JP2743597B2 - 水性有機珪素系組成物 - Google Patents

水性有機珪素系組成物

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JP2743597B2
JP2743597B2 JP4581991A JP4581991A JP2743597B2 JP 2743597 B2 JP2743597 B2 JP 2743597B2 JP 4581991 A JP4581991 A JP 4581991A JP 4581991 A JP4581991 A JP 4581991A JP 2743597 B2 JP2743597 B2 JP 2743597B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート用水性浸
透型吸水防止材として有用であり耐水性に優れた水性有
機珪素系組成物に関する。さらに詳しくえば、基本的に
(a)レシチンと(b)アルキルアルコキシシラン及び
またはその縮合物と(c)水とを含み、必要に応じて乳
化剤、及びまたは水性樹脂を併用してなる水性有機珪素
系組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、アルキルアルコキシシランが
コンクリート等の建築土木材料の撥水剤として有用であ
ることは広く知られていた。一般的には、これらアルコ
キシシランを種々の溶剤で希釈したものを用いていた。
このような溶剤型の組成物は用いる溶剤の毒性、揮発性
及び引火性等の性質によりその使用範囲に制限があっ
た。例えば、比較的毒性が少ないイソプロピルアルコー
ルを溶剤に用いた場合、蒸発が急速であるため基材への
浸透が制限される等の問題点があった。逆に揮発しにく
い溶剤を用いた場合は塗工面が湿潤状態になり乾燥し難
く、また、一般的に溶剤型は濡れたコンクリート表面に
塗工できない等の問題点があった。
【0003】以上の問題点を解決してアルキルアルコキ
シシランをコンクリート用の浸透型吸水防止材として用
いるためには水溶液あるいは水性分散体にするのが理想
的であるが、アルコキシシランは加水分解性が強く、そ
れに続く縮合反応が起こりやすいため水中で安定に存在
させることは極めて難しいとされていた。それらの問題
を解決する手段として、最近非イオン性の乳化剤を用い
てアルキルトリアルコキシシラン等の加水分解性有機珪
素化合物を水性乳化させる方法(特開昭62−1973
69)が報告された。しかし、レシチンを使用する例は
なく、レシチンを使用することにより乳化性が著しく向
上し、乳化剤量を著しく低下させることができ、さらに
あらゆるイオン性において優れた乳化安定性が得られる
ことを発見し本発明に至った。
【0004】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した問題点
を解決するために鋭意研究重ねた結果、基本的に(a)
レシチンと(b)アルキルアルコキシシランおよびまた
はその縮合物と(c)水とからなり、必要に応じて乳化
剤または水性樹脂を併用してなる水性有機珪素系組成物
は優れた乳化安定性が得られることを見い出した。本発
明で使用するレシチンはホスファチジルコリンとも言わ
れ、脳髄、神経、血球、卵黄等の中に含まれ、また植物
種子中にも存在する。あらゆるpHで両性イオンで存在
し、大豆からのソ−ヤレシチンは有名である。特に乳化
剤量がシランに対して1重量%以下、さらには0.5重
量%未満のときはレシチンを使用することにより乳化性
を著しく向上させることができる。
【0005】本発明で使用するアルキルアルコキシシラ
ン、及びまたはその縮合物としては特に制限はないが、
アルキルトリアルコキシシラン、及びまたはジアルキル
ジアルコキシシラン及びまたはトリアルキルモノアルコ
キシシランが挙げられる。一般には、アルキルアルコキ
シシランは珪素に直結した少なくとも一個のアルキル基
の炭素数が1から20であり、さらにアルコキシ基の炭
素数は1から4のものが挙げられる。
【0006】例えば、メチルトリメトキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、
ブチルトリメトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラ
ン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘプチルトリメトキ
シシラン、オクチルトリメトキシシラン、ノニルトリメ
トキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ウンデシル
トリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ト
リデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリメトキ
シシラン、ペンタデシルトリメトキシシラン、ヘキサデ
シルトリメトキシシラン、ヘプタデシルトリメトキシシ
ラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ノナデシルト
リメトキシシラン、エイコシルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、オクチルメチルジメトキシ
シラン、オクタデシルメチルジメトキシシラン、ジフェ
ニルジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メ
チルビニルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
メチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラ
ン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリエトキシ
シラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘプチルトリエ
トキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ノニルト
リエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ウンデ
シルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラ
ン、トリデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリ
エトキシシラン、ペンタデシルトリエトキシシラン、ヘ
キサデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリエト
キシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、ノナデ
シルトリエトキシシラン、エイコシルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、オクチルメチルジエト
キシシラン、オクタデシルメチルジエトキシシラン、ジ
フェニルジエトキシシラン、メチルビニルジエトキシシ
ランまたはこれらの混合物及びまたはその部分縮合物が
挙げられるが必ずしもこれらに限定されるものではな
い。
【0007】さらに、フルオロアルキルシランも使用で
きる。例えば、XC95−418、XC95−468、
XC95−470、XC95−472などが挙げられ
る。いずれも東芝シリコーン(株)製である。ここで水
性エマルジョン化の際、珪素に直結した少なくとも一個
のアルキル基の炭素数が6より小さい場合は加水分解性
及び揮発性が非常に高いめ、塗工直後に一部が基材表面
に反応しそれ以上の水性組成物の浸透を遅らせるだけで
なく、その間に未反応のシラン成分が蒸発しやすいた
め、結果として基材表面のみに撥水性を与えるだけにな
る。従って、部分的に加水分解重縮合させたものを使用
する方が好ましい。またアルコキシ基がメトキシ基の場
合はアルカリ性条件下での安定性が悪いため基材内部に
浸透する前に表面で結合あるいは架橋が起こり易くなる
ため、エトキシ基を用いる方が好ましい。プロポキシ基
以上の炭素鎖のアルコキシ基の場合は逆に安定性が良い
だけ内部に浸透しても基材との結合が遅くなる傾向にあ
る。
【0008】尚、これらのアルキルトリアルコキシシラ
ン及びジアルキルジアルコキシシランは、コストを低減
させる方法として対応するα−オレフィンをトリアルコ
キシシラン及び(または)アルキルジアルコキシシラン
でヒドロシリル化したものを精製せずに使用しても良
い。この触媒には、通常のオレフィンのヒドロシリル化
反応に用いる遷移金属触媒あるいはラジカル開始剤を用
いることができる。遷移金属触媒としては白金、コバル
ト、ロジウム、パラジウム、あるいはニッケル等の遷移
金属錯体あるいはハロゲン化物が、ラジカル開始剤とし
てはアゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、
過酸化ジ−t−ブチル、過安息香酸t−ブチル等が挙げ
られるが、安全性、反応効率、経済性、及び反応条件等
を考えると広く工業的に行われている塩化白金酸を用い
る方法が望ましい。触媒量は、例えば塩化白金酸を用い
る場合は任意の量で反応を行うことができるが、経済面
と衛生面の両方を考えた場合できるだけ少なくする方が
よい。シランに対して0.1〜5ミリmol%の塩化白
金酸触媒を用いれば90℃、5時間の加熱で転化率98
%以上のヒドロシリル化が行える。通常、これらの触媒
は溶剤等に溶解した溶液を用いる。この反応は定量的に
進行し触媒も非常に僅かな量で済むため、残留ヒドロシ
ランあるいは触媒の毒性等の問題がない限りあえて精製
する必要はない。
【0009】分子内にアルコキシシリル基と第四級アン
モニウム塩基とを含有する有機珪素化合物またはその縮
合物も当然使用可能である。これらのものとして下記の
ものが挙げられる。イ)アルコキシシリル基とエポキシ
基を含有する有機珪素化合物と有機アミンとの反応物に
酸で四級化したもの、ロ)アルコキシシリル基とアミノ
基を含有する有機珪素化合物と有機エポキシ化合物との
反応物に酸で四級化したもの、ハ)アミノアルコキシシ
ランを酸で四級化したものなどである。上記イ)アルコ
キシシリル基とエポキシ基を含有する有機珪素化合物と
有機アミンとの反応物に酸で四級化したものにおけるア
ルコキシシリル基とエポキシ基を含有する有機珪素化合
物の例としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、β−
(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン等の加水分解性シランが挙げられる。また、有
機アミンとしては第一級、第二級アミン、第三級アミン
が挙げられる。例えば、n−プロピルアミン、イソプロ
ピルアミン、n−ブチルアミン、n−アミルアミン、シ
クロヘキシルアミン、モノエタノールアミン、アニリ
ン、ベンジルアミン、オクチルアミン、オレイルアミ
ン、ステアリルアミン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、アミノメチルトリメトキシシラン、オルガノ
シロキサン変性第一級アミン、4−フルオロアニリン、
2、2−ビス[(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン]、4ーアミノベンゾトリフルオライド等の任
意の第一級アミン、ジエチルアミン、ジ−(n−プロピ
ル)アミン、ジアミルアミン、ジエタノールアミン等の
任意の第二級アミン、トリエチルアミン、トリブチルア
ミンなどの第三級アミン及び(または)これらの混合物
を用いることができる。
【0010】使用する有機アミンの量は特に限定されな
いが望ましくはアルコキシシリル基とエポキシ基を含有
する有機珪素化合物にエポキシ基1molに対して有機
アミンを0.1〜2molが適当である。そしてこれら
を混合後密封して撹拌しながら60〜100℃で2〜8
時間加熱して珪素含有アミンを合成し、これに等モル量
の酸を加え中和して比較的低分子量の第四級化有機珪素
化合物が得られる。酸は生成したアミンとアンモニウム
塩を形成するものであれば任意の酸を加えることができ
る。例えば、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、酢酸、プロ
ピオン酸、安息香酸等の有機酸あるいはトリメチルクロ
ルシラン、ジメチルジクロルシラン、四塩化珪素等のク
ロルシラン、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム等が挙
げられる。前記ロ)アルコキシシリル基とアミノ基を含
有する有機珪素化合物と有機エポキシ化合物との反応物
に酸で四級化したものにおけるアルコキシシリル基とア
ミノ基を含有する有機珪素化合物としては、例えば、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシランなどが挙げられる。
【0011】有機エポキシ化合物としてはアリルグリシ
ジルエ−テル、グリシジルメタクリレ−ト、ビスフェノ
−ル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、エポ
キシ化大豆油などが挙げられるが、必ずしもこれらに限
定されるものではない。またここで使用される酸は上記
したものが同様に使用できる。前記ハ)アミノアルコキ
シシランとしてはγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシランを酸で中和したも
の。さらにダウコ−ニング社の3−(トリメトキシシリ
ル)−プロピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロ
ライドが挙げられる。水性エマルジョン化する場合は水
とレシチン、さらに必要ならば乳化剤を併用してこれら
前記シラン化合物を乳化することができる。ここで併用
する乳化剤はアニオン系乳化剤、ノニオン系乳化剤、カ
チオン系乳化剤が使用できる。例えば、アニオン系乳化
剤としては脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキ
ルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフ
ォン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェ
ニルエ−テルジスルフォン酸塩、アルキルリン酸塩、ポ
リオキシエチレンアルキルまたはアルキルアリル硫酸エ
ステル塩、ナフタレンスルフォン酸フォルマリン縮合
物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステルなどが
挙げられる。
【0012】ノニオン系乳化剤としてはポリオキシエチ
レンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルア
リルエ−テル、オキシエチレンオキシプロピレンブロッ
クコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンソルビト−ル脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンアルキルアミンなどが挙げられる。カチオン系
乳化剤としてはアルキルアミン塩、第四級アンモニウム
塩、アルキルベタイン、アミンオキサイド等が挙げられ
る。使用するにあたっては必要に応じてこれらを任意に
混合して使用することができるが、耐水性が低下しない
ためには好ましくはシラン成分に対して0.05重量%
〜20重量%、より望ましくは0.1重量%〜10重量
%である。又、水性樹脂としては一般に良く知られてい
るα、β不飽和二重結合を有する単量体を乳化剤の存在
下で重合開始剤で乳化重合したもの、例えば、アクリル
乳化重合体、スチレンとアクリルの乳化共重合体、スチ
レンブタジエン乳化共重合体、エチレン酢ビ乳化共重合
体、塩化ビニリデン塩化ビニル乳化共重合体などが、さ
らにコロイダルシリカ、アルミナゾルを併用したものも
挙げられるが必ずしもこれらに限定されるものではな
い。
【0013】さらにまた、例えば、カチオン型水溶性樹
脂としてキトサン、ポリエチレンイミン、ポリアクリル
酸ヒドラジド、カチオン型アクリル水溶性樹脂、ノニオ
ン型水溶性樹脂としてポリビニルアルコ−ル、セルロ−
ス誘導体、アニオン型水溶性樹脂としてアニオン型アク
リル水溶性樹脂、α−オレフィン/無水マレイン酸樹
脂、液状マレイン化ポリブタジエンなどが挙げられるが
必ずしもこれらに限定されるものではない。また、エマ
ルション化して得られるアルキルアルコキシシランのシ
ラン成分が1〜60重量%になるような量が好ましい。
1重量%以下だと塗工回数を増やさなければ充分な性能
が得られず、また60重量%より多いと貯蔵安定性が悪
くなり溶液の粘度が増大して均一な塗工が難しくなる。
望ましくは5%〜40重量%であれば貯蔵安定性及び耐
水性能の両方の特性が充分に得られる。
【0014】乳化方法は一般の使用する方法が用いられ
る。例えば、ホモミキサー等で高速撹拌しながらこれに
前述の乳化剤とともにシラン成分を少しづつ滴下すると
水性有機珪素系組成物が得られる。ここで分子内にアル
コキシシラン基と第四級アンモニウム塩基とを含有する
有機珪素化合物またはその縮合物の量は特に限定されな
いが耐水性が低下しない程度に使用できる。例えば、5
0重量%以下が望ましい。50重量%より多いと浸透成
分が少なすぎて充分な防水性能が得られないことがあ
る。本発明における「水性」とは溶媒として水だけの場
合は勿論、水および親水性有機溶剤の場合も含む。親水
性有機溶剤としては、例えばエチルアルコール、ブチル
アルコール、イソプロピルアルコールなどである。
【0015】
【発明の作用】かくして得られた組成物は、レシチンを
使用することによりあらゆるイオン性において優れた乳
化安定性が得られる。さらに第四級アンモニウム塩基含
有有機珪素化合物を用いることによって持続性のある防
かび性、抗菌性を有する優れた塗工物が得られる。ま
た、必要に応じて乳化剤、及びまたは水性樹脂を併用す
ることも可能で水性塗工物にもかかわらずコンクリート
等の建築土木基材の内部深く浸透し基材内部の親水基と
反応して結合して防水層を作り被塗工物に優れた耐水
性、防かび性を付与することができる。また、本発明の
組成物は50℃、一ヶ月の貯蔵後も増粘することなく優
れた貯蔵安定性を示した。このように、本発明は建築土
木分野において極めて有用な水性有機珪素系組成物であ
ることが解った。
【0016】実施例1 レシチン3g、n−オクチルトリエトキシシラン100
g、水100gを混合し、1000rpm以上で約1時
間高速撹拌して常温で六カ月以上安定な白色エマルショ
ンが得られた。
【0017】実施例2 n−ブチルジエトキシシラン100g、0.1規定の酢
酸水溶液5gを添加して40℃で24時間部分加水分解
重縮合を行い、その後、0.1規定の水酸化ナトリウム
5g添加して、レシチン0.3g、ポリオキシエチレン
オクチルフェニルエ−テル0.1g、水90g添加して
1000rpm以上で約1時間高速撹拌して常温で六カ
月以上安定な白色エマルションが得られた。
【0018】実施例3 レシチン3g、n−ヘキシルトリエトキシシラン70
g、n−ヘシルトリメトキシシラン30g、N−(β−
アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン1g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1
g、水150gを混合し、1000rpm以上で約1時
間高速撹拌して常温で六カ月以上安定な白色エマルショ
ンが得られた。
【0019】実施例4 レシチン0.1g、デシルトリエトキシシラン10g
、酢酸中和した1%キトサン水溶液1g、水90gを
混合し、1000rpm以上で1時間高速攪拌して6カ
月以上安定な白色エマルションを得た。
【0020】実施例5 レシチン0.3g、n−ヘキシルトリエトキシシラン1
5g、オクタデセンと無水マレイン酸共重合体樹脂1.
5g、ジメチルエタノ−ルアミン1.5g、水85gを
混合し、1000rpm以上で1時間高速攪拌して6カ
月以上安定な白色エマルションを得た。
【0021】実施例6 レシチン0.1g、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エ
ステル0.1g、n−ヘキシルトリエトキシシラン80
g、XC95−472(東芝シリコ−ン(株)製フルオ
ロアルキルシラン)20g、水66gを混合し、100
0rpm以上で1時間高速攪拌して6カ月以上安定な白
色エマルションを得た。
【0022】実施例7 オレイルアミン26.8g(0.1mol)とγ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン23.6g(0.
1mol)を混合し密封容器中で75℃、6時間加熱反
応したものを0.1gを取り、これにn−ヘキシルトリ
メトキシシラン30g、酢酸0.6g、3−(トリメト
キシシリル)−プロピルオクタデシルジメチルアンモニ
ウムクロライド0.1g、レシチン0.6g、水70g
を混合し、1000rpm以上で1時間高速攪拌して6
カ月以上安定な白色エマルションを得た。
【0023】実施例8 レシチン0.1g、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エ
ステル0.1g、n−ヘキシルトリエトキシシラン10
0g、水66gを混合し、1000rpm以上で1時間
高速攪拌して白色エマルションを得た。一方、ト−クリ
ルW−247(当社水性アクリルエマルション)100
gと混合した。常温で6カ月以上安定な白色エマルショ
ンを得た。
【0024】比較例1 n−ブチルジエトキシシラン100g、0.1規定の酢
酸水溶液5gを添加して40℃で24時間部分加水分解
重縮合を行い、その後、0.1規定の水酸化ナトリウム
5g添加して、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ
−テル0.1g、水90g添加して1000rpm以上
で約1時間高速撹拌して白色エマルションが得られたが
約30分で分離した。
【0025】比較例2 n−ヘキシルトリエトキシシラン70g、n−ヘシルト
リメトキシシラン30g、N−(β−アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン1g、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1g、水150gを
混合し、1000rpm以上で約1時間高速撹拌して白
色エマルションが得られたが約2時間で分離した。
【0026】比較例3 ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル0.1g、n
−ヘキシルトリエトキシシラン100g、水66gを混
合し、1000rpm以上で1時間高速攪拌して白色エ
マルションを得られたが1時間で分離した。
【0027】比較例4 n−ブチルトリエトキシシラン100g、ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエ−テル30g、水70g添加
して1000rpm以上で約1時間高速撹拌して常温で
六カ月以上安定な白色エマルションが得られた。 〔貯蔵安定性試験〕−−−サンプル調整後、30ccの
サンプル瓶に20g入れて室温中で放置して、その外観
の変化を見る。 〔吸水試験〕−−−−−−4cm×4cm×8cmのモ
ルタル試験片(JISR−5201)に300g/m2
全面塗工して常温12時間、100℃2時間乾燥後、J
ISA−1404に準じて24時間の吸水比を求めた。 なお、貯蔵安定性が悪く調整後直ちに分離したサンプ
ルについてはよく振盪し一時均一にしてから塗工した。
【0028】 表1
【表1】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)レシチン、(b)アルキルアルコ
    キシシランおよびまたはその縮合物および(c)水を含
    み、必要に応じて乳化剤または水性樹脂を併用してもよ
    いことを特徴とする水性有機珪素系組成物。
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