが明らか
である。これは特にタービン入口圧力が高圧程効果が大
きい。
【0035】また、18.1kg/cm2の場合、第2実施例のよ
うに、再生器14の高圧蒸気を作動媒体に加える事も可
能であるが、この場合、第1実施例のポンプ13を省い
て、コストを削減しながらも、蒸気タービン9の出力を
大幅に向上できることが明らかである。
【0036】上記実施例における排ガスボイラ7に代え
て熱交換器を用いることにより蒸気を発生させるように
しても良く、各種の高温蒸気発生装置が使用できる。ま
た、エンジンの過給については、既存の排ガスターボチ
ャージャーと組み合わせて動力の調整を行っても良い。
【0037】本発明は、上述実施例のようなミラーサイ
クルガスエンジン1に限らず、ディーゼルエンジンやス
ターリングエンジンなど各種のエンジンを用いたり、ま
た、燃料電池を併用してその高温排熱や低温排熱をも回
収するように構成した排熱回収システムにも好適に適用
できる。
【0038】また、上記実施例では、エンジンによって
発電機3を駆動して電力を取り出す、いわゆるコジェネ
レーションシステムを示したが、エンジンによって各種
の機械装置を駆動する場合にも適用できる。
【0039】また、上記実施例では、蒸気タービン9で
取り出した動力によってミラーサイクルガスエンジン1
の過給機19を駆動するように構成しているが、各種の
機械装置を駆動するための動力を取り出す場合にも適用
できる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に係る発明の排熱回収システムによれば、水の沸点よ
りも低く低温排熱源からの排熱によって蒸発可能な2成
分系混合流体を用い、高温排熱源からの排熱を用いて、
高温蒸気発生装置で2成分系混合流体を加熱して発生し
た蒸気を蒸気タービンに供給して蒸気タービンを駆動し
ながら、低温排熱源からの排熱による2成分系混合流体
の加熱により再生器で発生した蒸気を吸収式冷凍機の熱
源に利用して冷凍作用を行わせるから、高温排熱源はも
ちろんのこと、低温排熱源によっても再生器で蒸気を発
生させ、その蒸気で冷凍作用を行わせることができ、汎
用性を向上できるようになった。
【0041】また、請求項2に係る発明の排熱回収シス
テムによれば、凝縮器で凝縮液化された低沸点成分の濃
度が高い溶液を高温蒸気発生装置に供給するため、高温
蒸気発生装置において低温域から有効に蒸気を発生する
から、高温蒸気発生装置での蒸気発生効率を高くして蒸
気タービンからの動力取り出し効率を向上できるように
なった。
【0042】また、請求項3に係る発明の排熱回収シス
テムによれば、低温排熱源からの排熱により再生器で発
生した低沸点成分の蒸気をタービン作動媒体に加え、低
温排熱源からの排熱エネルギーを蒸気タービンの駆動に
利用するから、エネルギーの利用効率を向上して排熱回
収効率を向上できるようになった。上述の請求項2また
は請求項3に係る発明の排熱回収システムによって、冷
房需要の少ない冬場に、回収動力を増加させる事も可能
になる。
【0043】また、請求項4に係る発明の排熱回収シス
テムによれば、蒸気タービンを通した後の蒸気の熱によ
り、吸収器から再生器に供給する2成分系混合流体を加
熱するから、蒸気タービンから吸収器に戻される作動流
体のエネルギーを吸収式冷凍機の駆動に利用してエネル
ギーの利用効率を向上し、排熱回収効率を向上できるよ
うになった。
【0044】また、請求項5に係る発明の排熱回収シス
テムによれば、蒸気タービンを通した後の蒸気の熱によ
り、再生器内の2成分系混合流体を加熱するから、蒸気
タービンから吸収器に戻される作動流体のエネルギーを
吸収式冷凍機の駆動に利用してエネルギーの利用効率を
向上し、排熱回収効率を向上できるようになった。
【0045】また、請求項6に係る発明の排熱回収シス
テムによれば、蒸気タービンによりミラーサイクルガス
エンジンの過給機を作動して圧縮空気をエンジンに供給
するから、エンジンのクランク軸と過給機とをギアなど
を介して連動連結せずに済み、過給機駆動のための動力
ロスを無くすことができる。
【0046】しかも、ガスエンジン等のエンジンでは、
圧縮比を高くすると効率が高くなるが、圧縮比を高くし
すぎると燃焼室内の温度が高くなり、ノッキングを起こ
す。このため、高圧縮比を保ちつつノッキングを防止し
て高出力を得ることが重要である。一方、ミラーサイク
ルガスエンジンは、圧縮開始時期を調整できる特徴があ
る。このミラーサイクルガスエンジンに、請求項6に係
る発明を適用し、過給機で圧縮されアフタークーラーで
冷却された燃焼用空気を供給するとともに圧縮開始時期
を遅らせると燃焼室内の温度の上昇を抑えることができ
る。このため、ノッキングを防止しつつ高圧縮比の運転
ができ、エンジン出力を高めることができる。
【0047】エンジンのクランク軸から取り出した動力
で過給機を駆動する従来の方法ではメカニカルロスが大
きくなる。また、排熱回収で発電した電力で過給機を駆
動すると発電ロスおよびモーターロスが発生する。これ
に対して、排熱で駆動する蒸気タービンを過給機に連動
連結した請求項6に係る発明の排熱回収システムでは、
メカニカルロスが少ないうえ、排熱回収によって得られ
る動力がフルに利用できるようにミラーサイクルガスエ
ンジンの吸入弁の閉止タイミングを調整すると、エンジ
ン全体の熱効率を飛躍的に向上させることができる。ま
た、過給機と蒸気タービンを同一回転数に設計すれば、
蒸気タービンと過給機との連動連結構成にギア変速とか
周波数調整といった特別な構成を付加せずに済み、過給
機駆動のための動力ロスを無くすこともできる。このた
め、構成簡単にしてより一層エンジン出力を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排熱回収システムの第1実施例を
示す概略構成図である。
【図2】変形例を示す要部の概略構成図である。
【図3】本発明に係る排熱回収システムの第2実施例を
示す概略構成図である。
【図4】圧力と温度の相関関係を示すグラフである。
【図5】蒸気タービンへの入口圧力と蒸気タービンの出
力および冷凍能力それぞれとの相関関係を示すグラフで
ある。
【図6】作動流体のアンモニア濃度と蒸気タービンの出
力および冷凍能力それぞれとの相関関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1…ミラーサイクルガスエンジン 7…高温蒸気発生装置としての排ガスボイラ 8…循環配管 9…蒸気タービン 10…吸収器 12…混合器 14…再生器 15…分岐配管 16…凝縮器 17…蒸発器 19…過給機 21…第1の熱交換手段 22…第2の熱交換手段 25…第3の熱交換手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02B 39/08 F02B 39/08 (72)発明者 中谷 浩介 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大 阪瓦斯株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02G 5/04 F01K 25/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水の沸点よりも低い温度の排熱を発生す
    る低温排熱源と、水の沸点よりも高い温度の排熱を発生
    する高温排熱源と、前記高温排熱源からの排熱を熱源と
    する高温蒸気発生装置と、前記高温蒸気発生装置に接続
    された循環配管と、前記循環配管内を流動する作動流体
    が前記高温蒸気発生装置で加熱されて発生する蒸気によ
    って駆動する蒸気タービンと、その蒸気タービンの下流
    側に設けられて作動流体を液化する吸収器とを備えた排
    熱回収システムにおいて、 前記作動流体として、水の沸点よりも低く前記低温排熱
    源からの排熱によって蒸発可能な2成分系混合流体を用
    い、前記高温蒸気発生装置よりも作動流体の流動方向上
    流側で、前記循環配管に再生器を接続し、前記低温排熱
    源からの排熱を熱源とするように前記低温排熱源と前記
    再生器とを主配管を介して接続するとともに、前記再生
    器と凝縮器と蒸発器と前記吸収器とを接続して吸収式冷
    凍機を構成したことを特徴とする排熱回収システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の循環配管の分岐配管と
    の接続箇所と高温蒸気発生装置の間に混合器を介装する
    とともに、前記混合器と凝縮器とを接続し、前記凝縮器
    内の溶液を前記混合器に供給する排熱回収システム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の循環配管の蒸気タービ
    ンと高温蒸気発生装置の間と再生器とを接続し、前記再
    生器内の低沸点成分の蒸気を前記蒸気タービン入口の循
    環配管内に混入する排熱回収システム。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3のい
    ずれかに記載の蒸気タービンと吸収器の間における循環
    配管と分岐配管とを熱交換手段を介して接続してある排
    熱回収システム。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3または請
    求項4のいずれかに記載の再生器にその内部の作動流体
    を循環する流体循環配管を接続するとともに、前記流体
    循環配管と、蒸気タービンと吸収器の間における循環配
    管とを熱交換手段を介して接続してある排熱回収システ
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4または請求項5のいずれかに記載の蒸気タービンによ
    ってミラーサイクルガスエンジンの過給機を駆動するも
    のである排熱回収システム。
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