JP2746023B2 - 超音波観測装置の支持装置 - Google Patents

超音波観測装置の支持装置

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JP2746023B2 JP31105892A JP31105892A JP2746023B2 JP 2746023 B2 JP2746023 B2 JP 2746023B2 JP 31105892 A JP31105892 A JP 31105892A JP 31105892 A JP31105892 A JP 31105892A JP 2746023 B2 JP2746023 B2 JP 2746023B2
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俊積 田中
啓友 糸井
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富士写真光機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人体等の体腔内に挿入
されて、超音波検査を行うための超音波検査装置を構成
する超音波観測装置が設置される支持装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】超音波検査装置は、超音波振動子を備え
た超音波プローブと、この超音波プローブの超音波振動
子に駆動信号を供給し、またこの超音波振動子で受信し
たエコー信号を処理して、モニタに超音波画像を表示す
るための超音波観測装置とから構成される。超音波観測
装置は、超音波プローブにおける超音波振動子との間で
信号の授受を行うための制御部と、この制御部で生成さ
れた超音波画像を表示するモニタと、各種の入力操作等
を行うためのキーボードとから大略構成される。また、
超音波検査装置には、超音波画像を記録するVTR装置
や、超音波プローブ内に脱気水を供給するための脱気水
供給装置等の付属機器も付設される。そして、超音波観
測装置は、その付属機器と共にカートやラック等からな
る支持装置に装着されて、ユニット化されるようになっ
ている。
【0003】ここで、従来においては、この支持装置と
しては、キャスタを備えた棚状のものが用いられてお
り、その最上段に超音波観測装置を配置し、下段にはV
TR装置等の付属機器を配置するようにしたものが知ら
れている。また、超音波観測装置の操作及びそのモニタ
を見る上で最も都合の良い高さ位置は、術者によっては
差があるために、少なくとも最上段の棚板を上下動させ
ることができるように構成したものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、従来技術にお
いては、上段の棚板の高さ位置を調整する手段として
は、この棚板の側部または後背部に、テレスコープ状等
に形成して、伸縮可能となった連結部材と、この連結部
材を所望の高さ位置でロックするためのロック手段とを
設け、このロック手段による連結部材のロックを解除し
て、棚板の高さ位置を変化させ、然る後に再びロックす
ることによって、高さ位置の調整を行うように構成して
いた。
【0005】高さ位置調整手段として以上のように機械
的な手段を用いると、その高さ調整操作が面倒になる。
また、下段の棚板には各種の付属機器を配置されるが、
連結部材が側部に配置されていると、この付属機器の設
置スペースは、その両側部が規制されて、付属機器の寸
法形状によっては、配置できなくなるものもあるという
不都合が生じる。これに対して、後背部に連結部材を設
けると、付属機器の設置スペースとしては、両側及び前
方部が開放されているので、ある程度の自由度を持たせ
ることができる。ただし、術者は超音波観測装置の前方
側で操作することから、付属機器が前方に張り出してい
ると、術者の動作に対する邪魔になる。また、付属機器
の操作は、通常、超音波検査装置により検査を行う術者
が行うのではなく、看護婦等の補助者が行うものであ
り、検査中に付属機器を操作しようとすると、この付属
機器の操作を行う者が術者の邪魔になる等といった問題
点もある。
【0006】本発明は以上のような従来技術の課題を解
決するためになされたものであり、その目的とするとこ
ろは、術者及び補助者による操作性及び作業性を良好な
らしめるようにした超音波観測装置の支持装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、台板と、この台板に空気ばねを介し
て高さ調整可能に連結した天板とからなり、台板には各
種の機器を設置する機器設置部を形成し、また天板上に
制御部及びモニタを備えた超音波観測装置を固定的に設
置し、前記空気ばねの操作部を前記天板における超音波
観測装置の前方側に配置すると共に、前記台板における
空気ばねの立設位置をこの操作部に近接させるように前
方側に配置する構成としたことをその特徴とするもので
ある。
【0008】
【作用】一般に、超音波検査装置が用いられる臨床現場
においては、臨床用ベッドの側部に術者が位置し、この
術者の前方位置に超音波観測装置を支持する支持装置が
配置される。また、超音波検査装置を、電子内視鏡装置
と共に用いる場合には、超音波観測装置の支持装置は、
通常、この電子内視鏡装置の制御装置やモニタからなる
内視鏡観測装置を装着した支持装置とベッドとの間の位
置に配置される。ここで、超音波観測装置は、具体的に
は、ベッドと電子内視鏡支持装置との間の比較的狭いス
ペースに配置されることが多い。このために、術者が操
作を行う超音波観測装置は術者がいる前方側に向いてい
なければならないのは当然として、天板を上下方向に動
かして、モニタを見易く、しかも超音波観測装置に設け
られるキーボード等の操作を行い易い高さ位置となるよ
うに調整するのも、術者が行うものであるから、天板の
高さ調整を行うための操作部は天板の前方側にある方
が、その操作性の観点から好ましい。これに対して、付
属機器の操作は、看護婦等の補助者が行うことから、術
者の邪魔にならないように、後背部で行うことができる
ようにするのが好ましい。
【0009】以上のことから、本発明においては、超音
波観測装置の支持装置において、超音波観測装置を空気
ばねにより上下方向の位置調整が可能な天板上に配置す
る。そして、この空気ばねを台板の前方位置に設け、こ
の空気ばねによる天板の高さ位置の調整を行うための操
作部を天板の前方位置に配置する。これによって、術者
は、検査を行っている間でも、適宜この操作部を操作す
ることによって、天板の高さ位置の調整を行うことがで
きる。また、台板においては、その側部及び後背部が開
放された状態となっているので、超音波検査装置を構成
する超音波観測装置の付属機器を後背部側から操作可能
な状態に設置することが可能となり、しかもこの後背部
側及び側部側に多少張り出したとしても、術者の邪魔に
なることはない。さらに、このように構成することによ
って、空気ばねとその操作部とを近接する位置に配置さ
れることから、高さ調整を行う際に、空気ばねのロッド
にほぼ垂直な方向の力を作用させることができ、その作
動を円滑に行わせることができるようになる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。まず、図1及び図2に本発明の第1の実施
例を示す。図中において、1は超音波観測装置、10は
その支持装置である。超音波観測装置1は、図示しない
超音波プローブと共に超音波検査装置を構成するもので
ある。また、この超音波プローブは患者の体腔内に挿入
されて、患部における体腔内壁から直接超音波の送受信
を行うものである。
【0011】超音波観測装置1は、この超音波プローブ
の体腔内への挿入部の先端に設けた超音波振動子に駆動
信号を供給し、またこの超音波振動子で受信した反射エ
コー信号を処理して、超音波画像信号を作り出すための
制御部2と、この超音波画像信号に基づいて超音波画像
を表示するモニタ3と、キーボード4とから構成され
る。モニタ3は制御部2に対して首振り自在に連結され
ている。また、キーボード4は制御部2にコード5を介
して接続されるようになっている。
【0012】超音波観測装置1の制御部2は支持装置1
0における天板11の上面に、例えばボルト等を用いて
固着されており、この天板11は、キャスタ12を下面
に設けた台板13上に立設した空気ばね14の先端に連
結されており、従ってキャスタ12により適宜の場所に
搬送できるカート式となっている。そして、この空気ば
ね14の操作部15は、天板11の下面に近接した位置
に配置されており、またこの天板11の前方には把手1
6が設けられており、術者はこの把手16と操作部15
とを同時に握ることができ、この状態で上下動させれ
ば、天板11が上下方向に変位し、操作部15に対する
操作力を解除すれば、その位置で天板11が固定される
ことになる。
【0013】台板13上には、超音波検査装置の付属機
器、例えばVTR装置17や、超音波プローブに脱気水
を供給するための脱気水供給装置18等が設置される付
属機器設置スペースを形成している。そして、これら各
付属機器の操作は、後背部側から行えるようになってい
る。
【0014】本実施例は以上のように構成されるもので
あって、体腔内に挿入されて超音波検査を行う関係か
ら、この超音波検査装置を内視鏡と共に用いるのが検査
する上で都合が良い。従って、超音波プローブを電子内
視鏡と一体に組み込んだ超音波内視鏡を用いるか、また
は電子内視鏡に形成されている処置具等の挿通路をガイ
ドとして体腔内に挿入するようにしたものもある。さら
には、超音波プローブを電子内視鏡とは別個の経路を介
して挿入するように構成したものもある。
【0015】いずれの方式によるにしても、超音波観測
装置1に加えて、図3に示したように、電子内視鏡を用
いることから、固体撮像素子で撮影した体内の映像信号
を処理する信号処理部及び体内の映像を映し出すモニタ
を備えた内視鏡観察装置Sを設ける必要がある。この内
視鏡観察装置Sも、その支持装置として、例えばカート
Cに設置するようにしている。そして、臨床用のベッド
BとカートCとは所定の角度で対面するように配置さ
れ、超音波観測装置1は、このベッドBとカートCとの
間の位置に配置されるのが一般的である。
【0016】以上の配置関係に置かれた状態で、術者D
は超音波観測装置1及び内視鏡観察装置Sを適宜観察し
ながら患者Kの検査を行う。そして、超音波観測装置1
のモニタ3に表示される超音波画像に関連する種々の制
御等は、適宜キーボード4を操作することにより行われ
る。従って、術者Dにとっては、モニタ3が最も見易
く、またキーボード4は最も操作し易い状態となるよう
に調整されていることが必要となる。モニタ3の傾きや
方向は、それを適宜の方向に向けることによって調整で
きる。また、高さ位置の調整は、支持装置10の天板1
1を昇降させることにより行うことができる。即ち、空
気ばね14の操作部15と把手16とを同時に握持し
て、押し下げるか、または上方に持ち上げるように操作
することによって、空気ばね14が伸縮して、天板11
の高さ位置の調整が行われる。そして、天板11が最も
適切な高さ位置となった時に、操作部15から手を離せ
ば、その位置で固定される。
【0017】この天板11の昇降は、モニタ3及びキー
ボード4を最適な高さ位置に調整するためのものであ
り、従ってその性質上、術者D自身が行えるようにする
必要がある。空気ばね14の操作部15を術者Dが位置
する前方側に配置されているから、この操作を容易に行
うことができ、例えば検査を行っている間でも、操作が
可能となる。しかも、この操作部15により操作される
空気ばね14は、台板13及び天板11の前方に位置し
ており、またこの空気ばね14を伸縮させるための力は
把手16に作用させるものであり、従って両者は近接し
た位置にあることから、把手16に力を加えた時に、空
気ばね14のロッドに対して、ほぼその軸線方向に力が
作用し、その軸線を曲げるように力が及ぶことはない。
この結果、軽い操作で、円滑にその高さ位置の調整を行
うことができるようになる。
【0018】台板13には、空気ばね14が前方に偏寄
した位置に立設されているから、付属機器の設置スペー
スとして利用できるのは、この空気ばね14の取り付け
位置より後背部側及び側部側である。然るに、この付属
機器であるVTR装置や脱気水供給装置18等は、通
常、看護婦等の補助者Nが操作するものである。図3か
ら明らかなように、支持装置10における前方側には術
者が位置しており、補助者Nは前方から付属機器の操作
を行うのは好ましくはない。また、その両側にはベッド
B及び内視鏡観察装置SのカートCが配置されているこ
とから、側方からも操作を行うのは不可能である。従っ
て、付属機器の操作を後背部側で行えるようにすること
は、術者Dの邪魔になることはなく、かえって好都合で
ある。また、このように付属機器を後背部側及び側方に
多少張り出しても、術者Dの邪魔になることはないの
で、スペース的にも有利である。
【0019】前述した実施例においては、モニタを操作
部に対して首振り自在に設け、モニタを動かすことによ
って、その角度調整が可能な構成としたが、制御部,モ
ニタ及びキーボードを一体的に設ける構成とした場合に
は、支持装置を図4に示したように構成すれば良い。即
ち、同図から明らかなように、制御部,モニタ及びキー
ボードを一体的に設けた超音波観測装置20は、支持装
置30の天板31に固定的に設けられるが、この天板3
1の下面には、超音波観測装置20及び天板31の全体
のほぼ重心位置に連結した傾動部32が連結されてい
る。そして、台板33の前方位置に立設した空気ばね3
4の先端にはアーム35が設けられており、傾動部32
はこのアーム35に傾動可能に連結されている。また、
傾動部35にはアーム32のロックレバー36が連結さ
れており、このロックレバー36を操作することによっ
て、超音波観測装置30のモニタを上下に傾動させ、そ
してロックレバー36によりモニタが所望の角度状態と
なった状態でロックさせることができるように構成され
ている。このロックレバー36は、空気ばね34の操作
部37と共に、天板31の前方側に設けた把手38側に
突出するようになっている。台板33の上面における空
気ばね34の立設位置の後背部にはVTR装置等の付属
機器が設置されるようになっているが、その図示は省略
する。また、この台板33の下面にはキャスタ39が設
けられて、可搬型のカート形式となっている点は前述し
た第1の実施例と同様である。ただし、第1の実施例の
構成の場合にも言えるが、必ずしもキャスタは設ける必
要はない。
【0020】以上のように構成することによっても、第
1の実施例と実質的に同じ作用効果を有する。ここで、
天板31と空気ばね34との間にはアーム32が設けら
れており、天板31のアーム32への連結部は後側とな
っているが、空気ばね34自体は前方に位置しているか
ら、把手38を操作すると、その操作力は空気ばね34
に対してはやはりほぼ垂直方向に作用することになり、
この空気ばね34に対する伸縮操作を軽い操作力で円滑
に行うことができ、また空気ばね34のロッドにその軸
線を曲げる方向の力が作用することはない。
【0021】しかも、アーム32の天板31への連結部
は、この天板31に超音波観測装置20を固設した状態
での全体のほぼ重心位置に配置されていることから、ロ
ックレバー36によるアーム32のロックを解除して行
う天板31の傾動操作によるモニタの角度調整を上下の
いずれの方向に対しても軽い負荷で行うことができるよ
うになる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、超音波
観測装置を天板に設置し、この天板と、付属機器を設置
可能な台板との間を空気ばねを介して連結し、この空気
ばねを台板の前方側に位置させると共に、その操作部を
空気ばねに近接した位置に設ける構成としたので、術者
による超音波観測装置の高さ位置の調整を容易に行うこ
とができると共に、この超音波観測装置の付属機器を台
板における空気ばねの立設位置の後背部に配置できるの
で、看護婦等の補助者がこれら付属機器を操作するに当
って、術者の邪魔にならず、円滑な操作が可能となり、
しかも空気ばねとその操作部とが近接しているから、こ
の操作部の操作を円滑に、しかも軽い操作力で行うこと
ができる等の諸効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の支持装置と、それに固
定した超音波観測装置とを示す外観図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】作用説明図である。
【図4】本発明の第1の実施例の支持装置と、それに固
定した超音波観測装置とを示す外観図である。
【符号の説明】
1,20 超音波観測装置 2 制御部 3 モニタ 4 キーボード 10,30 支持装置 11,31 天板 13,33 台板 14,34 空気ばね 15,37 操作部 16,38 把手 17 VTR装置 18 脱気水供給装置 32 傾動部 35 アーム 36 ロックレバー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台板と、この台板に空気ばねを介して高
    さ調整可能に連結した天板とからなり、台板には各種の
    機器を設置する機器設置部を形成し、また天板上に制御
    部及びモニタを備えた超音波観測装置を固定的に設置
    し、前記空気ばねの操作部を前記天板における超音波観
    測装置の前方側に配置すると共に、前記台板における空
    気ばねの立設位置をこの操作部に近接させるように前方
    側に配置する構成としたことを特徴とする超音波観測装
    置の支持装置。
  2. 【請求項2】 前記天板を傾斜可能ならしめるために、
    この天板と空気ばねとの間に傾動部材を介装し、この傾
    動部材における天板への取り付け部を超音波観測装置を
    装着した天板のほぼ重心位置に設ける構成としたことを
    特徴とする請求項1記載の超音波観測装置の支持装置。
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