JP2737991B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、磁気テープと当接して所定のテープ走行経
路を構成し、テープの張力を検知するテンシヨンアーム
等に利用できるVTR等の磁気記録再生装置に関するもの
である。

従来の技術 従来の例を第４図に示す。第４図において、１は基盤
であり、支軸２が垂直方向に植設されている。３はアー
ムであり、その一部に軸受部3aが形成されており支軸２
に回動自在に係止されている。４はばねであり、基盤１
上に植設されたばねかけ５とアーム３の間に張架され、
アーム３を矢印Ａ方向に付勢している。６はポストであ
り、アーム３に係止されている。７は磁気テープ（以下
テープという）であり、ポスト６に当接している。テー
プ７の張力とばね４により付勢されたアーム３の回転力
がつりあう構成となっている。以上の構成において、つ
りあうべきアーム３の位置を図示しないセンサー（例え
ば、フォトリフレクタ）により検出し、磁気テープ７の
張力をセンサーの出力が最大になるように制御すること
により、常に一定のテープ張力を得ることが出来る。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記した従来の構成では、本来軸受部
と支軸の間に僅かな隙間があるため、ポストにテープが
当接した時に、軸受部の一部が支軸に押し付けられ、ま
た、軸受部の高さよりもテープが当接するポストの位置
が高いために、軸受部は支軸に対して傾斜して押し付け
られることになる。従って、アームも傾斜し、アームに
係止されたポストも傾斜することになる。その結果、テ
ープに対してポストが傾斜することになり、テープの走
行経路が変化しテープの走行高さが変わり、テープの上
端や下端を傷めることになる。また、それを避けるため
に、アームの傾斜する量を見込んでポストをアームに対
して垂直に係止せずその分傾斜させて係止させる場合も
あるが、この場合は組立て上困難であり、ポストの倒れ
精度の管理も面倒である。その上テープのポストへの当
接位置がポストの外周に沿って変化した時に、テープに
対してポストが傾斜することになり、同様にテープの走
行高さが変化し、テープの上端や下端を傷めることにな
るという課題を有していた。

本発明はかかる点に鑑み、ポストにテープが当接して
もテープの走行経路が変化することなく、テープの損傷
を防止しうる磁気記録再生装置を提供することを目的と
する。

課題を解決するための手段 上記の課題を解決するために、本発明は、基盤に沿っ
て平行に走行する磁気テープと、基盤上に垂直方向に植
設された支軸と、支軸に回動自在に係止された軸受部を
有するアームと、アームに係止されアームを一方向に回
動すべく付勢するばねと、磁気テープと当接してテープ
走行経路を構成するポストであって磁気テープに当接す
べく前記アームに垂直に係止され且つ一端部の直径を大
きく他端部の直径を小さく形成されたテーパ状のポスト
を具備し、磁気テープの所定の張力によりポストが押圧
され、軸受部と支軸の間の隙間が一方向に付勢されアー
ムが傾斜した時に、テープと当接しているポストの外周
部が支軸とほぼ平行になるように構成したものである。

作 用 本発明は上記した構成により、ポストが磁気テープと
当接した時、アームが傾斜しポストが傾斜するが、磁気
テープと当接するポストの外周部は支軸と平行となり、
テープに対して傾斜しないことになる。また、テープの
当接する位置がポストの外周に沿って変化しても、それ
に応じてアームの傾斜の方向は変化するが、テープと当
接する部分のポストの面はテープに対して常に傾斜しな
いことになる。

実施例 第１図は、本発明の第一の実施例を示すもので、第４
図に示す従来例と同一部には同一番号を付している。第
１図において、８は上端の直径が大きく下端の直径が小
さくなるようにテーパを設けたポストであり、アーム３
に垂直に植設されている。以上の構成でテープがポスト
に当接した時のアームの倒れた状態を第２図に示す。第
２図において、アーム３はＢ方向の力を受け傾斜しポス
ト８も傾斜するが、テープ７と当接する部分はテーパが
形成されており、予め傾斜する分のテーパをポスト８に
設けていると、テープ７に対しては傾斜しないことにな
る。従ってテープ７の走行経路も変わらないことにな
る。また、テープ７と当接する部分がポスト８の外周に
沿って変化してもアーム８の傾斜方向は変化するが、テ
ープ７に当接するポスト８の外周部はテープ７に対して
傾斜しないことになる。

第３図は、本発明の第二の実施例を示すもので、第二
の実施例では軸受部3aよりもポスト８にテープ７が当接
する部分が低く構成された場合であり、この場合は、第
一の実施例のアームの傾斜方向とは逆の方向にアームが
傾斜する。従って、ポストの上端の直径を小さく、下端
を大きくなるように形成したテーパ状のポストを用いる
ことにより、同様に常にテープに当接するポストの外周
部をテープに対して傾斜しないようにすることができ
る。

尚、ポスト８はアーム３に回転可能に軸支された構成
のものでもよい。

発明の効果 本発明は、支軸と軸受部に隙間があって、テープとポ
ストが当接時にアームが傾斜してもテープと当接するポ
ストの外周部の傾斜をテープに対して無くすことがで
き、テープ走行高さの変化によって生ずるテープ上端や
下端の損傷を防ぐことができる。また、テープとポスト
の当接する部分がポストの外周に沿ってどのように変化
しても、常にテープと当接するポストの外周部の傾斜を
テープに対して無くすことができ、常に安定したテープ
走行を実現できるという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第一の実施例における磁気記録再生装
置の斜視図、第２図は同側断面図、第３図は本発明の第
二の実施例を示す斜視図、第４図は従来例を示す斜視図
である。 １……基盤、２……支軸、３……アーム、3a……軸受
部、４……ばね、５……ばねかけ、７……磁気テープ、
８……ポスト。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】基盤に沿って平行に走行する磁気テープ
   と、前記基盤上に垂直方向に植設された支軸と、前記支
   軸に回動自在に係止された軸受部を有するアームと、前
   記アームに係止され前記アームを一方向に回動すべく付
   勢するばねと、前記磁気テープと当接してテープ走行経
   路を構成するポストであって、前記磁気テープに当接す
   べく前記アームに垂直に係止され且つ一端部の直径を大
   きく他端部の直径を小さく形成されたテーパ状のポスト
   とを具備し、前記磁気テープの所定の張力により前記ポ
   ストが押圧され、前記軸受部と支軸の間の隙間を一方向
   に付勢され前記アームが傾斜した時に、前記テープと当
   接している前記ポストの外周部が前記支軸とがほぼ平行
   になるように構成したことを特徴とする磁気記録再生装
   置。