JP2745832B2 - 電圧制御型方向性結合器 - Google Patents

電圧制御型方向性結合器

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JP2745832B2
JP2745832B2 JP3013682A JP1368291A JP2745832B2 JP 2745832 B2 JP2745832 B2 JP 2745832B2 JP 3013682 A JP3013682 A JP 3013682A JP 1368291 A JP1368291 A JP 1368291A JP 2745832 B2 JP2745832 B2 JP 2745832B2
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孝一 坂本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧制御型方向性結合
器に関する。具体的にいうと、本発明は、マイクロ波集
積回路等で用いられる方向性結合器において電気的結合
度の調整を可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】図4及び図5に従来の方向性結合器の平
面図及び断面図を示す。この従来例にあっては、絶縁基
板51の裏面にアース電極52を形成し、絶縁基板51
の上面に直線状の主伝送路53及びコ字形の副伝送路5
4を形成し、絶縁基板51を挟んで配置されている主・
副伝送路53,54及びアース電極52によってマイク
ロストリップラインが構成されている。この絶縁基板5
1には、マイクロ波集積回路の場合には、厚さが0. 2
〜1mmのアルミナ基板が使用され、モノリシックマイ
クロ波集積回路の場合には、厚さ50〜200μmのG
aAs基板がしばしば使用される。主伝送路53及び副
伝送路54は、絶縁基板51の上面にAu又はAlを蒸
着させた後、ホトリソグラフィ技術によって前記パター
ン形状に配線される。また、アース電極52は、通常、
絶縁基板の裏面にAuを蒸着させて形成されている。
【0003】主伝送路53及び副伝送路54は、使用周
波数信号の1/2波長の長さだけ平行に並んでいるが、
主副伝送路53,54間のギャップsと絶縁基板51の
厚さhとの関係がs/h<0.2の場合には、主伝送路
53と副伝送路54との間の電気的結合が強くなる。こ
の時、信号が主伝送路53のA端からB端へ向かって伝
搬していると、主伝送路53をA端からB端へ向かう電
力の一部が副伝送路54のC端へ流れ、C端ではA端の
−5〜8dBの信号が取り出されるが、副伝送路54の
D端には−15dB以下の無視できる信号しか出力され
ない。逆に、信号が主伝送路53のB端からA端へ向か
って伝搬していると、主伝送路53をB端からA端へ向
かう電力の一部が副伝送路54のD端へ流れ、D端では
A端の−5〜8dBの信号が取り出されるが、副伝送路
54のC端には−15dB以下の無視できる信号しか出
力されない。
【0004】また、ギャップsと絶縁基板51の厚さh
との関係がs/h〉1の場合には、主伝送路53と副伝
送路54との間の電気的結合は−20dB以下になり、
副伝送路54の両端C,Dには信号はほとんど出力され
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記のよ
うな構造の方向性結合器にあっては、主伝送路及び副伝
送路の結合度は、ギャップs及び絶縁基板厚さhで決ま
り、結合度を調整することができなかった。このため、
結合度を変える必要がある場合には、ギャップ寸法等の
異なる方向性結合器を基板上に必要数だけ作製ないし準
備しておかなければならず、マイクロ波集積回路やモノ
リシックマイクロ波集積回路の面積が大きくなり、製造
コストも高くなるという欠点があった。
【0006】さらに、マイクロ波回路の開発段階で回路
内部の信号を調べるため、回路に方向性結合器を挿入し
た場合には、信号のリークを減らすため、開発終了後に
は方向性結合器を取り外す必要があり、モノリシックマ
イクロ波集積回路のように回路全体が一体化された構造
の場合には、方向性結合器を含まない構造として再設計
する必要があり、開発作業が極めて非能率であった。
【0007】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは方向性結合器
の電気的な結合度を調整可能にすることにより、上記従
来例の欠点を解消させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電圧制御型方向
性結合器は、導電性半導体層の下面にアース電極を設
け、使用信号の少なくとも1/2波長以上の長さにわた
って平行に配置された主伝送路及び副伝送路をショット
キ−接合により前記導電性半導体層の上面に設けて両伝
送路の下にそれぞれ空乏層を形成したことを特徴として
いる。
【0009】また、主伝送路と副伝送路の間において
は、前記導電性半導体層の表面部分に導電性半導体層よ
りもキャリア濃度の高い領域を形成してもよい。
【0010】
【作用】本発明にあっては、主伝送路及び副伝送路の下
に絶縁層の働きをする空乏層を形成すれば、その上下に
配置された主伝送路及び副伝送路とアース電極とにより
マイクロストリップラインが構成される。さらに、副伝
送路に印加する直流電圧を調整することにより、副伝送
路の下の空乏層の大きさを制御して主伝送路と副伝送路
の結合度を調整することができる。すなわち、副伝送路
に印加する直流電圧を調整して副伝送路の下の空乏層を
狭くし、主伝送路の下の空乏層と副伝送路の下の空乏層
を導電性半導体層によって遮蔽することにより、主伝送
路側の電磁界と副伝送路側の電磁界をシールドし、両伝
送路間の結合度を小さくできる。また、直流印加電圧を
調整して副伝送路の下の空乏層を広くし、主伝送路の下
の空乏層と副伝送路の下の空乏層の重複領域を広くする
ことにより、両伝送路間の結合度を大きくできる。した
がって、印加電圧の値を制御することにより、両伝送路
の結合度を調整することができる。
【0011】本発明の電圧制御型方向性結合器をマイク
ロ波集積回路等に用いると、結合度を調整することがで
きるので、結合度が固定された方向性結合器を用いる場
合に比較して必要な方向性結合器の種類を減少させるこ
とができ、回路面積を縮小し、製造コストを削減するこ
とができる。
【0012】さらに、テスト用に回路内部に本発明の方
向性結合器を組み込んだ場合、テスト終了後には、両伝
送路間の結合度が最小となる状態にしておけば、結合器
からのリークがないので、方向性結合器を回路から取り
外す必要がなく、研究開発を効率的に実行できる。
【0013】また、主伝送路と副伝送路の間に高キャリ
ア濃度の領域を設けてあれば、副伝送路の下の空乏層を
減少させて結合度を小さくする時、高キャリア濃度の領
域によって結合度をより一層小さくすることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図に基づいて詳
述する。
【0015】図1及び図2は本発明の一実施例を示す断
面図、第3図はその平面図である。
【0016】6はGaAs等の半導体基板であって、導
電性半導体層3の下面にアース電極層4が形成されてい
る。導電性半導体層3の上面には、信号を通過させるた
めの直線状をした配線、すなわち主伝送路1と、信号を
取り出すためのコ字形をした配線、すなわち副伝送路2
とが設けられており、主伝送路1及び副伝送路2は導電
性半導体層3とショットキー接合で接触しており、主伝
送路1及び副伝送路2の下にはそれぞれ空乏層7,8が
形成されている。また、主伝送路1と副伝送路2の中間
で、導電性半導体層3の表面領域においては、選択イオ
ン注入等の方法によって導電性半導体層3よりも高キャ
リア濃度(1×1015〜2×1016cm- 3)の領域5が
形成されている。しかして、空乏層7,8を絶縁基板と
して主伝送路1または副伝送路2と、導電性半導体層3
またはアース電極層4との間にマイクロストリップライ
ンが構成されている。
【0017】前記導電性半導体層3は、主伝送路1もし
くは副伝送路2に印加する直流電圧の値を変化させるこ
とにより空乏層7,8の領域を調整できるようなキャリ
ア濃度に調節されており、アース電極層4は、ア−ス電
極として使用可能なレベルまで十分に抵抗値を小さくし
た高キャリア濃度の半導体層である。また、主伝送路1
と副伝送路2の中央部分とは、使用周波数信号の波長λ
の1/2の長さ、あるいはそれ以上の長さにわたって互
いに平行に配置されている。さらに、主伝送路1と副伝
送路2の間のギャップSの大きさは、主伝送路1及び副
伝送路2に直流電圧を印加されていない時には主伝送路
1と副伝送路2との結合が十分小さく、主伝送路1また
は副伝送路2に直流電圧を印加した時には主伝送路1と
副伝送路2の結合が十分大きくなるように設定されてい
る。
【0018】上記のような構造において、主伝送路1に
は負の直流動作電圧が印加され、主伝送路1の下に深い
空乏層7を形成し、主伝送路1とアース電極層4により
マイクロストリップラインが構成される。例えば、半導
体基板6としてn型GaAs基板を用いる場合、高キャ
リア濃度のアース電極層4の上面にエピタキシャル成長
技術により厚さ及びキャリア濃度ρがそれぞれ、
5μm、ρ=3×1014cm−3となるように導電性
半導体層3を形成する。この時、主伝送路1に−3V以
下の直流動作電圧を印加すると、主伝送路1の下には、
空乏層7が5μm以上の幅に広がり、空乏層7の下端部
はアース電極層4との境界まで達する。この条件下で、
主伝送路1及び副伝送路2の配線幅Wを4μm前後の値
とし、主伝送路1と副伝送路2のギャップSを1μm以
下にした場合、主伝送路1は、特性インピーダンスが5
00Ωのマイクロストリップラインとなる。
【0019】上記のようにして主伝送路1に直流動作電
圧を印加してマイクロストリップラインを形成し、副伝
送路2に電圧を印加しない時の空乏層領域の形状を図1
に示し、副伝送路2に電圧を印加した時の空乏層領域の
形状を図2に示す。
【0020】副伝送路2に電圧を印加しない時には、図
1に示すように、主伝送路1の下の空乏層7はアース電
極層4まで広がっており、副伝送路2の下の空乏層8は
せいぜい1〜2μmの深さで広がっているだけである。
しかも、主伝送路1と副伝送路2の間で横方向に広がっ
た空乏層7,8は高キャリア濃度の領域5によって広が
りを抑えられるので、高キャリア濃度の領域5はアース
電極層4と同電位になる。このため、主伝送路1と副伝
送路2の間にはアース電位の領域が存在することにな
り、主伝送路1と副伝送路2の電気的結合度は極めて小
さくなる。
【0021】これに対し、主伝送路1及び副伝送路2に
直流電圧を印加し、副伝送路2の印加電圧を低くしてゆ
くと、副伝送路2の下の空乏層8もアース電極層4側へ
延び、さらに高キャリア濃度の領域5も空乏化され、つ
いには図2に示すように、主伝送路1と副伝送路2の下
の空乏層7,8がアース電極層4の境界まで広がり、主
伝送路1と副伝送路2との間の結合度が増大する。例え
ば、空乏層8がアース電極層4との境界まで達したと
き、両伝送路1,2間のギャップSと導電性半導体層3
の厚さHとの比が、S/H≦0.2であれば、主伝送路
1と副伝送路2の間の結合度は−6dB前後となる。
【0022】なお、この実施例の方向性結合器としての
動作は、従来例の方向性結合器と同様であるので、説明
は省略する。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、副伝送路に印加する直
流電圧を調整することにより、副伝送路の下の空乏層の
大きさを制御して主伝送路と副伝送路の結合度を調整す
ることが可能になり、結合度の調整可能な方向性結合器
を提供できる。
【0024】この結果、結合度が固定された方向性結合
器を用いる場合に比較して必要な方向性結合器の種類を
減少させることができ、マイクロ波集積回路等の回路面
積を縮小させ、製造コストを削減することができる。
【0025】さらに、テスト用に回路内部に本発明の方
向性結合器を組み込んだ場合、テスト終了後には、両伝
送路間の結合度が最小となる状態にしておけば、結合器
からのリークがないので、方向性結合器を回路から取り
外す必要がなく、研究開発を効率的にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であって、主伝送路と副伝送
路の結合度が小さい時のようすを示す断面図である。
【図2】同上の実施例の主伝送路と副伝送路の結合度が
大きい時のようすを示す断面図である。
【図3】同上の実施例の平面図である。
【図4】従来例の方向性結合器を示す平面図である。
【図5】図4のX−X線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 主伝送路 2 副伝送路 3 導電性半導体層 4 アース電極層 5 キャリア濃度の高い領域

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性半導体層の下面にアース電極を設
    け、使用信号の少なくとも1/2波長以上の長さにわた
    って平行に配置された主伝送路及び副伝送路をショット
    キ−接合により前記導電性半導体層の上面に設けて両伝
    送路の下にそれぞれ空乏層を形成した電圧制御型方向性
    結合器。
  2. 【請求項2】 前記主伝送路と副伝送路の間において、
    前記導電性半導体層の表面部分に導電性半導体層よりも
    キャリア濃度の高い領域を形成した請求項1に記載の電
    圧制御型方向性結合器。
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