JP2746193B2 - 触媒支持金具及びそれを用いたシール兼支持金具並びに触媒支持金具の製造方法 - Google Patents

触媒支持金具及びそれを用いたシール兼支持金具並びに触媒支持金具の製造方法

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鉄雄 大下
幸夫 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モノリス型触媒コンバ
ータにおける触媒支持金具及びその用いたシール兼支持
金具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジンの排気通路の
途中部には触媒コンバータが介設され、排気ガス中に含
まれるHC、CO、NOx等の有害成分を浄化するよう
に構成されている。触媒コンバータは、触媒物質を担持
させる担体の形状により、ペレット形とモノリス形の2
種類に大別されるが、最近では、排気ガスの流通抵抗の
少ないモノリス担体を備えたモノリス型触媒コンバータ
が広く採用されている。
【0003】モノリス型触媒コンバータは、基本的に
は、軸方向に複数の連通孔が形成された略円柱状のモノ
リス担体と、それを外被するケーシングと、ケーシング
とモノリス担体間に装着されるシール兼支持金具とから
構成されている。シール兼支持金具は、ケーシング内に
モノリス担体を弾性保持する機能と、ケーシングとモノ
リス担体間の隙間からの未浄化ガスの流出防止する機能
を有している。
【0004】シール兼支持金具として、特公昭59−2
6771号公報には、金属細線を用いて編成した筒状の
編物体に、棒状のシール材を装着した状態で、編物体を
略平板状に折り畳むとともにシール部以外の部分に波付
加工を施し、更にシール材が環状になるように編成体の
両端を連結して作製したものが記載されている。また、
実公平3−30575号公報には、シール兼支持金具
を、ケーシングに対してモノリス担体を弾性保持する金
属細線からなる触媒支持金具と、ケーシングとモノリス
担体間の隙間をシールするシール材とで構成したものが
記載されている。この公報に記載の触媒支持金具では、
触媒支持金具の軸方向の途中部に環状溝を形成し、この
環状溝の溝底面を平行配列した複数の金属細線で構成
し、その他の部分を金属細線からなる筒状の編物で構成
してある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前者のシール兼支持金
具では、シール材と編物体とを一体化させてあるので、
触媒コンバータの組立時におけるシール兼支持金具の組
付性は向上するが、シール材が編物体で取り囲まれるの
で、ケーシングの内面及びモノリス担体の外面に対する
シール材の接触面積が夫々小さくなってシール性能が低
下し、未浄化ガスの排出量が増大するという問題があ
る。
【0006】一方、後者のシール兼支持金具では、シー
ル材の外周面がケーシングの内面に密着し、シール材の
内周面も、平行配列した金属細線間の隙間を通ってモノ
リス担体の外周面に密着するのでシール性能は十分に確
保される。しかしながら、環状溝の溝底面において金属
細線を平行配列、つまり金属細線が直線状に配列される
ことから、触媒支持金具の軸方向への延びが少なくな
り、シール材のホールド性が低下するという問題があ
る。また、公報に開示されているように、環状溝の側壁
も平行配列した金属細線で形成すると、環状溝を成形す
るときにおける、環状溝の深さ分の距離を金属細線自体
の延びで吸収することになるので、環状溝の深さを深く
すると、金属細線が破断したり損傷するという問題が発
生する。しかも、シール材としてセラミックス繊維等を
主体とした無機質繊維材料からなるものを用いると、金
属細線間を通ってシール材が流失することも考えられ
る。
【0007】本発明の目的は、触媒支持金具の軸方向伸
縮特性を高めてシール材のホールド性を高め、金属細線
の破断や損傷を防止し、シール材の流失を防止し得る触
媒支持金具及びそれを用いたシール兼支持金具、並びに
連続的に且つ容易に触媒支持金具を製作し得る触媒支持
金具の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る触媒支持
金具は、モノリス担体とそれに外被されるケーシング間
に装着され、モノリス担体をケーシングに対して弾性保
持するとともに、モノリス担体とケーシング間の隙間を
シールするシール材を保持する金属細線からなる筒状の
触媒支持金具であって、モノリス担体の外周面とケーシ
ングの内周面間に突っ張った状態で装着される波形状の
周壁からなり、軸方向に一定間隔あけて少なくとも1対
設けられ、金属細線を編成又は製織して作製した保持部
と、相対向する保持部の端部を保持部の内周端付近まで
段落ちさせる、金属細線を編成又は製織して作製した、
保持部に連なる段部と、隣接する段部の内周端部を、段
部に連なる複数の曲線状の金属細線で連結する連結部と
を備え、隣接する段部と連結部とでシール材装着用の環
状溝を形成したものである。
【0009】ここで、請求項2記載のように、連結部の
両端部に金属細線を編成又は製織して作製した、段部に
連なる環状の変形吸収部を形成してもよい。
【0010】請求項3に係るシール兼支持金具は、請求
項1又は2記載の触媒支持金具と、前記触媒支持金具の
環状溝に装着されたセラミックス繊維材料を主体として
なるシール材であって、外周面がケーシングの内周面
に、また内周面が連結部を構成する金属細線間の隙間を
通ってモノリス担体の外周面に夫々密着した状態に装着
されるシール材とを備えたものである。
【0011】請求項4に係る触媒支持金具の製造方法
は、金属細線をメリヤス編みにて筒状に編成するとき
に、周方向の相対向する一定範囲の編込みを中断して目
をとばして編成し、軸方向に延びる編物からなる編込部
と複数の曲線状の金属細線からなる細線部とを周方向に
交互に形成した筒状の編物体を作製する編成工程と、筒
状の編物体を編込部の周方向の中央部を境にして平板状
に折り畳み、帯状の編物体を作製する折り畳み工程と、
帯状の編物体に形成される複数条の編込部に対して順次
波付け加工を施す波付け工程と、波付け加工を施した帯
状の編物体を一定長さ毎にカッティングして、その長手
方向の両端部を重ね合わせて接合する接合工程とを備え
たものである。
【0012】
【作用】請求項1に係る触媒支持金具においては、モノ
リス担体の外周部に触媒支持金具を装着するとともに、
触媒支持金具の環状溝にシール材を装着した状態で、こ
れらをケーシングに組付けて、触媒支持金具を介してモ
ノリス担体をケーシングに保持するとともに、シール材
をモノリス担体とケーシング間の隙間に保持することに
なる。ケーシングに対するモノリス担体の保持は、基本
的には、軸方向に一定間隔あけて少なくとも1対設けら
れた保持部によりなされるが、この保持部は、金属細線
を編成又は製織して作製したのであり、しかもその周壁
が波形状に形成されているので、半径方向に対して弾力
性を有するものとなり、モノリス担体の外周面とケーシ
ングの内周面間に保持部が突っ張った状態で装着される
ことで、モノリス担体はケーシングに対して弾性保持さ
れることになる。
【0013】また、ケーシングとモノリス担体間の隙間
は、基本的には、シール材でシールすることになるが、
このシール材は隣接する段部の内周端部を連結する複数
の曲線状の金属細線からなる連結部を溝底面とする環状
溝に装着されるので、シール材の外周面はケーシングの
内面に直接的に密着することになり、またシール材の内
周面は連結部の金属細線間の隙間を通ってモノリス担体
の外周面に十分に密着することになる。更に、連結部を
複数の曲線状の金属細線で構成してあるので、隣接する
保持部の軸方向への伸縮が可能となり、環状溝に装着し
た状態でシール材は、隣接する段部間に保持されて軸方
向へ移動規制される。
【0014】更にまた、段部を編成又は製織により作製
してあるので、保持部に対して波付け加工を施すときに
おける段部に作用する荷重は、段部が伸縮することで効
果的に吸収されることになる。しかも、シール材とし
て、例えばセラミックス繊維を主体とした無機質繊維材
からなるシール材を用いた場合でも、段部によりシール
材の流失が防止される。
【0015】請求項2記載のように、連結部の両端部に
金属細線を編成又は製織して作製した、段部に連なる環
状の変形吸収部を形成すると、保持部に対して波付け加
工を施すときにおける段部に作用する荷重は、変形吸収
部でも吸収されることになる。請求項3に係るシール兼
支持金具においては、請求項1又は2記載の触媒支持金
具の環状溝に、セラミックス繊維材料を主体としてなる
シール材を装着した状態で、これらをモノリス型触媒コ
ンバータのケーシングに装着することになるので、請求
項1又は2と同様の作用が得られる。
【0016】請求項4に係る触媒支持金具の製造方法に
おいては、編成工程と折り畳み工程と波付け工程と接合
工程とを経て、金属細線を編成した請求項1記載の触媒
支持金具が製作されることになる。つまり、編成工程に
おてい、周方向の相対向する一定範囲の編込みを中断し
て目をとばして編成することで、触媒支持金具の連結部
に対応する部分が形成され、帯状の編物体に形成される
複数条の編込部に対して順次施す波付け加工を施すこと
で、触媒支持金具の保持部及び段部が形成されることに
なる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図1に示すように、モノリス型触媒コ
ンバータ1は、軸方向に複数の連通孔(図4参照)2を
有する略円柱状のモノリス担体3と、モノリス担体3を
外被するケーシング4と、ケーシング4に対してモノリ
ス担体3を保持する触媒支持金具10と、ケーシング4
とモノリス担体3間の隙間6をシールするシール材5と
を備えており、排気ガス中に含まれるHC、CO、NO
x等の有害成分は、連通孔2を流通する過程で、モノリ
ス担体3に担持させた触媒物質により浄化されるように
構成されている。但し、図例のモノリス担体3は、格子
形のものであるが渦巻形や層状形のものを用いることも
可能である。また、断面円形のモノリス担体3を用いた
が、楕円形や長楕円形や小判形等のものを用いることも
可能である。
【0018】触媒支持金具10は、ステンレス製などの
耐熱性に優れた金属細線を後述のように編成して作製さ
れ、図1〜図5に示すように、その両端部には略円筒状
の保持部11が形成されている。保持部11の周壁は軸
方向に対して傾斜状に波付けされており、両保持部11
の波付け方向は相互に逆方向の傾斜状となるように形成
されている。保持部11の内径R1はモノリス担体3の
外径よりもやや小さく設定され、保持部11の外径R2
はケーシング4の内径よりもやや大きく設定されてい
る。
【0019】相対向する保持部11の端部を保持部11
の内周端付近まで段落ちさせる段部12が保持部11に
連なって設けられ、触媒支持金具10の途中部には隣接
する段部12の内周端部を連結する連結部13が形成さ
れている。連結部13の両端部には段部12に連なる変
形吸収部14が形成され、連結部13の途中部には両変
形吸収部14を連結する複数の湾曲状の金属細線からな
る細線部15が形成され、1対の段部12と連結部13
とでシール材装着用の環状溝16が形成されている。つ
まり、保持部11と段部12と変形吸収部14とは金属
細線を編成した編物で構成され、細線部15は複数の湾
曲状の金属細線で構成されている。但し、変形吸収部1
4を省略して、細線部15を直接的に段部12の内周端
に連結してもよい。また、細線部15として、図例で
は、同じ曲率の金属細線を整然と配列したが、曲率の異
なるものなどをランダムに配列することも可能である。
【0020】シール材5は、例えばセラミックス繊維材
料を主体としてなる無機質繊維材にバーミキュライトや
ハイドロバイオタイト等の蛭石を混入させたもので、排
気ガスによりシール材5が加熱されると、蛭石が膨張し
てシール材5がケーシング4とモノリス担体3に密着す
るように構成されている。但し、シール材5として、金
属細線などからなる芯材に対して無機材料を被着させた
ものを用いることも可能である。尚、シール兼支持金具
は、触媒支持金具10とシール材5とで構成される。
【0021】次に、触媒支持金具19の製造方法につい
て説明する。先ず、図示外の編成機により、図6に示す
ように、金属細線をメリヤス編みに編成して筒状の編物
体20を作製するが、このとき、周方向の相対向する一
定範囲において編込みを中断して目をとばし、軸方向に
延びる編物からなる編込部21と複数の曲線状の金属細
線からなる細線部22とを周方向に交互に夫々1対形成
した編物体20を作製する。尚、編成機からの編物体2
0の送り操作は、次に述べる1対のローラ23で行われ
る。
【0022】次に、作製された筒状の編物体20を1対
のローラ23間に挟持して送りながら、編込部21の周
方向の中央部を境にして平板状に折り畳み、帯状の編物
体20Aを作製する。尚、筒状の編物体20を折り畳ん
で帯状の編物体20Aを作製することから、編物体20
Aの編込部21A及び細線部22Aは2重に重ね合わさ
れたものとなる。
【0023】次に、帯状の編物体20Aに形成される2
条の編込部21Aの外半部に対してプレス加工により順
次波付けを施した後、編物体20Aを一定長さ毎にカッ
ティングして、長手方向の両端部を重ね合わせて接合
し、筒状の触媒支持金具10を製作する。尚、輸送コス
トを低減するため、平板状の編物体20Aを製作するま
でを、ネット製造ラインで行って、このネット製造ライ
ンの下流端で編物体20Aをロールに巻装し、編物体2
0Aに対する波付け、カッティング、接合の作業は、モ
ノリス型触媒コンバータ1の組立ラインにおいて行って
もよい。
【0024】次に、触媒支持金具10の作用、効果につ
いて説明する。モノリス型触媒コンバータ1は、図3に
示すように、モノリス担体3の外周部に触媒支持金具1
0を装着するとともに、触媒支持金具10の環状溝16
にシール材5を装着した状態で、これらをケーシング4
に組付けて組立られる。組立てた状態でモノリス担体3
は、触媒支持金具10を介してケーシング4に保持さ
れ、シール材5は、モノリス担体3とケーシング4間の
隙間6に保持されることになる。
【0025】モノリス担体3は、基本的には、1対の保
持部11によりケーシング4に対する保持されるが、こ
の保持部11は、金属細線からなる編込部21Aで構成
され、しかもその周壁が波形状に形成されているので、
半径方向及び厚さ方向に対して弾力性を有するものとな
り、モノリス担体3の外周面とケーシング4の内周面間
に突っ張った状態で装着されて、モノリス担体3を弾性
保持することになる。このため、保持部11により、エ
ンジン運転時における振動等が吸収されて、モノリス担
体3の破損等が防止されることになる。
【0026】また、ケーシング4とモノリス担体3間の
隙間6は、基本的には、シール材5でシールすることに
なるが、このシール材5は複数の曲線状の金属細線から
なる細線部15を溝底面とする環状溝16に装着される
ので、シール材5の外周面はケーシング4の内面に直接
的に密着することになり、またシール材5の内周面は、
図4に示すように、連結部13の金属細線間の隙間を通
ってモノリス担体3の外周面に十分に密着することにな
る。このため、ケーシング4とモノリス担体3間の隙間
6のシール性が高くなり、未浄化ガスの流出が効果的に
防止される。
【0027】更に、シール材5は、環状溝16の側壁を
構成する1対の段部12間に装着されるが、段部12を
連結する連結部13が、軸方向への伸縮をある程度許容
する曲線状の複数の金属細線で構成されているので、段
部12によるシール材5のホールド性は高くなる。
【0028】更にまた、段部12及び変形吸収部14を
編込部21Aで構成してあるので、保持部11に対して
波付け加工を施すときにおける段部12に作用する荷重
は、段部12及び変形吸収部14が伸縮することで効果
的に吸収されることになり、段部12における金属細線
の破断や損傷が防止される。しかも、変形吸収部14を
設けることにより、保持部11に対する波付け加工時
に、加工位置が軸方向に多少ずれても、段部12におけ
る金属細線の破断や損傷は防止される。また、シール材
5として、セラミックス繊維を主体とした無機質繊維材
からなるシール材5を用いているが、編込部21Aから
なる段部12によりシール材5の流失が防止されるの
で、経年変化によるシール性の低下は効果的に防止され
る。また、両保持部11に形成する波の傾斜方向を逆方
向に設定してあるので、排気ガス圧がモノリス担体3に
作用しても、触媒支持金具10が軸方向へずれることは
ない。
【0029】尚、図7に示す触媒支持金具10Aのよう
に、3つの保持部11Aと2つの環状溝16Aとを軸方
向に交互に配置してもよい。この場合には、4つの細線
部と4つの編込部とを交互に形成した筒状の編物体を作
製し、この編物体の相対向する1対の編込部の幅方向の
中央部を境に編物体を二つ折りにして帯状の編物体を作
製し、この帯状の編物体に対して、波付け、カッティン
グ、接合等の加工を施して、触媒支持金具10Aを製作
することになる。但し、環状溝を3つ以上形成すること
も可能である。また、本実施例では、金属細線をメリヤ
ス編みして保持部11、段部12、変形吸収部14を作
製したが、メリヤス編み以外の編み方で作製してもよい
し、金属細線を製織して作製してもよい。
【0030】
【発明の効果】請求項1に係る触媒支持金具によれば、
保持部を介してモノリス担体をケーシングに対して弾性
保持してあるので、エンジンの振動や走行時の振動等に
よるモノリス担体の損傷を効果的に防止することが可能
となる。また、シール材は、外周面がケーシングの内面
に直接的に密着し、内周面が金属細線間の隙間を通って
モノリス担体の外周面に十分に密着するので、ケーシン
グとモノリス担体間の隙間のシール性を向上して、未浄
化の排気ガスの流出を効果的に防止出来る。更に、連結
部を構成する複数の金属細線を曲線状に形成してあるの
で、隣接する保持部及び段部の軸方向への伸縮がある程
度許容され、隣接する段部によるシール材の軸方向への
移動が効果的に規制される。
【0031】また、段部を編成又は製織により作製する
という簡単な構成で、保持部に対して波付け加工を施す
ときにおける、段部に作用する荷重を段部の伸縮で吸収
して、段部における金属細線の破断や損傷を防止出来
る。しかも、シール材として、例えばセラミックス繊維
を主体とした無機質繊維材からなるシール材を用いた場
合でも、段部によりシール材の流失が防止されるので、
経年変化によるシール性の低下を効果的に防止出来る。
【0032】請求項2記載の触媒支持金具によれば、保
持部を波付け加工するときにおける金属細線の破断や損
傷を一層効果的に防止することが可能となる。請求項3
に係るシール兼支持金具によれば、請求項1又は2記載
の触媒支持金具の環状溝に、セラミックス繊維材料を主
体としてなるシール材を装着したので、請求項1又は2
と同様の効果が得られる。
【0033】請求項4に係る触媒支持金具の製造方法に
よれば、連続的に編成される筒状の編物体に対して、折
り畳み、波付け、カッティング、接合の加工を順次施す
ことで、請求項1記載の触媒支持金具を連続的に且つ容
易に製作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 モノリス型触媒コンバータの縦断面図
【図2】 触媒支持金具の斜視図
【図3】 触媒支持金具とシール材とモノリス担体の縦
断面図
【図4】 図3のIV−IV線断面図
【図5】 触媒支持金具の展開図
【図6】 触媒支持金具の製造方法の説明図
【図7】 別構成の触媒支持金具の斜視図
【符号の説明】
1 モノリス型触媒コンバータ 2 連通孔 3 モノリス担体 4 ケーシ
ング 5 シール材 6 隙間 10 触媒支持金具 11 保持部 12 段部 13 連結部 14 変形吸収部 15 細線部 16 環状溝 20 編物体 21 編込部 22 細線部 23 ローラ 20A 編物体 21A 編込部 22A 細線部 10A 触媒支持金具 11A 保持部 16A 環状溝
フロントページの続き (72)発明者 阿部 吉隆 大阪府豊中市走井2丁目6番5号 国産 部品工業株式会社内 (56)参考文献 実開 平2−61120(JP,U) 特公 平4−40533(JP,B2) 実公 平2−9056(JP,Y2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノリス担体とそれに外被されるケーシ
    ング間に装着され、モノリス担体をケーシングに対して
    弾性保持するとともに、モノリス担体とケーシング間の
    隙間をシールするシール材を保持する金属細線からなる
    筒状の触媒支持金具であって、 モノリス担体の外周面とケーシングの内周面間に突っ張
    った状態で装着される波形状の周壁からなり、軸方向に
    一定間隔あけて少なくとも1対設けられ、金属細線を編
    成又は製織して作製した保持部と、 相対向する保持部の端部を保持部の内周端付近まで段落
    ちさせる、金属細線を編成又は製織して作製した、保持
    部に連なる段部と、 隣接する段部の内周端部を、段部に連なる複数の曲線状
    の金属細線で連結する連結部と、 を備え、隣接する段部と連結部とでシール材装着用の環
    状溝を形成した触媒支持金具。
  2. 【請求項2】 連結部の両端部に金属細線を編成又は製
    織して作製した、段部に連なる環状の変形吸収部を形成
    した請求項1記載の触媒支持金具。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の触媒支持金具と、 前記触媒支持金具の環状溝に装着されたセラミックス繊
    維材料を主体としてなるシール材であって、外周面がケ
    ーシングの内周面に、また内周面が連結部を構成する金
    属細線間の隙間を通ってモノリス担体の外周面に夫々密
    着した状態に装着されるシール材と、 を備えたシール兼支持金具。
  4. 【請求項4】 金属細線をメリヤス編みにて筒状に編成
    するときに、周方向の相対向する一定範囲の編込みを中
    断して目をとばして編成し、軸方向に延びる編物からな
    る編込部と複数の曲線状の金属細線からなる細線部とを
    周方向に交互に形成した筒状の編物体を作製する編成工
    程と、 筒状の編物体を編込部の周方向の中央部を境にして平板
    状に折り畳み、帯状の編物体を作製する折り畳み工程
    と、 帯状の編物体に形成される複数条の編込部に対して順次
    波付け加工を施す波付け工程と、 波付け加工を施した帯状の編物体を一定長さ毎にカッテ
    ィングして、その長手方向の両端部を重ね合わせて接合
    する接合工程と、 を備えた触媒支持金具の製造方法。
JP11178195A 1995-05-10 1995-05-10 触媒支持金具及びそれを用いたシール兼支持金具並びに触媒支持金具の製造方法 Expired - Lifetime JP2746193B2 (ja)

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