JP2743975B2 - 地盤の液状化判定方法 - Google Patents

地盤の液状化判定方法

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JP2743975B2
JP2743975B2 JP5173780A JP17378093A JP2743975B2 JP 2743975 B2 JP2743975 B2 JP 2743975B2 JP 5173780 A JP5173780 A JP 5173780A JP 17378093 A JP17378093 A JP 17378093A JP 2743975 B2 JP2743975 B2 JP 2743975B2
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liquefaction
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spectrum
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豊 中村
健司 富田
淳 齋田
保宣 渡邊
雅行 西永
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Landscapes

  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地盤について、該地盤
における簡便な測定を行うことにより、液状化の発生の
判定を行う、地盤の液状化判定方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の地盤液状化判定方法は、砂地盤の
粒形分布と発生応力に基づくものであり、これらを現地
での試験ならびに現地から採取した試料の室内試験によ
り推定するものが主流である。具体的には、現地におい
て標準貫入試験を行いN値を求め、さらに室内において
粒度試験を行い粒径分布曲線を求めるものである。
【0003】しかしこの方法を用いて液状化の判定をす
る場合、供試体を採取した部分しか判定することが出来
ず、地盤全体についての調査を行うためには、多量の調
査が必要である。さらに液状化判定の基準を定める団体
が様々有り、各団体により基準が異なっているので信頼
性に欠ける、といった問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、地盤の液状化の発生の判定について、液状化の発生
を判定出来るのは供試体を取り出した点のみであり、地
盤全体について判定するためには、広い範囲から多数供
試体を採取し、かつ各供試体について複雑な試験を行わ
ねばならず、現地において簡便に液状化の判定をするこ
とが出来なかった点である。
【0005】さらに、一般には供試体を取り出すと地盤
を乱し、正しい結果が得られにくい点である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、地盤の常時
微動を測定することにより、液状化の判定を行う。
【0007】地盤の常時微動を、直交する水平2方向成
分と鉛直方向成分の3成分について同時に測定する。こ
の測定した常時微動の各方向成分ごとの波形のフーリエ
スペクトルを求める。
【0008】求めた水平方向成分のフーリエスペクトル
と鉛直方向成分のフーリエスペクトルの比をとり、スペ
クトル比の形状により地盤の液状化の発生を判定するこ
とが出来る。
【0009】
【作用】液状化などの地盤変状は、地震動によって地盤
が上下左右に大きく揺すられて発生するものである。
【0010】本発明では、地盤の常時微動を直交する水
平2方向成分と鉛直方向成分について測定し、各方向成
分ごとの波形に対してフーリエスペクトルを求める。さ
らに水平方向成分のフーリエスペクトルと鉛直方向成分
のフーリエスペクトルの比をとる。スペクトル比の特徴
は地盤の振動特性を表しており、非常に硬質な地盤にお
いてはスペクトル比が全周波数帯域においてほぼ1とな
り、コントラストのある地盤においてはある周波数帯域
が卓越することに対して、液状化の発生する地盤におい
ては、明確な卓越振動数よりも高い周波数帯域でスペク
トル比が1を下回ったり、明確な卓越振動数を示さない
ままかなり広い周波数帯域で大きく1を下回ることがわ
かった。
【0011】このようにして、求めたスペクトル比が広
い帯域で1を下回っているか否かで、地盤の液状化の発
生の判定をすることができる。またその下回っている領
域の大きさによって液状化の程度を判定することもでき
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0013】図1は、地盤における水平方向の振動のフ
ーリエスペクトルの模式図である。また、図2は、地盤
における鉛直方向の振動のフーリエスペクトルの模式図
である。
【0014】常時微動の測定で図1、図2のようなスペ
クトルが得られる。測定した振動の水平方向成分のフー
リエスペクトル(SH)に対する鉛直方向成分のフーリ
エスペクトル(SV)のスペクトル比(SH/SV)を
得ることができ、これから測定を行った地盤の振動特性
を得ることが出来る。
【0015】図3は得られたスペクトル比のうち、非常
に硬質な地盤のスペクトル比の模式図と実例である。
【0016】図4は得られたスペクトル比のうち、特定
の周波数が卓越している地盤のスペクトル比の模式図と
実例である。
【0017】図5は得られたスペクトル比のうち、鉛直
方向の振動が広い周波数帯域にわたって卓越しており、
スペクトル比SH/SVが広い周波数帯域にわたって1
を下回っている地盤のスペクトル比の模式図と実例であ
る。
【0018】測定を行った地盤のスペクトル比は、概略
上記の図3から図5の3つの場合に分類することが出来
る。この中で、図5のように増幅倍率が1を下回る領域
が大きいスペクトル比を持つ地盤を、液状化の発生する
可能性の大きい地盤と判定することが出来る。
【0019】
【発明の効果】本発明は常時微動の測定を行い、その結
果により地盤の液状化を判定するものであるが、この場
合の常時微動は非常に簡単に、短時間に測定することが
出来る。また、判定のための演算処理も簡単であり、現
地で直ちに結果を知ることもできる。このため非常に容
易に必要なデータを多数得ることが出来るので、判定を
必要とする地盤について、詳細な液状化マップを作るこ
とが可能となる。また測定の際にはセンサーをおくだけ
で、地盤に対して何も操作するものではない。
【0020】このように、本発明の方法を用いることに
より、地盤を全く乱すことなく簡単に多量のデータを得
ることができ、さらに室内試験を行うことなく現地で液
状化の危険性を的確に判定することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】地盤における水平方向成分の振動のフーリエス
ペクトルの模式図であり、横軸は周波数、縦軸はスペク
トル値SHを示す。
【図2】地盤における鉛直方向成分の振動のフーリエス
ペクトルの模式図であり、横軸は周波数、縦軸はスペク
トル値SVを示す。
【図3】非常に硬質な地盤のスペクトル比(SH/S
V)の模式図と実例であり、横軸は周波数、縦軸はスペ
クトル比SH/SVを示す。
【図4】特定の周波数が卓越している地盤のスペクトル
比(SH/SV)の模式図と実例であり、横軸は周波
数、縦軸はスペクトル比SH/SVを示す。
【図5】鉛直方向成分の振動が広い周波数帯域にわたっ
て卓越しており、スペクトル比SH/SVが広い周波数
帯域にわたって1を下回っている地盤のスペクトル比
(SH/SV)の模式図と実例であり、横軸は周波数、
縦軸スペクトル比SH/SVを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西永 雅行 埼玉県入間市高倉4番11−2−409 審査官 川島 陵司 (56)参考文献 特開 平4−12291(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地盤の液状化の発生を判定する方法におい
    て、地盤の常時微動を水平方向成分成分と鉛直方向成分
    について測定し、前記水平方向成分をフーリエスペクト
    ルを求め、前記鉛直方向成分をフーリエ変換して鉛直方
    向成分フーリエスペクトルを求め、前記水平方向成分フ
    ーリエスペクトルに対する鉛直方向分フーリエスペク
    トルのスペクトル比を算出し、前記スペクトル比が広い
    周波数帯域にわたって1を下回る地盤を液状化の発生す
    る可能性の大きい地盤と判定することを特徴とする、地
    盤の液状化判定方法。
JP5173780A 1993-06-21 1993-06-21 地盤の液状化判定方法 Expired - Fee Related JP2743975B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2958362B2 (ja) * 1990-04-28 1999-10-06 孝次 時松 地盤構造の計測解析判定方法

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JPH073760A (ja) 1995-01-06

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