JP2747393B2 - 光情報記録装置 - Google Patents

光情報記録装置

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JP2747393B2
JP2747393B2 JP4076898A JP7689892A JP2747393B2 JP 2747393 B2 JP2747393 B2 JP 2747393B2 JP 4076898 A JP4076898 A JP 4076898A JP 7689892 A JP7689892 A JP 7689892A JP 2747393 B2 JP2747393 B2 JP 2747393B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてEFM(Eight
to Fourteen Modulation)方式を用いた光ディスク等の
光情報記録媒体への光情報記録装置の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、光情報記録媒体、例えばWOディ
スク等の光ディスクに大容量の情報を記録する技術が一
般に普及してきた。光ディスクに例えば音響信号を記録
する場合、再生時における歪みや雑音等を排除するため
に、記録時において音響信号をディジタル化して記録す
る方法が一般に行われている。また、ディジタル化され
た音響信号(以下、基準ディジタル信号と称する)に対
してCIRC(Cross Interleaved Reed-Solomon Code)
により誤り訂正のためのパリティが付加されると共に、
さらにこれをEFM方式により変調することによって再
生特性の向上を図っている。
【0003】前述したEFM変調を行うことにより、基
準ディジタル信号のハイレベル及びロ−レベルの時間幅
として、所定の基準時間幅Tの3〜11倍の9通りの時
間幅が与えられる。この基準ディジタル信号に基づいて
光ディスクにレ−ザ光が照射され、記録層にピット部が
形成される。例えば、基準ディジタル信号のハイレベル
の期間にピット部を形成できる強度のパルス状のレ−ザ
光が照射される。
【0004】また、レ−ザの出射光強度の違いによっ
て、光ディスクに形成されるピット部の幅が増減した
り、ピット部及び非ピット部の長さが変化して、前記基
準ディジタル信号に対応しないピット部及び非ピット部
からなるピットが形成されることがある。即ち、レ−ザ
光の強度を高く設定しておくと、ピット部を形成した
後、光強度を低くして非ピット部の形成を開始する際
に、光ディスクの記録層に蓄えられた熱が発散するまで
に時間がかかり、ピット部が長くなると共にその幅が広
く形成されてしまう。また、レ−ザ光の強度を低く設定
しておくと、光ディスクにレ−ザ光を照射した際に記録
層に熱が吸収されるまでに時間がかかり、ピット部が短
く形成されてしまう。
【0005】このため、光ディスクに情報を記録する前
に、レ−ザ光の強度を変化させて試験情報を光ディスク
の最内周部に記録し、レ−ザ光の最適な強度を求め、情
報の記録時には、レ−ザ光の強度をこの最適光強度に設
定して情報を記録するようにしている。即ち、光ディス
クに記録した情報を再生し、このときのアイパタ−ンを
観測する。このアイパタ−ンにおいて、図2に示すよう
に、交流基準レベルPWt から正方向の電圧PWa と負
方向の電圧PWb を求め、さらにこれらの差の値(PW
a −PWb )をこれらの和の値(PWa +PWb )で除
算した値βが0となる最適光強度を設定して情報を記録
している。これにより、ピット部及び非ピット部のそれ
ぞれが基準ディジタル信号に対応したピットを形成する
ことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たように最適光強度で情報を記録しても、この最適光強
度は光ディスクの最内周部において測定したものであ
り、これ以外の部分において記録層の性質が変り、この
変化にレ−ザ光の強度が対応しないため、基準ディジタ
ル信号に対応しないピットが形成されることがある。さ
らに、光ディスクには偏心があると共に、情報の記録時
に光ピックアップがオフトラック状態になることがあ
る。レ−ザ光を発する光ピックアップが偏心に追従した
場合、或いはオフトラックになった場合には、レ−ザ光
の分布状態がガウス分布であるため、光強度が低下した
ときと同じ状態となり、形成されたピットは基準ディジ
タル信号に対応せず、ジッタ−が悪化し、強いては再生
時のエラ−が増加するという問題点があった。
【0007】さらに、周囲温度の変化等により、レーザ
の出力強度や発振波長が変化し、これによっても光ディ
スクに形成されたピットが基準ディジタル信号に対応し
ないことがあった。
【0008】このように、ピットが基準ディジタル信号
に対応しない場合、ピットと基準ディジタル信号とのず
れは、時間幅の短いピット部に顕著に現れてくる。
【0009】本発明の目的は上記の問題点に鑑み、情報
の記録時にピットの形成状態に応じてレ−ザ光のパルス
幅を補正できる光情報記録装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、記録対象の情報に対応すると共に、ピッ
ト部を形成できる強度のレ−ザ光を照射する期間を表す
第1の信号レベルと前記強度よりも低い所定強度のレ−
ザ光を照射する期間を表す第2の信号レベルとを有し、
該第1及び第2の信号レベルは所定の基準時間幅の整数
倍となる等差級数をなす時間幅をもつ基準ディジタル信
号に基づき、光情報記録媒体に対して所定強度のパルス
状のレ−ザ光を照射し、ピットを形成する光情報記録装
置において、少なくとも前記ピットの形成時に前記光情
報記録媒体からの反射光の強度を検知する光強度検知手
段と、該光強度検知手段の検知結果における所定周波数
以上の高周波数成分を除去する高周波成分除去手段と、
前記高周波成分除去手段により高周波成分が除去された
反射光強度に基づき、前記基準ディジタル信号が第1の
信号レベルから第2の信号レベルに遷移したレベル変化
時における反射光強度を検出する第1の光強度検出手段
と、前記高周波成分除去手段により高周波成分が除去さ
れた前記反射光強度に基づき、前記第1の信号レベルか
ら前記第2の信号レベルに遷移したレベル変化時から所
定時間経過後の前記第2の信号レベル時における反射光
強度を検出する第2の光強度検出手段と、前記第1の光
強度検出手段による検出値と前記第2の光強度検出手段
による検出値との差或いは比を算出する演算手段と、該
演算手段の演算結果が所定の基準値とほぼ一致するよう
に前記基準ディジタル信号の第1及び第2の信号レベル
の時間幅を増減して記録信号となす記録信号生成手段
と、該記録信号に基づいて、レーザを駆動するレーザ駆
動手段とを備えた光情報記録装置を提案する。
【0011】
【作用】本発明によれば、光検知手段によってピット形
成時における光情報記録媒体からの反射光の光強度が検
知され、さらにこの検知結果における所定周波数以上の
高周波成分が高周波成分除去手段によって除去される。
これにより、光情報記録媒体に形成された傷等による誤
検知成分、即ちノイズ成分が除去される。この高周波成
分が除去された反射光強度に基づいて、第1の光強度検
出手段により基準ディジタル信号が、最小の時間幅を持
つ第1の信号レベルから第2の信号レベルに遷移したレ
ベル変化時における反射光強度が検出される。例えば、
ここで検出される反射光強度は、光情報記録媒体上に形
成された最小時間幅を持つピット部の後端部における反
射光強度であり、該反射光強度が高いときは、ピット部
の形成が不十分であり、ピット部形成時、即ち前記第1
の信号レベル時のレ−ザ光による光情報記録媒体への熱
の供給量が低すぎること、即ちレーザ光のパルス幅が短
すぎることを表し、該反射光強度が低いときはピット部
が過剰に形成されており、ピット部形成時のレ−ザ光に
よる前記熱の供給量が高すぎること、即ちレーザ光のパ
ルス幅が長すぎることを表している。また、前記高周波
成分が除去された反射光強度に基づいて、第2の光強度
検出手段により、前記第1の信号レベルから前記第2の
信号レベルに遷移したレベル変化時から所定時間経過後
の前記第2の信号レベル時における反射光強度が検出さ
れる。ここで検出される反射光強度は、非ピット部から
の反射光強度である。さらに、演算手段によって、前記
第1の光強度検出手段による検出値と前記第2の光強度
検出手段による検出値との差或いは比が算出され、該演
算結果が所定の基準値とほぼ一致するように、記録信号
生成手段によって前記基準ディジタル信号の第1及び第
2の信号レベルの時間幅が増減された記録信号が生成さ
れる。この記録信号に基づいて、レーザ駆動手段により
前記レーザが駆動され、レーザ光のパルス幅が増減され
る。
【0012】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す構成図であ
る。図において、1は光情報記録媒体である光ディス
ク、2は光情報記録装置(以下、記録装置と称する)で
ある。周知のように情報記録時において、光ディスク1
は図示せぬスピンドルモ−タ等によって回転される。
【0013】記録装置2は、光ピックアップ21、RF
アンプ22、ロ−パスフィルタ23、タイミングパルス
発生回路24、サンプルホ−ルド回路25,26、演算
回路27、記録信号生成回路28、及びレ−ザ駆動回路
29によって構成され、周知のEFM変調された基準デ
ィジタル信号Aを入力し、基準ディジタル信号Aがハイ
レベルのときにピット部を形成できる高強度のレ−ザ光
を光ディスク1に出射し、基準ディジタル信号Aがロ−
レベルのときに非ピット部を形成できかつ情報を再生で
きる低強度のレ−ザ光を光ディスク1に出射する。
【0014】光ピックアップ21は、レ−ザダイオ−ド
21a、フォトディテクタ21b、ハ−フミラ−21
c、レンズ21d等から構成されている。レ−ザダイオ
−ド21aは、レ−ザ駆動回路29から入力する電流に
対応した強度のレ−ザ光を出射し、このレ−ザ光はハ−
フミラ−21c及びレンズ21dを介して光ディスク1
に照射される。これにより、レ−ザ光の強度が高いとき
に光ディスク1にピット部が形成され、レ−ザ光の強度
が低いときに非ピット部が形成される。また、光ディス
ク1からの反射光はレンズ21d及びハ−フミラ−21
cを介してフォトディテクタ21bに入射され、フォト
ディテクタ21bによって反射光強度に比例した電圧を
有する電気信号Bに変換されてRFアンプ22に入力さ
れる。RFアンプに入力された信号Bは所定の増幅度に
て増幅された信号B1 とされた後、ロ−パスフィルタ2
3によって所定周波数以上の高周波成分が除去された信
号B2 として、サンプルホ−ルド回路25,26に入力
される。これにより、光ディスク1に形成された傷等に
よるノイズ成分が除去される。サンプルホ−ルド回路2
5,26のそれぞれは、タイミングパルス発生回路24
からパルス信号C,Dを入力したときに、信号B2 の電
圧レベルを検出して保持すると共に、この保持電圧を有
する信号E,Fを出力する。
【0015】タイミングパルス発生回路24は、基準デ
ィジタル信号Aを入力し、基準ディジタル信号Aが基準
時間幅Tの3倍の時間幅(以下、3T時間幅と称する)
を持つハイレベルの期間からロ−レベルの期間に変わる
立ち下がりのエッヂを検出して所定の時間幅、例えば基
準時間幅Tの1/5程度の時間幅のパルス信号Cをサン
プルホ−ルド回路25に出力すると共に、基準ディジタ
ル信号Aがハイレベルの期間からロ−レベルの期間に変
わる立ち下がりのエッヂを検出した後、例えば基準時間
幅Tの2倍程度の時間だけ遅れてパルス信号Cと同等の
パルス幅を有するパルス信号Dをサンプルホ−ルド回路
26に出力する。これにより、サンプルホ−ルド回路2
5にはピット部Paの後端部からの反射光強度に対応し
た電圧が保持され、サンプルホ−ルド回路26には非ピ
ット部Pbからの反射光強度に対応した電圧が保持され
る。
【0016】サンプルホ−ルド回路25,26のそれぞ
れから出力された信号E,Fは、演算回路27に入力さ
れる。演算回路27は演算増幅器からなり、信号Fの電
圧から信号Eの電圧を減算した電圧レベルを有する信号
Gを出力する。この信号Gは記録信号生成回路28に入
力される。
【0017】記録信号生成回路28は、光ディスク1へ
の記録対象となる情報に対応した基準ディジタル信号A
とこれに同期したクロック信号CPとを入力し、信号G
に基づいて基準ディジタル信号Aを補正した記録信号M
を生成する。この記録信号Mによりレ−ザ駆動回路29
を介してレ−ザダイオ−ド21aを駆動し、光ディスク
1に情報を記録する。また、ここでは光ディスク1とし
ては、例えばトラッキング用グル−ブが形成された基板
上にシアニン色素によって記録層が形成され、さらにこ
の記録層の上に金の反射層及び紫外線硬化樹脂による保
護層が形成された光ディスクが用いられる。さらに、基
準ディジタル信号Aがハイレベルのときにピット部を形
成できる高強度のレ−ザ光を光ディスクに照射し、ロ−
レベルのときに非ピット部を形成できる低強度のレ−ザ
光を光ディスクに照射するか或いはレ−ザ光の照射を停
止して前記記録媒体にピットを形成するように設定され
ている。
【0018】記録信号生成回路28は図3に示すよう
に、後端パルス生成回路100 、複数の遅延回路201 〜20
6 、充放電回路207 、電圧制御回路300 、信号合成回路
400 、比較器500 、NOT回路600 によって構成されて
いる。後端パルス生成回路100 は、クロック信号CPに
基づいて、基準ディジタル信号Aのハイレベル及びロ−
レベルの時間幅を検出し、ハイレベルの時間幅が3〜6
T時間幅であるときに、各時間幅に対応して基準時間幅
Tの正のパルス信号P3〜P6を出力すると共に、ロ−
レベルの時間幅が基準時間幅Tの3或いは4T時間幅で
あるときに、各時間幅に対応して基準時間幅Tの正のパ
ルス信号L3,L4を出力する。
【0019】また、後端パルス生成回路100 は、シフト
レジスタ111 、NOT回路112 〜118 、4入力のAND
回路119 〜124 から構成され、シフトレジスタ111 のク
ロック入力端子CKにはクロック信号CPが入力され、
シリアルデ−タ入力端子ABには基準ディジタル信号A
が入力されている。シフトレジスタ111 の出力端子Qa
は、AND回路123,124 のそれぞれの第1の入力端子に
接続されると共に、NOT回路112 を介してAND回路
119 〜122 のそれぞれの第1の入力端子に接続されてい
る。シフトレジスタ111 の出力端子Qbは、AND回路
119 〜122 のそれぞれの第2の入力端子及び信号合成回
路400 に接続されると共に、NOT回路113 を介してA
ND回路123,124 のそれぞれの第2の入力端子に接続さ
れている。シフトレジスタ111 の出力端子Qdは、AN
D回路119 の第3の入力端子に接続されると共に、NO
T回路114 を介してAND回路123 の第3の入力端子に
接続されている。シフトレジスタ111 の出力端子Qe
は、AND回路120 の第3の入力端子及びAND回路12
3 の第4の入力端子に接続されると共に、NOT回路11
5 を介してAND回路119 の第4の入力端子及びAND
回路124 の第3の入力端子に接続されている。シフトレ
ジスタ111 の出力端子Qfは、AND回路121の第3の
入力端子及びAND回路124 の第4の入力端子に接続さ
れると共に、NOT回路116 を介してAND回路120 の
第4の入力端子に接続されている。シフトレジスタ111
の出力端子Qgは、AND回路122 の第3の入力端子に
接続されると共に、NOT回路117 を介してAND回路
121 の第4の入力端子に接続されている。シフトレジス
タ111 の出力端子Qhは、NOT回路118 を介してAN
D回路122 の第4の入力端子に接続されている。
【0020】これにより、基準ディジタル信号Aのハイ
レベルの時間幅が3〜6T時間幅のときに、対応するA
ND回路119,120,121,122 からパルス信号P3,P4,
P5,P6がそれぞれ出力される。また、基準ディジタ
ル信号Aのロ−レベルの時間幅が3,4T時間幅のとき
に、対応するAND回路123,124 からパルス信号L3,
L4がそれぞれ出力される。
【0021】遅延回路201 〜206 のそれぞれは、図4に
示すように、NPN型のトランジスタ211,212 、NOT
回路213,214 、ダイオ−ド215 、抵抗器R1〜R3、及
びコンデンサC1から構成され、トランジスタ211 のコ
レクタには所定の正の電圧+V21、例えば+5Vが印
加されている。さらに、トランジスタ211 のエミッタ−
コレクタ間にはコンデンサC1が接続されると共に、エ
ミッタはトランジスタ212 のコレクタ、ダイオ−ド215
のカソ−ド及びNOT回路213 の入力端子に接続されて
いる。ダイオ−ド215 のアノ−ドは接地され、NOT回
路213 の出力端子はNOT回路214 の入力端子に接続さ
れている。トランジスタ212 のエミッタには抵抗器R2
を介して所定の負の電圧−V22、例えば−5Vが印加
されていると共に、ベ−スは抵抗器R3の一端に接続さ
れている。
【0022】また、遅延回路201 〜206 のトランジスタ
211 のベ−スは抵抗器R1を介してAND回路119 〜12
4 の出力端子にそれぞれ対応して接続され、遅延回路20
1 〜206 のそれぞれにおける抵抗器R3の他端には、電
圧制御回路300 によって後述する所定の電圧v1 〜v6
が印加されている。
【0023】これにより、遅延回路201 〜206 において
は、後端パルス生成回路100 から各遅延回路201 〜206
に入力されるパルス信号P3〜P6,L3,L4によっ
て、トランジスタ211 のオン、オフ状態が切り替えら
れ、NOT回路214 の出力端子からはパルス信号P3〜
P6,L3,L4の後端が所定時間t1 〜t6 だけ遅延
された正のパルス信号Pd3〜Pd6,Ld3,Ld4
が出力される。
【0024】即ち、図5に示すように、パルス信号P3
〜P6,L3,L4が入力され、トランジスタ211 のベ
−ス電圧VEがハイレベルになると、トランジスタ211
はオン状態となり、コンデンサC1は放電すると共に、
NOT回路213 の入力電圧Vinは電圧+V1となり、N
OT回路214 の出力電圧Vout はハイレベルとなる。ま
た、トランジスタ211 のベ−ス電圧VEがロ−レベルに
なると、トランジスタ211 はオフ状態となり、コンデン
サC1にはトランジスタ212 のベ−ス電圧と抵抗器R3
の抵抗値に基づく電流が流れ、コンデンサC1の充電が
開始される。これにより、NOT回路213 の入力電圧V
inは、コンデンサC1の充電が進につれて徐々に低下
し、NOT回路213 のしきい値電圧以下になると、NO
T回路214の出力電圧Vout はロ−レベルとなる。
【0025】充放電回路207 は、図6に示すように、N
PN型のトランジスタ211,212 、ダイオ−ド215 、抵抗
器R1〜R3、及びコンデンサC1から構成され、トラ
ンジスタ211 のコレクタには所定の正の電圧+V21、
例えば+5Vが印加されている。さらに、トランジスタ
211 のエミッタ−コレクタ間にはコンデンサC1が接続
されると共に、エミッタはトランジスタ212 のコレク
タ、ダイオ−ド215 のカソ−ド及び出力端子216 に接続
されている。ダイオ−ド215 のアノ−ドは接地され、ト
ランジスタ212 のエミッタには抵抗器R2を介して所定
の負の電圧−V22、例えば−5Vが印加されていると
共に、ベ−スは抵抗器R3の一端に接続されている。
【0026】また、トランジスタ211 のベ−スには抵抗
器R1を介して後述する信号Kが入力され、抵抗器R3
の他端には、所定の負の電圧−vが印加されている。こ
れにより、充放電回路207 においては、図7に示すよう
に、信号Kにおけるハイレベルの後端部の波形が一定の
傾きで降下する信号K’が出力される。
【0027】電圧制御回路300 は、図8に示すように、
演算増幅器301 〜304 、1回路2接点のスイッチ305 、
抵抗器R11 〜R24,r1 〜r8 及び可変抵抗器VR1 〜VR3
によって構成されている。演算増幅器301 の反転入力端
子には、抵抗器R11 を介して演算回路27の出力信号G
が入力されていると共に、抵抗器R12 を介してその出力
端子に接続されている。また、演算増幅器301 の非反転
入力端子は抵抗器R13を介して、直列接続された抵抗器R
14 と可変抵抗器VR1 との接続点に接続され、直列接続
された抵抗器R14 と可変抵抗器VR1 の両端にはそれぞれ
正の電圧+V31と負の電圧−V32が印加されてい
る。これにより、演算増幅器301 の非反転入力端子には
電圧Vhが印加される。
【0028】演算増幅器302 の反転入力端子は、抵抗器
R15 を介してスイッチ305 の接片305aに接続され、スイ
ッチ305 の第1の接点305bは演算増幅器301 の出力端子
に接続され、第2の接点305cは接地されている。さら
に、演算増幅器302 の反転入力端子は、抵抗器R16 を介
してその出力端子に接続されている。また、演算増幅器
302 の非反転入力端子は、抵抗器R17 を介して、直列接
続された抵抗器R18 と可変抵抗器VR2 との接続点に接続
され、直列接続された抵抗器R18 と可変抵抗器VR2 の一
端は接地され他端には正の電圧+V33が印加されてい
る。これにより、演算増幅器302 の非反転入力端子には
電圧Veが印加される。
【0029】演算増幅器303 の非反転入力端子は、抵抗
器R19 を介して演算増幅器302 の出力端子に接続される
と共に、抵抗器R20 を介してその出力端子に接続されて
いる。さらに、演算増幅器303 の非反転入力端子は、抵
抗器R21 を介して、直列接続された抵抗器R22 と可変抵
抗器VR3 との接続点に接続され、直列接続された抵抗器
R22 と可変抵抗器VR3 の一端は接地され他端には負の電
圧−V34が印加されている。これにより、演算増幅器
302 の非反転入力端子には電圧Vgが印加される。
【0030】さらに、抵抗器r1 〜r5 は直列接続され
ると共に、抵抗器r6 〜r8 が直列接続され、抵抗器r
1,r6 のそれぞれの一端は演算増幅器303 の出力端子に
接続されている。また、抵抗器r5,r8 のそれぞれの他
端は接地されている。
【0031】演算増幅器304 の非反転入力端子は接地さ
れ、反転入力端子は抵抗器R23 を介して演算増幅器302
の出力端子に接続されると共に、抵抗器R24 を介してそ
の出力端子に接続されている。
【0032】前述の構成よりなる電圧制御回路300 によ
れば、演算増幅器301 によって電圧Vhから信号Gの電
圧を減算した電圧Vdが出力される。この電圧Vdは、
演算増幅器302 に入力され、演算増幅器302 によって、
電圧+V33を抵抗器R18 と可変抵抗器VR2 によって分
圧した電圧Veから電圧Vdを減算した電圧Vfが出力
される。このとき、演算増幅器302 から出力される電圧
Vfが負の電圧となるように各部品の定数が設定されて
いる。この電圧Vfは演算増幅器304 によって反転さ
れ、正の電圧v7 として比較器500 に入力される。
【0033】また、演算増幅器302 からの出力電圧Vf
は演算増幅器303 に入力され、演算増幅器303 によっ
て、電圧−V34を抵抗器R22 と可変抵抗器VR3 によっ
て分圧した電圧Vgから電圧Vfを減算した電圧Vjが
出力される。このとき、演算増幅器303 から出力される
電圧Vjが負の電圧となるように各部品の定数が設定さ
れている。
【0034】この電圧Vjは抵抗器r1 〜r8 によって
分圧され、電圧v1 〜v6 (v1 <v2 <v3 <v4 、
v5 <v6 )が生成される。これらの電圧v1 〜v6 は
前述した各遅延回路201 〜206 のトランジスタ212 のベ
−スに印加される。即ち、抵抗器r1 の他端aは遅延回
路201 の抵抗器R3の他端に接続され、抵抗器r2 の他
端bは遅延回路202 の抵抗器R3の他端に接続されてい
る。また、抵抗器r3の他端cは遅延回路203 の抵抗器
R3の他端に接続され、抵抗器r4 の他端dは遅延回路
204 の抵抗器R3の他端に接続されている。さらに、抵
抗器r6 の他端eは遅延回路205 の抵抗器R1の他端
に、また抵抗器r7 の他端fは遅延回路206 の抵抗器R
1の他端にそれぞれ接続されている。
【0035】従って、演算増幅器303 の出力電圧Vjが
変化するに伴い、各電圧v1 〜v6を連続的に変化し、
これにより各遅延回路201 〜206 から出力されるパルス
信号Pd3〜Pd6,Ld3,Ld4の後端の遅延時間
t1 〜t6 を連続的に変化させることができる。さら
に、演算増幅器304 の出力電圧v7 が変化するに伴い、
後述する比較器500 から出力される信号L及びこれを反
転したパルス状の記録信号Mの後端の遅延時間t7 を連
続的に変化させることができる。
【0036】信号合成回路400 は、3入力のOR回路40
1 〜403 、3入力のAND回路404,405 、3入力のNA
ND回路406 及びNOT回路407,408 から構成されてい
る。OR回路401 の第1の入力端子は接地され、第2及
び第3の入力端子のそれぞれは対応する遅延回路201,20
2 のNOT回路214 の出力端子に接続されている。OR
回路402 の第1の入力端子は接地され、第2及び第3の
入力端子のそれぞれは対応する遅延回路203,204 のNO
T回路214 の出力端子に接続されている。
【0037】また、OR回路403 の第1の入力端子は、
直列接続されたAND回路404 ,405 を介して後端パル
ス生成回路100 のシフトレジスタ111 の出力端子Qbに
接続されている。即ち、AND回路404 の3つの入力端
子は共にシフトレジスタ111の出力端子Qbに接続さ
れ、AND回路404 の出力端子はAND回路405 の3つ
の入力端子に接続され、さらにAND回路405 の出力端
子はOR回路403 の第1の入力端子に接続されている。
OR回路403 の第2及び第3の入力端子はそれぞれ対応
するOR回路401 、402 の出力端子に接続され、OR回
路403 の出力端子はAND回路406 の第1の入力端子に
接続されている。NAND回路406 の第2及び第3の入
力端子は、NOT回路407,408 を介して対応する遅延回
路205,206のNOT回路214 の出力端子にそれぞれ接続
され、NAND回路406 の出力端子は充放電回路207 の
トランジスタ211 のベ−スに接続されている。さらに、
充放電回路207 の出力は、比較器500 、NOT回路600
及びレ−ザ駆動回路29を介してレ−ザダイオ−ド21
aに接続されている。
【0038】また、前述した各遅延回路201 〜206 及び
充放電回路207 における抵抗器の抵抗値、コンデンサC
1の容量は予め実験等によって求めた適切な値に設定さ
れている。
【0039】次に、前述の構成よりなる本実施例の動作
を図9乃至図11に示すタイミングチャ−トに基づいて
説明する。前述した記録信号生成回路28は次のように
動作する。後端パルス生成回路100 から出力されるパル
ス信号P3〜P6,L3,L4のそれぞれは、図9及び
図10に示すように、シフトレジスタ111 の出力端子Q
bから出力される信号、即ち基準ディジイタル信号Aを
2クロックパルスCP分だけ遅延させた信号Bに対応し
たものとなり、パルス信号P3〜P6の後端は基準ディ
ジタル信号Aにおける3〜6T時間幅をもつハイレベル
の後端に一致し、パルス信号L3,L4の後端は基準デ
ィジタル信号Aにおける3,4T時間幅をもつロ−レベ
ルの後端に一致するように出力される。また、これらの
パルス信号P3〜P6,L3,L4のそれぞれの時間幅
は、基準時間幅Tに等しいものとされる。
【0040】後端パルス生成回路100 から出力されたパ
ルス信号P3〜P6,L3,L4のそれぞれは、前述し
たように、対応する遅延回路201 〜206 によって、その
後端が所定の時間t1 〜t6 だけ遅延されて出力され
る。
【0041】この後、信号合成回路400 によって、パル
ス信号Pd3〜Pd6,Ld3,Ld4と信号Hとが合
成され、充放電回路207 及びNOT回路600 を介してレ
−ザ駆動回路29に入力される。即ち、信号合成回路40
0 において、パルス信号Pd3〜Pd6はOR回路401
〜403 によって信号Hと論理和され、信号Jとされる。
これにより信号Jにおいて、3〜6T時間幅をもつハイ
レベルの時間幅はそれぞれ時間t1 〜t4 だけ長くさ
れ、これらに続くロ−レベルの時間幅がその分短くされ
る。
【0042】さらに、信号Jは、NAND回路406 によ
って、パルス信号Ld3,Ld4を反転した信号Ld3
−,Ld4−と論理積された後さらに反転されて、信号
Kとして出力される。これにより、信号Hにおいて3,
4T時間幅をもつロ−レベルの後端部はそれぞれ時間t
5 ,t6 だけ引き伸ばされ、これらに続くハイレベルの
時間幅がその分短くされる。
【0043】次いで、信号Kは充放電回路207 に入力さ
れ、信号Kにおけるハイレベルの後端部の波形が一定の
傾きで降下する信号K’として出力される。この信号
K’は比較器500 に入力され、比較器500 によって信号
K’の電圧が電圧制御回路300からの電圧v7 と比較さ
れ、信号K’の電圧が電圧v7 の電圧以上のときにハイ
レベルとなる信号Lが出力される。この出力信号LはN
OT回路600 によって反転され、記録信号Mとしてレ−
ザ駆動回路29に入力される。これにより、信号Hにお
けるハイレベルの時間幅が一律に時間t7 だけ減少され
る。
【0044】レ−ザ駆動回路29は、記録信号Mがハイ
レベルのときにレ−ザダイオ−ド21aに所定の電流を
流し、光ディスクの記録層にピット部を形成できる高光
強度のレ−ザ光を出射する、また、記録信号Mがロ−レ
ベルのときには、レ−ザダイオ−ド21aに非ピット部
を形成できる低光強度のレ−ザ光を出射する電流を通電
するか、或いはレ−ザダイオ−ド21aへの通電を停止
する。
【0045】一方、光ディスク1へ情報の記録は、レー
ザパワーを一定(実際にはレーザパワーの振幅は従来の
固定パルスで最適となる程度)に定めておき、記録の際
の記録状態の最適化はレーザパルスのデューティー及び
パルス信号P3〜P6,L3,L4のパルス幅の補正量
を変えること(即ち、電圧制御回路300 の可変抵抗器VR
2 の抵抗値を変えること)で行う。
【0046】即ち、光ディスク1の内周部の試験記録エ
リアに情報の記録を行うと共にこの情報を再生し、この
ときのアイパタ−ンを観測する。このアイパタ−ンにお
いて、図2に示すように、交流基準レベルPWt から正
方向の電圧PWa と負方向の電圧PWb を求め、さらに
これらの差の値(PWa −PWb )をこれらの和の値
(PWa +PWb )で除算した値βが0となる光強度を
最適パルスとし、この最適パルスで記録したときの演算
値(図1の信号G)を基準値とする。
【0047】この場合、スイッチ305 の接片305aを第2
の接点305cに接続する。これにより、演算増幅器302 の
非反転入力端子への印加電圧Veは、電圧+V33を抵
抗器R18 と可変抵抗器VR2 によって分圧した電圧とな
り、演算増幅器303 の反転入力端子への印加電圧Vf
は、電圧−V34を抵抗器R22 と可変抵抗器VR3 によっ
て分圧した電圧となる。この状態で、可変抵抗器VR2,VR
3 の抵抗値を変化させることにより、演算増幅器302 の
非反転入力端子への印加電圧及び演算増幅器303 の非反
転入力端子への印加電圧を予め実験などによって求めら
れている所定の電圧に設定する。これにより、パルス信
号P3〜P6,L3,L4のパルス幅が適正値に補正さ
れると共に、記録信号Mにおけるパルス幅が適値に設定
される。
【0048】次いで、記録試験エリアへ記録を行う際
は、可変抵抗器VR2 の抵抗値を変え、パルス幅を変えて
記録し、再生波形のβがゼロとなる抵抗値を見つける。
このとき、演算増幅器301 の出力電圧がほぼ0Vになる
ように可変抵抗器VR1 の抵抗値を調整する。ここでは、
最適パルス幅でピット部Pa及び非ピット部Pbからな
るピットを形成したときの3T時間幅を持つピット部P
aの後端部P1 からの反射光強度と、このピット部Pa
に続く非ピット部Pbの中央部P2 からの反射光強度と
の差を設定している。
【0049】即ち、3T時間幅を持つピット部Paが形
成され、レ−ザ光の強度が低レベルの再生光強度にされ
ると、ピット部Paの後端部P1 からの反射光がフォト
ディテクタ21bに入射されると共に、タイミングパル
ス発生回路24からパルス信号Cが出力され、ロ−パス
フィルタ23の出力信号B2 の電圧Vaがサンプルホ−
ルド回路25に保持される。この後、このピット部Pa
に続く非ピット部Pbの形成時における、非ピット部P
bの中央部P2 からの反射光がフォトディテクタ21b
に入射されているときに、タイミングパルス発生回路2
4からパルス信号Dが出力され、このときのロ−パスフ
ィルタ23の出力信号B2 の電圧Vbがサンプルホ−ル
ド回路26に保持される。このとき、信号B2 において
は、信号B1 に含まれている光ディスク1の傷K1 やご
みK2 等によるノイズ成分は除去されているので、誤検
出を防止することができる。
【0050】この状態で、演算増幅器301 の出力電圧V
dがほぼ0Vになるように可変抵抗器VR1 の抵抗値を調
整することにより、最適パルス幅でピットを形成したと
き、即ち基準ディジタル信号Aのハイレベルの時間幅に
対応した長さであり、かつ最適な幅を持つピット部P
a、及びロ−レベルの時間幅に対応した長さの非ピット
部Pbからなるピットを形成したときの、3T時間幅を
持つピット部Paの後端部P1 からの反射光強度に対応
する電圧Vaと、このピット部Paに続く非ピット部P
bの中央部P2 からの反射光強度に対応する電圧Vbと
の差の電圧Vh(=Vb−Va)が、演算増幅器301 の
反転入力端子への印加電圧として設定される。
【0051】この後、スイッチ305 の接片305aを第1の
接点305bに接続し、情報記録を開始する。情報の記録中
に光ディスク1の記録層の性質或いは偏心等によって3
T時間幅を持つピット部Paの形成状態が変わると、こ
れに対応して最適なピットが形成されるように、即ち演
算増幅器301 の出力電圧Vdが0Vとなるように、リア
ルタイムでレ−ザダイオ−ド21aから出射されるレー
ザ光のパルス幅及びパルス信号P3〜P6,L3,L4
の遅延量が増減される。
【0052】即ち、3T時間幅を持つピット部Paの形
成状態が過剰となり、その長さが長くなったり、或いは
幅が広く形成された場合、再生時におけるこのピット部
Paの後端部P1 からの反射光の強度が低下する。ま
た、これに続く非ピット部Pbの中央部P2 からの反射
光強度は、光ディスク1の全面においてほぼ一定とな
る。従って、この場合には、演算回路27から出力され
る信号Gの電圧Vcが基準電圧Vhよりも増加し、これ
に伴い演算増幅器301 からは負の電圧Vdが出力され
る。このとき演算増幅器302 の反転入力端子に印加され
る電圧は低下して電圧v7 は減少し、全てのパルス幅
(デューティー)は減少する。また、電圧Vjも減少
し、デューティーに対応したパルス信号P3〜P6,L
3,L4の補正量となる。これにより、レ−ザダイオ−
ド21aから出射されるレーザパルスのパルス幅が減少
して、レーザパルスにより光ディスク1に供給される熱
量が減少し、続いて形成されるピット部Paの過剰形成
が緩和され、最適な形状、即ち基準ディジタル信号Aに
対応した形状のピットが形成される。
【0053】また、3T時間幅を持つピット部Paの形
成状態が不十分で、その長さが短くなったり、或いは幅
が狭く形成された場合、再生光強度におけるこのピット
部Paの後端部P1 からの反射光の強度が増加する。従
って、この場合には、演算回路27の信号Gの電圧が基
準電圧Vhよりも低下し、これに伴い演算増幅器301か
らは正の電圧Vdが出力される。このときは、レ−ザダ
イオ−ド21aから出射されるレーザパルスのパルス幅
が増加して、レーザパルスにより光ディスク1に供給さ
れる熱量が増加し、続いて形成されるピット部Paの形
成状態は適正なものとされ、基準ディジタル信号Aに対
応した形状のピットが形成される。
【0054】ここで、遅延回路201 〜206 における出力
パルス幅の増減率が、充放電回路207 における出力パル
ス幅の増減率よりも小さい所定値となるように各回路定
数が設定されている。
【0055】前述したように本実施例によれば、光ディ
スク1の記録層の性質の変化、或いは光ディスク1の偏
心等によって形成状態が顕著に変化する3T時間幅を持
つピット部Paの形成状態を反射光によって検出し、レ
−ザ光のパルス幅を増減して光ディスク1への熱の供給
量を補正しているので、常に基準ディジタル信号Aに対
応した形状のピットを形成することができ、記録特性を
向上させることができる。
【0056】また、周囲温度が変化し、レーザ光の強度
或いは発振波長が変化した場合においても、前述したよ
うにレーザ光のパルス幅が増減され、光ディスク1への
熱の供給量が補正されるので、ジッター等を低減できる
と共に、常に基準ディジタル信号Aに対応した形状のピ
ットを形成することができ、記録特性を向上させること
ができる。
【0057】尚、本実施例では、演算回路27により信
号E,Fのそれぞれの電圧Va,Vbの差の電圧Vcを
求め、この差の電圧がVc一定になるようにレ−ザダイ
オ−ド21aから出射されるレーザパルスのパルス幅を
制御したが、これに限定されることは無く、電圧Va,
Vbの比を求め、この比が一定になるようにレーザパル
スのパルス幅を制御しても同様の効果を得ることができ
る。
【0058】また、本実施例ではサンプルホ−ルド回路
26において全ての非ピット部Pbからの反射光強度に
対応した電圧を保持するようにしたが、3T時間幅のピ
ット部Paに続く非ピット部Pbからの反射光強度に対
応した電圧を保持するようにしても良い。
【0059】さらに、本実施例では、ピット部Paの後
端から基準時間幅Tの2倍程度の時間だけ遅れた位置で
非ピット部Pbからの反射光強度に対応した電圧を保持
したが、この保持位置はピット部Paの影響を受けない
位置であれば良いことはいうまでもないことである。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、情
報の記録中に光情報記録媒体の記録層の性質或いは偏心
等によって最小時間幅を持つピット部の形成状態が変わ
り、第1及び第2の光強度検出手段の検出結果が変わる
と、演算手段の演算結果が所定の基準値とほぼ一致する
ようにリアルタイムでレ−ザ光のパルス幅が増減され、
光情報記録媒体への熱の供給量が補正されるので、常に
基準ディジタル信号に対応した適正なピットを形成する
ことができる。また、短いパルスについては、それぞれ
について補正を行っているので、ピット間の熱干渉を減
少させることができ、ジッターを減らすことができる。
さらに、前記光情報記録媒体上に形成されている傷等に
よって反射光の強度が一時的に変化しても、該一時的な
光強度の変化は高周波成分除去手段によって除去される
ので、前記第1及び第2の光強度検出手段の誤検出を防
止することができ、記録特性の向上を図ることができる
という非常に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図
【図2】従来例における最適光強度の設定方法を説明す
る図
【図3】本発明の一実施例における記録信号生成回路を
示す回路図
【図4】一実施例における遅延回路の構成図
【図5】一実施例における遅延回路のタイミングチャ−
【図6】一実施例における充放電回路の構成図
【図7】一実施例における充放電回路のタイミングチャ
−ト
【図8】一実施例における電圧制御回路の構成図
【図9】一実施例の動作を説明するタイミングチャート
【図10】一実施例の動作を説明するタイミングチャー
【図11】一実施例の動作を説明するタイミングチャー
【符号の説明】
1…光ディスク、2…光情報記録装置、21…光ピック
アップ、21a…レ−ザダイオ−ド、21b…フォトデ
ィテクタ、21c…ハ−フミラ−、21d…レンズ、2
2…RFアンプ、23…ローパスフィルタ、24…タイ
ミングパルス発生回路、25,26…サンプルホ−ルド
回路、27…演算回路、28…記録信号生成回路、29
…レ−ザ駆動回路、100 …後端パルス発生回路、201 〜
206 …遅延回路、207 …充放電回路、300 …電圧制御回
路、400 …信号合成回路、500 …比較器、600 …NOT
回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/125 G11B 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録対象の情報に対応すると共に、ピッ
    ト部を形成できる強度のレ−ザ光を照射する期間を表す
    第1の信号レベルと前記強度よりも低い所定強度のレ−
    ザ光を照射する期間を表す第2の信号レベルとを有し、
    該第1及び第2の信号レベルは所定の基準時間幅の整数
    倍となる等差級数をなす時間幅をもつ基準ディジタル信
    号に基づき、光情報記録媒体に対して所定強度のパルス
    状のレ−ザ光を照射し、ピットを形成する光情報記録装
    置において、 少なくとも前記ピットの形成時に前記光情報記録媒体か
    らの反射光の強度を検知する光強度検知手段と、 該光強度検知手段の検知結果における所定周波数以上の
    高周波数成分を除去する高周波成分除去手段と、 前記高周波成分除去手段によって高周波成分が除去され
    た反射光強度に基づき、前記基準ディジタル信号が最小
    時間幅の第1の信号レベルから第2の信号レベルに遷移
    したレベル変化時における反射光強度を検出する第1の
    光強度検出手段と、 前記高周波成分除去手段によって高周波成分が除去され
    た前記反射光強度に基づき、前記第1の信号レベルから
    前記第2の信号レベルに遷移したレベル変化時から所定
    時間経過後の前記第2の信号レベル時における反射光強
    度を検出する第2の光強度検出手段と、 前記第1の光強度検出手段による検出値と前記第2の光
    強度検出手段による検出値との差或いは比を算出する演
    算手段と、 該演算手段の演算結果が所定の基準値とほぼ一致するよ
    うに前記基準ディジタル信号の第1及び第2の信号レベ
    ルの時間幅を増減して記録信号となす記録信号生成手段
    と、 該記録信号に基づいて、レーザを駆動するレーザ駆動手
    段とを備えた、 ことを特徴とする光情報記録装置。
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