JP2739328B2 - ベンズイミダゾール化合物の精製方法 - Google Patents

ベンズイミダゾール化合物の精製方法

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【発明の詳細な説明】 本発明は、ベンズイミダゾール化合物の精製方法に関
し、更に詳細には、有機溶媒を含有する2−[2−(N
−イソブチル−N−メチルアミノ)ベンジルスルフィニ
ル]ベンズイミダゾールをアルカリ金属水酸化物に溶解
させた後、これに無機アンモニウム塩の水溶液を加え、
析出した結晶を得ることを特徴とする実質的に有機溶媒
を含有しない2−[2−(N−イソブチル−N−メチル
アミノ)ベンジルスルフィニル]ベンズイミダゾールの
精製方法に関する。
本明細書において用いる“実質的に有機溶媒を含有し
ない”なる用語は、30ppm以下の有機溶媒のみを含有す
ることを意味する。
次式(I)、 で表わされる2−[2−(N−イソブチル−N−メチル
アミノ)ベンジルスルフィニル]ベンズイミダゾール
(以下、ベンズイミダゾール化合物(I)と略す)は、
H++K+ATPアーゼ阻害作用に基く優れた胃酸分泌抑制作
用を有し抗潰瘍剤として(西ドイツ公開P3531487)、更
に胃腸の細胞保護剤として(ヨーロッパ公開218336号)
有用であることが知られている。
この化合物を得る方法としては、次の合成経路が知ら
れている。(上記の西ドイツ公報地) ここで、得られたベンズイミダゾール化合物(I)
は、反応液を、飽和炭酸水素ナトリウムおよび飽和食塩
水で洗浄ののち硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留
去した後、更にエーテル−ジクロルメタン、エタノール
−水又はジクロルメタン−酢酸エチル等で再結晶するこ
とにより精製している。
しかしながら、斯かる方法で精製されたベンズイミダ
ゾール化合物(I)は微量の有機溶媒等が残留している
こともあり、医薬品として用いるためには、有機溶媒を
含有しないより高純度のベンズイミダゾール化合物
(I)を得る方法が望まれている。
斯かる実情において、本発明者らは鋭意研究を行なっ
た結果、本発明を完成した。
従って、本発明は、有機溶媒等を実質的に含有しない
保存安定性の優れた高純度のベンズイミダゾール化合物
(I)を得る方法を提供するものである。
即ち、本発明は従来方法で精製し、有機溶媒を含有す
る2−[2−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)ベ
ンジルスルフィニル]ベンズイミダゾールをアルカリ金
属水酸化物の水溶液に溶解させた後、これに前記のアル
カリ金属水酸化物とほぼ当量の無機アンモニウム塩の水
溶液を加え、析出した結晶を得ることを特徴とする実質
的に有機溶媒を含有しない2−[2−(N−イソブチル
−N−メチルアミノ)ベンジルスルフィニル]ベンズイ
ミダゾールの精製方法にある。
詳細には、公知方法で精製したベンズイミダゾール化
合物(I)を、室温で、アルカリ金属水酸化物の水溶液
に加え、室温下撹拌し結晶を溶解する。ここで不溶物が
ある場合不溶物を濾去する。次いで、これに、無機アン
モニウム塩の水溶液を徐々に滴下し、必要に応じてベン
ズイミダゾール化合物(I)の結晶種を添加することに
より、結晶を析出させる。また必要に応じてさらに撹拌
することにより結晶を析出させることも好ましい 次いで得られた結晶をろ取し、純水で洗浄した後、乾
燥することにより高純度のベンズイミダゾール化合物
(I)が得られる。
ここで、アルカリ金属水酸化物としては、好ましくは
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化リチウ
ム等が挙げられる。一方、無機アンモニウム塩として
は、好ましくは、炭酸アンモニウム(和光純薬社製)、
重炭酸アンモニウム、塩化アンモニウムまたは硫酸アン
モニウム、重硫酸アンモニウム等が挙げられる。また、
用いる無機アンモニウム塩の量は、アルカリ金属水酸化
物の0.8〜1.2倍当量、好ましくは、0.9〜1.1倍当量、更
に好ましくは1.0倍当量である。
斯かる本発明方法により精製したベンズイミダゾール
化合物(I)は公知方法により精製単離したものに比
べ、残留有機溶媒は全く検出されず、水分も非常に少
く、また60℃75%RHでの保存安定性も従来方法では、10
日目で2.3%の分解物が認められるのに対し、本発明方
法では、20日目にわずかに分解物が認められるのみで保
存安定性も優れている。
本発明方法により精製したベンズイミダゾール化合物
(I)は、経口、非経口のいずれにおいても投与でき
る。経口投与剤としては、例えば錠剤、カプセル剤、散
剤および顆粒剤等が挙げられ、非経口投与剤としては、
注射剤等が挙げられる。
これらの製剤は、通常の賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑
沢剤、安定剤、分散剤、溶解補助剤、防腐剤などの添加
剤が用いられる。また本発明方法により得られたベンズ
イミダゾール化合物(I)に塩基性物質を加えた組成物
を用いることにより保存安定性のより優れた製剤を得る
ことができる。(特開昭62−283964,特開昭62−28396
5) 以上、詳述したように本発明方法は、従来方法に比べ
高純度でしかも保存安定性のより優れたベンズイミダゾ
ール化合物(I)を得ることができる。
次に参考例、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説
明する。
参考例1 (i) 2−[2−(N−イソブチル−N−メチルアミ
ノ)ベンジルチオ]ベンズイミダゾール 無水炭酸カリウム365gに水219mlおよびアセトン657ml
を加え室温撹拌下、2−メチルカプトベンズイミダゾー
ル132gを加え室温で30分撹拌した。内温20±5℃で2−
(N−イソブチル−N−メチルアミノ)ベンジルクロリ
ド塩酸塩219gを20分で加えた後さらにこの温度で30分撹
拌した。析出した結晶を濾取し水で洗浄後塩化メチレン
に溶解し飽和食塩水で洗浄した。有機層を芒硝で乾燥後
溶媒を減圧留去(50℃)し結晶が析出するまえに室温で
エーテルおよびヘキサンを撹拌しながらすみやかに加え
た。さらに30分撹拌後濾取しエーテル/ヘキサン(1/
3)溶液で洗浄後乾燥により222gの標記化合物を白色粉
末として得た。
(ii) 2−[2−(N−イソブチル−N−メチルアミ
ノ)ベンジルスルフィニル]ベンズイミダゾール 2−[2−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)ベ
ンジルチオ]ベンズイミダゾール 237gを塩化メチレン
711mlに溶解しメタノール711mlを加えて0℃に冷却し酢
酸57ml,35%H2O2 199mlおよびメタバナジン酸アンモニ
ウム4.5gを加え2〜5℃である5.5時間撹拌した。反応
終了後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液1を加え、30分
撹拌したのち有機層を分取し10%Na2S2O3、飽和食塩水
で洗浄後芒硝乾燥した。芒硝を濾別し溶媒を減圧留去後
アセトニトリルを加え、室温で1時間撹拌し析出した結
晶を濾取した。アセトニトリルで洗浄後風乾により212g
の白色結晶性粉末を得た。これを塩化メチレンに溶解さ
せた後、減圧濃縮し(結晶を析出させない程度に濃縮)
次いで、これに酢酸エチルを加え白色粉末結晶の標記の
化合物を得た。
実施例1 2−[2−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)ベン
ジルスルフィニル]ベンズイミダゾールの精製 参考例1で得られた2−[2−(N−イソブチル−N
−メチルアミノ)ベンジルスルフィニル]ベンズイミダ
ゾール100gを室温の水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナ
トリウム16gを純水400mlに溶解したもの)に加え、室温
下1時間撹拌し結晶を溶解した。これに、炭酸アンモニ
ウム水溶液(炭酸アンモニウム(和光純薬社製)19gを
純水1400mlに溶解したもの)を1.5時間かけて滴下後さ
らに1時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、純水で洗
浄した。1夜風乾後、30℃で48時間減圧乾燥した。白色
結晶である標記の化合物98gを得た。
m.p. 149℃(分解) 実施例2 2−[2−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)ベン
ジルスルフィニル]ベンズイミダゾールの精製 参考例1で得られた2−[2−(N−イソブチル−N
−メチルアミノ)ベンジルスルフィニル]ベンズイミダ
ゾール100gを室温の水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナ
トリウム16gを純水400mlに溶解したもの)に加え、室温
下1時間撹拌し結晶を溶解した。これに、塩化アンモニ
ウム水溶液(塩化アンモニウム20.3gを純水1400mlに溶
解したもの)を1.5時間かけて滴下後さらに1時間撹拌
した。析出した結晶をろ取し、純水で洗浄した。1夜風
乾後、30℃で48時間減圧乾燥した。白色結晶である標記
の化合物98gを得た。
m.p.145℃(分解) 実験1 表1に、従来方法で得られたベンズイミダゾール化合
物(I)と本発明方法で精製した実施例1および2で得
られたベンズイミダゾール化合物(I)との残留溶媒量
の比較を示す。残留有機溶媒は、ガスクロマトグラフィ
ーで、そして水は、カールフィッシャー法により測定し
た。
尚、比較物質は、参考例1により得られたものを常法
により乾燥したものである。
表1から明らかなように本発明方法により精製したベ
ンズイミダゾール化合物(I)は公知方法により精製し
たものに比べ残留有機溶媒は全く検出されず、水分量も
非常に少なかった。
次に60℃75%RHでの保存安定性試験に行ない、HPLC法
で分解物を検出したところ公知方法で得られた比較物質
は、10日目で2.3%の分解物が認められるのに対し、本
発明方法により精製した上記実施例1および2で得られ
たベンズイミダゾール化合物(I)は15日目では分解物
が認められず、20日目でわずかに分解物が検出されるの
みであり保存安定性も優れていることがわかった。
参考例3 製剤例(錠剤) 1錠(125mg)中、下記成分を含有する。
ベンズイミダゾール化合物(I) 30.0mg 乳糖 56.5 コーンスターチ 20.0 L−HPC (商品名) 8.0 サナルミンS (商品名) 3.0 HPC−SL (商品名) 1.5 ステアリン酸Mg 1.0 TC−5R (商品名) 4.4 酸化チタン 0.2 PEG−400 0.4

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機溶媒を含有する2−[2−(N−イソ
    ブチル−N−メチルアミノ)ベンジルスルフィニル]ベ
    ンズイミダゾールをアルカリ金属水酸化物の水溶液に溶
    解させた後、これに無機アンモニウム塩の水溶液を加
    え、析出した結晶を得ることを特徴とする、実質的に有
    機溶媒を含有しない2−[2−(N−イソブチル−N−
    メチルアミノ)ベンジルスルフィニル]ベンズイミダゾ
    ールの精製方法。
  2. 【請求項2】有機溶媒を含有する2−[2−(N−イソ
    ブチル−N−メチルアミノ)ベンジルスルフィニル]ベ
    ンズイミダゾールをアルカリ金属水酸化物の水溶液に溶
    解させた後、これに前記アルカリ金属水酸化物の0.9〜
    1.1倍当量の無機アンモニウム塩の水溶液を加え、析出
    した結晶を得ることを特徴とする、実質的に有機溶媒を
    含有しない2−[2−(N−イソブチル−N−メチルア
    ミノ)ベンジルスルフィニル]ベンズイミダゾールの精
    製方法。
  3. 【請求項3】無機アンモニウム塩が、炭酸アンモニウム
    又は重炭酸アンモニウムである請求項1又は2記載の精
    製方法。
  4. 【請求項4】無機アンモニウム塩が、塩化アンモニウ
    ム、硫酸アンモニウム又は重硫酸アンモニウムである請
    求項1又は2記載の精製方法。
  5. 【請求項5】アルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウム
    又は水酸化カリウムである請求項1〜4記載の精製方
    法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0251582A (ja) * 1988-08-12 1990-02-21 Kyokado Eng Co Ltd 地盤注入用薬液
JP2009268479A (ja) * 2000-10-05 2009-11-19 Teva Gyogyszergyar Zartkoruen Mukodo Rt プラバスタチンラクトン及びエピプラバスタチンを実質的に含まないプラバスタチンナトリウムの製造方法

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