JP2737393B2 - 重力着底式海洋構造物 - Google Patents

重力着底式海洋構造物

Info

Publication number
JP2737393B2
JP2737393B2 JP31106990A JP31106990A JP2737393B2 JP 2737393 B2 JP2737393 B2 JP 2737393B2 JP 31106990 A JP31106990 A JP 31106990A JP 31106990 A JP31106990 A JP 31106990A JP 2737393 B2 JP2737393 B2 JP 2737393B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main body
space
bottom plate
gravity
ballast
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31106990A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04182508A (ja
Inventor
治生 山本
直幹 草野
寛治 乙藤
清視 堀越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP31106990A priority Critical patent/JP2737393B2/ja
Publication of JPH04182508A publication Critical patent/JPH04182508A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2737393B2 publication Critical patent/JP2737393B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、主としてドライドッグ内で製作し、曳航
後現地に沈設据付けることにより建設される重力着底式
海洋構造物(例えば海洋立地型廃棄物処理施設、海洋立
地型火力および原子力発電所、海洋石油開発用プラット
フォーム、海洋レジャー施設、着機設備、海洋立地型ホ
テルおよび海洋レストランなど)に関するものである。
(従来技術) 従来の重力着底式海洋構造物の一般的な建設方法は、
まずドライドッグ内で構造物を建造し、ドライドッグに
注水して構造物本体を浮遊状態にして設備を艤装する。
しかる後、浮遊状態の構造物を現地へ曳航し構造物を沈
設して据え付けを行っていた。そして潮位差、潮流、高
潮、波、風、地震、氷圧力などに対し浮き上ったり、滑
動変位しないように注水した後に、必要に応じ砂バラス
トの投入、コンクリートバラストの打設などにより、重
力を付加して外力に対する抵抗を増すよう構成されてい
た。
(発明が解決しようとする課題) 上述のような重力着底式海洋構造物を建設する場合、
所要のプラットフォームレベルを確保する上から、また
地震による設計上からの課題は以下の通りである。
(1)予め着底地盤を改良し、または不陸均しをしない
と構造物を水平にしかも所要のプラットフォームレベル
に据付けが出来ない。
(2)据付後の地盤の圧密沈下または本体構造物荷重の
アンバラスにより起こる本体構造物の沈下または傾むき
を修正することは困難である。
また上述のような重力着底式海洋構造物を、日本など
地震域の沿岸、湾内、沖合の海または湖、河川などに建
設しようとする場合、以下の問題がある。
(1)従来の方法では、地震に対して滑動しないよう重
力を付加するために、地震慣性力が増し、十分な滑動の
安全率を確保することが難しい。
(2)海洋構造物は陸上構造物に比べ浮力を受けてお
り、さらに地震時には、まわりの海水による動水圧も受
けることになり、滑動の安全率を確保することが容易で
ない。
(3)従来の方法では、構造物に重量を付加するので、
再移動や撤去は困難である。
(4)また海底が軟弱である場合は、地盤改良の工費が
かさむばかりでなく、重力式の海洋物の建設が不可能と
なる場合もある。
この発明は、前記従来の難点を解消するために開発さ
れたものである。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するために、この発明では、内部に設
備用空間およびバラスト用空間などを設けた本体構造物
の底部に、さらに上下方向に移動自在に底版部を取付け
てなるものである。
(実施例) 以下図示した実施例に基づいて説明すると、この発明
は本体構造物1と、この本体構造物1の底部にさらに上
下方向に移動自在に底版部2を配設した構成からなって
いる。
本体構造物1は、隔壁3によって所要数の平面正方形
状の区画に分割され、それぞれの区画は設備空間4およ
ひバラスト用空間5となっている。また底部6には、各
区画に一個所ずつ正円状の底版挿嵌用突起7が下方に向
け突設してある。
底版部2は所要数に分割され、本体構造物1の底部全
体を覆うよう形成してあり、各底版2aには前記本体構造
物1の各底部突起7に挿嵌しうる数、大きさの正円状の
本体挿嵌用突起8が上方に向け突設されている。そして
この本体挿嵌用突起8の部分において本体構造物1の底
版挿嵌用突起7に挿嵌され、底版2aは上下方向に移動自
在に本体構造物1の底部6に取付けられ、本体構造物1
の底部6と底版部2の間に、レベル調整用空間部9を設
けている。
さらに第5図によって本体構造物1と底版部2の構成
について詳述すると、本体構造物1の底版挿嵌用突起7
の下端面にはテーパーが付けられ、内側面には本体部金
物10がアンカー11により支持されて貼着してあり、この
内側面の下端寄りの中間部には、水平に凹溝を形成しシ
ール収納部12となしている。
このシール収納部12内には円環状のシール用チューブ
13が配設してあり、シール用チューブ13は底版挿嵌用突
起7及び隔壁3内に埋設されたシール部注排水管14によ
ってシール部注排水ポンプ15に連通している。そしてシ
ール部注排水管14の中間に設けたシール部バルブ16を開
閉することにより、シール用チューブ13を減圧あるいは
加圧するよう形成してある。本体構造物1の隔壁3は底
部6にかけては、さらに前記レベル調整用の空間部9に
開口するレベル調整用空間注排水管17が埋設してあり、
このレベル調整用空間注排水管17はレベル調整用空間注
排水ポンプ18に連通してあり、レベル調整用空間注排水
管17の中間部に設けたレベル調整用空間注排水バルブ19
の開閉によってレベル調整用空間部9内の水圧を調整す
るよう形成してある。
また、本体構造物1内の設備空間4には、バラスト用
空間5にバラスト注排水系統20を通り、バラスト水21を
注排水するためのバラストポンプ22が設置してある(第
2図乃至第4図)。
一方、底版2aの本体挿嵌用突起8の外側面には底版部
金物23がアンカー24により支持されて貼着してあり、本
体挿嵌用突起8の外側に突設する底版2aの外側部上面に
は、前記底版挿嵌用突起7の下端面に対応するようテー
パーが付けられている。
以上の構成からなる本体構造物1及び底版部2の建造
の手段を説明すると、まず本体構造物1及び底版部2を
ドライドッグ25において製作する(第3図)。
ドライドッグ25に注水することにより、本体構造物1
は喫水Dfに浮遊状態となる。この時レベル調整用空間部
9の水圧をDf以下に保つことにより底版部2を本体構造
物1に密着させることができ、この状態で現地まで曳航
する(第4図)。
次いで、バラスト用空間5にバラストポンプ22を使用
してバラスト水21を注水し、静かに海底に着底させる
(第2図)。この際、第1図に示すように底版部2は所
要数分割されているので、それぞれのレベル調整用空間
9に繋がれるレベル調整用空間注排水管17のレベル調整
用空間注排水ポンプ18を使用して注水し、本体構造物1
のレベルを調整する。
本体構造物1が所定のレベルになったとき、シール部
注排水管14のシール部注排水ポンプ15を使用してシール
用チューブ13に注水加圧後、シール部バルブ16を閉め、
隙間を完全にシールする(第5図)。
次いで、レベル調整用空間注排水管17のレベル調整用
空間注排水バルブ19を閉め、レベル調整用空間9の水圧
を固定し(第5図)、本体構造物1は所定位置に着底す
る。
本体構造物1を再移動する場合には、まずシール部注
排水管14のシール部バルブ15を開放し、シール用チュー
ブ13を減圧する。この際、本体部金物10が底版部金物23
に沿って摺動するとき、シール用チューブ13を傷めない
よう配慮する(第5図)。
次いで、レベル調整用空間注排水管17のレベル調整用
空間注排水バルブ19を開放し、底版部2が本体構造物1
に接するまで、レベル調整用空間部9内の水をレベル調
整用空間注排水ポンプ18によって排水する。
さらに、シール部注排水管14のシール部バルブ16を閉
め、シール用チューブ13を加圧後、レベル調整用空間部
9の水をレベル調整用空間注排水ポンプ18によって減圧
することにより、底版部2を本体構造物1に密着させ
る。
そして、さらに注排水系統20のバラストポンプ21を使
用してバラスト水21を排水すれば、本体構造物1は底版
部2を伴って喫水Dfの浮遊状態となり、再移動が可能と
なる。
(発明の効果) 以上、この発明は本体構造物の底部に上下方向移動自
在の所要数分割された底版部を配設し、レベル調整機能
を持たしてあるので、以下の効果を有する。
(1)大規模な均しとか、改良を行わず、不陸のある海
底面または軟弱な海底面に構造物を据え付けることが出
来る。
(2)地震力または圧密沈下により構造物が傾いた場
合、修正が可能である。
(3)構造物の再移動および撤去が可能である。
(4)潮位差、潮流、波、風、氷圧力などおよび生起頻
度の高い小規模な地震荷重に対しては、浮き上ったり滑
動変位しない。
(5)設計地震、事故荷重に対しては、滑動を許すこと
により、構造物は致命的破壊に至らない。
【図面の簡単な説明】
第1図は一部破砕横断面図、第2図は海底に据え付けた
状態を示す縦断面図、第3図、第4図は建造中の状態を
示す縦断面図、第5図は本体構造物と底版部の可動状態
を示す部分拡大縦断面図である。 1……本体構造物、2……底版部、3……隔壁、4……
設備空間、5……バラスト用空間、6……底部、7……
底版挿嵌用突起、8……本体挿嵌用突起、9……レベル
調整用空間部、10……本体部金物、11……アンカー、12
……シール収納部、13……シール用チューブ、14……シ
ール部注排水管、15……シール部注排水ポンプ、16……
シール部バルブ、17……レベル調整用空間注排水管、18
……レベル調整用空間注排水ポンプ、19……レベル調整
用空間注排水バルブ、20……バラスト注排水系統、21…
…バラスト水、22……バラストポンプ、23……底版部金
物、24……アンカー、25……ドライドッグ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀越 清視 東京都調布市飛田給2丁目19番1号 鹿 島建設株式会社技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−233221(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に設備用空間およびバラスト用空間な
    どを設けた本体構造物の底部にさらに上下方向移動自在
    に底版部を取付けてなる重力着底式海洋構造物。
JP31106990A 1990-11-16 1990-11-16 重力着底式海洋構造物 Expired - Fee Related JP2737393B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31106990A JP2737393B2 (ja) 1990-11-16 1990-11-16 重力着底式海洋構造物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31106990A JP2737393B2 (ja) 1990-11-16 1990-11-16 重力着底式海洋構造物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04182508A JPH04182508A (ja) 1992-06-30
JP2737393B2 true JP2737393B2 (ja) 1998-04-08

Family

ID=18012743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31106990A Expired - Fee Related JP2737393B2 (ja) 1990-11-16 1990-11-16 重力着底式海洋構造物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2737393B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04182508A (ja) 1992-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10081960B2 (en) Methods and apparatus of building construction resisting earthquake and flood damage
AU697706B2 (en) Flotation system for buildings
US7744310B2 (en) Hydrostatically operated variable height bulkhead
JP2002504198A (ja) 建物の浮揚装置
US10711478B2 (en) Self adjusting floating environment (SAFE) system for earthquake and flood protection
JP4838395B1 (ja) 構造物
US4114381A (en) Positive flow estuary structure
JP2737393B2 (ja) 重力着底式海洋構造物
JP4018288B2 (ja) 通水可能な函体からなる人工地盤とその施工方法
EP3144452A1 (en) Building system
JP2004003238A (ja) 高潮防止用水門
NO126927B (ja)
JP2874355B2 (ja) 重力着底式海洋構造物
CN216919973U (zh) 一种浮式可复位桥梁深水隔震基础
JP2002081048A (ja) 軟着底式海洋構造物
CN211340375U (zh) 一种海上平台桥梁抗波浪浮托力锚固装置
CN208533619U (zh) 一种火力发电厂一体式排水口结构
JP3866848B2 (ja) 吊り型半潜水式構造物
Escoffier Design and performance of sea walls in Mississippi Sound
JP2007113261A (ja) 起立姿勢保持機構を備える止水施設
JPH0485410A (ja) 海洋構造物及びその設置方法
JP2023550088A (ja) 浮き基礎
JPH04146318A (ja) 滑動免震式海洋構造物
JPH0715170B2 (ja) 滑動免震式海洋構造物の施工方法
JPH04146328A (ja) 滑動免震式海洋構造物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees