JP2738666B2 - ネットを有するサンプルキャリアを用いる定量透過分光分析法 - Google Patents

ネットを有するサンプルキャリアを用いる定量透過分光分析法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は定量透過分光分析法
の分野、とくに赤外分光分析法の分野に関する。本発明
は1つのネットを備えたサンプルキャリアをサンプル液
と接触させることを提案し、これにより該液体が前記ネ
ットの網目にわたって広がり、液体フィルムを形成す
る。サンプル液を保持するサンプルキャリアを、前記ネ
ットに本質的に垂直に達する光ビームの束に当る。透過
した照射光線を検出し、サンプル液中の被分析物の濃度
を検出した照射光線および照射光線に曝された液体の容
量にもとづいて計算する。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては、正確に規定した量の
サンプル物質を、赤外線を通過させることのできるキャ
リア上に塗布する定量赤外線分光分析法が知られてい
る。被分析物の量は、既知のサンプル物質の量にもとづ
き、サンプル物質による赤外線の吸収から計算される。
このような手順は、たとえばクリニカル ケミストリー
(Clinical Chemistry)(1623〜1631頁、vol.
38、No.9、(1992))に記載されている。
【0003】また、従来技術は、ネットを備え、該ネッ
ト上にサンプル液が塗布されるサンプルキャリアを開示
している。米国特許第5,290,705号明細書は、
光学的分析のためのサンプルキャリアであって、多様な
直径の孔を有するネットを備えたサンプルキャリアを開
示している。各々の孔において独立して懸架しているフ
ィルムを形成する液体の量は、孔の多様な大きさにもと
づいて大きく異なる。1つのサンプルキャリアの中で異
なる大きさの孔を有するサンプルキャリアおよびそれと
同じサンプルキャリアを使用すると、孔に存在する液体
フィルムの厚さが、良好なスペクトルを発生することに
適しているということを保証する。しかし、前記サンプ
ルキャリアを定量透過分光分析法を行なうために用いる
ことは開示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、複雑な適用量調整工程(dosing steps)を必要とし
ない定量透過分光分析法を提供することにある。とく
に、100nl〜数μl範囲における手作業による適用
量調整を避けることが目的である。また、本発明の目的
は、サンプルキャリアとサンプル液が接触した際に、使
用者の手をわずらわすことなく適用量調整することので
きるサンプルキャリアを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的は以下の工程か
らなる定量透過分光分析法(以下、第1発明ともいう)
により達成される。
【0006】サンプル液と1つのネットを有するサンプ
ルキャリアとを接触させ、該液体がネットの網目または
孔にわたって広がり、網目の中に1つのフィルムを形成
する工程、前記サンプルキャリアを、光ビームの束に前
記ネットの面に対して本質的に垂直に曝す工程であっ
て、集束したビームが網目が液体フィルムで満たされた
ネットのエリアを完全に横切る工程、透過した照射光線
を検出する工程、検出された照射光線および光ビームに
よって検出されたサンプル液の有効容量にもとづいてサ
ンプル液中に含まれた1つまたは数個の被分析物の濃度
を計算する工程であって、該有効容量が式V=Q・K1
(ただし、Qは前記光ビームの束と前記ネットとにより
形成される断面積であり、K1はサンプルキャリアの定
数である)により計算される工程。
【0007】このばあい、ネットとサンプルキャリアを
接触させる前に、(α)サンプルキャリアと精密に規定
された吸光係数aを有する較正液とを接触させ、該較正
液がネットの網目にわたって広がり、網目の中に1つの
フィルムを形成する工程、(β)前記サンプルキャリア
を、光ビームの束に前記ネットの面に対して本質的に垂
直に曝す工程であって、光ビームの束が、網目が液体フ
ィルムで満たされたネットのエリアを完全に横切る工
程、(γ)透過した照射光線を検出する工程、(δ)検
出された照射光線および前記較正液の既知の吸光係数a
にもとづいて光ビームによって検出された較正液の有効
容量Vを計算し、かつ定数K1を式K1=V/Q(ただ
し、Qは前記光ビームの束と前記ネットとの断面積であ
る)により計算する工程を行なってもよい。
【0008】また、前記目的は、サンプル液と1つのネ
ットを有するサンプルキャリアとを接触させ、該液体が
ネットの網目にわたって広がり、網目の中に1つの液体
フィルムを形成する工程、液体がフィルムが形成された
網目を数える工程、前記サンプルキャリアを、該キャリ
ア上のサンプルを完全に覆うに充分な大きさの光ビーム
の束に前記ネットの面に対して本質的に垂直に曝す工
程、透過した照射光線を検出する工程、検出された照射
光線および光ビームによって検出されたサンプル液の有
効容量Vにもとづいてサンプル液中に含まれた1つまた
は数個の被分析物の濃度を計算する工程であって、該有
効容量が式V=N・K2(ただし、Nは液体で満たされ
た網目の数であり、K2はサンプルキャリアの定数であ
る)により計算される工程からなる定量透過分光分析法
(以下、第2発明ともいう)によっても達成される。
【0009】さらに、前記目的は、サンプル液と1つの
ネットを有するサンプルキャリアとを接触させ、該液体
がネットの網目にわたって広がり、網目の中に1つの液
体フィルムを形成する工程、液体フィルムが形成された
網目を数える工程、式V=N・K3(ただし、Nは液体
でぬれている網目の数であり、K3はサンプルキャリア
の定数である)を用いてサンプルキャリア上に位置する
液体容量Vを計算する工程からなる液体を適用量調整す
るための方法(以下、第3発明ともいう)によっても達
成される。
【0010】このばあい、ネットとサンプルキャリアを
接触させる前に、(α)サンプルキャリアと精密に規定
された吸光係数aを有する較正液とを接触させ、該較正
液がネットの網目にわたって広がり、網目の中に1つの
フィルムを形成する工程、(β)液体フィルムが形成さ
れた網目を数える工程、(γ)前記サンプルキャリア
を、該キャリア上のサンプルを完全に覆うに充分な大き
さの光ビームの束に前記ネットの面に対して本質的に垂
直に曝す工程、(δ)透過した照射光線を検出する工
程、(ε)検出された照射光線および前記較正液の既知
の吸光係数aにもとづいて光ビームによって検出された
較正液の有効容量Vを計算し、かつ定数K2を式K2=V
/N(ただし、Nは液体でぬれている網目の数)により
計算する工程を行なってもよい。
【0011】また、前記目的は、(a)内部標準を有す
るサンプルを調製するために、既知の容量のサンプル液
を既知の容量の、既知の吸光係数を有する較正液と混合
する工程、(b)前記内部標準を有するサンプルと1つ
のネットを有するサンプルキャリアとを接触させ、該サ
ンプルがネットの網目にわたって広がり、網目の中に1
つの液体フィルムを形成する工程、(c)前記サンプル
キャリアを、光ビームの束に前記ネットの面に対して本
質的に垂直に曝す工程、(d)透過した照射光線を検出
し、かつ較正液よる吸収および前記サンプル液中に存在
する被分析物による吸収を決定する工程、(e)較正液
の吸収にもとづいて光ビームの束により検出された、内
部標準を有するサンプルの容量を決定し、サンプル液と
較正液の既知の混合比にもとづいてサンプル液の容量を
計算し、かつ該容量および検出された照射光線を用いて
サンプル液中の被分析物の濃度を計算する工程からなる
定量透過分光分析法によっても達成される。
【0012】また、照射光線に曝す前に前記サンプルキ
ャリア上でサンプル液を乾燥させてもよく、該乾燥は水
平位置で行なってもよい。
【0013】前記接触はサンプルキャリアをサンプル液
に浸すこと、ピペットの先端を用いて液体を塗布するこ
とまたはスタンプでプレスすることにより行なってもよ
い。
【0014】前記サンプル液としては血清を用いること
ができ、前記サンプル液に洗剤を添加してもよい。
【0015】前記分光分析法に赤外線を用いるのが好ま
しく、前記光ビームの束の直径が個々の網目の断面積よ
りも小さく、該光ビームの束が1つの単一網目を通過す
るように光学的配置を調節するとよい。
【0016】1nl〜100μl、好ましくは0.2〜
2.0μlの範囲の液体容量を前記サンプルキャリアの
ネット上に塗布するのが好ましい。
【0017】また、本発明は、1つのネットを有するサ
ンプルキャリアの液体の適用量調整のための使用にも関
する。
【0018】サンプルキャリアは非吸収性材料で作製さ
れた1つのネットを有するのが好ましく、ネットの孔ま
たは網目が、円形のばあいはその直径が、正方形または
長方形であるばあいはその辺が100μm〜2mm、好
ましくは200μm〜1.3mmであるのがよい。
【0019】前記ネットに洗剤溶液を含浸してもよい。
また、本発明は1つのコードを取付けた、または1つの
コードを結合した液体を適用量調整するための、1つの
ネットを有するサンプルキャリアであって、該コードが
ネットの1つの網目に閉じ込められた有効サンプル容量
を示しているサンプルキャリアにも関する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明による透過分光分析法など
の方法は、可視光、赤外光または紫外光の領域において
用いることができる。赤外領域を用いるばあい、光に対
して充分な透明性を示す物質はごくわずかしか知られて
いない。しかも、知られている物質も、水性サンプル液
によって悪影響をうけるという不利をしばしば有してい
る。これに対し、本発明の方法によれば、本方法は用い
る物質の光学的性質から独立しており、本発明に適した
多数の物質をつぎつぎと用いることができるという利点
を有する。
【0021】本発明によるサンプルキャリアは、取手お
よび該取手に取付けられた少なくとも1つのネットから
なる。該取手は機械的にネットを安定させ、かつ取扱い
を改善するという効果を奏する。該取手は、好ましく
は、金属またはポリエチレン、ポリスチレン、ポリメチ
ルメタクリレートなどをはじめとするプラスチックなど
の硬い材料で作製される。通常、該取手は、1つまたは
数個のネットを受ける凹部のための場所が設けられた薄
板の形状を有している。
【0022】本発明の目的に適したネットは、貴金属な
どの金属または吸収性の材料で作製することができる。
非吸収性材料から作製されたネットが好ましい。そこ
で、とくに適したものは、ポリエチレン、ポリスチレン
またはテフロンなどのプラスチック材料で作製されたネ
ットである。赤外領域での吸収が少ない点でスペクトル
を発生させるのに適したネットは、ジェイノス テクノ
ロジー インコーポレーテッド(Janos Technology In
c.)により製造されており、エクラン(登録商標)スク
リーン セル(ECRANTM Screen Cell)という商品
名のものを使用することができる。該ネットは接着(gl
uing)、プレス(pressing)またはシーリング(sealin
g)によって前記取手に取付けることができる。ネット
を有する適当なサンプルキャリアの記載は米国特許第
5,290,705号明細書にある。取手およびネット
からなるサンプルキャリアの2つの部材の構成のほか
に、単一の部材であるサンプルキャリアをうることも可
能である。そのようなキャリアは、たとえば、射出成形
によりうることができる。適当なサンプルキャリアを射
出成形により製造する方法によれば、本発明において理
解される「ネット」という用語は、この用語により一般
的に解される構造のみを示すだけではない。本発明にお
いて理解される「ネット」という用語は、打ち抜かれた
(punched)、圧断された(stamped)または射出成形さ
れた構造であって、孔または網目の規則正しい配列を有
する構造をも示している。
【0023】ネットを有するサンプルキャリアを用いる
ばあい、サンプル液がネットの網目にわたって広がり、
そこに液体フィルムを形成させるためにサンプル液をま
ず該キャリアネットと接触させる。液体をネット上にピ
ペットで移して液体とネットを接触させることもでき
る。液体はほとんどのばあいネット上でまず小滴を形成
するが、ついでピペットの先端または他のものを用いて
該液体をネットにわたって分布させると有利であること
がわかっている。ネットにわたっての液体の一様な分布
は、該ネットをウェットスタンプ(wet stamp)に接触
させることによっても達成することができる。液体のと
くに一様な分布はネットをサンプル液に浸すことにより
達成できる。このばあい、ネットの外側は液体を受けつ
けないキャリアにネットを設けると有利である。サンプ
ルキャリアを液体に浸したあと、余分な液体を取除くた
めに該キャリアをぬぐう。したがって、余分な液体とネ
ットのあいだの流体による接触は避けられ、該ネット自
体により達成される適用量調整を誤まって変更してしま
うことはない。
【0024】驚いたことに、経験によると、特定の基本
的条件が認められるとき、適用量調整のためにネットを
用いることが可能であることがわかった。網目が等しい
幾何学的構造を特徴とするばあい、各々の網目中の液体
の容量が等しくなるように、ネット上に塗布された液体
が分散していることがわかった。一様な分布を達成する
ために、液体が分散し、かつネット上での小滴の形成を
避けることが重要である。ネットが100μm〜2mm
のあいだの網目を有するばあい、血液または血清などの
タンパク質含有サンプル液を適当な方法で分散させるこ
とができる。尿などのサンプル液はフィルム形成性に乏
しい特徴を有する。しかし、そのようなサンプル液であ
っても、フィルム形成性を強める物質を該サンプル液に
添加すれば、本発明によるサンプルキャリアを用いる分
光分析測定を行なうことが可能である。フィルム形成性
を有する物質は、通常、タンパク質含有量の高いもので
あり、ウシの血清アルブミンなどのアルブミンを含むも
のがとくに好ましい。
【0025】ネットにわたってのサンプル液の広がり
は、サンプル溶液に洗剤を添加することにより改善する
ことができ、該洗剤は1.5%未満の濃度を有するべき
である。また、サンプルキャリアのネットを製造の際に
前もって洗剤でコーティングすることも可能である。
【0026】同じ網目が同じ容量を受けることができる
という事実は、異なる粘度の染色血清(dyed sera)を
透過率で測定した実験により確かめられた。該実験によ
れば、網目が同量の液体を閉じ込めるということだけで
なく、閉じ込められた液体の量が血清の臨床上意味のあ
る粘度の範囲、つまり1.6〜2.0mPasのままで
あるということがわかった。したがって、所定の幾何学
的構造を有し、かつ所定の材料からなるネットに対し、
所定の粘度範囲にある液体の量がどれだけ各々の網目に
保持されているのかを示す定数を決定することができ
る。
【0027】先行技術では、2.0μl以下の範囲にお
いては容量の適用量調整がかなり不正確になるため、こ
の範囲での定量透過分光分析測定の使用は制限されてし
まう。しかし、本発明の方法によれば、評価のために用
いる液体の量は別の方法で決定されるので精密な適用量
調整を必要としない。したがって、本発明の方法は、と
くに0.2〜2.0μlの範囲の少量のサンプルをアッ
セイする分析を可能にする。
【0028】さらに、実験によると、前記の現象はネッ
トのみにあてはまるのではなく、打ち抜かれた、または
圧断された構造を有する物および直接的に孔が形成され
た構造を有する物にもあてはまる。
【0029】本発明によるネットは、孔または網目が円
形であるばあいは、直径が100μm〜2mm、好まし
くは200μm〜1.3mmの孔または網目を有し、孔
または網目が正方形または長方形のばあいはその辺が1
00μm〜2mm、好ましくは200μm〜1.3mm
の孔または網目を有し、非吸収性材料で作製される。ネ
ットについてとくに好適な材料は、フルオロテックス
(Fluorotex(登録商標))およびスクリネル(Scrynel
(登録商標))である。
【0030】定量透過分光測定を行なうとき、液体を備
えたサンプルキャリアを、ネットに対して本質的に垂直
に達する光ビームの束に曝す。光ビームの発生には、ブ
ルーカー(Bruker)社またはパーキンエルマー(Perkin
Elmer)社製のもののような従来からの分光器を用いる
ことができる。光ビームがネットに対して垂直に達する
ことは、最大量の液体が該光ビームに曝されることを保
証する。光ビームの束は一定の断面(積)を有するのが
好ましい。
【0031】本発明の方法の第1の形態においては、す
べての網目が満たされているネットのエリアを光ビーム
が透過するように、サンプル液をサンプルキャリア上で
光ビームに曝すことができる。第2の形態においては、
光ビームの束が液体で満たされた網目および空の網目を
もおおう。このばあい、アッセイされるサンプル液の量
は、光ビームによっておおわれる満たされた網目の数に
対応する。両方の形態において、透過した照射光線を検
出する。サンプル液に吸収される光の量は、まずサンプ
ル液のない網目についての測定を行ない、ついでサンプ
ル液をともなう網目についての測定を行なって決定す
る。ネットによる吸収が、すでにその装置において知ら
れており、または備えられているばあい、サンプル液な
しの測定工程は省略できる。検出した吸収にもとづき、
サンプル液に含まれる1つまたは数個の被分析物の濃度
を計算することが可能である。濃度の定量的決定のため
には、照射光線を減少させる容量のサンプル液を用いる
必要がある。本願明細書においては、該容量を有効容量
という。該有効容量とは、光ビームに曝される容量のみ
を含む。したがって、1つサンプルキャリアに塗布され
る容量は評価される容量と一致しない。しかし、評価に
用いられる容量は経験的にも決定することができる。
【0032】照射光線に曝される液体の量が光ビームと
ネットとの断面積により制限される第1発明による方法
に対しては、有効容量を直接的に決定することができ
る。好適な量の較正液を、たとえば1μlであるが、所
定のサンプルキャリアのネット上に塗布し、該液体をネ
ットの網目にわたって広げさせる。前記較正液は、正確
に規定された吸光係数「a」、または用いられる照射光
線に対して正確に決定された吸収範囲を有する。較正液
は、既知の吸収範囲を有する1つまたは数個の物質を含
むことができる。有利なことに、列挙した物質は、測定
に用いた照射光線の範囲で少なくとも1つの明確な吸収
極大を有する。ランベルト−ベールの式(Beer-Lambert
´s Law)を用い、前記較正液により引起こされた照射
光線の吸収から測定するビームの減少に寄与する液体の
量を決定することができる。該測定においては、液体を
有しないネットによって光ビームの強度がすでに減少さ
せられていることを考慮に入れなければならない。した
がって、前記較正液による吸収の決定に重要なのは、較
正液を有するネットと較正液を有しない同じネットとの
あいだの相違にある。つぎに、有効容量は以下のように
計算することができる。
【0033】サンプル部位における吸光係数をa、濃度
をc、液体の有効容量をV、光ビームの有効断面積をQ
とすると、ランベルト−ベールの式はつぎのように与え
られる。
【0034】Ig(I/I0)=−a・V/Q・c 光ビームとネットとのあいだの断面積Qだけでなく、較
正液のパラメータaおよびcがわかけば、空のネットお
よび満たされたネットを用いて透過した照射光線の強度
0およびIを測定することにより、照射光線の曝露に
用いられる量の液体の有効容量Vをうることができる。
これらのデータから、式K1=V/Q(ただし、K1は形
成された液体フィルムの有効層厚により変化する)によ
り定数K1を求めることができる。
【0035】前記計算は、光路における較正液の幾何学
的配置にかかわらず、同じ量の較正液はいつも同じ吸収
を起こすという仮定にもとづいている。本発明者らの実
験および従来技術から、ランベルト−ベールの式はネッ
トに対して用いられる条件のもとでも適用できることが
わかっている。
【0036】較正によってえられる定数K1は、所定の
網目幅および幾何学的構造を有し、かつ所定の材料で作
製されたネットに適用される。用いられる液体の粘度が
網目に保持される容量にとって重要であるため、式V=
Q・K1から容量の導出の正確さは、較正溶液およびサ
ンプル液の粘度の正確さの程度に依存する。異なる粘度
を有する血清を用いる実験においては、実験により、液
体の粘度が網目内の液体の容量に与える影響は当初の予
想よりも小さいことがわかった。したがって、有効容量
を計算するための前記式の使用は、較正液の粘度がサン
プル液の粘度と比較的大きく異なっていても、適してい
るのである。
【0037】定数k1は製造の際に決定することがで
き、たとえば、バーコードの形でサンプルキャリアに取
付けることができる。必要な精度に依存して、定数K1
は各個のサンプルキャリアに対して、サンプルキャリア
の生産ロットに対して、または、1度だけでも、異なる
ロットのすべての同じサンプルキャリアに対して表示す
ることができる。
【0038】第2発明による方法に対する定数K2は、
定数K1について述べたように決定することができる。
ただひとつの相違点は、この定数を決定する際に、光ビ
ームにより検出されうる、液体で満たされた網目を数え
ることである。該満たされた網目の計算は従来技術にお
いて知られている。サンプルキャリアのネットは、たと
えば、網目の断面積よりも小さい断面積の光ビームによ
りスキャンすることができる。透過した光ビームを検出
することにより、液体で満たされた網目および満たされ
ていない網目を区別することができる。有利なことに、
ネット上に充分な大きさの光ビームを当て、透過した照
射光線をCCDアレイで検出する方法により像認認を達
成することもできる。CCDアレイにより発生した信号
にもとづき、満たされた網目および満たされていない網
目を区別するため、ならびに満たされた網目の数を決定
するために、従来技術で公知の、パターン検出のための
アルゴリズムを用いることができる。もちろん、裸眼ま
たは拡大鏡で満たされた網目の数を決定することもでき
る。
【0039】K1に対し、K2は1つの網目に保持された
有効液体容量のための尺度である。
【0040】ネットに関する定量透過分光分析法であっ
て、かなり有利であるとわかっている方法は、光ビーム
の断面積を個々の網目の断面積よりも小さくなるように
選択することである。これにより、たとえば、調節不良
のばあいにネットを誤って動かしてしまったとき、異な
るネットのエリアを回避することができる。前記の好ま
しい実施態様においては、1つの網目の液体だけを照射
光線に曝し、サンプル液により起こされる測定ビームの
強度の減少を検出する。さらに、統計的偏りを抑えるた
めにも、このような方法でネット中の多数の網目を連続
して評価することも有利である。
【0041】本発明の方法による定量透過分光分析法測
定を行なうために、まず定数K1およびK2を用いてサン
プル液の有効容量を計算する。ついで、該有効容量およ
び検出された透過した照射光線を用いてサンプル液中に
含まれる1つまたは数個の被分析物の濃度を計算する。
この計算を行なうために、マイクロプロセッサを分光計
に直接統合させるか、または分光計がすべての測定デー
タ、通常は波長に従った強度を適当なマイクロプロセッ
サに送る。従来技術から、たとえばクリニカル ケミス
トリー(Clinical Chemistry)(1623〜1631
頁、vol.38,no.9、1992)に、スペクトルの強
度からどのように被分析物の濃度を決定するかが示され
ている。この計算には定数K1およびK2が必要であるの
で、このデータはマイクロプロセッサに対して利用可能
にしなければならない。第1の工程は、キーボードを通
じて前記定数を打ち込み、マイクロプロセッサに対して
該定数を利用可能にすることである。しかし、前記定数
は、マイクロプロセッサに読み込ませるために、たとえ
ばバーコードのようなコードの形で利用可能であるばあ
いも有利である。とくに好ましい実施態様においては、
ただ1つのタイプのサンプルキャリアまたは限られた数
の異なるタイプのサンプルキャリアを装置中で用い、後
者は用いられるサンプルキャリアのタイプを認識するた
めの特徴を備えている。この目的に適した簡便な認識シ
ステムは写真の分野で一般に用いられている。近代的な
小型カメラは電子スキャニングデバイスを備えており、
該カメラ中で用いられているフィルムの光感度を認識す
ることができる。透過分光分析法用装置においてただ1
つのタイプのサンプルキャリアを用いるばあい、この特
定のサンプルキャリアのタイプに特有のデータを、製造
の際に蓄えておくことができる。
【0042】本発明の方法の別の実施態様においては、
ネットを有するサンプルキャリアを直接液体の適用量調
整に用いる。前記ネットの網目中に液体フィルムを形成
するように該網目にわたり液体を広げさせるために、サ
ンプルキャリアを液体に接触させる。ここで、前記の方
法の1つを用いてぬれている網目を数える。サンプルキ
ャリア上の液体の容量Vは、式V=N・K3(ただし、
Nは液体でぬれている網目の数であり、K3はサンプル
キャリアの定数である)により計算する。このばあい、
液体の容量Vは1つのキャリア中に含まれる総容量に関
連し、したがって、前記実施態様の有効容量とは異な
る。光ビームに適用される液体量の有効容量に加えて、
このばあい前記容量Vはネット材料の上および下にある
容量分をも含む。定数K3は、サンプルキャリア上に正
確に規定した量の液体を塗布すること、および液体でぬ
れている網目の数を測定することにより、決定すること
ができる。ついで、定数K3は既知の容量をぬれている
網目の数で割ってえられる結果である。さらに、既知の
含量の被分析物を有する液体をサンプルキャリア上に塗
布しついでネットのぬれている網目を数えることにより
定数K3を分析的に決定することも可能である。つい
で、サンプルキャリア上に適用されている液体の量を定
量的にサンプル容器に移送し、用いられている被分析物
の量から適用された液体の量を決定するために標準的な
分析を行なう。K3は1つの単一網目により保持されて
いる容量を示す。
【0043】本発明の方法の基礎となるネットを有する
サンプルキャリアを用いて液体を適用量調整するという
基本的な考え方は、サンプルキャリアに対してK1およ
びK2などの定数を決定する必要のない定量透過分光分
析測定を行なうこともできる。本方法においては、既知
の容量のサンプル液を既知の容量の較正液と混合し、え
られる混合液をネットを有するサンプルキャリアに塗布
する。前記混合の結果、較正液により、内部標準を含む
液体がえられる。サンプル液を分析するため、えらた液
体混合物をネットを備えたサンプルキャリアに接触させ
てサンプルをネットの網目にわたって広げさせ、該網目
中に液体フィルムを形成する。このようにして調製した
サンプルキャリアを光ビームに曝し、透過した照射光線
を検出する。ついで、ネット上にある較正液の有効容量
は、較正液による照射光線の吸収の結果として決定する
ことができる。較正液のサンプルに対する混合比はわか
っているので、決定した液体混合物の有効容量からサン
プル液の有効容量を直接計算することもできる。また、
測定したサンプル液による吸収を用い、サンプル液中の
1つまたは数個の被分析物の濃度を決定することもでき
る。
【0044】前記方法を用い、較正液が被分析物の決定
に必要な範囲と重複しない周波数の範囲で照射光線を吸
収するように、該較正液を選択することが有利である。
しかし、多変量評価(multivariate evaluation)また
は識別分析(discriminance analysis)などの最新の評
価方法を用い、吸収が被分析物の吸収と部分的に重複す
る較正液を用いることができる。このタイプの評価方法
は従来技術において公知である。例としては、アプライ
ド スペクトロスコピー(Applied Spectroscopy)(1
519〜1521頁、vol.47(1993))を参照し
ていただきたい。
【0045】本発明の重要な実施態様においては、サン
プルキャリアのネット上にある液体を、分光分析に先立
って乾燥させる。これにより、水によって起こる吸収が
大きく減るという利点を生じる。グルコース、タンパク
質、ホルモン、グリセリド、脂質、酵素、医薬剤、害薬
(drug of abuse)およひ電解液などの、臨床化学にお
いて大変興味のある被分析物は、かなり低い蒸気圧を有
する。したがって、これら物質の検出は乾燥手順により
悪影響を受けない。ネット上の液体の乾燥は、溶媒の蒸
発の結果として受動的にまたは乾燥デバイスを用いて能
動的に行なってもよい。乾燥したサンプルを用いる定量
分光分析法の例としてはEP−A−0644413号公
報の内容を参照。有利なことに、乾燥は水平に配置され
たネット上で行なうことができる。これは、本発明の決
定的な条件であって、同じ幾何学的構造の網目が同じ液
体容量を受けとるという条件を満たすことを保証する最
良の方法である。
【0046】ネット上のサンプル液の乾燥は、溶媒、と
くに水が赤外領域での強い吸収を起こし、その結果被分
析物の吸収レーンをおおうような赤外分光分析法を採用
するときに有利である。
【0047】サンプル液をネット上で乾燥するとき、形
成されているフィルムが乾燥工程の最中に破れるかもし
れない。すでに前記したように、光路におけるサンプル
の幾何学的配列はランベルト−ベールの式の適用性にほ
ぼ影響を与えない。ネット上でのフィルムの破裂は定量
透過分光分析法に重大な妨害を惹き起こさない。精度に
関して高い要求をするばあい、ネット上のフィルムの破
裂を避けるほうが有利であろう。そのようなフィルムの
破裂は、ネットに適切な材料を選択することにより防ぐ
ことができる。経験によれば、ポリエチレンなどの可撓
性のプラスチックで作製されたネットがとくに適してい
る。さらに、乾燥したフィルムの破裂をも防ぐ洗剤また
はフィルム形成剤を、サンプル液に添加することができ
る。好適な洗剤またはフィルム形成剤はトゥィーン20
(Tweem20(登録商標))およぴプロピオファン(Pro
piofan(登録商標))である。
【0048】本発明の別の一面は、前記方法のうちの1
つにおいて、ネットを有するサンプルキャリアを適用量
調整のために使用することにある。ネットには、非吸収
材料がとくに適している。これにより、塗布されたサン
プル液がネットの毛管現象の結果として制御できない方
法で、照射光線が入る部分の外に移動しないことが保証
される。
【0049】さらに、孔または網目が円形のばあいはそ
の直径が、正方形または長方形のばあいはその辺が20
0μm〜1.3mmの範囲であることがサンプルキャリ
アのネットにとって有利である。これらの大きさを選択
したのは、臨床分析において重要な全血、血清、溶血血
液および血漿などのサンプル液が、前記直径を与えたと
きに、透過分光分析法に適したフィルムをネット上に形
成するからである。
【0050】図1は、ネットを有するサンプルキャリア
を用いる定量透過分光分析法を行なうためのデバイスの
概略図である。光源1は、ネルンスト バー(Nernst b
ar)またはグローバー(Globar)などの照射光線発生エ
レメントおよび光ビームを集束するためのレンズシステ
ムからなる。光源から放射された光ビームの束はサンプ
ルキャリア2のネット3に達する。サンプルキャリア2
にはネット3が取付けられた取手4が設けられている。
取手4は各々のサンプルキャリアを認識するために必要
なデータを含んでいてもよい。示されている例において
は、定数K1の特性を示しているバーコード5がサンプ
ルキャリア2上に設けられている。
【0051】光ビームがネット3を通過すると、集束し
たビームが、用いられている照射光線の範囲に対して公
知の分光計の一部である検出器6に達する。照射光線は
波長により分離されて検出される。そして、えられるデ
ータはマイクロプロセッサ7に対して使用可能である。
該マイクロプロセッサは、サンプルキャリア2のバーコ
ード5を読み取るためのバーコードリーダー8に接続さ
れている。バーコードに蓄えられているサンプルキャリ
アに特有のデータおよび記録されているスペクトルの情
報にもとづいて、マイクロプロセッサ7は1つまたは数
個の被分析物の濃度を計算する。ついで、該計算の結果
はディスプレイ9に示される。
【0052】図2は、液体フィルムが形成されたネット
の断面図である。液体11はネットの糸10のあいだに
フィルムを形成している。液体がネットにわたって分散
している本発明においては、液体11は個々の糸10の
あいだで凹レンズの形をしている。図2から、液体11
が糸10をおおい、液体の部分が境界の上および下にも
位置していることがわかる。しかし該液体部分は透過分
光分析法に影響しない。
【0053】
【発明の効果】本発明の定量透過分光分析法は複雑な適
用量調整を必要とせず、また本発明のサンプルキャリア
によれば、サンプルキャリアとサンプル液が接触した際
に使用者の手をわずらわすことなく適用量調整を行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透過分光分析法に用いるデバイスの一
例の概略図である。
【図2】本発明に用いるサンプルキャリアのネットの一
例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 光源 2 サンプルキャリア 3 ネット 4 取手 5 バーコード 6 検出器 7 マイクロプロセッサ 8 バーコードリーダー 9 ディスプレイ 10 糸 11 液体
フロントページの続き (72)発明者 ゲルハルト バーナー ドイツ連邦共和国、デー−69469 バイ ンハイム、ネヒシュテンバッハー ベー ク 5 (72)発明者 ハンス−ペータ ハール ドイツ連邦共和国、デー−69168 ビー スロッホ、バルトシュトラーセ 2 (56)参考文献 特開 昭53−19091(JP,A) 特開 昭61−189442(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)サンプル液と1つのネットを有す
    るサンプルキャリアとを接触させ、該液体がネットの網
    目にわたって広がり、網目の中に1つの液体フィルムを
    形成する工程、(b)前記サンプルキャリアを、光ビー
    ムの束に前記ネットの面に対して本質的に垂直に曝す工
    程であって、集束したビームが、網目が液体フィルムで
    満たされたネットのエリアを完全に横切る工程、(c)
    透過した照射光線を検出する工程、(d)検出された照
    射光線および光ビームによって検出されたサンプル液の
    有効容量Vにもとづいてサンプル液中に含まれた1つま
    たは数個の被分析物の濃度を計算する工程であって、該
    有効容量が式V=Q・K1(ただし、Qは前記光ビーム
    の束と前記ネットとにより形成される断面積であり、K
    1はサンプルキャリアの定数である)により計算される
    工程からなる定量透過分光分析法。
  2. 【請求項2】 (a)サンプル液と1つのネットを有す
    るサンプルキャリアとを接触させ、該液体がネットの網
    目にわたって広がり、網目の中に1つの液体フィルムを
    形成する工程、(b)液体がフィルムが形成された網目
    を数える工程、(c)前記サンプルキャリアを、該キャ
    リア上のサンプルを完全に覆うに充分な大きさの光ビー
    ムの束に前記ネットの面に対して本質的に垂直に曝す工
    程、(d)透過した照射光線を検出する工程、(e)検
    出された照射光線および光ビームによって検出されたサ
    ンプル液の有効容量Vにもとづいてサンプル液中に含ま
    れた1つまたは数個の被分析物の濃度を計算する工程で
    あって、該有効容量が式V=N・K2(ただし、Nは液
    体で満たされた網目の数であり、K2はサンプルキャリ
    アの定数である)により計算される工程からなる定量透
    過分光分析法。
  3. 【請求項3】 (a)サンプル液と1つのネットを有す
    るサンプルキャリアとを接触させ、該液体がネットの網
    目にわたって広がり、網目の中に1つの液体フィルムを
    形成する工程、(b)液体フィルムが形成された網目を
    数える工程、(c)式V=N・K3(ただし、Nは液体
    でぬれている網目の数であり、K3はサンプルキャリア
    の定数である)を用いてサンプルキャリア上に位置する
    液体容量Vを計算する工程からなる液体を適用量調整す
    るための方法。
  4. 【請求項4】 (α)サンプルキャリアと精密に規定さ
    れた吸光係数aを有する較正液とを接触させ、該較正液
    がネットの網目にわたって広がり、網目の中に1つのフ
    ィルムを形成する工程、(β)前記サンプルキャリア
    を、光ビームの束に前記ネットの面に対して本質的に垂
    直に曝す工程であって、光ビームの束が、網目が液体フ
    ィルムで満たされたネットのエリアを完全に横切る工
    程、(γ)透過した照射光線を検出する工程、(δ)検
    出された照射光線および前記較正液の既知の吸光係数a
    にもとづいて光ビームによって検出された較正液の有効
    容量Vを計算し、かつ定数K1を式K1=V/Q(ただ
    し、Qは前記光ビームの束と前記ネットとの断面積であ
    る)により計算する工程を前記工程a)に先立って行な
    う請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 (α)サンプルキャリアと精密に規定さ
    れた吸光係数aを有する較正液とを接触させ、該較正液
    がネットの網目にわたって広がり、網目の中に1つのフ
    ィルムを形成する工程、(β)液体フィルムが形成され
    た網目を数える工程、(γ)前記サンプルキャリアを、
    該キャリア上のサンプルを完全に覆うに充分な大きさの
    光ビームの束に前記ネットの面に対して本質的に垂直に
    曝す工程、(δ)透過した照射光線を検出する工程、
    (ε)検出された照射光線および前記較正液の既知の吸
    光係数aにもとづいて光ビームによって検出された較正
    液の有効容量Vを計算し、かつ定数K2を式K2=V/N
    (ただし、Nは液体でぬれている網目の数)により計算
    する工程を前記工程a)に先立って行なう請求項2記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 (a)内部標準を有するサンプルを調製
    するために、既知の容量のサンプル液を既知の容量の、
    既知の吸光係数を有する較正液と混合する工程、(b)
    前記内部標準を有するサンプルと1つのネットを有する
    サンプルキャリアとを接触させ、該サンプルがネットの
    網目にわたって広がり、網目の中に1つの液体フィルム
    を形成する工程、(c)前記サンプルキャリアを、光ビ
    ームの束に前記ネットの面に対して本質的に垂直に曝す
    工程、(d)透過した照射光線を検出し、かつ較正液よ
    る吸収および前記サンプル液中に存在する被分析物によ
    る吸収を決定する工程、(e)較正液の吸収にもとづい
    て光ビームの束により検出された、内部標準を有するサ
    ンプルの容量を決定し、サンプル液と較正液の既知の混
    合比にもとづいてサンプル液の容量を計算し、かつ該容
    量および検出された照射光線を用いてサンプル液中の被
    分析物の濃度を計算する工程からなる定量透過分光分析
    法。
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