JP2739534B2 - 自動沈降・浮上式観測機を使用した海洋観測システム - Google Patents

自動沈降・浮上式観測機を使用した海洋観測システム

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JP2739534B2
JP2739534B2 JP4080842A JP8084292A JP2739534B2 JP 2739534 B2 JP2739534 B2 JP 2739534B2 JP 4080842 A JP4080842 A JP 4080842A JP 8084292 A JP8084292 A JP 8084292A JP 2739534 B2 JP2739534 B2 JP 2739534B2
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義人 辻
清 大塚
英昭 結城
司郎 渡邉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、沈降・浮上速度を自由
に制御できる自動沈降・浮上式観測機を使用し、海洋の
鉛直面における観測対象を自動観測及び船上でモニター
する海洋観測システムに関する。
【0002】
【従来の技術】海洋の温度、塩分濃度、潮流等を観測す
る従来の観測システムとして、例えば特公昭55−43
551号公報に示されるような超音波テレメータ式の投
捨型水中観測機を用いたものや、実公昭63−1663
4号公報に示されるようなフリーフォール式のブイを用
いたものがある。前者の方式は、観測船を走行させなが
ら観測機を投下していくもので、投下地点から海底まで
自然降下する過程で海洋の鉛直方向の諸データを収集し
送信するものである。また後者の方式は、投下地点から
自然降下していき、所定の水深に達すると重りを切り離
し浮上するもので、その間鉛直方向の諸データを収集し
データを回収するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の方式も観測機の速度制御はなされておらず、深度、時
間などに基づく観測であるため、主に粗観測しか実施す
ることができず、現場の海洋状況に合わせ詳細な観測を
実施したいときなどに要求される、観測のタイミングや
観測計画を変更することはできないものである。
【0004】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたもので、沈降・浮上速度等の制御が可能な
自動沈降・浮上式観測機を使用して必要に応じ観測のタ
イミングや観測計画を変更できるようにした海洋観測シ
ステムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る海洋観測システムは、船上から海中の
状況をモニターしながら、船上装置からの超音波指令に
よって移動体に搭載された制御装置(CPU)により移
動体の沈降・浮上速度(移動速度)及び各種観測機器を
集中制御するとともに、観測機器からの観測データを格
納するデータ用メモリと、観測データを船上装置に伝送
するための伝送装置と、既定の移動及び観測スケジュー
ルが格納されているスケジュール用メモリとを備えてお
り、上記制御装置によりスケジュール用メモリの内容を
書き換えるようにしたものである。
【0006】
【作用】本発明の海洋観測システムは、基本的にはスケ
ジュール用メモリに格納されている既定の移動及び観測
スケジュールに従って制御装置が移動体の沈降・浮上速
度(移動速度)及び各種観測機器を集中制御し、観測デ
ータを搭載のデータ用メモリに格納するとともに一部の
観測データを船上装置に伝送する。しかし、状況に応じ
て、既定の移動及び観測スケジュールを変更する必要が
生じたときには、船上装置からの超音波指令によって制
御装置を介しスケジュール用メモリの内容を一部書き換
え、その書き換えられた移動及び観測スケジュールに基
づいて移動・観測を実行する。
【0007】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示すブロック図で
ある。図において、1は船上装置、2は船上装置1から
の移動・観測指令の電気信号を超音波に変換して移動体
20に出す送波用及び移動体20から送られる超音波受
波用の音響装置である。3はデータディスプレイであ
り、これらの船上装置1,送波用音響装置2及びデータ
ディスプレイ3は観測船10に設置される。そして、移
動体20には、送受波用音響装置4,制御装置(CP
U)5,速度制御装置6,各種観測機器7,観測データ
を格納するデータ用メモリ8,及び既定の移動・観測ス
ケジュールが格納されているスケジュール用メモリ9が
搭載されている。CPU5は、原則としてスケジュール
用メモリ9に格納されている既定の移動・観測スケジュ
ールに基づいて速度制御装置6及び各種観測機器7を制
御し、その観測機器からの観測データをデータ用メモリ
8に格納するようになっている。また、観測データの一
部は、送受波用音響装置4で超音波に変換し、船上装置
1にデータ伝送し、ディスプレイ3に表示する。船上装
置1から送受波用音響装置2,4を介して変更指令が与
えられると、CPU5はスケジュール用メモリ9内に格
納されている既定の移動・観測スケジュールを一部書き
換える。
【0008】次に、図2は本発明で使用する移動速度の
制御が可能な移動体20の概要図である。この移動体2
0は、側部に翼22を備え、頭部は浮力部材21で構成
されており、浮力部材21の中央部に海水バラストタン
ク23を設け、機体20の中央部に上記の各種観測機器
7とCPU5を設置する。さらに、機体20の下部内周
部に複数の固体バラストタンク24を対称に配し、下部
中央部に耐圧容器25を設け、この耐圧容器25の内部
に伸縮自在のバラストオイルタンク26とポンプユニッ
ト27を設ける。そしてさらに、ポンプユニット27に
より移送されるバラストオイルタンク26内のオイルを
受け入れる伸縮自在の可変バラストレシーバー28を耐
圧容器25外に連接した構成となっている。各々の固体
バラストタンク24は内部に固体バラスト29を収容
し、下部の開口部にCPU5により開度を制御するよう
にしたバルブ30が設けられている。また、バラストオ
イルタンク26は耐圧容器25の内部で自由に伸縮でき
るようにバラストオイル31がベローズ32内に収容さ
れており、ポンプユニット27を介して耐圧容器25外
部に連接された伸縮自在の可変バラストレシーバー28
に通じている。レシーバー28はポンプユニット27に
よりバラストオイルタンク26からバラストオイル31
が送入されたり、バラストオイルタンク26内へ戻され
ると、耐圧容器25の外部で自由に膨大、縮小し、海中
で占める体積を変化させるようになっている。なお図
中、33はCPU5を収容する耐圧容器である。可変バ
ラストレシーバー28に移送されるバラストは、オイル
と同程度の非圧縮性液体であれば水その他の液体でもか
まわない。
【0009】この移動体20は、基本的には水深700
0m程度までの主として垂直移動体として設計されてい
る。図3は基本移動パターンを示すものであり、上記の
スケジュール用メモリ9に格納されているものである。
図3は縦軸に深度(km)を、横軸に経過時間(Hr)
をとり、移動体20の沈降・浮上速度の制御関係を模式
的にあらわしている。
【0010】また、観測項目は次のようなものである。
これらは上記の基本移動パターンと同じくスケジュール
用メモリ9に観測項目の指令コード及びシーケンスが組
み込まれているものである。 1)STD(塩分濃度、温度、深度) 2)DO(溶存酸素) 3)超音波による探査・測定(生物などの概査) 4)海水各層における微乱流(水塊の分布など) 5)海水透過率(濁度) 6)海水散乱光(浮遊性微細物の観測) 7)蛍光物質(励起光による発光物質の観測) 8)生物発光(発光生物の観測) 9)フレームの傾き(航走体の動揺姿勢) 10)マリンスノーの密度(高分解能スチールカメラに
よる観測) 11)マリンスノーの形状(高分解能スチールカメラに
よる観測) 12)マリンスノーの概査(CCDビデオカメラによる
概査) 13)各海水層の海水採取(多層採水装置) 14)海底の泥採取(採泥装置) 15)海底の観察(CCDビデオカメラによる観測) 16)泥中温度(温度センサー) 17)海底面酸素消費速度(DO計) 18)海中雑音(ハイドロホン)
【0011】次に、図1〜図3によりこの観測システム
の基本的な手順を説明する。 (1)船上装置1により移動・観測指令を出す。送受波
用音響装置2はその指令の電気信号を超音波に変換して
移動体20の送受波用音響装置4で受波し、再度電気信
号に変換してCPU5に指令を伝達する。 (2)この指令によりCPU5はスケジュール用メモリ
9に格納されている既定の移動・観測スケジュールを読
み込み、その移動・観測パターンに従って、まず速度制
御装置6を作動せしめる。 (3)すなわち、海水バラストタンク23に海水を注入
し始め、洋上浮游状態にある移動体20の沈降を開始す
る。 (4)沈降中は固体バラストタンク24及び可変バラス
トレシーバー28に適量のバラスト29,31を収容す
ることによって移動体20の比重を負浮力に設定し、海
底上500m近辺まで沈降速度1.0〜1.5m/sec
で沈降させる。この間、観測機器7により観測を実施す
る。観測機器7aから観測トリガー信号がCPU5に入
力され、また深度などの観測機器7bからも観測支援信
号がCPU5に入力され、CPU5は必要な観測機器作
動信号を観測機器7に出力し、観測を実行する。観測デ
ータはデータ用メモリ8に格納されるとともに一部の観
測データは送受波用音響装置4,2を介して船上装置1
に伝送される。 以降、(5)〜(10)においても同様の方法で観測も
しくは試料採取を実行する。 (5)海底上500m程度に達したときにはバルブ30
を開いて固体バラスト29の一部を投下し、移動体20
の比重をほぼ中性浮力とする。これにより沈降速度は0
〜0.5m/sec まで低下される。 (6)海底までは可変バラストレシーバー28内のバラ
ストオイル31をポンプユニット27により耐圧容器2
5内のバラストオイルタンク26内に移送することによ
り、移動体20の比重を調整し、微少負浮力とし、0〜
0.1m/sec の微速で着底させる。 (7)着底に際しては、観測機器7bを用い海底を検知
し、軟着底させる。 (8)必要なら着底後、ポンプユニット27によるバラ
ストオイル31の移送を行い、移動体20の比重を調整
し、負浮力で安定した着底を維持する。 (9)浮上時には固体バラスト29を必要量投下し、正
浮力を得て海面下1000m程度まで速度1.0〜1.
5m/sec で浮上させる。この間、観測機器7により観
測や多層採水を実施する。 (10)深度1000m程度で中性浮力とした後、可変
バラストレシーバー28にポンプユニット27によりバ
ラストオイルタンク26からバラストオイル31を移送
し、比重を調整しながら徐々に正浮力にし、海面まで0
〜0.1m/secの微速でゆっくり浮上させる。この
間、観測機器7により空間的に高精度の観測や採水を実
施する。 以上は基本的な移動・観測パターンであるが、観測機器
7から伝送されたデータをデータディスプレイ3を通し
て観察し、観測タイミングや観測スケジュールの変更の
必要が生じたときには、船上装置1よりCPU5に変更
指令を出す。そうすると、CPU5は、スケジュール用
メモリ9の内容を一部書き換え、変更された移動・観測
パターンに基づいて移動・観測を実行する。
【0012】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、海洋観測
の過程において現場海中の状況に応じ自由に観測タイミ
ングや観測スケジュールを変更することができ、海洋鉛
直面のデータを必要に応じ詳細に採取することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明で使用する移動体の概要図である。
【図3】本発明における基本移動パターンを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 船上装置 2 送受波用音響装置 3 データディスプレイ 4 送受波用音響装置 5 制御装置(CPU) 6 速度制御装置 7 観測機器 8 データ用メモリ 9 スケジュール用メモリ 10 観測船 12 移動体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 結城 英昭 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 渡邉 司郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−120489(JP,A) 特開 昭62−120194(JP,A) 特開 平5−278681(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船上装置と、 移動体に搭載の観測機器及び沈降・浮上速度を制御する
    該移動体に搭載の制御装置と、 前記観測機器からの観測データを格納するデータ用メモ
    リと、 観測データを前記船上装置に超音波伝送する伝送装置
    と、 既定の沈降・浮上及び観測スケジュールを格納するスケ
    ジュール用メモリとを備え、 前記制御装置及び前記船上装置により前記スケジュール
    用メモリの内容を書き換えるようになっていることを特
    徴とする自動沈降・浮上式観測機を使用した海洋観測シ
    ステム。
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JP2015127671A (ja) * 2013-12-27 2015-07-09 三菱重工業株式会社 水中航走体模擬実験装置及び水中航走体模擬実験方法

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