JP2734252B2 - 正抵抗温度係数発熱体 - Google Patents
正抵抗温度係数発熱体Info
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- JP2734252B2 JP2734252B2 JP29409291A JP29409291A JP2734252B2 JP 2734252 B2 JP2734252 B2 JP 2734252B2 JP 29409291 A JP29409291 A JP 29409291A JP 29409291 A JP29409291 A JP 29409291A JP 2734252 B2 JP2734252 B2 JP 2734252B2
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- Japan
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- heating element
- temperature coefficient
- resistor
- carbon
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、採暖器および一般の加
熱装置に利用される正抵抗温度係数発熱体に関する。
熱装置に利用される正抵抗温度係数発熱体に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の正抵抗温度係数（以下ＰＴＣと称
する）発熱体は、図３に示すように一定の間隔で並行に
対峠した一対の電極５および６を、結晶性高分子中に導
電性粉末を分散させて電子線または架橋剤により架橋
後、細粉化した導電粒子を混練した正抵抗温度係数を有
する抵抗体７で包囲し、抵抗体７を電気絶縁体８で外装
したものであった。
する）発熱体は、図３に示すように一定の間隔で並行に
対峠した一対の電極５および６を、結晶性高分子中に導
電性粉末を分散させて電子線または架橋剤により架橋
後、細粉化した導電粒子を混練した正抵抗温度係数を有
する抵抗体７で包囲し、抵抗体７を電気絶縁体８で外装
したものであった。
【０００３】そして、発熱体の温度は抵抗体７のＰＴＣ
特性により一定の温度に自己制御されていた。このよう
な構成において、大きな電力密度が要求される場合にお
いては、発熱体の温度分布を一様にするために、一対の
電極間方向の温度分布を良好にすることが不可欠であ
り、その解決策として、一対の電極間の距離を接近させ
て構成する手段がとられてきた。
特性により一定の温度に自己制御されていた。このよう
な構成において、大きな電力密度が要求される場合にお
いては、発熱体の温度分布を一様にするために、一対の
電極間方向の温度分布を良好にすることが不可欠であ
り、その解決策として、一対の電極間の距離を接近させ
て構成する手段がとられてきた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のＰＴＣ発熱体は、通電使用により容易に抵抗値が変
化して安定した出力が得られなかった。また、低抵抗値
を得るには７０Ｖ以上の電圧を印加する必要があり、３
０Ｖ以下の電圧では電流が流れないために発熱しなかっ
た。このために、バッテリー駆動の発熱体には不向きで
あった。
来のＰＴＣ発熱体は、通電使用により容易に抵抗値が変
化して安定した出力が得られなかった。また、低抵抗値
を得るには７０Ｖ以上の電圧を印加する必要があり、３
０Ｖ以下の電圧では電流が流れないために発熱しなかっ
た。このために、バッテリー駆動の発熱体には不向きで
あった。
【０００５】本発明の目的は、上記課題を解決するもの
で、低電圧で発熱し、抵抗値が安定して持続でき、安全
でかつ長期使用に耐えるＰＴＣ発熱体を提供しようとす
るものである。
で、低電圧で発熱し、抵抗値が安定して持続でき、安全
でかつ長期使用に耐えるＰＴＣ発熱体を提供しようとす
るものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明のＰＴＣ発熱体は、一定の間隔で並行に対峠
した一対の電極を、結晶性高分子中に導電性粉末を分散
させて電子線または架橋剤により架橋後、細粉化した導
電粒子と平均粒径が４０〜１２０ｎｍのカーボンを結晶
性高分子中に分散させた導電性組成物とを混練した正抵
抗温度係数を有する抵抗体で包囲し、その抵抗体を電気
絶縁体で外装した構成とする。
めに本発明のＰＴＣ発熱体は、一定の間隔で並行に対峠
した一対の電極を、結晶性高分子中に導電性粉末を分散
させて電子線または架橋剤により架橋後、細粉化した導
電粒子と平均粒径が４０〜１２０ｎｍのカーボンを結晶
性高分子中に分散させた導電性組成物とを混練した正抵
抗温度係数を有する抵抗体で包囲し、その抵抗体を電気
絶縁体で外装した構成とする。
【０００７】
【作用】上記構成によれば、導電粒子により発熱体の加
工性と安全性が保たれ、カーボンにより導電性が補われ
る。
工性と安全性が保たれ、カーボンにより導電性が補われ
る。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の一実施例のＰＴＣ発熱体を図
面に基づいて説明する。
面に基づいて説明する。
【０００９】図１は本実施例のＰＴＣ発熱体の断面図で
あり、一定の間隔で並行に対峠する電極１（外径０.1mm
の銅線を１６本撚にしたもの）と電極２（電極１と同一
構成）を抵抗体３で包囲し、抵抗体３を電気絶縁体４
（ポリ塩化ビニル）で被覆してＰＴＣ発熱体とした。
あり、一定の間隔で並行に対峠する電極１（外径０.1mm
の銅線を１６本撚にしたもの）と電極２（電極１と同一
構成）を抵抗体３で包囲し、抵抗体３を電気絶縁体４
（ポリ塩化ビニル）で被覆してＰＴＣ発熱体とした。
【００１０】ここで、抵抗体３は下記の組成物からな
る。ファーネスブラックからなる導電性粉末６０重量％
と低密度ポリエチレンからなる結晶性高分子４０重量％
の混練物１００重量部に対してジクミルパーオキサイド
からなる架橋剤を４.5重量部配合したものを１８０℃で
１時間熱処理し、冷凍粉砕によって平均粒径が約５０μ
ｍの導電粒子３ａを作成した。その後、その導電粒子３
ａと粒径７０ｎｍのカーボン３ｂとの１０対１の比率か
らなる混合物を低密度ポリエチレンからなる結晶性高分
子中に全カーボン量が５０重量％になるように混練した
ものである。この抵抗体３は６×１０2 Ω・ｃｍの体積
固有抵抗値を示した。また、ＤＣ１２Ｖで通電すると約
６３℃の飽和温度を示した。
る。ファーネスブラックからなる導電性粉末６０重量％
と低密度ポリエチレンからなる結晶性高分子４０重量％
の混練物１００重量部に対してジクミルパーオキサイド
からなる架橋剤を４.5重量部配合したものを１８０℃で
１時間熱処理し、冷凍粉砕によって平均粒径が約５０μ
ｍの導電粒子３ａを作成した。その後、その導電粒子３
ａと粒径７０ｎｍのカーボン３ｂとの１０対１の比率か
らなる混合物を低密度ポリエチレンからなる結晶性高分
子中に全カーボン量が５０重量％になるように混練した
ものである。この抵抗体３は６×１０2 Ω・ｃｍの体積
固有抵抗値を示した。また、ＤＣ１２Ｖで通電すると約
６３℃の飽和温度を示した。
【００１１】比較例として、平均粒径が２０ｎｍのカー
ボンを用いたものを作成した。そして、実施例と比較例
に印加電圧１２Ｖの連続通電耐久試験を行なった。抵抗
値変化率が−５０％に達する時間として、比較例は１０
００時間未満であったが、実施例では３０００時間経過
しても抵抗値変化がほとんどなく、通電による抵抗値の
安定性が優れていた。
ボンを用いたものを作成した。そして、実施例と比較例
に印加電圧１２Ｖの連続通電耐久試験を行なった。抵抗
値変化率が−５０％に達する時間として、比較例は１０
００時間未満であったが、実施例では３０００時間経過
しても抵抗値変化がほとんどなく、通電による抵抗値の
安定性が優れていた。
【００１２】本実施例におけるカーボンの平均粒径と体
積固有抵抗値および抵抗値変化率の関係は図２に示すよ
うになり、４０〜１２０ｎｍにおいて安定したものとな
る。
積固有抵抗値および抵抗値変化率の関係は図２に示すよ
うになり、４０〜１２０ｎｍにおいて安定したものとな
る。
【００１３】図中の●と▽は平均粒径が５１ｎｍと１０
２ｎｍのカーボンを１対１（重量比）に混合したものを
用いた場合の体積固有抵抗値と抵抗値変化率である。
２ｎｍのカーボンを１対１（重量比）に混合したものを
用いた場合の体積固有抵抗値と抵抗値変化率である。
【００１４】なお、実施例では結晶性高分子としてポリ
エチレンを用いたが、これに代えてポリアミド、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンを用いても同
様の効果が得られる。
エチレンを用いたが、これに代えてポリアミド、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンを用いても同
様の効果が得られる。
【００１５】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、低電圧で発熱し、抵抗値が安定して持続でき、
安全でかつ長期使用に耐える正抵抗温度係数発熱体が得
られる。
よれば、低電圧で発熱し、抵抗値が安定して持続でき、
安全でかつ長期使用に耐える正抵抗温度係数発熱体が得
られる。
【図１】本発明の一実施例の正抵抗温度係数発熱体の断
面図
面図
【図２】同じくカーボンの平均粒径と体積固有抵抗値お
よび抵抗値変化率の特性図
よび抵抗値変化率の特性図
【図３】従来の正抵抗温度係数発熱体の断面図
１，２ 電極 ３ 抵抗体 ３ａ 導電粒子 ３ｂ カーボン ４ 電気絶縁体
Claims (2)
- 【請求項１】一定の間隔で並行に対峠した一対の電極
を、結晶性高分子中に導電性粉末を分散させて電子線ま
たは架橋剤により架橋後、細粉化した導電粒子と平均粒
径が４０〜１２０ｎｍのカーボンを結晶性高分子中に分
散させた導電性組成物とを混練した正抵抗温度係数を有
する抵抗体で包囲し、その抵抗体を電気絶縁体で外装し
た正抵抗温度係数発熱体。 - 【請求項２】カーボンの平均粒径が異なる２種類以上で
ある請求項１記載の正抵抗温度係数発熱体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29409291A JP2734252B2 (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 正抵抗温度係数発熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29409291A JP2734252B2 (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 正抵抗温度係数発熱体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05135854A JPH05135854A (ja) | 1993-06-01 |
| JP2734252B2 true JP2734252B2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=17803187
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29409291A Expired - Fee Related JP2734252B2 (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 正抵抗温度係数発熱体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2734252B2 (ja) |
-
1991
- 1991-11-11 JP JP29409291A patent/JP2734252B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05135854A (ja) | 1993-06-01 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |