JP2744458B2 - 多機能ロボット - Google Patents

多機能ロボット

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JP2744458B2
JP2744458B2 JP5590089A JP5590089A JP2744458B2 JP 2744458 B2 JP2744458 B2 JP 2744458B2 JP 5590089 A JP5590089 A JP 5590089A JP 5590089 A JP5590089 A JP 5590089A JP 2744458 B2 JP2744458 B2 JP 2744458B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、複数の作業を行うロボットにおいて、入
力される各種センサからの情報やロボットの作業状況か
ら、予め設定されている優先順位を制御することによ
り、効率的な多機能作業を実施するロボットに関するも
のである。
〔従来の技術〕
近年、輸送用機器など機械工場の一角で動き始めた産
業用ロボットは、歳を追って“増殖率”を高めてきてお
り、現在、極めて多岐にわたる産業分野において利用さ
れている。
現在、これらの産業用ロボットの利用に関する作業や
制御の内容については、ティーチング・プレーバック方
式に代表されるように、一連の作業を繰り返し実行する
ロボットまでが実用の域であり、主流を占めている。す
なわち、パレタイジング・塗装・搬送・溶接・単純な組
立といった、単純な作業位置の制御だけで実行可能な作
業に限られており、予め教示された作業タイミング,作
業内容および位置データ通りに再現動作するだけの動作
で、いうなれば、記憶力だけを持ち、知覚力や判断力を
持たないロボットといえる。そして、これらの類のロボ
ットでは、環境が変化するということはあまり想定され
ず、つまり、主に取扱対象物が定位置環境下にあるとい
う前提で作業が行われており、しかも、前述したよう
に、繰り返し作業が主であるために、産業分野における
使用は、相対的に簡単な作業に限定されざるを得ない。
そこで、産業用ロボットの利用範囲を拡大させるため
に、様々なセンサを用い、そのセンサの情報によってロ
ボットの動作を制御することが試みられている。すなわ
ち、センサによって、ロボットの動作環境の検出を行
い、ロボットの作業内容,作業タイミング,作業位置な
どを検出しながらロボットの動作の制御を行う方法であ
る。ロボットに用いるセンサには、主に、触覚,力覚,
視覚,聴覚があるが、その中において、例えば、視覚に
ついては、テレビカメラと画像処理装置の組合せで、す
でに実用レベルに達しているものもある。視覚による制
御内容としては、視覚センサによって外界を認識して作
業のプロセスを決定し、システムの制御系に指令を発す
るということをシーケンシャルに行うものであるが、視
覚センサで得られる情報は、位置・姿勢に関するものの
みであるので、その結果の制御は、位置制御でよい。す
なわちロボットに視覚機能を付加してもロボット動作の
制御方式それ自体は従来のままでよかった。このためCC
Dを用いた視覚センサの普及と共に、視覚を応用したロ
ボットの動作制御の利用レベルは、他のセンサよりも先
んじている。また、力覚,触覚センサについては、力
覚,触覚の検出信号に基づき位置指令に関する設定値の
み変換し、設定値どおりに位置の制御を行う簡易的な力
制御もあり、この簡易的な制御でも十分に対応できる作
業もあるが、範囲としてはかなり限定される。力覚セン
サを用いる大半の場合の要求は、その力を連続的に制御
して、力としてのベクトル量を一定もしくは所定パター
ンに保つ制御を行うというような要求であるために、前
述したような簡易的な力の制御に比べて制御が難しく、
現状のレベルでは問題が多い。このように、センサを用
いたロボットの動作制御については、主に、視覚センサ
を用いて、その検出信号からのシーケンシャルに位置等
の制御を行うものが大半を占めている。
一方、ロボットの多機能化といった見地からは、ロボ
ットの先端部に容易にツールを着脱できるような機能を
持つオートマティックツールチェンジャー(以下、ATC
と言う)機構を用いてはいるものの、ロボット動作およ
び動作制御に関しては、前述したレベルと同様であり、
ティーチング・プレーバック方式に代表されるような簡
易的な作業に適用されている。また、センサ(主に視
覚)を用いた、複数の作業に関する動作制御について
も、前述したようなレベルと同様で、シーケンシャルな
制御を行うものについては適用されている。
以上のように、現段階においては、ロボット利用に関
する技術レベルとしては、前述したレベルに留まってお
り、次の段階としては、研究は盛んに行われているが、
未だ、充分なレベルに達しているものは極めて少ない。
すなわち、ロボットの作業環境が変化することはあまり
考えられておらず、また繰り返し作業が主であるため
に、変化する環境を理解やそれに基づく作業計画等の判
断のプロセスはそれほど重要視されないため、作業環境
の変化に対応して自分の動作制御を計画していくという
知覚判断能力を持たないロボットが主流を占めている。
それよりは、むしろ現段階においては、作業の実行効率
や信頼性が重要視されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述したような理由から、対象とする作業環境が時々
刻々と変化し、センサによって、その変化する作業環境
に応じて、複数の作業内容およびもしくは作業位置を、
自ら判断し、作業を実施しなければならないような作業
プロセスにおいては、従来のロボットの適用は、極めて
困難なものとなっていた。したがって、このような状況
においては、複数の熟練した作業者による作業治具等を
用いた直接的な作業、もしくは、複数のマニピュレータ
ーを用いた作業者による間接的な作業、比較的単純な作
業については前述したようなロボットを複数導入して当
該のプロセスを構成せざるを得なかった。このために、
そのような作業プロセスにおいては、設備的、人的費用
が莫大なものとなり、作業的効率も低下し、更に、マニ
ピュレーターやロボットが混在する中で作業者が作業せ
ざるを得ず、安全面においても問題を生じていた。
本発明は、前記問題点の抜本的な解決を図るものであ
り、対象とする作業環境が時々刻々と変化し、センサに
よって、その変化する作業環境に応じて、複数の作業内
容を判断し、作業を実施しなければならないような作業
プロセスにおいて、複数の作業を実施するロボットを用
い、入力される各種センサからの情報やロボットの作業
状況に応じて、予め設定されている優先順位を制御し、
最も効率的な作業を行うことができるように作業計画・
策定を行い、効率的な多機能作業を実施することを課題
とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
先端にオートマティックツールチェンジャー機構(以
下単にATC機構と言う)を備えた回転,昇降,並びに移
動自在な多関節型支持アームと、該支持アームを駆動せ
しめる駆動制御装置とからなる多機能ロボットにおい
て、前述した課題を解決する本発明は、ロボットの作業
領域近傍及び/又は前記支持アーム先端部に設置されロ
ボットの作業領域を撮影する視覚センサ,前記オートマ
ティックツールチェンジャー機構に近接して設置された
ツール先端部にかかる荷重を検出する力覚センサ,ロボ
ット作業対象のプロセス操業状況を検出するプロセス検
出センサからの信号を入力する入力部と;前記入力信号
を予め設定された方式に基づいて処理し、当該時点にお
ける前記ロボットの作業内容およびロボットの作業領域
における状況を判断する判断部と;予め当該ロボットの
作業対象プロセスの当該作業条件およびロボット作業領
域内における状況に基づいて、作業位置や作業内容の優
先順位を設定する設定部と;前記判断部と設定部からの
それぞれの信号を比較し、当該状況に応じた最優先もし
くは最効率作業内容を策定および啓呈する比較判断部
と;前記比較判断部における作業内容判断に基づき,前
記オートマティックツールチェンジャー機構へのツール
交換指令信号,支持アーム駆動制御装置への駆動制御信
号,及び当該プロセスへの制御信号の少なくとも1つを
発する制御部とから構成された総合判断制御装置を設け
る。
〔作用〕
第1図は本発明に基づく多機能ロボットの一例を示す
全体構成図である。
第1図において多機能ロボット1には、水平多関節型
支持アームを有する汎用ロボットが利用されており、総
合判断制御装置1aとロボット本体1bとで構成されてい
る。ロボット本体1bは、支持アーム10a,10b,10cを回転
並びに昇降可能に連結した多関節型支持アーム10と、前
記支持アーム10a,10b,10cをそれぞれ駆動するアーム駆
動装置100a,100b,100cとから構成される。このロボット
本体1bは前記アーム駆動装置100a,100b,100cをそれぞれ
駆動することにより、支持アーム10a,10b,10cが回転ま
たは昇降し、その先端部を任意の位置に移動させること
ができる。尚、本例において多関節型支持アーム10は、
支持アーム10cのみをアーム駆動装置100cの昇降ストロ
ークの間のみ垂直移動する水平多関節型を採用したが、
後述するツール5が作業領域内を自由に移動できればも
のであれば如何なる方式でも構わない。また、支持アー
ム10とアーム駆動装置100(アーム駆動装置100a,100b,1
00cの全体)の組合せおよび数については、適用する空
間によって、最も効率的な動作をするように適宜決定さ
れるものであり、本例に限定されるものではない。
前記ロボット本体1bの先端部(本例では支持アーム10
cの先端)には、後述する視覚センサ2、力覚センサ
3、および、ATC機構4が設置されている。視覚センサ
2は、ロボットの作業領域を撮影するためのもので、作
業領域を臨むことができる、たとえば作業領域近傍の適
宜な架台、あるいは前記支持アーム10cの先端部に設置
されている。この視覚センサ2は前記作業領域近傍と、
支持アーム10の先端部のそれぞれに複数個設置してもよ
い。ATC機構4は、後述するツールの交換指令信号に基
づいて、種々のツール5を着脱するもので、図示はしな
いがエアーまたは油圧等によって駆動される把持部、お
よび、ツール5の着脱状況を確認するセンサ部から構成
される。巣ツール5は、各々の作業に適応した機構、構
造に構成された複数のものが用意され、ロボット本体1b
近傍に設けられたツール架台50上にセットされている。
力覚センサ3は、前記ATC機構4に装着されるツール5
の先端部にかかる荷重を検出するためのもので、通常支
持アーム10の先端部とATC機構4の間に設置される。こ
の力覚センサ3については、6軸タイプのセンサを用い
ると、3次元的なより正確な力覚情報を得ることができ
効果的である。
一方、ロボットの作業対象となるラインやプロセス
(これらを総称して以下プロセスと言う)60の操業状
況、例えば、ラインスピード、ライン停止状況もその検
出内容に応じたセンサを組み合わせたプロセス検出セン
サ6で検出される。
さて、総合判断制御装置1aは、前述した視覚センサ2
からの撮影情報,力覚センサ3からの力覚情報,及びプ
ロセス検出センサ6からのプロセス検出信号が入力され
る入力部7、前記入力部7からの入力信号を予め設定さ
れた方式に基づいて処理し、当該時点における前記ロボ
ットの作業内容およびロボットの作業領域における状況
を判断する判断部8、予め当該ロボットの作業対象プロ
セスの当該作業条件やロボット作業領域内における状況
とに基づいて、作業位置や作業内容の優先順位を設定す
る設定部9、前記判断部8と設定部9からのそれぞれの
信号を比較し、当該状況に応じた最優先もしくは最効率
作業内容を策定および決定する比較判断部11、前記比較
判断部11における作業内容判断に基づき後述する制御信
号を発する制御部12とから構成されている。入力部7に
おいては、前記撮影情報や力覚情報、プロセス検出信号
を、各々画像処理装置や演算器等によって所定の方法で
処理・整理し、その結果を判断部8に入力する。
判断部8および設定部9からの信号を、比較すること
によって決定された、比較判断部11による作業内容判断
は、制御部12に入力されるが、この制御部12では前記作
業内容に応じてATC機構4へのツール5の交換指令信
号,アーム駆動装置100への駆動制御信号,当該プロセ
スへの制御信号を発する。この制御信号は当該操業状況
に応じて、いずれか一つのみ、あるいは二以上が同時に
発せられ、ロボット1に最も効率的な作業の実施を指示
する。本例においては前記制御部12からの制御信号は、
当該プロセスおよびロボット制御装置1cに入力し、当該
プロセスの所定の部位、及び前記制御装置1cを介してAT
C機構4及びアーム駆動装置100をそれぞれ制御するよう
構成した。
ここで本発明を、電気部品の実装プロセスへの適用例
に基づいてさらに具体的に説明する。この実装プロセス
では、複数のツール5を用いて、複数の部品を複数の作
業位置において、すなわち、一つのシール、もしくは、
一つの部品について、それぞれ複数の作業位置におい
て、パレタイズ,嵌込み,ボルト締め等々の作業を行う
ものである。先ず、視覚センサ2によって、部品の位置
ずれ,回転ずれ,ラインの停止位置のばらつき等といっ
た位置ずれについて、時々刻々変化するラインの視覚的
な状況を監視する。また、力覚センサ3によって、ロボ
ット1が嵌込みやボルト締め作業をする際の、押し込み
強さやトルク等についての力覚的な状況を監視すると共
に、作業時の制御のための力覚情報についての計測を行
う。ここで、通常の状態においては、視覚センサ2,力覚
センサ3,及びプロセス検出センサ6からの信号が、入力
部7を介して、判断部8に入力される。判断部8におい
ては、プロセスの状況を監視し認識する。判断部8にお
ける判断が、異常のない場合は、設定部9に予め設定入
力されていた作業の優先順位に従って、比較判断部11に
おいて作業内容を決定し、その内容を制御部12に入力す
る。前記制御部12からの制御信号は、前述したように、
当該プロセスおよび前記制御装置1cに入力し、当該プロ
セスの所定の部位、及び前記制御装置1cを介してATC機
構4及びアーム駆動奏値100をそれぞれ制御し、ロボッ
ト1が最も効率的な作業を実施する。
一方、入力部7からの情報により判断部8において、
前述したような、部品の位置ずれ,回転ずれ,ラインの
停止位置ずれや、トルク等に異常が発生したと判断した
場合は、比較判断部11において、判断部8からの当該時
点におけるプロセスの状態,ロボットの作業状態等の情
報、発生した異常内容,当該時点におけるロボットが可
能な作業内容,及び設定部9からの予め設定された優先
順位の情報を比較し、プロセスが最も効率よく操業が可
能なように、当該時点以降のロボットの作業を自ら計画
し策定を行い、作業内容及び順位を決定し、前述したよ
うなロボット等の動作制御を行う。異常が多発し、通常
の作業を含めて連続的に作業指令が発せられたような場
合、ただ単に、通常の優先順位に基づいて作業を実行し
ていては、効率が上がらず、操業の進行に追いつかなく
なり、ライン停止や設備トラブル発生、品質の悪化とい
った多くの重大なトラブルが発生し易い。そのために、
前述したようなトラブルを未然に防止可能な総合判断制
御装置1aを設けることが極めて重要であり効果的であ
る。
〔実施例〕
本発明を連続鋳造の鋳込作業プロセスに適用した。
第2図は、前記鋳込作業プロセスに適用した本発明に
基づく多機能ロボットの一例を示す全体構成図である。
この第2図において、13は鋳型であり、14は鋳造される
鋳片、15は溶鋼、16は溶鋼15が冷却されて生成した凝固
シェル、17はパウダー、18は注入ノズルである。前記パ
ウダー17は主に未溶融パウダー層17aと溶融パウダー層1
7bから構成される。6a〜6dはプロセス検出センサであ
り、6aが鋳造速度検出センサ、6bが鋳型内湯面レベル検
出センサ、6cが溶鋼流量検出センサ、6dが注入ノズル18
内への吹込みガス流量検出センサである。60a〜60dはプ
ロセス60の制御装置であり、60aが鋳造速度制御装置、6
0bが鋳型内湯面レベルの制御装置であり、本実施例にお
いては、熱電対を用いている。60cは溶鋼流量制御装置
で、本実施例においては、スライディングノズル(以
下、SNと言う)を用いている。60dは注入ノズル18内へ
の吹込みガス流量制御装置である。また20はタンディッ
シュを示すものである。尚、本実施例における多機能ロ
ボットは、後述するように連続鋳造の鋳込作業プロセス
において、時々刻々と変化する鋳造中の鋳型内湯面状況
について、湯面上に生じるパウダー不足,ボイリング・
片湧き,スラグベア発生,デッケル発生といった異常状
況を検出し、最効率作業順列等の作業内容を計画・策定
および決定し、湯面異常を安定化させるために、ロボッ
ト等によって多機能な作業を実施し、これらの異常を解
消するものである。
本実施例において前記視覚センサ2は、多機能ロボッ
ト1の作業対象である時々刻々と変化する鋳型内の湯面
状況について撮影するものであり、注入ノズル18を挟ん
で相対する位置に一対設置されている。但し、鋳造する
鋳片のサイズの関係で、一対の視覚センサで鋳型内湯面
部分の全範囲を視野内に収めることができない場合は、
2対、もしくは2対以上の複数対設置してもよい。ま
た、力覚センサ3は、前記6軸タイプの力覚センサを装
着し、ツール先端部にかかる荷重,トルク等についての
計測を行う。そしてATC機構4は、後述するパウダー散
布装置5a,スラグベア除去装置5b,デイッケル検知装置5c
といったツールの着脱を、総合判断制御装置1aの指令に
よって、ロボット制御装置1cを介して、アーム駆動装置
100の制御を共に行う。これらのツール5は、ロボット
本体1bの近傍に設置されたツール架台50上にセットされ
る。
ロボット本体1bは、パウダー散布装置5a,スラグベア
除去装置5b,デッケル検知装置5cといったツール5を、
力覚センサ3,ATC機構4を介して、先端部で支持する、
回転並びに昇降可能に連結した水平多関節型支持アーム
10(本例においては、10a,10b,10c)と、前記支持アー
ム10a,10b,10cをそれぞれ駆動するアーム駆動装置100a,
100b,100cとから構成されている。そして、前記支持ア
ーム10の先端に支持された前記ツール5、詳しくは前記
ツール先端部を、鋳型13内の湯面上およびもしくは湯面
近傍を、自在に前後進移動並びに昇降移動させることが
出来る。尚、前述したように、本実施例においては、支
持アーム10a,10b,10cは水平多関節型を採用したが、ツ
ール5が鋳型13内を自由に移動できれば如何なる方式で
も構わない。但し、今回の例においては、鋳型13とタン
ディッシュ20近傍の空間が非常に狭雑で、高さ方向の自
由度が大きく取れなかったため、水平多関節型が有利で
あった。また、支持アーム10a,10b,10cと駆動装置100の
組合せおよび数については、適用する空間によって、最
も、効率的な動作をするように適宜決定されるものであ
り、今回の実施例に限ったものではない。
19は、パウダー散布装置5aにパウダー17を供給するパ
ウダー供給装置であり、パウダー17を切り出すためのバ
ルブ19a,19b、パウダー17を所定の位置に供給するノズ
ル19c、および、ホッパー19d等から構成される。パウダ
ー17を切出すための19a,19b等の制御は、ATC機構4等の
制御と同様に、ロボット制御装置1cによって行われる。
尚、本実施例においてロボット本体1b、パウダー17の
供給装置19およびツール架台50は、前記タンディッシュ
20を乗載するための架台20aに取り付けられているが、
以上の装置は、適宜、全体もしくは部分的に、例えば、
ロボット本体1bなどは、自走が可能な構造であってもよ
い。
1aは、総合判断制御装置であり、前述したように、入
力部7,判断部8,設定部9,比較判断部11,及び制御部12か
ら構成される。そして、時々刻々と変化する鋳造中の鋳
型内湯面状況について、湯面上に生じるパウダー不足,
ボイリング・片湧き,スラグベア発生、デッケル発生と
いった異常状況を、視覚センサ等からの情報に基づいて
検出し、最効率作業順列等の作業内容を計画・策定およ
び決定し、湯面異常を安定化させるために、ロボット等
に多機能な作業を実施させ、これらの異常を解消するも
のである。
次に、以上説明した多機能ロボットの具体的な機能に
ついて説明する。
第一に、ボイリング・片湧き,パウダー不足の検出、
および、防止の方法について説明する。第3図は、鋳造
中の鋳型内湯面を視覚センサ2によって撮影した画像で
ある。21a,21bは、それぞれ注入ノズル18を挟んだ片側
ずつの画像に対応する。22a,22bは、各々の画像に対応
する鋳型内湯面部分である。13aは鋳型内壁で、その中
に、未溶融パウダー部分17aと溶融パウダー部分17bが見
られる。ここで、ボイリング・片湧き,パウダー不足と
いった異常を検出するために、第4図の21a1〜21b1に示
すように、入力部7における画像処理装置によって、前
記21a,21bの画像を溶融パウダー層17bの部分が明170b、
未溶融パウダー層17aの部分が暗170aとなるように二値
化し、各々の画像全体の明部分の時間変化および面積を
演算し、総合判断制御装置1a(入力部7−判断部8)に
おいて、その特徴量から、ボイリング・片湧きを検出す
る。そして更に、画像を22a1〜22a5、22b1〜22b5のよう
にエリア分割して、各々のエリアにおける明部分の時間
変化および面積を演算し、同様にして、パウダー不足状
態およびパウダー不足位置を検出する。そして、前記の
方法によって、ボイリング・片湧きを検出した際は、こ
れらの現象を解消するために、前記総合判断制御装置1a
(判断部8−比較判断部11−制御部12)から指令を発し
て、鋳造速度,溶鋼流量等、プロセスに対しての制御を
行うと共に、パウダー散布装置5aによるパウダー17の散
布を行う。また、パウダー不足を検出した際には、パウ
ダー不足を解消するために、検出した不足位置に応じ
て、同様にして、指令を発し、対応した位置にパウダー
17を散布する。ここで、パウダー散布については、パウ
ダー散布装置5aによって行うが該パウダー散布装置5a
は、設定量のパウダー17を貯留する升状の貯留槽50aを
有しており、この貯留槽50aは底開き可能もしくは回転
可能に構成されている。而して総合判断制御装置1aおよ
び前記ロボット制御装置1cからの指令に基づき前記貯留
槽50aを鋳型13内の所定部位に移動させ、貯留槽50aの底
部を開くか、あるいは貯留槽50aを回転させることによ
ってパウダー17を散布する。
第二に、スラグベアの検出、および、防止の方法につ
いて説明する。第5図上半部分は、鋳造時におけるメニ
スカス近傍の、鋳型に対して垂直な面の断面図であり、
スラグベアの発生している状況を示した図、下半部分
は、鋳型上部より前記の鋳型内状況を投影した際の輝
度、すなわち明るさの分布である。23がスラグベアであ
り、溶融パウダー17bが鋳型によって冷却され、再度凝
固し、鋳型内壁13aに固着したものであり、湯面レベル
が変動した際に発生し易い傾向にある。検出について
は、入力部7における画像処理装置において、第5図下
半部分に示すように輝度の分布を測定し、前記総合判断
制御装置1a(入力部7−判断部8)において、鋳型壁面
13aとスラグベア23の境界部分における反射率や温度が
低い最小点Aと、スラグベア23の先端部分におけるパウ
ダー溶融部17bが鋳型振動等で見え隠れすることによっ
て輝度が明るくなる最大点BのA−B間の距離を求める
ことにより、スクラグベア23の厚みが測定され、スラグ
ベアが検出される。
尚、これらのピークは、スラグベア23が生成していな
いときには現われない。第6図は、前記処理によりスラ
グベア23を検出するための測定位置を示したものであ
り、24が鋳型内湯面全部分、25が前記処理を行う検査線
であり、そして、中央部には注入ノズル18が配されてい
る。そして、前記の方法によって、スラグベア23の生成
状況,生成位置を検出した際は、この現象を解消するた
めに、総合判断制御装置1a(判断部8−比較判断部11−
制御部12)から指令を発して、対応したスラグベア生成
位置において、スラグベア23の除去を行う。ここでスラ
グベア23の除去については、スラグベア除去装置5bによ
って行い、該スラグベア除去装置5bは、先端部に、スラ
グベア23を破砕、もしくは、共振させることによってス
ラグベア23を鋳型壁13aから剥離させるための振動付与
機構を備えた打撃振動子50bを有しており、前記総合判
断制御装置1aおよび前記ロボット制御装置1cからの指令
に基づき前記先端部50bを鋳型13内の所定部位に移動さ
せ、スラグベア23に接触させることによって除去する。
第三に、デッケルの検出、および、防止について説明
する。デッケルは、鋳型13内の溶鋼15の表面が冷却され
凝固し、皮張り状態になる現象であるが、これは、特
に、鋳造初期や鋳造速度が低い様な場合に発生し易い。
本システムにおいては、前記デッケルが発生し易いよう
な状況になったような場合は、前記制御装置6a、60a等
の情報に基づいて、総合判断制御装置1a(入力部7−判
断部8)によって、その検出のための指令を発し、ロボ
ット本体1bが、ATC機構4を介してデッケル検知装置5c
を装着し、鋳型内湯面表面に検知装置5c先端部の検知棒
50cを浸漬させ、その際の検知棒50c先端に加わる荷重、
および、その変化を力覚センサ3および入力部7におけ
る力覚演算器によって測定し、総合判断制御装置1a(判
断部8−比較判断部11−制御部12)によってその有無を
検出する。第7図は検知棒50c溶鋼表面に浸漬させた時
の先端部に加わる荷重の時間的な変化を示した図である
が、該図にデッケルが発生している場合は、検知棒50c
先端部に凝固した溶鋼の反力が加わるために、荷重はデ
ッケルが生成している場合に示す最小の基準値である、
デッケル生成基準値を超過し、大きな荷重値を示すこと
となる。デッケル発生していない場合は、該図にみられ
るようなピークはみられず、荷重値はデッケル生成基準
値を下回り、ピークを持たないグラフとなる。デッケル
の発生を検出した場合は、再度総合判断制御装置1aによ
って、検知棒50cによってデッケルを下方に押し込む等
の指令を発し、デッケルを再溶解させる。第8図は、前
述のようにデッケルを検出するための測定位置を示した
ものであり、26が前述の検出処理を行う検査点であり、
24が鋳型内湯面全部分、18に注入ノズルである。
第四に、前述した作業内容及び作業位置に対しての多
機能ロボット1の動作方法であるが、本多機能ロボット
において以下のように設定した優先順位については、設
定部9において行った。作業内容については、ボイリン
グ・片湧き解消,パウダー散布,スラグベア除去,デッ
ケル検知といった複数の作業を実施し、個々の作業につ
いて、鋳造速度,ガス流量,溶鋼流量の制御や、第4
図,第6図,及び第8図に示すように複数の作業位置が
ある。このために、各々の作業内容,作業位置を比較し
たときに、予め、作業間および作業位置についての優先
順位を設定する必要がある。本実施例においては、先
ず、作業内容については、操業に対する影響度の大きさ
に基づいて作業順列を設定し、ボイリング・片湧き解
消,デッケル検知,パウダー散布,スラグベア除去とい
う順列とし、次に、各々の作業については、各々のあ検
出される現象の連鋳プロセスにおける特性を考慮して作
業位置等についての作業順列を設定した。即ち、ボイリ
ングについては、溶鋼の流路に占める吹き込みガスの体
積が増加するために、相対的にい溶鋼流量が減少する。
従って、その際の溶鋼流量について見合った鋳造速度を
設定する必要がある。同時に、鋳型内の溶鋼湯面レベル
の変動を抑えるために、溶鋼流量の調整を行う。そし
て、前記状態に見合った吹き込みガス流量の調整を行
い、ボイリングを解消し、パウダー不足状態が生じてい
る場合は、不足位置に応じてパウダーを散布する。次
に、片湧きについては、溶鋼流路内に析出したAl2O3
いった付着物等によって、溶鋼流路が乱されている場合
が多いため、小刻みに溶鋼流量を調整、例えば、溶鋼流
量の調整にSNを使用している場合は、SNを小刻みに動作
することによって付着物の状態を変えようとしたり、吹
き込みガスの流量を調整することによって、片湧きを解
消する。その際、溶鋼湯面レベルの変動を収えるため
に、鋳造速度の調整を行う場合もある。また、パウダー
不足状態が生じている場合は、不足位置に応じてパウダ
ーを散布する。デッケル検知については、鋳型13内の注
入ノズル18から吐出する溶鋼の流れは、湯面表面上にお
ける注入ノズル廻りにおいて最も淀み易い。そのため
に、作業位置26については、注入ノズルにより近い位置
の優先順位を高くし、そして、注入ノズルを挟んだ両側
については、溶鋼流量制御の特性から、吐出する溶鋼流
れの弱い側についての優先順位を高くした。パウダー散
布については、鋳型13内において、パウダーの流入がコ
ーナー側が最も多いため、短辺側の優先順位を高くし、
そして、注入ノズルを挟んだ両側については、溶鋼流量
制御の特性から、前述とは逆に、吐出する溶鋼流れの強
い側についての優先順位を高くした。スラグベア除去に
ついては、パウダー流入を阻害する原因とも成りうるた
めに、パウダー流入に関する同様な理由から、パウダー
散布と同様に、優先順位を設定した。
第五に、前述した優先順位に基づく、実際の操業時に
おける多機能ロボット1の動作制御であるが、以下に示
す動作制御については、比較判断部11において行う。鋳
造中においては、前述したような複数の作業、または、
複数の作業位置に関する動作指令が、連続的に発せられ
る場合があり、多機能ロボット1のプロセスに対するア
クション動作に対して、動作指令が渋滞するケースが多
々ある。このために、重大なるトラブルを未然に防止
し、プロセスへの影響が最小になるような形で、最も効
率的に多機能ロボット1の動作制御を行い、動作指令を
消化して行かなくてはならない。その考え方の一実施例
を次に示す第1表を参照して説明する。
先ず、第1表に示した語句について説明する。Nまた
はSは、例えば、第6図に見られるように、注入ノズル
18を挟んだ各々の片側のエリアを示す。指令カウント
は、判断部8において認識した湯面異常に対応するある
時点における各々の作業内容および作業位置に関する動
作指令回数であり、添字は順番に、各々作業種別、注入
ノズル18を挟んだ各々のエリア(NまたはS)、そのエ
リアにおける作業位置を意味する。作業時間は、多機能
ロボット1のツール5の着脱および動作に関するもので
あり、順番に、開始(ツール装着および移動時間),作
業(作業位置Nにおける作業時間),移動(注入ノズル
18を挟んだエリアNからSへ移動時間),作業(作業位
置Sにおける作業時間),通信(多機能ロボット1と前
記総合判断制御装置1aとの指令内容に関する通信時
間),終了(ツール5を作業位置からツール架台50に格
納する時間)である。また添字は順番に、各々の作業種
別(p:パウダー散布,d:デッケル除去,b:スラグベア除
去),作業内容の識別,注入ノズル18を挟んだ各々エリ
ア,そのエリアにおける作業位置を示す。尚、作業内容
の識別については、開始:s,作業:w,移動:m,通信:c,終
了:eという添字で示している。また、ボイリング・片湧
きおよびパウダー散布について、ボイリング・片湧きに
対しては、アクションとしては、前述したようにプロセ
スへの制御、加えてパウダー散布する場合も起こり得る
が、プロセス制御はロボットの動作と並行して実行可能
であり、多機能ロボット1の動作制御に関するのはパウ
ダー散布のみであるので、指令カウント、優先度は異な
るが、作業時間としては、パウダー散布と同一である。
優先度は、設定部9において設定された優先順位を、各
々の作業内容および作業位置における順位として各々数
値化したもので、優先順位が高い程大きい値としてい
る。添字は指令カウントの項目で説明した内容と同じ意
味である。
次に、操業時における多機能ロボット1の動作制御の
考え方の一実施例について説明を行う。基本的には、多
機能ロボット1は、前述した設定部9において設定され
た優先順位に基づいて動作を行うが、実際の操業時にお
いては前記のように、動作指令が渋滞するケースが多々
発生する。この際には、以下のようにして動作制御を行
う。先ず、第1表における項目、すなわち、作業種別,
指令カウント,動作時間(開始,作業N側,移動,作業
S側,通信,終了),優先度を各々総称してn,Cni,t s
i,t wni,t mi,t wsi,t ci,t ei及びp niで表す。ここで
添字は、前述の第1表の内容と同一である。そして、各
々の作業内容および作業位置においては、以上発生認識
からアクションを実行しなければならない許容時間t an
iが、プロセスの状況によって定められる。そして操業
時に、前記比較判断部11において、前提として、下記
,′式を満す範囲内で、作業が決定される。
t si+t wni+t ci<t ani …… t si+t wsi+t ci<t ani ……′ 加えて、比較判断部11においては、指令カウントの発
生している(c ni>0),各々の作業内容および作業位
置については、下記,′式で表される作業緊急度En
iを常時監視する。そして、Eniは、小さい程緊急度が高
い。
Eni=(t si+t wni+t mi+t ci+t ei)/(c ni×p ni) …… Eni=(t si+t wsi+t mi+t ci+t ei)/(c ni×p ni) ……′ 一方、全ての指令カウントの発生している各々の作業
内容及び作業位置について、作業を実施する場合の、全
ての作業経路の組合せCni(t si,t wni,t mi,t wsi,t c
i,t ei)を作り、その各々の組合せに要する作業時間Ct
niを算出する。
Ctniは下記式のように表す。
Ctni=Cni(Σ(t si,t wni,t mi,t wsi,t ci,t ei)) …… 次に、各々の組合せCniに要する作業時間Ctniに対し
て、第一番目の作業となる作業位置・作業内容に対応す
る前記作業緊急度Eniを乗じて、下記式のように作業
優先指数Pniを元め、常時監視する。
Pni=Ctni×Eni …… このようにして求めた、全ての作業優先指数Pniを比
較して、前記作業緊急度Eniが最も小さい作業内容・作
業位置が少なくとも作業時間の1/3程度以内に入ってい
る組合せCniを選択し、各々の組合せCniに関して、その
うち最も小さい作業優先指数Pniを持つ作業時間Ctniを
有する作業経路Cniを、その比較判断時点における、優
先作業経路として、作業順列を計画・策定し、制御部12
に制御指令を発する。当該処理は、多機能ロボット1と
総合判断制御装置1aとの指令内容に関する通信毎に行
う。但し、プロセスの特性等によって、ある状態におけ
るアクション等が一義的に決定される場合はこの限りで
はない。以上のように、ある作業のプロセスに対する緊
急度やロボットの動作時間等とあった、複数の動作策定
項目に基づいて、多機能ロボット1の動作を制御する。
尚、以上示した動作制御処理に関しては、一実施例とし
て連続鋳造の鋳込作業プロセスに適用し、各々チューニ
ングした例であって、処理方法については本実施例のみ
に限るものではない。
以上詳述したように、本実施例における多機能ロボッ
トは、鋳型内湯面状況という作業環境が時々刻々と変化
するものを対象とするものであり、その状況をセンサ等
によって、その変化する作業環境に応じて、複数の作業
内容を判断し、作業を実施しなければならないような作
業プロセスにおいて、複数の作業を実施するロボットを
用い、入力されるプロセス情報・各種センサからの情報
やロボットの作業状況に応じて、予め設定されている優
先順位を制御することにより、効率的な多機能作業を実
施することが可能となる。尚、以上示した総合判断制御
装置1a内の各々の分類については、便宜的に、単に機能
としての分類を示すものであるので、ハードおよび/又
はソフト上は、各々必ずしも全てが独立およびもしくは
一体となっている必要がなく、適用するプロセスの特徴
に合わせて、各々最適なシステム構成の適応を決定すれ
ばよい。また、本実施例の連続鋳造鋳込作業プロセス
は、溶鋼を直接扱う作業場所であり、注入ノズル18の輻
射熱等によって、高い部位で80〜90℃程度と、非常に高
温となり、かつ、環境的にも、パウダーや焼き籾といっ
た多くの粉塵源を持つことから環境的に非常に多粉塵と
なる。このために、高温・多粉塵の環境においても、安
定したロボットの稼働が可能なように、防熱対策・粉塵
対策を施している。例えば、以下に示すような対策を構
じている。
湯面直上に設置する視覚センサ2を、湯面側を防熱ガ
ラスとしたボックスにいれ、中に冷却用エアーを流し、
そのエアーを湯面側に噴出させ、ガラス表面への粉塵の
付着を防止する構造。
ツールスタンド50の前面をエアーカーテン構造とし
て、特に、ツール5のATC機構4との着脱部分にエアー
を吹き付け粉塵の付着を防止する構造。
ATC機構4の着脱部分についても、ツール5との着脱
時にエアーパージできる様な構造。
支持アーム10について、内側からエアーを吹き込む、
または、磁性流体による防塵構造。
アーム駆動装置100をエアー吹き付けにより冷却、と
いった対策を施している。
これらの対策により、鋳込作業現場における長時間の
操業においても、極めて安定して前述した所定の機能を
発揮している。
以上説明した多機能ロボット1を用いて、鋳片断面サ
イズ250mm×1000mm、鋳造速度が1.6m/minの鋳造条件に
て操業を行った結果、多機能ロボット1の作業が極端に
渋滞し操業に大きな影響を与えるということは皆無で、
かつ、作業者の介入が皆無で安定した操業が可能であっ
た。また、鋳造された鋳片の品質についても、表面欠陥
等が全く発生せず、極めて良好な結果が得られた。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、本発明の提供により、鋳型内湯
面状況という、作業環境が時々刻々と変化する対象につ
いて、その状況をセンサ等によって、その変化する作業
環境に応じて、複数の作業内容を判断し、作業を実施し
なければならないような作業プロセスにおいて、複数の
作業を実施する多機能ロボットを用い、入力させるプロ
セス情報・各種センサからの情報や多機能ロボットの作
業状況に応じて、予め設定されている優先順位を制御す
ることにより、最も効率的な作業を実施する多機能ロボ
ットが可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の全体構成を示すブロック図、第2図は
本発明の一実施例の全体構成を示すブロック図、第3図
は鋳型上方に設置されたカメラから撮影された画像の平
面図、第4図は第3図の画像を二値化し画面分割した例
を示す平面図、第5図はスラグベアの測定原理を示す正
面図、第6図は鋳型内のスラグベアの測定および作業場
所を示す平面図、第7図は検知棒を湯面に浸漬させた際
の力覚センサの荷重検出の一例を示すグラフ、第8図は
鋳型内のデッケル検知の測定および作業場所を示す平面
図である。 1:多機能ロボット、1a:総合判断制御装置 1b:ロボット体、1c:アーム駆動装置 10,10a,10b,10c:支持フレーム 100,100a,100b,100c:アーム駆動装置 2:視覚センサ、3:力覚センサ 4:ATC機構、5:ツール 5a:ツール(パウダー散布装置) 5b:ツール(スラグベア除去装置) 5c:ツール(デッケル検知装置) 5d:ツール、50:ツール架台 50a:貯留槽、50b:打撃振動子 50c:検知棒、6:プロセス検出信号 6a:鋳造速度検出センサ 6b:溶鋼湯面レベル検出センサ 6c:溶鋼流量検出センサ 6d:吹き込みガス流量検出センサ 60:プロセス、60a:鋳造速度制御装置 60b:溶鋼湯面レベル制御装置 60c:溶鋼流量制御装置 60d:吹き込みガス流量制御装置 7:入力部、8:判断部 9:設定部、11:比較判断部 12:制御部、13:鋳型 14:鋳片、15:溶鋼 16:凝固シェル、17:パウダー 17a:未溶融パウダー、17b:溶融パウダー 170a:二値化した未溶融パウダー部分 170b:二値化した溶融パウダー部分 18:注入ノズル、19:パウダー供給装置 19a,19b:バルブ、19c:ノズル 19d:ホッパー、20:タンディッシュ 20a:架台、21a,21b:撮影画像(片側) 21a1,21b1:二値化画像(片側) 22a1〜22a5,22b1〜22b5:分割エリア 23:スラグベア、24:鋳型内湯面全部分 25:スラグベア検査線位置 26:デッケル検知位置、A:輝度最小点 B:輝度最大点

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端にオートマティックツールチェンジャ
    ー機構を備え、回転,昇降及び移動が自在な多関節型支
    持アームと、該支持アームを駆動せしめる駆動制御装置
    とからなる多機能ロボットにおいて、 作業領域近傍及び/又は前記支持アーム先端部に設置さ
    れロボットの作業領域を撮影する視覚センサ、 前記オートマティックツールチェンジャー機構に近接し
    て設置されたツール先端部にかかる荷重を検出する力覚
    センサ、 ロボット作業対象のプロセス操業状況を検出するプロセ
    ス検出センサからの信号を入力する入力部と;前記入力
    信号を予め設定された方式に基づいて処理し、当該時点
    における前記ロボットの作業内容およびロボットの作業
    領域における状況を判断する判断部と;予め当該ロボッ
    トの作業対象プロセスの当該作業条件およびロボット作
    業領域内における状況に基づいて、作業位置や作業内容
    の優先順位を設定する設定部と;前記判断部と設定部か
    らのそれぞれの信号を比較し、当該状況に応じた最優先
    もしくは最効率作業内容を策定および決定する比較判断
    部と;前記比較判断部における作業内容判断に基づき、
    前記オートマティックツールチェンジャー機構へのツー
    ル交換指令信号,支持アーム駆動制御装置への駆動制御
    信号,及び当該プロセスへの制御信号の少なくとも1つ
    を発する制御部と; から構成された総合判断制御装置、 を有することを特徴とする多機能ロボット。
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