JP2748514B2 - 工具用高硬度焼結体 - Google Patents
工具用高硬度焼結体Info
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- JP2748514B2 JP2748514B2 JP1056348A JP5634889A JP2748514B2 JP 2748514 B2 JP2748514 B2 JP 2748514B2 JP 1056348 A JP1056348 A JP 1056348A JP 5634889 A JP5634889 A JP 5634889A JP 2748514 B2 JP2748514 B2 JP 2748514B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は立方晶窒化硼素(以下cBNという)を用いた
工具用高硬度焼結体の改良に関する。
工具用高硬度焼結体の改良に関する。
〔従来の技術〕 cBNはダイヤモンドに次ぐ高硬度物質であり、その焼
結体は種々の切削工具に使用されている。切削工具に適
したこの種のcBN焼結体としては、例えば、体積%で70
%以上のcBN粒子をAlとNi,Co,Mn,Fe,V,Crからなる群か
ら選択した合金元素の少なくとも1種を含む金属相によ
り結合したもの(特開昭48−17503号公報)、体積%で8
0〜95%のcBN粒子をTiNまたはZrNおよびAl−TiまたはAl
−Zrの金属間化合物およびさらにAl,cBN,TiNまたはZrN
との反応により形成される耐熱性化合物よりなり結合相
により結合したもの(特開昭58−5111号公報)、体積%
で80〜95%のcBN粒子を周期律表IV a,V a族遷移金属の
炭化物、窒化物、炭窒化物とAl,cBN,Cuとの反応により
形成される耐熱性化合物よりなる結合相により結合した
もの(特開昭62−228403号公報)および体積%で80〜95
%のcBN粒子を周期律表IV a族の炭化物、窒化物、炭窒
化物とAl,cBN,Cu、鉄族金属との反応により形成される
耐熱性化合物からなる結合相により結合した焼結体(特
公昭62−984号公報)等が提案されている。
結体は種々の切削工具に使用されている。切削工具に適
したこの種のcBN焼結体としては、例えば、体積%で70
%以上のcBN粒子をAlとNi,Co,Mn,Fe,V,Crからなる群か
ら選択した合金元素の少なくとも1種を含む金属相によ
り結合したもの(特開昭48−17503号公報)、体積%で8
0〜95%のcBN粒子をTiNまたはZrNおよびAl−TiまたはAl
−Zrの金属間化合物およびさらにAl,cBN,TiNまたはZrN
との反応により形成される耐熱性化合物よりなり結合相
により結合したもの(特開昭58−5111号公報)、体積%
で80〜95%のcBN粒子を周期律表IV a,V a族遷移金属の
炭化物、窒化物、炭窒化物とAl,cBN,Cuとの反応により
形成される耐熱性化合物よりなる結合相により結合した
もの(特開昭62−228403号公報)および体積%で80〜95
%のcBN粒子を周期律表IV a族の炭化物、窒化物、炭窒
化物とAl,cBN,Cu、鉄族金属との反応により形成される
耐熱性化合物からなる結合相により結合した焼結体(特
公昭62−984号公報)等が提案されている。
しかしながら、上記のような焼結体を切削工具として
使用した場合にも、例えば耐熱合金や鋳鉄を高速切削す
るように刃先が高温となる切削条件では耐摩耗性の低下
により、その寿命が比較的短かいという欠点があつた。
使用した場合にも、例えば耐熱合金や鋳鉄を高速切削す
るように刃先が高温となる切削条件では耐摩耗性の低下
により、その寿命が比較的短かいという欠点があつた。
よつて、この発明の目的は上記した従来のcBN焼結体
よりも、刃先が高温となる切削条件での耐摩耗性に優
れ、高速切削を可能とする焼結体を提供することにあ
る。
よりも、刃先が高温となる切削条件での耐摩耗性に優
れ、高速切削を可能とする焼結体を提供することにあ
る。
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意研究し
た結果、cBNを70〜95体積%含有し、残部が下記の結合
材よりなる混合粉末を超高圧焼結すれば、従来のcBN焼
結体よりも刃先が高温となる切削条件での耐摩耗性に優
れたcBN焼結体の得られることを見出し本発明に到達し
た。
た結果、cBNを70〜95体積%含有し、残部が下記の結合
材よりなる混合粉末を超高圧焼結すれば、従来のcBN焼
結体よりも刃先が高温となる切削条件での耐摩耗性に優
れたcBN焼結体の得られることを見出し本発明に到達し
た。
すなわち、本発明はcBN粉末を70〜95体積%含有し、
残部が結合材粉末からなる混合粉末を超高圧、高温下で
焼結して得られる焼結体であつて、前記結合材がAlおよ
びTiとAlとの化合物からなる群から選択される少なくと
も1種2〜50重量%(Al換算)、鉄族金属およびその化
合物の少なくとも1種1〜10重量%(金属換算)W,WCお
よび他のW化合物からなる群から選択される少なくとも
1種2〜50重量%(W換算)および残部がTiNz,TiCz,Ti
(C,N)z,(Ti,M)Nz,(Ti,M)Czおよび(Ti,M)(C,
N)zからなる群から選択される少なくとも1種のTi化
合物(たゞし、MはTiを除く周期律表IV a,V a,VI a族
の遷移元素であり、0<z<0.45である)よりなり、含
有されるTiと周期律表第IV a,V a,VI a族の遷移金属元
素Mとの割合が原子比でTi:M=67:100である工具用高硬
度焼結体に関するものである。
残部が結合材粉末からなる混合粉末を超高圧、高温下で
焼結して得られる焼結体であつて、前記結合材がAlおよ
びTiとAlとの化合物からなる群から選択される少なくと
も1種2〜50重量%(Al換算)、鉄族金属およびその化
合物の少なくとも1種1〜10重量%(金属換算)W,WCお
よび他のW化合物からなる群から選択される少なくとも
1種2〜50重量%(W換算)および残部がTiNz,TiCz,Ti
(C,N)z,(Ti,M)Nz,(Ti,M)Czおよび(Ti,M)(C,
N)zからなる群から選択される少なくとも1種のTi化
合物(たゞし、MはTiを除く周期律表IV a,V a,VI a族
の遷移元素であり、0<z<0.45である)よりなり、含
有されるTiと周期律表第IV a,V a,VI a族の遷移金属元
素Mとの割合が原子比でTi:M=67:100である工具用高硬
度焼結体に関するものである。
本発明のcBN焼結体では、その生成された焼結体中にc
BNの他、TiN,TiC,Ti(C,N),(Ti,M)N,(Ti,M)Cお
よび(Ti,M)(C,N)からなる群から選択した1種以上
のTi化合物、硼化チタン、前記Mの硼化物、硼化アルミ
ニウム、窒化アルミニウム、タングステン化合物ならび
にタングステンの一種以上を含んでいる。
BNの他、TiN,TiC,Ti(C,N),(Ti,M)N,(Ti,M)Cお
よび(Ti,M)(C,N)からなる群から選択した1種以上
のTi化合物、硼化チタン、前記Mの硼化物、硼化アルミ
ニウム、窒化アルミニウム、タングステン化合物ならび
にタングステンの一種以上を含んでいる。
本発明の焼結体が、刃先が高温となる切削条件での耐
摩耗性に優れ高速切削が可能である理由は以下によるも
のと推測することができる。
摩耗性に優れ高速切削が可能である理由は以下によるも
のと推測することができる。
一般に焼結体の摩耗は、結合相の摩耗およびcBN粒子
の接合部における破壊によりcBN粒子が脱落していくこ
とによつて進行する。したがつて、刃先が高温となる切
削条件での焼結体の耐摩耗性を向上させるには高温下で
cBN粒子同士およびcBN粒子と結合材が強固に接合してい
ることおよび結合材自体の強度が高いことが必要であ
る。本発明の焼結体では、結合材中にAl化合物を存在さ
せることによつて、WC−Co超硬合金の液相焼結のような
硬質粒子の結合相への溶解と再析出現象に類似した現象
が生じ、cBN粒子と結合材およびcBN粒子同士が接合する
と共に結合材中のTi化合物が含まれる遊離TiやTiを除く
周期律表第IV a,V a,VI a族遷移金属MおよびTi−Al金
属間化合物中のTiとcBNが高温高圧下での焼結時に反応
し、TiB2や前記Mの硼化物を生成し、それによつてcBN
粒子と結合材が強固に接合するものと考えられる。すな
わち、本発明の焼結体の結合相中にはTiの炭化物、窒化
物、炭窒化物に加えてTiB2、前記Mの硼化物等も含まれ
る。TiB2とか前記Mの硼化物は脆性であり、刃先の温度
が余り高くならない切削条件では有害となる場合もある
が、刃先温度が高温となる場合は、Tiの炭化物、窒化
物、炭窒化物よりも安定であることが考えられ結合相の
高温下での強度および接合力が低下せず好ましい。
の接合部における破壊によりcBN粒子が脱落していくこ
とによつて進行する。したがつて、刃先が高温となる切
削条件での焼結体の耐摩耗性を向上させるには高温下で
cBN粒子同士およびcBN粒子と結合材が強固に接合してい
ることおよび結合材自体の強度が高いことが必要であ
る。本発明の焼結体では、結合材中にAl化合物を存在さ
せることによつて、WC−Co超硬合金の液相焼結のような
硬質粒子の結合相への溶解と再析出現象に類似した現象
が生じ、cBN粒子と結合材およびcBN粒子同士が接合する
と共に結合材中のTi化合物が含まれる遊離TiやTiを除く
周期律表第IV a,V a,VI a族遷移金属MおよびTi−Al金
属間化合物中のTiとcBNが高温高圧下での焼結時に反応
し、TiB2や前記Mの硼化物を生成し、それによつてcBN
粒子と結合材が強固に接合するものと考えられる。すな
わち、本発明の焼結体の結合相中にはTiの炭化物、窒化
物、炭窒化物に加えてTiB2、前記Mの硼化物等も含まれ
る。TiB2とか前記Mの硼化物は脆性であり、刃先の温度
が余り高くならない切削条件では有害となる場合もある
が、刃先温度が高温となる場合は、Tiの炭化物、窒化
物、炭窒化物よりも安定であることが考えられ結合相の
高温下での強度および接合力が低下せず好ましい。
TiNz,TiCz,Ti(C,N)z,(Ti,M)Nz,(Ti,M)Czおよび
(Ti,M)(C,N)zからなる群から選択した1種以上のT
i化合物(但し、MはTiを除く周期律表第IV a,V a,VI a
族の遷移金属元素であり、0<z<0.45)中の遊離Tiは
cBN結晶と反応し安くTiB2を生成し好ましい。上記化学
式におけるz値は0<z<0.45が好ましい。0.45以上で
はTiB2の生成量が減少し結合力が低下する。他方、金属
Ti(z=0)では結合材粉末作成時に粉砕が十分にでき
ず焼結性が低下する。上記Tiの窒化物、炭窒化物に周期
律表第IV a,V a,VI a族遷移金属の窒化物、炭窒化物を
固溶または混合すれば、結合材の強度は大きくなり、Ti
化合物のみを結合材として用いた場合よりもさらに特性
が改善される。この結合材中のTi含有量は、Tiと、周期
律表第IV a,V a,VI a族遷移金属元素Mの割合(TiのTi
及びMの合計量100に対する割合)が原子比で67:100〜9
7:100となることが必要である。Tiの含有量がTi:(Ti+
M)=67:100未満では、結合材とcBNとの結合力が低下
して好ましくない。他方、上記原子比がTi:(Ti+M)
=97:100を越えると結合材の耐摩耗性ならびに強度が低
下する。
(Ti,M)(C,N)zからなる群から選択した1種以上のT
i化合物(但し、MはTiを除く周期律表第IV a,V a,VI a
族の遷移金属元素であり、0<z<0.45)中の遊離Tiは
cBN結晶と反応し安くTiB2を生成し好ましい。上記化学
式におけるz値は0<z<0.45が好ましい。0.45以上で
はTiB2の生成量が減少し結合力が低下する。他方、金属
Ti(z=0)では結合材粉末作成時に粉砕が十分にでき
ず焼結性が低下する。上記Tiの窒化物、炭窒化物に周期
律表第IV a,V a,VI a族遷移金属の窒化物、炭窒化物を
固溶または混合すれば、結合材の強度は大きくなり、Ti
化合物のみを結合材として用いた場合よりもさらに特性
が改善される。この結合材中のTi含有量は、Tiと、周期
律表第IV a,V a,VI a族遷移金属元素Mの割合(TiのTi
及びMの合計量100に対する割合)が原子比で67:100〜9
7:100となることが必要である。Tiの含有量がTi:(Ti+
M)=67:100未満では、結合材とcBNとの結合力が低下
して好ましくない。他方、上記原子比がTi:(Ti+M)
=97:100を越えると結合材の耐摩耗性ならびに強度が低
下する。
AlもしくはAlとTiとの化合物の結合材中における含有
量は、2〜50重量%(Al換算)とすることが必要であ
る。Alの含有量が2重量%未満の場合にはその添加によ
る効果が不充分であり、50重量%を越えると結合材の硬
度が低下する。好ましくは10〜30重量%がよい。
量は、2〜50重量%(Al換算)とすることが必要であ
る。Alの含有量が2重量%未満の場合にはその添加によ
る効果が不充分であり、50重量%を越えると結合材の硬
度が低下する。好ましくは10〜30重量%がよい。
また鉄族金属成分を1種以上結合材中に1−10重量%
(金属換算)含有させることにより結合材の強度及び硬
度は高くなり、焼結体の特性は更に改善される。これは
鉄族金属とTiB2や前記Mの硼化物との反応性が高いた
め、焼結体中の硼化物がより強く結合するための考えら
れる。鉄族金属の含有量が1重量%未満の場合には特性
の改善はみられず、10重量%を越えると結合材自体の強
度及び硬度が低下し好ましくない。
(金属換算)含有させることにより結合材の強度及び硬
度は高くなり、焼結体の特性は更に改善される。これは
鉄族金属とTiB2や前記Mの硼化物との反応性が高いた
め、焼結体中の硼化物がより強く結合するための考えら
れる。鉄族金属の含有量が1重量%未満の場合には特性
の改善はみられず、10重量%を越えると結合材自体の強
度及び硬度が低下し好ましくない。
WCもしくはW化合物は特に耐摩耗性を改善するために
添加するものでその結合材中の含有量は2〜50重量%
(W換算)とする。Wの含有量が2重量%未満では耐摩
耗性を改善することができず、他方50重量%を越える
と、Ti化合物の含有量が低下し、cBNと結合材との接合
強度が低下し好ましくない。特に上記の化学式における
MとしてWを用いた場合には、結合材の耐摩耗性および
強度が改善され良好な特性を示す。
添加するものでその結合材中の含有量は2〜50重量%
(W換算)とする。Wの含有量が2重量%未満では耐摩
耗性を改善することができず、他方50重量%を越える
と、Ti化合物の含有量が低下し、cBNと結合材との接合
強度が低下し好ましくない。特に上記の化学式における
MとしてWを用いた場合には、結合材の耐摩耗性および
強度が改善され良好な特性を示す。
本発明の焼結体では、上述した結合材よりなる結合相
によつてcBN粒子が結合している。cBN粒子の含有量は70
〜95体積%である。70体積%未満では焼結体の硬度、特
に高温強度が低下するので好ましくなく、他方cBN含有
量が95体積%を越えると、焼結体の靭性が低下し好まし
くない。
によつてcBN粒子が結合している。cBN粒子の含有量は70
〜95体積%である。70体積%未満では焼結体の硬度、特
に高温強度が低下するので好ましくなく、他方cBN含有
量が95体積%を越えると、焼結体の靭性が低下し好まし
くない。
この発明では、cBNにTi化合物、Al、WC等を含む結合
材を混合し超高圧高温下で焼結して得られ、cBN粒子を7
0〜95体積%含有するほか残部の結合材中にはAl成分が
2〜50重量%含有され、硼化アルミニウム、窒化アルミ
ニウム等を形成しており、鉄族金属成分が1〜10重量%
含有され硼化物とより強固に結合し、W成分が2〜50重
量%含有され、これはWC、W化合物等として存在し、さ
らにはTiの炭化物、窒化物、炭窒化物等が含有されるの
で、結合材の強度が高く、cBNと結合材または結合材自
体の接合強度が優れている高硬度工具用焼結体を得るこ
とができる。特にこの発明の焼結体は高温下における強
度に優れているので耐熱合金や鋳鉄の高速切削等の用途
に適する。
材を混合し超高圧高温下で焼結して得られ、cBN粒子を7
0〜95体積%含有するほか残部の結合材中にはAl成分が
2〜50重量%含有され、硼化アルミニウム、窒化アルミ
ニウム等を形成しており、鉄族金属成分が1〜10重量%
含有され硼化物とより強固に結合し、W成分が2〜50重
量%含有され、これはWC、W化合物等として存在し、さ
らにはTiの炭化物、窒化物、炭窒化物等が含有されるの
で、結合材の強度が高く、cBNと結合材または結合材自
体の接合強度が優れている高硬度工具用焼結体を得るこ
とができる。特にこの発明の焼結体は高温下における強
度に優れているので耐熱合金や鋳鉄の高速切削等の用途
に適する。
実施例1 Tiを含有する窒化物または炭窒化物粉末と、アルミニ
ウム粉末、鉄族金属粉末およびWC粉末とを混合し、これ
を超硬合金製のポツトおよびボールを用いて平均粒度1
μm以下の第1表に示す組織を有する結合材粉末を作成
した。これらの結合材粉末と、粒度3μm以下のcBN粉
末とを体積比で15対85となるように混合し、混合粉末を
作成した。Mo製の容器にWC−10重量%Co組成の超硬合金
からなる円板を入れた後これらの混合粉末を充填した。
次に、該容器を超高圧、高温装置にいれ、圧力52kb、温
度1320℃で40分間焼結した。
ウム粉末、鉄族金属粉末およびWC粉末とを混合し、これ
を超硬合金製のポツトおよびボールを用いて平均粒度1
μm以下の第1表に示す組織を有する結合材粉末を作成
した。これらの結合材粉末と、粒度3μm以下のcBN粉
末とを体積比で15対85となるように混合し、混合粉末を
作成した。Mo製の容器にWC−10重量%Co組成の超硬合金
からなる円板を入れた後これらの混合粉末を充填した。
次に、該容器を超高圧、高温装置にいれ、圧力52kb、温
度1320℃で40分間焼結した。
得られた焼結体をX線回折により調べたところ全ての
焼結体に於てcBNとTiを含む窒化物、炭化物および炭窒
化物のピークが観察された。上記の物質以外に、TiB2,T
iを除く周期律表第IV a,V a,VI a族遷移金属Mの硼化
物,AlB2,AlN鉄族金属化合物とWの硼化物、炭化物もし
くはWと思われるピークが認められた。
焼結体に於てcBNとTiを含む窒化物、炭化物および炭窒
化物のピークが観察された。上記の物質以外に、TiB2,T
iを除く周期律表第IV a,V a,VI a族遷移金属Mの硼化
物,AlB2,AlN鉄族金属化合物とWの硼化物、炭化物もし
くはWと思われるピークが認められた。
また第2表にこれら焼結体のビツカース硬度測定結果
を示す。次にこれらの焼結体を加工し、切削加工用のチ
ツプとし、インコネル601(Inconel 601−商品名−)を
切削した。切削条件は、切削速度:190m/分,切込み:0.1
2mm,送り:0.12mm/rev,乾式である。切削可能であつた時
間を第2表に示す。
を示す。次にこれらの焼結体を加工し、切削加工用のチ
ツプとし、インコネル601(Inconel 601−商品名−)を
切削した。切削条件は、切削速度:190m/分,切込み:0.1
2mm,送り:0.12mm/rev,乾式である。切削可能であつた時
間を第2表に示す。
実施例2 (Ti0.9Hf0.1)(C0.3N0.7)0.33、Al、鉄族金属お
よびWC粉末を混合し、1μm以下の粒度の結合材粉末を
得た。この結合材粉末の組成は、重量%で、71%(Ti
0.9Hf0.1)(C0.3N0.7)0.33−12%Al−5%Ni−12%
WCである。なお、結合材中のTiとWの原子比は85.2対1
4.8である。この結合材粉末とcBN粉末とを第3表に示す
ように混合し混合粉末を作成した。
よびWC粉末を混合し、1μm以下の粒度の結合材粉末を
得た。この結合材粉末の組成は、重量%で、71%(Ti
0.9Hf0.1)(C0.3N0.7)0.33−12%Al−5%Ni−12%
WCである。なお、結合材中のTiとWの原子比は85.2対1
4.8である。この結合材粉末とcBN粉末とを第3表に示す
ように混合し混合粉末を作成した。
得られた混合粉末を実施例1と同様にして超高圧焼結
し、焼結体を得た。
し、焼結体を得た。
得られた焼結体のビツカース硬度測定結果を第3表に
示す。これらの焼結体を加工し、切削加工用のチツプと
しSCM 420H(HRC60)を切削した。
示す。これらの焼結体を加工し、切削加工用のチツプと
しSCM 420H(HRC60)を切削した。
切削条件は切削速度180m/分、切り込み:0.8mm、送り:
0.5mm/rev乾式である。切削可能であつた時間を第3表
に示す。
0.5mm/rev乾式である。切削可能であつた時間を第3表
に示す。
実施例3 (Ti0.9Mo0.1)(C0.1N0.9)zのzの値が異なるTi
化合物と、Al,Co,WC粉末を混合し、粒度1μm以下の結
合材粉末を作成した。これら結合材粉末の組成は重量%
で79%(Ti0.9Mo0.1)(C0.1N0.9)z−10%Al−8%
WC−3%Coである。第4表に、これら結合材のTi化合物
のzの値と、Tiと周期律表第IV a,V a,VI a族遷移金属
元素との原子比〔Ti:M〕を示す。これらの結合材粉末
と、粒度3μm以下のcBN粉末とを容量比で25対75の割
合で混合し混合粉末を得た。これらの混合粉末をMo製の
容器にいれ超高圧焼結した。なお、焼結は、50Kbおよび
1350℃に30分間維持することにより行つた。
化合物と、Al,Co,WC粉末を混合し、粒度1μm以下の結
合材粉末を作成した。これら結合材粉末の組成は重量%
で79%(Ti0.9Mo0.1)(C0.1N0.9)z−10%Al−8%
WC−3%Coである。第4表に、これら結合材のTi化合物
のzの値と、Tiと周期律表第IV a,V a,VI a族遷移金属
元素との原子比〔Ti:M〕を示す。これらの結合材粉末
と、粒度3μm以下のcBN粉末とを容量比で25対75の割
合で混合し混合粉末を得た。これらの混合粉末をMo製の
容器にいれ超高圧焼結した。なお、焼結は、50Kbおよび
1350℃に30分間維持することにより行つた。
これらの焼結体のビツカース硬度測定結果を第5表に
示す。
示す。
次にこれら焼結体を加工し、切削加工用のチツプとし
インコネル718(Imconel 718−商品名−)を切削速度20
0m/分、切込み0.18mm送り、0.11mm/revの切削条件で切
削した。切削可能であつた時間を第5表に示す。
インコネル718(Imconel 718−商品名−)を切削速度20
0m/分、切込み0.18mm送り、0.11mm/revの切削条件で切
削した。切削可能であつた時間を第5表に示す。
Claims (3)
- 【請求項1】立方晶型窒化硼素粉末を70〜95体積%含有
し、残部が結合材粉末からなる混合粉末を超高圧、高温
下で焼結して得られる焼結体であって、前記結合材がAl
およびTiとAlとの化合物からなる群から選択される少な
くとも1種2〜50重量%(Al換算)、鉄族金属およびそ
の化合物の少なくとも1種1〜10重量%(金属換算)W,
WCおよび他のW化合物からなる群から選択される少なく
とも1種2〜50重量%(W換算)および残部がTiNz,TiC
z,Ti(C,N)z、(Ti,M)Nz,(Ti,M)Czおよび(Ti,M)
(C,N)zからなる群から選択される少なくとも1種のT
i化合物(ただし、MはTiを除く周期律表IV a,V a,VI a
族の遷移元素であり、0<z<0.45である)よりなり、
含有されるTiと周期律表第IV a,V a,VI a族の遷移金属
元素Mとの割合が原子比でTi:(Ti+M)=67:100〜97:
100である工具用高硬度焼結体。 - 【請求項2】前記焼結体が、立方晶窒化硼素の他に、Ti
N,TiC,Ti(C,N),(Ti,M)N,(Ti,M)Cおよび(Ti,
M)(C,N)からなる群から選択される少なくとも1種の
Ti化合物、硼化チタン、前記Mの硼化物、硼化アルミニ
ウム、窒化アルミニウム、鉄族金属もしくはその化合
物、W化合物およびWの少なくとも1種を含む請求項
(1)に記載の工具用高硬度焼結体。 - 【請求項3】Mがタングステンである請求項(1)また
は(2)に記載の工具用高硬度焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1056348A JP2748514B2 (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 工具用高硬度焼結体 |
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JP1056348A JP2748514B2 (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 工具用高硬度焼結体 |
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-
1989
- 1989-03-10 JP JP1056348A patent/JP2748514B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH02236252A (ja) | 1990-09-19 |
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