JP2745018B2 - 酵素を用いるインジゴイド染色方法 - Google Patents

酵素を用いるインジゴイド染色方法

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、酵素を用いるインジゴイド染料による染色
方法に関し、詳しくは、酵素反応及びその後の酸化によ
つて、インドール又はその誘導体からインジゴイド染料
を染色基材に直接に生成させて、基材を染色する方法に
関する。
従来の技術 従来、インジゴイド染料を用いる染料は、インジゴイ
ド染料が水不溶性であるために、通常、インジゴイドを
化学的に還元して、水溶性のロイコ体とし、これを染色
基材に浸透させた後、酸化して、インジゴイド染料とし
て、基材中に沈着させる。従つて、インジゴイド染料を
用いる染色は、アルカリ条件下によるインジゴイド染料
の還元の工程を含むために、アルカリ条件下で変質しや
すい毛、絹等のタンパク性基材の染色には、不適当であ
る。また、木綿等の基材の発色においても、インジゴイ
ド染料の還元に際して、還元剤を過多に用いるときは、
染料がインドキシルに過還元され、染色性が悪くなり、
他方、還元剤の量が少なすぎても、染色に支障を来す。
このように、インジゴイド染料を用いる染色は、この還
元条件の適正な制御に高度な技術を必要とし、染色が容
易でない。
他方、近年、インジゴイド染料の生化学的合成が米国
特許第4,520,103号や、公表特許公報昭59−501972号公
報、Journal of Bacteriology,Vol.169,pp.5174−5179
(1987)、Biotechnology,Vol.4,pp.321−324(1986)
等に記載されているように、既に知られており、更に、
特開昭63−3065号公報には、微生物によつて製造された
インジゴイド染料を含むバイオマスを固体バイオマスか
ら分離することなしに、通常の染色方法と同様に染色に
用いる方法が提案されている。しかし、この方法もま
た、アルカリ条件下でのインジゴイド染料の還元工程を
含むものである。
発明が解決しようとする課題 本発明者らは、従来、染色基材をアルカリ条件下に処
理する工程を含むために、特に、インジゴイド染料によ
る染色が不適当であるとされている毛や羊毛等、タンパ
ク性染色基材のインシゴイド染料による染色を容易にす
べく鋭意研究した結果、酵素を用いて、インドール又は
その誘導体からインドキシルを生成させ、引き続いて、
その自然酸化によつて、又は必要に応じて酸化剤を用い
る酸化によつて、染色基材に直接にインジゴイド染料を
生成させることによつて、基材をアルカリ条件下に処理
する必要なしに、従つて、アルカリ条件の何らの制御の
必要なしに、インジゴイド染料による染色を行ない得る
ことを見出して、本発明に至つたものである。
従つて、本発明は、酵素を用いるインジゴイド染料に
よる新規な染色方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明による酵素を用いるインジゴイド染料による染
色方法は、染色基材にインドール又はその誘導体これを
基質とする酵素とを存在させ、染色基材に直接にインジ
ゴイド染料を生成させて染色することを特徴とする。
本発明の方法において用いるインドール又はその誘導
体は、一般式 (式中、R1は水素又は炭素数1〜4のアルキル基を示
し、R2は水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルコキシ
基、水酸基、シアノ基、アミノ基又はニトロ基を示
す。) で表わされる。これらは、単独にて、又は2種以上の混
合物として用いることができる。本発明においては、特
に、インドール又はハロインドール、例えば、4−クロ
ロインドール、5−クロロインドール、6−クロロイン
ドール、5−ブロモインドール等が好ましく用いられ
る。
かかるインドール又はその誘導体は、後述する酵素に
よつて、それぞれ対応するインドキシルを生成し、空気
等による自然酸化によつて、又は必要ならば、化学酸化
剤を用いる酸化によつて、又は自然酸化と化学酸化剤を
用いる酸化との併用によつて、それぞれ対応する一般式 (式中、R1及びR2は前記と同じである。) で表わされるインジゴイド染料を生成する。
本発明の方法において用いる酵素は、インドール又は
その誘導体を基質として、その酸化を触媒し、インドキ
シルを生成させるものであつて、例えば、ナフタレンジ
オキシゲナーゼ、トルエンオキシゲナーゼ、ベンゼンジ
オキシゲナーゼ等の芳香族ジオキシゲナーゼ、インドー
ルヒドロキシラーゼ、キシレンオキシダーゼ等、既に知
られている酵素が好適に用いられる。これらの酵素は、
複合酵素系によつて構成されていることも、既に知られ
ている(Journal of Biotechnology,Vol.155,pp.505−5
11(1983))。
このような酵素を有する微生物は、先に挙げた米国特
許第4,520,103号、公表特許公報昭59−501972号公報、J
ournal of Bacteriology,Vol.169,pp.5174−5179(198
7)、Biotechnology,Vol.4,pp.321−324(1986)等に記
載されている。本発明の方法においては、上記酵素の使
用に際しては、必要に応じて、微生物から補酵素を含む
状態にて上記酵素を抽出して、これを用いてもよく、或
いは微生物から補酵素を含まない状態にて上記酵素を抽
出し、必要ならば、これに補酵素を加えて、用いてもよ
い。また、微生物そのままでも用いることができる。
本発明の方法によれば、染色基材に前記酵素によつて
インドール又はその誘導体から対応するインドキシルを
中間体として生成させ、引き続いて、酸素の存在下に自
然酸化にて、又は化学酸化剤を用いる化学酸化によつ
て、上記インドキシルを対応するインジゴイド染料に酸
化して、染色基材に生成させ、かくして、染色基材を染
色するものである。
本発明において用いる酵素は、例えば、芳香族炭化水
素化合物を唯一の炭素源として供給して培養する従来よ
り知られている方法に従つて菌体を増殖させ、又は上記
酵素をコードする構造遺伝子を有する形質転換体を増殖
させ、菌体内に生成させることができる。酵素の抽出の
ための微生物菌体の破壊には、例えば、超音波処理、界
面活性剤処理、フレンチプレス処理、凍結融解処理、ア
セトン処理、酵素反応等、従来より知られている機械的
な方法及び非機械的な方法のいずれによつてもよい。微
生物菌体及び抽出した酵素は、凍結することができ、ま
た、凍結乾燥、真空乾燥等、乾燥することもできる。
本発明の方法において用いる上記酵素には、その反応
に際して還元型の補酵素を必要とすることが知られてお
り、例えば、NADH、NADPH等が用いられる。これらの補
酵素は、例えば、酵素の供給源である微生物に本来的に
含まれているものでもよいが、別に補酵素を加えてもよ
い。また、酸化型の補酵素を還元する酵素系を利用し
て、還元型の補酵素を再生してもよい。このような酵素
系として、例えば、リンゴ酸デヒドロゲナーゼとリンゴ
酸を用いることができる。
本発明の方法によれば、好ましい一例として、酵素を
微生物から抽出した後、濃縮又は乾燥したときは、染色
に際しては、酵素を水又はリン酸緩衝液等のような緩衝
液に懸濁し、pHを6〜11、好ましくは7〜9に調整し
て、酵素液とする。また、前記酵素を含む微生物を水
や、或いはリン酸緩衝液等のような緩衝液に溶解し、pH
を6〜11、好ましくは7〜9に調整して、酵素液として
もよい。
次いで、この酵素液に染色基材とインドール又はその
誘導体を加え、必要に応じて、補酵素や、或いは前述し
た還元型の補酵素の再生系を加えた後、温度を約5〜65
℃、好ましくは約20〜45℃に保持し、空気又は水中から
酸素を供給しつつ、酵素反応及び酸化反応によつてイン
ジゴイド染料を基材に生成させる。通常は、染色基材を
酵素液に予め浸透させて後に反応させるのが好ましい。
本発明の方法においては、別の方法として、染色基材
を酵素液に加え、基材に酵素液を含浸させた後、残余の
酵素液を回収し、次いで、この基材にインドール又はそ
の誘導体を加え、必要に応じて、補酵素や、或いは前述
した還元型の補酵素の再生系を加えた後、温度を約5〜
65℃、好ましくは約20〜45℃に保持し、空気又は水中か
ら酸素を供給しつつ、酵素反応によつてインジゴイド染
料を基材中で生成させることもできる。この方法によれ
ば、酵素の使用量が少量ですむ利点がある。
更に別の方法として、酵素反応に必要である酵素、補
酵素、基質のいずれか一つ又は複数を除去した染色浴を
形成し、これに基材を浸漬し、同時に又はその後に前記
除去されていた成分を染色浴に加えて、反応を開始させ
てもよい。この方法によれば、インジゴイド染料の生成
の開始を任意に制御することができる。
このようにして、染色基材に直接にインジゴイド染料
を生成させた後、基材を水洗し、用いた基材に応じた洗
剤を用いて、温水にて基材を洗浄し、温水濯ぎし、乾燥
すれば、染色物を得ることができる。
更に、別の方法によれば、織布や紙等の染色基材に任
意の模様や図柄を筆記や型押しにて染色することができ
る。例えば、適宜の型や筆記具を用いて、酵素液にて染
色基材に任意の模様や図柄を形成し、次いで、これにイ
ンドール又はその誘導体を塗布し、必要に応じて、補酵
素や、或いは前述した還元型の補酵素の再生系を加えた
後、温度を約5〜65℃、好ましくは約20〜45℃に保持
し、空気又は水中から酸素を供給しつつ、酵素反応によ
つてインジゴイド染料を基材に生成させるのである。酵
素液、インドール又はその誘導体、補酵素又は前述した
還元型の補酵素の再生系の染色基材への作用順序は、上
記例示に限定されず、任意である。
本発明の方法は、水酸基又は窒素含有基を有する天然
又は合成基材の染色に好適に適用することができ、例え
ば、絹、ポリアミド、毛、木綿、麻等の繊維糸、織物、
不織布、フエルト、紙等の染色に適用することができ
る。
発明の効果 以上のように、本発明の方法によれば、染色基材にイ
ンドール又は誘導体とこれを基質とする酵素とを作用さ
せ、染色基材に直接にインジゴイド染料を生成させて染
色するので、従来の方法におけるように、基材をアルカ
リ条件下の還元剤による処理なしにて、簡便にインジゴ
イド染料による染色を行なうことができ、しかも、基材
の風合を損なうことがない。
本発明の方法によれば、得られる染色物は、生成され
たインジゴイド染料による独特の呈色を示し、その色相
は澄み、且つ、純粋であるうえに、常法のバツト染色法
による染色物と遜色ない堅牢度特性を示す。
更に、適宜の筆記具や型を用いれば、染色基材に任意
の模様や図柄をインジゴイド染料にて染色することがで
きる。
実施例 以下に実施例及び参考例を挙げて本発明を説明する
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。
参考例1(酵素の生産) Pseudomonas属のプチダ菌(P.putida、ATCC 17484)
を下記の培地及び培養条件にて容量2の醗酵槽で24時
間培養した後、遠心分離機にて液体を除去し、菌体約3g
を得た。
培地組成(合計1) 50mM リン酸カリウム 15mM 硫酸アンモニウム 0.8mM 塩化マグネシウム 2μM 硫酸第一鉄 0.18mM 塩化カルシウム 8μM モリブデン酸ナトリウム 5μM 塩化マンガン 0.1 % ナフタレン 培養条件 pH 7.0 温度 30℃ 攪拌 500rpm 通気 1/分 参考例2(超音波処理) 参考例1で得た菌体3gをリン酸緩衝液(50mMリン酸カ
リウム、pH7.5)50mlに懸濁させ、氷冷下に超音波処理
を5分間行なつて、菌体を破壊した。次いで、遠心分離
にて未破壊菌体及び残渣を除去して、清澄液を得、これ
を酵素液とした。
得られた酵素液は、凍結又は凍結乾燥して、使用時ま
で保存した。使用前に融解又はリン酸緩衝液に再溶解し
て、酵素液とした。
実施例1 参考例1で得た菌体0.5gをリン酸緩衝液(50mMリン酸
カリウム、pH7.5)50mlに懸濁させて酵素液とし、これ
に絹糸、毛糸及び木綿糸をそれぞれ浸漬した。次いで、
インドール1gをエタノール30mlに溶解して調製した溶液
0.5mlを酵素液に加え、時折、攪拌しつつ、30℃に保持
した。
反応を開始して15分後に基材を酵素液から取り出し、
水洗した後、それぞれの基材に適した洗剤を用いて、温
水で15分間洗浄し、次いで、温水で十分に濯ぎ、乾燥し
た。
実施例2 参考例2で得た酵素液50mlに絹糸、毛糸及び木綿糸を
それぞれ浸漬した。次いで、実施例1と同じインドール
のエタノール溶液0.5mlを酵素液に加え、時折、攪拌し
つつ、30℃に保持した。
反応を開始して15分後に基材を取り出し、水洗した
後、それぞれの基材に適した洗剤を用いて、温水で15分
間洗浄し、次いで、温水で十分に濯ぎ、乾燥した。
実施例3 参考例2で得た酵素液50mlに絹糸、毛糸及び木綿糸を
それぞれ30℃で5分間浸漬して、基材に酵素を吸着させ
た後、基材を取り出し、軽く絞つた。
別に、実施例1と同じインドールのエタノール溶液0.
5mlをリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)50mlに加え、これに
上記基材を浸漬し、時折、攪拌しつつ、30℃に保持し
た。
反応を開始して15分後に基材を取り出し、水洗した
後、それぞれの基材に適した洗剤を用いて、温水で15分
間洗浄し、次いで、温水で十分に濯ぎ、乾燥した。
実施例4 別に、4−クロロインドール、5−クロロインドー
ル、6−クロロインドール及び5−ブロモインドールそ
れぞれ0.1gをそれぞれエタノール30mlに溶解させ、それ
ぞれのハロインドールのエタノール溶液を調製した。
参考例2で得た酵素液50mlに木綿糸5gを浸漬し、次い
で、このそれぞれの酵素液に上記ハロインドールのエタ
ノール溶液0.5mlをそれぞれ加え、時折、攪拌しつつ、3
0℃に保持した。
反応を開始して15分後に基材を取り出し、水洗した
後、それぞれの基材に適した洗剤を用いて、温水で15分
間洗浄し、次いで、温水で十分に濯ぎ、乾燥した。得ら
れた染色物は、それぞれのハロインドールに対応するイ
ンジゴ染料による独特の色調を呈した。
参考例3(ナフタレン資化性菌の探索) 菌体の生育に不可欠の無機塩類を含む無菌緩衝液50ml
に土壌約0.5gを懸濁し、紫外線にて無菌化したナフタレ
ン0.1gを唯一の炭素源として加えて、5日間、37℃の温
度にて集積培養を行なつた。引き続いて、菌体の生育に
不可欠の無機塩類を含む寒天培地上に上記培養液の上澄
みを拡げ、ナフタレンを蒸気で与えて、生育してくるコ
ロニーのうち、最も生育のよいものを選択した。同定の
結果、この菌は、シユードモナス属に属する菌であつた
(微工研菌寄第10290号(FERM P−10290、Pseudomona
s sp.PT−001)。
即ち、上記菌は、ブドウ糖非発酵グラム陰性菌であつ
て、普通寒天培地に生育し、極鞭毛を2本以上有するこ
とから、Pseudomonas属の比較的限られた種類の菌であ
ることが確認された。更に、生理試験結果からP.Putida
と判定された。また、IDテスト・NF−18(日水社製)解
析プログラムからも、P.Putida(コードNo.330220)で
あることが確認された。
第1表に試験結果を示す。
参考例4(酵素の生産) 参考例3で得たナフタレン資化性菌を前記参考例1と
同じ培地及び培養条件にて容量2の醗酵槽で24時間培
養した後、遠心分離機にて液体を除去し、菌体約3gを得
た。
参考例5(超音波処理) 参考例4で得た菌体3gをリン酸緩衝液(50mMリン酸カ
リウム、pH7.5)50mlに懸濁させ、氷冷下に超音波処理
を5分間行なつて、菌体を破壊した。次いで、遠心分離
にて未破壊菌体及び残渣を除去して、清澄液を得、これ
を酵素液とした。
得られた酵素液は、凍結又は凍結乾燥して、使用時ま
で保存した。使用前に融解又はリン酸緩衝液に再溶解し
て、酵素液とした。
実施例5 参考例4で得た菌体0.5gをリン酸緩衝液(50mMリン酸
カリウム、pH7.5)50mlに懸濁させて酵素液とし、これ
に絹糸、毛糸及び木綿糸をそれぞれ浸漬した。次いで、
インドール1gをエタノール30mlに溶解して調製した溶液
0.5mlを酵素液に加え、時折、撹拌しつつ、30℃に保持
した。
反応を開始して15分後に基材を酵素液から取り出し、
水洗した後、それぞれの基材に適した洗剤を用いて、温
水で15分間洗浄し、次いで、温水で十分に濯ぎ、乾燥し
た。
実施例6 参考例5で得た酵素液50mlに絹糸、毛糸及び木綿糸を
それぞれ浸漬した。次いで、実施例1と同じインドール
のエタノール溶液0.5mlを酵素液に加え、時折、攪拌し
つつ、30℃に保持した。
反応を開始して15分後に基材を取り出し、水洗した
後、それぞれの基材に適した洗剤を用いて、温水で15分
間洗浄し、次いで、温水で十分に濯ぎ、乾燥した。
実施例7 参考例5で得た酵素液50mlに絹糸、毛糸及び木綿糸を
それぞれ30℃で5分間浸漬して、基材に酵素を吸着させ
た後、基材を取り出し、軽く絞つた。
別に、実施例1と同じインドールのエタノール溶液0.
5mlをリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)50mlに加え、これに
上記基材を浸漬し、時折、攪拌しつつ、30℃に保持し
た。
反応を開始して15分後に基材を取り出し、水洗した
後、それぞれの基材に適した洗剤を用いて、温水で15分
間洗浄し、次いで、温水で十分に濯ぎ、乾燥した。
実施例8 別に、4−クロロインドール、5−クロロインドー
ル、6−クロロインドール及び5−ブロモインドールそ
れぞれ0.1gをそれぞれエタノール30mlに溶解させ、それ
ぞれのハロインドールのエタノール溶液を調製した。
参考例5で得た酵素液50mlに木綿糸5gを浸漬し、次い
で、このそれぞれの酵素液に上記ハロインドールのエタ
ノール溶液0.5mlをそれぞれ加え、時折、攪拌しつつ、3
0℃に保持した。
反応を開始して15分後に基材を取り出し、水洗した
後、それぞれの基材に適した洗剤を用いて、温水で15分
間洗浄し、次いで、温水で十分に濯ぎ、乾燥した。得ら
れた染色物は、それぞれのハロインドールに対応するイ
ンジゴ染料による独特の色調を呈した。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−57990(JP,A) FEMS Microbiology Letters,30 (1985),227 −231 J.Bacteriol,169〔2〕 (1987),764−770

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】染色基材にインドール又はその誘導体とこ
    れを基質とする酵素とを存在させ、染色基材に直接にイ
    ンジゴイド染料を生成させて染色することを特徴とする
    酵素を用いるインジゴイド染色方法。
  2. 【請求項2】インドール又はその誘導体が一般式 (式中、R1は水素又は炭素数1〜4のアルキル基を示
    し、R2は水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルコキシ
    基、水酸基、シアノ基、アミノ基又はニトロ基を示
    す。) で表わされることを特徴とする請求項第1項記載のイン
    ジゴイド染色方法。
  3. 【請求項3】酵素がナフタレンジオキシゲナーゼ、トル
    エンオキシゲナーゼ、ベンゼンジオキシゲナーゼ、イン
    ドールヒドロキシラーゼ又はキシレンオキシダーゼであ
    ることを特徴とする請求項第1項記載のインジゴイド染
    色方法。
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