JP2744483B2 - 情報読み取り方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えば光カード等の光記録媒体に記録さ
れた情報を読み取る情報読み取り方法に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来、オフトラック検出方法として、例えばトラッキ
ングエラー信号をローパスフィルタを経てウィンドコン
パレータに供給し、ロパースフィルタの出力がウィンド
コンパレータで設定され範囲が外れたときにオフトラッ
クと検出するようにしたものや、特開昭63−213130号公
報に開示されているように、３ビーム方式によりトラッ
キングエラー信号を検出するものにおいて、トラッキン
グエラー信号を検出するための２個の受光素子に入射す
るビーム強度に基づいて、一方の出力が所定の上限値を
超え、かつ他方の出力が所定の下限値を超えたときにオ
フトラックと検出するようにしたものが提案されてい
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上述したオフトラック検出方法を採用
する従来の情報読み取り方法にあっては、トラッキング
エラー信号やビーム強度の変化に基づいてオフトラック
を検出するようにしているため、媒体上に欠陥やゴミ等
があるとその種類によっては実際にトラック外れが生じ
ていなくてもオフトラックと誤検出されたり、またノイ
ズによっても誤検出され、これがため正常に読み取った
データが無効にされて読み取り効率が低下するという問
題がある。

この発明は、このような従来の問題点に着目してなさ
れたもので、オフトラックを常に正確に検出でき、した
がってデータの読み取り効率を向上できる情報読み取り
方法を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段および作用〕

上記目的を達成するため、この発明は、複数のトラッ
クの各々に同一方向から読み取り可能に離間して複数の
トラックアドレス領域を設けた情報記録媒体から情報を
読み取る情報読み取り方法であって、 所望のトラックにトラッキングして情報を読み取った
後に、前記複数のトラックアドレス領域のアドレスと所
望のアドレスとを比較してオフトラックを判定するオフ
トラック判定工程と、 情報の読み取り中に、トラッキングエラー信号または
ビーム強度に基づいてオフトラックの発生位置を検出す
るオフトラック位置検出工程と、 前記オフトラック判定工程でオフトラックと判定され
た場合に、前記オフトラック位置検出工程での検出結果
に基づいて、前記読み取った情報を処理する情報処理工
程とを有することを特徴とするものである。

この発明の一実施例では、前記オフトラック判定工程
は、読み取った複数のアドレスのなかで、所望のトラッ
クのアドレスと異なるものがある場合に、オフトラック
と判定することを特徴とするものである。

さらに、この発明の一実施例では、前記情報処理工程
は、前記オフトラック位置検出工程でオフトラック位置
が検出されたときは、その検出位置以降に読み取った情
報を無効にし、前記オフトラック位置検出工程でオフト
ラック位置が検出されないときは、読み取った全ての情
報を無効にするように処理することを特徴とするもので
ある。

〔実施例〕

第１図はこの発明を実施し得る記録媒体としての光カ
ードの一例の構成を示すものである。この光カード11
は、互いに平行な複数のトラック12を有する光記録部13
の両端部に、各トラックに対応してそのトラック情報を
記録したID部14A,14Bを設け、これらID部間をデータ部1
5としたもので、ID部14A,14Bはそれぞれ光ビームスポッ
トを光カード11に対してトラック12の左から右方向（以
下、順方向という）および右から左方向（以下、逆方向
という）に相対的に移動させることにより、双方向から
それぞれトラックアドレスを読み取り得るようになって
いる。

すなわち、第２図にトラックフォーマットの一例を示
すように、左側のID部14Aは左から右方向に、順方向読
取り時にID部14Aの開始を示す1Dマーク21a、順方向読取
り時のデータセパレータ用のPLL同期引込み領域22a、順
方向読取り時にトラックアドレス情報の開始を示す同期
信号23a、トラックアドレス情報24a、逆方向読取り時に
トラックアドレス情報の開始を示す同期信号25a、逆方
向読取り時のデータセパレータ用のPLL同期引込み領域2
6aおよび逆方向読取り時にID部14Aの開始を示すIDマー
ク27aを順次に設けて構成されている。また、右側のID
部14Bも左側のID部14Aと全く同様に左から右方向に、順
方向読取り時にID部14Bの開始を示すIDマーク21b、順方
向読取り時のデータセパレータ用のPLL同期引込み領域2
2b、順方向読取り時にトラックアドレス情報の開始を示
す同期信号23b、トラックアドレス情報24b、逆方向読取
り時にトラック情報の開始を示す同期信号25b、逆方向
読取り時のデータセパレータ用のPLL同期引込み領域26b
および逆方向読取り時にID部14Bの開始を示すIDマーク2
7bを順次に設けて構成されている。

トラックアドレス情報24a,24bは、変調規則に従って
変調されたシリアルデータが左から右へ記録され、順方
向および逆方向に応じて２つの回路をスイッチにより切
換えることにより、順方向の移動においてはトラックア
ドレス情報24a,24bともに通常の復調を行なってトラッ
クアドレス情報を再生し、逆方向の移動においては通常
の復調とは逆の手順によってトラックアドレス情報を再
生するようになっている。

また、トラックアドレス情報24a,24bの開始を示す同
期信号23a,25a,23b,25bは、変調規則中に現われないビ
ット列の固定パターンを左から右へ記録して構成され、
トラックアドレス情報の読み取りと同様に、順方向およ
び逆方向に応じて２つの回路をスイッチにより切換える
ことにより、順方向と逆方向とで固定パターンの向きを
切り換えて検出するようになっている。

更に、データ部15に記録されたデータ情報は、順方向
あるいは逆方向のいずれかの方向で読み取るが、この読
み取りにおいてはデータ部15内の両端にデータセパレー
タ用のPLL同期引込領域28a,28b並びにデータの開始を示
す同期信号29a,29bに基づいて行うようになっている。

以下、第３図に示すフローチャートを参照しながら、
この実施例の情報読み取り方法を説明する。なお、この
実施例ではトラックアドレスによるオフトラックの検出
の他に、上述したようにトラッキングエラー信号やビー
ム強度の変化からオフトラックの位置検出信号を得、こ
のオフトラック位置検出信号とトラックアドレスによる
オフトラックの判定結果とに基づいて読み取ったデータ
の有効無効を判定する。

先ず、アクセスを開始してID部14Aまたは14Bを読み取
り、目的のアドレス上をアクセスしているかどうかをチ
ェックする。アドレスが正しくなければ再度ビームの移
動を行い、アドレスが正しければそのままデータのリー
ド動作に入いる。

次に、リード動作が終了したところで、ID部14Bまた
は14Aを読み取って再度アドレスの確認を行い、アドレ
スが正しければ正常終了として読み取ったデータの全て
を有効とし、アドレスが異なっている場合には、次にオ
フトラックの位置検出信号の有無を確認する。ここで、
オフトラックの位置検出信号があれば、その信号が出力
されたセクタを含むそれ以降のデータを無効とし、オフ
トラックの位置検出信号がなければ、検出システムの異
常ととして読み取ったデータの全てを無効とする。

このように、この実施例によればリード時にオフトラ
ックの位置検出信号が出力されても、アクセス前後での
アドレスが等しければオフトラックと認識しないように
したので、単にトラッキングエラー信号やビーム強度の
変化に基づいてオフトラックを検出する場合に比べ、検
出回路の誤検出（過検出）による不良トラック、不良セ
クタの発生を有効に防止でき、データを効率良く読み取
ることができる。

なお、この発明は上述した実施例にのみ限定されるも
のではなく、幾多の変更または変形が可能である。例え
ば、上述した実施例では媒体のトラックの両端にアドレ
スを有する場合について説明したが、この発明はトラッ
ク内のセクタの区切りにアドレスを有する場合等にも同
様に適用することができる。また、この発明は複数トラ
ックを同時にリードするような場合にも、その内の１つ
のトラックについてのアドレスをアクセス前後で確認す
ることにより、有効に適用することができる。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によれば、トラックアドレス
の読み取り結果に基づいてオフトラックを判定するよう
にしたので、常に正確にオフトラックを検出することが
できると共に、オフトラックと判定された場合には、ト
ラッキングエラー信号またはビーム強度に基づくオフト
ラックの発生位置の検出結果に基づいて読み取った情報
を処理するようにしたので、情報を効率良く読み取るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を実施し得る記録媒体としての光カー
ドの一例の構成を示す図、 第２図はそのトラックフォーマットの一例を示す図、 第３図はこの発明の一実施例を説明するためのフローチ
ャートである。 11…光カード 12…トラック 13…光記録部 14A,14B…ID部 15…データ部 24a,24b…トラックアドレス情報

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数のトラックの各々に同一方向から読み
   取り可能に離間して複数のトラックアドレス領域を設け
   た情報記録媒体から情報を読み取る情報読み取り方法で
   あって、 所望のトラックにトラッキングして情報を読み取った後
   に、前記複数のトラックアドレス領域のアドレスと所望
   のアドレスとを比較してオフトラックを判定するオフト
   ラック判定工程と、 情報の読み取り中に、トラッキングエラー信号またはビ
   ーム強度に基づいてオフトラックの発生位置を検出する
   オフトラック位置検出工程と、 前記オフトラック判定工程でオフトラックと判定された
   場合に、前記オフトラック位置検出工程での検出結果に
   基づいて、前記読み取った情報を処理する情報処理工程
   とを有することを特徴とする情報読み取り方法。
2. 【請求項２】請求項１記載の情報読み取り方法におい
   て、 前記オフトラック判定工程は、読み取った複数のアドレ
   スのなかで、所望のトラックのアドレスと異なるものが
   ある場合に、オフトラックと判定することを特徴とする
   情報読み取り方法。
3. 【請求項３】請求項１または２記載の情報読み取り方法
   において、 前記情報処理工程は、前記オフトラック位置検出工程で
   オフトラック位置が検出されたときは、その検出位置以
   降に読み取った情報を無効にし、前記オフトラック位置
   検出工程でオフトラック位置が検出されないときは、読
   み取った全ての情報を無効にするように処理することを
   特徴とする情報読み取り方法。