JP2736533B2 - 床免震装置 - Google Patents

床免震装置

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伸夫 山口
浩 速水
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、振動に弱い電子計算機その他のオリフィ
スオートメーション機器が設置された床が地震時等に水
平方向に振動するのを緩和する目的で使用される床免震
装置に係り、さらにいえば、床構造体の移動支障部とバ
ネダンパー機構とを一つに複合化した構成の床免震装置
に関するものである。
従来の技術 床免震装置は、床構造体を移動支承部で水平移動が自
在に支持せしめ、この床構造体と固定床との間にダンパ
ー作用部を設置した構成を基本原理としている。
例えば特開昭62−86265号公報に記載された床免震
装置は、第9図に主要部の構造を示したとおり、H形鋼
で平版状に組立てられた床構造体Fにおける数箇所の荷
重バランスの良い位置が、鋼球bを用いた移動支承部B
により水平移動が自在に支持されている。そして、この
床構造Fと固定床Cとの間に数箇所ダンパー作用部Aを
設置した構成とされている(第12図参照)。
ダンパー作用部Aは、浅く平たい容器a1を固定床Cに
固定し、その中に粘性液体a2を収納せしめ、この粘性液
体a2中に浸潰させて容器a1の底面と一定の間隙をあけた
抵抗板a3が構造材により前記床構造体Fに取付けられて
いる。
前記抵抗板a3の中立位置を中心として直角4方向に引
張用コイルバネEを配設し、その外端部は固定具eによ
り固定床Cに固定し、内端部は剛性のあるロッドG及び
フレキシブルなチェンgを介して抵抗板a3の支持体と連
結されている。
また、特願昭63−822号明細書及び図面に記載され
た床免震装置は、第10図と第11図に主要部構造を示した
とおり、床構造体Fは図示省略の移動支承部で例えば第
9図のように水平移動が自在に支持せしめ、その床構造
体Fと固定床Cとの間にダンパー作用部Aを設置したも
のである。特に、 イ) ダンパー作用部Aは、床構造体Fの抵抗入力部で
あるロッドfを中心として放射4方向に等配されたバネ
ダンパー機構Mの一端を前記ロッドfと連結し、他端は
固定具eで固定床Cと連結されている。
ロ) 固定床Cには、前記ロッドfの中立位置から一定
の移動距離だけ離れた位置に平面形状が円形の反力台T
を固定している。
ハ) バネダンパー機構Mは、第11図のように粘性液体
Hを収容したシリンダKとサブマリン型ピストンPとよ
り成るピストン・シリンダ型粘性ダンパーと、シリンダ
kの外周に巻装した引張り用バネnとを同心配置に複合
化した構成である。
ニ) バネダンパー機構Mの一端部は固定具eで固定床
Cに固定し、他端のピストンロッドから床構造体Fのロ
ッドfに向かって延びる連結体Gには反力台Tの内側位
置に当接するストッパーSを取り付け、このストッパー
Sの位置からロッドfまでの間はチェン等の可撓連結体
gで連結した構成となっている。
本発明が解決しようとする課題 (I) 上記従来の床免震装置は、いずれも床構造体F
の移動支承部Bとダンパー作用部Aとが個別に独立した
構造であり、それぞれ第12図に例示した如く床構造体F
の平面において移動支承部Bを例えば一辺が2m位の正方
形の各項点の位置に設置し、ダンパー作用部Aは前記正
方形の中心部に1個設置するという具合いに、地震入力
に対する力のバランスを考慮した配置で多数組設置す
る。したがって、床構造体Fの床下が混み合い、各々の
設置スペースの確保が難しい。また、移動支承部B、及
びダンパー作用部Aの設置に多くの手数がかかり、施工
が面倒であった。
(II) 第9図の床免震装置の場合、粘性液体a2を収容
した容器a1の上面開口には一応蓋をスライド可能に設置
するが、機能上蓋で完全に密封することはできない。し
たがって、製造工場から現場へ運搬して設置するまでの
運搬と管理に手数がかかる。また、床の施工期間中又は
施工後の長い供用期間中にゴミその他の異物が粘性液体
a2に混入するおそれがあり、混入した異物により粘性液
体a2の変質又は粘性値の変化を生じダンパー性能が変化
するおそれがある。また、粘性液体a2の注ぎ足しをしな
ければならない場合も想定され、メンテナンスに注意を
要する。
しかも粘性液体a2中の抵抗板a3が受ける粘性抵抗の大
きさは、抵抗板a3と容器底面との間隔の大きさに反比例
するが、その間隔の大きさを保持するためには容器底面
の水平精度が重要であり、これを確保するための設置施
工は厳密を要求される。また、抵抗板a3を取り付けるた
め床構造対Fに取付板a4を架設しなければならず、ダン
パー作用部Aの構成に多くの部材を必要とし、結局床免
震装置のコストが高くなるという問題点がある。
(III) 第11図のようにピストン・シリンダ型の粘性
ダンパーと引張りバネNとを複合化したバネダンパー機
構Mを使用した床免震装置の場合は、上記(II)の問題
点は一応解決されている。しかし、バネダンパー機構M
の粘性抵抗は、サブマリン型ピストンPとシリンダKの
内面との隙間の大きさで調整し所望の減衰力を得る構成
なので、粘性液体としてやはり高価なシリンダオイル等
を使用せざるを得ず、粘性ダンパーそのものが高価であ
る。
しかもこのバネダンパー機構MはピストンPの往復双
方向に粘性抵抗が働くが、往行程(圧縮時)の粘性抵抗
は必要でなく無駄であるばかりでなくピストンロッドの
座屈の原因ともなって不都合である。さらに、第11図に
示したように、この床免震装置は、放射4方向に4個の
バネダンパー機構Mを設置した構成なので、バネダンパ
ー機構Mの個数が多い分だけ高価であり、施工にも手間
がかかるという問題点があり、それぞれ解決すべき課題
となっている。
課題を解決するための手段 上記従来技術の課題を解決するための手段として、こ
の発明に係る床免震装置は、図面の第1図〜第8図に好
適な実施例を示したとおり、 床構造体2を水平移動が自在に支持した移動支承部1
と、床構造体2と固定床3との間に設置されたダンパー
作用部4とから成る床免震装置において、 移動支承部1を中心として放射方向にバネダンパー機
構5…を等配し、バネダンパー機構5の一端側を移動支
承部1の床構造体側構成部分18′(いわゆる抵抗入力
部)と連結し、他端は固定床3に連結し、もって移動支
承部1とダンパー作用部4とを一つに複合化したことを
特徴とする(第1図A,B)。
本発明はまた、上記の床面震装置におけるバネダンパ
ー機構5は、流体を収容したシリンダ6内に、前室7と
後室8を連通させるオリフィス9を有するピストン10を
もつピストン・シリンダ型ダンパーと、同ダンパーのシ
リンダ外周に巻装した引張り用コイルバネ11とを同心配
置に複合化したこと(第5図A)、そして、ピストン・
シリンダ型ダンパーのピストン10のオリフィス9には、
ピストン10が前進し前室7から後室8に向かって作動流
体が流れるとき開く逆止弁34を設けたこと(第5図B)
もそれぞれ特徴とする。
さらに本発明は、上記の床面震装置において、前記バ
ネダンパー機構5のピストンロッド10aから移動支承部
1の床構造体側部分18′(抵抗入力部)に向かって延び
る連結体12にストッパー13を取付け、このストッパー13
の前記バネダンパー機構寄りの位置に前記連結体12と略
直角な直線形状の反力台14を固定床3に固定し、前記ス
トッパー13の位置から抵抗入力部2aまでの間はチエンの
如き可撓連結体15で連結したことも特徴とする(第1図
A,B)。
作用 この床免震装置は、第2図のように床構造体2の移動
支承部1…の配置をまず決定し、その上でいずれの位置
の移動支承部1をダンパー作用部4との複合体とするか
を決めて施工する。移動支承部1は床構造体2を水平移
動自在に支持する。移動支承部1を中心として放射方向
に等配されたバネダンパー機構5…がダンパー作用部4
を構成し、地震入力の振動に対応して減衰作用を奏す
る。
バネダンパー機構5の引張り用バネ11にトリガー機能
用のプリテンションを導入すると、平常時このプリテン
ションはストッパー13から反力台14へと伝達して処理さ
れ、床構造体2の抵抗入力部2aには一切力を及ぼしめな
い。したがって、床構造体2は、その抵抗入力部である
移動支承部1の鋼製平板18′を中心として放射方向に配
置された可撓連結体15…で拘束された中立位置を保持す
る。そして、床構造体2への水平入力がトリガー設定値
以下だと、床構造体2は可撓連結体15…で拘束されたま
ま静止状態を保つ。
ところが、床構造体2にトリガー設定値以上の大きな
水平入力があった場合は、その引張り側に位置するバネ
ダンパー機構5の連結体15、12を通じて引張り用バネ11
が伸長され、かつピストン・シリンダ型ダンパーのピス
トン10が移動される。このため逆止弁34で大部分のオリ
フィス9が閉塞され、残りわずかなオリフィス9による
絞り効果により、ストロークの大小如何にかかわらず一
定大きさの減衰力が発生する。このとき圧縮側に位置す
るバネダンパー機構5に関しては、可撓連結体15が自在
に屈曲変形してそのピストンロッド10aには一切の力を
伝達せず、ダンパー作用には一切関与せしめない。
床構造体2の移動加速度が零になった時点からの復元
動作は、引張り用バネ11の引張力で行なわれる。このピ
ストン10の復元動作(前進行程)では、逆止弁34が開き
全部のオリフィス9が全開となって絞り抵抗が低下する
ので、床構造体Fは軽やかに復元動作し、ピストンロッ
ド10aの座屈の心配はない。ストッパー13が反力台14へ
当接した段階で全ての動きが停まる。
実 施 例 次に、第1図〜第8図に示した本発明の実施例を説明
する。
第1図A,Bは本発明に係る床免震装置の全体構成図を
示したもので、床構造体2はボール17を用いた移動支承
部1にて水平移動が自在に支持されている。
即ち、固定床3と床構造体2とに鋼製平板18,18′が
各々平行に取り付け固定され、この上下二つの鋼製平板
18,18′の間に支持器19で拘束された多数のボール(鋼
球)17が介在せしめられ、同ボール17の転がり運動によ
って床構造体2の水平移動が低抵抗で行なわれるように
なっている。
上記のようにして移動支承部1で支持された床構造体
2と固定床3との間に、ダンパー作用部4が設置されて
いる。このダンパー作用部4は、第1図に平面配置を示
したように、移動支承部1を中心として120゜ずつ等角
間隔の放射3方向に3個のバネダンパー機構5…を配置
し、各バネダンパー機構5の外端部は固定床3へ固定し
たアンカーブラケット20へ連結されている。そして、バ
ネダンパー機構5の内端側から移動支承部1に向かって
求心方向に延びる剛性のダンパーロッド12は、途中で可
撓性のチェン15に変わって移動支承部1の床構造体側構
成部材である鋼製平板18′と連結されている。つまり、
鋼製平板18′が床構造体2の抵抗入力部とされている。
上記移動支承部1の鋼製平板18′の中立位置を中心と
して床構造体2が地震等の水平入力を受けた際に同鋼製
平板18′が移動する最大移動距離よりも少し離れた位置
に、反力台14が固定床3に固定されている。
反力台14は、上記ダンパーロッド12と略直角な直線形
状に配置されており(第1図A)、具体的には固定床3
へアンカーボルト21で固定されたアングルより成る(第
4図)。鋼製平板18′を中心として120゜等間隔で放射
状に配置されたダンパーロッド12に対応して、反力台14
は平面形状を第1図Aのように六角形状に構成されてい
る。但し、反力台14の平面形状は、ダンパーロッド12と
交差する反力台以外の部分を省略した独立のアングルで
構成しても良い。
ダンパーロッド12は、第4図のように反力台14のスリ
ット14a中に通し、その先端部にストッパー13を取り付
け、このストッパー13が反力台14に突き当たって制止さ
れるようになっている。前記スリット14aは反力台14の
ほぼ全長にわたって形成し、床構造体2(移動支承部
1)の水平方向振動に対して第1図A中に2点鎖線で図
示したようにダンパーロッド12及びチェン15が必要十分
に大きく振られ得る構成とされている。
ストッパー13は、第3図と第4図に詳細を示したよう
に、ダンパーロッド12の先端部に略直角に通した止めボ
ルト22が中心をなし、この止めボルト22にコ字形の保持
枠23が取り付けられている。同保持枠23の垂直壁へダン
パーロッド12と同方向に通した連結ボルト24に圧縮用コ
イルバネ25を巻装し、同連結ボルト24の外端にチエン15
が連結されている。つまり、ダンパーロッド12に負荷さ
れた引張力は、ストッパー13を構成する保持枠23の基端
が反力台14へ当接し同反力台14へと伝達されるのであ
る。
圧縮用コイルバネ25は、床構造体2の抵抗入力部であ
る移動支承部1の鋼製平板18′と反力台14との間のチエ
ン15に有害なゆるみが施工時に発生することを防止し、
又はゆるみのない施工を容易に可能ならしめるための手
段である。即ち、上記ストッパー13の連結ボルト24へピ
ンで連結されたチエン15は、ピーンと張って圧縮用コイ
ルバネ25を若干縮めたぐらいの張力下でその他端を鋼製
平板18′へ連結し、もってゆるみの発生が防止される。
したがって、床構造体2と共に移動支承部1の鋼製平板
18′が引張り方向へ少しでも移動すると、この動きはそ
のまま引張り側のバネダンパー機構5へと伝達されて減
衰作用が発揮せしめられ、ゆるみの弊害は一切起こらな
い。チエン15の張力を適度に調整して鋼製平板18′への
連結を行なった後は、保持枠23の枠内へモルタルなどの
充填材を詰めて連結ボルト24及び圧縮用コイルバネ25の
関係が完全に固定される。
次に、バネダンパー機構5の詳細な構造は、第5図A,
Bに示した。動作流体としての油を収容したシリンダ6
内にピストン10を摺動自在に設置し、そのピストンロッ
ド10aはシリンダエンド28のオイルシール29、30を貫通
して、先細円錐形状の軸継手31へねじ接合されている。
シリンダ6の外径はφ30、ピストン10の有効ストローク
は250mmぐらいである。軸継手31には、ダンパーロッド1
2がピストンロッド10aと共通な中心線上でやはりネジ接
合されている。
ピストン10は、その前室7と後室8とを軸方向に連通
する数本のオリフィス9を有する。しかもオリフィス9
の後室側出入口には、第5図Bに詳細を示したようにピ
ストン10が前進し前室7から後室8にに向かって作動流
体が流れるとき、その流れ圧で開かれる逆止弁34を設置
し、その弁体で中心側に位置する大多数のオリフィスの
開口が閉塞されるようになっている。つまり、ピストン
10が第5図Aの右方へ前進するとき(つまり、バネダン
パー機構5としては復元動作の時)は、逆止弁34が開い
て全部のオリフィス9…が全開となり同オリフィス9を
流れる作動流体の流れ抵抗が大幅に低減され、ピストン
10は低抵抗で軽やかに移動する。つまり、床構造体2の
復元動作は円滑であり、ピストンロッド10aが座屈する
心配はない。したがって、引張り用バネ11の復元力の大
部分は床構造体2の復元作用に働き効率がよい。
他方、ピストン10が第5図Aの左方へ後退するとき
(つまり、バネダンパー機構5としては床構造体2の水
平入力で引張られている時)は、大多数のオリフィス9
…は逆止弁34で閉止されており、残る少数のオリフィス
9を流れる作動流体には大きな絞り抵抗が働き、よって
大きな減衰力が発生する。
引張り用コイルバネ31は、その一端を上述した先細円
錐形の軸継手31の外周に巻装して止着し、さらにシリン
ダ6の外周に巻装した上で、他端はシリンダヘッド35の
外周に巻き付けて止着されている。この引張り用コイル
バネ11の線径はφ8、巻数は58、セット荷重は3kg、最
大荷重は129kg位である。シリンダヘッド35のリングボ
ルト35aに上述したねじ軸32の一端がピンで連結されて
いる。
したがって、床構造体22が水平入力を受けてダンパー
ロッド12が引張られると、軸継手31がダンパーロッド12
と共に第5図Aの左方へシリンダ6のシリンダエンド28
から離れるように移動し、引張り用バネ11を伸長させ
る。と同時にピストンロッド10a及びピストン10も合一
に左方へ移動されて減衰作用が奏されるのである。
その他の実施態様 第6図〜第8図は、プリテンションの導入及びその調
整が容易な構成のバネダンパー機構5を示している。即
ち、第6図と第7図はプリテンション導入前の状態を示
したもので、シリンダ6の右端には別体としてのバネ受
け40を設け、これに引張り用バネ11の右端を巻き付けて
止着されている。シリンダ6の右端に長いコ字形の位置
決め枠41を同シリンダ6の軸方向に長く固定し、前記バ
ネ受け40は位置決め枠41の両脚部に沿って移動可能とさ
れている。バネ受け40は、位置決め枠41の長手方向に一
定のピッチで設けたボルト孔42…へ止めボルト43を通し
て位置決め固定されている。このバネ受け40へリングボ
ルト44を取付け、連結板45を介してねじ軸32とピンボル
ト46、47で連結されている。
したがって、止めボルト43を抜き、バネ受け40と位置
決め枠41との関係をフリーにした上でねじ軸32のロック
ナット33を正転方向に回すと、引張り用バネ11を伸長さ
せてプリテンションを導入することができる。そこで、
所望大きさのプリテンションを導入した時点で一致する
ボルト孔42へ止めボルト43を通しバネ受け40と位置決め
枠41との関係を固定することにより、導入したプリテン
ションの大きさが一定化されるのである(第8図)。
本発明が奏する効果 以上に実施例と併せて詳述したとおりであって、この
発明に係る床免震装置は、ダンパー作用部4と床構造体
2の移動支承部1とを一つに複合化した構成であるか
ら、床構造体2の平面に対する移動支承部1とダンパー
作用部4の配置を別々に検討してその設置スペースの確
保を考える必要はなく、第2図のようにまず移動支承部
1の配置を最適な荷重バランスに基ずいて決定し、次い
でそのいずれの位置の移動支承部1にダンパー作用部4
を複合化させるかを考えればよく、設計の単純化が図
れ、かつ設計の自由度が高い。しかも、複合化された移
動支承部1とダンパー作用部4のスペースは一つに重な
り合うので、床構造体2と固定床3との間の空間の混雑
が大幅に改善され(第12図と第2図との対比)、ひいて
は施工性が良くなる。
また、ダンパー作用部4としては、引張り用バネ11と
ピストン・シリンダ型ダンパーとを同心配置に複合化し
た構成のバネダンパー機構5を使用しているので、設置
の施工が極めて容易である。即ち、ダンパー作用部4の
減衰力の大きさは、ピストン10に設けたオリフィス9の
孔径の大きさ及び本数(絞り抵抗の大きさ)として工場
で高精度に、かつ恒久的に不変の構成で設計、製作でき
るので、品質保証に優れる。そして、これらは現場に搬
入し設備するだけであるから、現場施工が容易、確実で
あり、供用期間中に免震性能が変化する危惧がなく安定
性の高い床免震装置を提供できる。
また、バネダンパー機構5は、工場で製作した後現場
へ搬入しセッティングするだけの単純作業で誰でも簡単
に取扱える。しかも、調整とか粘性液体の注ぎ込みなど
の面倒がないので、メンテナンスフリーで使用できる。
その上、バネダンパー機構5は安価な作動流体を使用
して組立てることができ、しかも一つのダンパー作用部
4にバネダンパー機構5は3個あれば足り、個数が少な
いので、その分安価であり、設備の手間も省力化される
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図A・Bはこの発明に係る床免震装置の全体構成を
示した平面図と立体図、第2図は移動支承部とダンパー
作用部の平面配置図、第3図と第4図はストッパーと反
力台の関係を示した平面図と正面図、第4図と第5図は
バネダンパー機構の詳細図、第6図〜第8図はバネダン
パー機構のプリテンション導入のための異なる例を示し
た平面図と正面図、第9図は従来の床免震装置の全体構
成を示した斜視図、第10図と第11図は従来の異なるダン
パー作用部の要部構造を示した平面図と立面図、第12図
は従来の移動支承部とダンパー作用部の平面配置図であ
る。 1……移動支承部、2……床構造体、3……固定床 4……ダンパー作用部、5……バネダンパー機構 18′……移動支承部の鋼製平板(抵抗入力部) 6……シリンダ、7……前室、8……後室 9……オリフィス、10……ピストン 10a……ピストンロッド、11……引張り用バネ 12……連結体、13……ストッパー 14……反力台、15……可撓連結体 16……連結板、34……逆止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安部 重孝 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式 会社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 山口 伸夫 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式 会社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 速水 浩 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式 会社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 相沢 覚 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式 会社竹中工務店技術研究所内

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床構造体を水平移動が自在に支持した移動
    支承部と、床構造体と固定床との間に設置されたダンパ
    ー作用部とから成る床免震装置において、 移動支承部を中心として放射方向にバネダンパー機構を
    等配し、同バネダンパー機構の一端側を移動支承部の床
    構造体側構成部分へ連結し、他端は固定床に連結してあ
    り、移動支障部とダンパー作用部とが複合化されている
    ことを特徴とする床免震装置。
  2. 【請求項2】バネダンパー機構は流体を収容したシリン
    ダ内に、前室と後室を連通させるオリフィスを有するピ
    ストンを設置したピストン・シリンダ型ダンパーと、同
    ダンパーのシリンダ外周に巻装した引張り用バネとを同
    心配置に複合化したものであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載した床免震装置。
  3. 【請求項3】バネダンパー機構のピストンロッドから移
    動支障部の床構造体側部分に向かって延びる連結体にス
    トッパーを取付け、このストッパーの前記バネダンパー
    機構寄り位置に前記連結体と略直角な直線形状の反力台
    を固定床に固定してあり、 前記ストッパーの位置から抵抗入力部までの間は可撓連
    結体で連結されていることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項又は第2項に記載した床免震装置。
  4. 【請求項4】ピストン・シリンダ型ダンパーのピストン
    のオリフィスには、ピストンが前進し前室から後室に向
    って流体が流れるとき開く逆止弁が設けられていること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載した床免震装
    置。
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