JP2741332B2 - 水溶性切削研削油剤 - Google Patents
水溶性切削研削油剤Info
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Description
利用できる金属加工用油剤、詳細には水溶性切削研削油
剤に関するものである。
工する際には種々の油剤が使用され、とりわけ水溶性油
剤が好ましく用いられてきた。そして、水溶性切削研削
油剤の成分としては、高級脂肪酸、塩素化脂肪酸等のア
ルカリ金属塩やアミン塩が用いられてきた。しかし、こ
れらの成分を含有する水溶性切削研削油剤は一般に発泡
しやすく、臭気が著しく、作業性を低下させると共に、
錆止め効果が低下しやすいという欠点を有していた。
発明は、起泡性が小さく、臭気もなく、防錆性の良好な
水溶性切削研削油剤を提供することを目的とた。
達成するために種々検討を行った結果、原料として少な
くともヒドロキシ長鎖脂肪酸を用いる特定の重縮合物の
塩類が水溶性切削研削油剤として優れた特性を有してい
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
炭素数18のモノ及び/又はジヒドロキシ脂肪酸、成分
B:2〜6価のポリオール、成分C:炭素数4〜36の
脂肪族二塩基酸とするとき、下記(1)〜(3)のいず
れかに示される重縮合物のアルカリ金属塩もしくはアミ
ン塩を含有してなる水溶性切削研削油剤である。 (1)成分A及び成分Bのエステル化物と成分Aとの重
縮合物(ただし酸価が20〜120)。 (2)成分Aと成分Cとの重縮合物(ただし酸価が30
〜150)。 (3)成分A及び成分Bのエステル化物と成分Aと成分
Cとの重縮合物(ただし酸価が20〜120)。
る炭素数18のモノ及び/又はジヒドロキシ脂肪酸は、
9、10、12、13、15又は16位のいずれかにヒ
ドロキシル基を有するステアリン酸、オレイン酸または
リノール酸等のモノヒドロキシ脂肪酸、また9及び10
位、12及び13位、15及び16位、9及び12位、
9及び13位、9及び15位、9及び16位、10及び
12位、10及び13位、10及び15位、10及び1
6位、12及び15位、13及び15位、あるいは13
及び16位等のいずれかにヒドロキシル基を有するステ
アリン酸、オレイン酸又はリノール酸等のジヒドロキシ
脂肪酸を例示できる。このうちモノヒドロキシ脂肪酸と
しては10−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキ
システアリン酸、リシノール酸が入手しやすく、またジ
ヒドロキシ脂肪酸としては9、10−ジヒドロキシステ
アリン酸、9,10−ジヒドロキシオレイン酸、9,1
0−ジヒドロキシリノール酸、12,13−ジヒドロキ
シオレイン酸、15,16−ジヒドロキシリノール酸が
好ましい。
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,9−ノナンジオール、グリセリン、ネオ
ペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ソルビトールあるいはそれらの重縮合
物等である。脂肪族二塩基酸の具体例は、コハク酸、フ
マル酸、マレイン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ドデカン二酸、オクタデカメチレンジカルボン
酸、エイコサメチレンジカルボン酸、テトラコサメチレ
ンジカルボン酸、オクタコサメチレンジカルボン酸、ド
トリアコンタンメチレンジカルボン酸、1−デセン−
1,10−ジカルボン酸、ダイマー酸等をあげることが
できる。
わせで用い、重縮合反応せしめ、以下の3種類の重縮合
物とすることを特徴とする。すなわち本発明によれば、
第1の重縮合物として、炭素数18のモノ及び/又はジ
ヒドロキシ脂肪酸と2〜6価のポリオールとのエステル
化物をさらに炭素数18のモノ及び/又はジヒドロキシ
脂肪酸で脱水重縮合反応せしめた生成物である。該重縮
合物は、原料のヒドロキシル基とカルボキシル基が主と
して分子間及び分子内でエステル化したものであり、酸
価は20〜120である。これは、前記のヒドロキシ脂
肪酸とポリオールとを単に同時に重縮合反応させた生成
物とは重縮合の度合の点で異なる。本発明の場合には重
縮合物の粘性を適切に調節できる。なお、酸価が20〜
120の範囲を外れると、増粘して作業性が低下し、ま
た適度な潤滑被膜を形成せず、あるいは潤滑性能の効果
が低下する。
/又はジヒドロキシ脂肪酸と炭素数4〜36の脂肪族二
塩基酸との重縮合物であり、その酸価は30〜150で
あることを要する。酸価が30未満であると増粘して作
業性が低下し、また潤滑被膜を形成するために必要な残
存カルボキシル基の量が不足することになり、150を
超えると潤滑性能の効果が現れなくなる。
/又はジヒドロキシ脂肪酸と2〜6価のポリオールとの
エステル化物を、さらに炭素数18のモノ及び/又はジ
ヒドロキシ脂肪酸と炭素数4〜36の脂肪族二塩基酸と
で脱水重縮合反応せしめた生成物である。該重縮合物
は、前記の第2の重縮合物をさらに前記二塩基酸で重縮
合させたものであり、その酸価は20〜120である。
酸価がこの範囲を外れると、増粘して作業性が低下し、
また適度な潤滑被膜を形成せず、あるいは潤滑性能の効
果が現れない。該重縮合物はまた、前記第2の重縮合物
の場合と同様に、原料を単に同時反応させた生成物とは
重縮合物の度合が異なり、粘性を適切に調節することが
できる。
するには、公知のエステル化反応、重縮合反応の方法を
採用できる。すなわち適宜に原料を選択し、これに触媒
を添加もしくは添加せず、該反応に不活性な溶媒及び気
体の共存下もしくは非共存下、180〜220℃で3〜
5時間、攪拌して副生する水を系外に除去して反応物を
得、要すればさらに脱色、脱臭等の精製処理を施す。
れをアルカリ金属塩又はアミン塩となす。アルカリ金属
としてはナトリウム、カリウム等を例示でき、またアミ
ンとしてはモノ、ジ又はトリ型のエタノールアミン、プ
ロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ブタノー
ルアミン、イソブタノールアミン、ヘキサノールアミ
ン、オクタノールアミン、イソオクタノールアミン等の
各種アミンを使用することができるが、とりわけモノ、
ジ又はトリ型のエタノールアミン、プロパノールアミン
等の低級アルカノールアミンが好ましい。重縮合物のか
かる塩類は、前記アルカリ金属の水酸化物、酸化物等、
前記アミンの塩酸塩等を用いて常法により当該塩に変換
できる。
は、前記した3種類の重縮合物のアルカリ金属塩、又は
アミン塩をそのまま単独で用いてもよく、あるいはこれ
に公知の鉱油、合成油、極圧添加剤、脂肪酸、酸化防止
剤、界面活性剤等を加え、エマルジョンタイプ又はソリ
ューブルタイプに組成してもよい。かかる水溶性切削研
削油剤において、本発明に係わる重縮合物の塩類の有効
な配合比率は、使用目的、使用状況等により適宜選択さ
れるが、実際の金属加工時に適用する水懸濁液中の1〜
50重量%、好ましくは1〜30重量%、より好ましく
は1〜5重量%である。
はいずれも重量基準である。 合成例2攪拌機、温度計、窒素導入管、水分離管を備えた1リッ
トル四ツ口フラスコ にリシノール酸240部、グリセリ
ン60部、キシレン30部を仕込み、180〜220℃
で5時間エステル化反応させ、リシノール酸グリセリド
混合物265部を得た。このものの組成はリシノール酸
及びその重縮合物:25%、リシノール酸及びその重縮
合物のモノグリセリド:40%、リシノール酸及びその
重縮合物のジグリセリド:25%、その他混合グリセリ
ド:10%であり、酸価45であった。ついで、このリ
シノール酸グリセリド混合物240部、12−ヒドロキ
システアリン酸60部、キシレン30部を仕込み、合成
例1と同様に220℃まで昇温し、この温度で5時間脱
水させ、重縮合反応を行った。反応後キシレンを減圧留
去し、本発明の重縮合物(酸価53)を268部得た。
以下、これを試料Bとする。
55部、キシレン30部を用い、220℃まで昇温し、
この温度で5時間脱水させ、重縮合反応を行った。反応
後キシレンを減圧留去し、本発明の重縮合物(酸価6
8)を268部得た。以下、これを試料Dとする。
キシステアリン酸モノグリセリド64部、ドデカン二酸
117部、ネオペンチルグリコール18部、キシレン3
0部を用い、220℃まで昇温し、この温度で5時間脱
水させ、重縮合反応を行った。反応後キシレンを減圧留
去し、本発明の重縮合物(酸価30)を270部得た。
以下、これを試料Fとする。
キシレン30部を仕込み、220℃まで昇温し、この温
度で4時間脱水させ、重縮合反応を行った。冷却後、リ
シノール酸108部、ダイマー酸141部を仕込み、同
様に220℃まで昇温し、この温度で3時間脱水させ重
縮合反応を行った。反応後、キシレンを減圧留去し、本
発明の重縮合物(酸価45)を265部得た。以下、こ
れを試料Gとする。
F、G)の各3部とトリエタノールアミン5部とを混合
して各重縮合物のアミン塩となし、これを2%水溶液に
調整して水溶性切削研削油剤の性能評価用水溶液サンプ
ルとした。なお、以下の性能評価試験において、比較例
として本発明の重縮合物(試料B、D、F、G)にかえ
て比較例1:12−ヒドロキシステアリン酸、比較例
2:リシノール酸、比較例3:ダイマー酸を用い、各々
のアミン塩を同様の水溶液となし、サンプルとした。
表1に示す。 (2)耐圧性能 曽田式四球型試験機を用い、200rpm でステップロー
ド法(0.5kg)により測定した。その結果を表1に示
す。
2%水溶液として性能評価した。
ルアミン塩の2%水溶液に食塩を100ppm 添加し、そ
の防錆効果を鉄片の浸漬試験により比較した。その結果
を表2に示す。
mlを50mlメスシリンダーに注ぎ、30秒間振り混ぜ、
各時間ごとの泡立ち後の容積を測定した。その結果を表
3に示す。
本発明の水溶性切削研削油剤は、従来のものに比べて潤
滑性、耐圧性、防錆性、消泡性において優れている。ま
た、本発明品はいずれも臭気のないものであった。
のない、防錆性に優れ、また潤滑性、耐圧性の点におい
ても良好な水溶性切削研削油剤を提供できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 原料成分が、成分A:炭素数18のモノ
及び/又はジヒドロキシ脂肪酸、成分B:2〜6価のポ
リオール、成分C:炭素数4〜36の脂肪族二塩基酸と
するとき、下記(1)〜(3)のいずれかに示される重
縮合物のアルカリ金属塩もしくはアミン塩を含有してな
る水溶性切削研削油剤。 (1)成分A及び成分Bのエステル化物と成分Aとの重
縮合物(ただし酸価が20〜120)。 (2)成分Aと成分Cとの重縮合物(ただし酸価が30
〜150)。 (3)成分A及び成分Bのエステル化物と成分Aと成分
Cとの重縮合物(ただし酸価が20〜120)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5263059A JP2741332B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 水溶性切削研削油剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5263059A JP2741332B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 水溶性切削研削油剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0797590A JPH0797590A (ja) | 1995-04-11 |
JP2741332B2 true JP2741332B2 (ja) | 1998-04-15 |
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ID=17384289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5263059A Expired - Fee Related JP2741332B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 水溶性切削研削油剤 |
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WO2017038734A1 (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | 三井化学株式会社 | 共重合体および潤滑油組成物 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57159891A (en) * | 1981-03-27 | 1982-10-02 | Yushiro Do Brazil Ind Chem Ltd | Water-soluble cutting/grinding oil |
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-
1993
- 1993-09-28 JP JP5263059A patent/JP2741332B2/ja not_active Expired - Fee Related
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