JP2741789B2 - バーコード読取装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［概要］ 商品等に付されたその値段を表わすバーコードを自動
的に読取るバーコード読取装置に関し、 バーコードの読取りを正確に行うことを目的とし、 ビームを照射し、バーコードを読取る第１の走査読取
部と、該第１の走査読取部と対向配置され、ビームを照
射し、バーコードを読取る第２の走査読取部と、第１の
走査読取部のビーム走査開始点を検出する走査開始点検
出器と、第２の走査読取部のビーム走査開始点を検出す
る走査開始点検出器と、これら走査開始点検出器の出力
を受け、走査開始が所定時間内に重なった場合には、第
１及び第２の走査読取部の内の一方のみからビームを照
射させ、他方はオフにする制御部とにより構成される。

［産業上の利用分野］ 本発明は商品等に付されたその値段を表わすバーコー
ドを自動的に読取るバーコード読取装置に関する。

近年、流通産業のPOSシステムに代表されるように、
商品の価格をバーコードで表示し、バーコード上をビー
ム走査してその値を読取るバーコード方式の利用が盛ん
になってきた。この種のバーコード読取装置では、オペ
レータが商品を１つずつ取出し、バーコード読取装置の
スキャナの上を移動させてバーコードを読取るようにな
っている。しかしながら、生産性の向上の観点から専任
のオペレータを配置せずに、ベルトコンベア上に商品を
乗せて搬送させ、搬送中に多方向から走査して商品に付
されているバーコードを読取る方式のバーコード自動読
取装置が検討されている。

［従来の技術］ 第３図はバーコード自動読取装置の従来構成例を示す
図である。（ａ）は立体図、（ｂ）は平面図である。１
はベルトコンベアで、その両端にはスキャナ2,3が対向
配置されている。そして、ベルトコンベア１に乗せられ
て移動してくる商品４に両方のスキャナ2,3からビーム
を走査し、その反射光を受信し、その反射光の光量変化
からバーコードを読取るようになっている。ベルトコン
ベア１の両側に配置したスキャナ2,3のうちのいずれか
一方がバーコードを読取ればよいことから、商品４の配
置にそれほど注意を払わなくてもよいようになってい
る。（ａ）の走査ビームA,Bのうちのどちらか一方がバ
ーコード上を走査すればよいことになる。

［発明が解決しようとする課題］ 従来装置の場合には、商品４に付されたバーコードを
同時に複数のビームが走査すると、反射光に乱れが生じ
る。このため、バーコードを読取れなくなったり、誤っ
た読取りを行うことが起きる。例えば、第４図に示すよ
うに、両方のスキャナ2,3から商品４の面を同時にスキ
ャンした場合、両方のスキャナー2,3の走査ビームが重
なる点にバーコードがあり、かつ両方のスキャナ2,3の
走査周期が一致していると、この地点では常にビームが
重なり、読取りができなくなってしまう。

本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであっ
て、バーコードの読取りを正確に行うことができるバー
コード読取装置を提供することを目的としている。

［課題を解決するための手段］ 第１図は本発明の原理構成図である。第３図と同一の
ものは、同一の符号を付して示す。図において、11はビ
ームを照射し、バーコードを読取る第１の走査読取部、
12は該第１の走査読取部11と対向配置され、ビームを照
射し、バーコードを読取る第２の走査読取部、13は第１
の走査読取部11のビーム走査開始点を検出する開始位置
検出器、14は第２の走査読取部12のビーム走査開始点を
検出する開始位置検出器、15はこれら開始位置検出器1
3,14の出力を受け、走査開始が所定時間内に重なった場
合には、第１及び第２の走査読取部11,12の内の一方の
み有効とする制御部である。４はビーム走査を受ける商
品、4aはそのバーコード面である。

［作用］ 制御部15は、開始位置検出器13,14の出力を受けて、
これら開始位置検出器13,14から同時に検出信号を受け
た場合には、走査読取部11又は走査読取部12に制御信号
を与えて走査ビームをオフにする。この結果、商品４に
付されたバーコードを同時に複数のビームが走査するこ
とがなくなり、バーコードの読取りを正確に行うことが
できる。

［実施例］ 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。

第２図は本発明の一実施例を示す構成図である。第１
図と同一のものは、同一の符号を付して示す。図におい
て、20,30はそれぞれベルトコンベア（図示せず）を挟
んで対向配置されたスキャナである。スキャナ20内に
は、レーザ21,該レーザ21の出射光を受けるハーフミラ
ー22,該ハーフミラー22の反射光を受けてビーム走査を
行うビーム走査用のポリゴンミラー23,バーコードから
の反射光を集束するレンズ24,該レンズ24からの光を受
信して電気信号に変換する光センサ25及びビームの走査
開始位置を検出する開始位置検出器13より構成されてい
る。スキャナ20の構成要素のうち、開始位置検出器13以
外の構成要素で第１図の走査読取部11を構成している。

一方、スキャナ30の構成もほぼスキャナ20と同じであ
る。即ち、スキャナ20内には、レーザ31,該レーザ31の
出射光を受けるハーフミラー32,該ハーフミラー32の反
射光を受けてビーム走査を行うビーム走査用のポリゴン
ミラー33,バーコードからの反射光を集束するレンズ34,
該レンズ34からの光を受信して電気信号に変換する光セ
ンサ35及び開始位置検出器14より構成されている。スキ
ャナ30の構成要素のうち、開始位置検出器14以外の構成
要素で第１図の走査読取部12を構成している。

15は制御部で、開始位置検出器13,14の出力を受けるM
PU15a及び該MPU15aの動作クロック及び各種タイミング
信号を与えるタイマ15bより構成されている。そして、M
PU15aの出力はレーザ21に入り、該レーザのオンオフを
制御している。なお、ベルトコンベアと商品は図示して
いない。このように構成された装置の動作を説明すれ
ば、以下のとおりである。

レーザ21及び31はそれぞれのスキャナ20,30内でビー
ムを出射し、バーコードの走査ビームを作っている。こ
れら走査ビームは、ベルトコンベア（図示せず）上を移
動してくる商品（図示せず）に照射される。

ここで、開始位置検出器13と14とがほぼ同時期にオン
になったものとする。MPU15aは、これら開始位置検出器
13,14の出力のうちいずれか一方の出力を受けてから、
他方の出力がくるまでの時間をタイマ15bにより測定す
る。その時間が所定時間以内であった場合には、MPU15a
はレーザ21をオフにする。このオフにしておく時間は、
タイマ15bにより作る。この結果、双方の走査ビームが
重なることがなくなるので、走査ビームの干渉がなくな
り、正確なバーコードの読取りを行うことができる。所
定時間が経過したら、MPU15aはレーザ21を再びオンにす
る。

上述の説明では、MPU15aよりレーザ21の方をオフにす
る場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限るも
のではなく、レーザ31の方をオフにするようにしてもよ
い。又は、これらレーザ21,31に優先順位をつけてお
き、開始位置検出器13,14がほぼ同時にオンになった時
には、予め定めた方のレーザをオンにし、他方のレーザ
はオフになるようにすることもできる。

［発明の効果］ 以上、詳細に説明したように、本発明によれば制御部
15が、開始位置検出器13,14の出力を受けて、これら開
始位置検出器13,14から同時に検出信号を受けた場合に
は、走査読取部11又は走査読取部12に制御信号を与えて
走査ビームをオフにするようにすることにより、商品４
に付されたバーコードを同時に複数のビームが走査する
ことがなくなり、バーコードの読取りを正確に行うこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理構成図、 第２図は本発明の一実施例を示す構成図、 第３図はバーコード自動読取装置の従来構成例を示す
図、 第４図は従来装置の問題点の説明図である。 第１図において、 ４は商品、 4aはバーコード面、 11,12は走査読取部、 13,14は開始位置検出部、 15は制御部である。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ビームを照射し、バーコードを読取る第１
   の走査読取部と、 該第１の走査読取部と対向配置され、ビームを照射し、
   バーコードを読取る第２の走査読取部と、 第１の走査読取部のビーム走査開始点を検出する走査開
   始点検出器と、 第２の走査読取部のビーム走査開始点を検出する走査開
   始点検出器と、 これら走査開始点検出器の出力を受け、走査開始が所定
   時間内に重なった場合には、第１及び第２の走査読取部
   の内の一方のみからビームを照射させ、他方はオフにす
   る制御部とにより構成されたバーコード読取装置。